JP2020064935A - パッケージ基板の加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】発光素子の発する光の乱反射が抑制されたチップの製造を可能とするパッケージ基板の加工方法を提供する。【解決手段】ベース基板と、ベース基板の、分割予定ラインによって区画された複数の領域にそれぞれ搭載された発光素子と、透光性を有し発光素子を覆うモールド樹脂と、を備えるパッケージ基板の加工方法であって、第1切削ブレードを分割予定ラインに沿ってパッケージ基板に切り込ませ、ベース基板を切断せずにモールド樹脂を切断してパッケージ基板に切削溝を形成する溝形成ステップと、第2切削ブレードを、切削溝の内部で露出するモールド樹脂の側面に切り込ませる切り込みステップと、第3切削ブレードを、モールド樹脂の側面と接触させずに切削溝に沿ってベース基板に切り込ませ、パッケージ基板を分割予定ラインに沿って切断する切断ステップと、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、パッケージ基板を切断する際に用いられるパッケージ基板の加工方法に関する。
LED(Light Emitting Diode)に代表される複数の発光素子をベース基板上に搭載し、透明な樹脂(モールド樹脂)で発光素子を被覆することにより、パッケージ基板が形成される。このパッケージ基板を分割予定ライン(ストリート)に沿って分割することにより、モールド樹脂によって覆われた発光素子をそれぞれ備える複数のチップが得られる。
パッケージ基板の分割には、例えば、被加工物を保持するチャックテーブルと、被加工物を切削する円環状の切削ブレードが装着される切削ユニットとを備える切削装置が用いられる(例えば、特許文献1参照)。チャックテーブルによってパッケージ基板を保持した状態で、切削ブレードを回転させてベース基板及びモールド樹脂に切り込ませることにより、パッケージ基板が切削されて複数のチップに分割される。
特開2018−26383号公報
上記のように切削装置を用いてパッケージ基板を分割する際には、発光素子を覆うモールド樹脂が切削ブレードによって切削される。このとき、切削ブレードを用いた切削によって形成されたモールド樹脂の側面には、微細な凹凸でなる加工痕(ソーマーク)が残留することがある。この場合、側面に加工痕が形成された状態のモールド樹脂によって発光素子が覆われたチップが製造される。
チップのモールド樹脂の側面に加工痕が残存していると、発光素子の発する光がモールド樹脂の側面で乱反射する。これにより、チップから光を特定の方向に向かって放出させることが困難となり、チップの品質が低下する。
本発明はかかる問題に鑑みてなされたものであり、発光素子の発する光の乱反射が抑制されたチップの製造を可能とするパッケージ基板の加工方法の提供を目的とする。
本発明の一態様によれば、ベース基板と、該ベース基板の、分割予定ラインによって区画された複数の領域にそれぞれ搭載された発光素子と、透光性を有し該発光素子を覆うモールド樹脂と、を備えるパッケージ基板の加工方法であって、該パッケージ基板の該ベース基板側に保護部材を貼着する保護部材貼着ステップと、該保護部材を介してチャックテーブルで該パッケージ基板を保持し、第1砥粒を有する第1切削ブレードを該分割予定ラインに沿って該パッケージ基板に切り込ませ、該ベース基板を切断せずに該モールド樹脂を切断して該パッケージ基板に切削溝を形成する溝形成ステップと、該第1砥粒よりも平均粒径が小さい第2砥粒を有する第2切削ブレードを、該切削溝の内部で露出する該モールド樹脂の側面に切り込ませる切り込みステップと、該第2砥粒よりも平均粒径が大きい第3砥粒を有する第3切削ブレードを、該モールド樹脂の該側面と接触させずに該切削溝に沿って該ベース基板に切り込ませ、該パッケージ基板を該分割予定ラインに沿って切断する切断ステップと、を備えるパッケージ基板の加工方法が提供される。
なお、好ましくは、該切り込みステップでは、該第2切削ブレードが該モールド樹脂に切り込む幅を、該第2砥粒の平均粒径の半分以下に設定する。また、好ましくは、該切り込みステップでは、該モールド樹脂の該側面に、該第2切削ブレードを複数回切り込ませる。
本発明の一態様に係るパッケージ基板の加工方法では、第1砥粒を有する第1切削ブレードによってモールド樹脂を切断した後、第1砥粒よりも平均粒径の小さい第2砥粒を有する第2切削ブレードを、第1切削ブレードを用いた切削によって形成されたモールド樹脂の側面に切り込ませる。
この方法を用いると、第1切削ブレードによって加工痕が形成されたモールド樹脂の側面が第2切削ブレードによって研磨され、モールド樹脂の側面に残留する加工痕が除去される。これにより、発光素子の発する光の該側面における乱反射が抑制され、チップから光を特定の方向に向かって放出させやすくなる。
図1(A)はパッケージ基板を示す斜視図であり、図1(B)はパッケージ基板の一部を拡大して示す拡大斜視図である。 パッケージ基板を示す断面図である。 図3(A)は第1切削ブレードによってパッケージ基板に切削溝が形成される様子を示す一部断面正面図であり、図3(B)は溝形成ステップを実施した後のパッケージ基板を示す断面図である。 図4(A)は第2切削ブレードがモールド樹脂の側面に切り込む様子を示す一部断面正面図であり、図4(B)は切り込みステップを実施した後のパッケージ基板を示す断面図である。 図5(A)は第3切削ブレードによってパッケージ基板が切断される様子を示す一部断面正面図であり、図5(B)は切断ステップを実施した後のパッケージ基板を示す断面図である。
以下、添付図面を参照して本実施形態を説明する。まず、本実施形態に係るパッケージ基板の加工方法によって加工することが可能なパッケージ基板の構成例について説明する。図1(A)はパッケージ基板11を示す斜視図であり、図1(B)はパッケージ基板11の一部を拡大して示す拡大斜視図である。
パッケージ基板11は、表面13a及び裏面13bを備える板状のベース基板13を備える。例えばベース基板13は、ガラス繊維にエポキシ樹脂が含侵されたガラスエポキシ等でなり、平面視で矩形状に形成される。ただし、ベース基板13の材質、形状、構造、大きさ等に制限はない。
ベース基板13の表面13a側には、LED(Light Emitting Diode)に代表される複数の発光素子15(図2参照)が搭載されている。また、発光素子15は、発光素子15が発する光に対して透光性を有する透明な樹脂でなるモールド樹脂17によって覆われている。なお、パッケージ基板11は、互いに交差するように格子状に配列された複数の分割予定ライン(ストリート)19によって複数の領域11aに区画されており、発光素子15はこの領域11aに配置されている。ただし、発光素子15の種類、数量、形状、構造、大きさ、配置等に制限はない。
図2は、パッケージ基板11を示す断面図である。図2に示すように、ベース基板13の表面13a側には、複数の発光素子15を覆うようにモールド樹脂17が形成されている。なお、図2では、発光素子15がそれぞれ電極21を介してベース基板13の表面13a上に配置されている例を示している。
パッケージ基板11を分割予定ライン19に沿って分割することにより、モールド樹脂17によって覆われた発光素子15をそれぞれ備える複数のチップが得られる。パッケージ基板11の分割には、パッケージ基板11を保持するチャックテーブルと、パッケージ基板11を切削する円環状の切削ブレードが装着される切削ユニットとを備える切削装置等を用いることができる。
切削装置を用いてパッケージ基板11を分割する際には、例えば図1(A)に示すように、パッケージ基板11が保護部材(粘着テープ)23を介して環状フレーム25によって支持される。具体的には、樹脂等の材料でなる円形の保護部材23がベース基板13の裏面13b側に貼着される。なお、保護部材23はベース基板13の裏面13bよりも大きく、ベース基板13は保護部材23の中央部に貼着される。また、円形の開口25aを備える環状フレーム25が、保護部材23の外周部に貼着される。
そして、環状フレーム25によって支持されたパッケージ基板11を切削装置のチャックテーブルによって保持した状態で、切削ブレードを回転させてベース基板13及びモールド樹脂17に切り込ませる。これにより、パッケージ基板11が切削されて複数のチップに分割される。
なお、切削装置を用いてパッケージ基板11を分割する際には、発光素子15を覆うモールド樹脂17が切削ブレードによって切削される。このとき、切削ブレードを用いた切削によって形成されたモールド樹脂17の側面には、微細な凹凸でなる加工痕(ソーマーク)が残留することがある。この場合、側面に加工痕が形成された状態のモールド樹脂17によって発光素子15が覆われたチップが製造される。
チップのモールド樹脂17の側面に加工痕が残存していると、発光素子15の発する光がモールド樹脂17の側面で乱反射する。これにより、チップから光を特定の方向に向かって放出させることが困難となり、チップの品質が低下する。
そこで、本実施形態に係るパッケージ基板の加工方法では、第1砥粒を有する第1切削ブレードによってモールド樹脂17を切断した後、第1砥粒よりも平均粒径の小さい第2砥粒を有する第2切削ブレードを、第1切削ブレードを用いた切削によって形成されたモールド樹脂17の側面に切り込ませる。
この方法を用いると、第1切削ブレードによって加工痕が形成されたモールド樹脂17の側面が第2切削ブレードによって研磨され、モールド樹脂17の側面に残留する加工痕が除去される。これにより、発光素子15の発する光の該側面における乱反射が抑制され、チップから光を特定の方向に向かって放出させやすくなる。
以下、本実施形態に係るパッケージ基板の加工方法の詳細について説明する。まず、図1(A)に示すように、パッケージ基板11のベース基板13側に保護部材23を貼着する(保護部材貼着ステップ)。
次に、第1砥粒を有する第1切削ブレードを分割予定ライン19に沿ってパッケージ基板11に切り込ませ、パッケージ基板11に切削溝を形成する(溝形成ステップ)。図3(A)は、第1切削ブレード12によってパッケージ基板11に切削溝11bが形成される様子を示す一部断面正面図である。なお、溝形成ステップは切削装置2を用いて実施される。
切削装置2は、パッケージ基板11を保持するチャックテーブル4を備える。チャックテーブル4は、モータ等の回転駆動源(不図示)と接続されており、鉛直方向に概ね平行な回転軸の周りに回転する。また、チャックテーブル4の下方には移動機構(不図示)が設けられており、この移動機構はチャックテーブル4を加工送り方向(第1水平方向)に移動させる。
チャックテーブル4の上面は、パッケージ基板11を保持する保持面4aを構成する。保持面4aは、チャックテーブル4の内部に形成された吸引路(不図示)等を介して吸引源(不図示)と接続されている。また、チャックテーブル4の周囲には、環状フレーム25(図1(A)参照)を固定する複数のクランプ(不図示)が設けられている。
チャックテーブル4の上方には、切削ユニット6が配置されている。切削ユニット6はハウジング8を備え、ハウジング8には加工送り方向に対して概ね垂直な方向に回転軸をとるスピンドル10が収容されている。スピンドル10の一方の先端部はハウジング8の外部に露出しており、この露出した先端部に円環状の第1切削ブレード12が装着される。
スピンドル10の他方の先端部には、モータ等の回転駆動源(不図示)が接続されており、スピンドル10に装着された第1切削ブレード12は、この回転駆動源から伝わる力によって回転する。また、切削ユニット6は移動機構(不図示)に支持されており、この移動機構は切削ユニット6を加工送り方向と垂直な水平方向(割り出し送り方向、第2水平方向)及び鉛直方向に移動させる。
第1切削ブレード12は、第1砥粒をボンド材で固定して形成される。第1砥粒としては、例えば平均粒径が10μm以上50μm以下のダイヤモンドでなる砥粒を用いることができる。また、ボンド材としては、例えばメタルボンド、レジンボンド、ビトリファイドボンド等を用いることができる。
溝形成ステップでは、まず、保護部材23を介してチャックテーブル4でパッケージ基板11を保持する。具体的には、ベース基板13の裏面13b側に貼着されている保護部材23をチャックテーブル4の保持面4aに接触させるとともに、クランプで環状フレーム25を固定する。この状態で保持面4aに吸引源の負圧を作用させると、パッケージ基板11はモールド樹脂17側が上方に露出した状態でチャックテーブル4によって吸引保持される。
次に、チャックテーブル4を回転させて、一の分割予定ライン19(図2参照)の長さ方向を切削装置2の加工送り方向に合わせる。また、第1切削ブレード12の下端がベース基板13の表面13a(モールド樹脂17の下面)より下方で、且つベース基板13の裏面13b(保護部材23の上面)よりも上方に配置されるように、切削ユニット6の高さを調整する。さらに、該一の分割予定ライン19の延長線上に第1切削ブレード12が配置されるように、切削ユニット6の割り出し送り方向における位置を調整する。
その後、第1切削ブレード12を回転させながら、チャックテーブル4を加工送り方向に移動させる。これにより、チャックテーブル4と切削ユニット6とが相対的に移動し、第1切削ブレード12が分割予定ライン19に沿ってパッケージ基板11に切り込む。その結果、ベース基板13及びモールド樹脂17が切削される。
このとき第1切削ブレード12は、ベース基板13を切断せず、且つモールド樹脂17を切断する深さでパッケージ基板11に切り込む。そのため、パッケージ基板11には、その深さがモールド樹脂17の厚さより大きく、且つベース基板13の厚さとモールド樹脂17の厚さとの合計よりも小さい切削溝11bが形成される。
なお、第1切削ブレード12は、発光素子15や電極21と接触しないようにパッケージ基板11を切削する。具体的には、第1切削ブレード12は、発光素子15及び電極21の端部から分割予定ライン19側に所定の距離離れた位置に配置される。そのため、切削溝11bの形成時に発光素子15や電極21が切削されることはない。
その後、同様の手順を繰り返し、他の分割予定ライン19に沿って切削溝11bを形成する。これにより、パッケージ基板11のモールド樹脂17側に複数の切削溝11bが格子状に形成され、モールド樹脂17が分割される。
図3(B)は、溝形成ステップを実施した後のパッケージ基板11を示す断面図である。図3(B)に示すように、切削溝11bが形成されると、切削溝11bの内部でモールド樹脂17の第1側面17a及び第2側面17bが露出した状態となる。なお、第1側面17a及び第2側面17bは第1切削ブレード12を用いた切削によって形成された面に相当し、第1側面17a及び第2側面17bには加工痕(ソーマーク)が形成されている。
次に、第2砥粒を有する第2切削ブレードを切削溝11bの内部で露出するモールド樹脂17の第1側面17aに切り込ませる(切り込みステップ)。図4(A)は、第2切削ブレード14がモールド樹脂17の第1側面17aに切り込む様子を示す一部断面正面図である。なお、切り込みステップは前述の切削装置2を用いて実施される。ただし、スピンドル10には第2砥粒をボンド材で固定して形成された円環状の第2切削ブレード14が装着される。
第2切削ブレード14の材質等は、第1切削ブレード12と同様である。ただし、第2切削ブレード14が有する第2砥粒の平均粒径は、第1切削ブレード12が有する第1砥粒の平均粒径よりも小さい。第2砥粒としては、例えば平均粒径が10μm未満、好ましくは5μm以下のダイヤモンドでなる砥粒を用いることができる。
切り込みステップでは、まず、チャックテーブル4を回転させて、一の切削溝11bの長さ方向を切削装置2の加工送り方向に合わせる。また、第2切削ブレード14の下端がモールド樹脂17の下面より下方に配置されるように、切削ユニット6の高さを調整する。さらに、該一の切削溝11bの内部で露出するモールド樹脂17の第1側面17aを含む平面と第2切削ブレード14とが重なるように、切削ユニット6の割り出し送り方向における位置を調整する。
その後、第2切削ブレード14を回転させながら、チャックテーブル4を加工送り方向に移動させる。これにより、チャックテーブル4と切削ユニット6とが相対的に移動し、第2切削ブレード14が切削溝11bに沿ってモールド樹脂17の第1側面17aに切り込む。その結果、第1側面17aが第2切削ブレード14の側面によって研磨される。
なお、前述のように、第2切削ブレード14が有する第2砥粒の平均粒径は、第1切削ブレード12が有する第1砥粒の平均粒径よりも小さい。この第2砥粒を有する第2切削ブレード14をモールド樹脂17の第1側面17aに切り込ませることにより、加工痕が残存する第1側面17aが平らにならされる。
また、第2切削ブレード14がモールド樹脂17に切り込む幅(切り込み幅)、すなわち、第2切削ブレード14とモールド樹脂17とが正面視で重なる領域の幅は、第1側面17aに残留する加工痕が適切に除去されるように調整される。例えば切り込み幅は、第2切削ブレード14が有する第2砥粒の平均粒径の半分以下に設定されることが好ましい。これにより、第1切削ブレード12によって形成された加工痕を除去しつつ、第2切削ブレード14によって新たな加工痕が形成されることを防止できる。
このように、モールド樹脂17の第1側面17aに形成された加工痕を除去すると、発光素子15の発する光が第1側面17aから外部に出射する際、第1側面17aにおける光の乱反射が抑制される。これにより、モールド樹脂17から出射する光を特定の方向に向かって放出させやすくなる。
なお、第2切削ブレード14は、発光素子15や電極21と接触しないように位置付けられた状態でモールド樹脂17の第1側面17aに切り込む。具体的には、第2切削ブレード14は、発光素子15及び電極21の端部から分割予定ライン19側に所定の距離離れた位置に配置される。そのため、モールド樹脂17の第1側面17aを研磨する際に発光素子15や電極21が切削されることはない。
その後、同様の手順を繰り返し、他の切削溝11bに沿ってモールド樹脂17の第1側面17aを研磨する。図4(B)は、切り込みステップを実施した後のパッケージ基板11を示す断面図である。
なお、切り込みステップでは、切削溝11bの内部で露出するモールド樹脂17の第1側面17aに、第2切削ブレード14を複数回切り込ませてもよい。例えば、1回の研磨では第1側面17aに残留する加工痕が十分に除去されない場合等には、同一の第1側面17aに対して第2切削ブレード14を2回以上切り込ませることが好ましい。
また、本実施形態では、切削溝11bの内部で露出するモールド樹脂17の第1側面17aを第2切削ブレード14によって研磨する例について説明したが、第1側面17aの代わりに第2側面17bを研磨してもよいし、第1側面17aと第2側面17bとの双方を研磨してもよい。第1側面17a及び第2側面17bを研磨する場合は、複数の第1側面17aを研磨した後に複数の第2側面17bを研磨してもよいし、第1側面17aと第2側面17bとを交互に研磨してもよい。
次に、第3砥粒を有する第3切削ブレードを切削溝11bに沿ってベース基板13に切り込ませることにより、パッケージ基板11を分割予定ライン19に沿って切断する(切断ステップ)。図5(A)は、第3切削ブレード16によってパッケージ基板11が切断される様子を示す一部断面正面図である。なお、切断ステップは前述の切削装置2を用いて実施される。ただし、スピンドル10には第3砥粒をボンド材で固定して形成された第3切削ブレード16が装着される。
第3切削ブレード16の材質等は、第1切削ブレード12と同様である。ただし、第3切削ブレード16が有する第3砥粒の平均粒径は、第2切削ブレード14が有する第2砥粒の平均粒径よりも大きい。第3砥粒としては、例えば平均粒径が10μm以上50μm以下のダイヤモンドでなる砥粒を用いることができる。また、第3切削ブレード16として、前述の第1切削ブレード12を用いることもできる。
切断ステップでは、まず、チャックテーブル4を回転させて、一の切削溝11bの長さ方向を切削装置2の加工送り方向に合わせる。また、第3切削ブレード16の下端がベース基板13の裏面13bより下方に配置されるように、切削ユニット6の高さを調整する。さらに、該一の切削溝11bの延長線上に第3切削ブレード16が配置されるように、切削ユニット6の割り出し送り方向における位置を調整する。
その後、第3切削ブレード16を回転させながら、チャックテーブル4を加工送り方向に移動させる。これにより、チャックテーブル4と切削ユニット6とが相対的に移動し、第3切削ブレード16が切削溝11bに沿ってベース基板13に切り込む。その結果、ベース基板13が切断され、パッケージ基板11が分割予定ライン19(図2参照)に沿って切断される。
このとき第3切削ブレード16は、前述の切り込みステップよって加工痕が除去されたモールド樹脂17の第1側面17aと接触しないように位置付けられた状態で、ベース基板13に切り込む。そのため、第3切削ブレード16によってモールド樹脂17の第1側面17aに新たに加工痕が形成されることはない。
また、前述のように、第3切削ブレード16が有する第3砥粒の平均粒径は、第2切削ブレード14が有する第2砥粒の平均粒径よりも大きい。そのため、第3切削ブレード16のベース基板13に対する切削能力は、第2切削ブレード14のベース基板13に対する切削能力よりも高い。よって、第3切削ブレード16を用いることにより、ベース基板13の切断に要する時間を削減できる。
なお、前述の切り込みステップで研磨されていないモールド樹脂17の側面(図5(A)においては第2側面17b)は、第3切削ブレード16と接触してもよい。ただし、切り込みステップで第1側面17aと第2側面17bとの双方を研磨した場合は、第3切削ブレード16は第1側面17a及び第2側面17bと接触しないように位置付けられる。
その後、同様の手順を繰り返し、他の切削溝11bに沿ってベース基板13を切断する。これにより、パッケージ基板11が全ての分割予定ライン19に沿って切断され、モールド樹脂17によって覆われた発光素子15をそれぞれ備える複数のチップ27に分割される。図5(B)は、切断ステップを実施した後のパッケージ基板11を示す断面図である。パッケージ基板11の分割によって得られたチップ27は、例えばパーソナルコンピュータや携帯電話に代表される各種の電子機器に搭載される。
チップ27が備えるモールド樹脂17では、第1側面17aの加工痕が切り込みステップでの研磨によって除去された状態となっている。そのため、発光素子15の発する光を第1側面17aから取り出す際に、第1側面17aでの光の乱反射が抑制される。
以上の通り、本実施形態に係るパッケージ基板の加工方法では、第1砥粒を有する第1切削ブレード12によってモールド樹脂17を切断した後、第1砥粒よりも平均粒径の小さい第2砥粒を有する第2切削ブレード14を、第1切削ブレード12によって切削されたモールド樹脂17の第1側面17aに切り込ませる。
この方法を用いると、第1切削ブレード12によって加工痕が形成されたモールド樹脂17の第1側面17aが第2切削ブレード14によって研磨され、モールド樹脂17の第1側面17aに形成された加工痕が除去される。これにより、発光素子15の発する光の第1側面17aにおける乱反射が抑制され、チップ27から光を特定の方向に向かって放出させやすくなる。
なお、本実施形態では、切削ユニット6が備えるスピンドル10に第1切削ブレード12、第2切削ブレード14、第3切削ブレード16が順に装着される例について説明したが(図3(A)、図4(A)、図5(A)参照)、本実施形態に係るパッケージ基板の加工方法では、2つの切削ユニット6を備えた所謂フェイシングデュアルスピンドルタイプの切削装置を用いることもできる。
フェイシングデュアルスピンドルタイプの切削装置は、切削ブレードが装着される2つのスピンドルを備えており、2つのスピンドルに装着された切削ブレードは互いに対面するように配置される。この切削装置を用いる場合、例えば、一方のスピンドルに第1切削ブレード12を装着し、他方のスピンドルに第2切削ブレード14を装着する。
そして、溝形成ステップ及び切断ステップを実施する際には第1切削ブレード12を用い、切り込みステップを実施する際には第2切削ブレード14を用いる。これにより、切削ブレードの交換作業を行うことなく溝形成ステップ、切り込みステップ、切断ステップを実施することが可能となり、パッケージ基板11の加工効率の向上を図ることができる。
その他、上記実施形態に係る構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。
11 パッケージ基板
11a 領域
11b 切削溝
13 ベース基板
13a 表面
13b 裏面
15 発光素子
17 モールド樹脂
17a 第1側面
17b 第2側面
19 分割予定ライン(ストリート)
21 電極
23 保護部材(粘着テープ)
25 環状フレーム
25a 開口
27 チップ
2 切削装置
4 チャックテーブル
4a 保持面
6 切削ユニット
8 ハウジング
10 スピンドル
12 第1切削ブレード
14 第2切削ブレード
16 第3切削ブレード

Claims (3)

  1. ベース基板と、
    該ベース基板の、分割予定ラインによって区画された複数の領域にそれぞれ搭載された発光素子と、
    透光性を有し該発光素子を覆うモールド樹脂と、を備えるパッケージ基板の加工方法であって、
    該パッケージ基板の該ベース基板側に保護部材を貼着する保護部材貼着ステップと、
    該保護部材を介してチャックテーブルで該パッケージ基板を保持し、第1砥粒を有する第1切削ブレードを該分割予定ラインに沿って該パッケージ基板に切り込ませ、該ベース基板を切断せずに該モールド樹脂を切断して該パッケージ基板に切削溝を形成する溝形成ステップと、
    該第1砥粒よりも平均粒径が小さい第2砥粒を有する第2切削ブレードを、該切削溝の内部で露出する該モールド樹脂の側面に切り込ませる切り込みステップと、
    該第2砥粒よりも平均粒径が大きい第3砥粒を有する第3切削ブレードを、該モールド樹脂の該側面と接触させずに該切削溝に沿って該ベース基板に切り込ませ、該パッケージ基板を該分割予定ラインに沿って切断する切断ステップと、
    を備えることを特徴とするパッケージ基板の加工方法。
  2. 該切り込みステップでは、該第2切削ブレードが該モールド樹脂に切り込む幅を、該第2砥粒の平均粒径の半分以下に設定することを特徴とする請求項1に記載のパッケージ基板の加工方法。
  3. 該切り込みステップでは、該モールド樹脂の該側面に、該第2切削ブレードを複数回切り込ませることを特徴とする請求項1又は2に記載のパッケージ基板の加工方法。
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