JP2020055731A - 熱間用乾式吹付材及び熱間乾式吹付施工方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱間用乾式吹付材及び熱間乾式吹付施工方法において、耐食性を向上させる。【解決手段】耐火材料と、ピッチを除くバインダーとを含む配合物を、配管を通じて吹付ノズルに向けて圧送し、前記吹付ノズルの先端部において水を添加して熱間で吹き付ける熱間乾式吹付施工方法において、前記配合物は、前記耐火材料及び前記バインダーの合量100質量%中において、粒径0.075mm以上1mm未満の苦土石灰石を10質量%以上50質量%以下含み、前記耐火材料及び前記バインダーの合量100質量%中において、粒径0.075mm未満の苦土石灰石の含有量が35質量%以下(0を含む。)である。【選択図】なし
Description
本発明は、特に溶鋼鍋や電気炉の炉体(炉壁)といった工業窯炉の熱間補修に好適に使用される熱間用乾式吹付材(不定形耐火物)とその施工方法に関する。
なお、「熱間」とは被施工面の温度が概ね600℃以上の環境のことをいう。
なお、「熱間」とは被施工面の温度が概ね600℃以上の環境のことをいう。
不定形耐火物は、使用用途により施工方法が異なる。例えば、不定形耐火物を工業窯炉の内張り用のキャスタブル材として使用する場合、耐火材料と水との混練工程、流し込み工程、養生工程、乾燥工程を経て施工が行われる。
一方、不定形耐火物を工業窯炉の築炉又は補修用の吹付材として使用する場合もある。この場合、施工方法は湿式吹付施工方法と乾式吹付施工方法とに大別される。湿式吹付施工方法は、ミキサー等の機械的な混練機構により事前に吹付材と水とを十分に混練し、その混練した混練物をポンプで吹付ノズルに向けて圧送し、この吹付ノズルの先端部でエアーと急結剤とを導入し吹き付ける施工方法である。乾式吹付施工方法は、機械的な混練機構を介さずに、吹付ノズルの先端部において乾粉状の吹付材に水を添加して吹き付ける施工方法である。
一般的に、吹付材を用いた吹付施工は熱間及び冷間のどちらの環境下でも行われ、乾式吹付施工方法はその両方の環境下で適用されている。しかし、湿式吹付施工方法は、一般的には熱間の環境下では適用されない。湿式吹付施工方法の場合、事前の混練作業が必要であることから、施工後に、混練機やポンプで圧送する際に使用した搬送ホースの洗浄作業等の後片付け作業が発生するためである。そのため、熱間の環境下での吹付施工には湿式施工方法は適しておらず、簡易な施工方法である乾式吹付施工方法が適用されることが多い。
この乾式吹付施工方法に使用される吹付材(乾式吹付用不定形耐火物)としては、苦土石灰石を含む吹付材が特許文献1に開示されている。しかし、本発明者らが苦土石灰石を含む吹付材を使用して熱間吹付施工を行ったところ、特に耐食性に改善の余地があることがわかった。
本発明が解決しようとする課題は、熱間用乾式吹付材及び熱間乾式吹付施工方法において、耐食性を向上させることにある。
本発明者らは、熱間用乾式吹付材及び熱間乾式吹付施工方法において耐食性を向上させるために、特に耐スラグ浸透性に着目して検討を重ねたところ、粒径0.075mm以上1mm未満の苦土石灰石が耐スラグ浸透性の向上に大きく寄与することを知見し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の一観点によれば、次の熱間用乾式吹付材が提供される。
耐火材料と、ピッチを除くバインダーとを含む熱間用乾式吹付材であって、
前記耐火材料及び前記バインダーの合量100質量%中において、粒径0.075mm以上1mm未満の苦土石灰石を10質量%以上50質量%以下含み、
前記耐火材料及び前記バインダーの合量100質量%中において、粒径0.075mm未満の苦土石灰石の含有量が35質量%以下(0を含む。)である、熱間用乾式吹付材。
耐火材料と、ピッチを除くバインダーとを含む熱間用乾式吹付材であって、
前記耐火材料及び前記バインダーの合量100質量%中において、粒径0.075mm以上1mm未満の苦土石灰石を10質量%以上50質量%以下含み、
前記耐火材料及び前記バインダーの合量100質量%中において、粒径0.075mm未満の苦土石灰石の含有量が35質量%以下(0を含む。)である、熱間用乾式吹付材。
また、本発明の他の観点によれば、次の熱間乾式吹付施工方法が提供される。
耐火材料と、ピッチを除くバインダーとを含む配合物を、配管を通じて吹付ノズルに向けて圧送し、前記吹付ノズルの先端部において水を添加して熱間で吹き付ける熱間乾式吹付施工方法において、
前記配合物は、前記耐火材料及び前記バインダーの合量100質量%中において、粒径0.075mm以上1mm未満の苦土石灰石を10質量%以上50質量%以下含み、
前記耐火材料及び前記バインダーの合量100質量%中において、粒径0.075mm未満の苦土石灰石の含有量が35質量%以下(0を含む。)である、熱間乾式吹付施工方法。
耐火材料と、ピッチを除くバインダーとを含む配合物を、配管を通じて吹付ノズルに向けて圧送し、前記吹付ノズルの先端部において水を添加して熱間で吹き付ける熱間乾式吹付施工方法において、
前記配合物は、前記耐火材料及び前記バインダーの合量100質量%中において、粒径0.075mm以上1mm未満の苦土石灰石を10質量%以上50質量%以下含み、
前記耐火材料及び前記バインダーの合量100質量%中において、粒径0.075mm未満の苦土石灰石の含有量が35質量%以下(0を含む。)である、熱間乾式吹付施工方法。
なお、本発明でいう粒径とは、耐火材料粒子を篩いで篩って分離したときの篩い目の大きさのことであり、例えば粒径0.075mm未満の苦土石灰石とは、篩い目が0.075mmの篩いを通過する苦土石灰石のことで、粒径0.075mm以上の苦土石灰石とは、篩い目が0.075mmの篩い目を通過しない苦土石灰石のことである。
本発明によれば、粒径0.075mm以上1mm未満の苦土石灰石の含有量を特定範囲とすることで耐スラグ浸透性が向上し、その結果、耐食性が向上する。
本発明の熱間用乾式吹付材は、耐火材料及びバインダーの合量(以下「合量」という。)100質量%中に粒径0.075mm以上1mm未満の苦土石灰石(以下「中粒の苦土石灰石」という。)を10質量%以上50質量%以下含む。
この中粒の苦土石灰石(CaCO3・MgCO3)は、稼動受熱時の脱ガス反応(CaCO3・MgCO3→CaO・MgO+2CO2)により、その内部に空隙を生成し、かつ、高反応性の遊離CaOを生成する。そうすると、稼動面より浸透してくるスラグは生成された空隙にトラップされ、さらに、遊離CaOと反応し、高融点組成物2CaO・SiO2(融点2130℃)を生成し、スラグの浸透を抑制する。
中粒の苦土石灰石の含有量が10質量%未満であると、スラグ浸透抑制効果(耐スラグ浸透性向上効果)が十分には発揮されず、十分な耐食性向上効果が得られない。一方、苦土石灰石の含有量が50質量%を超えると、脱ガス反応により空隙(開放気孔)が過剰に生成され、結果としてスラグ浸透が助長されて耐食性が低下する。
中粒の苦土石灰石の含有量は、合量100質量%中において20質量%以上40質量%以下であることが好ましい。
中粒の苦土石灰石の含有量が10質量%未満であると、スラグ浸透抑制効果(耐スラグ浸透性向上効果)が十分には発揮されず、十分な耐食性向上効果が得られない。一方、苦土石灰石の含有量が50質量%を超えると、脱ガス反応により空隙(開放気孔)が過剰に生成され、結果としてスラグ浸透が助長されて耐食性が低下する。
中粒の苦土石灰石の含有量は、合量100質量%中において20質量%以上40質量%以下であることが好ましい。
本発明の熱間用乾式吹付材は、粒径0.075mm未満の苦土石灰石(以下「微粒の苦土石灰石」という。)を含み得る。
ここで、微粒の苦土石灰石も前述の脱ガス反応によりCaOを生成するが、このCaOは、水との接触面積の大きい微粒の苦土石灰石より生成することから水和反応(CaO+2H2O→Ca2++2OH−)を起こしやすく、この水和反応により生じたCa2+がバインダー等と反応して吹付施工体のマトリクス部の結合強化(高強度化)に寄与すると考えられ、前述の高融点組成物生成には寄与しないと考えられる。
ただし、微粒の苦土石灰石を多量に含むと、前述のマトリクス部の結合強化(高強度化)作用よりも、前述の脱ガス反応による影響(空隙形成の影響)が強くなり、マトリックス部に空隙が過剰に生成され、結果として吹付施工体強度の著しい低下を招くと共に耐食性の低下も招くことになる。したがって、微粒の苦土石灰石の含有量は、合量100質量%中において35質量%以下(0を含む。)とする。
ここで、微粒の苦土石灰石も前述の脱ガス反応によりCaOを生成するが、このCaOは、水との接触面積の大きい微粒の苦土石灰石より生成することから水和反応(CaO+2H2O→Ca2++2OH−)を起こしやすく、この水和反応により生じたCa2+がバインダー等と反応して吹付施工体のマトリクス部の結合強化(高強度化)に寄与すると考えられ、前述の高融点組成物生成には寄与しないと考えられる。
ただし、微粒の苦土石灰石を多量に含むと、前述のマトリクス部の結合強化(高強度化)作用よりも、前述の脱ガス反応による影響(空隙形成の影響)が強くなり、マトリックス部に空隙が過剰に生成され、結果として吹付施工体強度の著しい低下を招くと共に耐食性の低下も招くことになる。したがって、微粒の苦土石灰石の含有量は、合量100質量%中において35質量%以下(0を含む。)とする。
一方、微粒の苦土石灰石は、前述のとおりマトリクス部の結合強化(高強度化)作用を奏することから、このマトリクス部の結合強化(高強度化)作用を積極的に利用して接着性(吹付後に工業窯炉が稼働した後の吹付材と被施工面との接着性)を向上させる点からは、微粒の苦土石灰石の含有量は、合量100質量%中において5質量%以上35質量%以下とすることが好ましく、5質量%以上25質量%以下とすることがより好ましい。
本発明の熱間用乾式吹付材は、粒径1mm以上の苦土石灰石(以下「粗粒の苦土石灰石」という。)も含み得る。ただし、粗粒の苦土石灰石は、前述の脱ガス反応により大きな空隙を生成するので、粗粒の苦土石灰石を多量に含むとスラグ浸透しやすくなって耐食性が低下する傾向となる。したがって、粗粒の苦土石灰石の含有量は、合量100質量%中において50質量%未満(0を含む。)とすることが好ましい。
以上のとおり、本発明による前述のスラグ浸透抑制効果(耐スラグ浸透性向上効果)は、各粒度の苦土石灰石の中でも特に中粒の苦土石灰石の含有量を特定範囲とすることで得られる。
本発明の熱間用乾式吹付材は苦土石灰石以外の耐火材料として、吹付材に一般的に使用されている各種の耐火材料を含み得るが、その主体は苦土石灰石との相性を考慮してマグネシアやカンラン石(オリビン)、使用済のマグネシアーカーボン質れんが屑などの塩基性耐火材料(塩基性酸化物)とすることが好ましい。塩基性耐火材料以外の耐火材料としては、アルミナなどを含み得る。
バインダーは結合材として乾式吹付材に一般的に使用されているものを使用することができ、例えばリン酸塩、珪酸塩、ピッチ、粉末樹脂、アルミナセメントなどが挙げられるが、典型的にはリン酸塩及び珪酸塩の中から選択される少なくとも1種を含むものを使用する。リン酸塩としては、リン酸ソーダ、リン酸カリウム、リン酸リチウム、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウムなどがあり、珪酸塩としては、珪酸ソーダ、珪酸カリウム、珪酸カルシウムなどがある。また、バインダーの使用量(含有量)も一般的な乾式吹付材と同様でよく、例えば合量100質量%中において1質量%以上10質量%以下である。
なお、バインダーには添加剤を使用してもよい。添加剤としては、硬化剤、分散剤、増粘剤などの各種の添加剤を使用することができる。例えば、硬化剤としては消石灰、分散剤としてはリン酸塩、増粘剤としては粘土を使用することができる。
なお、バインダーには添加剤を使用してもよい。添加剤としては、硬化剤、分散剤、増粘剤などの各種の添加剤を使用することができる。例えば、硬化剤としては消石灰、分散剤としてはリン酸塩、増粘剤としては粘土を使用することができる。
以上のような本発明の熱間用乾式吹付材は、前述のような耐火材料及びバインダーを含む配合物を、配管を通じて吹付ノズルに向けて圧送し、この吹付ノズルの先端部において水を添加して熱間で吹き付ける熱間乾式吹付施工方法に供される。
水の添加量は、一般的な熱間乾式吹付施工方法と同様でよく、例えば合量100質量%に対して外掛けで10質量%以上40質量%以下である。
水の添加量は、一般的な熱間乾式吹付施工方法と同様でよく、例えば合量100質量%に対して外掛けで10質量%以上40質量%以下である。
表1に本発明の熱間用乾式吹付材の実施例及び比較例の材料構成と評価結果を示している。なお、表1においてバインダーの「その他」とは、粘土、消石灰、分散剤等である。
評価項目と評価方法は、以下のとおりである。
評価項目と評価方法は、以下のとおりである。
<耐食性>
各例の熱間用乾式吹付材を吹付ノズルから15kg/分の吹付量で、被施工面として1000℃に加熱されたマグネシアれんがの表面に向けて1分間吹き付けた。このとき、吹付ノズルの先端部において添加する水の添加量は、合量100質量%に対して外掛けで20質量%とした。
1分間の吹付実施により概ね50mm厚の吹付材の施工体を含む吹付施工体が得られた。この吹付施工体から切り出した所定寸法の試料を、回転侵食試験機を用い、C/S=1.0の合成スラグを侵食剤として、1650〜1700℃で3時間侵食させた。各例の最大溶損量を測定し、実施例1の最大溶損量を100とした相対量を求めた。この相対量が小さいほど耐食性(耐スラグ浸透性)が高いということである。耐食性の評価では、この相対量が100以下の場合を◎(良)、100超110以下の場合を○(可)、110超の場合を×(不可)とした。
各例の熱間用乾式吹付材を吹付ノズルから15kg/分の吹付量で、被施工面として1000℃に加熱されたマグネシアれんがの表面に向けて1分間吹き付けた。このとき、吹付ノズルの先端部において添加する水の添加量は、合量100質量%に対して外掛けで20質量%とした。
1分間の吹付実施により概ね50mm厚の吹付材の施工体を含む吹付施工体が得られた。この吹付施工体から切り出した所定寸法の試料を、回転侵食試験機を用い、C/S=1.0の合成スラグを侵食剤として、1650〜1700℃で3時間侵食させた。各例の最大溶損量を測定し、実施例1の最大溶損量を100とした相対量を求めた。この相対量が小さいほど耐食性(耐スラグ浸透性)が高いということである。耐食性の評価では、この相対量が100以下の場合を◎(良)、100超110以下の場合を○(可)、110超の場合を×(不可)とした。
<吹付施工体強度>
前述の要領で得た各例の吹付施工体から切り出した所定寸法の試料について、JISR2575に従い常温での圧縮強度を測定し、実施例1の圧縮強度を100とした相対値を求めた。この相対値が大きいほど吹付施工体強度が高いということである。吹付施工体強度の評価では、この相対値が80以上の場合を◎(良)、70以上80未満の場合を○(可)、70未満の場合を×(不可)とした。
前述の要領で得た各例の吹付施工体から切り出した所定寸法の試料について、JISR2575に従い常温での圧縮強度を測定し、実施例1の圧縮強度を100とした相対値を求めた。この相対値が大きいほど吹付施工体強度が高いということである。吹付施工体強度の評価では、この相対値が80以上の場合を◎(良)、70以上80未満の場合を○(可)、70未満の場合を×(不可)とした。
<接着性>
図1の上段に示すように、ヨーカン形状のマグネシアれんがの中央に15mmの間隔を設け、その間に各例の吹付材に水(合量100質量%に対して外掛けで20質量%)を添加して混練したものを鋳込み、養生、乾燥後、図1の下段に示すようにヨーカンの先端より0.25MPaの荷重をかけた状態で1400℃で3時間焼成して試験片を得た。各例の試験片について接着面の曲げ強さを3点曲げ試験により測定し、実施例1の曲げ強さを100とした相対値を求めた。この相対値が大きいほど接着性が高いということである。接着性の評価では、この相対値が100以上の場合を◎(良)、60超100未満の場合を○(可)とした。
この接着性の評価は、実際の吹付施工において、吹付後に工業窯炉が稼働した後の吹付材と被施工面との接着強度を表す指標となる。
図1の上段に示すように、ヨーカン形状のマグネシアれんがの中央に15mmの間隔を設け、その間に各例の吹付材に水(合量100質量%に対して外掛けで20質量%)を添加して混練したものを鋳込み、養生、乾燥後、図1の下段に示すようにヨーカンの先端より0.25MPaの荷重をかけた状態で1400℃で3時間焼成して試験片を得た。各例の試験片について接着面の曲げ強さを3点曲げ試験により測定し、実施例1の曲げ強さを100とした相対値を求めた。この相対値が大きいほど接着性が高いということである。接着性の評価では、この相対値が100以上の場合を◎(良)、60超100未満の場合を○(可)とした。
この接着性の評価は、実際の吹付施工において、吹付後に工業窯炉が稼働した後の吹付材と被施工面との接着強度を表す指標となる。
<総合評価>
前述の各評価において、全て◎の場合を◎(良)、×がなく、いずれかに○がある場合を○(可)、いずれか一つが×の場合を×(不可)とした。この総合評価は、実際の吹付施工体の耐用性を表す指標となる。
前述の各評価において、全て◎の場合を◎(良)、×がなく、いずれかに○がある場合を○(可)、いずれか一つが×の場合を×(不可)とした。この総合評価は、実際の吹付施工体の耐用性を表す指標となる。
実施例1〜9は本発明の範囲内にある熱間用乾式吹付材である。いずれも総合評価は◎(良)又は○(可)であり、良好な結果が得られた。
比較例1は中粒の苦土石灰石の含有量が少ない例である。スラグ浸透抑制効果(耐スラグ浸透性向上効果)が十分に得られず、耐食性の評価が×(不可)となった。
比較例2は中粒の苦土石灰石の含有量が多い例である。前述の脱ガス反応により空隙(開放気孔)が過剰に生成されてスラグ浸透が助長され、結果として耐食性の評価が×(不可)となった。
比較例3は微粒の苦土石灰石の含有量が多い例である。前述の脱ガス反応による影響により、マトリックス部に空隙が過剰に生成され、結果として耐食性及び吹付施工体強度の評価が×(不可)となった。
比較例2は中粒の苦土石灰石の含有量が多い例である。前述の脱ガス反応により空隙(開放気孔)が過剰に生成されてスラグ浸透が助長され、結果として耐食性の評価が×(不可)となった。
比較例3は微粒の苦土石灰石の含有量が多い例である。前述の脱ガス反応による影響により、マトリックス部に空隙が過剰に生成され、結果として耐食性及び吹付施工体強度の評価が×(不可)となった。
Claims (4)
- 耐火材料と、ピッチを除くバインダーとを含む熱間用乾式吹付材であって、
前記耐火材料及び前記バインダーの合量100質量%中において、粒径0.075mm以上1mm未満の苦土石灰石を10質量%以上50質量%以下含み、
前記耐火材料及び前記バインダーの合量100質量%中において、粒径0.075mm未満の苦土石灰石の含有量が35質量%以下(0を含む。)である、熱間用乾式吹付材。 - 前記バインダーは、リン酸塩及び珪酸塩の中から選択される少なくとも1種を含むものである、請求項1に記載の熱間用乾式吹付材。
- 前記粒径0.075mm未満の苦土石灰石の含有量が5質量%以上35質量%以下である、請求項1又は2に記載の熱間用乾式吹付材。
- 耐火材料と、ピッチを除くバインダーとを含む配合物を、配管を通じて吹付ノズルに向けて圧送し、前記吹付ノズルの先端部において水を添加して熱間で吹き付ける熱間乾式吹付施工方法において、
前記配合物は、前記耐火材料及び前記バインダーの合量100質量%中において、粒径0.075mm以上1mm未満の苦土石灰石を10質量%以上50質量%以下含み、
前記耐火材料及び前記バインダーの合量100質量%中において、粒径0.075mm未満の苦土石灰石の含有量が35質量%以下(0を含む。)である、熱間乾式吹付施工方法。
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