JP2020059915A - スパッタリングターゲット−バッキングプレート接合体及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
1)バッキングプレートにロウ材を用いてSiスパッタリングターゲットを接合したスパッタリングターゲット−バッキングプレート接合体であって、前記ロウ材の融点が200℃以上であって、接合強度が0.16kgf/cm2以上であることを特徴とするスパッタリングターゲット−バッキングプレート接合体。
2)スパッタリングターゲットのロウ材を塗布する側の表面粗さRaが、0.1μm以上、1.2μm以下であることを特徴とする上記1)記載のスパッタリングターゲット−バッキングプレート接合体。
3)Siスパッタリングターゲットの接合面の表面粗さRaを0.1μm以上1.2μm以下とし、次に、その接合面に超音波ウェルディング処理を施した後、融点が200℃以上のロウ材を塗布し、その後、スパッタリングターゲットを、ロウ材を介してバッキングプレートに接合することを特徴とするスパッタリングターゲット−バッキングプレート接合体の製造方法。
JISZ2241:2011に基づく試験片を作製して、引張試験を行い、接合強度を測定する。具体的には、スパッタターゲット−バッキングプレート接合体からウォータージェットやカッター等を用いて、一辺6mm以上の角柱状あるいは直径6mm以上の円柱状等の試験片を取得後、当該試験片に対して引張試験を実施する。なお、試験片の長さは通常、接合体の厚みに相当するが、必要に応じて引っ張りの掴み部(チャック部)を加工することがあるので、その場合、接合部を中心に全体で10mm以上とすることが好ましい。また、サンプリングする位置によって、接合強度が異なることがあるため、複数(例えば、5点)の試験片を取得して、接合強度の平均値を求めることが好ましい。このとき、場所による偏りを小さくするため、例えば、接合体の外周部(2点)、半径1/2の点(2点)、中心部(1点)から試験片を取得するのが好ましい。
接触式表面粗さ計で測定を行い、パラメーターには、JISB0601:2013に定められる算術平均粗さRaを用いる。また、測定する位置によって表面粗さが異なることがあるため、複数(例えば、9点)の位置について表面粗さを測定し、その平均値を求めることが好ましい。このとき、場所による偏りを小さくするため、スパッタリングターゲットの外周部(4点)、半径1/2の点(4点)、中心部(1点)、について測定するのが好ましい。
なお、バッキングプレートに接合されたスパッタリングターゲットの表面粗さを測定する場合、ターゲットを脱ボンディング(剥離)後、その接合面からロウ材を取り除くことで、接合面の表面粗さを測定することができる。このとき、Siターゲットとロウ材とは濡れ性が悪いため、脱ボンディング時にロウ材が弾かれて、ターゲットの接合面にはロウ材が少ないか、殆ど残っていない状態にある。
Siスパッタリングターゲットの接合面(バッキングプレートと接合する側の面)にロータリー平面研削機による仕上げ加工を行って、表面粗さRaを0.1μmとした。次に、その接合面に超音波ウェルディング処理を施して表面改質を行った後、溶融Sn(融点232℃)を塗布した。その後、このスパッタリングターゲットをこのSnからなるロウ材を介して、Cu合金バッキングプレートに接合し、スパッタリングターゲット−バッキングプレート接合体を作製した。接合後、剥離の有無を確認したところ、剥離は見られなかった。次に、超音波探傷検査を行って、接合界面におけるロウ材の面積率(接合面積率)を測定したところ、98.1%と高い数値を示した。また、この接合体について、引張試験を実施した結果、0.20kgf/cm2と高強度のものが得られた。次に、所定のスパッタ条件(ロウ材にInを使用した際、剥離が生じた条件)でスパッタリングを実施したところ、特に問題なく使用できることを確認した。
Siスパッタリングターゲットの接合面にロータリー平面研削による仕上げ加工を行って、表面粗さRaを、それぞれ0.6μm(実施例2)、1.2μm(実施例3)とした。次に、それぞれの接合面に超音波ウェルディング処理を施して表面改質を行った後、溶融Sn(融点232℃)を塗布した。その後、それぞれのスパッタリングターゲットをこのSnからなるロウ材を介して、Cu合金バッキングプレートに接合し、スパッタリングターゲット−バッキングプレート接合体を作製した。接合後、剥離の有無を確認したところ、両接合体に剥離は見られなかった。次に、超音波探傷を行って、接合界面におけるロウ材の面積率(接合面積率)を測定したところ、いずれも97%以上と高い数値を示した。また、この接合体について、引張試験を実施した結果、それぞれ0.31kgf/cm2(実施例2)、0.16kgf/cm2(実施例3)、と高強度のものが得られた。次に、所定のスパッタ条件(ロウ材にInを使用した際、剥離が生じた条件)でスパッタリングを実施したところ、両接合体共に、特に問題なく使用できることを確認した。
Siスパッタリングターゲットの接合面にロータリー平面研削による仕上げ加工を行って、表面粗さRaを、それぞれ0.4μm(実施例4)、0.9μm(実施例5)とした。次に、それぞれの接合面に超音波ウェルディング処理を施して表面改質を行った後、実施例4では、Sn−Cu合金(融点227℃)、実施例5では、Sn−ZnSb合金(融点217℃)からなるロウ材を塗布した。その後、スパッタリングターゲットをそれぞれのロウ材を介して、Cu合金バッキングプレートに接合し、スパッタリングターゲット−バッキングプレート接合体を作製した。接合後、剥離の有無を確認したところ、両接合体に剥離は見られなかった。次に、超音波探傷を行って、接合界面におけるロウ材の面積率(接合面積率)を測定したところ、いずれも97%以上と高い数値を示した。また、この接合体について、引張試験を実施した結果、それぞれ0.24kgf/cm2(実施例4)、0.66kgf/cm2(実施例5)、と高強度のものが得られた。次に、所定のスパッタ条件(ロウ材にInを使用した際、剥離が生じた条件)でスパッタリングを実施したところ、両接合体共に、問題なく使用できることを確認した。
Siスパッタリングターゲットの接合面に対して、比較例1では、ミラーポリッシュによる仕上げ加工を行って、表面粗さRaを0.008μmとし、比較例2では、ブラスト処理による仕上げ加工を行って、表面粗さを2.4μmとした。次に、それぞれの接合面に超音波ウェルディング処理を施して表面改質を行った後、溶融Sn(融点232℃)を塗布した。その後、それぞれのスパッタリングターゲットをこのSnからなるロウ材を介して、Cu合金バッキングプレートに接合し、スパッタリングターゲット−バッキングプレート接合体を作製した。なお、比較例2では、ロウ材との濡れ性が悪く、ロウ材がうまく乗らないため、バッキングプレートを接合するに至らなかった。次に、比較例1について、接合後、剥離の有無を確認したところ、手で簡単に剥せる、つまり少しの衝撃で剥離が起こるという状態であった。接合が十分でなかったことから、その後の試験(接着性、接合強度など)については実施しなかった。
Siスパッタリングターゲットの接合面(バッキングプレートと接合する側の面)にロータリー平面研削機による仕上げ加工を行って、表面粗さRaを1.0μmとした。次に、その接合面に溶融Sn(融点232℃)を塗布した。なお、このとき、超音波ウェルディングなどの表面改質処理は行わなかった。その後、このスパッタリングターゲットをこのSnのロウ材を介して、Cu合金バッキングプレートに接合し、スパッタリングターゲット−バッキングプレート接合体を作製した。接合後、剥離の有無を確認したところ、少しの衝撃で剥離が起こるという状態であった。接合が十分でなかったことから、その後の試験(接着性、接合強度など)については実施しなかった。
Siスパッタリングターゲットの接合面(バッキングプレートと接合する側の面)にロータリー平面研削機による仕上げ加工を行って、表面粗さRaを0.4μmとした。次に、その接合面にSn溶射を行って、Sn膜を厚く形成して、そのままロウ材とした。しかし、Si上にSn溶射がうまく乗らずに溶射皮膜が剥離したため、バッキングプレートを接合するに至らなかった。
Siスパッタリングターゲットの接合面(バッキングプレートと接合する側の面)にロータリー平面研削機による仕上げ加工を行って、表面粗さRaを0.5μmとした。次に、その接合面にNi蒸着を行って、Niの薄膜を形成し、その上に溶融Sn(融点232℃)を塗布した。しかし、ロウ材との濡れ性が悪く、ロウ材がうまく乗らないため、バッキングプレートを接合するに至らなかった。
Claims (3)
- バッキングプレートにロウ材を用いてSiスパッタリングターゲットを接合したスパッタリングターゲット−バッキングプレート接合体であって、前記ロウ材の融点が200℃以上であって、接合強度が0.16kgf/cm2以上であることを特徴とするスパッタリングターゲット−バッキングプレート接合体。
- スパッタリングターゲットのロウ材を塗布する側の表面粗さRaが、0.1μm以上、1.2μm以下であることを特徴とする請求項1記載のスパッタリングターゲット−バッキングプレート接合体。
- Siスパッタリングターゲットの接合面の表面粗さRaを0.1μm以上1.2μm以下とし、次に、その接合面に超音波ウェルディング処理を施した後、融点が200℃以上のロウ材を塗布し、その後、スパッタリングターゲットを、ロウ材を介してバッキングプレートに接合することを特徴とするスパッタリングターゲット−バッキングプレート接合体の製造方法。
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---|---|---|---|---|
JPH0748667A (ja) * | 1993-08-04 | 1995-02-21 | Mitsubishi Materials Corp | 高い接合強度を有するスパッタリングターゲット |
JP2007021580A (ja) * | 2005-06-15 | 2007-02-01 | Mitsui Mining & Smelting Co Ltd | スパッタリングターゲット製造用はんだ合金およびこれを用いたスパッタリングターゲット |
JP2009242915A (ja) * | 2008-03-31 | 2009-10-22 | Mitsubishi Materials Corp | スパッタリングターゲット及びその製造方法 |
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