JP2020056179A - ダブルスキンの構造、空調システムおよび空調システムの運転方法 - Google Patents

ダブルスキンの構造、空調システムおよび空調システムの運転方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020056179A
JP2020056179A JP2018185914A JP2018185914A JP2020056179A JP 2020056179 A JP2020056179 A JP 2020056179A JP 2018185914 A JP2018185914 A JP 2018185914A JP 2018185914 A JP2018185914 A JP 2018185914A JP 2020056179 A JP2020056179 A JP 2020056179A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
buffer space
air
room
double
outside air
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018185914A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7018862B2 (ja
Inventor
石井 秀一
Shuichi Ishii
秀一 石井
高伸 水野
Takanobu Mizuno
高伸 水野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takasago Thermal Engineering Co Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Takasago Thermal Engineering Co Ltd
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takasago Thermal Engineering Co Ltd, Toyota Motor Corp filed Critical Takasago Thermal Engineering Co Ltd
Priority to JP2018185914A priority Critical patent/JP7018862B2/ja
Publication of JP2020056179A publication Critical patent/JP2020056179A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7018862B2 publication Critical patent/JP7018862B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B30/00Energy efficient heating, ventilation or air conditioning [HVAC]
    • Y02B30/70Efficient control or regulation technologies, e.g. for control of refrigerant flow, motor or heating

Landscapes

  • Building Environments (AREA)
  • Load-Bearing And Curtain Walls (AREA)
  • Ventilation (AREA)
  • Duct Arrangements (AREA)
  • Air Conditioning Control Device (AREA)

Abstract

【課題】ダブルスキンにおいてインナーガラスにアウターガラスと同等の耐風圧性を付与することを不要とする。【解決手段】ダブルスキン1は、緩衝空間Sを形成するインナーガラス11とアウターガラス12とを有している。緩衝空間の側方に、上下方向に流路を有するシャフト部22が形成され、シャフト部22における下方に緩衝空間Sと連通するための開口部23が形成されている。シャフト部22は、室Rの還気系流路または外気導入系流路との連通が切り替え可能であり、緩衝空間Sの上部は、室Rの給気系流路または排気系流路との連通が切り替え可能である。【選択図】図1

Description

本発明は、ダブルスキンの構造、空調システムおよび空調システムの運転方法に関するものである。
従来から、建物の貫流負荷の軽減、夏季日射負荷の削減、冬季の日射熱の利用などを目的として、ダブルスキンと呼ばれる窓部や壁体の二重構造が知られている。たとえば一般的なダブルスキンは、室外側のガラス(アウターガラス)と、室内側のガラス(インナーガラス)と、その間の中空層(以下、「緩衝空間」という)からなる構造を有している。
従来のこの種のダブルスキンについては、たとえば「建物のダブルスキン」がある(特許文献1)。これは、建物の室内空間と屋外とを仕切って外壁部や窓部を構成する仕切材を相互に間隔をあけて内外二重に配置し、これら仕切材間に空気層を画成した建物のダブルスキンにおいて、前記空気層の上部及び下部にそれぞれ建物の屋外に連通して設けられた上下2つの屋外通気口と、前記空気層の上部及び下部にそれぞれ建物の室内空間に連通して設けられた上下2つの室内通気口と、前記空気層の上部及び下部にそれぞれ設けられ、前記空気層の上部及び下部において前記屋外通気口または前記室内通気口のいずれか一方を選択して前記空気層に連通させるための上下2つの連通切替機構とを備えているものであった。
この従来の技術によれば、空気層の上部及び下部に設けられた上下2つの連通切替機構によって、季節や条件等に応じて屋外または室内空間のいずれか一方を適宜に選択して空気層に連通させ、夏季や冬季において季節に関係なく室内空調設備の空調負荷の軽減を行うようにしていた。
特開2002−256637号公報
しかしながらかかる従来技術のダブルスキンは、まず空気層の上部及び下部に連通切替機構という可動機構をダブルスキン内に設ける必要があり、その分構造が複雑になり、それに伴ってコストがかさむ。さらに従来技術のダブルスキンはは、緩衝空間の上下に、室外に通じる開口が設けられているため、中空層が室外の風圧を受けることから、インナーガラスにもアウターガラスと同等の耐風圧性を付与する必要があり、さらなるコスト高を招いている。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、従来技術のダブルスキンダブルスキンの構成を改良し、前記問題の解決を図ることを目的としている。
前記目的を達成するため、本発明は、室内側のインナーガラスと、室外側のアウターガラスと、前記インナーガラスと前記アウターガラスとの間に緩衝空間を有するダブルスキンの構造であって、前記緩衝空間の側方に、上下方向に流路を有するシャフト部が形成され、前記シャフト部における下方に前記緩衝空間との間に空気が流通可能な開口部が形成され、前記シャフト部は、前記ダブルスキンが施工される室の還気系流路または外気導入系流路との連通が切り替え可能であり、前記緩衝空間の上部は、前記ダブルスキンが施工される室の給気系流路または排気系流路との連通が切り替え可能であることを特徴としている。
本発明によれば、前記シャフト部は、前記ダブルスキンが施工される室の還気系流路または外気導入系流路との連通が切り替え可能であり、前記緩衝空間の上部は、前記ダブルスキンが施工される室の給気系流路または排気系流路との連通が切り替え可能であるから、室の冷房、暖房の際に、日射量等に応じて、室からの還気や外気をシャフト部から緩衝空間に導入し、その後室に供給したり、排気することができる。したがって従来のようにダブルスキンの外側に開口を設けることなく、緩衝空間で蓄えられた熱を有効に利用したり、あるいはこの緩衝空間を遮熱空間として利用しつつ、室の換気を行なうことができる。したがって、インナーガラスにはアウターガラスと同等の耐風圧性を付与する必要がない。また従来のような複雑な切替機構を緩衝空間の上下部に設ける必要もない。
前記シャフト部は、間仕切りによって緩衝空間と区画され、前記開口部は前記間仕切における下方に形成されていてもよい。この間仕切りは、シャフト部の一側面と兼用することができる。
前記間仕切りはガラス製またはアクリル製で構成してもよい。これによって室内からの眺望や室外からの意匠性を向上させることができる。
前記インナーガラスは開閉自在に構成してもよい。
前記インナーガラスの下側には前記緩衝空間に面する腰壁が設けられ、当該腰壁を開閉自在としてもよい。
前記緩衝空間には、太陽電池が収納されていてもよい。
別な観点によれば、本発明は前記したダブルスキンの構造を、室の一面に有する室の空調システムであって、前記室には、空調空気の吹き出し部が設けられていることを特徴としている。
かかる空調システムにおいて、前記排気系流路を流れる排気と前記外気導入系流路を流れる外気との間で熱交換が可能な全熱交換器を有していてもよい。
さらに別な観点によれば、本発明は、前記した空調システムの運転方法であって、前記室の冷房時または暖房時において、前記緩衝空間を経由して外気を前記室内に導入するか否かを、緩衝空間内の温度、前記ダブルスキンの構造が施工された方位の日射量、または緩衝空間に設けられた太陽電池の出力に基づいて決定することを特徴としている。
またさらに前記室の冷房時または暖房時において、前記緩衝空間と前記室との間で前記室の室内空気を循環させるか否かを、緩衝空間内の温度、前記ダブルスキンの構造が施工された方位の日射量、または緩衝空間に設けられた太陽電池の出力に基づいて決定するようにしてもよい。
本発明によれば、従来のようにインナーガラスにアウターガラスと同等の耐風圧性を付与する必要がなく、また従来のような複雑な切替機構を緩衝空間の上下部に設けることなく、ダブルスキンの効果を享受することができる。
実施の形態にかかるダブルスキンの構造を示す斜視図である。 実施の形態にかかる空調システムにおける冷房時の室内換気運転時の系統を模式的に示した説明図である。 実施の形態にかかる空調システムにおける冷房時の緩衝空間換気運転時の系統を模式的に示した説明図である。 実施の形態にかかる空調システムにおける暖房時の室内換気運転時の系統を模式的に示した説明図である。 実施の形態にかかる空調システムにおける暖房時の外気加熱運転時の系統を模式的に示した説明図である。 実施の形態にかかる空調システムにおける暖房時の室内加熱運転時の系統を模式的に示した説明図である。 全熱交換器を有する他の実施の形態にかかる空調システムにおける冷房時の室内換気運転時の系統を模式的に示した説明図である。 全熱交換器を有する他の実施の形態にかかる空調システムにおける冷房時の緩衝空間換気運転時の系統を模式的に示した説明図である。 全熱交換器を有する他の実施の形態にかかる空調システムにおける暖房時の室内換気運転時の系統を模式的に示した説明図である。 全熱交換器を有する他の実施の形態にかかる空調システムにおける暖房時の緩衝空間換気運転時の系統を模式的に示した説明図である。 全熱交換器を有する他の実施の形態にかかる空調システムにおける暖房時の室内加熱運転時の系統を模式的に示した説明図である。 ダブルスキンの他の例を示す斜視図である。 緩衝空間に太陽電池を収納したダブルスキンの例を示す斜視図である。
以下、本実施の形態について説明する。図1は、実施の形態にかかるダブルスキン1の構造を有し、室Rに対して空調を実施する空調システム2の構成の概略を示している。ダブルスキン1は、室内側のインナーガラス11と、室外側のアウターガラス12と、インナーガラス11とアウターガラス12との間に形成された緩衝空間Sを有している。
緩衝空間Sの側方には、ガラス製の間仕切り21によって、シャフト部22が設けられている。この間仕切り21の下方には、緩衝空間Sとシャフト部22内とが連通するための開口部23が形成されている。緩衝空間Sの上部には、天井内空間Cに配置される吸い込み部13が設けられている。この吸い込み部13は、緩衝空間に向けて開口した吸込口を有している。
吸い込み部13には、図2に示すように、空気の流路を形成する例えばダクトD1が接続されている。ダクトD1は、ダクトD2とダクトD3とに分岐し、ダクトD2は、外気OAを導入するための外気ファン31の出口側に通じている。ダクトD2には、モーターダンパM1、M2が設けられている。
またダクトD2には、外気ファン31の手前の位置、すなわちモーターダンパM1とモーターダンパM2との間で、室R内に連通する吹出し口32に通ずるダクトD4が接続されている。またシャフト部22には、ダクトD5が接続され、このダクトD5は、外気ファン31の出口側に通じている。ダクトD5には、モーターダンパM3が設けられている。
外気ファン31の入口側には、外気導入口33に連通したダクトD6が接続されている。ダクトD6には、モーターダンパM4が設けられている。ダクトD6における外気ファン31とモーターダンパM4との間には、ダクトD7の一端部が接続され、このダクトD7の他端部は、後述の室R内に連通する吸込口34に通ずるダクトD8に接続されている。ダクトD7には、モーターダンパM5が設けられている。
前記したダクトD3は、室R内に連通する吸込口34と接続されるダクトD8と合流し、排気ファン35の入口側に接続されたダクトD9と接続されている。ダクトD3には、モーターダンパM6が設けられている。またダクトD8には、モーターダンパM7が設けられている。排気ファン35は、ダクトD10を通じて、排気口36から排気EAを排気する。ダクトD10には、モーターダンパM8が設けられている。
ダクトD10における排気ファン35とモーターダンパM8との間には、ダクトD11の一端部が接続され、このダクトD11の他端部は、ダクトD4に接続されている。ダクトD11には、モーターダンパM9が設けられている。
そして図2に示したように、室R内には、空調機(図示せず)からの空調空気を吹き出すための空調吹出し部37が設けられている。
実施の形態にかかる空調システム2は以上の構成を有しており、次にその運転例について説明する。以下、各ダクトD1〜ダクトD11において太線で塗りつぶされている部分は、空気が流通している状態を示す。
[冷房時の室内換気運転]
まず図2に示した状態は、冷房時の通常の室内換気運転を示しており、この運転時ではモーターダンパM2、M4、M7、M8は開放、他のモーターダンパMは閉鎖されている。この状態で外気ファン31、排気ファン35を作動させることで、空調吹出し部37からの冷房用の空調空気を室R内に供給しつつ、室Rの換気が行なわれる。
すなわちダクトD6から導入された外気OAはダクトD4を通って吹出し口32から室R内に供給され、室Rからの空気は、ダクトD8、D9、D10を通って排気口36から排気される。
[冷房時の緩衝空間換気運転]
そしてダブルスキン1に対して一定以上の日射が入射した場合は、この空調システム2は、前記した通常の室内換気以外の機能を果たすことが可能である。すなわち、冷房時の緩衝空間換気運転時においては、図3に示したように、モーターダンパM3、M4、M6、M8は開放、他のモーターダンパMは閉鎖されている。この状態で外気ファン31、排気ファン35を作動させることで、外気ファン31によってダクトD6から導入された外気OAは、ダクトD5を通ってシャフト部22の開口部23からダブルスキン1の緩衝空間S内に導入され、ダブルスキン1の上部の吸い込み部13からダクトD1、D9、D10を通って排気口36から排気される。
したがって冷房時にダブルスキン1への日射が多い場合には、緩衝空間S内を換気してその温度を下げることができ、ダブルスキン面の貫流負荷を低下させることができる。
前記した室内換気運転から緩衝空間換気運転の切り替えは、緩衝空間Sが一定温度、例えば40℃を越えればこれを実施するようにし、その後一定温度、例えば35℃以下になれば、前記した室内換気運転に切り替えるようにしてもよい。
かかる場合、室内換気用の換気ファン(外気ファン31、排気ファン35)を緩衝空間換気と兼用する場合、換気ファンの風量は、通常の換気量に緩衝空間Sの換気量を加えた風量とする。例えば緩衝空間Sの最大換気量が通常換気量の15%の場合、換気ファン風量は通常換気量の115%とする。換気ファンは運転時間の最低87%を室内換気運転、最高13%を緩衝空間の換気をすることになる。緩衝空間Sの温度が上がらない場合は室内換気量が過剰になるので、室内CO濃度などに基づいて換気ファンの発停や風量モードを調節することが望ましい。ここで風量モードとは、換気ファンのファンモータの極数を段階的に変えて行うモードであり、例えば強・弱の2段階、強・中・弱の3段階などの回転数制御を行う。そして各段階を例えば「弱モードで運転」などと呼称する。連続的にファンモータの回転数を変化させるインバータ制御と比べて安価に提供できる長所がある。
[暖房時の室内換気運転]
図4に示した状態は、暖房時の通常の室内換気運転を示しており、先に述べた冷房時の室内換気運転と同じく、モーターダンパM2、M4、M7、M8は開放、他のモーターダンパMは閉鎖されている。この状態で外気ファン31、排気ファン35を作動させることで、空調吹出し部37からの暖房用の空調空気を室R内に供給しつつ、室Rの換気を行なうことができる。
[暖房時の外気加熱運転]
暖房時で室内換気も実施したい場合には、図5に示したように、緩衝空間Sを経由して外気OAを取りいれ、外気負荷を低下させることが可能である。
すなわち、モーターダンパM1、M2、M4、M7、M8は開放、他のモーターダンパMは閉鎖されている。この状態で外気ファン31、排気ファン35を作動させることで、空調吹出し部37から暖房用の空調空気を室R内に供給しつつ、外気負荷を軽減させて室Rの換気を実施することができる。
すなわち外気ファン31によってダクトD6から導入された外気OAは、ダクトD5を通ってシャフト部22の開口部23からダブルスキン1の緩衝空間S内に導入され、緩衝空間Sにおいて日射等によって昇温した空気は、ダブルスキン1の上部の吸い込み部13からダクトD2、D4を通って吹出し口32から室R内に供給される。そして室Rの空気は、ダクトD8、D9、D10を通って排気口36から排気される。
このような外気加熱運転の場合、室内換気が必要な時に緩衝空間Sが外気OAより一定温度、例えば10℃以上高くなったら、外気OAをシャフト部22、緩衝空間Sを経由して室R内に導入する外気加熱運転を行い、一定温度、例えば5℃を下回ったら、図4に示した通常の暖房時の室内換気運転に切り替える。冷房運転と異なり、緩衝空間S経由で取り入れた外気OAは排気せずに通常の換気に利用するので、緩衝空間Sで外気OAを昇温した分だけ外気負荷を減らすことができる。
なお換気ファン(外気ファン31、排気ファン35)の風量に冷房時の緩衝空間Sの換気量を加算して設計した場合や、在室人員が設計人員よりも少ない場合は、常時換気ファンを運転する必要はない。
[暖房時の室内加熱運転]
また室内換気が不要な時に緩衝空間Sが外気温度より一定温度、例えば10℃以上高くなったら、室内加熱運転に切り替える。すなわち、図6に示したように、モーターダンパM3、M5、M6、M9は開放、他のモーターダンパMは閉鎖される。この状態で外気ファン31、排気ファン35を作動させることで、室Rの空気は、吸込口34からダクトD7、ダクトD5を通ってシャフト部22の開口部23からダブルスキン1の緩衝空間S内に導入される。そして緩衝空間Sにおいて日射等によって昇温した空気は、ダブルスキン1の上部の吸い込み部13からダクトD1、D9、D11、D4通って吹出し口32から室R内に供給される。また空調吹出し部37からは暖房用の空調空気が室R内に供給される。
すなわち、暖房時の室内加熱運転においては、室内空気をシャフト部22、緩衝空間S経由で室内に戻すようにしている。このような室内加熱運転中は、ダブルスキン1を暖房の補助熱源とすることができる。そして緩衝空間Sの温度が外気温度より一定温度、例えば5℃を下回ったら換気ファン(外気ファン31、排気ファン35)を停止するようにしてもよい。
次に他の実施の形態にかかる空調システムについて説明する。図7は、換気系に全熱交換器41を設けた空調システム3の系統を示している。この全熱交換器41は、外気導入用の外気ファン42と、排気用の排気ファン43とを有している。かかる構成の全熱交換器41が、前記した空調システム2における外気ファン31、排気ファン35に代えて、これらの換気用ファンのあった位置に、ダクトD5、D9に跨って設けられている。すなわち、外気導入系流路、室Rからの換気系流路と、排気系流路、室Rへの給気系流路との間で熱交換が可能なように全熱交換器41が設けられている。またこの全熱交換器41には外気OAと室内空気を熱交換して給排気する「熱交換換気運転」と、熱交換せずにそのまま給排気する「普通換気運転」の2種類の運転モードが実施可能なように構成されている。かかる構成を有する空調システム3によれば、以下のような運転が可能である。
[冷房時の室内換気運転]
図7は冷房時の室内換気運転の状態を示しており、室内換気運転時には、モーターダンパM2、M4、M7、M8は開放され、他のモーターダンパMは閉鎖される。そして全熱交換器41は熱交換換気運転のモードに設定される。これによって、導入された外気OAは、室Rからの排気と全熱交換器41で熱交換されて降温した後に、ダクトD4から吹出し口32から室R内に供給される。また空調吹出し部37から冷房用の空調空気が室R内に供給される。したがって冷房負荷は軽減され、また室Rは換気される。
[冷房時の緩衝空間換気運転]
図8は、冷房時の緩衝空間Sの換気運転を実施する状態を示しており、この冷房時の緩衝空間換気運転では、そして全熱交換器41は熱交換を伴わない普通換気運転のモードに設定される。またモーターダンパM3、M4、M6、M8は開放され、他のモーターダンパMは閉鎖される。
このような運転により、ダクトD6から導入された外気OAは、ダクトD5を通ってシャフト部22の開口部23からダブルスキン1の緩衝空間S内に導入され、ダブルスキン1の上部の吸い込み部13からダクトD1、D9、D10を通って排気口36から排気される。したがって冷房時にダブルスキン1への日射が多い場合には、緩衝空間S内を換気してその温度を下げることができ、ダブルスキン面の貫流負荷を低下させることができる。
[暖房時の室内換気運転]
次に暖房時について説明する。図9は、全熱交換器41を熱交換換運転のモードに設定して、暖房時の室内換気を行なう場合を示しており、この場合には、モーターダンパM2、M4、M7、M8は開放され、他のモーターダンパMは閉鎖される。そして空調吹出し部37からの暖房用の空調空気が室R内に供給される。
以上の運転によって、導入された外気OAは、室Rからの排気と全熱交換器41で熱交換されて昇温した後に、ダクトD4から吹出し口32から室R内に供給される。したがって暖房負荷は軽減され、また室Rは換気される。
[暖房時の外気加熱運転]
図10は、暖房時の外気加熱運転の状態を示している。この外気加熱運転時では、全熱交換器41は熱交換を伴わない普通換気運転のモードに設定される。またモーターダンパM1、M2、M4、M7、M8は開放、他のモーターダンパMは閉鎖されている。この状態で全熱交換器41を作動させると、ダクトD6から導入された外気OAは、ダクトD5を通ってシャフト部22の開口部23からダブルスキン1の緩衝空間S内に導入され。そして緩衝空間Sにおいて日射等によって昇温した空気は、ダブルスキン1の上部の吸い込み部13からダクトD2、D4を通って吹出し口32から室R内に供給される。そして室Rの空気は、ダクトD8、D9、D10を通って排気口36から排気される。
この暖房時の外気加熱運転によれば、空調吹出し部37から暖房用の空調空気を室R内に供給しつつ、導入した外気OAについては緩衝空間Sを経由して昇温させることで、外気負荷を低下させることが可能であり、また室Rの換気を実施することができる。
[暖房時の室内加熱運転]
図11は暖房時の室内加熱運転の状態を示している。この室内加熱運転時では、全熱交換器41は熱交換を伴わない普通換気運転のモードに設定される。そしてモーターダンパM3、M5、M6、M9は開放、他のモーターダンパMは閉鎖される。この状態で全熱交換器41を作動させることで、室Rの空気は、吸込口34からダクトD7、ダクトD5を通ってシャフト部22の開口部23からダブルスキン1の緩衝空間S内に導入される。そして緩衝空間Sにおいて日射等によって昇温した空気は、ダブルスキン1の上部の吸い込み部13からダクトD1、D9、D11、D4通って吹出し口32から室R内に供給される。また空調吹出し部37からは暖房用の空調空気が室R内に供給される。
このような暖房時の室内加熱運転は換気を必要としない場合に有用であり、緩衝空間Sを経由して室Rからの還気を昇温させることで、暖房負荷を低下させることが可能である。
そして図9に示した熱交換換気運転で取り入れる外気OAの温度は、普通換気運転の場合よりも室温に近くなる。その条件下でさらに外気負荷を減らすには、図10に示した外気加熱運転する際の緩衝空間Sと外気OAの温度差は、先の空調システム2における外気ファン31、排気ファン35で構成した場合よりも大きな値、例えば30℃でON、25℃でOFFに設定する。詳述すれば、例えば外気温度が10℃で室温が22℃の場合、外気OAをそのまま室R内に導入すれば10℃、効率50%の全熱交換器を介して導入すれば外気OAの温度は16℃となる。ダブルスキンによる加熱効果を得るには、緩衝空間Sの温度が、前者、すなわち外気OAをそのまま室R内に導入する場合には、10+10=20℃くらいは最低必要となる。一方、後者、すなわち全熱交換器41を介して外気OAを導入する場合には、16+10=26℃くらいは最低必要となる。したがって、緩衝空間Sと外気OAの温度差が例えば30℃であれば、全熱交換器41を作動させ、当該温度差が25℃であれば全熱交換器41を作動させない(熱交換は行わない)という運転を実施することで、外気負荷を減らすことができる。
また先の空調システム2における外気ファン31、排気ファン35で構成した場合と同様に、通常の換気量は室内CO濃度などで制御し、緩衝空間Sの温度の影響を受けないようにすることが望ましい。
以上のように全熱交換器41を有する空調システム3によれば、空調システム2よりもさらに、冷房負荷、暖房負荷の軽減が可能である。
そして以上で説明した例では、ダブルスキン1の外側に、緩衝空間Sに通ずる開口は存在しないので、インナーガラス11には、アウターガラス12と同等の耐風圧性を付与する必要がない。また従来のような複雑な切替機構を緩衝空間Sの上下部に設けることなく、ダブルスキンの効果を享受することができる。
前記した実施の形態においては、シャフト部22は、ガラス製の間仕切り21によって緩衝空間Sと区画されていたが、もちろん間仕切り21はガラス製ではなく、適宜のボードやパネルを使用してもよい。また間仕切り21の下方に開口部23を形成せず、間仕切り21の下部を無くすことで、開口部23と同様な機能を発揮させることが可能である。
また図12に示した例は、インナーガラス11の下部に腰壁51を設けた例である。このように眺望にあまり寄与しないインナーガラス11の下部を腰壁51とすることで外皮の断熱性を向上させることができる。またインナーガラス11の高さを小さくすることで、引き違い窓などの開閉機構の採用が容易になる。図12の例では、インナーガラス11をスライドガラス11a、11bによって引き違い窓の構成としている。
またそのようにインナーガラス11を開閉自在な構成とすることで、緩衝空間Sへの人の出入り、アクセスが容易になることから、ガラスの清掃がしやすくなる。また緩衝空間Sにブラインドを設ける場合、安価な手動開閉式のブラインドを採用することも可能となる。かかる効果は、前記したようにインナーガラス11にアウターガラスと同等の耐風圧性能を付与する必要がないので、容易に実現できるものである。
図13は、インナーガラス11の下部を腰壁51とするとともに、腰壁51自体を、パネル51a、51b等によって開閉自在とし、さらに緩衝空間Sの下部に、太陽電池52を設置したダブルスキン1の例を示している。
太陽電池は一般に屋外に設置されるため、素子表面をガラスで保護しており、そのコストが太陽電池価格の半分を占めている。図13に示した例では、太陽電池52の設置場所が、雨や風の当たらない緩衝空間Sであるため、素子剥き出しの状態で低コストの太陽電池を設置することができる。また腰壁51の室外側の面(アウターガラス12側の面)を反射率の高い素材としたり、例えば白く塗装するなどすれば、太陽電池52に両面発電の可能な太陽電池を採用することができ、太陽電池の発電効率の向上を図ることも可能である。
そしてこの太陽電池52からの出力は、もちろん様々な用途に使用できるが、前記した運転切り切替の際の指標としてもよい。すなわち、冷房時または暖房時において、緩衝空間Sを経由して外気OAを室R内に導入するか否か、また緩衝空間Sと室Rとの間で室Rの室内空気を循環させるか否かを、太陽電池52の出力に基づいて決定するようにしてもよい。
かかる場合、運転切り切替の際の指標としては、その他ダブルスキンの構造が施工された方位の日射量に依拠してもよい。日射量は建物屋上などに設置した日射計で測定してもよく、もちろん緩衝空間S内に設置した日射計の測定値を利用してもよい。
本発明は、ダブルスキンを建物に採用する際に有用であり、大規模、小規模を問わず、また特定の階のみに適用することも容易である。
1 ダブルスキン
2、3 空調システム
11 インナーガラス
11a、11b スライドガラス
12 アウターガラス
21 間仕切り
22 シャフト部
23 開口部
31 外気ファン
32 吹出し口
33 外気導入口
34 吸込口
35 排気ファン
36 排気口
37 空調吹出し部
41 絶熱交換器
42 外気ファン
43 排気ファン
51 腰壁
51a、51b パネル
52 太陽電池
C 天井空間
D1〜D12 ダクト
M1〜M9 モーターダンパ
R 室
S 緩衝空間

Claims (10)

  1. 室内側のインナーガラスと、室外側のアウターガラスと、前記インナーガラスと前記アウターガラスとの間に緩衝空間を有するダブルスキンの構造であって、
    前記緩衝空間の側方に、上下方向に流路を有するシャフト部が形成され、
    前記シャフト部における下方に前記緩衝空間との間に空気が流通可能な開口部が形成され、
    前記シャフト部は、前記ダブルスキンが施工される室の還気系流路または外気導入系流路との連通が切り替え可能であり、
    前記緩衝空間の上部は、前記ダブルスキンが施工される室の給気系流路または排気系流路との連通が切り替え可能であることを特徴とする、ダブルスキンの構造。
  2. 前記シャフト部は、間仕切りによって緩衝空間と区画され、前記開口部は前記間仕切における下方に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のダブルスキンの構造。
  3. 前記間仕切りはガラス製またはアクリル製であることを特徴とする、請求項2に記載のダブルスキンの構造。
  4. 前記インナーガラスは開閉自在であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載のダブルスキンの構造。
  5. 前記インナーガラスの下側には前記緩衝空間に面する腰壁が設けられ、前記腰壁は開閉自在であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のダブルスキンの構造。
  6. 前記緩衝空間には、太陽電池が収納されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載のダブルスキンの構造。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のダブルスキンの構造を、室の一面に有する室の空調システムであって、
    前記室には、空調空気の吹き出し部が設けられていることを特徴とする、空調システム。
  8. 前記排気系流路を流れる排気と前記外気導入系流路を流れる外気との間で熱交換が可能な全熱交換器を有することを特徴とする、請求項7に記載の空調システム。
  9. 請求項7または8のいずれか一項に記載の空調システムの運転方法であって、
    前記室の冷房時または暖房時において、前記緩衝空間を経由して外気を前記室内に導入するか否かを、緩衝空間内の温度、前記ダブルスキンの構造が施工された方位の日射量、または緩衝空間に設けられた太陽電池の出力に基づいて決定することを特徴とする、空調システムの運転方法。
  10. 請求項7または8のいずれか一項に記載の空調システムの運転方法であって、
    前記室の冷房時または暖房時において、前記緩衝空間と前記室との間で前記室の室内空気を循環させるか否かを、緩衝空間内の温度、前記ダブルスキンの構造が施工された方位の日射量、または緩衝空間に設けられた太陽電池の出力に基づいて決定することを特徴とする、空調システムの運転方法。
JP2018185914A 2018-09-28 2018-09-28 ダブルスキンの構造、空調システムおよび空調システムの運転方法 Active JP7018862B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018185914A JP7018862B2 (ja) 2018-09-28 2018-09-28 ダブルスキンの構造、空調システムおよび空調システムの運転方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018185914A JP7018862B2 (ja) 2018-09-28 2018-09-28 ダブルスキンの構造、空調システムおよび空調システムの運転方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020056179A true JP2020056179A (ja) 2020-04-09
JP7018862B2 JP7018862B2 (ja) 2022-02-14

Family

ID=70106684

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018185914A Active JP7018862B2 (ja) 2018-09-28 2018-09-28 ダブルスキンの構造、空調システムおよび空調システムの運転方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7018862B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114165870A (zh) * 2021-12-28 2022-03-11 张新合 一种具有通风散热功能的非线性建筑幕墙

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5864957U (ja) * 1981-10-23 1983-05-02 昭和アルミニウム株式会社 太陽熱利用暖房兼換気装置
JP2002256637A (ja) * 2001-03-01 2002-09-11 Ohbayashi Corp 建物のダブルスキン
JP2010144375A (ja) * 2008-12-17 2010-07-01 Ohbayashi Corp 窓構造
US20170254550A1 (en) * 2014-09-16 2017-09-07 Azienda Agricola Eredi Poccianti Thermal shell, in particular for a building

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5864957U (ja) * 1981-10-23 1983-05-02 昭和アルミニウム株式会社 太陽熱利用暖房兼換気装置
JP2002256637A (ja) * 2001-03-01 2002-09-11 Ohbayashi Corp 建物のダブルスキン
JP2010144375A (ja) * 2008-12-17 2010-07-01 Ohbayashi Corp 窓構造
US20170254550A1 (en) * 2014-09-16 2017-09-07 Azienda Agricola Eredi Poccianti Thermal shell, in particular for a building

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114165870A (zh) * 2021-12-28 2022-03-11 张新合 一种具有通风散热功能的非线性建筑幕墙

Also Published As

Publication number Publication date
JP7018862B2 (ja) 2022-02-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20070145160A1 (en) Closed air handling system with integrated damper for whole-building ventilation
JP6832760B2 (ja) 空気調和システム及び建物
JP5784654B2 (ja) 空調システム及び空調方法
JP7018862B2 (ja) ダブルスキンの構造、空調システムおよび空調システムの運転方法
JP2005009840A (ja) 建物の通風換気システム
JP2007100437A (ja) 二重窓の通気システム
JP6938115B2 (ja) ダブルスキンユニットおよび空調システム
JP2010032099A (ja) 換気システム
JP3944181B2 (ja) 建物空調システム
JP7103761B2 (ja) 空調システム
JPH11132496A (ja) 空気調和装置
JP2001108271A (ja) 換気装置、それを用いた空調換気システム及び建物
JP6809692B2 (ja) 排気対応型床置ウォールスルー空調機及びこの空調機を備えた空調システム
KR100672602B1 (ko) 공기조화장치의 실내 열교환유닛
JPH10141725A (ja) 空調システム
KR100660162B1 (ko) 환기 시스템
JP2826270B2 (ja) ペリメータ空調負荷低減システム
JP2002181353A (ja) 空調設備
JP2007139337A (ja) 換気空調装置、空調システム及び建物
JP3129522U (ja) レイン&サンルーフガードソーラーシステム
JP2022029307A (ja) ダブルスキン構造、ダブルスキン構造改修システムおよびダブルスキン構造改修方法
JP2006145145A (ja) 換気空調装置、空調システム及び建物
JP6220605B2 (ja) 空調システム
JPH06257788A (ja) ダクト式空調システム
JP2015105782A (ja) 空調システム

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20190222

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210119

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20211221

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220104

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220201

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7018862

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150