JP2020055565A - ラベル付き容器 - Google Patents

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直紀 水谷
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Abstract

【課題】 アルミニウム顔料を含む銀色系層が消色し難いラベルが装着されたラベル付き容器を提供する。【解決手段】 容器と、容器に装着されたラベルであって、アルミニウム顔料を含む銀色系層4及び基材2を有するラベルと、を有し、前記容器には、界面活性剤を含む水溶液が収容されており、前記アルミニウム顔料を含む銀色系層4が、前記基材2と浸食防止樹脂層6の間に介在されており、前記浸食防止樹脂層6が、液状滑剤を含んでいる。【選択図】 図3

Description

本発明は、ラベルが装着されたラベル付き容器に関する。
従来、洗剤などを収納した容器に様々なラベルが取り付けられている。
このようなラベルとしては、例えば、フィルムの収縮力を利用して容器に装着する筒状ラベル、粘着剤(又は接着剤)にて容器に貼り付けるタックラベル、一部分を容器から突出させて貼り付けるPOPラベル、容器に構造的に係止させる(容器に引っ掛ける、容器に嵌合させるなど)ことにより容器に装着する係止ラベル、樹脂成形品に組み込まれるインモールドラベルなどが知られている。
これらのラベルは、通常、加飾目的で容器に装着されるが、加飾目的に加えて、遮光性付与や装飾目的で、前記デザイン印刷層の非視認面側に、隠蔽印刷層が設けられたラベルも知られている。
例えば、特許文献1には、表面側を視認面とする巻付けラベルであって、フィルム2と、フィルム2の裏面に積層されたデザイン印刷層7と、デザイン印刷層7の裏面に積層され且つアルミニウム粉などの金属微粒子を含むメタリック印刷層4と、メタリック印刷層4の裏面に積層された白色印刷層5と、を有する巻付けラベルが開示されている。
特開2017−3804号公報
しかしながら、アルミニウム粉のようなアルミニウム顔料を含むメタリック印刷層は、洗剤などの界面活性剤を含む洗浄剤によって浸食されて消色するという問題があることが解ってきた。
本発明は、アルミニウム顔料を含む銀色系層が消色し難いラベルが装着されたラベル付き容器を提供することである。
本発明のラベル付き容器は、容器と、前記容器に装着されたラベルであって、アルミニウム顔料を含む銀色系層及び基材を有するラベルと、を有し、前記容器には、界面活性剤を含む水溶液が収容されており、前記アルミニウム顔料を含む銀色系層が、前記基材と浸食防止樹脂層の間に介在されており、前記浸食防止樹脂層が、液状滑剤を含んでいる。
本発明の好ましいラベル付き容器は、前記浸食防止樹脂層が、無色透明である。
本発明の好ましいラベル付き容器は、前記浸食防止樹脂層の、前記銀色系層とは反対側の面の蒸留水との接触角が、80度以上である。
本発明の好ましいラベル付き容器は、前記浸食防止樹脂層が、アクリル系樹脂を主成分とする。
本発明の好ましいラベル付き容器は、前記水溶液が、金属封鎖剤をさらに含む。
本発明のラベル付き容器は、容器に収容されている水溶液によって銀色系層が消色し難く、長期間に亘って綺麗なメタリック調の外観を維持できる。
第1実施形態のラベル(筒状ラベル)の斜視図。 同正面図。 図1のIII−III線で切断した断面図。 第1実施形態のラベル付き容器の正面図。 第2実施形態のラベル(タックラベル)の正面図。 図5のVI−VI線で切断した断面図。 第2実施形態のラベル付き容器の正面図。
以下、本発明について、図面を参照しつつ説明する。
本明細書において、ラベルの「表面」は、ラベルを容器に装着する際に、容器とは反対側となる面を指し、「裏面」は、その反対面(ラベルを容器に装着する際に、容器に対面する側の面)を指す。
また、「下限値X〜上限値Y」で表される数値範囲は、下限値X以上上限値Y以下を意味する。前記数値範囲が別個に複数記載されている場合、任意の下限値と任意の上限値を選択し、「任意の下限値〜任意の上限値」を設定できるものとする。
各図に示される層及び部分の寸法、縮尺及び形状は、実際のものとは異なっている場合があることに留意されたい。
本発明のラベル付き容器は、容器と、アルミニウム顔料を含む銀色系層を有するラベルと、を有し、前記ラベルが容器に装着されているものである。
この容器には、界面活性剤を含む水溶液が収容されている。ラベルは、アルミニウム顔料を含む銀色系層が、前記基材と浸食防止樹脂層の間に介在されており、前記浸食防止樹脂層が、液状滑剤を含んでいる。
前記界面活性剤を含む水溶液がラベルに接触すると経時的に銀色系層が消色するが、上述のように、銀色系層を基材と浸食防止樹脂層との間に配置することにより、銀色系層の消色を防止できる。
ラベルは、ラベル基材を適宜加工することによって得られたものである。
本発明のラベル(ラベル基材)は、基材と、アルミニウム顔料を含む銀色系層と、液状滑剤を含む浸食防止樹脂層と、を有する。基材、銀色系層及び浸食防止樹脂層の積層順序は、基材と浸食防止樹脂層の間に、銀色系層が介在するようにすればよい。従って、ラベル(ラベル基材)は、表面側から順に、基材/銀色系層/浸食防止樹脂層、或いは、浸食防止樹脂層/銀色系層/基材という層構成を有する。前者の層構成において、基材の表面、及び浸食防止樹脂層の裏面に、任意の適切な機能層が設けられていてもよく、後者の層構成において、浸食防止樹脂層の表面、及び基材の裏面に、任意の適切な機能層が設けられていてもよい。また、前記基材と銀色系層の層間、及び/又は、前記銀色系層と浸食防止樹脂層の層間には、任意の適切な機能層が介在されていてもよい。機能層としては、例えば、デザイン層、白色樹脂層、保護層などが挙げられる。
[第1実施形態]
第1実施形態は、ラベルとして筒状ラベルが用いられ、その筒状ラベルが容器に装着されているラベル付き容器に関する。
まず、筒状ラベルと容器を個別に説明した後、ラベル付き容器を説明する。
{筒状ラベル}
筒状ラベルは、例えば、次の2つの種類に大別できる。
第1の筒状ラベルは、ラベル基材の第1側端部の裏面を第2側端部の表面に重ね合わせて接着することにより、筒状に成形された筒状ラベルであって、容器に接触させる前から筒状に形成されている筒状ラベルである。この第1の筒状ラベルは、筒状に開いて容器の外側に嵌め入れ、熱収縮させる又は自己収縮させることによって容器に密着装着される。
第2の筒状ラベルは、ラベル基材の第2側端部の裏面を容器に部分接着し、このラベル基材を容器の周囲に巻き付け、前記第2側端部の表面にラベル基材の第1側端部の裏面を接着することにより、筒状に成形される筒状ラベルである。この第2の筒状ラベルは、一般に、巻付け筒状ラベル又は巻付けラベルなどとも呼ばれる。この第2の筒状ラベルは、その状態で容器に密着装着されている、或いは、ラベル基材を熱収縮させる又は自己収縮させることによって容器に密着装着される。
前記第1の筒状ラベルは、容器に接触させる前から筒状に形成されているラベルであり、第2の筒状ラベルは、容器に接触させると同時に筒状に形成されるラベルである点で異なっている。これらの筒状ラベルは、製造上、筒状に形成される時点が異なっているが、それを構成するラベル基材などは同様であるため、以下、第1の筒状ラベルを中心に説明するものとする。
図1及び図2は、円筒状に開いた状態の筒状ラベルA1を示す。{筒状ラベル}の欄では、筒状ラベルA1は、容器に装着する前の状態であることに留意されたい。
なお、現実的な製造工程では、筒状ラベルA1は、その複数が連続的に繋がった連続体であって扁平状に折り畳まれた連続体の形態で提供される。この連続体を適宜切断することにより、扁平状の筒状ラベルA1が得られ、容器に装着する直前に筒状に開かれる。
本実施形態においては、ラベル基材は、表面側(視認面側)から順に、基材と、アルミニウム顔料を含む銀色系層と、銀色系層が消色することを防止する浸食防止樹脂層と、を有する。
ラベル基材は、その一部又は全体に、基材/銀色系層/浸食防止樹脂層、の層構成を有する。つまり、ラベル基材は、少なくとも一部分に前記層構成を有していることを条件として、その部分以外については、銀色系層及び浸食防止樹脂層の少なくとも一方を有さなくてもよく、或いは、ラベル基材の全体が、基材/銀色系層/浸食防止樹脂層を有していてもよい。
図3を参照して、例えば、ラベル基材11(筒状ラベルA1)は、表面側から順に、基材2/デザイン層3/銀色系層4/白色樹脂層5/浸食防止樹脂層6の層構成部分を有する。
<基材>
基材2は、透明で、強度及び柔軟性を有するものであれば特に限定されず、従来公知の熱可塑性樹脂フィルムを使用できる。
基材2の裏面側にデザイン層3が設けられている本実施形態においては、基材2は、無色透明であることが好ましい。
本明細書において、「透明」は、無色透明又は有色透明という意味である。「透明」は、基材又は透明な層の裏面側に、その裏面から1cm離れた箇所に、白地の紙に黒色インキで任意の数字(大きさ12ポイント)を印刷したものを配置し、前記基材又は透明な層を蛍光灯点灯室内で透かしてその数字を表面側から識別できる状態をいう。「不透明」は、前記と同じ条件で裏面側に配置した数字を、前記基材又は透明な層を透かして表面側から視認できない状態(数字を認識できない状態)をいう。
透明(無色透明又は有色透明)の指標としては、例えば、全光線透過率などを用いて表すことができる。透明の指標としては、例えば、全光線透過率が70%以上であり、好ましくは80%以上であり、より好ましくは90%以上である。ただし、全光線透過率は、透明である測定対象(基材である場合にはその基材自体が測定対象、透明な層である場合には、全光線透過率が90%以上の基材に透明な層を設けたものが測定対象)を、標準状態下で、紫外可視分光光度計(島津製作所製の商品名「UV−2600」)を用いて、波長250nm〜800nmの範囲を測定した値をいう。本明細書において、標準状態は、23℃、1気圧、50%RHをいう。
基材2の厚みは、特に限定されないが、例えば、8μm〜120μmであり、さらに、15μm〜100μm程度である。
前記基材2は、収縮特性の観点では、熱収縮性及び自己伸縮性の少なくともいずれか一方を有していてもよいし、又は、それらを有していなくてもよい。好ましくは、熱収縮性を有するフィルムが用いられる。
前記熱収縮性は、所定の温度(例えば、70℃〜100℃)に加熱されると収縮する性質をいう。前記自己伸縮性は、拡張力を加えることによって径外方向に伸張し、前記拡張力を解除することにより、ほぼ元の大きさに復元する性質をいう。
熱収縮性を有するフィルム(熱収縮性フィルム)を用いて形成された筒状ラベルA1は、一般に、熱収縮性筒状ラベル、筒状シュリンク又はシュリンクラベルなどとも呼ばれ、自己伸縮性を有するフィルム(自己伸縮性フィルム)を用いて形成された筒状ラベルA1は、一般に、自己伸縮性筒状ラベル又はストレッチラベルなどとも呼ばれる。
前記基材2の材質は特に限定されない。熱収縮性フィルムの場合には、例えば、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂、ポリプロピレン、環状オレフィンなどのオレフィン系樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体などのスチレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂などの熱可塑性樹脂を含む延伸フィルムが挙げられる。また、自己伸縮性フィルムの場合には、例えば、ポリエチレンなどのオレフィン系樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体などの熱可塑性樹脂を含むフィルムなどが挙げられる。
前記熱収縮性フィルムとしては、少なくとも第1方向に主として熱収縮するフィルムが用いられ、第2方向に若干熱収縮又は熱伸長するフィルムを用いてもよい。前記第1方向は、フィルムの面内における1つの方向を意味し、第2方向は、前記面内において前記第1方向と直交する方向である。かかる熱収縮性フィルムとしては、第1方向に主として延伸された1軸延伸又は2軸延伸フィルムを用いることができる。
前記熱収縮性フィルムの第1方向(主たる熱収縮方向)における熱収縮率は、特に限定されないが、好ましくは20%以上であり、より好ましくは、30%以上であり、さらに好ましくは40%以上である。なお、前記第1方向における熱収縮率は、大きいほど好ましいが、それにも自ずと限界があるため、前記第1方向における熱収縮率は、理論上、100%未満である。前記熱収縮性フィルムが第2方向に熱変化するフィルムである場合、その第2方向における熱収縮率は、例えば、−3〜15%であり、好ましくは0〜10%である。前記熱収縮率のマイナスは、熱伸長を意味する。
ただし、前記熱収縮率は、加熱前(標準状態下で24時間保存)のフィルムの長さ(元の長さ)と、90℃温水中に10秒間浸漬して取り出した後のフィルムの長さ(浸漬後の長さ)と、をそれぞれ標準状態下で計測し、下記式に代入して求められる。なお、各フィルムの長さは、標準状態下で計測する。
前記熱収縮率(%)=[{(第1方向(又は第2方向)の元の長さ)−(第1方向(又は第2方向)の浸漬後の長さ)}/(第1方向(又は第2方向)の元の長さ)]×100。
<デザイン層>
デザイン層3は、基材2の裏面側に設けられ、好ましくは、基材2の裏面に直接設けられる。デザイン層3は、必要に応じて設けられる。
デザイン層3は、基材2を基準にして、その全体に亘って設けられていてもよく、或いは、その一部分に設けられていてもよい。デザイン層3が基材2の一部分に設けられる場合、デザイン層3は、1箇所又は複数箇所に分かれて設けられる(換言すると、基材2の裏面を海とし且つデザイン層3を島とする海島状にデザイン層3は設けられる)。
図示例では、ラベル端縁を含む縁部を除く領域の全部又は一部分に、デザイン層3が設けられている。
デザイン層3には、所望の表示が表されている。デザイン層3の表示は、特に限定されず、ラベルに通常表されている表示と同様であり、例えば、絵柄、記号、文字、説明書きなどが挙げられる。
デザイン層3は、従来公知のカラーインキを用いて、グラビア印刷などの公知の印刷法によって1色又は多色で形成される。前記デザイン層3を形成するカラーインキは、銀色系層4の色彩とは異なる色彩のものが主として用いられる。銀色系層4とは異なる色彩のカラーインキによってデザイン層3が形成されることにより、表面側からデザイン層3の表示を視認できる。もっとも、前記カラーインキの一部に、銀色系層4と同色のインキが含まれていてもよい。
カラーインキは、固化性の観点では、溶剤揮発型などの乾燥タイプ、紫外線硬化型などの反応タイプなどが挙げられる。
デザイン層3の厚みは、特に限定されず、例えば、0.5μm〜5μmである。
<銀色系層>
銀色系層4は、デザイン層3の裏面側に設けられ、好ましくは、デザイン層3の裏面に直接設けられる。
銀色系層4は、基材2を基準にして、その全体に亘って設けられていてもよく、或いは、その一部分に設けられていてもよい。銀色系層4が基材2の一部分に設けられる場合、銀色系層4は、1箇所又は複数箇所に分かれて設けられる。
図示例では、ラベル縁部を含む基材2の全体に亘って銀色系層4が設けられている。
銀色系層4は、アルミニウム顔料を含む層である。アルミニウム顔料を含む層は、通常、銀色(メタリック色とも言う)を呈し、遮光性に優れている。
銀色系層4は、少なくとも可視光線に対する遮光性に優れた不透明な層である。従って、銀色系層4の表面側から見たときに、銀色系層4の裏面側を視認できない。
銀色系層4は、例えば、アルミニウム顔料及びバインダー樹脂を含み、必要に応じて各種添加剤を含む液を印刷法やコーティング法などによってベタ状に塗工することによって形成できる。例えば、銀色系層4は、アルミニウム顔料を含む銀色インキを用いて、グラビア印刷などの公知の印刷法によって形成できる。
前記銀色インキは、アルミニウム顔料及びバインダー樹脂を含み、必要に応じて、有色の顔料及び各種の添加剤を含む。
アルミニウム顔料を含むインキは、固化性の観点では、溶剤揮発型などの乾燥タイプ、紫外線硬化型などの反応タイプなどが挙げられる。
アルミニウム顔料は、アルミニウム単独(アルミニウム単体)、アルミニウム合金、又はアルミニウム化合物で構成される。また、アルミニウム顔料は、前記から選ばれる2つ以上の混合物で構成されていてもよい。アルミニウム顔料は、アルミニウムを含むことを条件として、その組成は特に限定されない。
アルミニウム顔料は、リーフィングタイプ又はノンリーフィングタイプのいずれでもよい。輝度感に優れるという観点では、リーフィングタイプが好ましく、耐浸食性に優れるという観点では、ノンリーフィングタイプが好ましい。
アルミニウム顔料の厚みは、特に限定されないが、例えば、5〜50nmであり、好ましくは、10nm〜40nmである。
アルミニウム顔料の平均粒子径(D50)は、特に限定されないが、例えば、0.3μm〜100μmである。前記平均粒子径(D50)は、レーザー回折法によるレーザー回折式粒度分布測定装置を用いて測定された粒度分布に基づき、その体積平均を算出して求められる。
アルミニウム顔料は、真空蒸着法により製造されたものなどを使用できる。
前記バインダー樹脂は、特に限定されず、例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ニトロセルロースやセルロース・アセテート・ブチレートなどのセルロース系樹脂、アミド系樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ロジン樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリエステル系樹脂などが挙げられる。
添加剤としては、例えば、消泡剤、潤滑剤、アマイド系沈降防止剤などの沈降防止剤、充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤などが挙げられる。
アルミニウム顔料の含有量は、銀色系層4を100重量%としたときに、3重量%〜50重量%であり、好ましくは5重量%〜40重量%である。
銀色系層4の厚みは、特に限定されないが、例えば、0.3μm〜10μmであり、好ましくは、0.5μm〜10μmである。
<白色樹脂層>
白色樹脂層5は、銀色系層4の裏面側に設けられ、好ましくは、銀色系層4の裏面に直接設けられる。白色樹脂層5は、必要に応じて設けられる。
白色樹脂層5は、基材2を基準にして、その全体に亘って設けられていてもよく、或いは、その一部分に設けられていてもよい。白色樹脂層5が一部分に設けられる場合、1箇所又は複数箇所に分かれて設けられる。
好ましくは、白色樹脂層5は、少なくとも銀色系層4に重なる範囲に設けられる。白色樹脂層5は、銀色系層4の色彩を際立たせる視覚的効果を有する。このため、銀色系層4の裏面側に重なって白色樹脂層5が設けられていることにより、表面側から見たときに、より綺麗な銀色を呈する。
図示例では、ラベル縁部を含む全体に亘って白色樹脂層5が設けられている。
白色樹脂層5は、白色を呈する樹脂層である。
白色樹脂層5は、例えば、白色顔料及びバインダー樹脂を含み、必要に応じて各種添加剤を含む液を印刷法やコーティング法などによってベタ状に塗工することによって形成できる。例えば、白色樹脂層5は、白色顔料を含む白色インキを用いて、グラビア印刷などの公知の印刷法によって形成できる。
白色インキは、白色顔料及びバインダー樹脂を含み、必要に応じて、各種の添加剤を含む。白色インキは、固化性の観点では、溶剤揮発型などの乾燥タイプ、紫外線硬化型などの反応タイプなどが挙げられる。
白色顔料としては、代表的には、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウムなどが挙げられ、好ましくは酸化チタンが用いられる。
白色インキのバインダー樹脂及び添加剤としては、上記<銀色系層>で例示のようなものが挙げられる。
白色層の厚みは、特に限定されないが、例えば、1μm〜10μmである。
<浸食防止樹脂層>
浸食防止樹脂層6は、基材2と協働して銀色系層4を挟むように配設される。浸食防止樹脂層6を設けることにより、アルミニウム顔料が容器の水溶液によって浸食されることを防止できる。
本実施形態では、浸食防止樹脂層6は、銀色系層4の裏面側に設けられ、前記白色樹脂層5が設けられている場合には、白色樹脂層5の裏面に直接設けられる。
白色樹脂層5は、少なくとも銀色系層4に重なる範囲に設けられる。
図示例では、ラベル縁部を含む全体に亘って浸食防止樹脂層6が設けられている。
浸食防止樹脂層6は、液状滑剤を含む樹脂層である。
浸食防止樹脂層6は、透明又は不透明のいずれでもよいが、透明であることが好ましく、無色透明であることがより好ましい。
浸食防止樹脂層6は、例えば、液状滑剤及びバインダー樹脂を含み、必要に応じて、顔料及び各種添加剤を含む液を印刷法やコーティング法などによってベタ状に塗工することによって形成できる。例えば、浸食防止樹脂層6は、液状滑剤を含むインキを用いて、グラビア印刷などの公知の印刷法によって形成できる。
浸食防止樹脂層6を形成するインキは、液状滑剤及びバインダー樹脂を含み、必要に応じて、顔料及び各種添加剤を含み、固化性の観点では、溶剤揮発型などの乾燥タイプ、紫外線硬化型などの反応タイプなどが挙げられる。
液状滑剤は、標準状態下で流動性を有する滑剤であり、好ましくは、5℃〜35℃程度の範囲内で流動性を有する滑剤である。液状滑剤としては、例えば、フッ素オイル、流動パラフィン、シリコーンオイル、マシンオイルなどが挙げられ、シリコーンオイルが好ましい。シリコーンオイルとしては、例えば、アミノ変性シリコーンなどの変性シリコーンを用いてもよい。
液状滑剤の含有量は、特に限定されないが、浸食防止樹脂層6の全体を100重量%とした場合に、液状滑剤は、例えば、0.1重量%〜5重量%であり、好ましくは、0.5重量%〜1.5重量%である。
バインダー樹脂としては、上記<銀色系層>で例示のようなものが挙げられ、好ましくは、アクリル系樹脂を主成分とすることが好ましい。液状滑剤及び主成分樹脂としてアクリル系樹脂を含む浸食防止樹脂層6は、界面活性剤を含む水溶液が酸性やアルカリ性などの性質を有している場合においてもpHの変動に影響され難く、浸食防止効果に優れている。なお、主成分は、浸食防止樹脂層6を構成する樹脂成分の中で最も重量比率が大きい樹脂をいう。
添加剤としては、上記<銀色系層>で例示のようなものが挙げられる。
浸食防止樹脂層6は、顔料を含んでいてもよく、或いは、実質的に顔料を含んでいなくてもよい。平均粒径0.35μm以上の顔料を実質的に含まない浸食防止樹脂層6が好ましく、さらに、平均粒径0.2μm以上の顔料を実質的に含まない浸食防止樹脂層6がより好ましい。以下、平均粒径0.2μm以上の顔料を特定顔料という場合がある。
特定顔料を実質的に含まない浸食防止樹脂層6においては、平均粒径0.2μm未満の顔料を含んでいてもよく、或いは、全ての顔料を実質的に含んでいなくてもよい。「実質的に含まない」とは、不可避的に含まれる程度の微量の混入は許容され、有意な量の混入は除外されるという意味である。
前記顔料の平均粒径は、平均粒子径(D50)であり、レーザー回折法によるレーザー回折式粒度分布測定装置を用いて測定された粒度分布に基づき、その体積平均を算出して求められる。
なお、例えば、一般的な白色インキは、特定顔料(酸化チタン)を白色インキ中に30重量%以上含むが、含有量を調整することで(例えば、30重量%未満)、このような特定顔料を浸食防止樹脂層6に含ませてもよい。
粒子径が大きい特定顔料が浸食防止樹脂層6中に存在する場合や顔料含有率が高い場合は、インキ固化層中に、顔料と樹脂の隙間や顔料間に樹脂が殆どない隙間が生じ、その隙間から界面活性剤を含む水溶液が侵入するおそれがある。特定顔料を実質的に含まない浸食防止樹脂層6であれば、前記隙間が生じ難く、銀色系層4の消色を効果的に防止できる。
顔料を含む浸食防止樹脂層6は、有色透明又は不透明となり、顔料を実質的に含まない浸食防止樹脂層6は、無色透明となる。
浸食防止樹脂層6の、銀色系層4とは反対側の面のぬれ性は、特に限定されないが、その面の蒸留水との接触角が、80度以上であることが好ましく、さらに、85度以上であることがより好ましい。本実施形態においては、浸食防止樹脂層6の、銀色系層4とは反対側の面は、浸食防止樹脂層6の裏面である。前記接触角は、JIS K 6768に準拠した液滴法によって求められる値をいう。接触角の具体的な測定方法は、下記実施例を参照するものとする。
液状滑剤を配合することにより、前記接触角を80度以上に設定できる。
浸食防止樹脂層6の裏面(銀色系層4とは反対側の面)を蒸留水との接触角80度以上とすることにより、浸食防止樹脂層6の裏面から水が浸入することを抑制できる。
浸食防止樹脂層6の厚みは、特に限定されないが、厚みが大きいほど銀色系層4の消色を防止できる。かかる観点から、浸食防止樹脂層6の厚みは、例えば、0.3μm以上であり、好ましくは、0.5μm以上である。前述のように浸食防止樹脂層6は厚みが大きいほど好ましいが、浸食防止樹脂層6はラベルの層構成の一部を成すものであるので、製品上及び製造工程上の観点で自ずと限界があり、浸食防止樹脂層6の厚みは、例えば、10μm以下である。
なお、浸食防止樹脂層6は、液状滑剤を含んでいるので、滑り層としても機能し得る。本実施形態では、浸食防止樹脂層6は、ラベル基材11(筒状ラベルA1)の最裏面に設けられているので、これを筒状ラベルA1の滑り層として利用することもできる。
表面側から順に基材2/デザイン層3/銀色系層4/白色樹脂層5/浸食防止樹脂層6を有するラベル基材11の第1方向が周方向となるように、そのラベル基材11を筒状に丸め、第1側端部を第2側端部に重ね合わせて接着してシール部111を形成することにより、筒状ラベルA1が構成される。
なお、自己伸縮性フィルムを用いる場合には、その伸縮方向が周方向となるように、筒状に丸めて両側端部を接着することにより、筒状ラベルA1が構成される。
前記第1側端部と第2側端部の接着方法は、特に限定されず、溶剤を用いた溶着、接着剤を用いた接着などが挙げられる。
{容器}
図4を参照して、容器9は、内部に収納部が形成され且つその収納部に内容物(図示せず)が収納された胴部91と、胴部91の収納部に連通され且つ内容物を出し入れする開口部(図示せず)と、前記開口部を開閉する蓋部92と、を有する。
容器9の材質は、特に限定されず、合成樹脂、陶器、金属などが挙げられる。容器9は、透明又は不透明のいずれでもよい。
容器9に収納された内容物は、界面活性剤を含む水溶液であり、或いは、界面活性剤及び金属封鎖剤を含む水溶液である。
界面活性剤(及び必要に応じて金属封鎖剤)を含む水溶液は、特に限定されず、洗剤などの洗浄剤、医薬品や工業薬品などの薬品類などが挙げられる。
界面活性剤を含む水溶液としては、食器洗い液体洗剤、液体洗濯洗剤、液体漂白剤、液体石けん、シャンプーなどの各種の洗浄剤が挙げられる。
界面活性剤としては、従来公知のカチオン系、アニオン系、両性系、ノニオン系などが挙げられる。
金属封鎖剤は、水中の金属イオンをキレート結合により不活性化するものであり、エデト酸(EDTA)や、L−アスパラギン酸二酢酸(ASDA)、L−グルタミン酸二作酸などのキレート剤などが挙げられる。
<ラベル付き容器>
上記筒状ラベルA1を容器9の外側に装着することにより、図4に示すような、ラベル付き容器B1が得られる。
例えば、筒状ラベルA1を形成する基材2が熱収縮性フィルムである場合には、筒状ラベルA1を容器9の胴部91に外嵌した後、加熱することによって筒状ラベルA1が収縮し、容器9の胴部91に密着する。また、筒状ラベルA1を形成する基材2が自己伸縮性フィルムである場合には、筒状ラベルA1を拡径して容器9の胴部91に外嵌した後、その拡径を解除することによって筒状ラベルA1が収縮(元の状態に復元)し、容器9の胴部91に密着する。このようにして、図4に示すようなラベル付き容器B1が得られる。
なお、第2の筒状ラベルA1については、上記ラベル基材11を容器9の胴部91に巻き付け、第1側端部と第2側端部を接着して筒状に形成することにより(必要に応じて、加熱してラベル基材11を収縮させることにより)、ラベル付き容器B1が得られる。
なお、図4のラベル付き容器B1は、筒状ラベルA1が容器9の胴部91のみに装着されているが、筒状ラベルA1が容器9の蓋部92近傍にまで装着されていてもよく、或いは、筒状ラベルA1が蓋部92にまで装着されていてもよい。
本発明のラベル付き容器B1は、熱収縮性筒状ラベルA1が銀色系層4を有するので、表面側(視認面側)から見たときに、輝いた銀色が見え、綺麗なメタリック調の外観を有する。特に、銀色系層4のアルミニウム顔料としてリーフィングタイプを用いた場合には、輝度感に優れる。また、銀色系層4がラベルの略全体に設けられている場合には、遮光性にも優れる。
ところで、本発明者らの研究によれば、界面活性剤を含む水溶液がラベルに接触すると銀色系層が消色することが判っている。特に、界面活性剤及び金属封鎖剤を含む水溶液が接触すると消色し易い傾向にある。銀色系層を消色させるメカニズムは、明確ではないが、本発明者の様々な実験から、次のように推定する。すなわち、疎水性の樹脂層(主成分が疎水性樹脂であるバインダー樹脂を含む層)には、通常、水が侵入し難いが、水に界面活性剤が含まれていると、その界面活性剤の働きで水と共に界面活性剤が層内に侵入していく。水及び界面活性剤が銀色系層4中に浸透すると、界面活性剤がアルミニウム顔料に作用して顔料被膜を破壊し、水によってアルミニウムが水酸化アルミニウムなどに変化し、この酸化物が界面活性剤の作用で極小となり、層中から抜けていく。特に、金属封鎖剤が含まれていると、これを促進すると考えられる。このようなメカニズムでアルミニウム顔料が消失され、銀色系層が消色すると推定される。
本発明にあっては、銀色系層4が基材2と液状滑剤を含む浸食防止樹脂層6の間に介在されている。基材2が合成樹脂フィルムなどの場合には、その基材2に水が浸透することはないので、界面活性剤及び水が基材2側から銀色系層4に侵入することはない。
一方、液状滑剤を含む浸食防止樹脂層6は、界面活性剤及び水の少なくともいずれか一方の侵入を防止する機能があると考えられ、特に、少なくとも水の侵入を防止する機能があると考えられる。浸食防止樹脂層6の、銀色系層4とは反対側の面の接触角が80度以上の場合には、水の浸入を効果的に防止できる。このため、少なくとも界面活性剤が浸食防止樹脂層6側から銀色系層4に侵入し難くなる。
その結果、銀色系層4が経時的に消色することを防止でき、長期間に亘って綺麗なメタリック調の外観を有するラベル付き容器B1を提供できる。
なお、銀色系層4の端面(厚み面)から侵入しうる界面活性剤及び水は、極僅かで無視できる程度であり、銀色系層4の端面が浸食防止樹脂層6で覆われていなくても、銀色系層4が経時的に消色するほどではない。もっとも、必要に応じて、銀色系層4の端面を覆うように、浸食防止樹脂層6を形成してもよい。
以下、本発明の第2実施形態を説明するが、その説明に於いては、主として上記第1実施形態と異なる構成及び効果について説明し、同様の構成などについては、用語又は符号をそのまま援用し、その構成の説明を省略する場合がある。
[第2実施形態]
第2実施形態は、ラベルとしてタックラベルが用いられ、そのタックラベルが容器に装着されているラベル付き容器に関する。
タックラベルは、裏面に粘着剤(又は接着剤)が設けられたラベルであり、前記粘着剤(又は接着剤)を介して容器に貼り付けられる。
図5及び図6は、タックラベルA2を示す。なお、図5の正面図は、タックラベルA2を表面側から見たものである。
図6を参照して、本実施形態においては、ラベル基材12は、表面側(視認面側)から順に、浸食防止樹脂層6と、アルミニウム顔料を含む銀色系層4と、基材2と、を有する。このラベル基材12は、その一部又は全体に、浸食防止樹脂層6/銀色系層4/基材2、の層構成を有する。タックラベルA2を形成するラベル基材12も、少なくとも一部分に前記層構成を有していることを条件として、その部分以外については、銀色系層4及び浸食防止樹脂層6の少なくとも一方を有さなくてもよく、或いは、ラベル基材12の全体が、基材2/銀色系層4/浸食防止樹脂層6を有していてもよい。
図6を参照して、例えば、ラベル基材12(タックラベルA2)は、表面側から順に、保護層7/浸食防止樹脂層6/デザイン層3/銀色系層4/白色樹脂層5/基材2/粘着剤層8(又は接着剤層)の層構成部分を有する。
タックラベルA2を形成する基材2は、透明又は不透明で、強度及び柔軟性を有するものであれば特に限定されず、従来公知の基材2を使用できる。
前記基材2は、熱収縮性及び自己伸縮性を有していてもよいが、好ましくは、熱収縮性及び自己伸縮性を有さないものが用いられる。
タックラベルA2を形成する基材2としては、例えば、合成樹脂フィルム、発泡樹脂シート、紙、合成紙及びこれらの積層体などが挙げられる。
タックラベルA2を形成する基材2の厚みは、特に限定されず、例えば、20μm〜300μmであり、好ましくは30μm〜200μmである。
タックラベルA2を形成するラベル基材12の裏面側には、粘着剤層8又は接着剤層が設けられ、好ましくは、粘着剤層8が設けられている。例えば、前記粘着剤層8(又は接着剤層)は、ラベル基材12の基材2の裏面に直接設けられている。前記粘着剤層8(又は接着剤層)は、基材2の裏面側において全体に亘って設けられていてもよく、或いは、一部分に設けられていてもよい。図示例では、粘着剤層8(又は接着剤層)は、基材2の裏面全体に設けられている。
粘着剤は、容器9に接着及び剥離可能で、剥離後、再接着できるもの(再貼付可能なもの)である。粘着剤の種類は、特に限定されず、感圧型粘着剤、感熱型粘着剤などが用いられる。接着剤は、容器9に接着可能であるが、剥離困難又は剥離可能であっても再接着できないものである。
前記粘着剤層8(又は接着剤層)は、透明、半透明又は不透明の何れでもよい。
また、粘着剤層8(又は接着剤層)の厚みは、特に限定されないが、通常、10μm〜30μmであり、好ましくは、15μm〜25μmである。
本実施形態では、銀色系層4及び浸食防止樹脂層6は、基材2の表面側に設けられている。
具体的には、基材2の表面には、必要に応じて、白色樹脂層5が設けられている。その白色樹脂層5の表面に、又は、白色樹脂層5を設けない場合には基材2の表面に、銀色系層4が設けられている。
銀色系層4の表面には、必要に応じてデザイン層3が設けられている。そのデザイン層3の表面に、又は、デザイン層3を設けない場合には銀色系層4の表面に、浸食防止樹脂層6が設けられている。白色樹脂層5、銀色系層4、デザイン層3及び浸食防止樹脂層6の詳細は、第1実施形態と同様であるので、それを参照されたい。
本実施形態では、浸食防止樹脂層6は銀色系層4の表面側に設けられるので、透明な浸食防止樹脂層6が採用され、好ましくは無色透明な浸食防止樹脂層6が採用される。なお、デザイン層3が設けられる場合において、浸食防止樹脂層6は、デザイン層3の表面側に積層されているが、浸食防止樹脂層6が、銀色系層4とデザイン層3の間に設けられていてもよい。
浸食防止樹脂層6の表面には、透明な保護層7が設けられている。この保護層7は、好ましくは無色透明である。
保護層7は、ラベル基材12(タックラベルA2)の最表面を成している。
保護層7は、例えば、樹脂を含み、必要に応じて各種添加剤を含む液を印刷法やコーティング法などによってベタ状に塗工することによって形成できる。例えば、保護層7は、実質的に着色剤を含まない無色透明インキ(いわゆるメジウムインキ)を用いて、グラビア印刷などの公知の印刷法によって形成できる。
無色透明インキは、実質的に着色剤を含まず、バインダー樹脂を含み、必要に応じて、各種の添加剤を含む。無色透明インキは、乾燥タイプでもよいが、紫外線硬化型などの反応タイプが好ましい。
保護層7の厚みは、特に限定されないが、例えば、1μm〜5μmである。
タックラベルA2の正面視形状は、特に限定されず、図示例のような略楕円状のほか、特に図示しないが、略円形状、略四角形状や略三角形状などの略多角形状、星形状、その他の異形状などでもよい。
粘着剤層8(又は接着剤層)を介してタックラベルA2を容器9の外側に貼り付けることにより、図7に示すような、ラベル付き容器B2が得られる。
本実施形態のラベル付き容器B2も、上記第1実施形態で説明したように、タックラベルA2の銀色系層4が消色し難く、長期間に亘って綺麗なメタリック調の外観を維持できる。
[その他の実施形態]
上記各実施形態では、本発明のラベル付き容器として、筒状ラベル及びタックラベルが装着されたラベル付き容器を例示したが、本発明は、これらに限られず、グルー糊でラベルが容器に貼り付けられるラベル付き容器、成形時に容器に装着されるインモールドラベルを含むラベル付き容器などに適用してもよい。
次に、実施例を示し、本発明をさらに詳述する。ただし、本発明は下記実施例に限定されるわけではない。
[使用材料]
(1)基材
厚み50μmの延伸ポリスチレン系フィルム。
(2)デザイン層の形成材料
グラビア印刷用カラーインキ。
(3)アルミニウム顔料を含む銀色系層の形成材料
ノンリーフィングタイプのアルミニウム顔料及び主成分樹脂としてアクリル系樹脂を含む銀色インキ(A)。
(4)アルミニウム顔料を含む銀色系層の形成材料
リーフィングタイプのアルミニウム顔料及び主成分樹脂としてアクリル系樹脂を含む銀色インキ(B)。
(5)浸食防止樹脂層(A)の形成材料
着色剤を含まず、液状滑剤及び主成分樹脂としてアクリル系樹脂を含むメジウムインキ(A)。
(6)浸食防止樹脂層(B)の形成材料
着色剤を含まず、液状滑剤及び主成分樹脂としてアクリル系樹脂を含むメジウムインキ(B)。
(7)白色樹脂層の形成材料
液状滑剤を含まず、酸化チタン(含有量30重量%以上)及び主成分樹脂としてアクリル系樹脂を含む白色インキ。
(8)透明な保護層の形成材料
着色剤及び液状滑剤を含まず、主成分樹脂としてアクリル系樹脂を含むメジウムインキ。
[実施例1]
前記ポリスチレン系フィルムの裏面に、カラーインキをグラビア印刷版を用いてベタ状に印刷しインキを乾燥することにより、厚み約1.5μmのデザイン層を形成した。さらに、このデザイン層の裏面に、銀色インキ(A)をグラビア印刷版を用いてベタ状に印刷しインキを乾燥することにより、厚み約1.5μmの銀色系層(A)を形成した。この銀色系層(A)の裏面に、白色インキをグラビア印刷版を用いてベタ状に印刷しインキを乾燥することにより、厚み約1.5μmの白色樹脂層を形成した。この白色樹脂層の裏面に、メジウムインキ(A)をグラビア印刷版を用いてベタ状に印刷しインキを乾燥することにより、厚み約1.5μmの浸食防止樹脂層(A)を形成した。
得られたラベル基材は、基材/デザイン層/銀色系層(ノンリーフィングタイプ)/白色樹脂層/浸食防止樹脂層(A)、の層構成であった。
[実施例2]
メジウムインキ(A)に代えて、メジウムインキ(B)を用いて浸食防止樹脂層(B)を形成したこと以外は、実施例1と同様にして、基材/デザイン層/銀色系層(ノンリーフィングタイプ)/白色樹脂層/浸食防止樹脂層(B)の層構成のラベル基材を作製した。
[実施例3]
白色樹脂層を形成しなかったこと以外は、実施例2と同様にして、基材/デザイン層/銀色系層(ノンリーフィングタイプ)/浸食防止樹脂層(B)の層構成のラベル基材を作製した。
[実施例4]
実施例1と同様にして、ポリスチレン系フィルムの裏面にデザイン層及び銀色系層(A)を形成した後、この銀色系層(A)の裏面に、メジウムインキ(B)をグラビア印刷版を用いてベタ状に印刷しインキを乾燥することにより、厚み約1.5μmの浸食防止樹脂層(B)を形成した。この浸食防止樹脂層(B)の裏面に、白色インキをグラビア印刷版を用いてベタ状に印刷しインキを乾燥することにより、厚み約1.5μmの白色樹脂層を形成し、基材/デザイン層/銀色系層(ノンリーフィングタイプ)/浸食防止樹脂層(B)/白色樹脂層の層構成のラベル基材を作製した。
[比較例1]
メジウムインキ(A)に代えて、メジウムインキ(C)を用いて透明な保護層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして、基材/デザイン層/銀色系層(ノンリーフィングタイプ)/白色樹脂層/透明な保護層の層構成のラベル基材を作製した。
[比較例2]
メジウムインキ(A)を用いた浸食防止樹脂層(A)を形成しなかったこと以外は、実施例1と同様にして、基材/デザイン層/銀色系層(ノンリーフィングタイプ)/白色樹脂層の層構成のラベル基材を作製した。
[実施例5]
銀色インキ(A)に代えて、銀色インキ(B)を用いて銀色系層(リーフィングタイプ)を形成したこと以外は、実施例1と同様にして、基材/デザイン層/銀色系層(リーフィングタイプ)/白色樹脂層/浸食防止樹脂層(A)の層構成のラベル基材を作製した。
[実施例6]
銀色インキ(A)に代えて、銀色インキ(B)を用いて銀色系層(リーフィングタイプ)を形成したこと以外は、実施例2と同様にして、基材/デザイン層/銀色系層(リーフィングタイプ)/白色樹脂層/浸食防止樹脂層(B)の層構成のラベル基材を作製した。
[実施例7]
銀色インキ(A)に代えて、銀色インキ(B)を用いて銀色系層(リーフィングタイプ)を形成したこと以外は、実施例3と同様にして、基材/デザイン層/銀色系層(リーフィングタイプ)/浸食防止樹脂層(B)の層構成のラベル基材を作製した。
[実施例8]
銀色インキ(A)に代えて、銀色インキ(B)を用いて銀色系層(リーフィングタイプ)を形成したこと以外は、実施例4と同様にして、基材/デザイン層/銀色系層(リーフィングタイプ)/浸食防止樹脂層(B)/白色樹脂層の層構成のラベル基材を作製した。
[比較例3]
銀色インキ(A)に代えて、銀色インキ(B)を用いて銀色系層(リーフィングタイプ)を形成したこと以外は、比較例1と同様にして、基材/デザイン層/銀色系層(リーフィングタイプ)/白色樹脂層/透明な保護層の層構成のラベル基材を作製した。
[比較例4]
銀色インキ(A)に代えて、銀色インキ(B)を用いて銀色系層(リーフィングタイプ)を形成したこと以外は、比較例2と同様にして、基材/デザイン層/銀色系層(リーフィングタイプ)/白色樹脂層の層構成のラベル基材を作製した。
[蒸留水接触角の測定]
実施例1のラベル基材の浸食防止樹脂層(A)の裏面、実施例2のラベル基材の浸食防止樹脂層(B)の裏面、比較例1のラベル基材の透明な保護層の裏面、及び、比較例2のラベル基材の白色樹脂層の裏面のそれぞれの接触角を、JIS K 6768に準拠し、下記の方法で測定した。その結果を表1に示す。なお、接触角(度)は、n5の平均値である。
測定装置:協和界面化学株式会社製、PCA−11。
測定法:静滴法(液滴法)。
解析法:θ/2法。
液滴量:2μL。
液体:蒸留水。
Figure 2020055565
[消色試験]
各実施例及び比較例のラベル基材を、それぞれ縦×横=5cm×5cmに切り取って各サンプルを準備した。市販の食器用洗剤(この洗剤には界面活性剤が含まれている)の原液を40℃の恒温槽に入れ、この原液に各サンプルを同時に浸し、24時間そのまま静置した。24時間後に取り出し、銀色系層の銀色が消失しているか否かを目視で判断した。その結果を、表2及び表3に示す。
なお、表1及び表2の「◎」は、銀色が全く消えていなかったことを示し、「○」は、銀色が少し薄くなっている部分があったが、全体として銀色となっていたことを示し、「×」は、銀色が消失し、さらに、樹脂層などに部分的な剥がれが見られたことを示す。
Figure 2020055565
Figure 2020055565
上記結果から、液状滑剤を含む浸食防止樹脂層(A),(B)を有する実施例は、銀色系層が浸食され難いことが判る。また、ノンリーフィングタイプのアルミニウム顔料を含む銀色系層と浸食防止樹脂層(A),(B)の組み合わせは、特に浸食され難いことが判る。一方、液状滑剤を含まない白色樹脂層(白色インキ)や透明な樹脂層(メジウムインキ)では、浸食防止効果が全くないことが判る。
A1,A2 ラベル
B1,B2 ラベル付き容器
11,12 ラベル基材
2 基材2
3 デザイン層
4 銀色系層
5 白色樹脂層
6 浸食防止樹脂層
9 容器

Claims (5)

  1. 容器と、前記容器に装着されたラベルであって、アルミニウム顔料を含む銀色系層及び基材を有するラベルと、を有し、
    前記容器には、界面活性剤を含む水溶液が収容されており、
    前記アルミニウム顔料を含む銀色系層が、前記基材と浸食防止樹脂層の間に介在されており、前記浸食防止樹脂層が、液状滑剤を含んでいる、ラベル付き容器。
  2. 前記浸食防止樹脂層が、無色透明である、請求項1に記載のラベル付き容器。
  3. 前記浸食防止樹脂層の、前記銀色系層とは反対側の面の蒸留水との接触角が、80度以上である、請求項1または2に記載のラベル付き容器。
  4. 前記浸食防止樹脂層が、アクリル系樹脂を主成分とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のラベル付き容器。
  5. 前記水溶液が、金属封鎖剤をさらに含む、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のラベル付き容器。
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