JP2020049461A - アンモニアスリップ触媒 - Google Patents
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Abstract
【課題】より容易かつ安価に作製することができるアンモニアスリップ触媒を提供すること。【解決手段】酸化触媒が担体の内部に分散され、かつ、前記酸化触媒の一部が前記担体の表面に露出した、アンモニアスリップ触媒。【選択図】なし
Description
本開示は、アンモニアスリップ触媒に関する。
内燃機関などの燃焼装置から排出される排気に含まれる窒素酸化物(NOx)を排気中から除去するため、排気流路中に配置された選択的還元(Selective Catalytic Reduction:SCR)触媒の上流において、尿素水を排気中に供給する方法が知られている。SCR触媒は、上記尿素水の供給により生成したアンモニア(NH3)を窒素酸化物に対する還元剤として作用させて、窒素酸化物を無害な窒素(N2)および水(H2O)に還元させる。
このとき、余剰に生じたアンモニアを酸化させて無害な窒素(N2)および水(H2O)を生成させるための酸化触媒を備えたアンモニアスリップ触媒(Ammonia Slip Catalyst:ASC)が、SCR触媒の下流側に配置されることがある。ASCは、過剰量に供給されたため窒素酸化物との反応に使用されなかったアンモニアや、SCR触媒が急激に加熱されたときに意図せず脱離してしまったアンモニアなどを酸化させて、上記アンモニアの大気中への排出を抑制する。
たとえば、特許文献1には、担体の表面に酸化触媒層を形成させてなるASCが記載されている。なお、特許文献1に記載のASCは、上記酸化触媒層の上に設けられたSCR触媒層をさらに有する。
また、特許文献2には、酸化触媒が基材中に存在する形状のASC触が記載されている。なお、上記特許文献2に記載されたASCは、上記基材上に形成された、SCR触媒および酸化触媒を含む単一層をさらに有する。
特許文献1に記載のような層構造を有するASCは、担体を作製した後、作製された担体上に酸化触媒の材料を含むスラリーをコーティングし、乾燥および焼成によって酸化触媒層を形成する。しかし、より容易かつ安価に、アンモニアスリップ触媒を作製する方法が求められている。
また、特許文献2に記載のASCでは、白金族金属を含まないために触媒活性が比較的低い酸化触媒を使用しているため、ASC中の酸化触媒量を高めるためにSCR触媒層にあえて酸化触媒を含有させていると思われる。しかし、このようなASCは、窒素酸化物の還元およびアンモニアの酸化の程度を所望の範囲内に調整するために、SCR触媒層中の酸化触媒の量を微細に調整する必要があり、作製が困難である。
本開示の目的は、より容易かつ安価に作製することができるアンモニアスリップ触媒を提供することにある。
一態様に係るアンモニアスリップ触媒は、酸化触媒が担体の内部に分散され、かつ、上記酸化触媒の一部が前記担体の表面に露出している。
本開示によれば、より容易かつ安価に製造できるアンモニアスリップ触媒が提供される。
以下、本発明の実施形態をより詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は一例であり、本発明はこの実施形態により限定されるものではない。
本発明の一実施形態は、酸化触媒が担体の内部に分散され、かつ、上記酸化触媒の一部が上記担体の表面に露出した、アンモニアスリップ触媒(ASC)に関する。なお、担体の表面とは、担体が有する、他の媒体(空気または選択的還元(SCR)触媒)と接する界面を意味する。
上記酸化触媒は、アンモニアスリップ触媒に通常用いられる酸化触媒とすることができる。上記酸化触媒の例には、白金(Pt)、パラジウム(Pd)およびロジウム(Rh)などを含む白金族元素を含む酸化触媒、ならびに、マンガン(Mn)、クロム(Cr)、バナジウム(V)、鉄(Fe)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、および銀(Ag)などを含む遷移金属の酸化物を含む酸化触媒などが含まれる。
上記酸化触媒は、これらのうち、触媒活性が高いことから、Pt、PdおよびRhのうち少なくとも一種の元素を含む触媒であることが好ましく、これらのうち複数の元素を含む触媒であることがより好ましい。
上記担体は、アンモニアスリップ触媒に通常用いられる、上記酸化触媒を担持する担体とすることができる。上記担体の材料の例には、コージェライト(2MgO・2Al2O3・5SiO2)、シリコンカーバイト(SiC)、チタン酸アルミニウム(Al2O3・TiO2)、アルミナ(Al2O3)、セリア(Ce2O4)、およびゼオライトなどが含まれる。これらのうち、耐熱性および強度が高いことから、上記担体はコージェライトを含む担体であることが好ましい。
これらの担体は、排気と接触する表面積をより大きくするため、ハニカム構造を有するように成形されて、そのハニカム形状の断面積が排気の流通方向に直交するように、排気の流路に配置される。
従来、上記担体は、その表面に酸化触媒層が形成されることにより、上記酸化触媒を担持していた。上記酸化触媒層の形成は、酸化触媒の材料が溶解した溶液または上記酸化触媒の材料が分散したスラリーに上記担体を浸漬させた後、上記担体を引きあげて乾燥させる、ウォッシュコート法や、酸化触媒の材料が溶解した溶液または上記酸化触媒の材料が分散したスラリーを上記担体に塗布した後、上記担体を乾燥させて焼成する、コーティング法により、行われていた。
しかし、これらの方法では、ハニカム構造の空洞の内表面に均一かつ十分な厚みの酸化触媒層を形成するためには、浸漬やコーティングを長時間行ったり、上記溶液またはスラリーの物性を微調整したりする必要があった。
これに対し、本実施形態に関するASCは、担体を作成するときに、担体の材料と酸化触媒の材料とを水とともに混練して粘土状とし、その後、ハニカム構造を有するように成形して、乾燥および焼成する。これにより、上記長時間にわたる浸漬やコーティングの必要や、上記溶液またはスラリーの物性の微調整が不要となり、ASCの作製をより容易かつ安価に行うことができる。
なお、本発明者らの知見によれば、上記酸化触媒を混練した材料の焼成は、従来の担体を作成するときと同様の温度(600℃から1000℃程度)で行うことができるため、装置やプロセスの大幅な変更は不要である。
このようにして作成されたASCは、担体と酸化触媒とを有し、上記酸化触媒は、上記担体の内部に分散され、かつ、その一部が上記担体の表面に露出する。上記露出した酸化触媒は、ハニカム構造の空洞の内部を通過する排気と接触して、排気中に混入している余剰のアンモニアを酸化させて窒素(N2)および水(H2O)を生成させることができる。
また、このようにして作成されたASCは、ハニカム構造の空洞の内表面に、その全域にわたってより均一に酸化触媒が露出する。そのため、上記ASCは、作製が容易であるにもかかわらず、ハニカム構造を有するASCの全域にわたって十分に触媒活性を発現させることができる。
上記ASCは、その表面に、選択的還元(SCR)触媒を含むSCR触媒層を有してもよい。
上記SCR触媒は、排気の処理に用いられる通常のSCR触媒とすることができる。上記SCR触媒の例には、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、鉛(Pb)、亜鉛(Zn)、スズ(Sn)、タングステン(W)、インジウム(In)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、ゲルマニウム(Ge)、タンタル(Ta)、マグネシウム(Mg)、コバルト(Co)、カドミウム(Cd)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、バナジウム(V)、ガリウム(Ga)、アンチモン(Sb)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、ベリリウム(Be)、ハフニウム(Hf)、ニオブ(Nb)、ビスマス(Bi)、レニウム(Re)、タリウム(Tl)およびこれらの合金ならびにこれらの酸化物、ゼオライト、シリカ(SiO2)、リン酸アルミニウム(AlPO4)、ならびにこれらの混合物、などを含むSCR触媒が含まれる。
これらのうち、触媒としての活性が高いことから、銅(Cu)を含むSCR触媒(銅−ゼオライト系SCR触媒など)、鉄(Fe)を含むSCR触媒(鉄−ゼオライト系SCR触媒など)、およびバナジウム(V)を含むSCR触媒(バナジウム−チタニア系SCR触媒など)などが好ましい。
上記SCR触媒層は、従来と同様に、酸化触媒の材料が溶解した溶液または上記酸化触媒の材料が分散したスラリーに上記担体を浸漬させた後、上記担体を引きあげて乾燥させる、ウォッシュコート法や、酸化触媒の材料が溶解した溶液または上記酸化触媒の材料が分散したスラリーを上記担体に塗布した後、上記担体を乾燥させて焼成する、コーティング法により、形成することができる。
なお、従来のように、酸化触媒層が形成された担体の表面に、SCR触媒層をさらに形成しようとすると、SCR触媒層の形成時に離脱(剥離)等したSCR触媒層の内部に酸化触媒が混入してしまうことがある。
また、従来のように、担体の表面に酸化触媒層を形成し、さらにSCR触媒層を形成しようとするとき、酸化触媒層の形成とSCR触媒層の形成とは、同様の工程により行われるため、同一の装置において酸化触媒層の形成およびSCR触媒層の形成の両方を行うことが多い。このとき、酸化触媒層を形成した後の装置の洗浄が不十分であると、その後にSCR触媒層を形成するときに、装置に残留した酸化触媒がSCR触媒層に混入しやすい。
SCR触媒層に酸化触媒が混入すると、混入した酸化触媒がSCR触媒層中でアンモニアを酸化させて、SCR触媒層の内部におけるアンモニアの量を低減させてしまう。そのため、SCR触媒層に到達した窒素酸化物が十分に還元されず、窒素酸化物が排気中から十分に除去されないおそれがある。
これに対し、本実施形態に関するASCは、酸化触媒がより強固に担体に固着されるため、担体から離脱した酸化触媒の、SCR触媒層への混入が生じにくい。
また、本実施形態に関するASCは、酸化触媒が分散された担体の製造と、SCR触媒層の形成と、を異なる態様の工程により行うため、同一の装置において両者が行われることはなく、上記装置に残留した酸化触媒によるSCR触媒層への混入は生じにくい。
一方で、本実施形態に関するASCは、Pt、PdおよびRhなどを含む、触媒活性がより高い酸化触媒を使用することができるため、SCR触媒層中にあえて酸化触媒を含有させる必要がない。そのため、SCR触媒層の形成も容易である。
さらには、本実施形態に関するASCは、担体の内部に分散した酸化触媒の一部が担体の表面に露出しているため、担体の表面のうち、酸化触媒が露出していない部分では、担体の表面に直接に接して、SCR触媒層が形成される。
上記酸化触媒が露出していない担体の表面は、従来の酸化触媒層よりも機械強度が高い。そのため、本実施形態に関するASCは、機械強度がより低く剥離しやすい従来の酸化触媒層と比較して、SCR触媒層の形成時などに基材である担体の表面が剥離しづらく、剥離した担体の、SCR触媒層への混入が生じにくい。
また、上記酸化触媒が露出していない担体の表面は、従来の酸化触媒層と比較して、SCR触媒層への接着強度がより高い。そのため、本実施形態に関するASCは、形成されたSCR触媒層もより剥離しにくく、耐久性に優れる。
そのため、本実施形態に関するASCは、上記SCR触媒層を、酸化触媒を実質的に含まない層とすることができる。なお、実質的に含まないとは、SCR触媒層の製造時に意図的に酸化触媒を含有させないことに加えて、SCR触媒層の作製時に意図せずSCR触媒層に混入してしまう酸化触媒の量も低減されていることを意味する。たとえば、上記SCR触媒層は、その全質量に対する酸化触媒の含有量が、1.0質量%未満である。
上記本実施形態に関するASCは、内燃機関などの燃焼装置が備える排気流路中に配置されることができる。上記排気流路中に配置された上記ASCは、過剰量に供給されたため窒素酸化物との反応に使用されなかったアンモニアや、SCR触媒が急激に加熱されたときに意図せず脱離してしまったアンモニアなどを酸化させて、上記アンモニアの大気中への排出を抑制する。
本開示のASCは、より容易かつ安価に作製することができる。また、本開示のASCは、SCR層への酸化触媒の混入が生じにくい。そのため、本開示のアンモニアスリップ触媒は、燃焼装置の排気系におけるASCの使用を促進し、当分野のさらなる発展に寄与することが期待される。
Claims (5)
- 酸化触媒が担体の内部に分散され、かつ、前記酸化触媒の一部が前記担体の表面に露出した、アンモニアスリップ触媒。
- 前記担体は、コージェライトである、請求項1に記載のアンモニアスリップ触媒。
- 前記酸化触媒は、白金(Pt)、パラジウム(Pd)およびロジウム(Rh)からなる群から選択される少なくとも一種の元素を含む触媒である、請求項1または2に記載のアンモニアスリップ触媒。
- 前記担体の表面に接して形成された選択的還元触媒層を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のアンモニアスリップ触媒。
- 前記選択的還元触媒層は、酸化触媒を実質的に含まない、請求項4に記載のアンモニアスリップ触媒。
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