JP2020062680A - 調質圧延方法、調質圧延装置および鋼板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】調質圧延工程において、圧延前の鋼板の平坦度が悪い場合であっても、絞り込みの発生を抑制することができる調質圧延方法、調質圧延装置および鋼板の製造方法を提供すること。【解決手段】調質圧延方法は、上下一対のワークロール112a,112bによって鋼板Sを調質圧延する方法であり、予め圧延前の鋼板Sの各長手位置における平坦度を測定し、ワークロール112a,112bの直下の鋼板位置に相当する平坦度に応じて、鋼板Sの形状を制御するアクチュエータの設定値を決定する。【選択図】図3

Description

本発明は、調質圧延方法、調質圧延装置および鋼板の製造方法に関する。
一般的に、自動車や飲料缶等に使用される鋼板は、連続鋳造、熱間圧延および冷間圧延を施され、焼鈍および鍍金工程を経た後に、各々の形に即した加工が行われる。また、熱間圧延工程後および冷間圧延工程後は、製品の要求に応じて鋼板に軽微な圧下を加えて材料の品質を整える調質圧延工程が実施される。
前記した調質圧延工程で制御される品質の一つとして平坦度がある。この平坦度は、鋼板の幅方向における伸び差率Δε[%]で評価される。また、伸び差率Δεは、一定区間lにおける鋼板の幅方向の伸び差Δlに基づいて、「Δε=Δl/l」で示され、これに10を乗じた値が「I−unit」という単位で呼ばれている。
鋼板の平坦度不良は、圧延工程中に幅方向における鋼板の伸び率が揃わないことにより発生し、平坦度が大きいと、幅方向の伸び差の分だけ鋼板が波打つ現象が発生する。このような鋼板は、後のプレス等で不具合を引き起こす他、めっき工程においてもめっきの不均等を引き起こす。更に、圧延工程において平坦度を上手く制御できない場合、圧延スタンドに鋼板が折り重なった状態で入り込む「絞り込み」という現象も発生する。
ここで、鋼板の平坦度を制御する一般的な方法としては、例えば圧延後の鋼板の平坦度を測定する出側平坦度測定装置を設け、それにより測定される平坦度を圧延スタンドにフィードバックしてアクチュエータ(ワークロールベンダー)を動作させるフィードバック制御が行われている(例えば特許文献1)。
また、特に熱間圧延後の低圧下率の場合においては、熱間圧延工程、冷却工程および巻き取り工程における形状(平坦度)の変化を予測し、調質圧延後の形状を最適とするように設定値を決定する圧延制御手法も提案されている(例えば特許文献2,3)。
特許第2964887号公報 特許第5971292号公報 特許第5971293号公報
しかしながら、例えば特許文献1の手法は、圧延後における平坦度を制御する目的で圧延を行っているものの、圧延前の鋼板の平坦度が非常に悪い(大きい)場合については想定していない。また、特許文献2,3の手法は、調質圧延前の形状を想定しているものの、形状の制御という観点でのみ制御を行っており、絞り込み抑制の観点による制御が行われていない。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、調質圧延工程において、圧延前の鋼板の平坦度が悪い場合であっても、絞り込みの発生を抑制することができる調質圧延方法、調質圧延装置および鋼板の製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る調質圧延方法は、上下一対のワークロールによって鋼板を調質圧延する調質圧延方法において、予め圧延前の前記鋼板の各長手位置における平坦度を測定し、前記ワークロールの直下の鋼板位置に相当する前記平坦度に応じて、前記鋼板の形状を制御するアクチュエータの設定値を決定することを特徴とする。
また、本発明に係る調質圧延方法は、上記発明において、前記アクチュエータは、ワークロールベンダーであり、下記式(1)を満足するように前記アクチュエータの設定値Fを決定することを特徴とする。
Figure 2020062680
また、本発明に係る調質圧延方法は、上記発明において、入側鋼板の幅方向の最大伸び差率が予め設定された閾値を超える場合に限り、式(1)を満足するように前記アクチュエータの設定値Fを決定することを特徴とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る調質圧延装置は、鋼板を調質圧延する上下一対のワークロールと、前記ワークロールに設けられ、前記鋼板の形状を制御するアクチュエータと、前記ワークロールの搬送方向上流側に設けられ、予め圧延前の前記鋼板の各長手位置における平坦度を測定する入側平坦度測定装置と、前記入側平坦度測定装置によって測定された、前記ワークロールの直下の鋼板位置に相当する前記平坦度に応じて、前記アクチュエータの設定値を決定する制御装置と、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る調質圧延装置は、上記発明において、前記アクチュエータは、ワークロールベンダーであり、前記制御装置は、下記式(1)を満足するように前記アクチュエータの設定値Fを決定することを特徴とする。
Figure 2020062680
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る鋼板の製造方法は、熱間圧延後の鋼板に対して、上記発明に係る調質圧延方法によって調質圧延を行うことを特徴とする。
本発明によれば、圧延前の鋼板の平坦度に応じて、鋼板の形状を制御するアクチュエータの設定値を決定することにより、圧延前の鋼板の平坦度が悪い場合であっても、絞り込みの発生を抑制することができる。
図1は、調質圧延工程において、出側鋼板の平坦度と絞り込み発生の有無との関係を示すグラフである。 図2は、調質圧延工程において、入側鋼板の平坦度と絞り込み発生の有無との関係を示すグラフである。 図3は、本発明の実施形態に係る調質圧延装置の構成を概略的に示す模式図である。
本発明に係る調質圧延方法、調質圧延装置および鋼板の製造方法について、図面を参照しながら説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。また、以下の実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
本発明は、鋼板(金属板、金属ストリップ)を製造する調質圧延工程において、鋼板に発生する二枚噛み込み等の絞り込みを抑制する圧延技術に関するものである。熱間圧延や冷間圧延後に実施される調質圧延は、鋼板の降伏点挙動の除去、鋼板の平坦度の制御、鋼板の表面粗さの調整等を目的として行われる。一方、前記したように、調質圧延工程を含む圧延工程において、鋼板が折れ曲がった状態で圧延機に導入されることにより、鋼板が二枚噛みの状態で圧延される絞り込みが発生することが、従来からの課題となっていた。
ここで、圧延スタンド直後の鋼板の平坦度が非常に悪い(大きい)場合、当該圧延スタンドで絞り込みが発生することは従来から知られていた。このような絞り込みは、鋼板品質はさることながら、高速操業中に発生した場合は鋼板が破断することもあるため、製造ライン停止等の大きな生産上のロスを伴う。
今回発明者らは、種々の調査・研究により、図1に示すように、圧延スタンド出側(調質圧延後)の鋼板(以下、「出側鋼板」という)の平坦度が一般的な制御範囲内であっても、絞り込みが発生する場合がある点を見出した。なお、同図において、縦軸は出側鋼板の平坦度であり、横軸はワークロールベンダーのベンダー力である。
また、発明者らは、図2に示すように、圧延スタンド入側(調質圧延前)の鋼板(以下、「入側鋼板」という)の平坦度が、絞り込みの発生に大きく影響することを見出した。なお、同図において、縦軸は入側鋼板の平坦度であり、横軸は絞り込みの発生有無である。
図1および図2の結果は、圧延後の鋼板の平坦度が適切に制御されていたとしても、入側鋼板の平坦度の影響によって絞り込みが発生する場合があるということを示している。このような知見をもとに、発明者らは、出側鋼板の平坦度に加えて入側鋼板の平坦度を考慮することにより、絞り込みの発生を抑制する方法を想到した。
[調質圧延装置および調質圧延方法]
以下、本発明の実施形態に係る調質圧延装置の構成と、当該調質圧延装置を利用した調質圧延方法について、図3を参照しながら説明する。本実施形態に係る調質圧延装置は、圧延機1と、制御装置2と、を備えている。また、圧延機1は、圧延スタンド11と、入側平坦度測定装置12と、出側平坦度測定装置13と、ブライドルロール14,15と、ペイオフリール16と、コイラ17と、を備えている。同図に示した調質圧延装置(調質圧延ライン)では、搬送方向の上流側から下流側に向かって、ペイオフリール16、ブライドルロール14、入側平坦度測定装置12、圧延スタンド11、出側平坦度測定装置13、ブライドルロール15、コイラ17の順に配置されている。
圧延スタンド11は、上下一対のバックアップロール111a,111bと、上下一対のワークロール112a,112bと、上下一対のワークロールベンダー113a,113bと、を備えている。
バックアップロール111a,111bは、一対のワークロール112a,112bを挟んで対向するように配置されている。上側のバックアップロール111aは、上側のワークロール112aの外周面に上方向から接触し、当該ワークロール112aを下方向に押圧する。これにより、バックアップロール111aは、鋼板Sの圧延に要する荷重をワークロール112aに付与する。また、下側のバックアップロール111bは、下側のワークロール112bの外周面に下方向から接触し、当該ワークロール112bを上方向に押圧する。これにより、バックアップロール111bは、鋼板Sの圧延に要する荷重をワークロール112bに付与する。
ワークロール112a,112bは、鋼板Sを搬送方向(長手方向)に搬送する搬送経路を挟んで、鋼板Sの板厚方向に対向するように配置されている。ワークロール112a,112bは、搬送経路に沿って順次搬送される鋼板Sをその板厚方向において挟み込みながら回転(自転)することにより、鋼板Sを連続的に圧延(調質圧延)する。
ワークロールベンダー113a,113bは、鋼板Sの形状を制御するためのアクチュエータである。ワークロールベンダー113a,113bは、ワークロール112a,112bのそれぞれに設けられている。ワークロールベンダー113a,113bは、具体的には鋼板Sの形状の制御を目的として、鋼板Sの板厚方向にワークロール112a,112bをそれぞれ曲げるロール曲げ動作を行う。
ワークロールベンダー113a,113bによってワークロール112a,112bに付与される曲げ力の大きさは、後記する「アクチュエータの設定値」により決定される。ワークロールベンダー113a,113bの動作は、このアクチュエータの設定値に基づいて、後記する制御装置2によって制御される。なお、「アクチュエータの設定値」とは、具体的にはワークロールベンダー113a,113bのベンダー力の設定値のことを示している。
入側平坦度測定装置12は、ワークロール112a,112bの搬送方向上流側に設けられている。この入側平坦度測定装置12は、圧延スタンド11の入側において、予め圧延前(調質圧延前)の鋼板Sの各長手位置における平坦度を測定する。そして、入側平坦度測定装置12は、測定した平坦度と、当該平坦度に対応する鋼板Sの位置情報(平坦度を測定した位置の座標)を、制御装置2に対して出力する。
出側平坦度測定装置13は、ワークロール112a,112bの搬送方向下流側に設けられている。この出側平坦度測定装置13は、圧延スタンド11の出側において、圧延後(調質圧延後)の鋼板Sの各長手位置における平坦度を測定する。そして、出側平坦度測定装置13は、測定した平坦度と、当該平坦度に対応する鋼板Sの位置情報(平坦度を測定した位置の座標)を、制御装置2に対して出力する。
なお、出側平坦度測定装置13が平坦度を測定する鋼板Sの「各長手位置」は、圧延前の鋼板Sの平坦度をどのタイミングで測定するかによって異なる。例えば前記したように、調質圧延工程の中で、入側平坦度測定装置12によって調質圧延前の鋼板Sの平坦度を測定する場合、入側平坦度測定装置12の「各長手位置」を、出側平坦度測定装置13の「各長手位置」とする。一方、後記するように、調質圧延工程の前工程である熱間圧延工程で調質圧延前の鋼板Sの平坦度を測定する場合、鋼板Sの全長に対して、調質圧延開始までに不良等で切り捨てられた分の長さを換算して合わせ込んだ位置を、出側平坦度測定装置13の「各長手位置」とする。
ブライドルロール14,15は、鋼板Sに対して所定の張力を付与する装置である。ペイオフリール16は、コイル状に巻かれた鋼板Sを圧延スタンド11に向けて払い出して搬送する装置である。コイラ17は、圧延後の鋼板Sをコイル状に巻き取る装置である。
制御装置2は、具体的にはパーソナルコンピュータやワークステーション等の汎用の情報処理装置によって実現されるものであり、例えばCPU、ROM、RAM等を主要構成部品としている。制御装置2は、入側平坦度測定装置12によって測定されたワークロール112a,112bの直下の鋼板位置に相当する平坦度に応じて、鋼板Sの形状を制御するアクチュエータ(ワークロールベンダー113a,113b)の設定値を決定する。なお、前記した「ワークロール112a,112bの直下の鋼板位置に相当する平坦度」は、入側平坦度測定装置12から入力される平坦度と、当該平坦度に対応する鋼板Sの位置情報に基づいて特定する。
制御装置2は、具体的には、下記式(1)を満足するように前記アクチュエータの設定値Fを決定する。なお、下記式(1)における係数kは、例えば鋼板Sの圧下率等に基づいて実験的に求めることができる。
Figure 2020062680
ここで、制御装置2は、入側鋼板の幅方向の最大伸び差率が予め設定された閾値を超える場合に限り、上記式(1)を満足するように前記アクチュエータの設定値Fを決定してもよい。
この場合、制御装置2は、入側平坦度測定装置12による平坦度測定の結果、絞り込みの発生率が低いことが想定される場合、すなわち入側鋼板の平坦度が所定の閾値未満である場合、従来と同様に、出側平坦度測定装置13によるフィードバック制御によってアクチュエータの設定値Fを決定する。すなわち、制御装置2は、下記式(2)に従ってアクチュエータの設定値Fを決定する。
Figure 2020062680
一方、入側平坦度測定装置12による平坦度測定の結果、絞り込みの発生率が高いことが想定される場合、すなわち入側鋼板の平坦度が所定の閾値を超える場合、制御装置2は、上記式(1)に示すように、出側平坦度測定装置13によるフィードバック制御の値に対して、入側平坦度測定装置12によって測定された平坦度(最大伸び差率)によって決定される補正値(Δεmax)を加えてアクチュエータの設定値Fを算出する。これにより、絞り込みの発生を回避する。
ここで、制御装置2がアクチュエータの設定値Fを決定する際の閾値は、例えば図2の結果に基づいて、250[I−unit]に設定することができる。
[鋼板の製造方法]
本発明は、例えば熱間圧延後の鋼板Sに対して、前記した実施形態に係る調質圧延方法によって調質圧延を行うことにより、鋼板Sの製造方法として実施することも可能である。
以上説明したような本実施形態に係る調質圧延方法、調質圧延装置および鋼板Sの製造方法によれば、圧延前の鋼板Sの平坦度に応じて、鋼板Sの形状を制御するアクチュエータの設定値(ワークロールベンダー113a,113bのベンダー力の設定値)を決定することにより、圧延前の鋼板Sの平坦度が悪い場合であっても、絞り込みの発生を抑制することができる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。本実施例では、図1と同様に、一つの圧延スタンドを備える調質圧延装置を用いて、出側平坦度に基づくフィードバック制御(FB制御)のみを行った比較例1,2と、出側平坦度に基づくフィードバック制御および入側平坦度に基づくフィードフォワード制御(FF制御)を行った発明例とで、絞り込みの有無を比較した。発明例および比較例1,2では、厚み1.2mm、幅1250mmの鋼板を用い、入側の張力を1.6tonfに、出側の張力を7.6tonfに設定した。
また、発明例では、入側鋼板の平坦度は前工程(例えば熱間圧延工程)で予め測定しておき、圧延位置におけるベンダー力を、入側鋼板の幅方向の最大伸び差率に従って変化させながら圧延を行った。そして、圧延の際は、入側鋼板の幅方向の最大伸び差率が250[I−unit]を超える場合、係数k=0.1に設定し、上記式(1)に従ってベンダー力を変化させて制御を行った。一方、比較例1,2では、通常のベンダー力の条件で入側平坦度の悪い鋼板を通した条件を引用した。発明例および比較例1,2の調質圧延の条件および絞り込みの判定結果を表1に示す。
Figure 2020062680
表1において、入側平坦度および出側平坦度は、鋼板において幅方向の最大伸び差率が最も大きな点を評価した。また、出側平坦度判定は、最大伸び差率が35を超える場合を×とし、超えない場合を○とした。また、絞り込み判定は、絞り込みが発生したものを×とし、絞り込みが発生しなかったものを○とした。
比較例1のように、入側鋼板の最大伸び差率が小さい(250未満)場合、絞り込みは発生しなかった。一方、比較例2のように、入側鋼板の最大伸び差率が大きい(250以上)場合、入側鋼板の大きな箇所で絞り込みが発生し、当該比較例2に係る鋼板はスクラップとなった。
それに対して、発明例では、入側鋼板の最大伸び差率が大きい(250以上)ものの、出側平坦度に基づくフィードバック制御と入側平坦度に基づくフィードフォワード制御とを併用することにより、絞り込みを回避し、平坦度を良好に保つことができた。これにより、本発明の有効性が証明された。
以上、本発明に係る調質圧延方法、調質圧延装置および鋼板の製造方法について、発明を実施するための形態および実施例により具体的に説明したが、本発明の趣旨はこれらの記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて広く解釈されなければならない。また、これらの記載に基づいて種々変更、改変等したものも本発明の趣旨に含まれることはいうまでもない。
例えば、上記式(1)で用いる入側鋼板の平坦度(最大伸び率)は、調質圧延装置(調質圧延ライン)内に設置した入側平坦度測定装置12で測定したものを用いることが最も望ましいが、調質圧延工程の前工程で測定した値を用いてもよい。例えば調質圧延工程の前工程が熱間圧延工程である場合、当該熱間圧延工程において、熱間圧延後にレーザ距離計で鋼板の波高さを測定し、その後の調質圧延工程で入側鋼板の平坦度として用いてもよい。この場合、調質圧延装置に入側平坦度測定装置12を設ける必要がなくなるため、装置構成を簡易化することができ、コストを低減することができる。
1 圧延機
11 圧延スタンド
111a,111b バックアップロール
112a,112b ワークロール
113a,113b ワークロールベンダー(アクチュエータ)
12 入側平坦度測定装置
13 出側平坦度測定装置
14,15 ブライドルロール
16 ペイオフリール
17 コイラ
2 制御装置
S 鋼板

Claims (6)

  1. 上下一対のワークロールによって鋼板を調質圧延する調質圧延方法において、
    予め圧延前の前記鋼板の各長手位置における平坦度を測定し、前記ワークロールの直下の鋼板位置に相当する前記平坦度に応じて、前記鋼板の形状を制御するアクチュエータの設定値を決定することを特徴とする調質圧延方法。
  2. 前記アクチュエータは、ワークロールベンダーであり、
    下記式(1)を満足するように前記アクチュエータの設定値Fを決定することを特徴とする請求項1に記載の調質圧延方法。
    Figure 2020062680
  3. 入側鋼板の幅方向の最大伸び差率が予め設定された閾値を超える場合に限り、式(1)を満足するように前記アクチュエータの設定値Fを決定することを特徴とする請求項2に記載の調質圧延方法。
  4. 鋼板を調質圧延する上下一対のワークロールと、
    前記ワークロールに設けられ、前記鋼板の形状を制御するアクチュエータと、
    前記ワークロールの搬送方向上流側に設けられ、予め圧延前の前記鋼板の各長手位置における平坦度を測定する入側平坦度測定装置と、
    前記入側平坦度測定装置によって測定された、前記ワークロールの直下の鋼板位置に相当する前記平坦度に応じて、前記アクチュエータの設定値を決定する制御装置と、
    を備えることを特徴とする調質圧延装置。
  5. 前記アクチュエータは、ワークロールベンダーであり、
    前記制御装置は、下記式(1)を満足するように前記アクチュエータの設定値Fを決定することを特徴とする請求項4に記載の調質圧延装置。
    Figure 2020062680
  6. 熱間圧延後の鋼板に対して、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の調質圧延方法によって調質圧延を行うことを特徴とする鋼板の製造方法。
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