JP2020061487A - 電磁波シールドフィルム、電磁波シールドフィルム付きプリント配線板およびその製造方法 - Google Patents

電磁波シールドフィルム、電磁波シールドフィルム付きプリント配線板およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】絶縁フィルム付きプリント配線板と電磁波シールドフィルムとの圧着時の圧力が低くても、絶縁フィルムの貫通孔を通ってプリント配線板のプリント回路に電磁波シールドフィルムの異方導電性接着剤層を確実に接着できるとともに、プリント回路に電磁波シールドフィルムの金属薄膜層を確実に電気的に接続できる電磁波シールドフィルムを提供する。【解決手段】絶縁樹脂層10と、金属薄膜層22と、熱硬化性接着剤24aおよび導電性粒子24bを含む異方導電性接着剤層24とを順に有し、異方導電性接着剤層24における熱硬化性接着剤24aの厚さAと導電性粒子24bの平均粒子径Bとが1.1A≦B≦3.0Aの関係を満足し、熱硬化性接着剤24aの厚さAが3μm以上である、電磁波シールドフィルム1。【選択図】図1

Description

本発明は、電磁波シールドフィルム、電磁波シールドフィルム付きプリント配線板およびその製造方法に関する。
プリント配線板から発生する電磁波ノイズや外部からの電磁波ノイズを遮蔽するために、絶縁樹脂層と導電層とを有する電磁波シールドフィルムを、絶縁フィルム(カバーレイフィルム)を介してプリント配線板の表面に設けることがある(例えば、特許文献1参照)。導電層は、例えば、電磁波を遮蔽するための金属薄膜層と、金属薄膜層とプリント配線板のプリント回路とを電気的に接続するための異方導電性接着剤層とを有する。
電磁波シールドフィルムをプリント配線板の表面に設ける際には、絶縁フィルム付きプリント配線板と電磁波シールドフィルムとを、絶縁フィルムと異方導電性接着剤層とが接するように重ね、これらを熱プレスして圧着する。この際、電磁波シールドフィルムの異方導電性接着剤層が、絶縁フィルムに形成された貫通孔を通ってプリント配線板のプリント回路(グランド)に接触することによって、金属薄膜層とプリント配線板のプリント回路とが電気的に接続される。
特開2017−220592号公報
しかし、絶縁フィルムの貫通孔を通ってプリント配線板のプリント回路に電磁波シールドフィルムの異方導電性接着剤層を接着した場合、プリント回路と異方導電性接着剤層との接触が不十分となりやすい。プリント回路と異方導電性接着剤層との接触が不十分であると、プリント回路と金属薄膜層との間の接続抵抗が高くなり、電気的な接続を確実に行えないことがある。
プリント回路と金属薄膜層との間の電気的な接続を確実に行うためには、絶縁フィルム付きプリント配線板と電磁波シールドフィルムとを高圧で熱プレスして圧着する必要がある。しかし、高圧で熱プレスした場合、電磁波シールドフィルムやプリント配線板が破損しやすい。
本発明は、絶縁フィルム付きプリント配線板と電磁波シールドフィルムとの圧着時の圧力が低くても、絶縁フィルムの貫通孔を通ってプリント配線板のプリント回路に電磁波シールドフィルムの異方導電性接着剤層を確実に接着できるとともに、プリント回路に電磁波シールドフィルムの金属薄膜層を確実に電気的に接続できる電磁波シールドフィルムを提供する。
本発明は、プリント配線板の表面に設けられた絶縁フィルムの貫通孔を通ってプリント配線板のプリント回路に電磁波シールドフィルムの異方導電性接着剤層が確実に接着されるとともに、プリント回路に電磁波シールドフィルムの金属薄膜層が確実に電気的に接続された電磁波シールドフィルム付きプリント配線板を提供する。
本発明は、絶縁フィルム付きプリント配線板と電磁波シールドフィルムとの圧着時の圧力が低くても、絶縁フィルムの貫通孔を通ってプリント配線板のプリント回路に電磁波シールドフィルムの異方導電性接着剤層が確実に接着されるとともに、プリント回路に電磁波シールドフィルムの金属薄膜層が確実に電気的に接続された電磁波シールドフィルム付きプリント配線板電磁波シールドフィルム付きプリント配線板を製造できる方法を提供する。
本発明は、以下の態様を有する。
<1>絶縁樹脂層と、金属薄膜層と、接着剤および導電性粒子を含む異方導電性接着剤層とを順に有し、前記異方導電性接着剤層における前記接着剤の厚さAと前記導電性粒子の平均粒子径Bとが、1.1A≦B≦3.0Aの関係を満足し、前記接着剤の厚さAが、3μm以上である、電磁波シールドフィルム。
<2>前記導電性粒子の割合が、前記異方導電性接着剤層の100質量%のうち、5質量%以上50質量%以下である、前記<1>の電磁波シールドフィルム。
<3>基板の少なくとも片面にプリント回路が設けられたプリント配線板と、前記プリント配線板の前記プリント回路が設けられた側の面に隣接する絶縁フィルムと、前記異方導電性接着剤層が前記絶縁フィルムに隣接し、かつ前記異方導電性接着剤層が前記絶縁フィルムに形成された貫通孔を通って前記プリント回路に電気的に接続された前記<1>または<2>の電磁波シールドフィルムとを有する、電磁波シールドフィルム付きプリント配線板。
<4>基板の少なくとも片面にプリント回路が設けられたプリント配線板および前記プリント配線板の前記プリント回路が設けられた側の面に隣接する絶縁フィルムを有し、かつ前記絶縁フィルムに貫通孔が形成された絶縁フィルム付きプリント配線板と、前記<1>または<2>の電磁波シールドフィルムとを、前記絶縁フィルムと前記異方導電性接着剤層とが接するように重ねて圧着する、電磁波シールドフィルム付きプリント配線板の製造方法。
<5>前記絶縁フィルム付きプリント配線板と前記電磁波シールドフィルムとを3MPa以下の圧力で圧着する、前記<4>の電磁波シールドフィルム付きプリント配線板の製造方法。
本発明の電磁波シールドフィルムによれば、絶縁フィルム付きプリント配線板と電磁波シールドフィルムとの圧着時の圧力が低くても、絶縁フィルムの貫通孔を通ってプリント配線板のプリント回路に電磁波シールドフィルムの異方導電性接着剤層を確実に接着できるとともに、プリント回路に電磁波シールドフィルムの金属薄膜層を確実に電気的に接続できる。
本発明の電磁波シールドフィルム付きプリント配線板は、プリント配線板の表面に設けられた絶縁フィルムの貫通孔を通ってプリント配線板のプリント回路に電磁波シールドフィルムの異方導電性接着剤層が確実に接着されるとともに、プリント回路に電磁波シールドフィルムの金属薄膜層が確実に電気的に接続されたものである。
本発明の電磁波シールドフィルム付きプリント配線板によれば、絶縁フィルム付きプリント配線板と電磁波シールドフィルムとの圧着時の圧力が低くても、絶縁フィルムの貫通孔を通ってプリント配線板のプリント回路に電磁波シールドフィルムの異方導電性接着剤層が確実に接着されるとともに、プリント回路に電磁波シールドフィルムの金属薄膜層が確実に電気的に接続された電磁波シールドフィルム付きプリント配線板を製造できる。
本発明の電磁波シールドフィルムの一例を示す断面図である。 本発明の電磁波シールドフィルム付きプリント配線板の一例を示す断面図である。 図2の電磁波シールドフィルム付きプリント配線板の製造工程を示す断面図である。
以下の用語の定義は、本明細書および特許請求の範囲にわたって適用される。
「異方導電性接着剤層」とは、厚さ方向に導電性を有し、面方向に導電性を有しない導電性接着剤層を意味する。
「面方向に導電性を有しない導電性接着剤層」とは、表面抵抗が1×10Ω/□以上である導電性接着剤層を意味する。
導電性粒子の平均粒子径は、レーザー回折・散乱法によって求めた体積基準累積50%径(d50)である。
フィルム(キャリアフィルム、離型フィルム、絶縁フィルム等)、塗膜(絶縁樹脂層、異方導電性接着剤層における接着剤等)の厚さは、デジタル測長機(ミツトヨ社製、ライトマチックVL−50−B)を用いて無作為に選ばれた5箇所の厚さを測定し、平均した値である。
金属薄膜層の厚さは、渦電流式膜厚計を用いて無作為に選ばれた5箇所の厚さを測定し、平均した値である。
貯蔵弾性率は、測定対象に与えた応力と検出したひずみから算出され、温度または時間の関数として出力する動的粘弾性測定装置を用いて、粘弾性特性の一つとして測定される。
導電性粒子の10%圧縮強度は、微小圧縮試験機を用いた測定結果から、下記式(α)によって求める。
C(x)=2.48P/πd ・・・(α)
ただし、C(x)は10%圧縮強度(MPa)であり、Pは粒子径の10%変位時の試験力(N)であり、dは粒子径(mm)である。
表面抵抗は、三菱ケミカル社製の種々の抵抗率計のうち、10Ω/□未満の場合は商品名:ロレスタ(ロレスタGP、ASPプローブ)を用い、四端子法(JIS K 7194:1994およびJIS R 1637:1998に準拠する方法)で測定される表面抵抗率であり、10Ω/□以上の場合は商品名:ハイレスタ(ハイレスタUP、URSプローブ)を用い、二重リング法(JIS K 6911:2006に準拠する方法)で測定される表面抵抗率である。
図1〜図3における寸法比は、説明の便宜上、実際のものとは異なったものである。
<電磁波シールドフィルム>
本発明の第1の態様は、絶縁樹脂層と、金属薄膜層と、接着剤および導電性粒子を含む異方導電性接着剤層とを順に有し、異方導電性接着剤層における接着剤の厚さAと導電性粒子の平均粒子径Bとが特定の関係を満足し、接着剤の厚さAが特定の範囲内にある電磁波シールドフィルムである。
図1は、本態様の電磁波シールドフィルムの一例を示す断面図である。
電磁波シールドフィルム1は、絶縁樹脂層10と、絶縁樹脂層10に隣接する導電層20と、絶縁樹脂層10の導電層20とは反対側に隣接するキャリアフィルム30と、導電層20の絶縁樹脂層10とは反対側に隣接する離型フィルム40とを有する。
導電層20は、絶縁樹脂層10に隣接する金属薄膜層22と、離型フィルム40に隣接する異方導電性接着剤層24とを有する。
電磁波シールドフィルム1の厚さ(キャリアフィルム30および離型フィルム40を除く)は、3μm以上50μm以下が好ましく、5μm以上30μm以下がより好ましい。キャリアフィルム30および離型フィルム40を含まない電磁波シールドフィルム1の厚さが前記範囲の下限値以上であれば、キャリアフィルム30を剥離する際に破断しにくい。キャリアフィルム30および離型フィルム40を含まない電磁波シールドフィルム1の厚さが前記範囲の上限値以下であれば、電磁波シールドフィルム付きプリント配線板を薄くできる。
(絶縁樹脂層)
絶縁樹脂層10は、電磁波シールドフィルム1をフレキシブルプリント配線板の表面に設けられた絶縁フィルムの表面に貼着し、キャリアフィルム30を剥離した後には、導電層20の保護層となる。
絶縁樹脂層10としては、熱硬化性樹脂と硬化剤とを含む塗料を塗布し、半硬化または硬化させて形成された塗膜;熱可塑性樹脂を含む塗料を塗布し、乾燥させて形成された塗膜;熱可塑性樹脂を含む組成物を溶融成形したフィルムからなる層等が挙げられる。はんだリフロー工程に供される際の耐熱性の点から、熱硬化性樹脂と硬化剤とを含む塗料を塗布し、半硬化または硬化させて形成された塗膜が好ましい。
熱硬化性樹脂としては、アミド樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アミノ樹脂、アルキッド樹脂、ウレタン樹脂、合成ゴム、紫外線硬化アクリレート樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂としては、耐熱性に優れる点から、アミド樹脂、エポキシ樹脂が好ましい。
硬化剤としては、熱硬化性樹脂の種類に応じた公知の硬化剤が挙げられる。
熱可塑性樹脂としては、芳香族ポリエーテルケトン、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミド、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリフェニレンサルホン、ポリフェニレンサルフィド、ポリフェニレンサルフィドサルホン、ポリフェニレンサルフィドケトン等が挙げられる。
絶縁樹脂層10は、プリント配線板のプリント回路を隠蔽したり、電磁波シールドフィルム付きプリント配線板に意匠性を付与したりするために、着色剤(顔料、染料等)およびフィラーのいずれか一方または両方を含んでいてもよい。
着色剤およびフィラーのいずれか一方または両方としては、耐候性、耐熱性、隠蔽性の点から、顔料またはフィラーが好ましく、プリント回路の隠蔽性、意匠性の点から、黒色顔料、黒色顔料と他の顔料との組み合わせ、または黒色顔料とフィラーとの組み合わせがより好ましい。
絶縁樹脂層10は、難燃剤を含んでいてもよい。
絶縁樹脂層10は、本発明の効果を損なわない範囲において、必要に応じて他の成分を含んでいてもよい。
絶縁樹脂層10の表面抵抗は、電気的絶縁性の点から、1×10Ω/□以上が好ましい。絶縁樹脂層10の表面抵抗は、実用上の点から、1×1019Ω/□以下が好ましい。
絶縁樹脂層10の厚さは、0.1μm以上30μm以下が好ましく、0.5μm以上20μm以下がより好ましい。絶縁樹脂層10の厚さが前記範囲の下限値以上であれば、絶縁樹脂層10が保護層としての機能を十分に発揮できる。絶縁樹脂層10の厚さが前記範囲の上限値以下であれば、電磁波シールドフィルム1を薄くできる。
(導電層)
導電層20は、絶縁樹脂層10に隣接する金属薄膜層22と、離型フィルム40に隣接する異方導電性接着剤層24とを有するため、電磁波遮蔽性が十分に高い。
金属薄膜層:
金属薄膜層22は、金属の薄膜からなる層である。金属薄膜層22は、面方向に広がるように形成されていることから、面方向に導電性を有し、電磁波シールド層等として機能する。
金属薄膜層22としては、物理蒸着(真空蒸着、スパッタリング、イオンビーム蒸着、電子ビーム蒸着等)またはCVD(化学気相蒸着)によって形成された蒸着膜、めっきによって形成されためっき膜、金属箔等が挙げられる。面方向の導電性に優れる点では、金属薄膜層22は、蒸着膜、めっき膜が好ましい。金属薄膜層22を薄くでき、かつ厚さが薄くても面方向の導電性に優れ、ドライプロセスにて簡便に形成できる点では、金属薄膜層22は蒸着膜がより好ましく、物理蒸着による蒸着膜がさらに好ましい。
金属薄膜層22を構成する金属としては、アルミニウム、銀、銅、金、導電性セラミックス等が挙げられ、電気伝導度の点からは、銀または銅が好ましい。
金属薄膜層22のなかでも、電磁波遮蔽性が高く、しかも金属薄膜を容易に形成しやすいことから、金属蒸着層が好ましく、銀蒸着層または銅蒸着層がより好ましい。
金属薄膜層22の表面抵抗は、0.001Ω/□以上1Ω/□以下が好ましく、0.001Ω/□以上0.5Ω/□以下がより好ましい。金属薄膜層22の表面抵抗が前記範囲の下限値以上であれば、金属薄膜層22を十分に薄くできる。金属薄膜層22の表面抵抗が前記範囲の上限値以下であれば、電磁波シールド層として十分に機能できる。
金属薄膜層22の厚さは、0.01μm以上5μm以下が好ましく、0.05μm以上3μm以下がより好ましい。金属薄膜層22の厚さが0.01μm以上であれば、面方向の導電性がさらに良好になる。金属薄膜層22の厚さが0.05μm以上であれば、電磁波ノイズの遮蔽効果がさらに良好になる。金属薄膜層22の厚さが前記範囲の上限値以下であれば、電磁波シールドフィルム1を薄くできる。また、電磁波シールドフィルム1の生産性、可とう性がよくなる。
異方導電性接着剤層:
異方導電性接着剤層24は、厚さ方向に導電性を有し、面方向には導電性を有さず、かつ、接着性を有する。
異方導電性接着剤層24は、導電性接着剤層を容易に薄くでき、後述する導電性粒子の量を少なくでき、その結果、電磁波シールドフィルム1を薄くでき、電磁波シールドフィルム1の可とう性が高くなる利点を有する。
異方導電性接着剤層24としては、硬化後に耐熱性を発揮できる点から、熱硬化性の導電性接着剤層が好ましい。熱硬化性の異方導電性接着剤層24は、未硬化の状態であってもよく、Bステージ化された状態であってもよい。
熱硬化性の異方導電性接着剤層24は、例えば、熱硬化性接着剤24aと導電性粒子24bとを含む。熱硬化性の異方導電性接着剤層24は、必要に応じて難燃剤を含んでいてもよい。
熱硬化性接着剤24aとしては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アミノ樹脂、アルキッド樹脂、ウレタン樹脂、合成ゴム、紫外線硬化アクリレート樹脂等が挙げられる。耐熱性に優れる点から、エポキシ樹脂が好ましい。エポキシ樹脂は、可とう性付与のためのゴム成分(カルボキシ変性ニトリルゴム、アクリルゴム等)、粘着付与剤等を含んでいてもよい。
熱硬化性接着剤24aは、異方導電性接着剤層24の強度を高め、打ち抜き特性を向上させるために、セルロース樹脂、ミクロフィブリル(ガラス繊維等)を含んでいてもよい。熱硬化性接着剤24aは、本発明の効果を損なわない範囲において、必要に応じて他の成分(硬化剤等)を含んでいてもよい。
導電性粒子24bとしては、金属(銀、白金、金、銅、ニッケル、パラジウム、アルミニウム、ハンダ等)の粒子、黒鉛粉、焼成カーボン粒子、めっきされた焼成カーボン粒子等が挙げられる。導電性粒子24bとしては、異方導電性接着剤層24がさらに適度の硬さを有するようになり、熱プレスの際の異方導電性接着剤層24における圧力損失をさらに低減できる点からは、金属粒子が好ましく、銅粒子がより好ましい。
導電性粒子24bの10%圧縮強度は、30MPa以上200MPa以下が好ましく、50MPa以上150MPa以下がより好ましく、70MPa以上100MPa以下がさらに好ましい。導電性粒子24bの10%圧縮強度が前記範囲の下限値以上であれば、熱プレスの際に金属薄膜層22にかけられた圧力を大きく損失することなく、異方導電性接着剤層24が絶縁フィルムの貫通孔を通ってプリント配線板のプリント回路により確実に電気的に接続される。導電性粒子24bの10%圧縮強度が前記範囲の上限値以下であれば、金属薄膜層22との接触がよくなり、電気的接続が確実になる。
異方導電性接着剤層24における熱硬化性接着剤24aの厚さAと導電性粒子24bの平均粒子径Bとは、1.1A≦B≦3.0Aの関係を満足する。
導電性粒子24bの平均粒子径Bが、熱硬化性接着剤24aの厚さAの1.1倍以上であれば、導電性粒子24bが金属薄膜層22に接触した状態で熱硬化性接着剤24aに埋没せずに異方導電性接着剤層24の表面に露出しやすい。そのため、絶縁フィルムの貫通孔を通ってプリント配線板のプリント回路に電磁波シールドフィルム1の異方導電性接着剤層24を接着した場合、導電性粒子24bが金属薄膜層22に接触した状態でプリント回路に接触しやすい。
導電性粒子24bの平均粒子径Bが、熱硬化性接着剤24aの厚さAの3.0倍以下であれば、絶縁フィルムの貫通孔を通ってプリント配線板のプリント回路に電磁波シールドフィルム1の異方導電性接着剤層24を接着した場合、熱硬化性接着剤24aがプリント回路に接触しやすい。
熱硬化性接着剤24aの厚さAと導電性粒子24bの平均粒子径Bとは、1.2A≦B≦2.5Aの関係を満足することが好ましい。
熱硬化性接着剤24aの厚さAは、3μm以上であり、3μm以上25μm以下が好ましく、5μm以上15μm以下がより好ましい。熱硬化性接着剤24aの厚さAが前記範囲の下限値以上であれば、異方導電性接着剤層24の流動性(絶縁フィルムの貫通孔の形状への追随性)を確保でき、絶縁フィルムの貫通孔内を熱硬化性接着剤24aで十分に埋めることができる。そのため、絶縁フィルムの貫通孔を通ってプリント配線板のプリント回路に電磁波シールドフィルム1の異方導電性接着剤層24を接着した場合、熱硬化性接着剤24aがプリント回路に接触しやすい。熱硬化性接着剤24aの厚さAが前記範囲の上限値以下であれば、電磁波シールドフィルム1を薄くできる。また、電磁波シールドフィルム1の可とう性がよくなる。
以上のことから、熱硬化性接着剤24aの厚さAと導電性粒子24bの平均粒子径Bとが1.1A≦B≦3.0Aの関係を満足するとともに、熱硬化性接着剤24aの厚さAが3μm以上であれば、絶縁フィルム付きプリント配線板と電磁波シールドフィルム1との圧着時の圧力が低くても、絶縁フィルムの貫通孔を通ってプリント回路に異方導電性接着剤層24を確実に接着できるとともに、プリント回路に金属薄膜層22を確実に電気的に接続できる。
異方導電性接着剤層24における導電性粒子24bの平均粒子径Bは、3.6μm以上62.5μm以下が好ましく、6μm以上37.5μm以下がより好ましい。導電性粒子24bの平均粒子径Bが前記範囲の下限値以上であれば、熱硬化性接着剤24aの厚さAを確保することができ、十分な接着強度を得ることができる。導電性粒子24bの平均粒子径が前記範囲の上限値以下であれば、異方導電性接着剤層24の流動性を確保でき、後述するように異方導電性接着剤層24を絶縁フィルムの貫通孔に押し込んだ際に絶縁フィルムの貫通孔内を導電性接着剤で十分に埋めることができる。
異方導電性接着剤層24における導電性粒子24bの割合は、異方導電性接着剤層24の100体積%のうち、5質量%以上50質量%以下が好ましい。導電性粒子24bの割合が前記範囲の下限値以上であれば、異方導電性接着剤層24の導電性が良好になり、プリント回路に金属薄膜層22をより確実に電気的に接続できる。導電性粒子24bの割合が前記範囲の上限値以下であれば、異方導電性接着剤層24の接着性、流動性(絶縁フィルムの貫通孔の形状への追随性)が良好になる。また、電磁波シールドフィルム1の可とう性がよくなる。
異方導電性接着剤層24の180℃における貯蔵弾性率は、1×10Pa以上5×10Pa以下が好ましく、5×10Pa以上1×10Pa以下がより好ましい。異方導電性接着剤層24の180℃における貯蔵弾性率が前記範囲の下限値以上であれば、異方導電性接着剤層24がさらに適度な硬さを有するようになり、熱プレスの際の異方導電性接着剤層24における圧力損失を低減できる。その結果、異方導電性接着剤層24が絶縁フィルムの貫通孔を通ってプリント配線板のプリント回路により確実に接着されるとともに、プリント回路に金属薄膜層22がより確実に電気的に接続される。異方導電性接着剤層24の180℃における貯蔵弾性率が前記範囲の上限値以下であれば、電磁波シールドフィルム1の可とう性がよくなる。その結果、電磁波シールドフィルム1が絶縁フィルムの貫通孔内に沈み込みやすくなり、異方導電性接着剤層24が絶縁フィルムの貫通孔を通ってプリント配線板のプリント回路により確実に接着されるとともに、プリント回路に金属薄膜層22がより確実に電気的に接続される。
異方導電性接着剤層24の表面抵抗は、1×10Ω/□以上1×1016Ω/□以下が好ましく、1×10Ω/□以上1×1014Ω/□以下がより好ましい。異方導電性接着剤層24の表面抵抗が前記範囲の下限値以上であれば、導電性粒子24bの含有量が低く抑えられる。異方導電性接着剤層24の表面抵抗が前記範囲の上限値以下であれば、実用上、異方性に問題がない。
(キャリアフィルム)
キャリアフィルム30は、絶縁樹脂層10および導電層20を補強および保護する支持体であり、電磁波シールドフィルム1のハンドリング性を良好にする。特に、絶縁樹脂層10として、薄いフィルム、具体的には厚さ3μm以上10μm以下のフィルムを用いた場合には、キャリアフィルム30を有することによって、絶縁樹脂層10の破断を防ぐことができる。
キャリアフィルム30は、電磁波シールドフィルム1をプリント配線板等に貼り付けた後には、絶縁樹脂層10から剥離される。
本実施形態において使用されるキャリアフィルム30は、キャリアフィルム本体32と、キャリアフィルム本体32の絶縁樹脂層10側の表面に設けられた離型剤層34とを有する。
キャリアフィルム本体32の樹脂材料としては、ポリエチレンテレフタレート(以下、「PET」ということもある。)、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリオレフィン、ポリアセテート、ポリカーボネート、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミド、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、合成ゴム、液晶ポリマー等が挙げられる。樹脂材料としては、電磁波シールドフィルム1を製造する際の耐熱性(寸法安定性)および価格の点から、PETが好ましい。
キャリアフィルム本体32は、着色剤(顔料、染料等)およびフィラーのいずれか一方または両方を含んでいてもよい。
着色剤およびフィラーのいずれか一方または両方としては、絶縁樹脂層10と明確に区別でき、熱プレスした後にキャリアフィルム30の剥がし残しに気が付きやすい点から、絶縁樹脂層10とは異なる色のものが好ましく、白色顔料、フィラー、白色顔料と他の顔料の組み合わせ、または白色顔料とフィラーとの組み合わせがより好ましい。
キャリアフィルム本体32の180℃における貯蔵弾性率は、8×10Pa以上5×10Paが好ましく、1×10Pa以上8×10Paがより好ましい。キャリアフィルム本体32の180℃における貯蔵弾性率が前記範囲の下限値以上であれば、キャリアフィルム30が適度の硬さを有するようになり、熱プレスの際のキャリアフィルム30における圧力損失を低減できる。キャリアフィルム本体32の180℃における貯蔵弾性率が前記範囲の上限値以下であれば、キャリアフィルム30の柔軟性が良好となる。
キャリアフィルム本体32の厚さは、3μm以上75μm以下が好ましく、12μm以上50μm以下がより好ましい。キャリアフィルム本体32の厚さが前記範囲の下限値以上であれば、電磁波シールドフィルム1のハンドリング性が良好となる。キャリアフィルム本体32の厚さが前記範囲の上限値以下であれば、絶縁フィルムの表面に電磁波シールドフィルム1の異方導電性接着剤層24を熱プレスする際に異方導電性接着剤層24に熱が伝わりやすい。
離型剤層34は、キャリアフィルム本体32の表面を離型剤で処理して形成される。キャリアフィルム40が離型剤層34を有することによって、キャリアフィルム40を絶縁樹脂層10から剥離する際に、キャリアフィルム40を剥離しやすく、絶縁樹脂層10が破断しにくくなる。
離型剤としては、公知の離型剤を用いればよい。
離型剤層34の厚さは、0.05μm以上30μm以下が好ましく、0.1μm以上20μm以下がより好ましい。離型剤層34の厚さが前記範囲内であれば、キャリアフィルム30をさらに剥離しやすくなる。
キャリアフィルム30の厚さは、25μm以上125μm以下が好ましく、38μm以上100μm以下がより好ましい。キャリアフィルム30の厚さが前記範囲の下限値以上であれば、電磁波シールドフィルム1のハンドリング性が良好となる。キャリアフィルム30の厚さが前記範囲の上限値以下であれば、絶縁フィルムの表面に電磁波シールドフィルム1の異方導電性接着剤層24を熱プレスする際に異方導電性接着剤層24に熱が伝わりやすい。
(離型フィルム)
離型フィルム40は、異方導電性接着剤層24を保護するものであり、電磁波シールドフィルム1のハンドリング性を良好にする。離型フィルム40は、電磁波シールドフィルム1をプリント配線板等に貼り付ける前に、異方導電性接着剤層24から剥離される。
離型フィルム40は、例えば、離型フィルム本体42と、離型フィルム本体42の異方導電性接着剤層24側の表面に設けられた離型剤層44とを有する。
離型フィルム本体42の樹脂材料としては、キャリアフィルム本体32の樹脂材料と同様なものが挙げられる。
離型フィルム本体42は、着色剤、フィラー等を含んでいてもよい。
離型フィルム本体42の厚さは、5μm以上500μm以下が好ましく、10μm以上150μm以下がより好ましく、25μm以上100μm以下がさらに好ましい。
離型剤層44は、離型フィルム本体42の表面を離型剤で処理して形成される。離型フィルム40が離型剤層44を有することによって、離型フィルム40を異方導電性接着剤層24から剥離する際に、離型フィルム40を剥離しやすく、異方導電性接着剤層24が破断しにくくなる。
離型剤としては、公知の離型剤を用いればよい。
離型剤層44の厚さは、0.05μm以上30μm以下が好ましく、0.1μm以上20μm以下がより好ましい。離型剤層44の厚さが前記範囲内であれば、離型フィルム40をさらに剥離しやすくなる。
(電磁波シールドフィルムの製造方法)
電磁波シールドフィルム1を製造する方法としては、下記の方法(A1)または方法(A2)が挙げられる。
方法(A1)は、下記の工程(A1−1)〜(A1−4)を有する方法である。
工程(A1−1):キャリアフィルム30の片面に絶縁樹脂層10を形成する工程。
工程(A1−2):絶縁樹脂層10のキャリアフィルム30とは反対側の面に金属薄膜層22を形成する工程。
工程(A1−3):金属薄膜層22の絶縁樹脂層10とは反対側の面に異方導電性接着剤層24を形成する工程。
工程(A1−4):異方導電性接着剤層24の金属薄膜層22とは反対側の面に離型フィルム40を積層する工程。
以下、方法(A1)の各工程について詳細に説明する。
工程(A1−1)における絶縁樹脂層10の形成方法としては、例えば、下記の方法が挙げられる。
・キャリアフィルム30の離型剤層34側の面に、熱硬化性樹脂と硬化剤とを含む塗料を塗布し、半硬化または硬化させる方法。
・キャリアフィルム30の離型剤層34側の面に、熱可塑性樹脂を含む塗料を塗布し、乾燥させる方法。
・キャリアフィルム30の離型剤層34側の面に、熱可塑性樹脂を含む組成物を押出成形により成形したフィルムを直接積層する方法。
これらの方法のなかでも、はんだ付け等の際の耐熱性の点から、キャリアフィルム30の離型剤層34側の面に、熱硬化性樹脂と硬化剤とを含む塗料を塗布し、半硬化または硬化させる方法が好ましい。
塗料の塗布方法としては、例えば、ダイコーター、グラビアコーター、ロールコーター、カーテンフローコーター、スピンコーター、バーコーター、リバースコーター、キスコーター、ファウンテンコーター、ロッドコーター、エアドクターコーター、ナイフコーター、ブレードコーター、キャストコーター、スクリーンコーター等の各種コーターを用いた方法を適用することができる。
熱硬化性樹脂を半硬化または硬化させる際には、ヒータ、赤外線ランプ等の加熱器を用いて加熱すればよい。
工程(A1−2)における金属薄膜層の形成方法としては、物理蒸着、CVD(化学気相蒸着)によって蒸着膜を形成する方法、めっきによってめっき膜を形成する方法、金属箔を貼り付ける方法等が挙げられる。面方向の導電性に優れる金属薄膜層を形成できる点から、物理蒸着、CVDによって蒸着膜を形成する方法、またはめっきによってめっき膜を形成する方法が好ましい。金属薄膜層の厚さを薄くでき、かつ厚さが薄くても面方向の導電性に優れる金属薄膜層を形成でき、ドライプロセスにて簡便に金属薄膜層を形成できる点から、物理蒸着、CVDによって蒸着膜を形成する方法がより好ましく、物理蒸着によって蒸着膜を形成する方法がさらに好ましい。
工程(A1−3)では、金属薄膜層22の絶縁樹脂層10とは反対側の面に、導電性接着剤塗料を塗布する。
導電性接着剤塗料は、熱硬化性接着剤24aと導電性粒子24bと溶剤とを含む。
導電性接着剤塗料に含まれる溶剤としては、エステル(酢酸ブチル、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソプロピル、エチレングリコールモノアセテート等)、ケトン(メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等)、アルコール(メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、プロピレングリールモノメチルエーテル、プロピレングルコール等)等が挙げられる。
導電性接着剤塗料の塗布方法としては、例えば、ダイコーター、グラビアコーター、ロールコーター、カーテンフローコーター、スピンコーター、バーコーター、リバースコーター、キスコーター、ファウンテンコーター、ロッドコーター、エアドクターコーター、ナイフコーター、ブレードコーター、キャストコーター、スクリーンコーター等の各種コーターを用いた方法を適用することができる。
塗布した導電性接着剤塗料より溶剤を揮発させることにより、異方導電性接着剤層24を形成する。
工程(A1−4)では、離型フィルム40を、異方導電性接着剤層24の金属薄膜層22とは反対側の面に、離型剤層44が異方導電性接着剤層24に接するように積層する。
離型フィルム40を異方導電性接着剤層24に積層した後には、キャリアフィルム30、絶縁樹脂層10、金属薄膜層22、異方導電性接着剤層24および離型フィルム40からなる積層体に、各層同士の密着性を高めるための加圧処理を施してもよい。
加圧処理における圧力としては、0.1kPa以上100kPa以下が好ましく、0.1kPa以上20kPa以下がより好ましく、1kPa以上10kPa以下がさらに好ましい。
加圧処理と同時に加熱してもよい。その際の加熱温度としては50℃以上100℃以下が好ましい。
方法(A2)は、下記の工程(A2−1)〜(A2−4)を有する方法である。
工程(A2−1):キャリアフィルム30の片面に絶縁樹脂層10を形成する工程。
工程(A2−2):絶縁樹脂層10のキャリアフィルム30とは反対側の面に金属薄膜層22を形成して積層体Iを得る工程。
工程(A2−3):離型フィルム40の片面に異方導電性接着剤層24を形成して積層体IIを得る工程。
工程(A2−4):積層体Iと積層体IIとを、積層体Iの金属薄膜層22と積層体IIの異方導電性接着剤層24とが接するように貼り合せる工程。
工程(A2−1)および工程(A2−2)は、前記方法(A1)における工程(A1−1)および工程(A1−2)と同様である。
工程(A2−3)では、離型フィルム40の離型剤層44が設けられた面に導電性接着剤塗料を塗布する。塗布した導電性接着剤塗料より溶剤を揮発させることにより、異方導電性接着剤層24を形成する。導電性接着剤塗料および塗布方法は、前記方法(A1)における工程(A1−3)と同様である。
工程(A2−4)における積層体Iと積層体IIとの貼り合せでは、積層体Iと積層体IIとの密着性を高めるための加圧処理を施してもよい。加圧条件は、工程(A1−4)における加圧処理と同様である。また、工程(A2−4)においても、工程(A1−4)と同様に加熱してもよい。
(他の実施形態)
本態様の電磁波シールドフィルムは、絶縁樹脂層と、金属薄膜層と、接着剤および導電性粒子を含む異方導電性接着剤層とを順に有し、異方導電性接着剤層における接着剤の厚さAと導電性粒子の平均粒子径Bとが1.1A≦B≦3.0Aの関係を満足し、接着剤の厚さAが3μm以上であるものであればよく、図示例の実施形態に限定されない。
例えば、絶縁樹脂層10が十分な柔軟性や強度を有する場合は、キャリアフィルム30を省略しても構わない。
異方導電性接着剤層24の表面の粘着力が小さい場合には、離型フィルム40を省略しても構わない。
キャリアフィルム30は、キャリアフィルム本体32のみで十分な離型性を有する場合には、離型剤層34を有しなくてもよい。
離型フィルム40は、離型フィルム本体42のみで十分な離型性を有する場合は、離型剤層44を有しなくてもよい。
<電磁波シールドフィルム付きプリント配線板>
本発明の第2の態様は、基板の少なくとも片面にプリント回路が設けられたプリント配線板と、プリント配線板のプリント回路が設けられた側の表面に隣接する絶縁フィルムと、異方導電性接着剤層が絶縁フィルムに隣接し、かつ異方導電性接着剤層が絶縁フィルムに形成された貫通孔を通ってプリント回路に電気的に接続された前記態様の電磁波シールドフィルムとを有する電磁波シールドフィルム付きプリント配線板である。
図2は、本態様の電磁波シールドフィルム付きプリント配線板の一例を示す断面図である。
電磁波シールドフィルム付きプリント配線板2は、フレキシブルプリント配線板50と、絶縁フィルム60と、電磁波シールドフィルム1とを備える。
フレキシブルプリント配線板50は、ベースフィルム52の少なくとも片面にプリント回路54が設けられたものである。
絶縁フィルム60は、フレキシブルプリント配線板50のプリント回路54が設けられた側の表面に設けられる。
電磁波シールドフィルム1の異方導電性接着剤層24は、絶縁フィルム60の表面に接着され、かつ硬化されている。また、異方導電性接着剤層24は、絶縁フィルム60に形成された貫通孔(図示略)を通ってプリント回路54に確実に接着されるとともに、プリント回路54と金属薄膜層22とを確実に電気的に接続している。
電磁波シールドフィルム付きプリント配線板2においては、離型フィルムは、異方導電性接着剤層24から剥離されている。
電磁波シールドフィルム付きプリント配線板2においてキャリアフィルム30が不要になった際には、キャリアフィルム30は絶縁樹脂層10から剥離される。
貫通孔のある部分を除くプリント回路54(信号回路、グランド回路、グランド層等)の近傍には、電磁波シールドフィルム1の金属薄膜層22が、絶縁フィルム60および異方導電性接着剤層24を介して離間して対向配置される。
貫通孔のある部分を除くプリント回路54と金属薄膜層22との離間距離は、絶縁フィルム60の厚さと異方導電性接着剤層24の厚さの総和とほぼ等しい。離間距離は、30μm以上200μm以下が好ましく、60μm以上200μm以下がより好ましい。離間距離が30μmより小さいと、信号回路のインピーダンスが低くなるため、100Ω等の特性インピーダンスを有するためには、信号回路の線幅を小さくしなければならず、線幅のバラツキが特性インピーダンスのバラツキとなって、インピーダンスのミスマッチによる反射共鳴ノイズが電気信号に乗りやすくなる。離間距離が200μmより大きいと、電磁波シールドフィルム付きプリント配線板2が厚くなり、可とう性が不足する。
(フレキシブルプリント配線板)
フレキシブルプリント配線板50は、銅張積層板の銅箔を公知のエッチング法により所望のパターンに加工してプリント回路54としたものである。
銅張積層板としては、ベースフィルム52の片面または両面に接着剤層(図示略)を介して銅箔を貼り付けたもの;銅箔の表面にベースフィルム52を形成する樹脂溶液等をキャストしたもの等が挙げられる。
接着剤層の材料としては、エポキシ樹脂、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミド、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂等が挙げられる。
接着剤層の厚さは、0.5μm以上30μm以下が好ましい。
ベースフィルム52としては、耐熱性を有するフィルムが好ましく、ポリイミドフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、液晶ポリマーフィルムがより好ましく、ポリイミドフィルムがさらに好ましい。
ベースフィルム52の表面抵抗は、電気的絶縁性の点から、1×10Ω/□以上が好ましい。ベースフィルム52の表面抵抗は、実用上の点から、1×1019Ω/□以下が好ましい。
ベースフィルム52の厚さは、5μm以上200μm以下が好ましく、屈曲性の点から、6μm以上50μm以下がより好ましく、10μm以上25μm以下がより好ましい。
プリント回路54を構成する銅箔としては、圧延銅箔、電解銅箔等が挙げられ、屈曲性の点から、圧延銅箔が好ましい。プリント回路54は、信号回路、グランド回路、グランド層等として使用される。
銅箔の厚さは、1μm以上50μm以下が好ましく、18μm以上35μm以下がより好ましい。
プリント回路54の長さ方向の端部(端子)は、ハンダ接続、コネクター接続、部品搭載等のため、絶縁フィルム60や電磁波シールドフィルム1に覆われず、露出している。
(絶縁フィルム)
絶縁フィルム60(カバーレイフィルム)は、絶縁フィルム本体(図示略)の片面に、接着剤の塗布、接着剤シートの貼り付け等によって接着剤層(図示略)を形成したものである。
絶縁フィルム本体の表面抵抗は、電気的絶縁性の点から、1×10Ω/□以上が好ましい。絶縁フィルム本体の表面抵抗は、実用上の点から、1×1019Ω/□以下が好ましい。
絶縁フィルム本体としては、耐熱性を有するフィルムが好ましく、ポリイミドフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、液晶ポリマーフィルムがより好ましく、ポリイミドフィルムがさらに好ましい。
絶縁フィルム本体の厚さは、1μm以上100μm以下が好ましく、可とう性の点から、3μm以上25μm以下がより好ましい。
接着剤層の材料としては、エポキシ樹脂、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミド、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ポリスチレン、ポリオレフィン等が挙げられる。エポキシ樹脂は、可とう性付与のためのゴム成分(カルボキシ変性ニトリルゴム等)を含んでいてもよい。
接着剤層の厚さは、1μm以上100μm以下が好ましく、1.5μm以上60μm以下がより好ましい。
絶縁フィルム60に形成される貫通孔の開口部の形状は、特に限定されない。貫通孔の開口部の形状としては、円形、楕円形、四角形等が挙げられる。
(他の実施形態)
本態様の電磁波シールドフィルム付きプリント配線板は、図示例の実施形態に限定されない。
例えば、フレキシブルプリント配線板50は、裏面側にグランド層を有するものであってもよい。また、フレキシブルプリント配線板50は、両面にプリント回路54を有し、両面に絶縁フィルム60および電磁波シールドフィルム1が貼り付けられたものであってもよい。
フレキシブルプリント配線板50の代わりに、柔軟性のないリジッドプリント基板を用いてもよい。
<電磁波シールドフィルム付きプリント配線板の製造方法>
本発明の第3の態様は、基板の少なくとも片面にプリント回路が設けられたプリント配線板およびプリント配線板のプリント回路が設けられた側の面に隣接する絶縁フィルムを有し、かつ絶縁フィルムに貫通孔が形成された絶縁フィルム付きプリント配線板と、前記態様の電磁波シールドフィルムとを、絶縁フィルムと異方導電性接着剤層とが接するように重ねて圧着する、電磁波シールドフィルム付きプリント配線板の製造方法である。
電磁波シールドフィルム付きプリント配線板2は、例えば、下記の工程(a)〜(d)を有する方法によって製造できる(図3参照)。
工程(a):フレキシブルプリント配線板50のプリント回路54が設けられた側の表面に、プリント回路54に対応する位置に貫通孔62が形成された絶縁フィルム60を設け、絶縁フィルム付きプリント配線板3を得る工程。
工程(b):工程(a)の後、絶縁フィルム付きプリント配線板3と、離型フィルム40を剥離した電磁波シールドフィルム1とを、絶縁フィルム60の表面に異方導電性接着剤層24が接触するように重ね、これらを圧着する工程。
工程(c):工程(b)の後、キャリアフィルム30が不要になった際にキャリアフィルム30を剥離する工程。
工程(d):必要に応じて、工程(a)と工程(b)との間、または工程(c)の後に異方導電性接着剤層24を本硬化させる工程。
以下、各工程について、図5を参照しながら詳細に説明する。
工程(a):
工程(a)は、フレキシブルプリント配線板50に絶縁フィルム60を積層して、絶縁フィルム付きプリント配線板3を得る工程である。
具体的には、まず、フレキシブルプリント配線板50に、プリント回路54に対応する位置に貫通孔62が形成された絶縁フィルム60を重ねる。次いで、フレキシブルプリント配線板50の表面に絶縁フィルム60の接着剤層(図示略)を接着し、接着剤層を硬化させることによって、絶縁フィルム付きプリント配線板3を得る。フレキシブルプリント配線板50の表面に絶縁フィルム60の接着剤層を仮接着し、工程(d)にて接着剤層を本硬化させてもよい。
接着剤層の接着および硬化は、例えば、プレス機(図示略)等による熱プレスによって行う。
工程(b):
工程(b)は、絶縁フィルム付きプリント配線板3に電磁波シールドフィルム1を圧着する工程である。
具体的には、絶縁フィルム付きプリント配線板3に、離型フィルム40を剥離した電磁波シールドフィルム1を重ね、熱プレス等により圧着する。これにより、絶縁フィルム60の表面に異方導電性接着剤層24を接着するとともに、異方導電性接着剤層24を貫通孔62内に押し込み、貫通孔62内を埋めてプリント回路54に接着する。これにより、絶縁フィルム60の貫通孔62を通ってプリント回路54に異方導電性接着剤層24が確実に接着されるとともに、プリント回路54に金属薄膜層22が確実に電気的に接続された電磁波シールドフィルム付きプリント配線板2を得る。
異方導電性接着剤層24の接着および硬化は、例えば、プレス機(図示略)等による熱プレスによって行う。
熱プレスの時間は、20秒以上60分以下が好ましく、30秒以上30分以下がより好ましい。熱プレスの時間が前記範囲の下限値以上であれば、絶縁フィルム60の表面に異方導電性接着剤層24を容易に接着できる。熱プレスの時間が前記範囲の上限値以下であれば、電磁波シールドフィルム付きプリント配線板2の製造時間を短縮できる。
熱プレスの温度(プレス機の熱盤の温度)は、140℃以上190℃以下が好ましく、150℃以上175℃以下がより好ましい。熱プレスの温度が前記範囲の下限値以上であれば、絶縁フィルム60やプリント回路54の表面に異方導電性接着剤層24を容易に接着できる。また、熱プレスの時間を短縮できる。熱プレスの温度が前記範囲の上限値以下であれば、電磁波シールドフィルム1、フレキシブルプリント配線板50等の劣化等を容易に抑えることができる。
熱プレスの圧力は、3MPa以下が好ましく、0.5MPa以上2.5MPa以下がより好ましく、0.1MPa以上2MPa以下がさらに好ましい。熱プレスの圧力が前記範囲の下限値以上であれば、絶縁フィルム60やプリント回路54の表面に異方導電性接着剤層24がより確実に接着される。また、熱プレスの時間を短縮できる。熱プレスの圧力が前記範囲の上限値以下であれば、電磁波シールドフィルム1、フレキシブルプリント配線板50等の破損等を抑えることができる。
工程(c):
工程(c)は、キャリアフィルム30を剥離する工程である。
具体的には、キャリアフィルムが不要になった際に、絶縁樹脂層10からキャリアフィルム30を剥離する。
工程(d):
工程(d)は、異方導電性接着剤層24を本硬化させる工程である。
工程(b)における熱プレスの時間が20秒以上10分以下の短時間である場合、工程(b)と工程(c)との間、または工程(c)の後に異方導電性接着剤層24の本硬化を行うことが好ましい。
異方導電性接着剤層24の本硬化は、例えば、オーブン等の加熱装置を用いて行う。
加熱時間は、15分以上120分以下であり、30分以上60分以下がより好ましい。
加熱時間が前記範囲の下限値以上であれば、異方導電性接着剤層24を十分に硬化できる。加熱時間が前記範囲の上限値以下であれば、電磁波シールドフィルム付きプリント配線板2の製造時間を短縮できる。
加熱温度(オーブン中の雰囲気温度)は、120℃以上180℃以下が好ましく、120℃以上150℃以下がより好ましい。加熱温度が前記範囲の下限値以上であれば、加熱時間を短縮できる。加熱温度が前記範囲の上限値以下であれば、電磁波シールドフィルム1、フレキシブルプリント配線板50等の劣化等を抑えることができる。
以下、実施例および比較例を示して本発明をより詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定されない。
(貯蔵弾性率)
貯蔵弾性率は、動的粘弾性測定装置(米国レオメトリック・サイエンティフィック社製、RSAII)を用い、温度:180℃、周波数:1Hz、昇温速度:10℃/分の条件で測定した。
(接続抵抗)
電磁波シールドフィルム付きフレキシブルプリント配線板について、絶縁フィルムの貫通孔の部分で異方導電性接着剤層を介して金属薄膜層と接続するプリント回路のグランドと、金属薄膜層との間の接続抵抗を、デジタルマルチメータを用いて測定した。
(剥離強度)
電磁波シールドフィルム付きフレキシブルプリント配線板の絶縁樹脂層の表面に、ボンディングシート(デクセリアルズ社製、D3410)を介して、厚さ25μmの補強用ポリイミドフィルムを熱圧着して試験片を作製した。補強用ポリイミドフィルムおよびフレキシブルプリント配線板のベースフィルムに試験機(島津製作所社製、オートグラフAGS−20NX)のチャックを取り付け、JIS Z 0237:2009にしたがい、180°剥離方向、引張速度50mm/分の条件で剥離試験を行い、剥離強度を求めた。
(原材料)
絶縁樹脂層形成用塗料として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱ケミカル社製、jER(登録商標)828)の100質量部、硬化剤(昭和電工社製、ショウアミンX(登録商標))の20質量部、2−エチル−4−メチルイミダゾールの2質量部、カーボンブラックの2質量部を溶剤(メチルエチルケトン)の200質量部に溶解した塗料を用意した。
キャリアフィルムおよび離型フィルムとして、非シリコーン系離型剤にて片面が離型処理されたPETフィルム(リンテック社製、T157、離型フィルム本体の厚さ:50μm、離型剤層の厚さ:0.1μm)を用意した。
絶縁フィルム付きフレキシブルプリント配線板は、下記のようにして作製した。
厚さ25μmのポリイミドフィルム(ベースフィルム)の表面に厚さ12.5μmの銅箔を有する銅張積層板を用意した。
厚さ12.5μmのポリイミドフィルム(絶縁フィルム本体)の表面に接着剤層が形成され、かつフレキシブルプリント配線板のプリント回路(グランド)に対応する位置に貫通孔が形成された絶縁フィルムを用意した。
銅張積層板の銅箔をエッチングしてプリント回路を形成し、フレキシブルプリント配線板を得た。フレキシブルプリント配線板と絶縁フィルムとを熱プレスによって圧着して絶縁フィルム付きフレキシブルプリント配線板を得た。
(実施例1)
熱硬化性導電性接着剤組成物として、熱硬化性接着剤(エポキシ樹脂(DIC社製、EXA−4816)の100質量部と硬化剤(味の素ファインテクノ社製、PN−23)の20質量部とを混合してなる潜在硬化性エポキシ樹脂)、および導電性粒子(平均粒子径B:5.02μmの銅粒子)の6質量部を、溶剤(メチルエチルケトン)の200質量部に溶解または分散させたものを用意した。
キャリアフィルムの離型剤層の表面に絶縁樹脂層形成用塗料を塗布し、60℃で2分間加熱し、塗料を乾燥、半硬化させて、絶縁樹脂層(厚さ:10μm)を形成した。
絶縁樹脂層の表面に、電子ビーム蒸着法にて銅を物理的に蒸着させ、金属薄膜層(蒸着膜、厚さ:70nm)を形成した。
金属薄膜層の表面に熱硬化性導電性接着剤組成物を、ダイコーターを用いて塗布し、溶剤を揮発させてBステージ化することによって、異方導電性接着剤層(接着剤の厚さA:3μm、銅粒子:5質量%)を形成した。
異方導電性接着剤層の表面に離型フィルムを貼り付けて、図1に示すような電磁波シールドフィルムを得た。
絶縁フィルム付きフレキシブルプリント配線板に、離型フィルムを剥離した電磁波シールドフィルムを重ね、ホットプレス装置(折原製作所社製、G−12)を用い、熱盤温度:170℃、圧力:2MPaで120秒間熱プレスし、絶縁フィルムの表面に異方導電性接着剤層を仮接着した。電磁波シールドフィルムが仮接着されたフレキシブルプリント配線板を、高温恒温器(楠本化成社製、HT210)を用い、温度:160℃で1時間加熱することによって、異方導電性接着剤層を本硬化させ、電磁波シールドフィルム付きフレキシブルプリント配線板を得た。結果を表1に示す。
(実施例2〜18、比較例1〜4)
表1に示すように、接着剤の厚さA、銅粒子の平均粒子径Bおよび異方導電性接着剤層中の銅粒子の割合のうちの1つ以上を変更した以外は、実施例1と同様にして電磁波シールドフィルムおよび電磁波シールドフィルム付きフレキシブルプリント配線板を得た。結果を表1に示す。
Figure 2020061487
本発明の電磁波シールドフィルムは、スマートフォン、携帯電話、光モジュール、デジタルカメラ、ゲーム機、ノートパソコン、医療器具等の電子機器用のフレキシブルプリント配線板における、電磁波シールド用部材として有用である。
1 電磁波シールドフィルム、
2 電磁波シールドフィルム付きプリント配線板、
3 絶縁フィルム付きプリント配線板、
10 絶縁樹脂層、
20 導電層、
22 金属薄膜層、
24 異方導電性接着剤層、
24a 熱硬化性接着剤、
24b 導電性粒子、
30 キャリアフィルム、
32 キャリアフィルム本体、
34 離型剤層、
40 離型フィルム、
42 離型フィルム本体、
44 離型剤層、
50 フレキシブルプリント配線板、
52 ベースフィルム、
54 プリント回路、
60 絶縁フィルム、
62 貫通孔。

Claims (5)

  1. 絶縁樹脂層と、
    金属薄膜層と、
    接着剤および導電性粒子を含む異方導電性接着剤層とを順に有し、
    前記異方導電性接着剤層における前記接着剤の厚さAと前記導電性粒子の平均粒子径Bとが、1.1A≦B≦3.0Aの関係を満足し、
    前記接着剤の厚さAが、3μm以上である、電磁波シールドフィルム。
  2. 前記導電性粒子の割合が、前記異方導電性接着剤層の100質量%のうち、5質量%以上50質量%以下である、請求項1に記載の電磁波シールドフィルム。
  3. 基板の少なくとも片面にプリント回路が設けられたプリント配線板と、
    前記プリント配線板の前記プリント回路が設けられた側の面に隣接する絶縁フィルムと、
    前記異方導電性接着剤層が前記絶縁フィルムに隣接し、かつ前記異方導電性接着剤層が前記絶縁フィルムに形成された貫通孔を通って前記プリント回路に電気的に接続された請求項1または2に記載の電磁波シールドフィルムと
    を有する、電磁波シールドフィルム付きプリント配線板。
  4. 基板の少なくとも片面にプリント回路が設けられたプリント配線板および前記プリント配線板の前記プリント回路が設けられた側の面に隣接する絶縁フィルムを有し、かつ前記絶縁フィルムに貫通孔が形成された絶縁フィルム付きプリント配線板と、請求項1または2に記載の電磁波シールドフィルムとを、前記絶縁フィルムと前記異方導電性接着剤層とが接するように重ねて圧着する、電磁波シールドフィルム付きプリント配線板の製造方法。
  5. 前記絶縁フィルム付きプリント配線板と前記電磁波シールドフィルムとを3MPa以下の圧力で圧着する、請求項4に記載の電磁波シールドフィルム付きプリント配線板の製造方法。
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