JP2020055026A - 帯状材供給装置 - Google Patents
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Abstract
Description
なお、巻グセ除去部104と送出部105は一体としてレベラーフィーダ106などと呼ばれることもある。
下出しとは、コイル材102の端部を“下側”から引き出してレベラーフィーダ106に繰り出すことをいい、上出しとは、コイル材102の端部を“上側”から引き出してレベラーフィーダ106に繰り出すことをいう。下側や上側の“上下”は重力に対する方向(天地の向き)をいい、詳しくは“上”は反重力方向(天)、“下”は重力方向(地)のことをいう。
工場等における帯状材供給装置100の設置面積が大きくなる。
すなわち、アンコイラ103からの帯状材101の繰り出しは、コイル材102の自重などによってきめ細かな操作が困難であることから、レベラーフィーダ106における一定の送出量の維持に支障をきたすことがある。たとえば、加工工程に対して所定長の帯状材101を送出しようとしたところ、所定長に満たない送出量になってしまうことがある。この場合の送出量の不足分はアンコイラ103におけるコイル材102の自重などによって生じたものである。
そこで、従来では、アンコイラ103とレベラーフィーダ106の間に、帯状材101のたるみを持たせることによって、一定の送出量を確保できるようにしている。
なお、下出しの場合は、このような設置面積の課題は生じない。下出しの場合は、コイル材102の下側(地側)にたるみ109を持たせることができるからである。
帯状材101のレベラーフィーダ106への端部挿入が面倒。
従来、帯状材101のレベラーフィーダ106への端部挿入は人為的に行っていたが、この挿入作業が面倒だった。すなわち、帯状材101の端部も巻グセが付いているため、この巻グセを人手で修正し、おおむね平らな状態に直してからレベラーフィーダ106に挿入していたが、この一連の作業(修正と挿入の作業)が手間がかかって面倒であった。
一の発明の好ましい態様は、前記たるみ生成手段は、前記コイル材の地側に設けられた下押さえ部であり、この下押さえ部は、略くの字状、湾曲状、略コの字状、略Vの字状または略逆ハの字状に屈曲して屈曲内側を天に指向させたアームと、このアームの先端に回転自在に取り付けられ、前記コイル材の地側表面を押圧可能な押圧ローラと、このアームの基端に一体的に取り付けられた回転軸と、このアームの屈曲内側に所定間隔で並べられた回転ローラ群とを有することを特徴とする。
さらにこの態様において、前記押圧ローラの回転中心を、前記コイル材の回転中心を天地方向に通る線よりも前記レベラーフィーダの設置方向にずらしたことを特徴とする。
二の発明に係る本願の帯状材供給装置は、帯状材をコイル材からレベラーフィーダへと繰り出すアンコイラを備えた帯状材供給装置において、前記アンコイラと前記レベラーフィーダとの間に設けられた帯状材端部挿入部を備え、前記帯状材端部挿入部は、先端が前記コイル材の表面を指向するとともに、その先端を天地方向に搖動可能な第一アーム及び第二アームを有し、前記第一アームと前記第二アームの先端間で前記帯状材の端部を挟み込みながら圧を加えて整形し、整形後の帯状材の端部を前記第一アームの長手方向に沿って滑動させながら前記レベラーフィーダへと繰り出すことが可能なことを特徴とする。
二の発明の好ましい態様は、前記第一アームの先端に取り付けられ、前記帯状材の端部を押圧して整形する押圧手段を備えたことを特徴とする。
まず、帯状材供給装置1の全体的な構成を説明する。
図1は、帯状材供給装置1の正面図、図2は、帯状材供給装置1の上面図である。
これらの図において、帯状材供給装置1は、工場等の床面Fに設置されたアンコイラ2及びレベラーフィーダ3並びにアンコイラ2とレベラーフィーダ3の間に設けられた帯状材端部挿入部4を備えている。帯状材端部挿入部4は冒頭で説明した従来技術に存在しない部位である。以下、床面Fにおける設置順を図面に向かって左から右にアンコイラ2、帯状材端部挿入部4及びレベラーフィーダ3とするが、これに限定されない。各部が順次に配置されていればよく、たとえば、図面に向かって右から左に並んでいてもよい。
図3は、帯状材端部挿入部4の搖動アーム22の抜粋図である。この図において、搖動アーム22は架台26に取り付けられた駆動手段27によって駆動され、その駆動により、コイル材5を指向する搖動アーム22の先端(抑え棒25が取り付けられた先端)が上下(天地)方向に搖動するようになっている。図中の一点鎖線32は搖動アーム22の先端の搖動軌跡である。
図4は、帯状材端部挿入部4の案内アーム23の抜粋図であり、(a)は、案内アーム23の搖動説明図、(b)は、案内アーム23の伸縮説明図である。
(冒頭の課題1に対応する本例の作用説明)
図6は、本例における上出しの説明図である。この図において、アンコイラ2から繰り出された帯状材39は、帯状材端部挿入部4を通り、レベラーフィーダ3で巻グセ除去後、加工工程へと間欠的に送り出されているが、このときのアンコイラ2における帯状材39は、
(A)コイル材5の下側(地側)から帯状材端部挿入部4やレベラーフィーダ3の配置と反対側(この図では左側)に引き出され、
(B)同反対側において所要のたるみ40を持たせてから向きを変え、
(C)コイル材5の上側(天側)を通って帯状材端部挿入部4やレベラーフィーダ3の配置方向(この図では右側)に繰り出されている。
次いで、コイル材5の端部を徐々に引き出しながら下押さえ部10の回転ローラ群18でコイル材5の端部を案内し、帯状材端部挿入部4やレベラーフィーダ3の配置と反対側(この図では左側)に所要のたるみ40を持たせた後、帯状材39の端部の向きを変え、コイル材5の上側(天側)を通って帯状材端部挿入部4やレベラーフィーダ3の配置方向(この図では右側)へと帯状材39の繰り出しを行う。
コンピュータ44は、操作部45の上出しボタン46がオンになっている間は上出し用の二つの制御位置(U1、U2)に従ってアンコイラ2の駆動手段8の起動と停止を制御し、操作部45の下出しボタン47がオンになっている間は下出し用の二つの制御位置(D1、D2)に従ってアンコイラ2の駆動手段8の起動と停止を制御する。
図11は、本例の好ましい改善例を示す図である。この図において、(a)に示すように、下押さえ部10の押圧ローラ14の回転中心P1は、コイル材5の回転中心P2を天地方向に通る線48よりもレベラーフィーダ3の設置方向にわずかにずれている。このずれ量をオフセットということにする。
図12は、上出しの場合における帯状材端部のレベラーフィーダへの挿入作業工程図である。工程は(a)〜(h)の順番である。
(a)案内アーム23の先端を若干上方向に搖動させた後、案内アーム23の伸縮機構29を伸長させて伸縮機構29の先端をコイル材5の表面に突き当てる。なお、この突き当てはコイル材5の表面への“接触”を意味するが、これに限定されない。工程(b)に支障の出ない程度の微小な距離を保ってコイル材5の表面に接近する態様であってもよい。
(b)コイル材5から帯状材を繰り出して伸縮機構29の上面に当接させる。
(c)帯状材の端部を伸縮機構29の上面から案内アーム23の上面まで滑動させる。
(d)伸縮機構29を案内アーム23の内部に縮退させる。
(e)搖動アーム22を下方に搖動させ、抑え棒25を帯状材の上面に当接させる。
(f)搖動アーム22をさらに下方に搖動させ、抑え棒25によって帯状材の端部を下方向に押圧する(つまり、搖動アーム22と案内アーム23の先端間で帯状材の端部を挟み込みながら帯状材の端部に圧を加える)。この押圧によって、帯状材の端部が巻グセと反対方向(下方向)に押し曲げられる結果、端部の巻グセ解消または巻グセ緩和が図られる。
(g)搖動アーム22を上方に搖動させて邪魔にならないように退避する。
(h)巻グセが抑制または緩和された帯状材端部を案内アーム23の上を滑動させてレベラーフィーダ3へと繰り出す。
(a)案内アーム23の先端を若干下方向に搖動させた後、案内アーム23の伸縮機構29を伸長させて伸縮機構29の先端をコイル材5の表面に突き当てる。なお、この突き当てはコイル材5の表面への“接触”を意味するが、これに限定されない。工程(b)に支障の出ない程度の微小な距離を保ってコイル材5の表面に接近する態様であってもよい。
(b)コイル材5から帯状材を繰り出して伸縮機構29の下面に当接させる。
(c)帯状材の端部を伸縮機構29の下面から案内アーム23の下面まで滑動させる。
(d)伸縮機構29を案内アーム23の内部に縮退させる。
(e)搖動アーム22を上方に搖動させ、抑え棒25を帯状材の下面に当接させる。
(f)搖動アーム22をさらに上方に搖動させ、抑え棒25によって帯状材の端部を上方向に押圧する(つまり、搖動アーム22と案内アーム23の先端間で帯状材の端部を挟み込みながら帯状材の端部に圧を加える)。この押圧によって、帯状材端部が巻グセと反対方向(上方向)に押し曲げられる結果、端部の巻グセ解消または巻グセ緩和が図られる。
(g)搖動アーム22を下方に搖動させて邪魔にならないように退避する。
(h)巻グセが抑制または緩和された帯状材端部を案内アーム23の下を滑動させてレベラーフィーダ3へと繰り出す。
(イ)本例における上出しにおいては、アンコイラ2の左側(レベラーフィーダ3の配置と反対側)に所要のたるみ40を持たせたので、アンコイラ2とレベラーフィーダ3(及び帯状材端部挿入部4)との間のスペースを少なくすることができ、工場等における帯状材供給装置1の設置面積削減を図ることができる。
(ロ)下押さえ部10の押圧ローラ14の回転中心P1と、コイル材5の回転中心P2を天地方向に通る線48との間にオフセットを持たせたので、帯状材のたるみ40を無理のない自然な形状にすることができ、これによって帯状材を繰り出す際の抵抗を少なくして、コイル材5の巻きほぐれを防ぐことができる。
(ハ)さらに、下押さえ部10は略くの字状、湾曲状、略コの字状、略Vの字状または略逆ハの字状に屈曲して屈曲内側を天に向けたアーム12を備えるとともに、このアーム12の屈曲に沿って並べられた回転ローラ群18を備えるので、帯状材がこの回転ローラ群18に案内される際の抵抗も減らすことができ、一層、コイル材5の巻きほぐれを防ぐことができる。
(ニ)加えて、たるみ40の帯状材の重さを押圧ローラ14だけでなく回転ローラ群18でも受ける形となるので、その分しっかりと押圧ローラ14及び回転ローラ群18でコイル材5を押さえつけることができ、より一層、コイル材5の巻きほぐれを防止できる。
(ホ)あるいは、下押さえ部10の押圧ローラ14の回転中心P1と、コイル材5の回転中心P2を天地方向に通る線48との間にオフセットを持たせたので、上出しの際の制御位置(U1、U2)の誤検出を回避でき、たるみ40の形成に支障をきたすことがない。
(ヘ)上出し及び下出しのいずれにおいても、帯状材端部の巻グセ修正と、巻グセ修正後の帯状材端部のレベラーフィーダへの挿入作業とを機械化して人手による作業を極限でき、手間の軽減を図ることができる。
P2 コイル材の回転中心
1 帯状材供給装置
2 アンコイラ
3 レベラーフィーダ
4 帯状材端部挿入部
5 コイル材
10 下押さえ部(生成手段)
12 アーム
14 押圧ローラ
16 回転軸
18 回転ローラ群
22 搖動アーム(第一アーム)
23 案内アーム(第二アーム)
25 抑え棒(押圧手段)
39 帯状材
40 たるみ
48 P2を天地方向に通る線
Claims (5)
- 帯状材をコイル材からレベラーフィーダへと繰り出すアンコイラを備えた帯状材供給装置において、
前記アンコイラの、前記レベラーフィーダが設置されている側と反対側に前記帯状材のたるみを持たせるためのたるみ生成手段を設けたことを特徴とする帯状材供給装置。 - 前記たるみ生成手段は、前記コイル材の地側に設けられた下押さえ部であり、この下押さえ部は、略くの字状、湾曲状、略コの字状、略Vの字状または略逆ハの字状に屈曲して屈曲内側を天に指向させたアームと、このアームの先端に回転自在に取り付けられ、前記コイル材の地側表面を押圧可能な押圧ローラと、このアームの基端に一体的に取り付けられた回転軸と、このアームの屈曲内側に所定間隔で並べられた回転ローラ群とを有することを特徴とする請求項1に記載の帯状材供給装置。
- 前記押圧ローラの回転中心を、前記コイル材の回転中心を天地方向に通る線よりも前記レベラーフィーダの設置方向にずらしたことを特徴とする請求項2に記載の帯状材供給装置。
- 帯状材をコイル材からレベラーフィーダへと繰り出すアンコイラを備えた帯状材供給装置において、
前記アンコイラと前記レベラーフィーダとの間に設けられた帯状材端部挿入部を備え、
前記帯状材端部挿入部は、先端が前記コイル材の表面を指向するとともに、その先端を天地方向に搖動可能な第一アーム及び第二アームを有し、
前記第一アームと前記第二アームの先端間で前記帯状材の端部を挟み込みながら圧を加えて整形し、整形後の帯状材の端部を前記第一アームの長手方向に沿って滑動させながら前記レベラーフィーダへと繰り出すことが可能なことを特徴とする帯状材供給装置。 - 前記第一アームの先端に取り付けられ、前記帯状材の端部を押圧して整形する押圧手段を備えたことを特徴とする請求項4に記載の帯状材供給装置。
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JPH0871649A (ja) * | 1994-09-06 | 1996-03-19 | Matsumoto Seisakusho:Kk | コイル材供給装置 |
JP2005279771A (ja) * | 2004-03-31 | 2005-10-13 | Orii & Mec Corp | アンコイラ |
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- 2018-10-04 JP JP2018188783A patent/JP7143175B2/ja active Active
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