JP2020055101A - 研磨パッド及び研磨加工物の製造方法 - Google Patents

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立馬 松岡
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さつき 鳴島
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大和 ▲高▼見沢
Yamato TAKAMIZAWA
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Abstract

【課題】スクラッチの発生を低減することのできる研磨パッド及び研磨加工物の製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】研磨層としてポリウレタンシートを備え、浸水状態で、周波数1.6Hz、20〜100℃の条件で行う動的粘弾性測定において、前記ポリウレタンシートが、40〜60℃の範囲に損失正接tanδのピークを有する、研磨パッド。【選択図】なし

Description

本発明は、研磨パッド及び研磨加工物の製造方法に関する。
半導体デバイス、電子部品等の材料、特に、Si基板(シリコンウェハ)、ハードディスク用基板、ガラスやLCD(液晶ディスプレイ)用基板等の薄型基板(被研磨物)の表面(加工面)では、研磨スラリーを用いて研磨パッドによる化学機械研磨加工が行われる。
このような研磨加工に用いられる研磨パッドとして、たとえば、ディッシング低減を目的として、約1〜3.6の30℃〜90℃でのE′の比を有する研磨層を備える研磨パッドを用いることや(特許文献1)、また、プラナリゼーション性能と低欠陥性能率の両立を目的として、0.1容量%の気孔率を有し、40℃及び1rad/secで385〜750 l/PaのKELエネルギー損失係数ならびに40℃及び1rad/secで100〜400MPaの弾性率E′を有するポリマー材料を研磨層として備える研磨パッドを用いることが知られている(特許文献2)。
特表2004−507076号公報 特開2005−136400号公報
しかしながら、上記特許文献1及び2に記載の研磨パッドを用いた場合には、得られる被研磨物の面品位が高いとは言えず、例えばスクラッチなどが生じることがわかってきた。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、スクラッチの発生を低減することのできる研磨パッド及び研磨加工物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究をした結果、浸水(水中)条件下において動的粘弾性測定を行った場合において、得られるtanδのピークが特定の温度範囲にあるポリウレタンシートを研磨層として用いることにより、上記課題を解決しうることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
〔1〕
研磨層としてポリウレタンシートを備え、
浸水状態で、周波数1.6Hz、20〜100℃の条件で行う動的粘弾性測定において、前記ポリウレタンシートが、40〜60℃の範囲に損失正接tanδのピークを有する、
研磨パッド。
〔2〕
前記損失正接tanδのピークの値が、0.15〜0.35である、
〔1〕に記載の研磨パッド。
〔3〕
浸水状態で、周波数1.6Hz、20〜100℃の条件で行う動的粘弾性測定において、40℃における前記ポリウレタンシートの損失弾性率E’’の値が、21MPa以上である、
〔1〕又は〔2〕に記載の研磨パッド。
〔4〕
浸水状態で、周波数1.6Hz、20〜100℃の条件で行う動的粘弾性測定において、前記ポリウレタンシートの60℃と70℃における損失正接tanδの差Aが、50℃と60℃における損失正接tanδの差Bと、70℃と80℃における損失正接tanδの差Cよりも小さい
〔1〕〜〔3〕のいずれか一項に記載の研磨パッド。
〔5〕
前記ポリウレタンシートは、ポリウレタン樹脂と、該ポリウレタン樹脂中に分散した中空微粒子とを含む、
〔1〕〜〔4〕のいずれか一項に記載の研磨パッド。
〔6〕
研磨スラリーの存在下、〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載の研磨パッドを用いて、被研磨物を研磨する研磨工程を有する、
研磨加工物の製造方法。
本発明によれば、スクラッチの発生を低減することのできる研磨パッド及び研磨加工物の製造方法を提供することができる。
実施例1における動的粘弾性測定の結果を示す図である。 実施例2における動的粘弾性測定の結果を示す図である。 比較例1における動的粘弾性測定の結果を示す図である。 比較例2における動的粘弾性測定の結果を示す図である。 比較例3における動的粘弾性測定の結果を示す図である。 比較例4における動的粘弾性測定の結果を示す図である。
以下、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
〔研磨パッド〕
本実施形態の研磨パッドは、研磨層としてポリウレタンシートを備え、浸水状態で、周波数1.6Hz、20〜100℃の条件で行う動的粘弾性測定において、前記ポリウレタンシートが、40〜60℃の範囲に損失正接tanδのピークを有する。
(損失正接tanδ)
損失正接tanδは、貯蔵弾性率E’(弾性成分)に対する損失弾性率E’’(粘性成分)の比で表される値であり、測定条件下において、測定対象となる物質が示す弾性と粘性のバランスを示す指標となる。損失正接tanδは、測定対象となる物質が乾燥状態か浸水状態かによって異なることや、測定時の周波数によっても異なることが知られている。本実施形態においては、研磨中の動的プロセスにおける研磨層の動的粘弾性を所定の範囲に制御することにより、研磨時における被研磨物(ワーク)への接触状態をより良好なものとし、さらに、研磨により生じる研磨くずの執拗な押し付けを抑制することで、スクラッチの発生を抑制する。より具体的には、研磨条件下において、貯蔵弾性率E’(弾性成分)に対して損失弾性率E’’(粘性成分)がより優位となる状態が発現するようにすることにより、スクラッチの発生を抑制することができる。
研磨条件下においては、研磨層はスラリーにより濡れた状態であり、所定の温度下、所定の研磨動作により、被研磨物と接触する。そのため、本実施形態においては、研磨層が、浸水状態で、周波数1.6Hz、20〜100℃の条件で行う動的粘弾性測定において、研磨工程の温度と同等の温度範囲(40〜60℃)において、損失正接tanδのピークを有することを規定する。
損失正接tanδのピーク温度は、40〜60℃であり、好ましくは40〜56℃であり、より好ましくは40〜52℃である。損失正接tanδのピークが上記温度範囲内にあることにより、研磨工程の温度と同等の温度範囲において、貯蔵弾性率E’(弾性成分)に対して損失弾性率E’’(粘性成分)がより優位となる状態が発現し、スクラッチの発生が抑制される。
なお、ここで、「20〜100℃の条件で行う動的粘弾性測定において、40〜60℃の範囲に損失正接tanδのピークを有する」とは、20〜100℃の範囲における損失正接tanδの極大値が40〜60℃の範囲にあることを意味する。また、これに加え、本実施形態において「ピーク」とは、極大値となる温度±5℃の温度範囲において、最大値と最小値の差が、0.05以上のであるものをいい、ノイズなどに由来するこれ以上細かい上下変動についてはピークとは解釈しない。
損失正接tanδのピーク値は、好ましくは0.15〜0.35であり、より好ましくは0.20〜0.35であり、さらに好ましくは0.22〜0.35である。損失正接tanδのピーク値が上記範囲内であることにより、研磨工程の温度と同等の温度範囲において、貯蔵弾性率E’(弾性成分)に対して損失弾性率E’’(粘性成分)がより優位となる状態がより有効に発現し、スクラッチの発生がより抑制される傾向にある。
また、浸水状態で、周波数1.6Hz、20〜100℃の条件で行う動的粘弾性測定において、40℃におけるポリウレタンシートの損失弾性率E’’の値は、好ましくは21MPa以上であり、より好ましくは22〜45MPaであり、さらに好ましくは23〜40MPaである。40℃における損失弾性率E’’の値が上記範囲内であることにより、研磨工程の温度と同等の温度範囲において、貯蔵弾性率E’(弾性成分)に対して損失弾性率E’’(粘性成分)がより優位となる状態がより有効に発現し、スクラッチの発生がより抑制される傾向にある。
さらに、浸水状態で、周波数1.6Hz、20〜100℃の条件で行う動的粘弾性測定において、ポリウレタンシートの60℃と70℃における損失正接tanδの差Aが、50℃と60℃における損失正接tanδの差Bと、70℃と80℃における損失正接tanδの差Cよりも小さいことが好ましい。すなわち、後述する図1のように、損失正接tanδのチャートがピークよりも高温側に肩を有することが好ましい。このように高温側に肩を有することにより、ピークよりも高温側でも比較的高いtanδ(水中)が維持される。したがって、より広い温度範囲において、貯蔵弾性率E’(弾性成分)に対して損失弾性率E’’(粘性成分)がより優位となる状態を発現させることができる。これにより、研磨工程において、摩擦熱等により局所的に高温となる部分が生じたとしても、当該部分において貯蔵弾性率E’(弾性成分)が優位となることを抑制することができ、スクラッチの発生がより抑制される傾向にある。
ポリウレタンシートの60℃と70℃における損失正接tanδの差Aは、好ましくは0.010〜0.035であり、より好ましくは0.010〜0.030であり、さらに好ましくは0.012〜0.028である。また、50℃と60℃における損失正接tanδの差Bは、好ましくは0.035〜0.060であり、より好ましくは0.038〜0.050であり、さらに好ましくは0.040〜0.045である。さらに、70℃と80℃における損失正接tanδの差Cは、好ましくは0.055〜0.095であり、より好ましくは0.060〜0.090であり、さらに好ましくは0.065〜0.085である。
なお、60℃と70℃における損失正接tanδの傾きを示す差Aと、50℃と60℃における損失正接tanδの傾きを示す差Bとの差は、好ましくは0.010〜0.040であり、より好ましくは0.014〜0.035であり、さらに好ましくは0.016〜0.030である。また、60℃と70℃における損失正接tanδの傾きを示す差Aと、70℃と80℃における損失正接tanδの傾きを示す差Cとの差は、好ましくは0.030〜0.080であり、より好ましくは0.040〜0.070であり、さらに好ましくは0.050〜0.060である。
本実施形態の動的粘弾性測定は、常法に従って行うことができるが、浸水状態における動的粘弾性測定では、温度23℃の水中に3日間浸漬した研磨層をサンプルとして用い、かつ、水に浸漬した状態でサンプルの測定を行う。このような測定が可能な動的粘弾性測定装置としては、たとえば、パーキンエルマージャパン社製のDMA8000などを例示することができる。その他の条件については、特に制限されるものではないが、実施例において記載した条件により測定することができる。
(ポリウレタンシート)
上記特性を有する研磨層としては、ポリウレタンシートを用いる。ポリウレタンシートを構成するポリウレタン樹脂としては、特に制限されないが、例えば、ポリエステル系ポリウレタン樹脂、ポリエーテル系ポリウレタン樹脂、及びポリカーボネート系ポリウレタン樹脂が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
このようなポリウレタン樹脂としては、ウレタンプレポリマーと硬化剤との反応物であれば特に限定されず、種々公知のものを適用できる。ここで、ウレタンプレポリマーとしては、特に限定されないが、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネートとヘキサントリオールとの付加物;2,4−トリレンジイソシアネートとプレンツカテコールとの付加物;トリレンジイソシアネートとヘキサントリオールとの付加物;トリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとの付加物;キシリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとの付加物;ヘキサメチレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとの付加物;及びイソシアヌル酸とヘキサメチレンジイソシアネートとの付加物が挙げられる。また、これ以外の、ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物との反応により調製されるイソシアネート基含有化合物や、市販されている多様なウレタンプレポリマーを使用してもよい。ウレタンプレポリマーは1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
イソシアネート基含有化合物に用いられるポリイソシアネート化合物としては、分子内に2つ以上のイソシアネート基を有していれば特に制限されるものではない。例えば、分子内に2つのイソシアネート基を有するジイソシアネート化合物としては、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−TDI)、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、ナフタレン−1,4−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネー卜(MDI)、4,4’−メチレン−ビス(シクロヘキシルイソシアネート)(水添MDI)、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ビフェニルジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、キシリレン−1、4−ジイソシアネート、4,4’−ジフェニルプロパンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、プロピレン−1,2−ジイソシアネート、ブチレン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘキシレン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘキシレン−1,4−ジイソシアネート、p−フェニレンジイソチオシアネート、キシリレン−1,4−ジイソチオシアネート、エチリジンジイソチオシアネート等を挙げることができる。
ポリイソシアネート化合物としては、ジイソシアネート化合物が好ましく、中でも2,4−TDI、2,6−TDI、MDI、がより好ましく、2,4−TDI、2,6−TDIが特に好ましい。
これらのポリイソシアネート化合物は、単独で用いてもよく、複数のポリイソシアネート化合物を組み合わせて用いてもよい。
ポリイソシアネート化合物としては、2,4−TDI及び/又は2,6−TDIを含むことが好ましく、2,4−TDI及び2,6−TDIを含むことがより好ましい。2,4−TDI及び2,6−TDIのみからなることがさらにより好ましい。2,4−TDI対2,6−TDIの質量比は、100:0〜50:50であることが好ましく、90:10〜60:40であることがより好ましく、90:10〜70:30であることがさらにより好ましく80:20であることがさらにより好ましい。
イソシアネート基含有化合物に用いられるポリオール化合物としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール(DEG)、ブチレングリコール等のジオール化合物、トリオール化合物等;ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリ(オキシテトラメチレン)グリコール(PTMG)等のポリエーテルポリオール化合物;エチレングリコールとアジピン酸との反応物やブチレングリコールとアジピン酸との反応物等のポリエステルポリオール化合物;ポリカーボネートポリオール化合物、ポリカプロラクトンポリオール化合物等を挙げることができる。また、エチレンオキサイドを付加した3官能性プロピレングリコールを用いることもできる。これらの中でも、PTMGが好ましく、PTMGとDEGを組み合わせて用いることも好ましい。PTMGの数平均分子量(Mn)は、500〜2000であることが好ましく、500〜1300であることがより好ましく、500〜1000であることがさらに好ましく、500〜800であることがさらにより好ましい。数平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(Gel Permeation Chromatography : GPC)により測定することができる。なお、ポリウレタン樹脂からポリオール化合物の数平均分子量を測定する場合は、アミン分解等の常法により各成分を分解した後、GPCによって推定することもできる。ポリオール化合物は単独で用いてもよく、複数のポリオール化合物を組み合わせて用いてもよい。
ウレタンプレポリマーのNCO当量は、好ましくは300〜700であり、より好ましくは350〜600であり、さらに好ましくは400〜500である。なお、「NCO当量」は、“(ポリイソシアネート化合物の質量部十ポリオール化合物の質量部)/[(ポリイソシアネート化合物1分子当たりの官能基数×ポリイソシアネート化合物の質量部/ポリイソシアネート化合物の分子量)−(ポリオール化合物1分子当たりの官能基数×ポリオール化合物の質量部/ポリオール化合物の分子量)]"で求められ、NCO基1個当たりのウレタンプレポリマーの分子量を示す数値である。
また、硬化剤としては、特に限定されないが、例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミン、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジアミン、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(MOCA)、4−メチル−2,6−ビス(メチルチオ)−1,3−ベンゼンジアミン、2−メチル−4,6−ビス(メチルチオ)−1,3−ベンゼンジアミン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス[3−(イソプロピルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル]プロパン、2,2−ビス[3−(1−メチルプロピルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル]プロパン、2,2−ビス[3−(1−メチルペンチルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル]プロパン、2,2−ビス(3,5−ジアミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,6−ジアミノ−4−メチルフェノール、トリメチルエチレンビス−4−アミノベンゾネート、及びポリテトラメチレンオキサイド−di−p−アミノベンゾネート等の多価アミン化合物;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、3−メチル−1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、2,3−ジメチルトリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、3−メチル−4,3−ペンタンジオール、3−メチル−4,5−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、トリメチロールメタン、ポリ(オキシテトラメチレン)グリコール、ポリエチレングリコール、及びポリプロピレングリコール等の多価アルコール化合物が挙げられる。また、多価アミン化合物が水酸基を有していてもよく、このようなアミン系化合物として、例えば、2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン等を挙げることができる。
多価アミン化合物としては、ジアミン化合物が好ましく、特に3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(MOCA)が好ましい。MOCAとしては、例えば、PANDEX E(DIC社製)、イハラキュアミンMT(クミアイ化学社製)などが挙げられる。また、多価アルコール化合物としては、これらの中でも、ポリプロピレングリコールが好ましく、数平均分子量が1000〜3000のポリプロピレングリコールがより好ましく、数平均分子量が1500〜2500のポリプロピレングリコールがさらにより好ましい。硬化剤は1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
硬化剤は、ウレタンプレポリマー100質量部に対して、10〜60質量部添加されることが好ましく、20〜50質量部添加されることがより好ましく、20〜40質量部添加されることがさらにより好ましい。
ウレタンプレポリマーの分子量(重合度)や、ウレタンプレポリマーと硬化剤との組み合わせにより、損失正接tanδのピーク温度を調整することができる。このような観点から、一例として、ウレタンプレポリマーとしてのイソシアネート基含有化合物の末端に存在するイソシアネート基に対する、硬化剤に存在する活性水素基(アミノ基及び水酸基)の当量比であるR値が、0.70〜1.30となるように各成分を混合することが好ましく、0.75〜1.20がより好ましく、0.80〜1.10がさらにより好ましく、0.80〜1.00がさらにより0.85〜0.95がさらにより好ましい。
また、ポリウレタンシートは、気泡を有する発泡ポリウレタンシートが好ましい。また、発泡ポリウレタンシートの気泡は、その態様によって、複数の気泡が独立して存在する独立気泡と、複数の気泡が連通孔でつながっている連続気泡に分類される。このなかでも、本実施形態のポリウレタンシートは独立気泡を有することが好ましく、ポリウレタン樹脂と、該ポリウレタン樹脂中に分散した中空微粒子とを含むポリウレタンシートであることがより好ましい。中空微粒子を用いることにより、損失正接tanδのピーク温度の調整をしやすくなる傾向にある。
独立気泡を有するポリウレタンシートは、外殻を有し、なかが中空状である中空微粒子を用いることにより成形することができる。中空微粒子は、市販のものを使用してもよく、常法により合成することにより得られたものを使用してもよい。中空微粒子の外殻の材質としては、特に制限されないが、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリエチレングリコール、ポリヒドロキシエーテルアクリライト、マレイン酸共重合体、ポリエチレンオキシド、ポリウレタン、ポリ(メタ)アクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル及び有機シリコーン系樹脂、並びにそれらの樹脂を構成する単量体を2種以上組み合わせた共重合体が挙げられる。また、市販品の中空微粒子としては、以下に限定されないが、例えば、エクスパンセルシリーズ(アクゾ・ノーベル社製商品名)、マツモトマイクロスフェア(松本油脂(株)社製商品名)などが挙げられる。
ポリウレタンシートにおける中空微粒子の形状は特に限定されず、例えば、球状及び略球状であってもよい。中空微粒子の平均粒径は、特に制限されないが、好ましくは5〜200μmであり、より好ましくは5〜80μmであり、さらに好ましくは5〜50μmであり、特に好ましくは5〜35μmである。このような中空微粒子を用いることによっても、損失正接tanδのピーク温度を調整することができる。なお、平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置(例えばスペクトリス(株)製、マスターサイザ−2000)等により測定することができる。
中空微粒子は、ウレタンプレポリマー100質量部に対して、好ましくは0.1〜10質量部、より好ましくは1〜5質量部、さらにより好ましくは1〜3質量部となるように添加する。
また、上記の成分以外に、本発明の効果を損なわない範囲において、従来使用されている発泡剤を、前記中空微粒子と併用してもよく、下記混合工程中に前記各成分に対して非反応性の気体を吹き込んでもよい。該発泡剤としては、水や、炭素数5又は6の炭化水素を主成分とする発泡剤が挙げられる。該炭化水素としては、例えば、n−ペンタン、n−ヘキサンなどの鎖状炭化水素や、シクロペンタン、シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素が挙げられる。また、前記各成分に加えて、公知の整泡剤、難燃剤、着色剤、可塑剤等を添加してもよい。
ポリウレタンシートの製造方法は、特に制限されないが、例えば、ウレタンプレポリマーと硬化剤とを反応させて、ポリウレタン樹脂ブロックを形成し、得られたポリウレタン樹脂ブロックからシートを切り出す方法が挙げられる。混合工程では、ウレタンプレポリマーと硬化剤を混合機内に供給して攪拌・混合する。また、中空微粒子を使用する場合には、ウレタンプレポリマーと硬化剤と中空微粒子を混合することで、中空微粒子が取り込まれたポリウレタン樹脂ブロックを得ることができる。混合する順序に特に制限はないが、ウレタンプレポリマーと中空微粒子とを先に混合させておき、これに硬化剤を混合機内に供給することが好ましい。このようにして、ポリウレタン樹脂ブロック用の混合液が調製される。混合工程は、上記各成分の流動性を確保できる温度に加温した状態で行われる。
例えば、中空微粒子を含む30〜90℃に加温したウレタンプレポリマー(例えばイソシアネート基含有化合物)の溶液に、硬化剤を温調可能なジャケット付き混合機に投入し、30〜130℃で攪拌する。必要に応じて攪拌機付きジャケット付きのタンクに混合液を受けて熟成させても良い。攪拌時間は混合機の歯数や回転数、クリアランス等によって適宜調整するが、例えば0.1〜60秒である。
成形工程では、前記混合工程で調製されたポリウレタン樹脂ブロック用混合液を30〜100℃に予熱した型枠内に流し込み、100〜150℃程度で10分〜5時間程度加熱して硬化させることによりポリウレタン樹脂ブロックを成形する。このとき、ウレタンプレポリマーと硬化剤が反応してポリウレタン樹脂を形成することにより、気泡及び/又は中空微粒子が前記ポリウレタン樹脂中に分散された状態で該混合液は硬化する。これにより、略球状の気泡を多数含むポリウレタン樹脂ブロックが形成される。
前記成形工程により得られたポリウレタン樹脂ブロックは、その後シート状にスライスされてポリウレタンシートを形成する。スライスされることにより、シート表面に開孔が設けられることになる。このとき、耐摩耗性に優れ目詰まりしにくい研磨層表面の開孔を形成するために、30〜150℃で1時間〜24時間程度エイジングしてもよい。
このようにして得られたポリウレタンシートを有する研磨層は、その後、研磨層の研磨面とは反対側の面に両面テープが貼り付けられ、所定形状、好ましくは円板状にカットされて、本実施形態の研磨パッドとして完成する。両面テープに特に制限はなく、当技術分野において公知の両面テープの中から任意に選択して使用することができる。
また、本実施形態の研磨パッドは、研磨層のみからなる単層構造であってもよく、研磨層の研磨面とは反対側の面に他の層(下層、支持層)を貼り合わせた複層からなっていてもよい。他の層の特性は特に限定されるものではなく、研磨層の反対側の面に研磨層よりも軟らかい(A硬度又はD硬度の小さい)層が張り合わされていると、研磨平坦性が更に向上する。一方、研磨層の反対側の面に研磨層よりも硬い(A硬度又はD硬度の大きい)層が張り合わされていると、研磨レートが更に向上する。
複層構造を有する場合には、複数の層同士を両面テープや接着剤などを用いて、必要により加圧しながら接着・固定すればよい。この際用いられる両面テープや接着剤に特に制限はなく、当技術分野において公知の両面テープや接着剤の中から任意に選択して使用することができる。
さらに、本実施形態の研磨パッドは、必要に応じて、研磨層の表面及び/又は裏面を研削処理や、溝加工やエンボス加工や穴加工(パンチング加工)を表面に施してもよく、基材及び/又は粘着層を研磨層と張り合わせてもよく、光透過部を備えてもよい。研削処理の方法に特に制限はなく、公知の方法により研削することができる。具体的には、サンドペーパーによる研削が挙げられる。溝加工及びエンボス加工の形状に特に制限はなく、例えば、格子型、同心円型、放射型などの形状が挙げられる。
〔研磨加工物の製造方法〕
本実施形態の研磨加工物の製造方法は、研磨スラリーの存在下、上記研磨パッドを用いて、被研磨物を研磨し、研磨加工物を得る研磨工程を有する。研磨工程は、一次研磨(粗研磨)であってもよく、仕上げ研磨であってもよく、それら両方の研磨を兼ねるものであってもよい。このなかでも、本実施形態の研磨パッドは化学機械研磨に用いられることが好ましい。以下、化学機械研磨を例に本実施形態の研磨加工物の製造方法を説明するが、本実施形態の研磨加工物の製造方法は以下に限定されない。
この製造方法においては、研磨スラリーの供給と共に、保持定盤で被研磨物を研磨パッド側に押圧しながら、保持定盤と研磨用定盤とを相対的に回転させることで、被研磨物の加工面が研磨パッドで化学機械研磨(CMP)により研磨加工される。保持定盤と研磨用定盤は、互いに異なる回転速度で同方向に回転しても、異方向に回転してもよい。また、被研磨物は、研磨加工中に、枠部の内側で移動(自転)しながら研磨加工されてもよい。
研磨スラリーは、被研磨物や研磨条件等に応じて、水、過酸化水素に代表される酸化剤などの化学成分、添加剤、砥粒(研磨粒子;例えば、SiC、SiO2、Al23、CeO2)等を含んでいてもよい。
また、被研磨物としては、特に限定されないが、例えば、半導体デバイス、電子部品等の材料、特に、Si基板(シリコンウェハ)、ハードディスク用基板、ガラスやLCD(液晶ディスプレイ)用基板等の薄型基板(被研磨物)が挙げられる。このなかでも、本実施形態の研磨加工物の製造方法は、酸化層、銅などの金属層が形成された半導体デバイスなどの製造方法として好適に用いることができる。
以下、本発明を実施例及び比較例を用いてより具体的に説明する。本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
〔実施例1〕
2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)、数平均分子量650のポリ(オキシテトラメチレン)グリコール(PTMG)及びジエチレングリコール(DEG)を反応させてなるNCO当量460のウレタンプレポリマー100部に、殻部分がアクリロニトリル−塩化ビニリデン共重合体からなり、殻内にイソブタンガスが内包された粒子の大きさが15〜25μm(平均粒径:20μm)の膨脹させた中空微粒子2.8部を添加混合し、ウレタンプレポリマー混合液を得た。得られたウレタンプレポリマー混合液を第1液タンクに仕込み、80℃で保温した。また、第1液タンクとは別に、硬化剤として3,3'−ジクロロ−4,4'−ジアミノジフェニルメタン(メチレンビス−o−クロロアニリン)(MOCA)を25.5部及びポリプロピレングリコール8.5部を第2液タンクに入れ、120℃で加熱溶融させて混合し、更に減圧脱泡して硬化剤溶融液を得た。
次に、第1液タンク、第2液タンクのそれぞれの液体を、注入口を2つ備えた混合機のそれぞれの注入口から注入し、攪拌混合して混合液を得た。なお、この際に、ウレタンプレポリマー中の末端に存在するイソシアネート基に対する硬化剤に存在するアミノ基及び水酸基の当量比を表わすR値が0.90となるように、混合割合を調整した。
得られた混合液を、100℃に予熱した型枠に注型して、30分間、110℃にて一次硬化させた。形成されたブロック状の成形物を型枠から抜き出し、オーブンにて130℃で2時間二次硬化し、ウレタン樹脂ブロックを得た。得られたウレタン樹脂ブロックを25℃まで放冷した後、再度オーブンにて120℃で5時間加熱してから、スライス処理を施し発泡ポリウレタンシートを得た。得られたポリウレタンシートの裏面に両面テープを貼り付け、研磨パッドとして用いた。
〔実施例2〕
実施例1と同様のウレタンプレポリマー100部に、殻内にイソブタンガスが内包された粒子の大きさが5〜15μm(平均粒径:7μm)で未膨張タイプの中空微粒子3.1部と、4,4’−メチレンービス(シクロヘキシルイソシアネート)(水添MDI)2部とを添加混合し、ウレタンプレポリマー混合液を得た。また、硬化剤として、MOCA28部を加熱溶融させて混合し、硬化剤溶融液を得た。ウレタンプレポリマー混合液及び硬化剤溶融液を用いて実施例1と同様の方法で作製し、研磨パッドを得た。
〔比較例1〕
比較例1として、ニッタ・ハース社製のIC1000パッドを用意した。
〔比較例2〕
2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)、数平均分子量650のポリ(オキシテトラメチレン)グリコール(PTMG)、数平均分子量1000のポリ(オキシテトラメチレン)グリコール(PTMG)、及びジエチレングリコール(DEG)を反応させてなるNCO当量460のウレタンプレポリマー100部に、殻部分がアクリロニトリル−塩化ビニリデン共重合体からなり、殻内にイソブタンガスが内包された粒子の大きさが30〜50μm(平均粒径:40μm)の膨脹させた中空微粒子2.1部を添加混合し、ウレタンプレポリマー混合液を得た。硬化剤としてMOCAを27部及びポリプロピレングリコール8.7部を加熱溶融させて混合し、更に減圧脱泡して硬化剤溶融液を得た。ウレタンプレポリマー混合液及び硬化剤溶融液を用いて実施例1と同様の方法で作製し、研磨パッドを得た。
〔比較例3〕
比較例2のウレタンプレポリマー100部に、実施例1で用いたものと同様の中空微粒子3.0部を添加混合し、ウレタンプレポリマー混合液を得た。硬化剤としてMOCAを25.8部及びポリプロピレングリコール8.6部を加熱溶融させて混合し、更に減圧脱泡して硬化剤溶融液を得た。ウレタンプレポリマー混合液及び硬化剤溶融液を用いて実施例1と同様の方法で作製し、研磨パッドを得た。
〔比較例4〕
比較例2のウレタンプレポリマー100部に、実施例2で用いたものと同様の中空微粒子3.0部を添加混合し、ウレタンプレポリマー混合液を得た。硬化剤としてMOCAを25.8部及びポリプロピレングリコール8.6部を加熱溶融させて混合し、更に減圧脱泡して硬化剤溶融液を得た。ウレタンプレポリマー混合液及び硬化剤溶融液を用いて実施例1と同様の方法で作製し、研磨パッドを得た。
〔動的粘弾性測定〕
下記条件に基づきポリウレタンシートの動的粘弾性測定を行った。まず、温度23℃の水中にポリウレタンシートを3日間浸漬した。得られたポリウレタンシートをサンプルとして用い、水中(浸水状態)で動的粘弾性測定を行った。動的粘弾性測定装置としては、DMA8000(パーキンエルマージャパン社製)を用いた。
(測定条件)
測定装置 :DMA8000(パーキンエルマージャパン社製)
サンプル :縦4cm×横0.5cm×厚み0.125cm
試験長 :1cm
サンプルの前処理 :温度23℃の水に3日間保持
試験モード :引張
周波数 :1.6Hz(10rad/sec)
温度範囲 :20〜100℃
昇温速度 :5℃/min
歪範囲 :0.10%
初荷重 :148g
測定間隔 :1point/℃
また、参考として、温度23℃(±2℃)、相対湿度50%(±5%)の恒温恒湿槽中でポリウレタンシートを40時間保持した乾燥状態のポリウレタンシートをサンプルとして用い、通常の大気雰囲気下(乾燥状態)で動的粘弾性測定を行った。なお、そのほか装置としてRSA3(TAインスツルメント社製)を用いたこと以外は、上記と同様の条件により測定を行った。実施例及び比較例の動的粘弾性測定の結果を図1〜3に示す。図中に(水中)と記載されているものが、浸水状態における動的粘弾性測定の結果であり、(DRY)と記載されているものが、乾燥状態における動的粘弾性測定の結果である。
〔面品位確認試験〕
研磨パッドを研磨装置の所定位置にアクリル系接着剤を有する両面テープを介して設置し、Cu膜基板に対して、下記条件にて研磨加工を施した。
(研磨条件)
研磨機 :F−REX300(荏原製作所社製)
Disk :A188(3M社製)
回転数 :(定盤)70rpm、(トップリング)71rpm
研磨圧力 :3.5psi
研磨剤温度 :20℃
研磨剤吐出量 :200ml/min
研磨剤 :PLANERLITE7000(フジミコーポレーション社製)
被研磨物 :Cu膜基板
研磨時間 :60秒
パッドブレーク :35N 10分
コンディショニング:Ex−situ、35N、4スキャン
上記研磨加工後の被研磨物10枚目以降50枚目までについて、被研磨面の155nmより大きい直線状の研磨傷(スクラッチ)をeDR5210(KLAテンコール社製)のReviewSEMで目視にて確認し、平均値を得た。スクラッチの確認結果に基づいて、面品位を評価した。
本発明の研磨パッドは、光学材料、半導体デバイス、ハードディスク用基板等の研磨に用いられ、特に半導体ウエハの上に酸化物層、銅等の金属層等が形成されたデバイスを研磨するのに好適に用いられる研磨パッドとして、産業上の利用可能性を有する。

Claims (6)

  1. 研磨層としてポリウレタンシートを備え、
    浸水状態で、周波数1.6Hz、20〜100℃の条件で行う動的粘弾性測定において、前記ポリウレタンシートが、40〜60℃の範囲に損失正接tanδのピークを有する、
    研磨パッド。
  2. 前記損失正接tanδのピークの値が、0.15〜0.35である、
    請求項1に記載の研磨パッド。
  3. 浸水状態で、周波数1.6Hz、20〜100℃の条件で行う動的粘弾性測定において、40℃における前記ポリウレタンシートの損失弾性率E’’の値が、21MPa以上である、
    請求項1又は2に記載の研磨パッド。
  4. 浸水状態で、周波数1.6Hz、20〜100℃の条件で行う動的粘弾性測定において、前記ポリウレタンシートの60℃と70℃における損失正接tanδの差Aが、50℃と60℃における損失正接tanδの差Bと、70℃と80℃における損失正接tanδの差Cよりも小さい
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の研磨パッド。
  5. 前記ポリウレタンシートは、ポリウレタン樹脂と、該ポリウレタン樹脂中に分散した中空微粒子とを含む、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の研磨パッド。
  6. 研磨スラリーの存在下、請求項1〜5のいずれか1項に記載の研磨パッドを用いて、被研磨物を研磨する研磨工程を有する、
    研磨加工物の製造方法。
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