JP2020052259A - 眼鏡レンズ及び丸レンズを被検レンズとする光学機器装置 - Google Patents

眼鏡レンズ及び丸レンズを被検レンズとする光学機器装置 Download PDF

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Abstract

【課題】光学機器装置において多用されてきたレンズ載置台を廃止して、載置台と眼鏡フレームの眼鏡ヅルに纏わる垂直方向の寸法を不要となし、装置の低床化を果すと共に、光学精度と操作性の信頼性の向上を果たす。【解決手段】枠入れされた眼鏡レンズMLや丸レンズ等の被検レンズに対するX軸方向へのスライド自在なフレーム部材7と対称的に配置された保持アーム部材11a、11b等から構成された枠型保持機構1を、光学機器における光軸と交叉するよう配置し、眼鏡フレームのテンプルMTを上方に立ち上げたまま保持し、かつX軸方向への移動操作を可能とした。【選択図】図2

Description

本発明は、眼鏡フレームに枠入れされた眼鏡レンズ並びに加工前の丸レンズ等の被検レ
ンズを機械的に保持すると共に、殊に眼鏡フレームの眼鏡ヅル(テンプル)部分を上方に
立てた状態で少なくともX軸方向への平面的な移動操作と、左右方向への傾動操作を自在
に行うことの可能な枠型保持機構を具備して成る光学機器装置に関する。
眼鏡フレームに枠入れされた眼鏡レンズや枠入れ加工前の丸レンズについて、これ等の
被検レンズ表面のキズや汚れ、或いは隠しマーク等の観察や或いは外観品質の検査をする
ためのレンズチェッカーや、これ等被検レンズの度数等の光学特性を測定するためのレン
ズメーター、及び測定後の印点付与機構付きレンズメーターなどがこの種光学分野におい
て多用されているが、これ等の光学機器装置においては、その被検レンズを載置するため
のレンズ載置台を装置本体に突設しているのが一般的である。
そのため殊に、眼鏡フレームに枠入れされた眼鏡レンズを被検レンズとする場合には、装
置の基台に突設したレンズ載置台に眼鏡レンズをセットする際に、眼鏡フレームにおける
眼鏡ヅル(テンプル)を下向きに垂下させた状態でレンズ載置台の載置面に眼鏡レンズが
当接するようにセットすることとなり、この眼鏡ヅル(テンプル)の長さに相当する寸法
以上の高さ位置において、レンズ載置面を設けるために必要な高さ寸法が決定されている
のが実情で、装置全体の高さ寸法が大きい装置となっていた。
また、この種の光学機器装置においては、被検レンズの形態の差異、即ち眼鏡フレーム
に枠入れされた眼鏡レンズか未加工の丸レンズかの種類に合わせて、夫々の被検レンズに
対応する保持機構を具備した光学機器装置を取り揃えている場合が一般的であり、そのた
め設備費用が嵩むことを避けられないのが実情であった。
上記した如く、この種の光学機器装置を代表するレンズメーターにおいては、例えば下
記の特許文献1を参照して説明するに、モニターテレビ2を光学測定部3の上方に設けて
なる測定装置本体1の正面中央部には、光学測定部3を構成するために突出(膨出)させ
られた上部収納部4と、その下方に対向させて突出(膨出)させられた下部収納部5が設
けられていると共に、下部収納部5の上面に突出固定された裁頭円錐筒状のレンズ受6及
び測定光学系10が設けられ、未加工の被検レンズLを測定する場合は、公報図面の図3
に示されている如き状態にて被検レンズの測定を行い、また、メガネ70のメガネフレー
ム71に枠入れされた左右のレンズ72、73を測定する場合は、公報図面の図13に示
す如く、作業者は、まずメガネフレーム71における眼鏡ヅルを下方に垂下した状態に左
手81で保持して鼻当74、74を鼻当支持部材32に当接すると共に、メガネフレーム
71におけるレンズ72、73の下端を当接部材31に向けて押し付け、測定側のレンズ
72を下部収納部5上面のレンズ受け6に当接させるよう人手により保持しつつ、右手8
0でレバー36を回動操作して測定光軸に対する前後方向の位置を調整すると共に、左右
方向の位置調整は左手81を左右に移動して調整する。
即ち、この先行特許文献1のレンズメーターでは、先にも述べたように、光学機器装置本
体の前面に突設された下部収納部5を利用して、メガネフレーム71の眼鏡ヅル(テンプ
ル)部分が下方に垂れ下がっても影響のないように高さ方向の寸法を確保しているので、
その分装置本体1の高さ方向の大型化を伴うものであり、装置の低床化並びに小型化を図
る際の障害となりコンパクトにできなかった。
加えてこの先行文献のものは、メガネフレーム71を水平に保持することと、測定光軸に
合わせて被検レンズ72、73を前後左右に移動させて位置調整することについて、作業
者は左右の両手80、81を駆使して保持と調整と言う異なる操作を行わねばならないの
で、作業者は操作に対する熟練を要求されるばかりでなく、位置合わせ精度の面において
も正確性に劣ってしまうと言う、光学機器装置としてみたときに致命的な欠陥を伴うもの
に過ぎなかった。
また、この種の光学機器装置であって、眼鏡Sの左右のレンズA、Bの光軸間距離の測
定機能を備えた装置の事例として、例えば下記の特許文献2が知られているが、この場合
も測定装置本体の前面に突設された膨出部の上面に設けたノーズピース(レンズ載置台)
2にメガネSのフレーム下部を受け台1に押し当てて人手により保持し、メガネフレーム
のサイドに押し当てる当て板5を利用して、レンズA、Bの光軸中心間距離を目盛りから
み取る機能を備えたものであが、この場合も公報図面の図1からも明らかなように、上記
先行特許文献1におけると同様に、メガネフレームの左右の眼鏡ヅル(テンプル)部分を
下方に垂れ下げた状態のまま人手により保持しているので、装置の高さ方向の大型化を伴
うものであり、装置の低床化とコンパクト化を果すことができないばかりか、メガネSの
水平保持に関しても、前記先行特許文献1におけると同様に作業者の熟練度が要求される
ことに加え、光学機器としての精度上の欠陥を免れないものであった。
更に、この種の光学機器における被検レンズの機械的な保持機構に注目した場合、未加
工の丸レンズと眼鏡フレームに枠入れされた眼鏡レンズとの双方の被検レンズに対する機
械的な保持機構の代表的な先行事例として、例えば下記の特許文献3が知られているが、
この場合も先の先行特許文献1及び特許文献2におけると同様に被検レンズ4を載置する
ためのレンズテーブル532が張り出されて突設されている一方で、公報図面の第12図
に開示されている如く、眼鏡フレームのレンズ枠FRをハンド片600、601の上面6
05cに載せてテンプルFT(眼鏡ヅル)が下方に向けられた状態のまま、ハンド片60
0、601の外側面605dにて眼鏡フレームの左右方向への位置を規制し、レンズテー
ブル532の上面におけるレンズ受部材541に対して、眼鏡レンズ4を機械的に保持す
る構成のため、前記先行特許文献1、2におけると同様に、装置の高さ方向の低床化とコ
ンパクト化を果すことができないものである。
そして、この先行例の特徴とするところは、公報図面の第7(A)図乃至第10(A)図
に詳細に開示されている如く、被検レンズ4を保持するための左右一対の挟持用ハンド5
30、531を支えるアーム526、527が交差構造(シザーズ機構)に組合わされて
いると共に、これ等のハンドアーム526、527を開閉させて未成形の被検レンズ4を
挟持する駆動系としてのアームモーター522とタイミングベルト525が設けられ、然
もこれ等のアーム部材526、527、530、531を支えるアームベース520を水
平状態を保ったまま、X軸方向に移動させるための駆動系としてのX軸送りネジ508a
とガイドレール508b及びそのX軸モータ504と、これ等をフランジ503abごと
Y軸方向へ移動させるための駆動系としてのY軸送りネジ505とガイドレール507及
びそのY軸モータ502と、更にはこれ等をZ軸テーブル501ごとZ軸方向へ移動する
ためのZ軸送りネジ505等を三次元的に複雑に組み合わせてなる被検レンズ保持装置が
開示されているが、これ等は機構が複雑であるばかりでなく、丸レンズ4を保持するため
に必要な操作要領と、眼鏡フレームFMを保持するために必要な操作要領に関し、これ等
の操作を行うための、上記アーム部材に関係する各部品の動作要領が全く逆であるため、
作業者による操作要領に混乱を来すものであると共に、誤操作を防止する観点からみても
好ましいものではなかった。
即ち、未成形の丸レンズ4を水平に保持する場合は、上記に述べたようにハンド530、
531の内側面605a、605bを互いに近接する方向に移動操作して未成形レンズ4
を挟持し保持するのに対し、眼鏡フレームFMを水平に保持する場合には、左右のハンド
片600、601の各上面605cにより左右の眼鏡フレームFMを受けると共に、左右
のハンド片600、601の外側面605dを互いに離間する方向に移動操作し、眼鏡フ
レームFMのテンプルFTを外側に広げるようにして保持するので、これ等の被検レンズ
の形態の違い基づく操作方向の違いにより、作業者に誤操作を招く恐れがあるばかりでな
く、同時に機械的な構成上の複雑さとも相俟って光学機器装置の操作性と操作精度に問題
を抱えたものに過ぎなかった。
特開平8−29292号公報 特開平3−255330号公報 特開昭61−120940号公報
本発明は、眼鏡フレームに枠入れされた眼鏡レンズや加工前の丸レンズについて、これ
等の被検レンズ表面のキズや汚れ、或いは隠しマーク等を観察するための(外観品質検査
も含む)レンズチェッカーまたは、これ等被検レンズの度数等の光学特性を測定するため
のレンズメーター、及び測定と印点機構を具備して成るレンズメーターなど、この種の光
学分野における光学機器装置において、従来一般的に多用されていた被検レンズのための
レンズ載置台に起因した前記先行特許文献1乃至3における如き種々の不都合を解消する
ためになされたものである。
以下これを添付図1を参照しつつ要約的に説明するに、図1に示す従来のレンズメーター
20においては、上部にディスプレイ画面20aを有すると共に、機器本体の基部20b
に突設された光源側光学系を収容する下部収容支持部21に対し、測定光学系を構成する
受光側光学系を収容した上部収容部22が対向配置され、下部収容支持部21の上面には
眼鏡フレームMFに枠入れされた眼鏡レンズMLを当接載置するための被検レンズ載置台
23が更に突設されており、眼鏡レンズMLの測定に際し、上記の被検レンズ載置台23
に対して眼鏡フレームMFのテンプルMTを下方に垂下させた状態で眼鏡レンズMLを当
接載置させると共に、本体側のフレーム受24にレンズフレーム部を押し当てつつ人手に
により保持する方式が一般的に多用されている。
ところが、この従来の下部収容支持部21とレンズ載置台23からなる構造を使用する方
式では、これ等レンズ載置台23のために必要とされている高さ方向の寸法により、光学
機器装置全体としての大型化を回避し、更に装置の低床化及びコンパクト化を果すことが
明らかにできないものであり、未加工の丸レンズを測定する場合には、上記のテンプルM
Tに対応する長さ寸法に相当する高さ寸法自体は、全くのデッドスペースとなってしまう
ものである。
従って、本発明は、殊に眼鏡フレームに枠入れされた眼鏡レンズを被検レンズとする場合
においても有利なように、従来眼鏡フレームのテンプルを下向きに垂下させるのに必要と
されていた、テンプルの長さに相当する装置の高さ寸法を低くすること、即ち装置の基台
から上方に突設されたレンズ載置台に代わる全く新しい眼鏡フレームの機械的な保持機構
を提案し、光学機器装置の低床化及びコンパクト化を図ると言う技術的解決課題を果すこ
とを可能にするだけでなく、眼鏡フレームに枠入れされた眼鏡レンズを被検レンズとして
これを保持したままX軸方向(左右方向)へ確実に移動操作すると共に、左右方向への傾
動操作を自由に行うことが可能な、眼鏡フレーム及び丸レンズ共用の枠型保持機構を具備
してなる一般的な光学機器装置を提供し、延いては、光学に関する個別の機能を有する小
型で低床化されたレンズチェッカーまたはレンズメーターを提供することにある。
また、この種の光学機器装置においては、一般的に被検レンズの異なる形態ごとに、夫
々対応する光学機器装置を取り揃えているのが通例であるが、光学機器を個別に取り揃え
ることは設備費用が嵩むことになるので、例えば、眼鏡フレームに枠入れされた眼鏡レン
ズを観察または測定することができるだけでなく、加工前の丸レンズについても、同一の
光学機器装置により同様に観察や測定をすることが可能な光学機器装置の開発が切望され
ており、そのために、異なる形態の被検レンズであっても機械的に保持可能であると同時
に、被検レンズに関する確実な保持と移動に関する正確な精度が確保され、然もその移動
操作等に関する操作性が簡単であることが必須条件として要求されていた。
本発明は、これらの要求をともに達成可能で然も異なる形態の被検レンズ用の保持機構と
して、眼鏡フレームに枠入れされた眼鏡レンズ及び未加工の丸レンズの双方に対応可能な
全く新しい機械的なセンタリング機能付きの枠型保持機構を提案し、レンズ載置台を廃止
することは勿論のこと、光学機器装置の低床化及びコンパクト化を図ると言う技術的解決
課題を果し、更には形態の異なる被検レンズであってもこれらの略水平的な保持を機械的
に果せるばかりでなく平面的にX軸方向へ確実に移動操作自在であると共に、被検レンズ
を保持したまま左右方向へ傾動操作自在な機能を併せ持つ眼鏡レンズ及び丸レンズ共用の
枠型保持機構を具備してなる光学機器装置を提供し、延いては光学に関する個別の光学機
能を有する小型で低床化された精度の良いレンズチェッカーまたはレンズメーターを安価
に提供することにある。
本発明の第一の特徴は、従来の光学装置におけるような被検レンズの載置台を廃止する
ことができるように、眼鏡フレームに枠入れされた眼鏡レンズ及び未加工の丸レンズを被
検レンズとする光学機器装置にして、光学機器本体の基部において、X軸方向のガイド溝
を有する取付ブラケットを光源に対する左右方向X軸に沿って設置し、当該取付ブラケッ
トに対し、そのガイド溝に勘合するスライド支持軸を長手方向中央位置に突設してなるフ
レーム部材を組合せると共に、当該フレーム部材には、眼鏡フレーム受部と丸レンズ受部
が形成された保持パッド部を有する左右二組の保持アーム部材を対称的に配置して、左右
の各組毎に保持パッド部が、フレーム部材の内側中央に向けて互いに接近するようバネ付
勢されたセンタリング機構として設けられ、更に当該センタリング機構としての各保持ア
ーム部材は、その基端において回動自在に枢着されていると共に、上記左右の保持パッド
部相互の間隔を適宜同期的に拡縮操作自在な枠型保持機構として構成されてなり、当該枠
型保持機構により眼鏡フレームのテンプルを上方に立ち上げた状態で保持する一方、丸レ
ンズも枠内中央に夫々センタリング保持するよう構成すると共に、光学機器装置の光軸に
対して交叉する平面内において、被検レンズをフレーム部材ごとX軸方向にスライド操作
自在に構成されてなる上記枠型保持機構を光学機器装置本体に具備したことを特徴とする
ものである。
そして、上記被検レンズの枠型保持機構に関する更なる特徴として、フレーム部材にお
ける長手方向中央に突設したスライド支持軸を、上記ガイド溝の任意位置において右回転
または左回転操作するための適当な操作手段を設けることにより、フレーム部材に保持さ
れた眼鏡フレームの眼鏡レンズ及び未加工の丸レンズを、各々必要に応じて左右に傾動操
作自在に構成されていることを特徴とするものである。
更に、本発明においては、その光学機器装置における光学的な特性により、例えば、被
検レンズ表面のキズや汚れ、或いは隠しマーク等を観察する(外観品質検査も含む)ため
の観察光学系として、殊に被検レンズの表面側から照射するための光源と、被検レンズを
照射した光束を受光して撮像するための撮像手段を有し、これ等の光源と撮像手段からな
る観察光学系を内蔵した光学機器本体に対し、被検レンズの枠型保持機構が観察光学系の
光軸に対して交叉するよう一体的に取付けることにより所謂レンズチェッカーを構成した
ことを特徴とするものである。
また更に、本発明においては、その光学機器装置における光学的な特性により、例えば
、被検レンズの度数等の光学特性を測定するための測定光学系として、殊に被検レンズの
表面側または背面側から透射するための光源と、被検レンズを透過した透過光束を受光し
て光学特性を測定する測定演算手段を有し、これ等の光源と透過光束の測定演算手段から
なる測定光学系を内蔵した光学機器本体に対し、被検レンズの枠型保持機構が測定光学系
の光軸に対して交叉するよう一体的に取付けることにより所謂レンズメーターを構成した
ことを特徴とするものである。
本発明は、従来の光学機器装置におけるような被検レンズの載置台を廃止することがで
きるよう、眼鏡フレームに枠入れされた眼鏡レンズおよび未加工の丸レンズを被検レンズ
とし、眼鏡フレームに枠入れされた眼鏡レンズまたは丸レンズを夫々直接的にかつ機械的
に保持することができるよう、光学機器本体の基部において、X軸方向のガイド溝を有す
る取付ブラケットを光源に対する左右方向X軸に沿って設置し、当該取付ブラケットに対
し、上記ガイド溝に勘合するスライド支持軸を長手方向中央位置に突設してなるフレーム
部材を組合せると共に、当該フレーム部材には、眼鏡フレーム受部と丸レンズ受部が形成
された保持パッド部を有する左右二組の保持アーム部材を対称的に配置して、左右の各組
毎に保持パッド部が、フレーム部材の内側中央に向けて互いに接近するようバネ付勢され
たセンタリング機構として設けられ、更に当該センタリング機構としての各保持アーム部
材は、その基端において回動自在に枢着されていると共に、上記左右の保持パッド部相互
の間隔を適宜同期的に拡縮操作自在な枠型保持機構として構成されてなり、当該枠型保持
機構により眼鏡フレームのテンプルを上方に立ち上げた状態で保持する一方、丸レンズも
枠内中央に夫々センタリング保持するよう構成すると共に、光学機器装置の光軸に対して
交叉する平面内において、被検レンズをフレーム部材ごとX軸方向にスライド操作自在に
構成されてなる上記枠型保持機構を具備してなることを特徴とする光学機器装置であるの
で、光学機器装置としての低床化とコンパクト化を確実に果たすことができると共に、被
検レンズを機械的にセンタリング保持することができてその操作性の向上が保証されるだ
けでなく、操作と被検レンズの移動に関する安定した精度を得ることができ、光学機器と
しての信頼性の高いものを提供できるのである。
更に、形態の異なる被検レンズとして、眼鏡フレームに枠入れされた眼鏡レンズと未加工
の丸レンズの何れにも、一台の光学機器装置でありながら対応することができるので、前
記した載置台にかかわる従来技術の欠点を補って改善することができることは勿論のこと
、特に異なる形態の被検レンズへの対応が一台で可能であると言うことは、光学機器の設
備費用にかかわる経済的観点においても極めて有利であり、また光学機器の設置スペース
も少なくて済む等、経済性と実用性に優れた光学機器装置を提供できるものである。
特に、本発明を構成する枠型保持機構においては、装置本体の基部に設けたX軸方向の
ガイド溝を有する取付ブラケットに対し、そのガイド溝に勘合するスライド支持軸を長手
方向中央位置に突設してなるフレーム部材を組合せると共に、当該フレーム部材には、眼
鏡フレーム受部と丸レンズ受部が形成された保持パッド部を有する左右二組の保持アーム
部材を対称的に配置して、左右の各組毎に保持パッド部がフレーム部材の内側中央に向け
て互いに接近するようバネ付勢されたセンタリング機構として設けられているので、被検
レンズの光軸合わせが自動的になされて便利である他、更に当該センタリング機構として
の各保持アーム部材は、その基端において回動自在に枢着されていると共に、上記左右の
保持アーム部材相互の間隔を適宜同期的に拡縮操作自在に構成されているので、被検レン
ズのセッティング操作を容易に行うことができ、然もフレーム部材の枠内には、基本的に
上記二組の保持パッド部付保持アーム部材以外の機械的構成部品が存在していないため、
保持パッド部に眼鏡レンズまたは丸レンズが保持されている限り、これ等被検レンズに対
する光源からの光束に対する障害物がなく、光学的に制約のない光学機器装置とすること
ができるのである。
なお、光学機器装置としては、光源に対向して配置された受光側の光学系手段を一体的に
備えたレンズチェッカーやレンズメーターの他に、例えば受光側光学系手段を持たない直
接的な目視観察型のレンズチェッカーや、印点マーカー機能のみを具備したもの等、何れ
の形式であっても構わない。
更に本発明における枠型保持機構に関する特徴として、X軸方向のガイド溝を有する取
付ブラケットに対し、そのガイド溝に勘合するスライド支持軸を介して組み合わされたフ
レーム部材において、そのスライド支持軸を取付けブラケットのガイド溝の任意位置にお
いて右回転または左回転操作するための適当な操作手段を設けることにより、フレーム部
材に保持された眼鏡フレームの眼鏡レンズ及び未加工の丸レンズを、フレーム部材ごとX
軸方向にスライド操作することができる事は勿論のこと、保持された被検レンズをフレー
ム部材ごと必要に応じて左右に傾動操作することができるので、例えば被検レンズがハイ
カーブレンズや曲率の大きな丸レンズのような場合でも、光軸に対する面直状態を調整す
ることができ、観察や測定のし易い状態に被検レンズをセットすることができる優れた操
作性を備えた光学機器装置を提供することができるのであり、実用的にも優れた有用な効
果を併せて発揮できるものである。
なお、以上に述べた本発明において用いる枠型保持機構は、光学機器装置本体に内蔵さ
れた光学系の違いにより、例えば被検レンズの観察光学系を備えた装置に具備することに
よる具体的な光学機器として、小型コンパクトで精度と操作性の良い優れたレンズチェッ
カーを提供することができ、一方、装置本体内に被検レンズの測定光学系を備えた装置に
具備させた場合における具体的な光学機器としては、小型コンパクトで測定精度と操作性
の良い優れたレンズメーターを提供することができる。
また、光学機器装置としての操作性においても、機械的なセンタリング保持効果と操作精
度が向上されることは勿論、光学機器装置として観察精度及び測定精度の優れた装置とす
ることができることは言うまでもない。
然も、装置全体としての構成上も、汎用性のある装置として、これを廉価に構成できるの
で、経済性にも実用性にも秀でた装置を提供できるのである。
図1は、従来の一般的なレンズメーターの説明用外観図。 図2は、眼鏡フレームを保持した本発明にかかる枠型保持機構を採用して なるレンズチェッカーまたはレンズメーターの外観図である。 図3は、眼鏡フレームを保持した本発明にかかる枠型保持機構部分の説明用平面図。 図4は、本発明にかかる枠型保持機構部分の説明用斜視図。 図5は、未加工の丸レンズを保持した本発明にかかる枠型保持機構を採用して成るレンズチェッカーまたはレンズメーターの外観図である。 図6は、未加工の小径の丸レンズを保持した本発明にかかる枠型保持機構 部分の説明用平面図。 図7は、本発明にかかる枠型保持機構を構成する保持アーム部材のセンタリングバネ機構の配置の一例を示す説明用平面図。
本発明の実施例について、光学機器装置としてレンズチェッカーまたはレンズメーター
への適用事例を示した図2と、図3乃至図5に示した被検レンズの枠型保持機構部分の事
例を参照しつつ、以下その技術的な構成と作動要領などについて説明することとする。
図2は、光学機器装置として照明用光源3と、この光源3に対して対向配置された受光側
の撮像手段4からなる所謂観察光学系を具備してなる装置本体部2aの基台2b上におい
て、本発明にかかる眼鏡レンズ及び丸レンズ等を被検レンズとする枠型保持機構1を設置
して構成されたレンズチェッカーの全体構成を表す説明用斜視図であり、この枠型保持機
構1の特徴的な構成は、装置本体部2aの基台2bにおける中央において、光源3を挟ん
でX軸方向のガイド溝5a、6aを有する取付ブラケット5、6を対向的に配置し、当該
取付ブラケット5、6に対してそのガイド溝5a、6aに勘合するスライド支持軸7a、
7bを略矩形の長手方向中央位置に突設したフレーム部材7を組合せると共に、当該フレ
ーム部材7には、上下二段に眼鏡フレーム受部8aと丸レンズ受部9aが側面に形成され
た保持パッド部材10a、10b及び10c、10dを有する左右二組の保持アーム部材
11a及び11bを対称的に配置して、左右の各組毎に保持パッド部10a、10b及び
10c、10dが後述するように夫々フレーム部材7の内側中央に向けて互いに接近する
ようバネ付勢されたセンタリング機構として設けられ、更に当該センタリング機構として
の各保持アーム部材11a及び11bは、その基端において回動自在に各々枢軸12a及
び12bにより枢着(図3及び図4等を参照)され、上記左右の保持パッド部10a、1
0b及び10c、10d相互の間隔を適宜同期的に拡縮操作自在な枠型保持機構1として
構成されている。
なお、フレーム部材7の全体形状は、図示したような略矩形に限らずC型やコの字型であ
っても構わないが、この場合のフレーム部材7を摺動自在に支える取付けブラケット5、
6の配置は、光源3を挟んで対向的に設けることなく、例えば光源3に対する片側の左右
方向X軸に沿って設け、上記フレーム部材7を片持ち支持状態に保持するよう構成しても
良い。
そしてこの枠型保持機構1により図2及び図3に示す如く、眼鏡フレームのテンプルMT
を上方に立ち上げた状態で保持する一方、図4、図5及び図6に一例を示す如く、未加工
の丸レンズSLもフレーム部材7の枠内中央の光軸に合わせて夫々機械的にセンタリング
保持するよう構成すると共に、光学機器装置における光軸に対し交叉する平面内において
、これ等の眼鏡フレームに枠入れされた眼鏡レンズML及び未加工の丸レンズSL等の何
れの被検レンズであっても確実に保持し、然もフレーム部材7のスライド操作により、被
検レンズと光軸とを最適な光学関係にすべく適宜X軸方向にスライド操作することができ
るよう構成されてなるものである。
なお、眼鏡フレームを保持する場合、例えば図3に一例を示す如く眼鏡フレームのノーズ
パッドNPに対するノーズバッド鼻当部材13を用いることにより、眼鏡レンズMLにお
ける視線と光軸との関係を合わせるように左右の保持パッド部10a、10b及び10c
、10dにおける各眼鏡フレーム受部8aにより保持することができて便利である一方、
図4、図5に示す如く丸レンズSLを枠型フレーム部材7の内側中央に保持する際には、
上記鼻当部材13が光軸の妨げにならないようにこれを退避操作自在に構成されているの
が好ましい。
更に上記本発明にかかる枠型保持機構1における特徴的な構成は、図示実施例において
は、略矩形のフレーム部材7が、基台2b上に対向設置されているX軸方向のガイド溝5
a、6aを有する取付ブラケット5、6に対し、そのガイド溝5a、6aと自身の長手方
向中央部に突設されたスライド支持軸7a、7bを所定の隙をもってスライド移動可能に
する一方、必要に応じてガイド溝5a、5bの任意の移動位置において、スライド支持軸
7a、7bを人為的に右回転或いは左回転操作するための操作摘み15またはレバー等の
適当な手段を設けることにより、被検レンズを保持パッド部10a、10b及び10c、
10dにより保持したままフレーム部材7ごと左右方向に適宜傾動操作自在に構成されて
おり、然も上記の操作摘み15を一方の取付けブラケット5に対し、例えば捩じり操作し
て締め付けることにより、所望のスライド位置において所望の傾動状態にロック保持する
ことができるよう構成されているのである。
以上の傾動機構により、本発明においては被検レンズが、例えばハイカーブレンズや、曲
率の大きな曲面をもつ丸レンズ等の場合であっても、光軸に対する面直機能を果たすこと
が可能なため、この様な被検レンズ表面の観察や測定機能を果すことができるのである。
なお、上記取付けブラケット5、6のガイド溝5a、6aに対するスライド支持軸7a、
7bの嵌合関係により、フレーム部材7がフリーな状態の一実施例を例示したが、略水平
状態を維持したい場合には、図示してないが、スライド支持軸7a、7bの少なくとも何
れか一方に対して可撓性のある水平保持バネを必要に応じて設けることにより目的を果た
すことができ、それは当業者ならば極めて容易に実施することができると共に任意である。
また、本発明にかかる被検レンズの枠型保持機構1においては、そのフレーム部材7に
対して左右対照的に二組の保持アーム部材11a及び11bが夫々枢軸12a及び12b
を介して回動自在に枢着されていると共に、これ等の保持アーム部材11a及び11bは
、その先端に形成されている保持パッド部10a、10b及び10c、10dがその各組
毎にフレーム部材7の内側中央に向けて互いに接近するよう、例えば、図7に示す如く、
フレーム部材7における対称的な四箇所に配置したバネ軸16aと、このバネ軸16aに
夫々装着されて左右の保持アーム部材11a及び11bをフレーム部材7の内側に向けて
付勢するためのセンタリングバネ16b、16b及び、16b、16bを設けると共に、
上記左右一対の保持アーム部材11a及び11bの稼動範囲を規制するための手段として
、フレーム部材7の対称的な四箇所に穿った左右各一対のガイド穴18a、18a及び1
8b、18bと、当該ガイド穴18a及び18bの夫々に対応するガイドピン19a、1
9a及び19b、19bを設けてなる所謂センタリング機構を構成してなり、更にこれ等
の保持アーム部材11a、11a及び11b、11bの枢着側の短部には、互いに噛合う
セクターギヤ部17a及び17bを設けることにより、各組の保持アーム部材11aまた
は11bにおけるひとつの保持アーム部材11aまたは11bを外側または内側へ向けて
動かすことにより、ペアをなす左右何れかの組の保持アーム部材11a及び11bが夫々
同期的に離間または接近することが自在にできるように、各々左右における同期的な拡縮
操作機構として設けられているのである。
即ち、上記の如く、本発明における保持パッド部10aと10b及び10cと10dは、
保持アーム部材11a及び11bの同期的な拡縮運動とともに同期的に離間操作したり接
近操作することができるので、眼鏡フレームMFの大きさや丸レンズSLの径の大小等に
応じて機械的にこれ等サイズの異なる被検レンズを確実に保持することができると共に、
その操作を楽に行うことができるのである。
なお、上記四箇所のセンタリングバネ16bは、夫々のバネ軸16a周りに配置した事例
を図示したが、これ等センタリングバネ16bの配置は図示実施例に限られるものではな
く、例えば各保持アーム部材11a及び11bの各枢軸12a及び12b周りに夫々配置
しても良く、更に図示してないが中心軸上に位置する単一のバネ軸に対して設けた一つの
センタリングバネにより、各組の保持アーム部材11a及び11bを互いに近接する方向
に付勢するようセンタリング機構を構成することもできるものであり、その構成は同期的
なセンタリングが可能であれば他の適当な構成を採用することができるものである。
なお、以上説明した図2の実施例としては、先にも述べた様に光学機器装置として照明
用光源3と受光側の撮像手段4からなる所謂観察光学系を具備してなるレンズチェッカー
の実施例として説明したが、光学機器装置として被検レンズに対する照明用光源3に代え
て測定用光源3を設け、受光側における本体2aに設けた撮像手段4に代えて、これを被
検レンズからの透過光束を受光してその光学データから被検レンズの度数などの光学特性
を演算処理する如き測定光学系(図示せず)を備えた、所謂レンズメーターであっても、
前記と同様に光学機器装置本体の基台2bにおいて、本発明にかかる枠型保持機構1を採
用し機器を構成することができることは勿論であり、殊に本発明における枠型保持機構1
は、基台2bの上面における取付ブラケット5、6に対しX軸方向へスライド自在に組合
されたフレーム部材7において、保持パッド部10a、10b及び10c、10dを設け
た左右二組の保持アーム部材11a及び11bがその基端において回動自在に枢着され、
これ等左右の保持アーム部材11a及び11bにおける相互の間隔を適宜同期的に拡縮操
作自在に構成されているので、フレーム部材7の枠内には、基本的に上記二組のパッド部
付保持アーム部材11a及び11b以外に機械的構成部品が存在していないため、保持パ
ッド部10a、10b及び10c、10dにて眼鏡レンズMLまたは丸レンズSLが保持
されている限り、これ等の被検レンズMLまたはSLに対する光源部3からの光束に対す
る障害物がない(図3、図4、図6、図7参照)ので、光学系に制約を受けないことを必
須条件とする被検レンズの透過光束を使用する測定光学系を備えたレンズメーターとして
有利な被検レンズの保持機構となるのであり、これ等レンズメーター或いはレンズチェッ
カーとしての光学的な操作と機能については、一般的なものと基本的に変わりはないので
説明を省略する。
ただ本発明にかかわる被検レンズの枠型保持機構1を具備したことによる違いは、前記
したように眼鏡フレームMFのテンプルMTを上方に立ち上げた状態で保持する一方、未
加工レンズSLも同様に機械的に保持することができ、然もフレーム部材7のスライド操
作により、被検レンズと光軸とを最適な光学関係にすべく適宜X軸方向にスライド操作す
ることができる他、必要に応じて被検レンズを保持パッド部10a、10b及び10c、
10dにより保持したままフレーム部材7ごと左右方向に適宜傾動操作自在に構成されて
いる点において、今までの一般的なレンズチェッカーやレンズメーターと大きく異なるこ
とである。
なお、眼鏡フレームMFに枠入れされた眼鏡レンズMLと未加工の丸レンズSLなどの異
なる形態の被検レンズに適応可能なことを特徴とする本発明においては、被検レンズの保
持機構として枠型保持機構1に関する一実施例を図示したが、上記したフレーム部材7に
伴うメリットを逸脱しない範囲において、例えばフレーム部材7の全体的な形状等は(矩
形の他、C型、コの字型による片持ち支持構造等)図示の実施形状に拘束されるものでは
なく、またフレーム部材7のスライド移動と傾動操作及び所望のフレーム状態でのロック
保持手段として説明した操作摘み15等の構成、或いは操作摘み15をフレーム部材7の
傾動操作との兼用部品として設けるのではなくロック保持手段に特化した機構として設け
、ロック解除後に直接的にフレーム部材7を手動で傾動操作する他、これ等の操作を自動
的に行うよう構成しても良いこと等々、その他必要な変更などは、本発明の本質的な技術
思想を逸脱しない範囲で、当業者がその構成要件の形状変更などを行うことは自由になし
得ることであり、本発明の技術的範囲に含まれること勿論である。
特に本発明においては、上記したように被検レンズの枠型保持機構1の構成により、前
記図2及び図3に示すように、眼鏡フレームMFの眼鏡ヅルMTを上方に向けて立ち上げ
た状態のまま眼鏡フレームを例えば略水平状態に保持することができるので、従来一般的
に採用されていた装置の基台に突設されていたレンズ載置台を用いることなく眼鏡フレー
ムMFを機械的に保持することができると共に、レンズ載置台と眼鏡ヅルMTに付随して
今まで必要とされてきた高さ方向の寸法について、これを全く必要とせず無用にできるの
で、該当する光学機器装置(レンズチェッカー及びレンズメーターの何れにおいても)の
高さ方向の低床化を可能にし、かつ装置全体としても小型化を達成することができ、光学
機器装置としても設置スペースを取らない有利な構成とすることができるのである。
以上の如く構成された本発明にかかる被検レンズの枠型保持機構1を備えてなる図2及
び図3の実施例に基づきその操作要領について、以下簡単に説明することとする。
まず、眼鏡フレームMFに枠入れされた左右の眼鏡レンズMLを保持する場合、フレーム
部材7の左右における保持アーム部材11a及び11bの各組における一方の保持アーム
部材11a及び11bを外側に広げる方向に動かすことにより、夫々の組における保持ア
ーム部材11a及び11bがセクターギヤ17aまたは17bの噛合いにより互いに離間
する方向に同期的に操作することができるので、左右の保持パッド部10a、10b及び
10c、10dを、互いに離間させたまま眼鏡フレームMFをそのテンプルMTが上方に
立ち上げられた状態でセットし、保持アーム部材11a及び11bを外側に広げる操作を
止めることにより、各保持パッド部10a、10b及び10c、10dにおける眼鏡フレ
ーム受部8a、8a及び8a、8aにより、図3の平面図に示す如く眼鏡フレームMLを
自動的に挟持することができる。
この時ノーズパッド受部材13をノーズパッドNPに当接させるようセットすることによ
り、眼鏡レンズMLの視線の方向を光軸に合わせることができて便利であるとともに、眼
鏡フレームMFに対する保持力は、左右二組の保持アーム部材11a及び11bの夫々に
対称的に配置した四箇所のバネ軸16aにおけるセンタリングバネ16bによるバネ付勢
力の下にセンタリング保持されているのである。
この状態で眼鏡フームMFをX軸方向へ移動操作するときは、フレーム部材7を取付ブラ
ケット5、6のガイド溝5a、6aに沿ってそのスライド支持軸7a、7bをフリーな状態のまま或いは、後述する所望の傾動状態のままフレーム部材7ごと適宜操作摘み15を
介して手動で(または自動化することもできる)左右方向に移動操作することにより、
眼鏡フレームMFに枠入れされた左右の眼鏡レンズMLの隠しマーク設定部を交互に観察
光学系或いは測定光学系の略光軸に一致させるべく切換え操作するだけで済むのである。
即ち、眼鏡フレームMFに対して対称的に配置されている保持アーム部材11a及び11
bによるセンタリング機構により、既に同一平面内におけるY軸方向への位置合せをする
必要がないので、同一平面内における位置調整はX軸方向のみで良いため、そのスライド
操作を簡単かつ容易に、然も精度よく行うことができるので、本被検レンズの枠型保持機
構1を光学機器装置に組み込むことにより、光学機器装置としての性能向上と、操作性の
向上を同時に果すことができる優れた効果を発揮できる。
またこのスライド操作の際に眼鏡フレームMFのテンプルMTは、上方に立ち上げられた
ままの状態にあるが、フレーム部材7ごとガイド溝5a、6aに沿って移動操作しても一
切枠型保持機構1を構成する部材に接触することもなく、また上方の受光部4ともガイド
溝5a、6a内のスライド移動で済むため干渉することもない。
また、眼鏡フレームMFに枠入れされた左右の眼鏡レンズMLを略水平に保持した状態
から必要な角度だけ左右方向に傾動操作する場合には、先にも述べたように取付ブラケッ
ト5、6のガイド溝5a、6aに勘合させたフレーム部材7のスライド支持軸7a、7b
の締付保持力を操作摘み15の逆捩り操作により緩めると同時に、この操作摘み15を用
いてフレーム部材7自体を必要な所望の角度だけ左右に傾動操作することにより、即ち、
スライド支持軸7a、7bをガイド溝5a、6aの任意の位置において右回転或いは左回
転操作すること(例えば操作摘み15の代わりに、図示してないが例えばレバー等の回転
手段、或いはフレーム部材7を直接的に手動で傾動操作する等の適当な手段による等)に
より、必要に応じて被検レンズを保持パッド部10a、10b及び10c、10dにより
保持したままフレーム部材7ごと左右方向に適宜傾動操作することができ、かつその傾動
状態のまま任意にX軸方向にスライド移動操作することもできるものであり、これ等の傾
動操作に際しても上方に立ち上げられた状態のままの眼鏡ヅル(テンプル)MTは、先の
場合と同様に、受光部4に対する障害になることはない。
以上、本発明かかる枠型保持機構1を眼鏡フレームMFに枠入れされた眼鏡レンズを被
検レンズとする場合について説明したが、本発明のもう一つの特徴は、枠入れされた眼鏡
レンズを被検レンズとすることに限られるものではなく、図示実施例からも明らかなよう
に、上記枠型保持機構1は、未加工の丸レンズSLを被検レンズとすることもできるので
、以下その構成と作動並びに作用効果を簡単に説明することとする。
即ち、未加工の丸レンズSLを被検レンズとする場合には、図5に丸レンズSLを保持し
た光学機器装置全体の外観図、及び図4に示す枠型保持機構1部分に関する説明用の斜視
図からも明らかなように、被検レンズの丸レンズSLは、左右の保持パッド部10aと1
0b及び10cと10dにおける対称的な四つの丸レンズ受部9aにおいて、フレーム部
材7の内側中央部の光軸と一致するよう保持アーム部材11a及び11bとセンタリング
バネ16a及び16bによるセンタリング機能を受けて水平保持されるのであり、更に、
この時の保持パット部10a、10b及び10c、10dの同期的な拡縮操作要領は、前
記した眼鏡フレームMFの保持アーム部材11a及び11bの操作要領と同様である。
なお、丸レンズSLを被検レンズとするときは、ノーズパッド受部材13は必要ないので
退避させておくのが好ましい。
また、丸レンズSLを保持した際におけるX軸方向へのスライド操作要領、並びに左右方
向への傾動操作要領についても、先の眼鏡レンズMLを被検レンズとする場合と同様に操
作するので、その詳細な説明を省略する。
更に、図6は図5における丸レンズSLよりも小径の丸レンズSLの場合の保持状態を示
す平面図であるが、丸レンズ受部9aについて、それ自体大径用と小径用に区分して設け
ておくことにより、更に確実かつ正確に丸レンズSLの中心を、対称的に配置された保持
アーム部材11a及び11b等からなるセンタリング機構により、僅かにX軸方向にスラ
イド操作するだけで被検丸レンズSLにおける隠しマーク等を容易に観察できるのであり、
これ等のセンタリング保持とスライド操作並びに傾動操作等に関する操作要領は、前述の
大径丸レンズを被検レンズとする図5に示す実施例と全く同様であるので、詳細な説明を
省略する。
叙上のように、本発明にかかる被検レンズの枠型保持機構1は、単一の保持機構であり
ながら、形態の異なる眼鏡フレームMFに枠入れされた眼鏡レンズML及び未加工の丸レ
ンズSLの双方の被検レンズの保持機構としての必要十分な機能を果たすことができると
言うことは、これを光学機器装置に組付け採用することにより、単一の光学機器装置であ
りながら、種々の被検レンズに対応した汎用性のある光学機器装置(殊にレンズチェッカ
ー及びレンズメーター)とすることができるので、費用の嵩む光学機器装置を異なる被検
レンズの形態ごとに設ける必要が無くなり、機能的に優れた光学機器装置を廉価に提供す
ることができ、その経済的メリットは極めて大きいものである。
なお、図示した本発明にかかる枠型保持機構1は、異なる形態の被検レンズの保持用とし
て眼鏡フレーム受部8aと丸レンズ受部9aを上下二段に備えた二組の保持パッド部10
a、10b及び10c、10dの事例について説明したが、少なくとも眼鏡フレームMF
について言えることは、基本的な保持形態としての特徴である、眼鏡フレームMFのテン
プルMTを上方に向けた状態のまま機械的に保持可能であることと相俟って、従来多用さ
れていた基台に突設されていたレンズ載置台の廃止に伴う光学機器装置の高さ方向の寸法
の低床化を果し、装置全体としての小型コンパクト化を発揮できる効果を奏することがで
きることは言うまでもない。
本発明にかかる被検レンズの枠型保持機構は、枠内に障害物が位置することなく被検レ
ンズを機械的にセンタリング保持すると共に、形態の異なる被検レンズを少なくともX軸
方向にスライド操作することができるので、具体的な光学機器装置としてレンズチェッカ
ー及びレンズメーター等として利用可能である。
1 眼鏡レンズ及び丸レンズ等の被検レンズの枠型保持機構
5 取付ブラケット
6 取付ブラケット
5a X軸方向ガイド溝
6a X軸方向ガイド溝
7 枠型フレーム部材
8a 眼鏡フレーム受部
9a 丸レンズ受部
11a 保持アーム部材
11b 保持アーム部材
16b センタリングバネ
17a 同期用セクターギヤ
17b 同期用セクターギヤ
眼鏡フレームに枠入れされた眼鏡レンズ及び未加工の丸レンズを被検レンズとする光学
機器装置にして、光学機器本体の基部において、X軸方向のガイド溝を有する取付ブラケ
ットを光源に対する左右方向X軸に沿って設置し、当該取付ブラケットに対し、そのガイ
ド溝に嵌合するスライド支持軸を長手方向中央位置に突設してなるフレーム部材を組合せ
ると共に、当該フレーム部材には、眼鏡フレーム受部と丸レンズ受部が形成された保持パ
ッド部を有する左右二組の保持アーム部材を対称的に配置して、左右の各組毎に保持パッ
ド部が、フレーム部材の枠内中心に向けて互いに接近するようバネ付勢されたセンタリン
グ機構として設けられ、更に当該センタリング機構としての各保持アーム部材は、その基
端において回動自在に枢着されていると共に、上記左右の保持パッド部相互の間隔を基端
のセクターギヤの噛合いを介して同期的に拡縮操作自在な枠型保持機構として構成されて
なり、当該枠型保持機構により眼鏡フレームはそのテンプルを上方に立ち上げたままの
態で枠内中心にセンタリング保持するよう構成し、また丸レンズはこれを枠内中心に夫々
個別にセンタリング保持するよう構成し、更に光学機器装置の光軸に対して交叉する平面
内において、被検レンズをフレーム部材ごとX軸方向にスライド操作自在に構成されてな
る上記枠型保持機構を光学機器装置本体に具備したことを特徴とするものである。
そして、上記被検レンズの枠型保持機構に関する更なる特徴として、フレーム部材にお
ける長手方向中央に突設したスライド支持軸を、上記ガイド溝の任意位置において右回転
または左回転操作するための適当な操作手段を設けることにより、フレーム部材に保持さ
れた眼鏡フレームの眼鏡レンズまたは未加工の丸レンズを、各々左右に傾動操作自在に構
成されていることを特徴とするものである。
本発明は、従来の光学機器装置におけるような被検レンズの載置台を廃止することがで
きるよう、眼鏡フレームに枠入れされた眼鏡レンズ及び未加工の丸レンズを被検レンズと
し、眼鏡フレームに枠入れされた眼鏡レンズまたは丸レンズの何れを被検レンズとする場合であっても夫々直接的にかつ機械的に保持することができるよう、光学機器本体の基部において、X軸方向のガイド溝を有する
取付ブラケットを光源に対する左右方向X軸に沿って設置し、当該取付ブラケットに対し
、上記ガイド溝に嵌合するスライド支持軸を長手方向中央位置に突設してなるフレーム部
材を組合せると共に、当該フレーム部材には、眼鏡フレーム受部と丸レンズ受部が形成さ
れた保持パッド部を有する左右二組の保持アーム部材を対称的に配置して、左右の各組毎
に保持パッド部が、フレーム部材の枠内中心に向けて互いに接近するようバネ付勢された
センタリング機構として設けられ、更に当該センタリング機構としての各保持アーム部材
は、その基端において回動自在に枢着されていると共に、上記左右の保持パッド部相互の
間隔を基端のセクターギヤの噛合いを介して同期的に拡縮操作自在な枠型保持機構として
構成されてなり、当該枠型保持機構により眼鏡フレームはそのテンプルを上方に立ち上げ
ままの状態で枠内中心にセンタリング保持するよう構成し、また丸レンズはこれを枠内
中心に夫々個別にセンタリング保持するよう構成し、更に光学機器装置の光軸に対して交
叉する平面内において、被検レンズをフレーム部材ごとX軸方向にスライド操作自在に構
成されてなる上記枠型保持機構を具備してなることを特徴とする光学機器装置であるので
、光学機器装置としての低床化とコンパクト化を確実に果たすことができると共に、被検
レンズを機械的にセンタリング保持することができてその操作性の向上が保証されるだけ
でなく、操作と被検レンズの移動に関する安定した精度を得ることができ、光学機器とし
ての信頼性の高いものを提供できるのである。
更に、形態の異なる被検レンズとして、眼鏡フレームに枠入れされた眼鏡レンズと未加工
の丸レンズの何れにも、一台の光学機器装置でありながら対応することができるので、前
記した載置台にかかわる従来技術の欠点を補って改善することができることは勿論のこと
、特に異なる形態の被検レンズへの対応が一台で可能であると言うことは、光学機器の設
備費用にかかわる経済的観点においても極めて有利であり、また光学機器の設置スペース
も少なくて済む等、経済性と実用性に優れた光学機器装置を提供できるものである。
特に、本発明を構成する枠型保持機構においては、装置本体の基部に設けたX軸方向の
ガイド溝を有する取付ブラケットに対し、そのガイド溝に嵌合するスライド支持軸を長手
方向中央位置に突設してなるフレーム部材を組合せると共に、当該フレーム部材には、眼
鏡フレーム受部と丸レンズ受部が形成された保持パッド部を有する左右二組の保持アーム
部材を対称的に配置して、左右の各組毎に保持パッド部がフレーム部材の枠内中心に向け
て互いに接近するようバネ付勢されたセンタリング機構として設けられているので、被検
レンズの光軸合わせが自動的になされて便利である他、更に当該センタリング機構として
の各保持アーム部材は、その基端において回動自在に枢着されていると共に、上記左右の
保持アーム部材相互の間隔を基端のセクターギヤの噛合いを介して同期的に拡縮操作自在
に構成されているので、被検レンズのセッティング操作を容易に行うことができ、然もフ
レーム部材の枠内には、基本的に上記二組の保持パッド部付保持アーム部材以外の機械的
構成部品が存在していないため、保持パッド部に眼鏡レンズまたは丸レンズが保持されて
いる限り、これ等被検レンズに対する光源からの光束に対する障害物がなく、光学的に制
約のない光学機器装置とすることができるのである。
なお、光学機器装置としては、光源に対向して配置された受光側の光学系手段を一体的に
備えたレンズチェッカーやレンズメーターの他に、例えば受光側光学系手段を持たない直
接的な目視観察型のレンズチェッカーや、印点マーカー機能のみを具備したもの等、何れ
の形式であっても構わない。
更に本発明における枠型保持機構に関する特徴として、X軸方向のガイド溝を有する取
付ブラケットに対し、そのガイド溝に嵌合するスライド支持軸を介して組み合わされたフ
レーム部材において、そのスライド支持軸を取付けブラケットのガイド溝の任意位置にお
いて右回転または左回転操作するための適当な操作手段を設けることにより、フレーム部
材に保持された眼鏡フレームの眼鏡レンズまたは未加工の丸レンズを、各々フレーム部材
ごとX軸方向にスライド操作することができる事は勿論のこと、保持された被検レンズを
フレーム部材ごと必要に応じて左右に傾動操作することができるので、例えば被検レンズ
がハイカーブレンズや曲率の大きな丸レンズのような場合でも、光軸に対する面直状態を
調整することができ、観察や測定のし易い状態に被検レンズをセットすることができる優
れた操作性を備えた光学機器装置を提供することができるのであり、実用的にも優れた有
用な効果を併せて発揮できるものである。
本発明の実施例について、光学機器装置としてレンズチェッカーまたはレンズメーター
への適用事例を示した図2と、図3乃至図5に示した被検レンズの枠型保持機構部分の事
例を参照しつつ、以下その技術的な構成と作動要領などについて説明することとする。
図2は、光学機器装置として照明用光源3と、この光源3に対して対向配置された受光側
の撮像手段4からなる所謂観察光学系を具備してなる装置本体部2aの基台2b上におい
て、本発明にかかる眼鏡レンズ及び丸レンズ等を被検レンズとする枠型保持機構1を設置
して構成されたレンズチェッカーの全体構成を表す説明用斜視図であり、この枠型保持機
構1の特徴的な構成は、装置本体部2aの基台2bにおける中央において、光源3を挟ん
でX軸方向のガイド溝5a、6aを有する取付ブラケット5、6を対向的に配置し、当該
取付ブラケット5、6に対してそのガイド溝5a、6aに嵌合するスライド支持軸7a、
7bを略矩形の長手方向中央位置に突設したフレーム部材7を組合せると共に、当該フレ
ーム部材7には、上下二段に眼鏡フレーム受部8aと丸レンズ受部9aが側面に形成され
た保持パッド部材10a、10b及び10c、10dを有する左右二組の保持アーム部材
11a及び11bを対称的に配置して、左右の各組毎に保持パッド部10a、10b及び
10c、10dが後述するように夫々フレーム部材7の枠内中心に向けて互いに接近する
ようバネ付勢されたセンタリング機構として設けられ、更に当該センタリング機構として
の各保持アーム部材11a及び11bは、その基端において回動自在に各々枢軸12a及
び12bにより枢着(図3及び図4等を参照)され、上記左右の保持パッド部10a、1
0b及び10c、10d相互の間隔を後述する如き同期的に拡縮操作自在な枠型保持機構
1として構成されている。
なお、フレーム部材7の全体形状は、図示したような略矩形に限らずC型やコの字型であ
っても構わないが、この場合のフレーム部材7を摺動自在に支える取付けブラケット5、
6の配置は、光源3を挟んで対向的に設けることなく、例えば光源3に対する片側の左右
方向X軸に沿って設け、上記フレーム部材7を片持ち支持状態に保持するよう構成しても
良い。
そしてこの枠型保持機構1により、検レンズが眼鏡フレームMFに枠入れされた眼鏡レン
ズMLの場合は図2及び図3に示す如く、眼鏡フレームMFのテンプルMTを上方に立ち
上げた状態で保持する一方、被検レンズが未加工の丸レンズSLの場合は図4、図5及び
図6に一例を示す如く、未加工の丸レンズSLフレーム部材7の枠内中心部の光軸に合
わせて夫々機械的にセンタリング保持するよう構成されていると共に、光学機器装置にお
ける光軸に対し交叉する平面内において、これ等の眼鏡フレームMFに枠入れされた眼鏡
レンズMLまたは未加工の丸レンズSL等の何れの被検レンズであっても確実に保持し、
然もフレーム部材7のスライド操作により、被検レンズと光軸とを最適な光学関係にすべ
く適宜X軸方向にスライド操作することができるよう構成されてなるものである。
なお、眼鏡フレームを保持する場合、例えば図3に一例を示す如く眼鏡フレームのノーズ
パッドNPに対するノーズバッド鼻当部材13を用いることにより、眼鏡レンズMLにお
ける視線と光軸との関係を合わせるように左右の保持パッド部10a、10b及び10c
、10dにおける各眼鏡フレーム受部8aにより保持することができて便利である一方、
図4、図5に示す如く丸レンズSLを枠型フレーム部材7の枠内中心に合せて保持する
際には、上記鼻当部材13が光軸の妨げにならないようにこれを退避操作自在に構成され
ているのが好ましい。
また、本発明にかかる被検レンズの枠型保持機構1においては、そのフレーム部材7に
対して左右対照的に二組の保持アーム部材11a及び11bが夫々枢軸12a及び12b
を介して回動自在に枢着されていると共に、これ等の保持アーム部材11a及び11bは
、その先端に形成されている保持パッド部10a、10b及び10c、10dがその各組
毎にフレーム部材7の枠内中心に向けて互いに接近するよう、例えば、図7に示す如く、
フレーム部材7における対称的な四箇所に配置したバネ軸16aと、このバネ軸16aに
夫々装着されて左右の保持アーム部材11a及び11bをフレーム部材7の枠内中心に向
けて付勢するためのセンタリングバネ16b、16b及び、16b、16bを設けると共
に、上記左右一対の保持アーム部材11a及び11bの稼動範囲を規制するための手段と
して、フレーム部材7の対称的な四箇所に穿った左右各一対のガイド穴18a、18a及
び18b、18bと、当該ガイド穴18a及び18bの夫々に対応するガイドピン19a
、19a及び19b、19bを設けてなる所謂センタリング機構を構成してなり、更にこ
れ等の保持アーム部材11a、11a及び11b、11bの枢着側の短部には、互いに噛
合うセクターギヤ17a及び17bを設けることにより、各組の保持アーム部材11aま
たは11bにおけるひとつの保持アーム部材11aまたは11bをフレーム部材7の外側
または内側へ向けて動かすことにより、ペアをなす左右何れかの組の保持アーム部材11
a及び11bが夫々同期的に離間または接近することが自在にできるように、各々左右に
おける同期的な拡縮操作機構として設けられているのである。
即ち、上記の如く、本発明における保持パッド部10aと10b及び10cと10dは、
保持アーム部材11a及び11bの同期的な拡縮運動とともに同期的に離間操作したり接
近操作することができるので、眼鏡フレームMFの大きさや丸レンズSLの径の大小等に
応じて機械的にこれ等サイズの異なる被検レンズを確実に保持することができると共に、
その操作を楽に行うことができるのである。
なお、上記四箇所のセンタリングバネ16bは、夫々のバネ軸16a周りに配置した事例
を図示したが、これ等センタリングバネ16bの配置は図示実施例に限られるものではな
く、例えば各保持アーム部材11a及び11bの各枢軸12a及び12b周りに夫々配置
しても良く、更に図示してないが中心軸上に位置する単一のバネ軸に対して設けた一つの
センタリングバネにより、各組の保持アーム部材11a及び11bを互いに近接する方向
に付勢するようセンタリング機構を構成することもできるものであり、その構成は同期的
なセンタリングが可能であれば他の適当な構成を採用することができるものである。
また、眼鏡フレームMFに枠入れされた左右の眼鏡レンズMLを略水平に保持した状態
から必要な角度だけ左右方向に傾動操作する場合には、先にも述べたように取付ブラケッ
ト5、6のガイド溝5a、6aに嵌合させたフレーム部材7のスライド支持軸7a、7b
の締付保持力を操作摘み15の逆捩り操作により緩めると同時に、この操作摘み15を用
いてフレーム部材7自体を必要な所望の角度だけ左右に傾動操作することにより、即ち、
スライド支持軸7a、7bをガイド溝5a、6aの任意の位置において右回転或いは左回
転操作すること(例えば操作摘み15の代わりに、図示してないが例えばレバー等の回転
手段、或いはフレーム部材7を直接的に手動で傾動操作する等の適当な手段による等)に
より、必要に応じて被検レンズを保持パッド部10a、10b及び10c、10dにより
保持したままフレーム部材7ごと左右方向に適宜傾動操作することができ、かつその傾動
状態のまま任意にX軸方向にスライド移動操作することもできるものであり、これ等の傾
動操作に際しても上方に立ち上げられた状態のままの眼鏡ヅル(テンプル)MTは、先の
場合と同様に、受光部4に対する障害になることはない。
以上、本発明かかる枠型保持機構1について、眼鏡フレームMFに枠入れされた眼鏡レ
ンズMLを被検レンズとする場合について説明したが、本発明のもう一つの特徴は、枠入
れされた眼鏡レンズMLを被検レンズとすることに限られるものではなく、図示実施例か
らも明らかなように、上記枠型保持機構1は、未加工の丸レンズSLを被検レンズとする
こともできるので、以下その構成と作動並びに作用効果を簡単に説明することとする。
即ち、未加工の丸レンズSLを被検レンズとする場合には、図5に丸レンズSLを保持し
た光学機器装置全体の外観図、及び図4に示す枠型保持機構1部分に関する説明用の斜視
図からも明らかなように、被検レンズの丸レンズSLは、左右の保持パッド部10aと1
0b及び10cと10dにおける対称的な四つの丸レンズ受部9aにおいて、フレーム部
材7の枠内中心部の光軸と一致するよう保持アーム部材11a及び11bとセンタリング
バネ16a及び16bによるセンタリング作用を受けて水平保持されるのであり、更に、
この時の保持パット部10a、10b及び10c、10dの同期的な拡縮操作要領は、前
記した眼鏡フレームMFの保持アーム部材11a及び11bの操作要領と同様である。
なお、丸レンズSLを被検レンズとするときは、ノーズパッド受部材15は必要ないので
退避させておくのが好ましい。
また、丸レンズSLを保持した際におけるX軸方向へのスライド操作要領、並びに左右方
向への傾動操作要領についても、先の眼鏡レンズMLを被検レンズとする場合と同様に操
作するので、その詳細な説明を省略する。
更に、図6は図5における丸レンズSLよりも小径の丸レンズSLの場合の保持状態を示
す平面図であるが、丸レンズ受部9aについて、それ自体大径用と小径用に区分して設け
ておくことにより、更に確実かつ正確に丸レンズSLの中心を、対称的に配置された保持
アーム部材11a及び11b等からなるセンタリング機構により、略光軸付近における光
路内で隠しマークを捉えることが可能となり、また必要な場合には、僅かにX軸方向にス
ライド操作するだけで被検丸レンズSLにおける隠しマーク等を容易に観察できるのであ
り、これ等のセンタリング保持とスライド操作並びに傾動操作等に関する操作要領は、前
述の大径丸レンズを被検レンズとする図5に示す実施例と全く同様であるので、詳細な説
明を省略する。

Claims (4)

  1. 眼鏡フレームに枠入れされた眼鏡レンズ及び未加工の丸レンズを被検レンズとする光学
    機器装置にして、光学機器本体の基部において、X軸方向のガイド溝を有する取付ブラケ
    ットを光源に対する左右方向X軸に沿って設置し、当該取付ブラケットに対し、上記ガイ
    ド溝に勘合するスライド支持軸を長手方向中央位置に突設してなるフレーム部材を組合せ
    ると共に、当該フレーム部材には、眼鏡フレーム受部と丸レンズ受部が形成された保持パ
    ッド部を有する左右二組の保持アーム部材を対称的に配置して、左右の各組毎に保持パッ
    ド部が枠型フレーム部材の内側中央に向けて互いに接近するようバネ付勢されたセンタリ
    ング機構として設けられ、更に当該センタリング機構としての各保持アーム部材は、その
    基端において回動自在に枢着されていると共に、上記左右の保持パッド部相互の間隔を適
    宜同期的に拡縮操作自在な枠型保持機構として構成されてなり、当該枠型保持機構により
    眼鏡フレームのテンプルを上方に立ち上げたままの状態で保持する一方、丸レンズも枠内
    中央に夫々センタリング保持するよう構成すると共に、光学機器装置の光軸に対して交叉
    する平面内において、被検レンズをフレーム部材ごとX軸方向にスライド操作自在に構成
    されてなる上記枠型保持機構を光学機器装置本体に具備したことを特徴とする光学機器装
    置。
  2. 上記被検レンズの保持機構を構成するフレーム部材は、長手方向中央に突設したスライ
    ド支持軸を、そのガイド溝の任意位置において右方向または左方向に回動操作するための
    適当な操作手段を設けることにより、フレーム部材に保持された眼鏡フレームの眼鏡レン
    ズ及び未加工の丸レンズを、各々必要に応じて左右に傾動操作自在に構成されていること
    を特徴とする請求項1項記載の光学機器装置。
  3. 上記請求項1項及び2項における光学機器装置が、眼鏡フレームに枠入れされた眼鏡レ
    ンズ及び加工前の丸レンズ等を被検レンズとし、これ等被検レンズの表面または裏面を観
    察または検査するための光学機器装置であって、被検レンズの表面側から照射するための
    光源と、被検レンズに照射した光束を受光して撮像するための撮像手段からなる観察光学
    系を内蔵した光学機器装置本体に対し、被検レンズの枠型保持機構が観察光学系の光軸に
    対して交叉するよう一体的に取付けられていることを特徴とするレンズチェッカー。
  4. 上記請求項1項及び2項における光学機器装置が、眼鏡フレームに枠入れされた眼鏡レ
    ンズ及び加工前の丸レンズ等を被検レンズとし、これ等被検レンズの度数等の光学特性を
    測定するための光学機器装置であって、被検レンズの表面側または裏面側から透射するた
    めの光源と、被検レンズを透過した透過光束を受光して光学特性を測定する測定演算手段
    からなる測定光学系を内蔵した光学機器装置本体に対し、被検レンズの枠型保持機構が測
    定光学系の光軸に対して交叉するよう一体的に取り付けられていることを特徴とするレン
    ズメーター。
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