JP2020065032A - シリコン窒化膜の成膜方法、および成膜装置 - Google Patents

シリコン窒化膜の成膜方法、および成膜装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ウェットエッチングレートの高いシリコン窒化膜の成膜方法、および、そのための成膜装置を提供する。【解決手段】成膜装置10において、成膜対象の基板Wが配置された処理容器12にシリコン含有ガスを供給し、さらに、処理容器に窒素含有ガスを供給しつつ300kHz〜5MHzの周波数の高周波電力を供給して処理容器内にプラズマを生成することにより、シリコン窒化膜を成膜する。【選択図】図1

Description

本開示は、シリコン窒化膜の成膜方法、および成膜装置に関する。
特許文献1には、NAND型不揮発性メモリの製造プロセスにおいて、基板に成膜された犠牲膜上にレジストパターンを形成し、露出した犠牲膜をエッチングにより除去することで開口部を形成する技術が提案されている。
特開2016−46269号公報
本開示は、ウェットエッチングレートの高いシリコン窒化膜を成膜できる技術を提供する。
本開示の一態様によるシリコン窒化膜の成膜方法は、成膜対象の基板が配置された処理容器にシリコン含有ガスを供給し、処理容器に窒素含有ガスを供給しつつ300kHz〜5MHzの周波数の高周波電力を供給して処理容器内にプラズマを生成する。
本開示によれば、ウェットエッチングレートの高いシリコン窒化膜を成膜できる。
図1は、実施形態に係る成膜装置を概略的に示す図である。 図2Aは、実施形態に係るプラズマALDの流れの一例を示す図である。 図2Bは、実施形態に係るプラズマALDの流れの他の一例を示す図である。 図2Cは、実施形態に係るプラズマALDの流れの他の一例を示す図である。 図3は、ウェットエッチングレートの一例を示す図である。 図4Aは、RBS/HFS分析によるシリコン窒化膜の分析結果の一例を示す図である。 図4Bは、RBS/HFS分析によるシリコン窒化膜の分析結果の一例を示す図である。 図4Cは、RBS/HFS分析によるシリコン窒化膜の分析結果の一例を示す図である。 図5は、XRRによるシリコン窒化膜の密度の測定結果の一例を示す図である。 図6は、XPSによるシリコン窒化膜の元素組成比の測定結果の一例を示す図である。
以下、図面を参照して本願の開示するシリコン窒化膜の成膜方法、および成膜装置の実施形態について詳細に説明する。なお、本実施形態により、開示するシリコン窒化膜の成膜方法、および成膜装置が限定されるものではない。
ところで、例えば、NAND型不揮発性メモリ等の電子デバイスの製造では、半導体ウエハなどの基板上に、犠牲膜としてシリコン窒化膜(SiN)が成膜される。シリコン窒化膜は、犠牲膜として使用する場合、ウェットエッチングレートの高い方が好ましい。そこで、ウェットエッチングレートの高いシリコン窒化膜を成膜することが期待されている。
[成膜装置の構成]
最初に、実施形態に係る成膜装置10の構成について説明する。図1は、実施形態に係る成膜装置を概略的に示す図である。図1には、実施形態に係る成膜装置10の縦断面における構造が概略的に示されている。図1に示す成膜装置10は、容量結合型平行平板のプラズマ装置である。成膜装置10は、処理容器12を備えている。処理容器12は、略筒形状を有しており、鉛直方向に延在している。処理容器12は、略筒状の側壁部、及び、側壁部の下端に連続する底部を有している。処理容器12は、内部空間12sを提供している。処理容器12は、アルミニウムといった金属から形成されている。処理容器12の内壁面には耐プラズマ性を有する被覆が形成されている。耐プラズマ性を有する被覆は、アルマイト膜、酸化イットリウム膜といったセラミックス製の膜であり得る。処理容器12は、接地されている。
処理容器12の側壁部には、半導体ウエハなどの基板Wを搬出入するための通路12pが形成されている。基板Wは、処理容器12の外部から内部空間12sに搬送されるとき、及び、内部空間12sから処理容器12の外部に搬送されるときに、通路12pを通過する。通路12pは、ゲートバルブ12gによって開閉可能である。ゲートバルブ12gは、処理容器12の側壁部に沿って設けられている。
処理容器12の内部空間12sの中には、支持台14が設けられている。支持台14は、上面に基板Wが載置可能とされ、載置された基板Wを支持する。支持台14は、支持体15によって支持されている。支持体15は、絶縁性を有しており、処理容器12の底部から上方に延びている。
支持台14は、下部電極16を含んでいる。下部電極16は、略円盤形状を有している。下部電極16は、アルミニウムといった導電性材料から形成されている。一実施形態において、支持台14は、静電チャック18を更に含んでいる。静電チャック18は、下部電極16上に設けられている。基板Wは、静電チャック18上に載置される。静電チャック18は、誘電体膜、及び、当該誘電体膜内に内蔵された電極を含んでいる。静電チャック18の電極は、導電性を有する膜であり得る。静電チャック18の電極にはスイッチを介して電源が接続されている。電源から静電チャック18の電極に電圧が印加されることにより、静電チャック18と基板Wとの間に静電引力が発生する。発生した静電引力により、基板Wは、静電チャック18に引き付けられ、静電チャック18によって保持される。
支持台14は、温度の制御が可能とされている。例えば、支持台14は、下部電極16または静電チャック18の内部に不図示のヒーターなどの温調機構が設けられ、基板Wが載置される静電チャック18の載置面の温度の制御が可能とされている。基板Wは、支持台14により加熱される。
支持台14の上方には、シャワーヘッド20が設けられている。シャワーヘッド20と支持台14の間には、内部空間12sの一部が介在している。一実施形態では、処理容器12の上端部は、開口している。シャワーヘッド20は、部材21を介して処理容器12の上端部に支持されている。部材21は、絶縁性を有している。シャワーヘッド20は、部材21と共に、処理容器12の上端部の開口を閉じている。
シャワーヘッド20は、導電性を有する一以上の部品から形成されている。シャワーヘッド20を構成する一以上の部品は、アルミニウム、シリコンといった材料から形成され得る。或いは、シャワーヘッド20は、導電性を有する一以上の部品と絶縁性を有する一以上の部品から形成されていてもよい。シャワーヘッド20の表面には、耐プラズマ性の被膜が形成されていてもよい。
シャワーヘッド20には、複数のガス吐出孔20a及びガス拡散室20bが形成されている。複数のガス吐出孔20aは、ガス拡散室20bから内部空間12s側のシャワーヘッド20下面まで下方に延びている。ガス拡散室20bには、ガス供給部22が接続されている。
ガス供給部22は、成膜に用いる各種のガスをガス拡散室20bに供給する。例えば、ガス供給部22は、複数のガスソース、マスフローコントローラといった複数の流量制御器、及び、複数のバルブを有する。複数のガスソースの各々は、複数の流量制御器のうち対応の流量制御器、及び、複数のバルブのうち対応のバルブを介して、ガス拡散室20bに接続されている。ガス供給部22は、複数のガスソースのうち選択されたガスソースからのガスの流量を調整し、当該ガスをガス拡散室20bに供給する。ガス拡散室20bに供給されたガスは、複数のガス吐出孔20aから内部空間12sに供給される。
処理容器12の底部には、排気装置24が接続されている。排気装置24は、内部空間12sに連通可能に設けられている。排気装置24は、圧力調整弁といった圧力制御装置、及び、ターボ分子ポンプ、ドライポンプといった真空ポンプを有している。排気装置24を作動させることにより、内部空間12sの中に存在するガスは、支持台14と処理容器12の側壁部との間の空間12vを通って、排出される。また、排気装置24によって、内部空間12sの中の圧力が、指定された圧力に調整される。
下部電極16には、マッチング回路28を介して高周波電源29が接続されている。高周波電源29は、プラズマを生成する際、所定周波数の高周波電力を下部電極16に印加する。本実施形態では、プラズマの生成に用いる高周波電力の周波数を450KHzの低励起周波数としている。プラズマの生成に用いる高周波電力の周波数は、450KHzに限定されず、300kHz〜5MHzの範囲内の周波数を用いることができる。
なお、成膜装置10は、下部電極16に高周波電力を印加してプラズマ放電させる場合を例に説明するが、これに限定されるものではない。プラズマ放電させる場合は、シャワーヘッド20を上部電極として、高周波電力を印加してもよい。例えば、成膜装置10は、シャワーヘッド20に整合器を介して、高周波電源を接続し、高周波電源から所定周波数の高周波電力をシャワーヘッド20に印加してもよい。また、プラズマ放電させる場合は、シャワーヘッド20とガス供給部22にそれぞれ高周波電力を印加してもよい。
上記のように構成された成膜装置10は、制御部30によって、動作が統括的に制御される。制御部30は、例えばコンピュータであり、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、補助記憶装置等を備える。CPUは、ROM又は補助記憶装置に格納されたプログラムや、成膜のプロセス条件に基づいて動作し、装置全体の動作を制御する。例えば、制御部30は、各ガスの供給の開始、停止、各ガスの流量制御、基板Wの搬入、搬出の制御、支持台14の不図示のヒーターの温度の制御、処理容器12内の圧力制御、高周波電源29からの高周波電力の供給および供給の停止を制御する。なお、制御に必要なコンピュータに読み取り可能なプログラムは、記憶媒体に記憶されていてもよい。記憶媒体は、例えばフレキシブルディスク、CD(Compact Disc)、CD−ROM、ハードディスク、フラッシュメモリ或いはDVD等よりなる。また、制御部30は、成膜装置10の内部に設けられていてもよく、外部に設けられていてもよい。制御部30が外部に設けられている場合、制御部30は、有線又は無線等の通信手段によって、成膜装置10を制御することができる。
〔成膜の流れ〕
次に、成膜装置10がシリコン窒化膜を成膜する流れについて説明する。成膜装置10の制御部30は、支持台14の不図示のヒーターの温度を制御し、静電チャック18の載置面を所定の温度(400℃)に加熱する。また、制御部30は、排気装置24を制御し、処理容器1内を所定の圧力(例えば、1Torr)に調整する。
成膜装置10は、プラズマALD(Atomic Layer Deposition)により基板Wにシリコン窒化膜を成膜する。例えば、制御部30は、ガス供給部22を制御して、シリコン(Si)含有ガスと、窒素含有ガスとを交互に処理容器12内に供給する。また、制御部30は、高周波電源29を制御して、窒素含有ガスの供給に合わせて、所定周波数の高周波電力を下部電極16に印加してプラズマを生成する。シリコン含有ガスとしては、例えば、ジクロロシラン(DCS)等が挙げられる。窒素含有ガスとしては、例えば、NHガス、Nガス、NガスとHガスの混合ガス等が挙げられる。
ここで、制御部30の制御の元、成膜装置10が実施するプラズマALDの流れを説明する。図2Aは、実施形態に係るプラズマALDの流れの一例を示す図である。例えば、図2Aに示すプラズマALDでは、工程S1〜S4を順に実施する。
工程S1では、シリコン含有ガス、例えば、ジクロロシラン(DCS)を供給する。これにより、基板Wには、シリコン含有ガスによる前駆体が吸着する。また、工程S1では、シリコン含有ガスと共に、プラズマ生成用のガスとして、アルゴン(Ar)ガスを供給する。
次に、工程S2では、シリコン含有ガスの供給を停止し、パージガスを供給すると共に排気を行って、内部空間12sからシリコン含有ガスを排気する。
次に、工程S3では、パージガスの供給を停止し、窒素含有ガス、例えば、NHガスを供給すると共に高周波電源29から高周波電力(RF)を印加して処理容器12内にプラズマを生成する。これにより、基板W上の前駆体と窒素含有ガスとが反応して基板W上にシリコン窒化膜が成膜される。
次に、工程S4では、窒素含有ガスの供給および高周波電力の印加を停止し、パージガスを供給すると共に排気を行って、内部空間12sから窒素含有ガスを排気する。
成膜装置10は、工程S1〜S4を繰り返して所望の膜厚のシリコン窒化膜を基板Wに成膜する。
なお、プラズマALDの流れはこれに限定されるものではない。シリコン含有ガスを供給して基板Wに前駆体を吸着させた後、窒素含有ガスを供給しつつ高周波周電力を印加してプラズマを生成して成膜を行うものであれば、ガスの供給、停止タイミングは、異なってもよい。図2Bは、実施形態に係るプラズマALDの流れの他の一例を示す図である。例えば、図2Bに示すプラズマALDでは、工程S1〜S4においてNHガスを継続的に供給している。図2Bに示すプラズマALDでは、NHガスの供給停止を省略できるため、NHガスの供給開始、供給停止に要する期間を短縮できる。図2Cは、実施形態に係るプラズマALDの流れの他の一例を示す図である。例えば、図2Cに示すプラズマALDでは、工程S3が工程S3−1、S3−2に分かれている。工程S3−1では、パージガスの供給を停止し、窒素含有ガス、例えば、NHガスを供給する。次に、工程S3−2では、高周波電源29から高周波電力(RF)を印加して処理容器12内にプラズマを生成する。
ここで、シリコン窒化膜のウェットエッチングレートが高くなる成膜の条件を見出した。以下に、成膜条件の範囲をまとめて記載する。なお、以下には、図2Bに示したALDの工程S1〜S4で成膜を行う際のプロセス条件を示すが、図2A、図2Cに示したALDでも同様に適用できる。
・プラズマALDの各工程の時間
工程S1:0.5〜4秒
工程S2:0.5〜4秒
工程S3:0.5〜8秒
工程S4:0.5〜4秒
・ガス、温度、圧力、プラズマの生成に用いる高周波電力(RF)の条件
支持台14の温度:350〜550℃
圧力:0.5〜4Torr
シリコン含有ガス:50〜100sccm
窒素含有ガス:750〜1500sccm
Arガス:750〜1500sccmsccm
RFの周波数:300KHz〜5MHz
RFのパワー:300〜1200W
ウェットエッチングレートがより高いシリコン窒化膜を成膜する場合は、窒素含有ガスをNHガスとすることが好ましい。
ここで、成膜されたシリコン窒化膜のウェットエッチングレートの一例を説明する。成膜装置10では、以下に示す条件で、実施例1〜3のシリコン窒化膜を成膜した。
共通条件(実施例1〜3で共通)
・プラズマALDの各工程の時間
工程S1:2秒
工程S2:2秒
工程S3:1秒
工程S4:1秒
・ガス、温度、圧力、RFの条件
支持台14の温度:400℃
圧力:1Torr
DCSガス: 100sccm
Arガス:1500sccm
RFの周波数:450KHz
RFのパワー:800W
個別条件
(1)実施例1
・ガスの条件
NHガス:1500sccm
(2)実施例2
・ガスの条件
ガス:1500sccm
(3)実施例3
・ガスの条件
ガス:750sccm
ガス:750sccm
また、成膜装置10では、比較例として、以下に示す条件でシリコン窒化膜を成膜した。
・プラズマALDの各工程の時間
工程S1:2秒
工程S2:2秒
工程S3:1秒
工程S4:1秒
・ガス、温度、圧力、RFの条件
支持台14の温度:550℃
圧力:0.2〜0.3Torr
DCSガス: 100sccm
NHガス:1500sccm
Arガス:1500sccm
RFの周波数:13.56MHz
RFのパワー:100W
図3は、ウェットエッチングレートの一例を示す図である。図3には、実施例1〜3および比較例のシリコン窒化膜を0.5%のDHFにてウェットエッチングした際のウェットエッチングレートが示されている。実施例1のシリコン窒化膜のウェットエッチングレートは、199.4[A/min]となってる。実施例2のシリコン窒化膜のウェットエッチングレートは、83.4[A/min]となってる。実施例3のシリコン窒化膜のウェットエッチングレートは、39.8[A/min]となってる。比較例のシリコン窒化膜のウェットエッチングレートは、12.6[A/min]となってる。図3に示すように、実施例1〜3のシリコン窒化膜は、比較例のシリコン窒化膜と比較して、何れもウェットエッチングレートが向上している。特に、実施例1のシリコン窒化膜は、ウェットエッチングレートが大きく向上している。
図4A〜4Cは、RBS(Rutherford Backscattering Spectrometry)/HFS(Hydrogen Forward Scattering)分析によるシリコン窒化膜の分析結果の一例を示す図である。図4Aは、実施例1のシリコン窒化膜の分析結果を示している。図4Bは、実施例2のシリコン窒化膜の分析結果を示している。図4Cは、実施例3のシリコン窒化膜の分析結果を示している。図4A〜4Cに示すように、実施例1〜3のシリコン窒化膜は、アルゴンが検出されている。
ここで、従来のシリコン窒化膜の成膜方法では、RFの周波数として、例えば、13.56MHzの周波数が用いられる。
一方、本実施形態に係る成膜方法では、RFの周波数を450KHzとしている。本実施形態に係る成膜方法では、従来と比較して、RFの周波数を450KHzと低くしたことにより、プラズマ中のArやNのイオンが、RFの周波数に伴うシース振動に追従して膜に衝突し、膜中に微細なポアが形成される。これがシリコン窒化膜のウェットエッチングレートが向上する要因の一つと考えられる。実施例1〜3のシリコン窒化膜では、成膜時にアルゴンのイオンが衝突しているためアルゴンが検出されていると考えられる。ArやNをイオン種として想定した場合、周波数が5MHz以下であれば、RFの周波数に伴うシース振動にイオンが追従する。よって、RFの周波数が5MHz以下であれば、シリコン窒化膜のウェットエッチングレートが向上すると考えられる。このため、本実施形態に係る成膜方法では、RFの周波数の範囲を300KHz〜5MHzとしている。
図5は、XRR(X-ray Reflectivity)によるシリコン窒化膜の密度の測定結果の一例を示す図である。図5には、実施例1〜3のシリコン窒化膜の密度が示されている。実施例1、2のシリコン窒化膜は、実施例3のシリコン窒化膜よりも密度が低くなっている。また、実施例1のシリコン窒化膜は、実施例2のシリコン窒化膜よりも密度が低くなっている。すなわち、実施例1〜3のシリコン窒化膜は、ウェットエッチングレートが高いほど密度が低くなっている。シリコン窒化膜は、密度が低いほど膜中のポアが多く形成されたポーラスとなって、ウェットエッチングレートが向上すると推測される。
図6は、XPS(atomic concentration ratio)によるシリコン窒化膜の元素組成比の測定結果の一例を示す図である。図6には、実施例1〜3のシリコン窒化膜の元素組成比が示されている。実施例1〜3のシリコン窒化膜は、従来のシリコン窒化膜と類似の元素組成比となっている。すなわち、本実施形態に係る成膜方法では、膜組成を大きく変化させずに高ウェットエッチングレートのシリコン窒化膜を成膜できる。
このように、本実施形態に係る成膜方法は、成膜対象の基板Wが配置された処理容器12にシリコン含有ガスを供給する。成膜方法は、処理容器12に窒素含有ガスを供給しつつ300kHz〜5MHzの周波数の電力を供給して処理容器12内にプラズマを生成する。これにより、本実施形態に係る成膜方法は、ウェットエッチングレートの高いシリコン窒化膜を成膜できる。
また、本実施形態に係る成膜方法は、窒素含有ガスを、NHガス、Nガス、NガスとHガスの混合ガスの何れかとする。これにより、本実施形態に係る成膜方法は、ウェットエッチングレートの高いシリコン窒化膜を成膜できる。
また、本実施形態に係る成膜方法は、窒素含有ガスと共に、アルゴンガスを供給する。これにより、本実施形態に係る成膜方法は、ウェットエッチングレートの高いシリコン窒化膜を成膜できる。
また、本実施形態に係る成膜方法は、基板Wを350℃〜550℃の温度に加熱する。これにより、本実施形態に係る成膜方法は、ウェットエッチングレートの高いシリコン窒化膜を成膜できる。
以上、実施形態について説明してきたが、今回開示された実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。実に、上記した実施形態は、多様な形態で具現され得る。また、上記の実施形態は、請求の範囲およびその趣旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
例えば、実施形態では、基板Wを半導体ウエハとした場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。基板Wは、シリコンであっても、GaAs、SiC、GaNなどの化合物半導体でもあってもよい。また、基板Wは、液晶表示装置等のFPD(フラットパネルディスプレイ)に用いるガラス基板や、セラミック基板等でもあってもよい。
10 成膜装置
12 処理容器
30 制御部
W 基板

Claims (5)

  1. 成膜対象の基板が配置された処理容器にシリコン含有ガスを供給し、
    前記処理容器に窒素含有ガスを供給しつつ300kHz〜5MHzの周波数の高周波電力を供給して前記処理容器内にプラズマを生成する
    ことを特徴とするシリコン窒化膜の成膜方法。
  2. 前記窒素含有ガスは、NHガス、Nガス、NガスとHガスの混合ガスの何れかとする
    ことを特徴とする請求項1に記載のシリコン窒化膜の成膜方法。
  3. 前記窒素含有ガスと共に、アルゴンガスを供給する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のシリコン窒化膜の成膜方法。
  4. 前記基板は、350℃〜550℃の温度に加熱される
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1つに記載のシリコン窒化膜の成膜方法。
  5. 成膜対象の基板が配置される処理容器と、
    前記処理容器にシリコン含有ガスおよび窒素含有ガスを供給するガス供給部と、
    前記処理容器に300kHz〜5MHzの周波数の高周波電力を供給する電源と、
    前記ガス供給部から前記処理容器にシリコン含有ガスを供給した後、前記ガス供給部から前記処理容器に窒素含有ガスを供給しつつ前記電源から前記高周波電力を供給して前記処理容器内にプラズマを生成するよう制御する制御部と、
    を有することを特徴とする成膜装置。
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