JP2020049821A - 熱転写シート、その製造方法及びグラビア版胴 - Google Patents
熱転写シート、その製造方法及びグラビア版胴 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】印刷開始部の基材フィルムへの転写が良好に行われる熱転写シートと、その製造方法と、そのためのグラビア版胴とを提供する。【解決手段】グラビア版胴4によって基材フィルム2上に転写層3を形成した熱転写シート及びその製造方法において、転写層3の印刷開始部3a,3bを形成するための凹版部4a,4bの深さを正規部分形成用凹版部4cの深さよりも大きくし、これにより印刷開始部3a,3bの厚さを正規部分3cよりも大きくする。【選択図】図2
Description
本発明は、熱転写シートと、この熱転写シートの製造方法及びグラビア版胴に関する。
熱転写印画装置にあっては、昇華転写用染料を記録材とし、これをポリエステルフィルム等の基材上に適当なバインダーで担持させた染料層を有する熱転写シート(昇華熱転写シート)から、昇華染料で染着可能な被転写材、例えば、紙やプラスチックフィルム等に染料受容層を形成した熱転写受像シート上に昇華染料を熱転写し、各種のフルカラー画像を形成する。プリンタのサーマルヘッドによる加熱によって、3色の染料層及び保護層が面順次に繰り返し設けられるとともに、各パネルで調整された色を熱転写受像シートの受容層に転移させることにより形成された画像は、使用する色材が染料であることから、非常に鮮明である。
昇華熱転写シートは、イエロー染料層、マゼンタ染料層、シアン染料層の3色の染料層(転写層)及び保護層を面順次に印刷形成したものである。
従来の熱転写シートの転写層は、耐熱性を有する基材フィルムの一方の面に、ベヒクルに昇華性染料を溶解、分散したインキをグラビア輪転印刷により印刷することで形成される(例えば特許文献1〜3)。
特許文献1,2には、転写層の印刷開始部の厚さを正規部分に比べて減少させるように印刷して製造した熱転写シートが記載されている。
転写層をグラビア印刷により基材フィルム上に印刷形成する場合、印刷開始部の厚さが正規部分に比べて小さい場合、あるいは印刷開始部の厚さと正規部分の厚さとが同じである場合、印刷開始部においてインキが基材フィルムに十分に付着せず、グラビア版胴から基材フィルムへのインキの転写が不良となる(即ち、インキがグラビア版胴に残留し易くなる)おそれが見出された。かかる印刷開始部の転写不良は、グラビア版胴の凹版部に充填されたインキ中の溶媒の一部が、インキが基材フィルムに転写されるまでの間に蒸発し、インキの基材フィルムへの付着性が低下するためであると考えられる。
本発明は、印刷開始部の基材フィルムへの転写が良好に行われる熱転写シートと、その製造方法と、そのためのグラビア版胴とを提供することを目的とする。
本発明の熱転写シートは、基材フィルムの一方の面に転写層が設けられた熱転写シートにおいて、前記転写層の印刷開始部の厚さが正規部分よりも大きいことを特徴とする。
本発明の熱転写シートの一態様では、前記印刷開始部における前記転写層の最大厚さが前記正規部分の厚さの1.1倍以上2.0倍以下である。
本発明のグラビア版胴は、基材フィルム上に転写層を印刷するためのグラビア版胴において、前記転写層の前記印刷開始部を形成するための凹版部の深さが、前記正規部分を形成するための凹版部の深さよりも大きいことを特徴とする。
本発明のグラビア版胴の一態様では、前記印刷開始部を形成するための凹版部の最大深さが、前記正規部分を形成するための凹版部の平均深さの1.1倍以上2.0倍以下である。
本発明の熱転写シートの製造方法は、かかるグラビア版胴を用いて転写層を形成するものである。
本発明によると、転写層の印刷開始部の厚さを正規部分に比べて大きくするので、この印刷開始部と基材フィルムとの付着性が向上し、印刷開始部が確実に基材フィルムに転写される。
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。図1は実施の形態に係る熱転写シート1の一部の平面図である。この熱転写シート1では、基材フィルム2の一方の面上に転写層3(3A〜3C)が面順次に設けられている。転写層3は、イエロー染料を含むY層3A、マゼンタ染料を含むM層3B、シアン染料を含むC層3Cを有する。基材フィルム2の他方の面上には耐熱滑性層(図示略)が設けられている。なお、C層3Cに引き続いて保護層(OP層)が設けられてもよい。
Y層3A、M層3B、C層3C及び必要に応じOP層で一組となっており、この一組が繰り返し形成されている。
Y層3A、M層3B、C層3Cは、それぞれグラビア印刷により基材フィルム2上に形成されている。
図2(a)は図1のIIa−IIa線に沿う模式的断面を示し、図2(b)は図2(a)の転写層3をグラビア印刷するためのグラビア版胴の表面の模式的な断面を示している。図3はこのグラビア版胴を用いたグラビア印刷装置の一部の模式的な断面図である。
この実施の形態では、転写層3の印刷開始部3a,3bは、正規部分3cよりも厚さが大きい。印刷開始部3aは印刷方向の最先頭部に位置し、印刷開始部3bはこの印刷開始部3aと上記正規部分3cとの間に位置している。印刷開始部3aは印刷開始部3bよりも厚さが大きい。
図2(b)の通り、この転写層3を形成するためのグラビア版胴4には凹版部(セル)4a,4b,4cが設けられている。凹版部4cは深さが最も小さく、凹版部4aは深さが最も大きく、凹版部4bの深さは両者の中間となっている。
各凹版部4a〜4cは彫刻版であり、線数(1cm当りに彫刻されたセルの列数)は40以上120以下であることが好ましいが、これに限定されない。
グラビア版胴4の各凹版部4a〜4cに対し、インキiがファニッシャーロール及びドクター(図示略)によって充填される。このグラビア版胴4に対し、圧胴6によって搬送される基材フィルム2が接触し、各凹版部4a〜4c内のインキが基材フィルム2に転写され、転写層3が基材フィルム2に形成される。凹版部4aに充填されていたインキによって印刷開始部3aが形成され、凹版部4bに充填されていたインキによって印刷開始部3bが形成され、凹版部4cに充填されていたインキによって正規部分3cが形成される。転写された直後の印刷開始部3a,3b及び正規部分3cの厚さはそれぞれ各凹版部4a〜4cの深さと実質的に等しい。
凹版部4a,4b,4cの深さに対応して、印刷開始部3a,3bの厚さが正規部分3cよりも大きいものとなる。
凹版部4a,4b,4c内のインキi中の溶媒成分の一部は、インキiが基材フィルム2に接するまでの間に蒸発する。この溶媒の蒸発量が過多であると、インキが所謂「乾いた」状態に近くなり、基材フィルム2への付着性が低下する。この実施の形態では、凹版部4a,4bの深さが大きいので、凹版部4a,4b内のインキから溶媒成分が若干蒸発しても、インキが乾いた状態又はそれに近い状態となることがなく、インキの基材フィルム2への付着性が高い。従って、凹版部4a,4b内のインキiは確実に基材フィルム2に付着して転写される。凹版部4a,4b内のインキが基材フィルム2に付着すると、これら凹版部4a,4bに引き続く凹版部4c内のインキは、先行して基材フィルム2に付着したインキ(転写層)に引っ張られるようにしてグラビア版胴4から剥離し、確実に基材フィルム2に転写されるようになる。
図2では、印刷開始部の厚さは2段階となっているが、1段階でもよく、3段階以上であってもよい。また、図4の熱転写シート1’の印刷開始部3dのように、転写層3の最先頭部から正規部分3cに向って徐々に厚さが小さくなるようにしてもよい。
本発明では、転写層3の印刷開始部3a,3b、印刷開始部3dの最も厚さの大きい部分の厚さは、正規部分3cの平均厚さの約1.1倍以上2.0倍以下、特に1.2倍以上1.5倍以下であることが好ましい。印刷開始部の印刷方向における幅(印刷開始部3a,3bの合計幅又は印刷開始部3dの幅)は転写層3の印刷方向の長さの3%以上5%以下であることが好ましい。ただし、これらの範囲は一例であり、本発明を特に限定するものではない。
熱転写シート1、1’を用いて印画紙に画像を印画する印画処理を行う際は、正規部分3cから印画紙に染料を転写して画像を印画し、印刷開始部3a、3b、3dは印画処理には使用しない。
本発明において、インキとしては熱転写シートの製造に用いられるインキのいずれであってもよい。
上記実施形態において、転写層は染料層に限定されず、熱溶融性インキ層や保護層であってもよい。熱溶融性インキ層や保護層についても、印刷開始部の厚さを正規部分よりも大きくすることで、印刷開始部の基材フィルムへの転写を良好に行うことができる。
1,1’ 熱転写シート
2 基材フィルム
3 転写層
3a,3b,3d 印刷開始部
3c 正規部分
4 グラビア版胴
4a,4b,4c 凹版部
6 圧胴
2 基材フィルム
3 転写層
3a,3b,3d 印刷開始部
3c 正規部分
4 グラビア版胴
4a,4b,4c 凹版部
6 圧胴
Claims (6)
- 基材フィルムの一方の面に転写層が設けられた熱転写シートにおいて、前記転写層の印刷開始部の厚さが正規部分よりも大きいことを特徴とする熱転写シート。
- 前記印刷開始部における前記転写層の最大厚さが前記正規部分の厚さの1.1倍以上2.0倍以下であることを特徴とする請求項1に記載の熱転写シート。
- グラビア版胴を用いたグラビア印刷法により、基材フィルム上に転写層を形成する工程を有する請求項1の熱転写シートの製造方法であって、
前記転写層の前記印刷開始部を形成するための凹版部の深さが、前記正規部分を形成するための凹版部の深さよりも大きいことを特徴とする熱転写シートの製造方法。 - 前記印刷開始部を形成するための凹版部の平均深さが、前記正規部分を形成するための凹版部の平均深さの1.1倍以上2.0倍以下であることを特徴とする請求項3に記載の熱転写シートの製造方法。
- 基材フィルム上に転写層を印刷するためのグラビア版胴において、
前記転写層の前記印刷開始部を形成するための凹版部の深さが、前記正規部分を形成するための凹版部の深さよりも大きいことを特徴とするグラビア版胴。 - 前記印刷開始部を形成するための凹版部の最大深さが、前記正規部分を形成するための凹版部の平均深さの1.1倍以上2.0倍以下であることを特徴とする請求項5に記載のグラビア版胴。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018182120A JP2020049821A (ja) | 2018-09-27 | 2018-09-27 | 熱転写シート、その製造方法及びグラビア版胴 |
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Publications (1)
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2018
- 2018-09-27 JP JP2018182120A patent/JP2020049821A/ja active Pending
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