JP2020064120A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コストアップや装置の大型化を抑制しつつ、現像ローラと感光ドラムとの当接離間状態を検知すること。【解決手段】CPU104は、帯電電圧電源20から帯電電圧を印加させることで、感光ドラム1を第1の電位に帯電させ、現像電圧電源21から現像電圧を印加させることで、現像ローラ4が当接位置にある場合は感光ドラム1の電位を第1の電位から第2の電位にさせ、一次転写電圧電源84から転写電圧を印加させることで、電流検知回路により転写電流を検知させ、転写電流の検知結果に基づいて、現像ローラ4が当接位置にあるか離間位置にあるかを判断する。【選択図】図6

Description

本発明は、電子写真方式を利用したプリンタ、複写機等の画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置において、画像形成時と非画像形成時とにおいて、像担持体(感光ドラム)を現像装置の現像剤担持体(現像ローラ)に当接させた状態と、離間させた状態とを切り替えているものがある(例えば、特許文献1参照)。このような構成の画像形成装置では、画像形成を行う前に現像ローラと感光ドラムとの当接・離間状態を正確に検知しておく必要がある。特許文献1に開示された画像形成装置では、現像ローラが感光ドラムに当接する状態と離間する状態が確定していることを前提に、各種高電圧電源からの高電圧を用いて現像剤の残量や、現像ローラを有するプロセスカートリッジの有無等の検知を行っている。これらの検知は、現像ローラが感光ドラムに当接、又は離間していることを判断するものではない。現像ローラの感光ドラムとの当接・離間は、高電圧電源による検知値を用いるのではなく、スイッチやセンサなど専用の部品を用いて検知を行っていた。
特許第4402137号公報
しかしながら、専用の部品を用いた感光ドラムに対する現像ローラの当接・離間状態の検知方法は、部品数が多くなるためにコストアップとなる課題がある。また、部品の設置スペースが必要となるため、設置スペース確保のため、装置の小型化の妨げになるという課題がある。
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、コストアップや装置の大型化を抑制しつつ、現像ローラと感光ドラムとの当接離間状態を検知することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明では、以下の構成を備える。
(1)静電潜像が形成される像担持体と、前記像担持体を第1の電位に帯電する帯電手段と、前記帯電手段に帯電電圧を印加する帯電電圧電源と、前記像担持体と当接している当接位置と、前記像担持体と離間している離間位置とに位置することが可能であり、前記当接位置にある状態において前記像担持体上に形成された前記静電潜像をトナー像として現像する現像手段と、前記現像手段に現像電圧を印加する現像電圧電源と、前記像担持体に対向して配置され、前記像担持体上の前記トナー像を転写部において転写体に転写する転写手段と、前記転写手段に転写電圧を印加する転写電圧電源と、前記転写手段における転写電流を検知する電流検知手段と、前記帯電電圧電源から印加する前記帯電電圧、前記現像電圧電源から印加する前記現像電圧、及び前記転写電圧電源から印加する前記転写電圧を制御する制御手段と、を備える画像形成装置であって、前記制御手段は、前記帯電電圧電源から前記帯電電圧を印加させることで、前記像担持体を前記第1の電位に帯電させ、前記現像電圧電源から前記現像電圧を印加させることで、前記現像手段が前記当接位置にある場合は前記像担持体の電位を前記第1の電位から第2の電位にさせ、前記転写電圧電源から前記転写電圧を印加させることで、前記電流検知手段により前記転写電流を検知させ、前記転写電流の検知結果に基づいて、前記現像手段が前記当接位置にあるか前記離間位置にあるかを判断することを特徴とする画像形成装置。
(2)静電潜像が形成される像担持体と、前記像担持体を第1の電位に帯電する帯電手段と、前記帯電手段に帯電電圧を印加する帯電電圧電源と、前記像担持体と当接している当接位置と、前記像担持体と離間している離間位置とに位置することが可能であり、前記当接位置にある状態において前記像担持体上に形成された前記静電潜像をトナー像として現像する現像手段と、前記現像手段に現像電圧を印加する現像電圧電源と、前記像担持体に対向して配置され、前記像担持体上の前記トナー像を転写部において転写体に転写する転写手段と、を有する複数の画像形成部と、前記転写手段に転写電圧を印加する転写電圧電源と、前記転写手段における転写電流を検知する電流検知手段と、前記帯電電圧電源から印加する前記帯電電圧、前記現像電圧電源から印加する前記現像電圧、及び前記転写電圧電源から印加する前記転写電圧を制御する制御手段と、を備える画像形成装置であって、前記制御手段は、前記帯電電圧電源から前記帯電電圧を印加させることで、前記像担持体を前記第1の電位に帯電させ、前記現像電圧電源から前記現像電圧を印加させる第1の状態と、前記現像電圧を印加させない第2の状態とを、所定の周波数で交互に繰り返すことで、前記現像手段が前記当接位置にある場合は前記像担持体の電位を前記所定の周波数で前記第1の電位から第2の電位にさせ、前記転写電圧電源から前記転写電圧を印加させることで、前記電流検知手段により前記転写電流を検知させ、前記転写電流の検知結果に基づいて、前記現像手段が前記当接位置にあるか前記離間位置にあるかを判断することを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、コストアップや装置の大型化を抑制しつつ、現像ローラと感光ドラムとの当接離間状態を検知することができる。
実施例1〜4の画像形成装置の構成を示す概略断面図 実施例1〜4の現像ローラと感光ドラムの当接・離間状態を説明する図 実施例1〜4の画像形成装置のシステム構成を示すブロック図 実施例1〜4の感光ドラム及び現像ローラの等価回路図 実施例1〜4の感光ドラム及び一次転写ローラの等価回路図 実施例1の感光ドラムと現像ローラの当接離間状態の検知方法を説明するためのタイミングチャート 実施例2の感光ドラムと現像ローラの当接離間状態の検知方法を説明するためのタイミングチャート 実施例3の感光ドラムと現像ローラの当接離間状態の検知方法を説明するためのタイミングチャート 実施例3の一次転写電流波形を示す図 実施例3の現像ローラが感光ドラムに当接している場合の転写電流波形の周波数解析結果を示す図 実施例3の現像ローラが感光ドラムに当接していない場合の転写電流波形の周波数解析結果を示す図 実施例3の感光ドラムと現像ローラの当接離間状態の検知方法を説明するためのタイミングチャート 実施例4の一次転写電流波形を示す図 実施例4の現像ローラが感光ドラムに当接している場合の転写電流波形の周波数解析結果を示す図
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[画像形成装置]
図1は、実施例1が適用される画像形成装置であるレーザプリンタ100の構成を示す概略断面図である。なお、以下の説明では、イエロー(Y)色のトナー画像形成用のステーションを第1ステーション、マゼンタ(M)色のトナー画像形成用のステーションを第2ステーションという。また、以下の説明では、シアン(C)色のトナー画像形成用のステーションを第3ステーション、ブラック(K)色のトナー画像形成用のステーションを第4ステーションという。まず、第1ステーションの構成について説明する。
(画像形成部)
第1ステーションにおいて、レーザプリンタ100から着脱自在な一体型のプロセスカートリッジ9aは、感光ドラム1a、帯電ローラ2a、クリーニングユニット3a、現像ユニットを有している。像担持体である感光ドラム1aは、アルミニウム製シリンダの外周面に有機光導電体層(OPC)を塗布して構成したものである。感光ドラム1aはその両端部をフランジによって回転自在に支持されており、一方の端部に図示しない駆動モータから駆動力を伝達することにより、図中、反時計回りに回転駆動される。帯電手段である帯電ローラ2aは、ローラ状に形成された導電性のローラで、これを感光ドラム1a表面に当接させると共に、帯電電圧電源20によって負極性の帯電電圧(第1の電圧)を印加することにより、感光ドラム1a表面を一様に帯電させる。クリーニングユニット3aは、後述する中間転写ベルト80に転写されずに感光ドラム1a上(像担持体上)に残留したトナーをクリーニングする。現像手段である現像ユニットは、トナー収納部8a、現像ローラ4a、非磁性一成分現像剤5a、現像剤塗布ブレード7aを有している。トナー収納部8aは、イエローのトナーを収納している。現像ローラ4aは、感光ドラム1a表面に隣接し、図示しない駆動部により回転駆動されるとともに、現像電圧電源21aにより負極性の現像電圧(第2の電圧)を印加することにより、静電潜像にトナーを付着させ、現像を行う。
露光手段である露光部11aは、レーザ光を回転多面鏡に反射させ、反射させたレーザ光で感光ドラム1aを走査するスキャナユニットから構成され、画像信号に基づいて変調された走査ビーム12aを感光ドラム1a上に照射し、静電潜像を形成する。帯電電圧電源20は、各ステーションの帯電ローラ2a、2b、2c、2dへ帯電電圧を供給する。現像ローラ4aは、現像ローラ4aへの電圧供給手段である現像電圧電源21aに接続されている。
以上、第1ステーションの構成について説明したが、第2ステーション、第3ステーション、第4ステーションも同様の構成を有している。なお、各ステーションにおいて、同一部材については同じ符号を付し、符号の末尾に付したa、b、c、dは、それぞれ第1ステーション、第2ステーション、第3ステーション、第4ステーションの部材であることを示している。以下では、特定のステーションの部材について説明する場合を除き、符号末尾のa、b、c、dは省略するものとする。
図2は、プロセスカートリッジ9の状態を示す断面図であり、図2(a)は、画像形成中のプロセスカートリッジ9の状態を示した図であり、図2(b)は、画像形成を行っていないときのプロセスカートリッジ9の状態を示した図である。画像形成時には、切替手段である現像当接離間部材13は図2(a)のように動作し、現像ローラ4は感光ドラム1に当接している。一方、画像形成中でなければ、現像当接離間部材13は図2(b)のように動作し、現像ローラ4は感光ドラム1から離間している。また、現像当接離間部材13は不図示のソレノイドが駆動されるたびに90度ずつ回転し、現像ローラ4と感光ドラム1との当接状態、離間状態の2つの状態を切り替える。
図1において、転写体である中間転写ベルト80は、張架部材である二次転写対向ローラ86、駆動ローラ14、テンションローラ15の3本のローラにより支持されており、適当なテンションが維持されるようになっている。駆動ローラ14を駆動することにより、中間転写ベルト80は感光ドラム1と同速度で、図中矢印方向に移動する。また、駆動ローラ14、テンションローラ15、二次転写対向ローラ86は、電気的に接地(地絡)されている。また、中間転写ベルト80の内側には、各プロセスカートリッジ9の感光ドラム1a〜1dに対向する位置に、中間転写ベルト80に当接する転写手段である一次転写ローラ81a〜81dがそれぞれ配置されている。各一次転写ローラ81a〜81dは、それぞれ一次転写電圧電源84a〜84dに接続されており、一次転写ローラ81a〜81dは、一次転写電圧電源84a〜84dから正極性の転写電圧(第3の電圧)が印加される。感光ドラム1a〜1d上の負極性のトナー像は、対向する一次転写ローラ81a〜81dの正極性に引き寄せられる。その結果、感光ドラム1a〜1dに当接している中間転写ベルト80に、感光ドラム1a〜1d上に形成された負極性のトナー像が順次転写され、中間転写ベルト80上に多色のトナー像が形成される。また、一次転写電圧電源84a〜84dは、一次転写ローラ81a〜81dに流れる転写電流を検知する出力電流検知回路を有している。出力電流検知回路は、一般的な電流検知回路であり、詳細な説明は省略する。
(給送部)
本体カセット16に収容された記録紙Pに画像形成を行う場合には、カセットピックアップローラ17を駆動させることによって、本体カセット底板29が上昇し、本体カセット16内に載置されたシートPを押し上げる。押し上げられたシートPの最上位のシートPは、カセットピックアップローラ17と当接し、カセットピックアップローラ17の回転により、一枚ずつシートPが分離給送され、レジストレーションローラ18に搬送される。レジストレーションローラ18は、二次転写ローラ82と中間転写ベルト80との当接部である二次転写部に、シートPを搬送する。二次転写部では、二次転写電圧電源85から二次転写ローラ82に電圧を印加することにより、中間転写ベルト80上に形成された多色のトナー像が本体カセット16から給送されたシートPに転写される。
(定着部)
定着部19は、シートP上に転写されたトナー像を加熱及び加圧して、トナー像をシートPに定着させるため、定着ベルト(不図示)と弾性加圧ローラ(不図示)とを有している。弾性加圧ローラは定着ベルトを挟み、ベルトガイド部材(不図示)と所定の圧接力をもって所定幅の定着ニップ部を形成している。定着ニップ部が所定の温度に温度調整された状態で、二次転写部で中間転写ベルト80からトナー像が転写されたシートPが搬送される。二次転写部から搬送されたシートPは、定着ニップ部の定着ベルトと弾性加圧ローラとの間に画像面が上向き、定着ベルト面に対向して導入される。そして、シートPは、定着ニップ部において画像面が定着ベルトの外面に密着して、定着ベルトとともに定着ニップ部を挟持搬送されていく。シートPは、定着ニップ部を定着ベルトとともに挟持搬送されていく過程において、定着ベルトで加熱され、シートP上の未定着トナー像が加熱され、シートPに定着される。トナー像が定着されたシートPは、その後、排出トレイ36に排出される。
[画像形成装置のシステム構成]
図3は、本実施例の画像形成装置であるレーザプリンタ100のシステム構成を示すブロック図である。レーザプリンタ100は、画像形成を制御するエンジン制御部102と、エンジン制御部102を制御するコントローラ101を有している。コントローラ101は、外部のホストコンピュータ99からプリントジョブを受信すると、プリントジョブの実行をエンジン制御部102に指示する。エンジン制御部102のビデオインターフェイス部103は、コントローラ101とエンジン制御部102を制御するCPU104との間のデータ送受信を行う。コントローラ101は、ビデオインターフェイス部103を介して、エンジン制御部102に対してプリントジョブの実行を指示するコマンドを送信する。エンジン制御部102は、ビデオインターフェイス部103を介して、コントローラ101にステータス信号やデータを送信する。
エンジン制御部102は、画像形成を行うため、露光制御部105、高電圧制御部106、定着制御部107、給紙制御部108、駆動部109、センサ制御部110を有し、CPU104により制御される。露光制御部105は、感光ドラム1を露光する露光部11を制御する。高電圧制御部106は、帯電電圧電源20、現像電圧電源21a〜21d、一次転写電圧電源84a〜84d、二次転写電圧電源85の高電圧の出力制御を行う。定着制御部107は、温度検知素子(不図示)の検知結果に基づいて、定着ニップ部の温度制御を行い、シートPにトナー像を定着させるため定着部19の制御を行う。給紙制御部108は、シートPを本体カセット16から給紙し、排出トレイ36まで搬送する搬送制御を行う。駆動部109は、中間転写ベルト80を駆動するメインモータ等のレーザプリンタ100内部の各装置を駆動する駆動モータを制御する。センサ制御部110は、装置内に設けられた各種センサの検知結果を取得し、CPU104に通知する。
また、現像出力制御部111は、現像ローラ4に現像電圧を出力する現像電圧電源21の電圧出力を制御する。一次転写電流解析部112は、所定タイミングにおける一次転写電圧電源84から一次転写ローラ81に流れる電流値を、後述する一次転写電圧電源84の電流検知回路から取得したり、所定期間の出力電流値の平均値を算出したりする。現像部当接離間判定部(以下、当接離間判定部という)113は、現像ローラ4と感光ドラム1の当接離間状態を判定する判定部である。当接離間判定部113は、現像出力制御部111の現像電圧電源からの出力電圧情報と、一次転写電流解析部112からの転写電流値の情報とに基づいて、現像ローラ4と感光ドラム1の当接離間状態を判定する。なお、現像出力制御部111、一次転写電流解析部112、当接離間判定部113は、CPU104により実行される機能であってもよい。
[現像ローラと感光ドラムの当接離間状態の判定]
次に、感光ドラム1上に表面電位が異なる部分を生成し、その部分が一次転写ローラ81との当接部である一次転写部を通過するときに流れる一次転写電流値に基づいて、現像ローラ4と感光ドラム1との当接離間状態を判断する方法を、図を用いて説明する。
[現像部と感光ドラムの当接・離間]
図4は、現像ローラ4及び現像ローラ4に現像電圧を印加する現像電圧電源21で構成された現像部(左図)と、現像ローラ4に当接する感光ドラム1(右図)の、それぞれの等価回路を示す模式図である。まず、右図に示す感光ドラム1の等価回路について説明する。感光ドラム1の表面は、帯電ローラ2によって一様に表面電位Voに帯電されており、コンデンサCoに充分電荷が保持されている状態と等価な状態である。抵抗Roは、感光ドラム1の表面と、接地されている感光ドラム1の回転軸との間に形成される抵抗分である。抵抗Roは、等価回路の他の抵抗成分に対して十分に大きい抵抗値のため未接続と同義とし、以降の説明では省略する。
次に、左図に示す現像部の等価回路について説明する。電圧Vdは、現像ローラ4の回転軸に印加される現像電圧電源21から出力される現像電圧である。抵抗Rd1は、現像電圧電源21の出力端子とGND(グランド)間の抵抗であり、抵抗Rd2は、現像電圧電源21の出力インピーダンスと現像ローラ4の抵抗の合成抵抗である。また、接点S1は、当接時に感光ドラム1の表面と接触する現像ローラ4の表面を示し、接点S2は、当接時に現像ローラ4の表面に接触する感光ドラム1の表面を示している。すなわち、現像ローラ4が感光ドラム1と当接状態のときは、接点S1と接点S2とは接続されている状態であり、現像ローラ4が感光ドラム1から離間状態のときは、接点S1と接点S2は接続されていていない状態である。
そのため、現像ローラ4が感光ドラム1から離間している離間状態のときは、接点S1と接点S2は未接続となり、感光ドラム1の表面電位は帯電ローラ2による帯電された電位Voをほぼ保ったまま、現像ローラ4を通過する。このときの感光ドラム1上の電位をVo1とする。一方、現像ローラ4が感光ドラム1に接触しているときは、接点S1と接点S2は接続状態となる。更に、現像電圧電源21がオン状態で現像電圧電源21から現像電圧Vdが現像ローラ4に印加されている場合は、負極性の現像電圧Vdの絶対値の電圧は、負極性の表面電位Voの絶対値の電圧よりも小さい。そのため、感光ドラム1の電荷は現像電圧電源21及びGND側に流れるため、感光ドラム1の表面電位Voは現像電圧の電位Vdに近づいていくことになる。最終的には、感光ドラム1の表面電位Voは現像電圧電源21の出力電圧である現像電圧Vdに近づくが、現像電圧Vdまで下がる前に、感光ドラム1と現像ローラ4との接触部分(当接部分)は感光ドラム1の回転によって、現像ローラ4から移動し離れていく。そのため、感光ドラム1の表面電位の変化は、(表面電位Vo−出力電圧Vd)の電位差よりも小さな変化に留まる。このときの感光ドラム1の表面電位をVo2とする。ここでは、現像ローラ4に接触する前の感光ドラム1の表面電位Voは−600V、現像電圧電源21の出力電圧Vdは−300Vとし、現像ローラ4に当接後の感光ドラム1の表面電位Vo2は−500V程度とする。
[一次転写部と感光ドラムの当接・離間]
図5は、一次転写ローラ81及び一次転写ローラ81に一次転写電圧を印加する一次転写電圧電源84で構成された転写部(左図)と、一次転写ローラ81に当接する感光ドラム1(右図)の、それぞれの等価回路を示す模式図である。感光ドラム1の等価回路については、上述した図4の感光ドラム1の等価回路(右図)と同様であり、ここでの説明は省略する。なお、感光ドラム1の表面電位Voは、現像ローラ4を通過した際の感光ドラム1と現像ローラ4との当接・離間状態によって変化する。
次に、左図に示す転写部の等価回路について説明する。出力電圧Vtは、一次転写電圧電源84から一次転写ローラ81の回転軸に印加される一次転写電圧である。抵抗Rt1は、一次転写電圧電源84の出力端子とGND間の抵抗であり、抵抗Rt2は、一次転写電圧電源84の出力インピーダンスと一次転写ローラ81の抵抗の合成抵抗である。また、接点S3は、感光ドラム1の表面と接触する一次転写ローラ81の表面を示している。更に、一次転写電圧電源84は、一次転写電圧電源84からの出力電流値Itを検知できる電流検知手段である電流検知回路(図5中、Aと表示)を備えている。
感光ドラム1の表面電位Voの部分が一次転写ローラ81に接触すると、図5の接点S2と接点S3とが接続された状態となる。このとき、一次転写電圧電源84の電流検知回路で検知される出力電流値Itは、抵抗Rt1に流れる電流値It1と、抵抗Rt2に流れる電流値It2とを合計した電流値となり、以下の(式1)で求めることができる。
It=(Vt−Vo)÷Rt2+Vt÷Rt1・・・(式1)
すなわち、(式1)より、一次転写電圧電源84の出力電圧である一次転写電圧Vtを固定すると、感光ドラム1の表面電位Voに応じて、電流検知回路により検知される一次転写電圧電源84からの出力電流値Itが変化する。言い換えれば、一次転写電圧電源84からの出力電流値Itを計測することにより、感光ドラム1の表面電位Voを算出することができる。そして、算出された感光ドラム1の表面電位Voに基づいて、感光ドラム1の現像ローラ4との当接・離間の状態を判定することができる。なお、このとき抵抗Rt2に流れる電流値It2に対して、感光ドラム1のコンデンサ容量Coが十分に大きく、一次転写ローラ81が感光ドラム1に接している間で、感光ドラム1の表面電位Voは余り変化しないものとする。
[現像ローラと感光ドラムの当接離間の判定]
図6は、本実施例の感光ドラム1と現像ローラ4との当接離間状態を判定するシーケンスを説明するためのタイミングチャートである。図6は、上から順に、感光ドラム1を駆動するドラムモータ(不図示)の駆動状態、帯電電圧電源20の帯電ローラ2への帯電電圧の印加状態を示している。更に、図6は、トナーの色がイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各ステーションのプロセスカートリッジ9の現像電圧電源21(現像電圧電源Y、M、C、K)の現像ローラ4への現像電圧の印加状態を示している。なお、タイミングチャート上の黒く塗りつぶされた部分は、現像電圧電源21がオンされ、現像ローラ4に現像電圧Vdが印加されている領域(期間)を示している。また、図6の横軸は時間を示し、図中、T0、T1、T2、・・・、T7は、タイミングを示す。
タイミングT0で、エンジン制御部102のCPU104は、現像ローラ4と感光ドラム1の当接離間状態の判定シーケンスを開始する。CPU104は、駆動部109を制御して、各プロセスカートリッジ9の感光ドラム1を駆動させるドラムモータ(不図示)の駆動を開始する(タイミングT1)。次に、CPU104は、ドラムモータの速度が所定の速度で安定すると、高電圧制御部106を制御して、帯電電圧電源20をオンし、各ステーションの各プロセスカートリッジ9の帯電ローラ2に帯電電圧を印加する。これにより、感光ドラム1の表面電位は所定の電位に設定される(タイミングT2)。
続いて、CPU104は、現像出力制御部111を制御して、次の制御を行う。すなわち、感光ドラム1上の所定の電位に帯電された部分が現像ローラ4の位置を通過するときに、イエロー(Y)の現像ローラ4aに現像電圧を出力する現像電圧電源21aをオンして現像電圧Vdの印加を開始する(タイミングT3y)。CPU104は、現像出力制御部111を制御して、現像電圧電源21aから現像ローラ4aに現像電圧Vdの印加を、所定時間続け、所定時間が経過すると現像電圧電源21aをオフする(タイミングT4y)。CPU104は、現像電圧を印加した感光ドラム1aの部分が一次転写ローラ81aに到達する前に、一次転写電流解析部112を制御して、一次転写ローラ81に出力される出力電流値(転写電流値)のサンプリングを開始する(タイミングT5y)。そして、CPU104は、現像電圧を現像ローラ4aに印加した所定時間(図中、Yサンプル期間)、転写電流値のサンプリングを行い、所定時間が経過すると、転写電流値のサンプリングを停止する(タイミングT6y)。
以上の処理は、イエロー(Y)のプロセスカートリッジ9aについての処理であるが、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のプロセスカートリッジ9b、9c、9dについても、同様の処理が行われる。プロセスカートリッジ9bはタイミングT3m〜T4m、プロセスカートリッジ9cはタイミングT3c〜T4c、プロセスカートリッジ9dはタイミングT3k〜T4kが、現像ローラ4b〜4dに現像電圧を印加する期間である。プロセスカートリッジ9bはタイミングT5m〜T6m、プロセスカートリッジ9cはタイミングT5c〜T6c、プロセスカートリッジ9dはタイミングT5k〜T6kが、転写電流値のサンプリングを行うサンプル期間である。マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)についても、現像ローラ4に現像電圧を印加する期間、転写電流値のサンプリングを行うサンプル期間が各ステーション間で重ならないようにして、イエロー(Y)と同様の処理が実行される。
そして、CPU104は、全てのステーションでの処理が終了すると、高電圧制御部106を制御して、帯電電圧電源20をオフし、各プロセスカートリッジ9の帯電ローラ2への帯電電圧の印加を停止する(タイミングT6k)。その後、CPU104は、駆動部109を制御して、各プロセスカートリッジ9の感光ドラム1を駆動させるドラムモータの駆動を停止する(タイミングT7)。
そして、当接離間判定部113は、一次転写電流解析部112から取得した転写電流値のサンプリング情報(例えばサンプリング期間中に取得した転写電流値の平均値)に基づいて、現像ローラ4と感光ドラム1の当接離間状態を判定する。当接離間判定部113は、サンプル期間に計測した電流値が所定の電流値より小さければ(所定値未満)、該当のステーションの感光ドラム1と現像ローラ4は当接している(現像ローラ4は当接位置にある)と判定する。一方、当接離間判定部113は、サンプル期間に計測した電流値が所定の電流値以上(所定値以上)であれば、該当のステーションの感光ドラム1と現像ローラ4は離間している(現像ローラ4は離間位置にある)と判定する。
以上説明したように、本実施例によれば、コストアップや装置の大型化を抑制しつつ、現像ローラと感光ドラムとの当接離間状態を検知することができる。上述したように、特別にスイッチやアクチュエータ等の機械部品を設ける必要がないので、装置の製造コストを削減でき、更に、装置の構成を簡略化することができる。
実施例1では、一次転写ローラに一次転写電圧を出力する一次転写電圧電源の出力電流値に基づいて、現像ローラが感光ドラムに当接しているかを判定する当接離間状態の検知方法について説明した。実施例2では、現像電圧電源から現像電圧が出力されるオン時、現像電圧が出力されないオフ時での転写電流を、一次転写電圧電源の出力電流検知回路で検知し、検知結果を用いて、現像ローラが感光ドラムに当接しているか判定する当接離間検知方法を説明する。なお、本実施例の画像形成装置であるレーザプリンタ100の構成、及びシステム構成については、実施例1と同様であり、同じ構成には同じ符号を用いて説明することにより、ここでの説明を省略する。
図4に示す等価回路において、現像ローラ4の材質によっては、現像電圧電源21の出力インピーダンスと現像ローラ4の抵抗との合成抵抗Rd2が大きくなる。この場合、現像ローラ4と感光ドラム1が当接しているときに、抵抗Rd2に流れる電流は小さくなる。そのため、感光ドラム1が現像ローラ4と離間している場合の表面電位Vo1と、感光ドラム1が現像ローラ4と当接している場合の感光ドラム1の表面電位Vo2の電位差が小さくなる。その結果、現像ローラ4が感光ドラム1に当接している状態と離間している状態のときの、それぞれの一次転写電圧電源の出力電流It1、It2との差分も小さくなり、感光ドラム1と現像ローラ4の当接・離間状態の判定が難しくなる。更に、現像ローラ4の材質によっては、個体差によるバラツキが大きくなり、当接・離間状態を判定する電圧を予め定めておくことが難しくなるおそれがある。本実施例では、このような課題を解決する方法を説明する。
[現像ローラと感光ドラムの当接離間の判定]
図7は、本実施例の感光ドラム1と現像ローラ4との当接離間状態を判定するシーケンスを説明するためのタイミングチャートである。図7では、第1ステーション(イエロー)に関する動作のみを示している。したがって、図7では、上から順に、感光ドラム1を駆動するドラムモータ(不図示)の駆動状態、帯電電圧電源20の帯電ローラ2aへの帯電電圧の印加状態を示している。更に、図7は、トナーの色がイエロー(Y)の第1ステーションのプロセスカートリッジ9aの現像電圧電源21a(図中、現像電圧電源Y)の現像ローラ4aへの現像電圧の出力状態を示している。なお、タイミングチャート上の黒く塗りつぶされた部分は、現像電圧電源21aがオンされ、現像ローラ4aに現像電圧Vdが印加されている期間を示している。また、図7の横軸は時間を示し、図中、T0、T1、T2、・・・、T8は、タイミングを示す。
図7において、タイミングT0、T1、T2、T7、T8における処理は、実施例1の図6のタイミングT0、T1、T2、T6k、T7における処理と同様であり、ここでの説明は省略する。続いて、タイミングT3A、T4A、T5A、T6Aにおける処理は、実施例1におけるタイミングT3y、T4y、T5y、T6yにおける処理と同様である。すなわち、現像電圧電源21aをオンし、現像ローラ4aに現像電圧Vdを印加し、実施例1と同様の方法で、一次転写電圧電源84aの出力電流値である第1の転写電流値Ix1(第1の出力電流値)を検知する。なお、この時点では、現像ローラ4aと感光ドラム1aの当接状態は未確定である。
次に、現像電圧電源21aをオフし、現像ローラ4aに現像電圧Vdを印加しない場合の一次転写電圧電源84aの出力電流値である第2の転写電流値Ix2(第2の出力電流値)を検知する。タイミングT3Bは、現像電圧電源21aから現像ローラ4aへの現像電圧Vdの印加が停止されるタイミングT4Aに対して、確実に現像電圧Vdが0ボルトに変化したタイミング以降に設定される。タイミングT4B、T5B、T6Bは、処理の開始タイミングがタイミングT3Bを基準としている以外は、上述したタイミングT4A、T5A、T6Aと同様の時間差を設けたタイミングであり、説明を省略する。
現像ローラ4aが感光ドラム1aに当接しているとき、すなわち、実施例1の図4の接点S1と接点S2が接続されているときに、現像電圧電源21aがオフしている場合には、感光ドラムの表面電位Voは、GNDすなわち0Vに近づいていく。ただし、前述したように、感光ドラム1a上の電荷が移動しきる前に、感光ドラム1aが現像ローラ4aから離れてしまうため、感光ドラム1aの電位は、完全には0Vにはならない。現像電圧電源21aがオフ時のときに、現像ローラ4aを通過した感光ドラム1aの表面電位をVo3とする。現像電圧電源21aがオン状態の場合には、実施例1と同様に、本実施例でも現像電圧電源21の出力電圧Vdは−300Vとする。このとき、現像ローラ4aを通過した感光ドラム1aの表面電位Vo2は、−400V程度となる。
一方、現像電圧電源21aがオフ時の場合には、感光ドラム1の表面電位Vo3は0Vに近づいていく。このとき、感光ドラム1aの疑似静電容量Coが等しいならば、感光ドラム1aの表面電位Voと現像電圧電源21の出力電圧Vdとの差分が大きいほど、抵抗Rd2に流れる電流は大きくなり、感光ドラム1a上の電荷はより早く抜けて行くことになる。本実施例では、現像ローラ4aを抜けたときの感光ドラム1aの表面電位Vo3は−350Vとする。
現像電圧電源21の出力電圧Vdの値を変化させると、感光ドラム1a上の電荷が現像部側に移動し、感光ドラム1aの表面電位Voの絶対値が低下する。現像ローラ4aが感光ドラム1aと離間している場合、すなわち、図4の接点S1と接点S2とが接続されていない場合には、現像電圧電源の出力電圧Vdは、感光ドラム1a上の表面電位Voには殆ど影響を与えない。そのため、第1の転写電流値Ix1と第2の転写電流値Ix2の電流値差分ΔIxの絶対値|Ix1−Ix2|が、所定の値より小さければ(所定値未満)、現像ローラ4aは感光ドラム1aと離間していると判断できる。逆に、電流値差分ΔIxの絶対値|Ix1−Ix2|が、所定の値以上(所定値以上)の場合には、現像ローラ4aは感光ドラム1aと当接していると判断できる。ここで、所定の値以上とした理由は、外来ノイズの影響を除くためである。以上、イエロー(Y)の第1ステーションについての処理について説明した。上述した同様の方法をマゼンタ(M)の第2ステーション、シアン(C)の第3ステーション、ブラック(K)の第4ステーションに適用することにより、各ステーションにおいて、感光ドラム1と現像ローラ4の当接離間の検知が可能である。また、本実施例では、現像電圧電源21aの出力電圧である第2の電圧とオフ時の出力電圧(0V)を用いていたが、0Vの代わりに、第2の電圧よりも絶対値の小さい負極性の電圧(第4の電圧)を用いてもよい。
以上説明したように、本実施例によれば、コストアップや装置の大型化を抑制しつつ、現像ローラと感光ドラムとの当接離間状態を検知することができる。現像電圧電源をオンした場合とオフした場合の2つの転写電流値を用いることで、負荷バラツキの影響を低減した現像ローラと感光ドラムとの当接離間状態を検知することができる。
本実施例では、現像電圧電源を所定の周波数でオン・オフし、一次転写電圧電源の出力電流検知回路で検知された電流波形の周波数解析を行う。そして、検知された一次転写電流波形に所定の周波数の周波数成分が含まれているかどうかで、現像ローラの当接離間を検知する。本実施例は、上述した実施例2の方法を発展させ、より耐ノイズ性を高めた方法である。なお、本実施例の画像形成装置であるレーザプリンタ100の構成、及びシステム構成については、実施例1、2と同様であり、同じ構成には同じ符号を用いて説明することにより、ここでの説明を省略する。
[現像ローラと感光ドラムの当接離間の判定]
図8は、本実施例の感光ドラム1と現像ローラ4との当接離間状態を判定するシーケンスを説明するためのタイミングチャートである。図8では、第1ステーション(イエロー)に関する動作のみを示している。したがって、図8では、上から順に、感光ドラム1を駆動するドラムモータ(不図示)の駆動状態、帯電電圧電源20の帯電ローラ2への帯電電圧の印加状態を示している。更に、図8は、トナーの色がイエロー(Y)の第1ステーションのプロセスカートリッジ9aの現像電圧電源21a(図中、現像電圧電源Y)の現像ローラ4aへの現像電圧の出力状態を示している。また、図8の横軸は時間を示し、図中、T0、T1、T2、・・・、T8は、タイミングを示す。
図8において、タイミングT0、T1、T2における処理は、実施例1の図6のタイミングT0、T1、T2における処理と同様であり、ここでの説明は省略する。続いて、CPU104は、現像出力制御部111を制御して、次の処理を行う。すなわち、感光ドラム1上の所定の電位に帯電された部分が現像ローラ4の位置を通過するときに、イエロー(Y)の現像ローラ4aに現像電圧を出力する現像電圧電源21aから現像電圧の印加を開始する(タイミングT3)。現像電圧電源21aは、所定の周波数Fでオン、オフされる。ここでは、周波数Fは各ステーションで共通とするが、各ステーションを確実に区別するため、ステーション毎に異なる周波数を用いてもよい。タイミングT3からタイミングT4の期間である所定時間Tsの間、CPU104は、現像出力制御部111を制御して、現像電圧電源21aのオン・オフを交互に行った後、現像電圧電源21aの制御を停止する(タイミングT4)。
CPU104は、現像電圧Vdを印加した感光ドラム1aの部分が一次転写ローラ81aに到達する前に、一次転写電流解析部112を制御して、一次転写ローラ81に出力される出力電流値(転写電流値)のサンプリングを開始する(タイミングT5)。そして、CPU104は、現像電圧Vdを現像ローラ4aに印加した所定時間Ts(図中、サンプリング期間A)の間、転写電流値のサンプリングを行い、所定時間Tsが経過すると、転写電流値のサンプリングを停止する(タイミングT6)。そして、CPU104は、全てのステーションでの処理が終了すると、高電圧制御部106を制御して、帯電電圧電源20をオフする(タイミングT7)。その後、CPU104は、駆動部109を制御して、各プロセスカートリッジ9の感光ドラム1を駆動させるドラムモータ(不図示)の駆動を停止する(タイミングT8)。
次に、タイミングT5からタイミングT6の期間で転写電流値をサンプリングした結果に基づいて、現像ローラ4aの感光ドラム1aとの当接離間状態を検知する方法について説明する。実施例2で説明したように、現像ローラ4aが感光ドラム1aから離間している場合には、現像電圧電源21aのオン、オフによって、転写電流値は変化しない。一方、現像ローラ4aが感光ドラム1aに当接している場合には、現像電圧電源21aを所定の周波数Fでオン・オフすることにより、検知される転写電流値も周波数Fで変化する。したがって、現像ローラ4aが感光ドラム1aに当接している場合は、現像電圧電源21aを周波数Fでオン・オフすると、検知される転写電流値も周波数Fで変化する。このため、転写電流値のサンプリング結果の周波数解析を行い、周波数Fの周波数成分が所定の値より大きければ、現像ローラ4aが感光ドラム1aに当接していると判断できる。また、周波数解析の過程で、ノイズ成分や、現像ローラ4a及び一次転写ローラ81aの個体バラツキによる影響は取り除かれるので、耐ノイズ性の高い当接離間検知が可能となる。上述した処理は、イエロー(Y)のステーションについての処理であるが、同様の方法でマゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各ステーションでも、現像ローラ4と感光ドラム1との当接離間の検知が可能である。
[転写電流値の周波数解析]
最後に、サンプリングした転写電流値の具体的な周波数解析の例と、現像ローラ4aと感光ドラム1aとの当接離間の判定方法を説明する。ここでは、現像電圧電源21aのオン・オフの周波数Fを100Hzとする。また、感光ドラム1aと現像ローラ4aが当接している場合で、現像電圧電源21aがオンし、現像電圧Vdが印加された部分が一次転写ローラ81aに到達したときの転写電流値をItonとする。一方、感光ドラム1aと現像ローラ4aが当接している場合で、現像電圧電源21aがオフし、現像電圧が印加された部分(実際には電圧0ボルトが印加された部分)が一次転写ローラ81aに到達したときの転写電流値をItoffとする。本実施例では、転写電流値Itonと転写電流値Itoffとの間に20decの差が生じる条件で説明する。ここで、転写電流値に用いた「dec」とは、AD変換された転写電流値をCPU104で処理するための単位であり、ここでは1decおおよそ0.01μA程度を想定している。
図9は、現像ローラ4aが感光ドラム1aに当接している場合に、上述した条件での転写電流値を256回サンプリングした結果に基づいた転写電流値の波形を示すグラフである。図9において、横軸はサンプリング番号(1、9、・・・、249)を示し、縦軸は転写電流値(単位:dec)を示す。図9のグラフより、現像電圧電源21aがオフしているときの転写電流値(約125dec)と現像電圧電源21aがオンしているときの転写電流値(約105dec)との間に、約20decの差があることがわかる。
図10は、図9に示す現像ローラ4aが感光ドラム1aに当接している場合の転写電流値の波形を、サンプリング周期1ms、サンプリング数256点でサンプリングした場合の高速フーリエ変換(FFT)の結果を棒グラフにした図である。図10に示す棒グラフは、周波数3.9Hz毎のグラフとなっている。横軸は、棒グラフの周波数を示し、棒グラフに対応する周波数が示されている。また、縦軸は、周波数の周波数成分の絶対値(単位:dec)を示す。
図11は、現像ローラ4aが感光ドラム1aに当接していない場合の転写電流値の波形を、図10と同様に、サンプリング周期1ms、サンプリング数256点でサンプリングした場合の高速フーリエ変換(FFT)の結果を棒グラフにした図である。横軸は、棒グラフの周波数を示し、棒グラフに対応する周波数が示されている。また、縦軸は、周波数成分の絶対値(単位:dec)を示す。
高速フーリエ変換では、離散的な周波数成分に変換されるため、今回の転写電流値のサンプリング条件では、現像電圧電源21aのオン・オフの周波数100Hzとちょうど一致する周波数の変換結果は、図10、11では表示されていない。そのため、本実施例では、現像電圧電源21aのオン・オフの周波数100Hzの近傍の周波数の周波数成分(dec値)を平均して、当接離間の判断に使用することとする。図10の場合、周波数100Hzの近傍の周波数97.7Hzの周波数成分(dec値)が845dec、周波数101.6Hzの周波数成分(dec値)が1240decとなっている。そこで、2つの周波数97.7Hz、101.6Hzの周波数成分の平均値である1042dec(≒(845dec+1240dec)/2)を、現像電圧電源21aのオン・オフの周波数F(100Hz)の周波数成分として扱う。2つの周波数97.7Hz、101.6Hzの周波数成分(dec値)は、他の周波数の周波数成分と比較して、非常に大きな値となっている。ここでは、周波数Fの近傍の周波数の周波数成分の平均として処理したが、最も近い周波数Fに近い周波数の周波数成分をそのまま使用してもよい。また、当接している現像ローラ4aが一つもないとき感光ドラム1aの表面電位は殆ど変化しない。このときの転写電流値の周波数解析結果を示した図が図11である。図11では、周波数Fの近傍の周波数97.7Hz、101.6Hzの周波数成分(dec値)は、ともに10dec以下で非常に小さい値となっている。このように、図10と図11の周波数解析結果には、大きな差があるため、現像ローラ4aと感光ドラム1aとの当接離間状態の判定のための閾値は、容易に設定することができる。
本実施例では、一次転写部における転写電流の変化が小さくなっても判定できるように、閾値(所定値)を200decに設定した。そして、現像電圧電源21aのオン・オフの周波数(100Hz)の周波数成分(dec値)が200以上(所定値以上)ならば、イエロー(Y)のプロセスカートリッジ9の感光ドラム1aと現像ローラ4aとは当接していると判断する。一方、現像電圧電源21aのオン・オフの周波数(100Hz)の周波数成分(dec値)が200未満(所定値未満)ならば、イエロー(Y)のプロセスカートリッジ9の感光ドラム1aと現像ローラ4aとは離間していると判断する。本実施例では第1ステーション(イエロー)の場合について説明したが、同様の動作を第2〜第4ステーション(マゼンタ、シアン、ブラック)で行うことで、すべての現像ローラ4aの当接離間状態の検知が行える。その際、現像電圧電源21b〜21dのオン・オフの周波数は、第1ステーションの場合と同じ周波数F(100Hz)を使用してもよいし、ステーション毎に異なる周波数でもよい。なお、同じ周波数を使用する場合には、上述した現像電圧Vdを現像ローラ4aに印加した所定時間Tsの期間がステーション毎に異なるタイミングとし、タイミングが重複しないようにすることが必要である。
以上説明したように、本実施例によれば、コストアップや装置の大型化を抑制しつつ、現像ローラと感光ドラムとの当接離間状態を検知することができる。本実施例では、任意の周波数の周波数成分を当接離間の判定に用いることにより、現像ローラや一次転写ローラの個体抵抗差や回転方向の抵抗ばらつき、ノイズの影響を除去することができる。これにより、現像ローラに高精度な機械部品を用いる必要がないので、製造コストを削減でき、装置の構成を簡略化することができる。
実施例4では、一次転写電圧電源が、YMCK4つのプロセスカートリッジで共通である構成のレーザプリンタにおける、複数の現像ローラの感光ドラムへの当接離間判定を同時に行う方法について説明する。本実施例では、プロセスカートリッジ9毎に異なる周波数で現像電圧電源をオン・オフし、現像電圧Vdを印加している感光ドラム1の表面が一次転写部を通過するときの一次転写電流の電流値をサンプリングする。そして、サンプリングした転写電流値の電流波形の周波数解析を行い、転写電流の周波数の周波数成分が当接離間の判定条件を満たすかどうかを判断することにより、複数の現像ローラ4の感光ドラム1との当接離間判定を同時に行う方法について説明する。
なお、本実施例の画像形成装置であるレーザプリンタ100の構成、及びシステム構成については、実施例1と同様であり、同じ構成には同じ符号を用いて説明することにより、ここでの説明を省略する。また、本実施例では実施例3で単独のステーションについて行っていた処理を、複数のステーションについて異なる周波数で同時に動作させるものであり、処理内容も同様のものがある。そのため、処理内容が同一のものは、実施例3と同様とし、説明を省略するものとする。
[現像ローラと感光ドラムの当接離間の判定]
図12は、本実施例の感光ドラム1と現像ローラ4との当接離間状態を判定するシーケンスを説明するためのタイミングチャートである。図12は、上から順に、感光ドラム1を駆動するドラムモータ(不図示)の駆動状態、帯電電圧電源20の帯電ローラ2への帯電電圧の印加状態、一次転写電圧電源84の転写電圧Vtの一次転写ローラ81への印加状態を示している。更に、図12は、トナーの色がイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のプロセスカートリッジ9の現像電圧電源21(図中、現像電圧電源Y、M、C、K)のオン、オフ状態を示している。また、図6の横軸は時間を示し、図中、T0〜T7は、タイミングを示す。
タイミングT0で、エンジン制御部102のCPU104は、現像ローラ4と感光ドラム1の当接離間状態の判定シーケンスを開始する。CPU104は、駆動部109を制御して、各プロセスカートリッジ9の感光ドラム1を駆動させるドラムモータの駆動を開始する(タイミングT1)。次に、CPU104は、ドラムモータの速度が所定の速度で安定すると、高電圧制御部106を制御して、帯電電圧電源20をオンし、各プロセスカートリッジ9の帯電ローラ2に帯電電圧を印加する。これにより、感光ドラム1の表面電位を所定の電位に設定する。更に、CPU104は、各ステーションの一次転写電圧電源84をオンし、各プロセスカートリッジ9の一次転写ローラ81に転写電圧Vtを印加する。(タイミングT2)。続いて、CPU104は、現像出力制御部111を制御して、各ステーションの各プロセスカートリッジ9の現像電圧電源21のオン・オフを行い、現像ローラ4に現像電圧Vdの印加を開始する(タイミングT3)。
本実施例では、実施例3における現像電圧電源21をオン・オフして、現像電圧の出力を開始するタイミングT3から現像電圧の出力を停止するタイミングT4までの期間の処理を、4つのステーションで同時に行う。更に、ステーション毎に異なる周波数(第1ステーションは周波数Fy、第2ステーションは周波数Fm、第3ステーションは周波数Fc、第4ステーションは周波数Fk)で、現像電圧電源21のオン・オフを行う。これに伴い、転写電流値をサンプリングするタイミングも、全ステーション同時にタイミングT5からタイミングT6のサンプル期間で行う。本実施例では、タイミングT3からタイミングT6までに各ステーションで実施する処理は、全ステーション同時に行うことを除いては、実施例3と同様であり、ここでの説明を省略する。
次に、タイミングT6の転写電流値のサンプリング終了以降の処理について説明する。タイミングT5からタイミングT6の期間で、全ステーション(全プロセスカートリッジ9)分を合計した、一次転写電圧電源84の出力電流値を検知することができる。この転写電流値は、一次転写ローラ81が当接している感光ドラム1を有するすべてのステーションに流れる転写電流値の合計値である。本実施例では、現像電圧電源21aを100Hz、現像電圧電源21bを83.3Hz、現像電圧電源21cを71.4Hz、現像電圧電源21dを62.5Hzの周波数でオン・オフしている。
CPU104は、タイミングT5からタイミングT6のサンプル期間が終了すると、高電圧制御部106を制御して、帯電電圧電源20、一次転写電圧電源84をオフする(タイミングT6)。その後、CPU104は、駆動部109を制御して、各プロセスカートリッジ9の感光ドラム1を駆動させるドラムモータの駆動を停止する(タイミングT7)。
次に、当接離間判定部113は、実施例3と同様に、サンプリングした転写電流値の波形の周波数解析を行う。実施例3で説明したように、現像ローラ4が感光ドラム1に当接した状態で、現像電圧電源21を周波数Fでオン・オフすると、同じ周波数Fの周期で、転写電流値が変化する。そのため、すべての現像ローラ4が感光ドラム1に当接した状態で、現像電圧電源21をステーション毎に異なる周波数でオン・オフした場合には、当接したすべての現像ローラ4のオン・オフしたときの周波数成分が加算された電流値波形が出力される。図13は、すべての現像ローラ4が感光ドラム1に当接した状態で、現像電圧電源21をステーション毎(現像電圧電源毎)に異なる周波数でオン・オフしたときの、転写電流値の波形を示したグラフである。図13は、上述した条件での転写電流値を256回サンプリングした結果に基づいた転写電流値の波形を示している。図13において、横軸はサンプリング番号(1、9、・・・、249)を示し、縦軸は転写電流値(単位:dec)を示す。
次に、転写電流値のサンプリング結果から、各ステーションの現像ローラ4a、4b、4c、4dの当接離間状態を判断する方法について説明する。上述したように、現像ローラ4が感光ドラム1に当接している状態で、現像電圧電源21をオン・オフすると、現像電圧電源21をオン・オフしたときに通過した感光ドラム1上の部分が、一次転写ローラ81を通過するときに、転写電流の変化が生じる。そして、転写電流の変化は、現像電圧電源21のオン・オフの周波数で変化する。一方、現像ローラ4aが感光ドラム1に当接していない状態では、現像電圧電源21をオン・オフしても、感光ドラム1上の電位は変化せず、一次転写ローラ81での電流変化も生じない。したがって、図12に示すシーケンスで動作した場合、タイミングT5からタイミングT6までのサンプル期間が、感光ドラム1上の電位変化による転写電流の変化が生じるタイミングである。そのため、このサンプル期間における転写電流の周波数解析の結果において、現像電圧電源21のオン・オフの周波数の周波数成分(dec)が所定の値より大きければ、現像ローラ4が感光ドラム1に当接していると判断できる。本実施例では、現像電圧電源21のオン・オフの周波数は、各ステーションで異なっている。そのため、それぞれの現像ローラ4に対応する転写電流の周波数について、転写電流の周波数成分(dec)に基づいて、どの現像ローラ4a〜4dが感光ドラム1a〜1dに当接しているか判断することができる。
[転写電流値の周波数解析]
最後に、サンプリングした転写電流値の具体的な周波数解析の例と、現像ローラ4と感光ドラム1との当接離間の判定方法を説明する。本実施例では、現像電圧電源21aのオン・オフ周波数Fyを100Hz、現像電圧電源21bのオン・オフ周波数Fmを83.3Hz、現像電圧電源21cのオン・オフ周波数Fcを71.4Hzとする。また、現像電圧電源21dのオン・オフ周波数Fkを62.5Hzとし、各現像電圧電源21の現像電圧Vdの出力を開始する。ここで、各現像電圧電源21のオン・オフ周波数は、他のステーションの現像電圧電源21の高調波とならないように設定している。これは、現像電圧電源21をオン・オフしたときの電流変化は正弦波とならないため、多少の高調波成分が発生する。この高調波成分が、他のステーションの現像電圧電源21のオン・オフ周波数と一致すると、他のステーションの現像ローラ4の感光ドラム1との当接離間検知に影響を与えるためである。他のステーションの現像電圧電源21のオン・オフ周波数の高調波成分による影響を受けなくなるので、より高精度に現像ローラ4の感光ドラム1との当接離間判定を行うことができる。
本実施例では、実施例3と同様に、現像電圧電源21のオンの場合の転写電流Itonと、現像電圧電源21のオフの場合の転写電流Itoffとの間に20decの差が生じる条件を設けている。そして、転写電流値のサンプリング周期1ms、サンプリング数256点でサンプリングした場合の転写電流波形を示した図が、上述した図13である。そして、図13のサンプリングした転写電流波形について高速フーリエ変換(FFT)を行い、各周波数の周波数成分の絶対値を棒グラフにした図が図14である。図14において、棒グラフは、周波数3.9Hz毎のグラフとなっている。横軸は、棒グラフの周波数を示し、棒グラフに対応する周波数が示されている。また、縦軸は、周波数の周波数成分の絶対値(単位:dec)を示す。
高速フーリエ変換は、離散的な周波数成分に変換されるので、今回のサンプリング条件では約3.9Hz刻みの周波数に変換される。そのため、現像電圧電源21のオン・オフ周波数によっては、一致する周波数の変換結果がない。その場合は、現像電圧電源21のオン・オフ周波数に最も近い周波数を、判定に用いる周波数として使用することとする。図14において、第1ステーションのイエロー(Y)のプロセスカートリッジ9aの現像電圧電源21a(図中、現像部1で表示)のオン・オフ周波数である100Hzに最も近い解析結果の周波数は101.6Hzである。そして、その周波数成分は1313decとなっている。同様に、第2ステーションのマゼンタ(M)のプロセスカートリッジ9bの現像電圧電源21b(図中、現像部2で表示)のオン・オフ周波数である83.3Hzに最も近い解析結果の周波数は82.0Hzであり、その周波数成分は1301decとなっている。また、第3ステーションのシアン(C)のプロセスカートリッジ9cの現像電圧電源21c(図中、現像部3で表示)のオン・オフ周波数である71.4Hzに最も近い解析結果の周波数は70.3Hzであり、その周波数成分は1631decとなっている。同様に、第4ステーションであるブラック(K)のプロセスカートリッジ9dの現像電圧電源21d(図中、現像部4で表示)のオン・オフ周波数である62.5Hzは、一致する周波数解析結果があり、その周波数成分は1789decとなっている。いずれの周波数の周波数成分の値は、現像電圧電源21のオン・オフ周波数に使用されていない周波数の周波数成分と比較して、非常に大きな値となっている。そのため、各プロセスカートリッジ9の現像ローラ4は、感光ドラム1と当接していると判断することができる。
上述したように、プロセスカートリッジ9を装着した状態での転写電流値の解析結果には大きな差があるため、プロセスカートリッジ9の装着の判定のための閾値は、比較的容易に設定することができる。本実施例では、転写電流の電流変化が小さくなっても当接・離間状態の判定を可能とするように、周波数成分の閾値を600decと設定した。そして、各プロセスカートリッジ9に対応した現像電圧電源21のオン・オフ周波数の周波数成分が600以上ならば、該当のプロセスカートリッジ9は装着されていると判断することができる。上述したように、予め定められた固定値の閾値で判定するだけでなく、他の周波数成分と結果との比率で判定してもよい。また、現像ローラ4が感光ドラム1と離間している場合の検知は、実施例3とほぼ同じであるので、ここでの説明は省略する。
以上説明したように、本実施例によれば、コストアップや装置の大型化を抑制しつつ、現像ローラと感光ドラムとの当接離間状態を検知することができる。少なくとも2つ以上のプロセスカートリッジで一次転写電圧電源が共通の構成を有する画像形成装置でも、現像電圧電源毎に異なる周波数の現像電圧を出力することで、現像ローラとの感光ドラムとの当接・離間状態を一括して判断することができる。
1 感光ドラム
4 現像ローラ
20 帯電電圧電源
21 現像電圧電源
84 一次転写電圧電源
104 CPU

Claims (15)

  1. 静電潜像が形成される像担持体と、
    前記像担持体を第1の電位に帯電する帯電手段と、
    前記帯電手段に帯電電圧を印加する帯電電圧電源と、
    前記像担持体と当接している当接位置と、前記像担持体と離間している離間位置とに位置することが可能であり、前記当接位置にある状態において前記像担持体上に形成された前記静電潜像をトナー像として現像する現像手段と、
    前記現像手段に現像電圧を印加する現像電圧電源と、
    前記像担持体に対向して配置され、前記像担持体上の前記トナー像を転写部において転写体に転写する転写手段と、
    前記転写手段に転写電圧を印加する転写電圧電源と、
    前記転写手段における転写電流を検知する電流検知手段と、
    前記帯電電圧電源から印加する前記帯電電圧、前記現像電圧電源から印加する前記現像電圧、及び前記転写電圧電源から印加する前記転写電圧を制御する制御手段と、を備える画像形成装置であって、
    前記制御手段は、
    前記帯電電圧電源から前記帯電電圧を印加させることで、前記像担持体を前記第1の電位に帯電させ、
    前記現像電圧電源から前記現像電圧を印加させることで、前記現像手段が前記当接位置にある場合は前記像担持体の電位を前記第1の電位から第2の電位にさせ、
    前記転写電圧電源から前記転写電圧を印加させることで、前記電流検知手段により前記転写電流を検知させ、前記転写電流の検知結果に基づいて、前記現像手段が前記当接位置にあるか前記離間位置にあるかを判断することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御手段は、前記電流検知手段により検知された前記転写電流が所定値以上の場合には、前記現像手段は前記離間位置にあると判断し、前記電流検知手段により検知された前記転写電流が前記所定値未満の場合には、前記現像手段は前記当接位置にあると判断することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御手段は、
    前記帯電電圧電源から前記帯電電圧を印加させて、前記像担持体を前記第1の電位に帯電させ、前記現像電圧電源から前記現像電圧を印加させて、前記現像手段が前記当接位置にある場合は前記像担持体の電位を前記第1の電位から第2の電位にさせ、前記転写電圧電源から前記転写電圧を印加させて、前記電流検知手段に検知させた第1の転写電流と、
    前記帯電電圧電源から前記帯電電圧を印加させて、前記像担持体を前記第1の電位に帯電させ、前記現像電圧電源から前記現像電圧を前記像担持体に印加せずに、前記転写電圧電源から前記転写電圧を印加させて、前記電流検知手段に検知させた第2の転写電流と、に基づいて、前記現像手段が前記当接位置にあるか前記離間位置にあるかを判断することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御手段は、前記第1の転写電流と前記第2の転写電流との差が所定値以上の場合には、前記現像手段は前記当接位置にあると判断し、前記第1の転写電流と前記第2の転写電流との差が前記所定値未満の場合には、前記現像手段は前記離間位置にあると判断することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 静電潜像が形成される像担持体と、
    前記像担持体を第1の電位に帯電する帯電手段と、
    前記帯電手段に帯電電圧を印加する帯電電圧電源と、
    前記像担持体と当接している当接位置と、前記像担持体と離間している離間位置とに位置することが可能であり、前記当接位置にある状態において前記像担持体上に形成された前記静電潜像をトナー像として現像する現像手段と、
    前記現像手段に現像電圧を印加する現像電圧電源と、
    前記像担持体に対向して配置され、前記像担持体上の前記トナー像を転写部において転写体に転写する転写手段と、
    を有する複数の画像形成部と、
    前記転写手段に転写電圧を印加する転写電圧電源と、
    前記転写手段における転写電流を検知する電流検知手段と、
    前記帯電電圧電源から印加する前記帯電電圧、前記現像電圧電源から印加する前記現像電圧、及び前記転写電圧電源から印加する前記転写電圧を制御する制御手段と、を備える画像形成装置であって、
    前記制御手段は、
    前記帯電電圧電源から前記帯電電圧を印加させることで、前記像担持体を前記第1の電位に帯電させ、
    前記現像電圧電源から前記現像電圧を印加させる第1の状態と、前記現像電圧を印加させない第2の状態とを、所定の周波数で交互に繰り返すことで、前記現像手段が前記当接位置にある場合は前記像担持体の電位を前記所定の周波数で前記第1の電位から第2の電位にさせ、
    前記転写電圧電源から前記転写電圧を印加させることで、前記電流検知手段により前記転写電流を検知させ、前記転写電流の検知結果に基づいて、前記現像手段が前記当接位置にあるか前記離間位置にあるかを判断することを特徴とする画像形成装置。
  6. 前記制御手段は、前記転写電流の前記所定の周波数又は前記所定の周波数の近傍の周波数の周波数成分の大きさが所定値以上の場合には、前記現像手段は前記当接位置にあると判断し、前記転写電流の前記周波数成分の大きさが前記所定値未満の場合には、前記現像手段は前記離間位置にあると判断することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記所定の周波数は、各々の前記画像形成部の前記現像電圧電源で同じ周波数であることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記第1の状態と前記第2の状態の前記所定の周波数による繰り返しは、各々の前記画像形成部の前記現像電圧電源で、互いに重複しないタイミングで行われることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 前記転写電圧電源は、各々の前記画像形成部の前記転写手段に対応して設けられていることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 前記所定の周波数は、各々の前記画像形成部の前記現像電圧電源毎に異なっていることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  11. 前記第1の状態と前記第2の状態の前記所定の周波数による繰り返しは、各々の前記画像形成部の前記現像電圧電源で、同じタイミングで行われることを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 前記所定の周波数は、互いに高調波とならないような周波数であることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
  13. 前記転写電圧電源は、1つ設けられていることを特徴とする請求項10から請求項12のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  14. 前記現像手段と前記像担持体とを当接状態又は離間状態に切り替える切替手段を備え、
    前記制御手段は、前記切替手段を制御して、前記現像手段と前記像担持体とを当接状態又は離間状態に切り替えることを特徴とする請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  15. 前記帯電電圧は、負極性の第1の電圧であり、
    前記現像電圧は、前記第1の電圧より絶対値が小さい負極性の第2の電圧であり、
    前記転写電圧は、正極性の第3の電圧であることを特徴とする請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP7413912B2 (ja) 2020-04-24 2024-01-16 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置、及び、清掃部材の寿命判定方法

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