JP2020048870A - 褥瘡予防用の使い捨て補助パッド - Google Patents
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Abstract
【課題】おむつを常時使用する寝たきりの高齢者に対して、臀部等体圧がかかる部分に載置して、体圧による圧迫を緩和することによって、褥瘡を適切に予防することができる、柔軟性及び弾力性に優れた褥瘡予防用の使い捨て補助パッドを提供する。【解決手段】液透過性のトップシートと、液透過性のバックシートと、トップシート及びバックシートの間に配置される吸収体と、を有し、吸収体は、トウからなる繊維集合体と高吸収性ポリマーを含有し、さらに、圧力特性を所定の範囲内とした、褥瘡予防用の使い捨て補助パッドを提供する。【選択図】図1
Description
本発明は、褥瘡予防用の使い捨て補助パッドに関する。
褥瘡は、高齢者が寝たきりなどによって、体重で圧迫されている場所の血流が悪くなったり滞ることで、皮膚の一部が赤い色味をおびたり、ただれたり、傷ができてしまうことである。
通常、寝ているときは寝返りを打ち、長時間椅子に座っているときはお尻を浮かせるなどして、同じ部位に長い時間の圧迫が加わらないよう、「体位変換」を行っている。しかし、自分で体位変換できない高齢者は、体重で長い時間圧迫された皮膚の細胞に十分な酸素や栄養が行き渡らなくなり、これにより「褥瘡」が発生してしまう。また、重症時には、皮膚の表面だけでなく、皮膚の中にある骨に近い組織が傷ついている場合がある。
自分で体位変換ができず長期間寝たきりで、栄養状態が悪い、皮膚が弱くなっている(高齢者、排泄物や汗により皮膚のふやけがある、むくみが強い、抗がん剤やステロイドなど薬の副作用で免疫力が低くなっている)人が、圧迫だけでなく摩擦やずれなどの刺激が繰り返されている場合は褥瘡になりやすいといわれている。(日本褥瘡学会WEBサイトより引用)
また、上記寝たきりの高齢者は、自分でトイレにおいて排泄することができず、ほとんどの場合紙おむつ等を着用している。紙おむつ等は排泄物を吸収した後、できるだけ肌を濡らさないように設計されているが、長時間の使用においては十分とはいえない。よって褥瘡が発生しやすい環境となっている。
褥瘡の発生を抑制した吸収性物品として、例えば、特許文献1には、尿取りパッドであって、臀部領域の内面シート上にオーバーラップシートが接合され、オーバーラップシーと内面シートの間に低摩擦部材が設けられていることを特徴とする褥瘡予防機能付き使い捨て尿取りパッドが開示されている。
また、特許文献2には、液不透過性のシート材に、その一方の表面から他方の表面に液体を通過させるための複数の通液孔が形成された通液性シート材と、この通液性シート材の一方の表面における外周部分に配設された粘着層とを備え、通液性シート材の一方の表面が患部である褥瘡部位に密着するように、通液性シート材を褥瘡部位に貼り付けて使用する褥瘡用シートが開示されている。
また、特許文献2には、液不透過性のシート材に、その一方の表面から他方の表面に液体を通過させるための複数の通液孔が形成された通液性シート材と、この通液性シート材の一方の表面における外周部分に配設された粘着層とを備え、通液性シート材の一方の表面が患部である褥瘡部位に密着するように、通液性シート材を褥瘡部位に貼り付けて使用する褥瘡用シートが開示されている。
しかし、特許文献1及び2のいずれも、装着して寝ている状態で臀部に体圧がかかった場合、吸収性物品が体圧を緩和するように考慮されておらず、結果として、圧迫による褥瘡の発生を適切に予防することはできない。
したがって、本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、おむつを常時使用する寝たきりの高齢者に対して、臀部等体圧がかかる部分に載置して、体圧による圧迫を緩和することによって、褥瘡を適切に予防することができる、柔軟性及び弾力性に優れた褥瘡予防用の使い捨て補助パッドを提供することを目的とする。
本発明の発明者らは、上記課題に鑑み、鋭意研究を行った。その結果、トウからなる繊維集合体と高吸収性ポリマーを含有する吸収性コアを備える吸収体の上部、下部及び四方を液透過性の親水性不織布で覆ったパッド形状に形成し、圧縮弾力性を所定範囲とすることで上記課題を解決することを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は、以下のものを提供する。
(1)本発明の第1の態様は、液透過性のトップシートと、液透過性のバックシートと、前記トップシート及び前記バックシートの間に配置される吸収体と、を有した褥瘡予防用の使い捨て補助パッドであって、前記吸収体は、トウからなる繊維集合体と高吸収性ポリマーを含有し、前記トウからなる繊維集合体の坪量は、20g/m2以上100g/m2以下であり、前記高吸収性ポリマーの坪量は、60g/m2以上500g/m2以下であり、前記トウからなる繊維集合体の坪量に対して、0.6倍以上5.0倍以下であり、前記褥瘡予防用の使い捨て補助パッドの、ハンディ圧縮試験機KES−G5(カトーテック株式会社製)による、圧縮硬さLCが4.0以上8.0以下であり、圧縮仕事量WCが120gf・cm/cm2以上200gf・cm/cm2以下であり、圧縮率が15%以上35%以下であり、かつ、圧縮回復性RCが30%以上70%以下であることを特徴とする、褥瘡予防用の使い捨て補助パッドである。
(2)本発明の第2の態様は、(1)に記載の褥瘡予防用の使い捨て補助パッドであって、前記高吸収性ポリマーの、前記トウからなる繊維集合体への担持率は、70%以上であることを特徴とするものである。
(3)本発明の第3の態様は、(1)又は(2)に記載の褥瘡予防用の使い捨て補助パッドであって、前記吸収体において、前記トウからなる繊維集合体及び前記高吸収性ポリマーがほぼ均一に混合されていることを特徴とするものである。
(4)本発明の第4の態様は、(1)から(3)のいずれかに記載の褥瘡予防用の使い捨て補助パッドであって、前記トウからなる繊維集合体の構成繊維が、セルロースアセテートの繊維であることを特徴とするものである。
(5)本発明の第5の態様は、(1)から(4)のいずれかに記載の褥瘡予防用の使い捨て補助パッドであって、前記トップシート及び前記バックシートが、親水性サーマルボンド不織布又は親水性スパンボンド不織布であることを特徴とするものである。
したがって、本発明によれば、おむつを常時使用する寝たきりの高齢者に対して、臀部等体圧がかかる部分に載置して、体圧による圧迫を緩和することによって、褥瘡を適切に予防することができる、柔軟性及び弾力性に優れた褥瘡予防用の使い捨て補助パッドが得られる。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。なお、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ符号を付する。
<褥瘡予防用の使い捨て補助パッド>
本発明の実施形態に係る褥瘡予防用の使い捨て補助パッド1としては、紙おむつの上に載置して用いる、褥瘡予防用の使い捨て補助パッドが例示されるが、本発明の褥瘡予防用の使い捨て補助パッド1はこれに限定されるものではなく、軽失禁パッド、尿取りパッド、その他の吸収性パッドであってもよい。
本発明の褥瘡予防用の使い捨て補助パッド1は、図1に示すように、身体側表面に配置された液透過性のトップシート10と、トップシート10に対向し、衣類側表面に配置された液透過性のバックシート20と、トップシート10及びバックシート20の間に配置された吸収体30と、を備える。これにより、吸収体30は、トップシート10とバックシート20との間に挟まれた構造となっている。
本明細書の説明において、褥瘡予防用の使い捨て補助パッド1の長手方向とは、褥瘡予防用の使い捨て補助パッド1が着用されたときに着用者の前後に亘る方向であり、図中、符号Yで示す方向である。また、褥瘡予防用の使い捨て補助パッド1の幅方向とは、長手方向に対して横又は直交する方向であり、図中、符号Xで示す方向である。さらに、本明細書の説明において、身体側表面とは、各部材の表裏両面のうち、着用時に着用者の肌側に配される面を指し、衣類側表面とは、各部材の表裏両面のうち、着用時に着用者の肌側とは反対側に向けられる面を指す。
本発明の実施形態に係る褥瘡予防用の使い捨て補助パッド1としては、紙おむつの上に載置して用いる、褥瘡予防用の使い捨て補助パッドが例示されるが、本発明の褥瘡予防用の使い捨て補助パッド1はこれに限定されるものではなく、軽失禁パッド、尿取りパッド、その他の吸収性パッドであってもよい。
本発明の褥瘡予防用の使い捨て補助パッド1は、図1に示すように、身体側表面に配置された液透過性のトップシート10と、トップシート10に対向し、衣類側表面に配置された液透過性のバックシート20と、トップシート10及びバックシート20の間に配置された吸収体30と、を備える。これにより、吸収体30は、トップシート10とバックシート20との間に挟まれた構造となっている。
本明細書の説明において、褥瘡予防用の使い捨て補助パッド1の長手方向とは、褥瘡予防用の使い捨て補助パッド1が着用されたときに着用者の前後に亘る方向であり、図中、符号Yで示す方向である。また、褥瘡予防用の使い捨て補助パッド1の幅方向とは、長手方向に対して横又は直交する方向であり、図中、符号Xで示す方向である。さらに、本明細書の説明において、身体側表面とは、各部材の表裏両面のうち、着用時に着用者の肌側に配される面を指し、衣類側表面とは、各部材の表裏両面のうち、着用時に着用者の肌側とは反対側に向けられる面を指す。
褥瘡予防用の使い捨て補助パッド1の形状は、製造上及び当て易さの観点から、矩形が好ましい。また、褥瘡予防用の使い捨て補助パッド1の、長手方向の寸法は80mm以上200mm以下、幅方向の寸法は60mm以上160mm以下、であることが好ましい。褥瘡予防用の使い捨て補助パッド1の寸法を上記の形状及び範囲に調整することにより、褥瘡の予防に適した褥瘡予防用の使い捨て補助パッド1を得ることができる。
また、吸収体30が褥瘡予防用の使い捨て補助パッド1から漏れ出るのを防ぐために、例えば、衣類側から、バックシート20、吸収体30、トップシート10の順に積層し、トップシート10とバックシート20とを一部又は全周に亘ってホットメルト接着剤やヒートエンボス、超音波エンボス、高周波エンボス等を用いて固定し、封止部40とすることもできる。
(トップシート)
トップシート10は、吸収体30に向けて体液を速やかに通過させるものであり、吸収体30を挟んで、バックシート20に対向して配置される。トップシート10は、肌と当接するシートとなることから、柔らかな感触で、肌に刺激を与えないような性質を有する、親水性エアスルー不織布を代表とする親水性サーマルボンド不織布、親水性スパンボンド不織布等の親水性不織布、サーマルボンド/スパンボンドを積層した複合不織布、開口ポリエチレンフィルム等の開口性フィルム、ウレタンフォーム等の発泡フィルム又はこれらを積層した複合シートから形成され、これらの中でも、嵩高さを得やすく、柔軟性に優れた親水性サーマルボンド不織布又は親水性スパンボンド不織布を用いることが好ましい。
なお、トップシート10は、単層であっても、複数層積層していてもよく、ドライタッチ性を付与するために多数の透孔が形成されていてもよい。
トップシート10は、吸収体30に向けて体液を速やかに通過させるものであり、吸収体30を挟んで、バックシート20に対向して配置される。トップシート10は、肌と当接するシートとなることから、柔らかな感触で、肌に刺激を与えないような性質を有する、親水性エアスルー不織布を代表とする親水性サーマルボンド不織布、親水性スパンボンド不織布等の親水性不織布、サーマルボンド/スパンボンドを積層した複合不織布、開口ポリエチレンフィルム等の開口性フィルム、ウレタンフォーム等の発泡フィルム又はこれらを積層した複合シートから形成され、これらの中でも、嵩高さを得やすく、柔軟性に優れた親水性サーマルボンド不織布又は親水性スパンボンド不織布を用いることが好ましい。
なお、トップシート10は、単層であっても、複数層積層していてもよく、ドライタッチ性を付与するために多数の透孔が形成されていてもよい。
トップシート10の坪量は、加工性及び強度の点から、13g/m2以上40g/m2以下であることが好ましい。トップシート10には、肌への刺激を低減させるために、ローション、酸化防止剤、抗炎症成分、pH調整剤、抗菌剤、保湿剤等を塗布してもよい。
(バックシート)
本発明に用いるバックシート20としては、通常の吸収性物品では、液不透過性を有し、かつ、遮水性を有するシート材が用いられるが、本発明は褥瘡予防用の使い捨て補助パッド1であり、紙おむつの上に載置して用いるため、バックシート20も液透過性である。バックシート20も液透過性であることにより、尿などの液体がトップシート側から通過し、吸収体30が吸収した場合、たとえ吸収しきれない液体があったとしても、吸収しきれない液体がそのままバックシートを通過して、アウターの紙おむつに移行するため、ウエットバックに悪影響を及ぼすことが抑制される。
このような特性を有するバックシート20の材料としては、上記に挙げたような材料を挙げることができるが、上記のトップシート10同様に、親水性サーマルボンド不織布又は親水性スパンボンド不織布を用いることが好ましい。なお、バックシート20の坪量は、加工性及び強度の点から、13g/m2以上40g/m2以下であることが好ましい。
本発明に用いるバックシート20としては、通常の吸収性物品では、液不透過性を有し、かつ、遮水性を有するシート材が用いられるが、本発明は褥瘡予防用の使い捨て補助パッド1であり、紙おむつの上に載置して用いるため、バックシート20も液透過性である。バックシート20も液透過性であることにより、尿などの液体がトップシート側から通過し、吸収体30が吸収した場合、たとえ吸収しきれない液体があったとしても、吸収しきれない液体がそのままバックシートを通過して、アウターの紙おむつに移行するため、ウエットバックに悪影響を及ぼすことが抑制される。
このような特性を有するバックシート20の材料としては、上記に挙げたような材料を挙げることができるが、上記のトップシート10同様に、親水性サーマルボンド不織布又は親水性スパンボンド不織布を用いることが好ましい。なお、バックシート20の坪量は、加工性及び強度の点から、13g/m2以上40g/m2以下であることが好ましい。
(吸収体)
本発明の褥瘡予防用の使い捨て補助パッド1に用いる吸収体30は、図2に示すようにトップシート10と、バックシート20との間に位置する。
そして、吸収体30は、トウからなる繊維集合体と高吸収性ポリマーを含有している。このとき、トウからなる繊維集合体と、高吸収性ポリマーは、ほぼ均一に混合されていることが好ましい。トウからなる繊維集合体は柔軟性及び弾力性に優れるという利点があり、トウからなる繊維集合体と高吸収性ポリマーがほぼ均一に混合されていることにより、全体が柔軟性及び弾力性に優れる吸収体30及び褥瘡予防用の使い捨て補助パッド1を得ることができる。
本発明の褥瘡予防用の使い捨て補助パッド1に用いる吸収体30は、図2に示すようにトップシート10と、バックシート20との間に位置する。
そして、吸収体30は、トウからなる繊維集合体と高吸収性ポリマーを含有している。このとき、トウからなる繊維集合体と、高吸収性ポリマーは、ほぼ均一に混合されていることが好ましい。トウからなる繊維集合体は柔軟性及び弾力性に優れるという利点があり、トウからなる繊維集合体と高吸収性ポリマーがほぼ均一に混合されていることにより、全体が柔軟性及び弾力性に優れる吸収体30及び褥瘡予防用の使い捨て補助パッド1を得ることができる。
トウからなる繊維集合体の基材としては、綿等に由来する天然セルロース、レーヨン等の再生セルロース、セルロースアセテート、ポリエチレン、ポリプロピレン、PET等を用いることができ、これらの中でも、綿等に由来する天然セルロース、レーヨン等の再生セルロース、セルロースアセテートを用いることが好ましく、嵩高さを得やすく、吸収体30に柔軟性及び弾力性を付与できる、セルロースアセテートを用いることがより好ましい。
また、トウからなる繊維集合体に用いるセルロースアセテートのアセチル基の置換度は、2.0以上3.0以下が好ましい。アセチル基の置換度が2.0未満だと、吸収体の親水性が強すぎてウエットバックに対して好ましくない。
また、トウからなる繊維集合体において、繊維間の絡みが弱いため、絡みを融着して固定させる目的で、バインダーを用いることが好ましい。バインダーとしては、トリアセチン等を用いることができる。
トウからなる繊維集合体の坪量は、20g/m2以上100g/m2以下である。トウからなる繊維集合体の坪量が上記の範囲であることにより、吸収性を担保できる程度に高吸収性ポリマーを担持でき、柔軟性及び弾力性に優れる吸収体30及び褥瘡予防用の使い捨て補助パッド1を得ることができる。トウからなる繊維集合体の坪量が100g/m2を超えると、吸収体30の厚みを薄くする際の圧縮の度合いが大きくなり、トウからなる繊維集合体の本来の柔軟性及び弾力性が損なわれるため好ましくない。
また、高吸収性ポリマーの坪量は、60g/m2以上500g/m2以下であり、高吸収性ポリマーの坪量は、トウからなる繊維集合体の坪量に対して、0.6倍以上5.0倍以下である。これにより、必要な吸収量を確保できるとともに、トウからなる繊維集合体が高吸収性ポリマーを良好に担持することができ、柔軟性及び弾力性に優れる吸収体30及び褥瘡予防用の使い捨て補助パッド1を得ることができる。トウからなる繊維集合体の坪量に対する、高吸収性ポリマーの坪量が、5.0倍を超えると、トウからなる繊維集合体が高吸収性ポリマーを良好に担持することができなくなる。
また、高吸収性ポリマーの坪量は、60g/m2以上300g/m2以下であり、高吸収性ポリマーの坪量は、トウからなる繊維集合体の坪量に対して、0.6倍以上3.0倍以下であることが好ましい。
また、高吸収性ポリマーの坪量は、60g/m2以上300g/m2以下であり、高吸収性ポリマーの坪量は、トウからなる繊維集合体の坪量に対して、0.6倍以上3.0倍以下であることが好ましい。
(圧縮硬さLC、圧縮仕事量WC、圧縮率及び圧縮回復性RC)
褥瘡予防用の使い捨て補助パッド1の、ハンディ圧縮試験機KES−G5(カトーテック株式会社製)による、圧縮硬さLCが4.0以上8.0以下であり、4.0以上6.0以下であることが好ましい。褥瘡予防用の使い捨て補助パッド1の圧縮硬さLCを上記の範囲に調整することにより、良好な柔軟性を有する褥瘡予防用の使い捨て補助パッド1を得ることができる。なお、圧縮硬さLCは、値が1に近いほど圧縮されたときに硬くなることを示す。
褥瘡予防用の使い捨て補助パッド1の、ハンディ圧縮試験機KES−G5(カトーテック株式会社製)による、圧縮硬さLCが4.0以上8.0以下であり、4.0以上6.0以下であることが好ましい。褥瘡予防用の使い捨て補助パッド1の圧縮硬さLCを上記の範囲に調整することにより、良好な柔軟性を有する褥瘡予防用の使い捨て補助パッド1を得ることができる。なお、圧縮硬さLCは、値が1に近いほど圧縮されたときに硬くなることを示す。
褥瘡予防用の使い捨て補助パッド1の、ハンディ圧縮試験機KES−G5による、圧縮仕事量WCが120gf・cm/cm2以上200gf・cm/cm2以下であり、130gf・cm/cm2以上180gf・cm/cm2以下であることが好ましい。褥瘡予防用の使い捨て補助パッド1の圧縮仕事量WCを上記の範囲に調整することにより、良好な柔軟性を有する褥瘡予防用の使い捨て補助パッド1を得ることができる。なお、圧縮仕事量WCは、数値が高いほど圧縮され易いことを示す。
褥瘡予防用の使い捨て補助パッド1の、ハンディ圧縮試験機KES−G5による、圧縮率が15%以上35%以下であり、20%以上30%以下であることが好ましい。褥瘡予防用の使い捨て補助パッド1の圧縮率を上記の範囲に調整することにより、良好な柔軟性を有する褥瘡予防用の使い捨て補助パッド1を得ることができる。なお、圧縮率(%)は、元の大きさに対してどれほど縮むかを示すもので、数値が高いほど圧縮され易いことを意味する。
また、褥瘡予防用の使い捨て補助パッド1の、ハンディ圧縮試験機KES−G5による、圧縮回復性RCが30%以上70%以下であり、40%以上60%以下であることが好ましい。褥瘡予防用の使い捨て補助パッド1の圧縮回復性RCを上記の範囲に調整することにより、適度な弾力性を持ち、体圧を緩和させることが可能な褥瘡予防用の使い捨て補助パッド1を得ることができる。なお、圧縮回復性RC(%)は、圧縮に対する弾性を示すもので、数値が高いほど圧縮に対する反発性を有することを意味する。
褥瘡予防用の使い捨て補助パッド1の、ハンディ圧縮試験機KES−G5による、圧縮硬さLC、圧縮仕事量WC、圧縮率及び圧縮回復性RCの測定方法は、以下のとおりである。まず、試験台に褥瘡予防用の使い捨て補助パッド1を置き、面積2cm2の円形平面を持つ銅製の加圧子を試料上方から、速度1.0cm/秒、最大圧縮応力50gf/cm2の条件で試料に押し込み圧縮する。測定データをもとに数値処理により圧縮硬さLC、圧縮仕事量WC、圧縮率及び圧縮回復性RCを算出した。
本発明において、高吸収性ポリマーの、トウからなる繊維集合体への担持率は、70%以上であることが好ましい。これにより、トウからなる繊維集合体が高吸収性ポリマーを良好に担持することができ、柔軟性及び弾力性に優れる吸収体30及び褥瘡予防用の使い捨て補助パッド1を得ることができる。以下、高吸収性ポリマーの、トウからなる繊維集合体への担持率の測定方法について、図3を用いて説明する。
(1)まず、吸収体30を作製する前の、トウからなる繊維集合体に高吸収性ポリマーを担持したシート(縦370mm、横110mm)と試験後に脱落する高吸収性ポリマーを回収する容器を用意する。
(2)当該シートの縦方向の他方端部が下になるように、縦方向の一方端部の横方向両端部(図3における符号a)を把持する。このとき、当該シートの縦方向の他方端部が、上記容器の底面から約30cmの位置となるように調整する。
(3)その後、下方向(図3におけるbの矢印の方向)に約5cm変位させ、元の位置に戻す、という振るい操作を連続的に往復20回行う。
(4)容器に脱落した高吸収性ポリマーの重量を測定し、{(振るい前の上記シートに担持させた高吸収性ポリマーの重量−脱落した高吸収性ポリマーの重量)/振るい前の上記シートに担持させた高吸収性ポリマーの重量}×100の式で算出される数値を、高吸収性ポリマーの、トウからなる繊維集合体への担持率(%)とする。
(2)当該シートの縦方向の他方端部が下になるように、縦方向の一方端部の横方向両端部(図3における符号a)を把持する。このとき、当該シートの縦方向の他方端部が、上記容器の底面から約30cmの位置となるように調整する。
(3)その後、下方向(図3におけるbの矢印の方向)に約5cm変位させ、元の位置に戻す、という振るい操作を連続的に往復20回行う。
(4)容器に脱落した高吸収性ポリマーの重量を測定し、{(振るい前の上記シートに担持させた高吸収性ポリマーの重量−脱落した高吸収性ポリマーの重量)/振るい前の上記シートに担持させた高吸収性ポリマーの重量}×100の式で算出される数値を、高吸収性ポリマーの、トウからなる繊維集合体への担持率(%)とする。
<褥瘡予防用の使い捨て補助パッド1の製造方法>
褥瘡予防用の使い捨て補助パッド1の製造方法としては、特に限定はなく、従来公知の方法を採用することができ、例えば、衣類側から、バックシート20、吸収体30、トップシート10の順に積層し、トップシート10とバックシート20とを一部又は全周に亘ってホットメルト接着剤やヒートエンボス、超音波エンボス、高周波エンボス等を用いて固定し、封止部40とすることで製造することができる。
褥瘡予防用の使い捨て補助パッド1の製造方法としては、特に限定はなく、従来公知の方法を採用することができ、例えば、衣類側から、バックシート20、吸収体30、トップシート10の順に積層し、トップシート10とバックシート20とを一部又は全周に亘ってホットメルト接着剤やヒートエンボス、超音波エンボス、高周波エンボス等を用いて固定し、封止部40とすることで製造することができる。
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態や実施例に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
以下、本発明について、実施例を挙げて詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示す実施例に何ら限定されるものではない。
<実施例及び比較例>
下記の吸収体を用いた褥瘡予防用の使い捨て補助パッドを作製し、KES−G5による圧縮硬さLC、圧縮仕事量WC、圧縮率及び圧縮回復性RCについて測定した。また、褥瘡予防用の使い捨て補助パッドの圧縮弾力性について、評価した。
下記の吸収体を用いた褥瘡予防用の使い捨て補助パッドを作製し、KES−G5による圧縮硬さLC、圧縮仕事量WC、圧縮率及び圧縮回復性RCについて測定した。また、褥瘡予防用の使い捨て補助パッドの圧縮弾力性について、評価した。
<吸収体の作成>
表1に記載の坪量となるように、繊維と高吸収性ポリマー(SAP)をほぼ均一になるように混合し、吸収体を得た。繊維は、実施例はトウからなる繊維集合体(構成繊維:セルロースアセテートからなる繊維)を用い、比較例は解繊したフラッフパルプからなる繊維を用いた。
表1に記載の坪量となるように、繊維と高吸収性ポリマー(SAP)をほぼ均一になるように混合し、吸収体を得た。繊維は、実施例はトウからなる繊維集合体(構成繊維:セルロースアセテートからなる繊維)を用い、比較例は解繊したフラッフパルプからなる繊維を用いた。
<褥瘡予防用の使い捨て補助パッドの作製>
表1に記載の寸法の吸収体を用いて、衣類側から、バックシート、吸収体、トップシートの順に積層し、トップシートとバックシートとを全周に亘ってホットメルト接着剤で固定し、長手方向の寸法が200mm、幅方向の寸法が150mmである、褥瘡予防用の使い捨て補助パッドを得た。なお、トップシート及びバックシートとしては、いずれも親水性エアスルー不織布(坪量:20g/m2)を用いた。
表1に記載の寸法の吸収体を用いて、衣類側から、バックシート、吸収体、トップシートの順に積層し、トップシートとバックシートとを全周に亘ってホットメルト接着剤で固定し、長手方向の寸法が200mm、幅方向の寸法が150mmである、褥瘡予防用の使い捨て補助パッドを得た。なお、トップシート及びバックシートとしては、いずれも親水性エアスルー不織布(坪量:20g/m2)を用いた。
(測定項目)
上記のようにして得られた各褥瘡予防用の使い捨て補助パッドの、圧縮硬さLC、圧縮仕事量WC、圧縮率及び圧縮回復性RCを上記の方法により測定し、表1に示した。
上記のようにして得られた各褥瘡予防用の使い捨て補助パッドの、圧縮硬さLC、圧縮仕事量WC、圧縮率及び圧縮回復性RCを上記の方法により測定し、表1に示した。
(圧縮弾力性)
10名のパネラーにより、各褥瘡予防用の使い捨て補助パッドを触ったときの圧縮弾力性について、「良い」又は「悪い」の選択で評価を行い、以下の基準により評価を行った。その結果を表1に示した。
〇:「良い」としたパネラーが7人以上10人以下のとき
△:「良い」としたパネラーが3人以上6人以下のとき
×:「良い」としたパネラーが1人若しくは2人のとき、又は「良い」としたパネラーが1人もいないとき
10名のパネラーにより、各褥瘡予防用の使い捨て補助パッドを触ったときの圧縮弾力性について、「良い」又は「悪い」の選択で評価を行い、以下の基準により評価を行った。その結果を表1に示した。
〇:「良い」としたパネラーが7人以上10人以下のとき
△:「良い」としたパネラーが3人以上6人以下のとき
×:「良い」としたパネラーが1人若しくは2人のとき、又は「良い」としたパネラーが1人もいないとき
表1の結果から、比較例の褥瘡予防用の使い捨て補助パッドは、実施例と比較して、圧縮率に優れるものの、その他の圧縮特性で劣り、圧縮弾力性の評価も悪いことが分かる。一方、実施例では、圧縮特性がいずれも良好であり、圧縮弾力性の評価も高いことが分かる。
よって、本発明によれば、体圧による圧迫を緩和することによって、褥瘡を適切に予防することができる、柔軟性及び弾力性に優れた褥瘡予防用の使い捨て補助パッドを得ることができる。
よって、本発明によれば、体圧による圧迫を緩和することによって、褥瘡を適切に予防することができる、柔軟性及び弾力性に優れた褥瘡予防用の使い捨て補助パッドを得ることができる。
1 褥瘡予防用の使い捨て補助パッド
10 トップシート
20 バックシート
30 吸収体
40 封止部
10 トップシート
20 バックシート
30 吸収体
40 封止部
Claims (5)
- 液透過性のトップシートと、液透過性のバックシートと、前記トップシート及び前記バックシートの間に配置される吸収体と、を有した褥瘡予防用の使い捨て補助パッドであって、
前記吸収体は、トウからなる繊維集合体と高吸収性ポリマーを含有し、
前記トウからなる繊維集合体の坪量は、20g/m2以上100g/m2以下であり、
前記高吸収性ポリマーの坪量は、60g/m2以上500g/m2以下であり、前記トウからなる繊維集合体の坪量に対して、0.6倍以上5.0倍以下であり、
前記褥瘡予防用の使い捨て補助パッドの、ハンディ圧縮試験機KES−G5(カトーテック株式会社製)による、圧縮硬さLCが4.0以上8.0以下であり、圧縮仕事量WCが120gf・cm/cm2以上200gf・cm/cm2以下であり、圧縮率が15%以上35%以下であり、かつ、圧縮回復性RCが30%以上70%以下であることを特徴とする、褥瘡予防用の使い捨て補助パッド。 - 前記高吸収性ポリマーの、前記トウからなる繊維集合体への担持率は、70%以上であることを特徴とする、請求項1に記載の褥瘡予防用の使い捨て補助パッド。
- 前記吸収体において、前記トウからなる繊維集合体及び前記高吸収性ポリマーがほぼ均一に混合されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の褥瘡予防用の使い捨て補助パッド。
- 前記トウからなる繊維集合体の構成繊維が、セルロースアセテートの繊維であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の褥瘡予防用の使い捨て補助パッド。
- 前記トップシート及び前記バックシートが、親水性サーマルボンド不織布又は親水性スパンボンド不織布であることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載の褥瘡予防用の使い捨て補助パッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018181359A JP2020048870A (ja) | 2018-09-27 | 2018-09-27 | 褥瘡予防用の使い捨て補助パッド |
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JP2018181359A JP2020048870A (ja) | 2018-09-27 | 2018-09-27 | 褥瘡予防用の使い捨て補助パッド |
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ID=69994541
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-
2018
- 2018-09-27 JP JP2018181359A patent/JP2020048870A/ja active Pending
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