JP2020052304A - 採光シート、および採光具 - Google Patents

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Yuki Kumagai
勇樹 熊谷
康弘 大木
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康弘 大木
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Abstract

【課題】室外側からの光を所望の向きに方向転換させることができ、かつ、内部の結露を抑制できる採光シート、およびそれを用いた採光具を提供する。【解決手段】採光シートは、光透過性基材11と、光透過性基材の第1主面11a側の第1主面に平行な第1方向に延在し、かつ、第1主面と平行で第1方向と交差する第2方向に沿って複数配置された単位プリズム12と、を備え、複数配置された単位プリズムのうち、第1単位プリズムおよび隣接する第2単位プリズムに跨る第1仕切部17を備え、第1仕切部は第1単位プリズムおよび第2単位プリズムによって形成される第1溝部18を部分的に塞ぐように、第1溝部の一方を形成する第1斜面の一部と、第1溝部の他方を形成する第2斜面の一部と、の両方に当接している。【選択図】図1

Description

本開示は、採光シート、および採光具に関する。
窓に入射する太陽光を、太陽光が直接入射しにくい天井等に導くことにより、自然光を屋内の間接照明に利用する方法が提案されている。例えば、光透過性を有する基材の一方の面に、光透過性を有する同一断面形状の突起部を複数配列させ、当該複数の突起部を挟んで基材とは反対側に、光透過性を有する保護部材を備えた採光フィルムが提案されている。
国際公開公報 WO2014/196596
一般的に、プリズムを形成する突起形状が複数、繰り返し形成された凹凸構造部の両面を透明シートで挟み込んだ採光シートは、構造が簡単なため比較的低コストで生産が可能であり、太陽からの入射光を所定角度に反射または屈折させることにより、室内の天井その他、外光が入り難い箇所に光を効率よく取り入れることができることから、窓ガラスに貼り付けたり、ロールカーテンに組み込む等して使用されている。
このような採光シートは、プリズムを形成する凹凸構造部と透明シートとの間に形成される空隙と、当該凹凸構造部との屈折率の差を利用して、両者の界面で入射光を反射または屈折させるものであるが、通常、この凹凸形状は凹部または凸部のそれぞれが水平方向に延びる形態であるため、当該採光シートの左右の端部には、凹凸構造部と透明シートとの間の空隙により開口が形成されている。すなわち当該空隙は開口により外気と通じている。このため、この採光シートを窓ガラスに貼った際、室外と室内の気温差が大きい場合、凹凸構造部と空隙の界面で結露することがある。このような結露が頻繁に起きると、採光シートの耐久性が低下し、凹凸構造部と透明シートとの接着力が低下して剥がれたり、微小な水滴が凹凸構造部の表面に形成されることによって、入射光の不規則な屈折や反射が起きてしまい、想定していた採光効果が得られなくなるおそれがある。また、施工時の水貼り(ガラスに水を吹きかけてから貼り、スキージで水をしごく。乾燥するとガラスとフィルムが密着する)の際に、フィルム端部に水が浸入し、上記と同様の剥がれや採光効果の低下が懸念される。
このような採光シートの凹凸構造部と透明シートとの間の結露を防止するため、例えば、窓ガラスに採光シートを貼る際に、当該採光シートの両端部の上下方向に沿ってシール処理を施すことがある。すなわち、当該採光シートの左右端部の開口をシール剤で埋める施工をしたりシールテープを貼ることによって、内部の空隙を外気と隔絶し密封する。しかしながら、このように窓等への貼り付け時にシール加工やシールテープで貼り付けを行うと、作業時の環境条件や作業者の力量、シール剤やシールテープの使用時の品質状態等によって密封効果や耐久性にばらつきが生じやすく、安定した採光シート内部の気密性確保が難しく、内部の結露による耐久性や採光性能の維持が図れないおそれがあった。
本発明は、室外側からの光を所望の向きに方向転換させることができ、かつ、内部の結露を抑制できる採光シートを提供することを課題とする。また、当該採光シートを用いた採光具を提供することを課題とする。
本開示は、第1主面および前記第1主面と対向する第2主面を有する光透過性基材と、
前記光透過性基材の前記第1主面側であって前記第1主面に平行な第1方向に延在し、かつ、前記第1主面と平行であって前記第1方向と交差する第2方向に沿って複数配置された単位プリズムと、を備えた採光シートであって、前記複数配置された単位プリズムのうち、第1単位プリズムおよび当該第1単位プリズムと隣接する第2単位プリズムに跨る第1仕切部を備え、前記採光シートを前記第1方向から見たときに、前記第1仕切部は、前記第1単位プリズムおよび前記第2単位プリズムによって形成される第1溝部を部分的に塞ぐように、前記第1溝部の一方を形成する前記第1単位プリズムの斜面である第1斜面の一部と、前記第1溝部の他方を形成する前記第2単位プリズムの斜面である第2斜面の一部と、の両方に当接している、採光シートである。
前記採光シートを前記第1主面の法線方向から見たときに、前記第1方向に沿って隣接する前記第1仕切部どうしの間隔は、前記採光シートの端部に近いほど短く、前記採光シートの中央部に近いほど長くてもよい。
前記採光シートを前記第1主面の法線方向から見たときに、前記第1仕切部の前記第1方向に沿った厚みは、前記採光シートの両端部に近い位置に配置された前記第1仕切部ほど厚く、前記採光シートの中央部に近い位置に配置された前記第1仕切部ほど薄くてもよい。
前記採光シートを前記第1主面の法線方向から見たときに、前記第1仕切部は、前記採光シートの両端部付近にのみ配置されていてもよい。
前記採光シートを前記第1主面の法線方向から見たときに、前記第1仕切部は、前記第1方向に垂直な平面に対して傾いて配置されていてもよい。
前記採光シートは、前記複数配置された単位プリズムのうち、前記第2単位プリズムおよび当該第2単位プリズムと隣接する、前記第1単位プリズムとは反対側に配置された第3単位プリズムに跨る第2仕切部、をさらに備え、前記採光シートを前記第1方向から見たときに、前記第2仕切部は、前記第2単位プリズムおよび前記第3単位プリズムによって形成される第2溝部を部分的に塞ぐように、前記第2溝部の一方を形成する前記第2単位プリズムの斜面である第3斜面の一部と、前記第2溝部の他方を形成する前記第3単位プリズムの斜面である第4斜面の一部と、の両方に当接しており、前記採光シートを前記第2方向から見たときに、前記第1仕切部と前記第2仕切部とは互いに重ならない位置に配置されていてもよい。
前記採光シートの前記第1単位プリズムおよび前記第2単位プリズムのいずれかの単位プリズムは、前記第1主面からの距離がもっとも大きい第1距離となる頂部である第1頂部と、前記第1主面からの距離が前記第1距離と同じかまたはこれより小さい第2距離となる頂部である第2頂部と、をさらに備えていてもよい。
前記採光シートを前記第1方向から見たときに、前記第1頂部および前記第2頂部に挟まれて形成された溝部を第3溝部とすると、前記第3溝部を部分的に塞ぐように、前記第3溝部の一方を形成する前記いずれかの単位プリズムの斜面である第5斜面の一部と、前記第3溝部の他方を形成する前記いずれかの単位プリズムの斜面である第6斜面の一部と、の両方に当接している第3仕切部、をさらに備えていてもよい。
透明基材と、前記透明基材の一方の側に配置された接着層と、前記接着層および前記複数配置された単位プリズムが当接する配置で、前記接着層を介して前記透明基材に固定された前記採光シートと、を備えた採光具であってもよい。
本開示により、室外側からの光を所望の向きに方向転換させることができ、かつ、内部の結露を抑制できる採光シートを提供することができる。また、当該採光シートを用いた採光具を提供することができる。
第1実施形態の採光シートにおける主要部の一例の構造を説明する斜視図である。 第1実施形態の採光シートの主要部の構造を説明する正面図および断面図である。 第1実施形態の採光シートを用いた採光具を説明する断面図および正面図である。 従来技術の採光シートにおける主要部の構造を説明する斜視図である。 従来技術の採光シートを用いた採光具を説明する側面図および正面図である。 第1実施形態の採光シートの変形例(1)を説明する斜視図および正面図である。 採光シートの変形例(2)を説明する斜視図および正面図である。 採光シートの変形例(3)を説明する斜視図および正面図である。 採光シートの変形例(4)を説明する斜視図および正面図である。 採光シートの変形例(5)を説明する斜視図および正面図である。 採光シートの変形例(6)を説明する斜視図である。 採光シートの変形例(6)を説明する正面図および断面図である。 変形例(1)(2)(3)(4)の採光シートを用いた採光具を説明する側面図である。 変形例(5)(6)の採光シートを用いた採光具を説明する側面図である。
以下、図面等を参照して、本開示の採光シート、採光具等の一例について説明する。ただし、本開示の採光シート、採光具等は、この例や後述する実施形態に限定されない。
以下に示す各図は模式的に示したものであり、各部の大きさ、形状は理解を容易にするために適宜誇張している。また、各図において部材の断面を示すハッチングを適宜省略する。本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値および材料名は実施形態としての一例であり、これに限定されるものではなく適宜選択して使用することができる。本明細書において形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば平行や直交、垂直等の用語については、厳密に意味するところに加え、実質的に同じ状態も含むものとする。
1.第1実施形態
(a)採光シートの主要部
図1は、本開示の第1実施形態の採光シートの一例を示すための図であり、採光シート10の主要な部分を抜き出した採光シートの主要部10aを説明するための概略的な斜視図である。採光シートの主要部10aは、光透過性基材11と、当該光透過性基材11の2つの主面である第1面11aおよび第2面11bのうち、第1面11aの側に形成された複数の単位プリズム12と、当該複数の互いに隣接する単位プリズム12の間を跨ぐように配置された仕切部17と、から構成されている。ここで、光透過性基材11の主面である第1面11aの法線方向にX軸をとり、光透過性基材11の主面に平行であって、かつ、単位プリズム12が延在する方向にY軸をとり、光透過性基材11の主面に平行であって、かつ、単位プリズム12が繰り返し配列される方向にZ軸をとる。
また、X軸において光透過性基材11に単位プリズム12が隣接する側、すなわち第1面11aに向く側を+X方向とし、その反対方向を−X方向とする。+X方向および/または−X方向を単にX方向と称する場合がある。また、+X方向を手前側、−X方向を奥側と称する場合がある。また、当該採光シートの主要部10aを外光を入射させるための正しい位置に配置したとき、+X方向から見た際のZ軸の外光が入射する側に近い方向を+Z方向とし、その反対方向を−Z方向とする。+Z方向および/または−Z方向を単にZ方向と称する場合がある。また、+Z方向を上方側、−Z方向を下方側と称する場合がある。また、Y軸を回転軸として+Z方向から+X方向に向けてZX平面を回転させた場合に右ねじが進む方向に近い方向を+Y方向とし、その反対方向を−Y方向とする。+Y方向および/または−Y方向を単にY方向と称する場合がある。また、+Y方向を右側、−Y方向を左側と称する場合がある。X方向は前後方向、Y方向は左右方向または水平方向、Z方向は上下方向と称することもある。
なお、本開示においては、X軸、Y軸およびZ軸がそれぞれ略直交している場合について例示しているが、単位プリズム12が延在する方向と複数の単位プリズム12が繰り返し配列される配列方向とが略直交していなくてもよく、X軸、Y軸およびZ軸が互いに略直交していなくてもよい。
図2は、本実施形態の採光シートの主要部10aの構造を説明するための正面図および断面図である。図2(a)は、図1に示す採光シートの主要部10aを、+X方向から見た正面図である。また、図2(b)は、図2(a)において仕切部17が存在しない領域であるA−A断面について、これを+Y方向から見た断面図であり、図2(c)は、図2(a)において仕切部17が存在する領域であるB−B断面について、これを+Y方向から見た断面図である。
図2(b)に示すように、単位プリズム12は、Y軸に平行な面で切断したときの断面形状が略三角形であり、これが光透過性基材11の第1面11a側にZ方向に沿って4個配置されている。当該図面は、あくまで採光シートの構造を示すための模式的な概略図であり、実際の採光シートではこのような微細な単位プリズム構造が多数個配列されているのが通常である。
また、図2(b)に示すように、複数の単位プリズム12が形成する隙間である溝部18には、図2(a)、(c)に示すように、Y方向に沿った一定間隔ごとにハッチングされた仕切部17が配置されている。仕切部17は、Z方向に沿って隣接する二つの単位プリズム12に跨っており、これら二つの単位プリズム12によって形成される溝部18を塞ぐように、かつ、各仕切部17がZ方向に沿って並ぶように配置されている。仕切部17は、断面形状が略三角形である。
図3は、上述した採光シートの主要部10aの+X方向側と−X方向側とにそれぞれ粘着層13、基材19および粘着層13から構成される積層部分と光拡散層15とが積層された採光シート10の一例と、これをさらに窓ガラス101に対して採光シート10の粘着層13を当接させて貼り付けた採光具100の一例と、を示す断面図および正面図である。図3(a)および図3(b)は、それぞれ図2(a)のA−A断面およびB−B断面に対応する採光具100を+Y方向から見た断面図であり、図3(c)は、当該採光具100を窓ガラス101側である+X方向から見た平面図である。
本実施形態の採光シート10を用いた採光具100は、図3(a)に示すとおり、+X方向の上方すなわち+Z方向から斜め下方に入射する外光の入射光Linについて窓ガラス101と、粘着層13、基材19および粘着層13を通過させ、さらに採光シートの主要部10aの単位プリズム12を通過させた後、その下方側の斜面12bで反射させ、光透過性基材11、接着層14および光拡散層15を通過させて出射光Loutを室内の上方に向けて出射させる。単位プリズム12の斜面12bは、単位プリズム12と空隙16との界面であり、両者の屈折率差によって入射光を反射させることができる。
粘着層13と隣接する二つの単位プリズム12との間に形成されている空隙16には、上述したとおり、隣接する二つの単位プリズム12に跨っており、これら二つの単位プリズム12によって形成される溝部18を塞ぐように、所定の間隔で仕切部17が配置されている。よって、Y方向側で仕切部17が存在する箇所における断面図である図3(b)に示されるように、仕切部17がある箇所では隣接する二つの単位プリズム12が形成する空隙16は、仕切部17の外周の3辺がそれぞれ単位プリズム12の斜面12aおよび12bと、粘着層13とに当接することで密閉されているため、Y方向に沿って配置された2箇所の仕切部17に挟まれた区間に存在する空隙16は、外気とは隔絶されている。
これにより、本実施形態の採光シートの主要部10aを含む採光シート10を用いた採光具100では、図3(c)に示すように、Y方向に沿って延在し、Z方向に沿って複数列が配置された単位プリズム12において、上下に隣接する二つの単位プリズム12に跨る仕切部17が、Y方向に沿った一定間隔ごとに配置されていることにより、Y方向に隣接する二つの仕切部17に囲まれた空隙16は密閉されており、他の仕切部17に囲まれた空隙16とは隔絶され、外気とも隔絶されていることとなる。したがって、当該採光具100が、外気と室内との温度差が大きい環境に設置されたとしても、当該空隙に水分が侵入することが抑制され、結露が発生し難くなり、採光シートや採光具の耐久性が高められ、結露に起因する採光性能の低下を抑制することができる。
次に、採光シートの主要部10aの各部の詳細を説明する。
(i)光透過性基材
光透過性基材11は、基材と称されるものに限らず、シート、板材、フィルムと称されるものや可撓性を十分に有するものおよび可撓性をほとんど有しないものをも含むものであって、光学的に透過性があり、光学的に透明であってもよく、これに加えて、特定波長の光のみを透過または反射させたり、光を偏向または拡散させたりする付加的な光学的効果をも生じさせるものであってもよい。光学的に透過性があるということは、人が肉眼で見たときに透明に見えることを指し、光学的に透明であるということは、可視光スペクトルの約380〜700nmにおいて、約90%程度の視感透過率を有するとともに、約2%未満のヘイズを有することを指す。視感透過率およびヘイズは、例えばASTM−D 1003−95に準拠して決定することが可能である。光透過性基材としては、例えば、アクリル、スチレン、ポリオレフィン、ポリイミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、アクリロニトリル等のうちの1つ以上を主成分とする透明樹脂や、エポキシアクリレートやウレタンアクリレート系の反応性樹脂(電離放射線硬化型樹脂等)やガラス等を挙げることができる。
光透過性基材11の厚みは特に限定されず、例えば25〜300μm程度とすることができるが、当該光透過性基材11の一方の主面に形成する複数の単位プリズム12の形成加工やこれを支持するための耐久性、当該光透過性基材11を途中で巻き取る等の搬送、加工適性等を考慮して適切な厚みを選択すべきである。
(ii)単位プリズム
図2(b)に記載のとおり、光透過性基材11は二つの主面として+X方向側の第1面11aと−X方向側の第2面11bとを備える。単位プリズム12は、光透過性基材11の主面のひとつである第1面11aの側に、Y方向に延在するように、すなわちY軸に垂直な平面で切ったときの断面形状が同じとなるように配置されている。本実施形態では、当該断面形状が略三角形となっており、その1辺が第1面11aと平行であり、残りの2辺が、頂部12cと底部12dとを結ぶ+Z方向側の斜辺を形成する斜面12a、および、頂部12cと底部12dとを結ぶ−Z方向側の斜辺を形成する斜面12bである。なお、頂部12cはY方向に沿って稜線を形成し、底部12dはY方向に沿って谷線を形成する。
単位プリズムとは、ある角度から入射された入射光を、別のある角度に出射するように、屈折、反射、分散などにより方向転換する機能を有する光学素子の基本単位を指し、単に凹凸部、突起部と称されたり、プリズム要素と称されることもある。単位プリズムの延在方向軸に垂直な平面で切った断面の断面形状は、上記のような略三角形に限るものではなく、例えば、三角形の、基材からもっとも遠い距離にある頂点が二股に分岐した形状、台形、平行四辺形、多角形、楕円形、曲線で囲まれた図形、または直線と曲線の両方によって囲まれた図形等、様々な形状をとることができる。
本実施形態の採光シートの主要部10aでは、光透過性基材11の第1面11a側に当該単位プリズム12がZ方向に沿って複数個、繰り返し配列されているが、各々の単位プリズム12の断面形状が、必ずしもすべて同じである必要はなく、それぞれが異なる断面形状であってもよい。
単位プリズム12は、光透過性基材11と同一材料で形成されていてもよく、光透過性基材11とは異なる材料で形成されていてもよい。単位プリズム12を形成する材料は特に限定されることはないが、例えば、アクリル、スチレン、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、酢酸アセテート、エチルセルロース、アクリロニトリル等の一以上を主成分とする透明樹脂や、エポキシアクリレートやウレタンアクリレート系の反応性樹脂(電離放射線硬化型樹脂等)を挙げることができる。また、単位プリズム12は、塑性剤、安定剤、充填剤、抗酸化剤などのポリマー材料に加えて、例えば、紫外線吸収剤やヒンダードアミン系光安定剤などの安定剤を含んでもよい。
単位プリズム12の弾性率は2000MPaより小さいことが好ましい。これにより巻いたり、巻き戻したりする際に割れが生じる可能性を低減させることができる。ただし、単位プリズム12の弾性率が2000MPaより大きくてもよい。
光透過性基材11の第1面11aの上に、単位プリズム12が規則的に繰り返し配列された構造体を形成するには、射出成型加工、レーザー加工、型押しおよび硬化による方法、ディスペンス法など、様々な方法を単独で、または、適宜組み合わせて行うことができる。
例えば射出成型加工は、特定の凹凸パターンが形成された金型内に、光透過性基材11をセットし、これの第1面11a側の金型内に高温高圧の樹脂を注入後、冷却することにより樹脂を硬化させ、金型に形成されたパターンの逆形状のパターンである単位プリズム12の形状が転写された構造体を得ることができる。また、型押しおよび硬化による方法は、例えば、光透過性基材11の第1面11aの上に均一な厚みになるように樹脂を塗布し、この上に、あらかじめ凹凸パターンが形成された金型冶具を押し当てながら、熱硬化性樹脂である場合は金型冶具が加熱されることにより、また、光硬化型樹脂である場合には、所定波長の光を光透過性基材11の第2面11b側から当該樹脂に照射することにより、当該樹脂を硬化させて、金型冶具に形成されたパターンの逆形状のパターンである単位プリズム12の形状が転写された構造体を得ることができる。
特に、型押しおよび硬化による方法は、あらかじめ凹凸パターンが形成された金型ロール冶具を、均一な厚みになるように光硬化性樹脂が第1面11aの上に塗布された光透過性基材11に押し当てながら搬送し、所定の光を光透過性基材11の第2面11b側から当該樹脂に照射することにより、当該光硬化性樹脂を硬化させて、金型ロールに形成されたパターンの逆形状のパターンである単位プリズム12の形状が繰り返し転写された構造体を連続的に形成し、その後、離型ロールによって金型ロールから当該構造体を離型する方法が好ましい。このような製造方法は、光透過性樹脂11に、単位プリズム12が繰り返し形成された構造体を連続的に長尺のロールとして製造することができる点で量産性に優れている。
ここで、単位プリズム12を構成する組成物としては、上述したものが好ましいが、さらに具体的には次の通りである。すなわち、光硬化型プレポリマー(P1)に、反応性希釈モノマー(M1)及び光重合開始剤(I1)を配合した光硬化型樹脂組成物を用いることができる。
上記光硬化型プレポリマー(P1)としては、例えば、エポキシアクリレート系、ウレタンアクリレート系、ポリエーテルアクリレート系、ポリエステルアクリレート系、ポリチオール系等のプレポリマーをあげることができる。また、上記反応性希釈モノマー(M1)としては、例えば、ビニルピロリドン、2−エチルヘキシルアクリレート、β−ヒドロキシアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート等をあげることができる。また、上記光重合開始剤(I1)としては、例えば、ヒドロキシベンゾイル化合物(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾインアルキルエーテル等)、ベンゾイルホルメート化合物(メチルベンゾイルホルメート等)、チオキサントン化合物(イソプロピルチオキサントン等)、ベンゾフェノン(ベンゾフェノン等)、リン酸エステル化合物(1,3,5−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド等)、ベンジルジメチルケタール等があげられる。これらの中から、光硬化型樹脂組成物を硬化させるための照射装置及び光硬化型樹脂組成物の硬化性から任意に選択することができる。なお、単位プリズム12の着色防止の観点から好ましいのは、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン及びビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイドである。これらの光硬化型プレポリマー(P1)、反応性希釈モノマー(M1)及び光重合開始剤(I1)は、それぞれ、1種類で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
単位プリズム12のZ方向に沿った配列のピッチは10〜200μmの範囲であることが好ましい。ピッチが10μmより小さいと製造の困難があり、一方、ピッチが200μmより大きくなると金型を製造する際の切削性、金型により単位プリズムを成型する際の成型性、および、金型離型性が悪く、製造上の不具合が生じる可能性があるからである。また、単位プリズム12の光透過性基材11の第1面11aと接している部分の幅は、5〜150μmであることが好ましい。当該幅が5μmより小さいと製造の困難があり、一方、当該幅が150μmより大きくなると金型を製造する際の切削性、金型により単位プリズムを成型する際の成型性、および、金型離型性が悪く、製造上不具合が生じる可能性があるからである。また、単位プリズム12の高さ、すなわち単位プリズム12の光透過性基材11の第1面11aからの距離がもっとも長い頂点までの長さは10〜200μmであることが好ましい。10μmより小さいと光学的な性能が不十分であったり、単位プリズムの加工が微細となり精度が低下するおそれがあり、一方、200μmより厚いと単位プリズムを成型するに際して金型からの離型性に問題が生じるおそれがあるためである。
(iii)仕切部
仕切部17は、図2(a)、(c)に示すとおり、Z方向に隣接する二つの単位プリズム12どうしに跨って、当該二つの単位プリズム12が形成する凹状の隙間である溝部18を部分的にあるいは全体的に塞ぐように形成されている。仕切部17は、Y方向に沿って等間隔に、Z方向に沿って並ぶように配置されているが、後述するように、仕切部17の配置位置や配置数はこれに限定されず任意である。また、仕切部17のY軸に垂直な平面で切った断面の断面形状は、略三角形であるが、溝部18の形状によって異なる形状ともなり得る。仕切部17の断面の略三角形の2辺が、それぞれ単位プリズム12の頂部12cと底部12dとを結ぶ+Z方向側の斜面12a、および、頂部12cと底部12dとを結ぶ−Z方向側の斜面12b、の両方に接しており、この領域にはXZ平面における隙間が開いていない状態である。これにより、単位プリズム12の透過性基材11とは反対側である+X方向側に、図3(b)に示すような粘着層13、基材19および粘着層13等が積層されることにより、Y方向に沿って一定間隔で配置された二つの仕切部17に挟まれた空隙16は密閉され、他の二つの仕切部17に挟まれた空隙16とは隔絶され、採光具100の周囲の外気とも隔絶されることになる。
このように、仕切部17は、隣接する単位プリズム12どうしが形成する溝部18を部分的にまたは全体的に塞ぐことによって、採光シート10や採光具100として使用する場合に、単位プリズム12どうしが形成する空隙16を密閉する役割を果たすものである。
仕切部17は、単位プリズム12と同一材料で形成されていてもよく、単位プリズム12とは異なる材料で形成されていてもよい。仕切部17を形成する材料は特に限定されることはないが、例えば、単位プリズム12と同様に、アクリル、スチレン、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、酢酸アセテート、エチルセルロース、アクリロニトリル等の一以上を主成分とする透明樹脂や、エポキシアクリレートやウレタンアクリレート系の反応性樹脂(電離放射線硬化型樹脂等)を挙げることができる。また、塑性剤、安定剤、充填剤、抗酸化剤などのポリマー材料に加えて、例えば、紫外線吸収剤やヒンダードアミン系光安定剤などの安定剤を含んでもよい。
仕切部17を形成するには、単位プリズム12を形成するのと同様、射出成型加工、レーザー加工、型押しおよび硬化による方法、ディスペンス法など、様々な方法を単独で、または、適宜組み合わせて行うことができる。
特に、金型ロールを用いた型押しおよび硬化による方法で、複数の単位プリズム12と仕切部17とを同時に形成する場合、あらかじめ仕切部に対応するパターンを含めた凹凸パターンが形成された金型ロール冶具を、均一な厚みになるように光硬化性樹脂が第1面11aの上に塗布された光透過性基材11に押し当てながら搬送し、所定の光を光透過性基材11の第2面11b側から当該樹脂に照射することにより、当該光硬化性樹脂を硬化させて、金型ロールに形成されたパターンの逆形状のパターンである単位プリズム12および仕切部17の形状が繰り返し転写された構造体を連続的に形成し、その後、離型ロールによって金型ロールから当該構造体を離型する方法をとることができる。このような製造方法をとると、光透過性樹脂11に単位プリズム12と仕切部17とを同時に同一工程で繰り返し形成することができ、構造体を連続的に長尺のロールとして製造することができる点で量産性に優れていることに加え、単位プリズム12に対する仕切部17の相対的な位置精度も保証され、仕切部17がない場合の製造と比べてもリードタイムがほとんど変わらないという効果も得られる。
また、先に光透過性基材11に単位プリズム12が繰り返し形成された構造体を製造した後で、別工程によって仕切部17を追加的に形成する工程としてもよい。この場合、例えば、あらかじめ別工程で形成された仕切部17を当該構造体の所定の位置にハンドリングし、これを、接着剤を介して単位プリズム12側に接合する工程としてもよい。あるいは、光硬化性樹脂または熱硬化性樹脂を、当該構造体の所定位置でディスペンサーによって仕切部17の形状となるように描画塗布し、これを光照射または加熱をすることによって硬化させる工程としてもよい。
仕切部17の、単位プリズム12の延在方向、すなわちY方向の厚みは、特に制限がないが、10μm〜50mmの範囲であることが好ましく、特に20〜200μmの範囲であることが好ましい。仕切部17の厚みが10μmより薄いと、仕切部の加工が微細となり精度が低下したり、密閉性が保てないおそれがあり、一方、50mmより厚いと、光学的な性能が不十分となったり仕切部を成型するに際して金型からの離型性に問題が生じるおそれがあるためである。また、仕切部17の厚みが20〜200μmの範囲である場合には、量産性と光学的な性能の両立が図れ、様々な用途の採光シートや採光具として汎用的に生産や使用ができる効果がある。
なお、仕切部17は、例えば、採光具100を形成する際に、粘着層13を部分的に高熱を掛けて溶融させる等して、選択的に空隙を塞ぐことによって密閉空間を形成するという考え方もあり得るが、このような方法では、内部にガスが発生するなどして精度の良い密閉空間の形状を得ることが難しく、また、加熱温度のばらつきによっては十分な密閉効果が得られず、他の空隙や外気との通気性が残ってしまうおそれがある。さらには均一な形状や密度で仕切りを形成することが困難であることから、光学性能も大きくばらついてしまい、採光性能や出射光の視認性等にも悪影響を及ぼすことが予想される。よって、本開示のように、光透過性基材11と粘着層13とで複数の単位プリズム12を挟み込む以前に、あらかじめ、仕切部17を形成する方法をとることが好ましい。
(b)採光シート
次に、採光シート10について説明する。上述の光透過性基材11、複数の単位プリズム12および仕切部17から形成される採光シートの主要部10aをそのまま採光シート10としてもよい。この構造体を必要に応じて、窓ガラスに貼り付けて、採光具を形成してもよく、あるいは、ロールカーテンの生地に組み込んで使用してもよい。また、採光シート10は、採光シートの主要部10aに様々な追加の層を付加することによって、機能性を高めることもできる。以下、これらの付加部分について説明する。
(i)粘着層
粘着層13は、図3(a)、(b)に示すように、窓ガラス101に採光シート10を粘着または接着するための層であるとともに、透明なシートである基材19の表裏面に当該粘着層13を設け、基材19の窓ガラス101とは反対側の面の粘着層13を単位プリズム12と粘着または接着させることにより、単位プリズム12と窓ガラス101との密着性を向上させ、採光シート10としての耐久性を高めている。粘着層13を構成する材料としては、光学的に透明であり、窓ガラス101に採光シート10を接着できるものであれば特に限定されず、公知の粘着剤、接着剤、光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂等を用いることができる。より具体的な例としては、例えばアクリル系の粘着剤を用いることができ、さらに具体的にはアクリル系共重合体とイソシアネート化合物とを組み合わせた粘着剤をあげることができる。ただし、粘着層13を構成する材料は、採光シート10の性質上、透光性、耐候性に優れた材料によることが好ましい。また、粘着層13は、光学的に透明な感圧性接着剤を用いるものであってもよい。また、採光シート10を窓ガラス等に貼らずに保管する場合には、粘着層13の粘着力が外気と触れることによって低下することを防止するため、シリコーン等の離型剤を含む剥離フィルムを当該粘着層13に貼っておいて、これを保護するようにしてもよい。
粘着層13の厚みは特に限定されないが、10〜100μmであることが好ましい。粘着層13が薄すぎると窓ガラス101と採光シート10との密着性が低下するおそれがあり、粘着層13が厚すぎると当該粘着層13の厚みを均一にすることが困難となるからである。
(ii)基材
基材19は、図3(a)、(b)に示すとおり、採光シートの主要部10aの、複数の単位プリズム12が形成されている+X方向側に上記の粘着層13を介して積層される層であり、通常、基材19の単位プリズム12とは反対側、すなわち、さらに+X方向側に粘着層13が貼り込まれている。後者の粘着層13が窓ガラス101等に貼り込まれることによって、採光具100を形成することができる。基材19があることにより、凹凸が形成されている単位プリズム12の先端部にこしを与え、採光シート10を窓ガラス101等にしっかりと密着させることができ、また、採光シート10に強度的、環境的な耐久性を付与させることができる。ただし、基材19はなくてもよい。基材19は、光学的に透過性があればよく、例えば前述の光透過性基材11と同様の材料であってもよい。基材19の厚みは特に限定されず、例えば25〜300μm程度とすることができる。
(iii)接着層
接着層14は、図3(a)、(b)に示すように、光透過性基材11の第2面11bの側であって、当該光透過性基材11に光拡散層15を積層するために設ける層である。接着層14は、光学的に透明であって光透過性基材11と光拡散層15とを接着可能な部材であればよく、任意の接着剤を用いることができる。接着層の材料としては、例えば、エチレン-酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)、ポリビニルブチラール樹脂(PVB)、などの熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂等を用いることができ、これらの樹脂は単独で用いてもよく2種以上を併用して用いてもよい。中でも、EVA、PVBの単独使用、またはEVAおよびPVBの併用が好ましい。接着層14の厚みは特に限定されないが、10〜100μmであることが好ましい。接着層14が薄すぎると光透過性基材11と光拡散層15との密着性が低下するおそれがあり、接着層14が厚すぎると当該接着層14の厚みを均一にすることが困難となるからである。なお、光透過性基材11と光拡散層15のいずれかまたは両方が自己融着型の基材である場合は、特に接着層14を設けずに熱プレス等によって、光透過性基材11と光拡散層15とを一体化させてもよい。
(iv)光拡散層
光拡散層15は、図3(a)、(b)に示すように、光透過性基材11の第2面11bの側に、接着層14を介して積層された層であって、単位プリズム12を通過して外部に出射する光を拡散させ、例えば室内に向けてムラのない均一な光を出射させようとするものである。光拡散層15を光透過性を有する樹脂および光拡散粒子を含む層とする場合には、当該樹脂が母材となり、樹脂中に光拡散粒子が分散されており、光拡散粒子に当たった光を、光拡散粒子と樹脂との屈折率差により拡散させることができる。
光拡散層15に含まれる樹脂としては、所望の光透過性を示し、光拡散粒子を保持および固定が可能であれば特に限定されず、例えば熱可塑性樹脂、硬化樹脂があげられる。硬化樹脂とは、電離放射線の照射により硬化した電離線硬化樹脂、加熱により硬化した熱硬化樹脂がある。電離線硬化樹脂としては、紫外線硬化樹脂、可視光線硬化樹脂、近赤外線硬化樹脂等があげられる。具体的な樹脂としては、例えば、特開2014−115669号公報、特開2012−199176号公報、特開2011−186074号公報、特開2009−230155号公報、特開2005−241920号公報等で開示される、光拡散層に用いられる樹脂と同様とすることができる。
また、光拡散粒子としては、樹脂の種類に応じて無機粒子、樹脂粒子、あるいは、これらの2種以上の混合系等の粒子を選択して用いることができる。具体的な無機粒子、樹脂粒子については、例えば、特開2014−115669号公報、特開2012−199176号公報、特開2011−186074号公報、特開2009−230155号公報、特開2005−241920号公報等で開示される、光拡散粒子と同様とすることができる。光拡散粒子の形状としては、例えば球状、回転楕円体状、多面体状、截頭多面体状、鱗片形状、針状形状等があげられる。また、粒度分布が単分散、多分散のいずれでもよく、好適な条件を適宜選択することができる。
光拡散粒子の平均粒径としては、所望の光拡散効果を発揮することが可能な大きさであればよく、中でも光が内部拡散される際にミー散乱を生じやすく、レイリー散乱および幾何学散乱を生じにくい大きさであることが好ましい。光拡散粒子の大きさが光の波長と同程度の場合、光拡散粒子はミー散乱を生じる。ここで、ミー散乱は、光の波長に対して相対的な粒子の大きさが大きくなると前方散乱が後方散乱に比べて増大する。このため、光拡散粒子の平均粒径をミー散乱が支配する大きさとすることで、光の前方散乱が生じやすくなるため、所望の光学特性を有することができるからである。具体的には、上記平均粒径が0.5〜20μmの範囲内であることが好ましい。光拡散粒子の平均粒径が上記範囲よりも大きいと、光の後方散乱が支配的に生じやすくなり、一方、上記範囲よりも小さいと、光拡散粒子による内部拡散が生じにくくなり、光拡散層が所望の機能を発揮できない場合があるからである。上記平均粒径は、個々の光拡散粒子が分散している場合は一次粒子径を意味し、個々の光拡散粒子が凝集している場合は二次粒子径を意味する。光拡散粒子の平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置により測定される。
また、光拡散層15の別の態様として、光拡散層15の表面が所望の表面粗さを示す凹凸形状を有するものであってもよい。本態様では、光拡散層15の凹凸形状面に光が入射することで、外部拡散により上述の光学特性を示すことが可能となる。本態様の光拡散層15の材料としては、所望の光透過性を示し、表面に凹凸形状を賦型可能な材料であればよく、例えば、硬化樹脂があげられる。具体的には、特開2000−352607号公報に開示される電離放射線硬化型樹脂を硬化させた硬化樹脂があげられる。
光拡散層15の厚さとしては、表面に外部拡散を生じさせ、所望の光学特性を発揮することが可能な凹凸形状を有することが可能な大きさであればよく、例えば3〜1000μmの範囲内、中でも10〜30μmの範囲内が好ましい。本態様の光拡散層15において、光拡散層の凹凸形状面において外部拡散が生じるための表面粗さとしては、光が外部拡散される際にミー散乱を生じやすく、レイリー散乱および幾何学散乱を生じにくい大きさであることが好ましい。具体的には、光拡散層の10点平均粗さRzが1〜1000μmの範囲内であることが好ましい。光拡散層の10点平均粗さRzが上記範囲よりも大きいと、光の後方散乱が支配的に生じやすくなり、一方、上記範囲よりも小さいと、光拡散層表面において外部拡散が生じにくくなり、所望の機能を発揮できない場合があるからである。
本態様の光拡散層の形成方法としては、上述した樹脂を含む光拡散層用組成物を光制御層等の表面に塗布し、塗膜を硬化して形成する方法、または塗膜を硬化して形成後、表面処理を施して表面粗さを調整する方法、押出成型、射出成型等によりシート状に形成後、表面処理を施して表面粗さを調整する方法等があげられる。表面処理方法としては、プラズマ処理、コロナ放電処理、UVオゾン処理等の従来公知の方法を用いることができる。
(v)その他の層
図3(a)、(b)の断面図に示す採光シート10の層構成はその一例にすぎず、採光シートの主要部10aに対して、図示した層構成に追加の層を適宜加えてもよく、または、図示した層構成の代わりに別の層を備えていてもよい。例えば、前述の光拡散層15の、光透過性基材11とは反対側である−X方向側に、追加の保護層やハードコート層を設けてもよく、光拡散層15を設けずに、光透過性基材11の第2面11b側に保護層やハードコート層を設けてもよい。
保護層は、光透過性基材11とともに、単位プリズム12や光拡散層15を保護する機能を有する。保護層はこのような機能を有するものであれば、その材料は特に限定されることはないが、例えば上述した光透過性基材11と同様の材料により形成することができる。
また、ハードコート層は、表面保護を目的として採光シート10の最表面に設けられる層である。ハードコート層は透明な樹脂層として形成することができ、擦り傷、表面汚染に対する耐性の観点から、硬化性樹脂が硬化してなる樹脂硬化層として形成することが好ましい。具体的には電離放射線硬化型樹脂、その他公知の硬化性樹脂等を要求性能に応じて適宜採用すればよい。電離放射線硬化型樹脂としては、アクリレート系、オキセタン系、シリコーン系などがあげられる。例えば、アクリレート系の電離放射線硬化型樹脂は、単官能(メタ)アクリレートモノマー、2官能(メタ)アクリレートモノマー、3官能以上の(メタ)アクリレートモノマーなどの(メタ)アクリル酸エステルモノマー、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステルオリゴマー乃至は(メタ)アクリル酸エステルプレポリマーなどからなる。さらに3官能以上の(メタ)アクリレートモノマーを例示すれば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等がある。
また、ハードコート層には、耐汚染性向上の機能を追加してもよい。これは例えばシリコーン系化合物、フッ素系化合物などを添加することにより可能となる。さらにその他の機能として帯電防止性向上、撥水性向上、難燃性の機能を有するものとしてもよい。帯電防止性向上のために用いることができる材料としては、電子伝導タイプではPEDOT−PSS(PEDOT(Poly(3,4−ethylenedioxythiophene);3,4−エチレンジオキシチオフェンポリマー)とPSS(poly(styrenesulfonate);スチレンスルホン酸ポリマー)とを共存)などがあげられ、イオン導電タイプではリチウム塩系材料などがあげられる。撥水性向上のために用いることができる材料としては、フッ素系化合物などがあげられる。難燃性向上のために用いることができる材料としては、塩化ビニルや、ポリオレフィンに水和化金属を含有させた材料などがあげられる。
(c)採光具
本実施形態の採光シート10は、これを当該採光シート10の一方の主面に形成されている粘着層13を介して窓ガラス等に貼ることにより、採光具を形成することができる。例えば図3(c)は、窓ガラス101に本実施形態の採光シート10を貼った採光具100を、+X方向から、すなわち窓ガラス101を手前側として見た正面図である。また、図3(a)が、当該採光具100をY方向において仕切部17が存在しない場所でY軸に垂直な平面で切った断面の断面図であり、図3(b)が、仕切部17が存在する場所でY軸に垂直な平面で切った断面の断面図である。
本実施形態の採光シート10を用いた採光具100は、図3(a)のとおり、+X方向側の+Z方向側、すなわち左斜め上方の所定の角度から入射する外光の入射光Linを窓ガラス101、粘着層13、基材19、粘着層13および単位プリズム12に通過させた後、当該単位プリズム12と、空隙16との界面である単位プリズム12の下方側の斜面12bで反射させ、これを単位プリズム12、光透過性基材11、接着層14および光拡散層15に通過させて、入射した角度とは異なる角度、例えば室内の上方の所定角度に向けて出射光Loutとして出射させる。また、出射光Loutは、光拡散層15によって拡散反射されることにより、均等な光として室内に取り込まれる。なお、採光具100および以降の採光具で例示する窓ガラス101は、ガラスに限定される必要はなく、透明性の高いアクリル樹脂等の樹脂製基材を含めた透明基材全般が適用可能であるが、あくまで説明の便宜上、窓ガラスとして説明する。
採光具100の上下方向、すなわちZ方向に並んで配列された単位プリズム12と、粘着層13との間に形成される空隙16は空気で満たされているが、Y方向に沿って、適宜仕切部17が配置されている。仕切部17は、この隣接する二つの単位プリズム12に跨っており、当該隣接する二つの単位プリズム12の一方の斜面12aと他方の斜面12bとの両方の一部に当接している。よって仕切部17は、当該隣接する二つの単位プリズム12の斜面12aと12bとが形成する溝部18を部分的に塞いでいる。
これにより、図3(c)に示すように、採光具100のY軸に沿って隣接配置された仕切部17どうしに挟まれた空隙16は、互いに密閉されている。本開示の採光具100では、左右の端部の上下方向沿いに、すなわち−Y方向端部のZ方向沿いと、+Y方向端部のZ方向沿いとに、シール部102が形成されているが、これは必ずしも必要ではなく、完全に側面部分が密封されていなくてもよい。それぞれのシール部102の内側には一定の間隔で空隙16を仕切るための仕切部17が設けられているため、万一、シール部102の密閉性が破壊され、外気や水分が中に侵入するおそれが生じたとしても、採光シート10の左右の両端部から近い位置に配置される仕切部17によってそれ以上の侵入がせき止められ、内部に外気や水分が侵入することを効果的に抑制する。よって、採光具100は、長期間使用したとしても、室外と室内の温度差によって結露が生じにくく、耐久性が劣化したり、水滴の付着によって採光性能が低下することが抑制される。
採光具100に用いる本実施形態に係る採光シート10の効果について、従来技術における採光シートおよび採光具と対比する。図4は、従来技術に係る採光シート20の主要部20aの斜視図であり、図5(a)は、当該採光シート20を窓ガラス101に貼った採光具200をY方向に垂直な平面で切った断面の断面図であり、図5(b)は当該採光具200を+X方向側、すなわち窓ガラス101側から見た正面図である。
従来技術に係る採光シート20を用いた採光具200は、図5(a)のとおり、所定の角度から入射した入射光Linを、単位プリズム12と空隙16との界面である斜面12bで反射し、入射光とは異なる角度の出射光Loutとして適宜、光拡散層15による拡散等を経て室内に出射される。この点は、本実施形態の採光シート10を用いた採光具100と同様の効果である。一方、採光シート20は、図5(b)に示すとおり、窓ガラス101に粘着層13を介して貼られた後、両端部の上下方向沿いにシール部102が形成される。
しかしながら、シール部102の形成は、窓ガラスに直接シール剤を塗布施工することによって、あるいは、シールテープを採光シート20の両側面に貼ることによって行われるが、いずれも、施工時の作業者の技術、シール剤やシールテープの塗布量や加圧力や加熱温度等のばらつき、環境条件等によって、シール部102の密閉効果がばらついてしまい、その後の長期使用における安定的な内部空隙の気密性の維持を図ることは困難である。例えば、外部から水分W1がシール部102を通して採光シート20の内部に侵入した場合、採光シート20の内部の空隙16は、Y方向に沿って連通しているため、一旦内部に侵入した水分W2は、Y方向の全域に行き渡ることになる。このように、従来技術の採光シート20では、採光具200のシール部102の一部が破壊されると、ただちにその領域の左右方向全域に水分が侵入することとなり、採光シート20の耐久性の劣化や、当該領域が結露することによる採光性能の低下が進行するおそれがある。
これに対して、本実施形態に係る採光シート10は、上述のとおり、隣接する二つの単位プリズムに跨って配置され、当該隣接する二つの単位プリズムの両斜面のそれぞれと部分的に当接し、当該両斜面が形成する溝部18を部分的に塞ぐ仕切部17を設けている。この仕切部17が上下方向の各隣接単位プリズムについて、かつ、各々の隣接単位プリズムの左右方向の所定間隔について設けられていることにより、当該仕切部17に挟まれた各々の空隙16は密閉され、他の当該仕切部17に挟まれた空隙16とは隔絶されている。よって、採光具100として使用したときにも、シール部102の形成は必須ではなく、また、当該シール部102の形成が密閉性の上で不完全であったとしても、その影響は極力低くすることができ、外気や水分の侵入する領域を極小化することができる。よって、長期使用時にも、採光シート10の耐久性が維持され、結露等による採光性の低下も抑制される。
2.変形例
上述した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であり、それらも本開示の範囲内である。下記に、幾つかの変形例を挙げる。
(a)変形例(1)
変形例(1)の採光シートおよびこれを用いた採光具について説明する。図6は、変形例(1)に係る採光シート30における、採光シートの主要部30aを示す斜視図と正面図であり、図6(a)が斜視図、図6(b)が正面図である。採光シート30は、隣接する二つの単位プリズムに跨って配置される仕切部の水平方向、すなわちY方向に沿った仕切部どうしの間隔が一定ではない点が第1実施形態の採光シート10とは異なる。
単位プリズム12のY方向に垂直な平面で切った断面の断面形状や隣接する二つの単位プリズム12の対向する二つの斜面が形成する溝部18の形状は第1実施形態の採光シート10と同じであり、各々の仕切部17aの断面形状やY方向に沿った厚みも同じである。しかしながら、図6(b)に示すとおり、隣接する二つの単位プリズム12に跨る、Y方向に沿った各仕切部17aどうしの間隔は同じではなく、例えばもっとも左端、すなわちもっとも−Y方向側の仕切部17aと、これの+Y方向側に隣接する仕切部17aとの間隔をd1、後者の仕切部17aと、さらに+Y方向側に隣接する中央に配置される仕切部17aとの間隔をd2とするとき、d2がd1よりも大きくなっている。また、中央に配置される仕切部17aと、それより+Y方向側に隣接する仕切部17aとの間隔は同じくd2であり、後者の仕切部17aと、さらに+Y方向側のもっとも右端に隣接する仕切部17aとの間隔はd1となっている。
変形例(1)の採光シートの主要部30aは、このように、X方向すなわち光透過性基材11の第1面の法線方向から見たときに、Y方向に沿って隣接する仕切部17aどうしの間隔は、採光シート30の端部、すなわち採光シートの主要部30aの端部に近いほど短く、前記採光シートの中央部に近いほど長い構成となっている。図13(a)は、この採光シートの主要部30aを含む採光シート30を用いた採光具300の側面図である。当該図のように、例えば、採光シートの主要部30aの+X方向側に粘着層13、基材19および粘着層13を順次積層し、これとは反対側の−X方向側に接着層14を介して光拡散層15を積層した採光シート30を形成することができ、さらに、この採光シート30の粘着層13を窓ガラス101に貼り付けることによって採光具300を形成することができる。
この採光具300は、図3(c)に示すような第1実施形態の採光シート10を用いた採光具100と同様に、採光シート30を窓ガラス101に貼る際に左右の両端部にシール部102を設けることができるが、採光シート30の両端部に近い領域であるほど、Y方すなわち左右方向に隣接する仕切部17aどうしの間隔が短くなっているため、万一、シール部102から外気や水分が侵入したとしても、これらの侵入領域を両端部の狭い領域に限定することができ、採光シート30の耐久性や採光性能の低下の影響をより低減することができる。また、採光シート30の中央部付近は、外部からの外気や水分の侵入のおそれが少ないため、仕切部17aの間隔を広げることにより、当該仕切部17a自体がもたらす採光性能への悪影響を抑制することができる。
仕切部17aの左右方向への配置数や間隔の取り方は例示したものに限らず、Y方向に沿って隣接する仕切部17aどうしの間隔が採光シートの端部に近いほど短く、採光シートの中央部に近いほど長い構成となっていれば、どのような組み合わせであってもよい。なお、隣接する仕切部どうしの間隔とは、X方向すなわち光透過性基材11の第1面11aの法線方向から各仕切部を正面視したときに、平面図形として見ることができる隣接する各々の仕切部の図心どうしを結んだ線分を、Y軸すなわち単位プリズムの延在する方向に投影したときの線分の長さとする。
(b)変形例(2)
次に、変形例(2)の採光シートおよびこれを用いた採光具について説明する。図7は、変形例(2)に係る採光シート40における、採光シートの主要部40aを示す斜視図と正面図であり、図7(a)が斜視図、図7(b)が正面図である。採光シート40は、隣接する二つの単位プリズムに跨って配置される仕切部の水平方向、すなわちY方向に沿った仕切部の厚みが一定ではない点が第1実施形態の採光シート10とは異なる。
単位プリズム12のY方向に垂直な平面で切った断面の断面形状や隣接する二つの単位プリズム12の対向する二つの斜面が形成する溝部18の形状は第1実施形態の採光シート10と同じであり、各々の仕切部17の断面形状も同じである。しかしながら、図7(b)に示すとおり、隣接する二つの単位プリズム12に跨る、Y方向に沿った各仕切部の厚みは同じではなく、例えばもっとも左端、すなわちもっとも−Y方向側の仕切部17d、これより+Y方向側に隣接する仕切部17c、さらにこれより+Y方向側に隣接する仕切部17b、のそれぞれの厚みをt1、t2およびt3とするとき、t2はt3よりも大きく、かつ、t1はt2よりも大きくなっている。また、この仕切部の厚みの関係は採光シートの主要部40aのY方向の中心を通るZ軸に対して左右対称となっており、+Y方向に向けて離れた配置にある仕切部ほど、その厚みが大きくなっている。
変形例(2)の採光シートの主要部40aは、このように、X方向すなわち光透過性基材11の第1面11aの法線方向から見たときに、Y方向に沿って隣接する仕切部のY方向に沿った厚みは、採光シート40の両端部、すなわち採光シートの主要部40aの両端部に近いほど厚く、前記採光シートの中央部に近いほど薄い構成となっている。図13(b)は、この採光シートの主要部40aを含む採光シート40を用いた採光具400の側面図である。この場合も、変形例(1)と同様の構成で採光シート40および採光具400を形成することができる。
この採光具400は、変形例(1)と同様に、採光シート40を窓ガラス101に貼る際に左右の両端部にシール部102を設けることができるが、採光シート40の両端部に近い位置に配置される仕切部ほど、その厚みが厚くなっているため、万一、シール部102から外気や水分が侵入したとしても、これらの侵入領域を両端部に近い位置に配置された厚みの大きい仕切部によって確実に密閉し、その内側の空隙とは隔絶させることができる。よって、採光シート40の耐久性や採光性能の低下の影響をより低減することができる。また、採光シート40の中央部付近は、外部からの外気や水分の侵入のおそれが少ないため、仕切部の厚みを薄くすることにより、当該仕切部自体がもたらす採光性能への悪影響を抑制することができる。
仕切部の左右方向への配置数や間隔の取り方はこれに限らない。なお、仕切部のY方向すなわち単位プリズムの延在方向の厚みとは、X方向すなわち光透過性基材11の第1面11aの法線方向から各仕切部を正面視したときに、平面図形として見ることができる仕切部のY軸すなわち単位プリズムの延在する方向に沿った最大幅を意味するものとする。
(c)変形例(3)
ついで、変形例(3)の採光シートおよびこれを用いた採光具について説明する。図8は、変形例(3)に係る採光シート50における、採光シートの主要部50aを示す斜視図と正面図であり、図8(a)が斜視図、図8(b)が正面図である。採光シート50は、隣接する二つの単位プリズムに跨って配置される仕切部の水平方向、すなわちY方向に沿った仕切部が、当該採光シートの主要部50aおよび採光シート50の両端部付近にのみ配置されている点が第1実施形態の採光シート10とは異なる。これ以外の構成はすべて第1実施形態の採光シート10と同様なため、詳細の説明は省略する。
図13(c)は、この採光シートの主要部50aを含む採光シート50を用いた採光具500の側面図である。この場合も、変形例(1)および(2)と同様の構成で採光シート50および採光具500を形成することができる。
この採光具500も、変形例(1)、(2)と同様に、採光シート50を窓ガラス101に貼る際に左右の両端部にシール部102を設けることができるが、採光シート50の両端部に近い位置にのみ仕切部を配置しているので、万一、シール部102から外気や水分が侵入したとしても、これらの侵入領域を両端部に近い位置に配置された仕切部によって確実に密閉し、その内側の空隙とは隔絶させることができる。よって、採光シート50の耐久性や採光性能の低下の影響を低減することができる。また、採光シート50の中央側には、外部からの外気や水分の侵入のおそれが少ないため、仕切部を配置しないことにより、当該仕切部自体がもたらす採光性能への悪影響を大幅に抑制することができる。
(d)変形例(4)
次に、変形例(4)の採光シートおよびこれを用いた採光具について説明する。図9は、変形例(4)に係る採光シート60における、採光シートの主要部60aを示す斜視図と正面図であり、図9(a)が斜視図、図9(b)が正面図である。採光シート60は、隣接する二つの単位プリズムに跨って配置される仕切部の水平方向、すなわちY方向に垂直な平面に対して傾いて配置されている点が第1実施形態の採光シート10とは異なる。
図9(a)、(b)に示すように、+Z方向にもっとも近い側で隣接する二つの単位プリズム12の対向する二つの斜面を部分的に塞ぐ仕切部は、水平方向に垂直な平面に対して、それぞれが異なる傾きをもって傾いて配置されている。すなわち、もっとも−Y方向側に配置される仕切部17fは、+X方向から正面視したときに、その軸線が、Z軸に対して反時計回りに角度θaだけ傾いている。当該仕切部の+Y方向側に隣接する仕切部17gは、同じく+X方向から正面視したときに、その軸線が、Z軸に対して時計回りに角度θbだけ傾いている。また、当該仕切部のさらに+Y方向側に隣接する仕切部17fは、その軸線がZ軸に対して反時計回りに角度θaだけ傾いており、当該仕切部のさらに+Y方向側に隣接する仕切部17gは、その軸線がZ軸に対して時計回りに角度θbだけ傾いている。
+Z方向に近い方から2番目および3番目の、隣接する二つの単位プリズムの仕切部は、上記の配置とは逆の関係となっており、−Y方向側から順番に、各仕切部は、その軸線がZ軸に対して時計回りに角度θbの傾き、反時計回りに角度θaの傾き、時計回りに角度θbの傾き、および、反時計回りに角度θaの傾きとなるように傾いて配置されている。このように、各仕切部は、+X方向から正面視したときに上下、左右に隣接する仕切部とは異なる角度に傾くように配置されている。
仕切部の傾きと配置の関係は上述したものには限らず、例えば、+Z方向に近い方から1番目および2番目の、隣接する二つ単位プリズムの仕切部は、すべてにおいて、その軸線がZ軸に対して反時計回りに角度θaの傾きを有し、+Z方向に近い方から2番目および3番目の、隣接する二つ単位プリズムの仕切部は、すべてにおいて、その軸線がZ軸に対して時計回りに角度θbの傾きを有するような配置であってもよい。また、例えば、各仕切部の軸線の傾きが、隣接する仕切部ごとに徐々に連続的な角度変化を持たせたような配置となっていてもよい。
また、本変形例の適用範囲は、+X方向から正面視したときに、その軸線がZ軸に対してどの程度傾いているか、ということにとどまらず、例えば、Z方向から平面視したときに、その軸線がX軸に対して傾いている場合にも適用される。
図13(d)は、この採光シートの主要部60aを含む採光シート60を用いた採光具600の側面図である。この場合も、変形例(1)〜(3)と同様の構成で採光シート60および採光具600を形成することができる。
この採光具600は、変形例(1)〜(3)と同様に、採光シート60を窓ガラス101に貼る際に左右の両端部にシール部102を設けることができるが、万一、シール部102から外気や水分が侵入したとしても、これらの侵入領域を両端部に近い位置に配置された仕切部によって確実に密閉し、その内側の空隙とは隔絶させることができる。よって、採光シート60の耐久性や採光性能の低下の影響をより低減することができる。また、採光シート60の各仕切部は、Y方向すなわち単位プリズムの延在する方向に垂直な平面に対して傾いて配置されている。具体的には、各仕切部をX方向から正面視したときに、仕切部の軸線がZ軸に対して所定角度だけ傾いているか、または、各仕切部をZ方向から平面視したときに、仕切部の軸線がX軸に対して所定角度だけ傾いている場合等がこの状況にあてはまる。
このように各仕切部に同様な、または異なる傾きを設けて配置することにより、当該仕切部自体がもたらす光学的な悪影響を相殺させ、低減させることができる。例えば、すべての仕切部を同一方向に傾けた場合には、採光シートから出射された光が特定方向に不快な模様や眩しさを生じさせるおそれがあるが、仕切部の傾きをそれぞれ異ならせたり、対称的に、あるいは非対称的に配置させることにより、光の仕切部によって生じる光学的な悪影響を互いに打ち消し合うようにして緩和させることができる。
なお、仕切部の軸心とは、X方向すなわち光透過性基材11の第1面11aの法線方向から各仕切部を正面視したときに、平面図形として見ることができる仕切部のZ方向に沿った上端、中央、下端の各位置におけるY軸すなわち単位プリズムの延在する方向に沿った仕切部の幅の中心位置を求め、各中心を結んだ線が、Z軸に平行な場合は仕切部が傾いていないと判断し、それ以外は傾いていると判断することができる。あるいは、Z方向すなわち単位プリズムの配列方向から各仕切部を平面視できるときには、平面図形として見ることができる仕切部のX方向すなわち光透過性基材11の第1面11aの法線方向に沿った単位プリズムの先端側、中央、光透過性基材側の各位置におけるY軸すなわち単位プリズムの延在する方向に沿った仕切部の幅の中心位置を求め、各中心を結んだ線が、X軸に平行な場合は仕切部が傾いていないと判断し、それ以外は傾いていると判断してもよい。
(e)変形例(5)
続けて、変形例(5)の採光シートおよびこれを用いた採光具について説明する。図10は、変形例(5)に係る採光シート70における、採光シートの主要部70aを示す斜視図と正面図であり、図10(a)が斜視図、図10(b)が正面図である。採光シート70は、隣接する二つの単位プリズムに跨って配置される仕切部の配置と、これとは異なる別の隣接する二つの単位プリズムに跨って配置される仕切部の配置とを、上下方向すなわちZ方向から見た場合に、それぞれの仕切部が互いに重ならない位置に配置されている点が第1実施形態の採光シート10とは異なる。
図10(a)、(b)に示すように、+Z方向にもっとも近い側で隣接する二つの単位プリズム12の対向する二つの斜面を部分的に塞ぐ仕切部は、水平方向に沿って等間隔に配置されている。また、+Z方向に近い方から2番目および3番目の、隣接する二つ単位プリズム12の対向する二つの斜面を部分的に塞ぐ仕切部も、上述のとおり、水平方向に沿って等間隔に配置されている。しかしながら、+Z方向に近い方から2番目および3番目の、隣接する二つ単位プリズム12に跨る仕切部17hは、+Z方向にもっとも近い側で隣接する二つの単位プリズム12に跨る仕切部17hとは、水平方向において、異なる位置にずれて配置されている。
すなわち、これらの仕切部を+Z方向から平面視かつ透視した場合に、隣接する二つの単位プリズムの組み合わせが異なる仕切部どうしが、重ならずに見える配置となっている。ただし、本変形例では、+Z方向にもっとも近い側で隣接する二つの単位プリズム12に跨る仕切部と、+Z方向に近い方から3番目および4番目の、隣接する二つの単位プリズム12に跨る仕切部とは、水平方向において、同一に配置されている。このように、仕切部17hの配置は、単位プリズム12の列ごとに、互い違いに同一配置が繰り返されるようになっている。
図14(a)は、この採光シートの主要部70aを含む採光シート70を用いた採光具700の側面図である。この場合も、変形例(1)〜(4)と同様の構成で採光シート70および採光具700を形成することができる。
この採光具700は、変形例(1)〜(4)と同様に、採光シート70を窓ガラス101に貼る際に左右の両端部にシール部102を設けることができるが、万一、シール部102から外気や水分が侵入したとしても、これらの侵入領域を両端部に近い位置に配置された仕切部によって確実に密閉し、その内側の空隙とは隔絶させることができる。よって、採光シート70の耐久性や採光性能の低下の影響をより低減することができる。また、採光シート70の各仕切部は、Y方向すなわち単位プリズムの延在する方向に均等に配置され、かつ、Z方向すなわち単位プリズムの配列方向についても、直線的に並んでおらず、左右に均等にずれた位置に配置されている。
このように採光シート70をX方向から正面視した場合に、各仕切部は、採光シート70の平面上にまんべんなく均等に配置されることとなり、当該仕切部自体がもたらす光学的な悪影響を相殺させることができる。例えば、すべての仕切部を上下方向または水平方向に直線状に並べた場合には、採光シートから出射された光が特定方向に不快な模様や眩しさを生じさせるおそれがあるが、仕切部の配置が上下方向または水平方向に均等に離れた配置とした場合には、光の仕切部によって生じる光学的な悪影響を互いに打ち消し合うようにして緩和させることができる。
(f)変形例(6)
次に、変形例(6)の採光シートおよびこれを用いた採光具について説明する。図11は、変形例(6)に係る採光シート80における、採光シートの主要部80aを示す斜視図であり、図12(a)が+X方向から見た正面図、図12(b)および図12(c)が、図12(a)におけるC−C断面を+Y方向から見た断面図、および、D−D断面を+Y方向から見た断面図である。採光シート80は、基本的な仕切部の配置等は第1実施形態の採光シート10と類似するが、単位プリズム22の、光透過性基材21からもっとも離れた先端部が、二つの頂部に分岐した構造をとる点、および、分岐した単位プリズム22の先端部の小型の溝部にも同様の小型の仕切部を設けている点が相違する。
単位プリズムの配置のピッチや高さについては前述したとおりであるが、単位プリズム22の光透過性基材21と接しているZ方向の幅、すなわちピッチをp22とし、当該単位プリズム22の2つの頂部のうち、もっとも高い方の高さ、すなわち光透過性基材21の第1面21aから、当該第1面21aの法線方向に沿った最大距離である高さをh22とするとき、アスペクト比はh22/p22で定義される。このアスペクト比は、1.8以下であることが好ましい。また、単位プリズム22の分岐頂部22gと底部22dとを結ぶ斜面22aと、第1面21aの法線とのなす角、および、単位プリズム22の分岐頂部22hと底部22dとを結ぶ斜面22bと、第1面21aの法線とのなす角は、5〜25°であることが好ましく、2重の頂部の一方である+Z方向側の分岐頂部22gと分岐底部22iとを結ぶ斜面22eと、−Z方向側の分岐頂部22hと分岐底部22iとを結ぶ斜面22fと、がなす角は、10〜170°であることが好ましい。これらの範囲であることにより、良好なグレアの改善効果が見込めるからである。ただし、これらの範囲を逸脱した単位プリズムとしてもよい。なお、分岐頂部22gおよび22hはY方向に沿って稜線を形成し、分岐底部22iはY方向に沿って谷線を形成する。
採光シートの主要部80aにおいて、仕切部17iは、Z方向に隣接する二つの単位プリズム22どうしに跨って、当該二つの単位プリズム22が形成する凹状の隙間である溝部18aを部分的にあるいは全体的に塞ぐように形成されており、かつ、仕切部17iは、Y方向に沿って等間隔に、Z方向に沿って並ぶように配置されている。さらに、各々の単位プリズム22の2重の分岐頂部22gおよび22hに挟まれる、対抗する2つの斜面22eおよび22fが形成する溝部18bを部分的に塞ぐように、当該対抗する2つの斜面22eおよび22fのそれぞれと部分的に当接する追加の仕切部17jが設けられている。単位プリズム22の分岐頂部22gおよび22hのいずれか一方は、当該単位プリズム22の中で光透過性基材21の第1面21aからの距離がもっとも大きい場所となる頂部であり、他方が、これと同等の距離であるか、または、これより距離が小さくなるような場所となる頂部である。
図14(b)は、この採光シートの主要部80aを含む採光シート80を用いた採光具800の側面図である。他の変形例等と同様に、採光シートの主要部80aの+X方向側に採光シートの主要部30aの+X方向側に粘着層13、基材19および粘着層13を順次積層し、これとは反対側の−X方向側に接着層14を介して光拡散層15を積層した採光シート30を形成することができ、さらに、この採光シート30の粘着層13を窓ガラス101に貼り付けることによって採光具300を形成することができる。
この採光具800は、他の変形例等と同様に、採光シート80を窓ガラス101に貼る際に左右の両端部にシール部102を設けることができるが、万一、シール部102から外気や水分が侵入したとしても、隣接する単位プリズム22どうしが形成する溝部18aを塞ぐ仕切部17iが設けられることによって、これらの侵入領域を両端部の狭い領域に限定することができ、採光シート80の耐久性や採光性能の低下の影響をより低減することができる。また、当該採光シート80では、2重の頂部の間に形成される小型の溝部18bに対しても、これを塞ぐための仕切部17jが追加的に設けられているので、この小型の溝部18bによって形成される空隙についても、シール部102から外気や水分が侵入した場合に、これらの侵入領域を両端部の狭い領域に限定することができ、採光シート80の耐久性や採光性能の低下の影響をさらにいっそう低減することができる。
ただし、図示はしないが、採光シート80においては、2重の頂部の間に形成される小型の溝部18bによって内部に形成される空隙の領域は、隣接する単位プリズム22どうしが形成する溝部18aによって形成される空隙と比べて非常に小さいため、仕切部17iのみを設け、追加的な仕切部17jを設けない構造とすることもできる。
10、20、30、40、50、60、70、80 採光シート
10a、20a、30a、40a、50a、60a、70a、80a 採光シートの主要部
11、21 光透過性基材
11a、21a 第1面
11b、21b 第2面
12、22 単位プリズム
12a、12b 斜面
12c 頂部
12d 底部
13 粘着層
14 接着層
15 光拡散層
16 空隙
17、17a、17b、17c、17d、17e、17f、17g、17h、17i、17j 仕切部
18、18a、18b 溝部
19 基材
22a、22b、22e、22f 斜面
22g、22h 分岐頂部
22i 分岐底部
100、200、300、400、500、600、700、800 採光具
101 窓ガラス
102 シール部

Claims (9)

  1. 第1主面および前記第1主面と対向する第2主面を有する光透過性基材と、
    前記光透過性基材の前記第1主面側であって前記第1主面に平行な第1方向に延在し、かつ、前記第1主面と平行であって前記第1方向と交差する第2方向に沿って複数配置された単位プリズムと、を備えた採光シートであって、
    前記複数配置された単位プリズムのうち、第1単位プリズムおよび当該第1単位プリズムと隣接する第2単位プリズムに跨る第1仕切部を備え、
    前記採光シートを前記第1方向から見たときに、前記第1仕切部は、前記第1単位プリズムおよび前記第2単位プリズムによって形成される第1溝部を部分的に塞ぐように、前記第1溝部の一方を形成する前記第1単位プリズムの斜面である第1斜面の一部と、前記第1溝部の他方を形成する前記第2単位プリズムの斜面である第2斜面の一部と、の両方に当接している、採光シート。
  2. 前記採光シートを前記第1主面の法線方向から見たときに、前記第1方向に沿って隣接する前記第1仕切部どうしの間隔は、前記採光シートの端部に近いほど短く、前記採光シートの中央部に近いほど長い、請求項1に記載の採光シート。
  3. 前記採光シートを前記第1主面の法線方向から見たときに、前記第1仕切部の前記第1方向に沿った厚みは、前記採光シートの両端部に近い位置に配置された前記第1仕切部ほど厚く、前記採光シートの中央部に近い位置に配置された前記第1仕切部ほど薄い、請求項1または請求項2に記載の採光シート。
  4. 前記採光シートを前記第1主面の法線方向から見たときに、前記第1仕切部は、前記採光シートの両端部付近にのみ配置されている、請求項1に記載の採光シート。
  5. 前記採光シートを前記第1主面の法線方向から見たときに、前記第1仕切部は、前記第1方向に垂直な平面に対して傾いて配置されている、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の採光シート。
  6. 前記採光シートは、前記複数配置された単位プリズムのうち、前記第2単位プリズムおよび当該第2単位プリズムと隣接する、前記第1単位プリズムとは反対側に配置された第3単位プリズムに跨る第2仕切部、をさらに備え、
    前記採光シートを前記第1方向から見たときに、前記第2仕切部は、前記第2単位プリズムおよび前記第3単位プリズムによって形成される第2溝部を部分的に塞ぐように、前記第2溝部の一方を形成する前記第2単位プリズムの斜面である第3斜面の一部と、前記第2溝部の他方を形成する前記第3単位プリズムの斜面である第4斜面の一部と、の両方に当接しており、
    前記採光シートを前記第2方向から見たときに、前記第1仕切部と前記第2仕切部とは互いに重ならない位置に配置されている、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の採光シート。
  7. 前記採光シートの前記第1単位プリズムおよび前記第2単位プリズムのいずれかの単位プリズムは、前記第1主面からの距離がもっとも大きい第1距離となる頂部である第1頂部と、
    前記第1主面からの距離が前記第1距離と同じかまたはこれより小さい第2距離となる頂部である第2頂部と、をさらに備えている、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の採光シート。
  8. 前記採光シートを前記第1方向から見たときに、前記第1頂部および前記第2頂部に挟まれて形成された溝部を第3溝部とすると、前記第3溝部を部分的に塞ぐように、前記第3溝部の一方を形成する前記いずれかの単位プリズムの斜面である第5斜面の一部と、
    前記第3溝部の他方を形成する前記いずれかの単位プリズムの斜面である第6斜面の一部と、の両方に当接している第3仕切部、をさらに備える、請求項7に記載の採光シート。
  9. 透明基材と、
    前記透明基材の一方の側に配置された接着層と、
    前記接着層および前記複数配置された単位プリズムが当接する配置で、前記接着層を介して前記透明基材に固定された請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の採光シートと、を備えた採光具。

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