JP2020048365A - 融雪機能付きの太陽電池モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】融雪機能付きの太陽電池モジュールを構成する大面積の発熱シートにおいて、発熱回路を構成する金属配線パターンの線幅が変動する連結部分で発生しやすい断線のリスクを低減させること【解決手段】基板の片面に発熱回路が形成されてなる発熱回路が、相対的に線幅が広い電気供給配線121Aと、相対的に線幅が狭い発熱配線123Aと、電気供給配線121Aと発熱配線123Aとを結ぶ連結配線122Aと、からなり、連結配線122Aは電気供給配線121Aとの連結部分から発熱配線123Aとの連結部分に向けてその線幅が漸減する形状である、太陽電池モジュールとする。【選択図】図3

Description

本発明は、融雪機能付きの太陽電池モジュール及びこれを含んで構成される融雪機構に関する。
近年、環境問題に対する意識の高まりから、クリーンなエネルギー源としての太陽電池が注目されている。現在、種々の形態の太陽電池モジュールが開発されている。一般的に、太陽電池モジュールは、受光面側から順に、透明前面基板、受光側の封止材、太陽電池素子、非受光面側の封止材、及び、裏面保護シートが、この順で積層される層構成からなる。
ところで、このような太陽電池モジュールが、降雪量の多い地域に設置される場合、太陽電池モジュールの受光面側の表面に雪が付着した状態が続くと、発電効率が著しく低減してしまう。そこで、モジュール表面に付着した雪を除去することができる融雪機能付きの太陽電池モジュールの開発も進んでいる。例えば、太陽電池モジュールの受光面側の透明前面基板の直上や直下に融雪用の電熱部材が配置されている融雪機能付きの太陽電池モジュール(特許文献1、2参照)や、或いは、太陽電池モジュールの太陽電池素子と裏面保護シートとの間に融雪用のヒータが配置されている融雪機能付きの太陽電池モジュール(特許文献3参照)等である。
ここで、これらの融雪機能付きの太陽電池モジュールに配置される発熱配線は、通常、基板等の基板上に金属製の発熱回路が形成されてなるシート状の発熱配線材(以下、このような構成からなる部材を「発熱シート」と総称する)により構成されている。
ここで、融雪機能付きの太陽電池モジュールにおいては、例えば、一般家屋の屋根上への設置を想定する標準的なサイズのモジュールであっても、これを構成するためには、600mm×1000m〜1200m×2000m程度の大面積の発熱シートが必要となる場合がある。ここで、通常、発熱回路は、相対的に幅が広い金属配線パターンで構成される電気供給配線と相対的に幅が狭い金属配線パターンで構成される発熱配線とを含んで形成されている。又、通常、太陽電池モジュールを構成する各部材は、熱ラミネーション工程を経て一体化される。上述のような大型の発熱シートの製造においては、配線幅が異なる上記の2つの配線パターン部分の間の連結部分において、取扱い中の折れ曲りや、加熱を伴う処理時の熱収縮等により、当該連結部分への応力の集中が起きやすく、当該連結部分での断線が発生しやすいことが問題となっていた。
特開2017−153195号公報 特開2017−153196号公報 特開2001−250973号公報
本発明は、融雪機能付きの太陽電池モジュールを構成する大面積の発熱シートにおいて、発熱回路を構成する金属配線パターンの線幅が変動する連結部分で発生しやすい断線のリスクを低減させることを目的とする。
本発明者らは、巨大な発熱回路が基板上に形成されてなる融雪機能付きの太陽電池モジュールの発熱シートにおいて、その発熱回路を構成する金属配線パターンの線幅が変動する部分に、線幅の急激な変動を緩和する連結配線を形成することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
(1) 透明前面基板、受光面側の封止材、太陽電池素子、非受光面側の封止材、裏面保護シートが積層されてなる多層構成体であって、更に、該多層構成体の何れかの層間に発熱シートが配置されている、融雪機能付きの太陽電池モジュールであって、前記発熱シートは、基板の片面に発熱回路が形成されてなり、前記発熱回路は、相対的に線幅が広い電気供給配線と、相対的に線幅が狭い発熱配線と、前記電気供給配線と前記発熱配線とを結ぶ連結配線と、からなり、前記連結配線は前記電気供給配線との連結部分から前記発熱配線との連結部分に向けてその線幅が漸減する形状である、太陽電池モジュール。
(2) 前記発熱シートが、前記透明前面基板と前記受光面側の封止材との間に配置されている(1)に記載の太陽電池モジュール。
(3) 前記発熱シートが、前記非受光面側の封止材と前記裏面保護シートとの間に配置されている(1)に記載の太陽電池モジュール。
(4) (1)から(3)の何れかに記載の太陽電池モジュールと、前記発熱シートを備え前記太陽電池素子は備えない積層体である発熱モジュールとが、水平方向に連結されてなる融雪機構。
本発明によれば、融雪機能付きの太陽電池モジュールを構成する大面積の発熱シートにおいて、発熱回路を構成する金属配線パターンの線幅が変動する部分で発生しやすい断線のリスクを低減させることができる。
本発明の融雪機能付きの太陽電池モジュールの層構成の一例を模式的に示す断面図である。 本発明の融雪機能付きの太陽電池モジュールを構成する発熱シートの発熱回路の平面構成を模式的に示す平面図である。 図2に示す発熱シートの発熱回路のAで示す領域に形成されている連結配線の平面形状を示す拡大平面図である。 図2に示す発熱シートの発熱回路のBで示す領域に形成されている連結配線の平面形状を示す拡大平面図である。 本発明に係る発熱シートの発熱回路の連結配線の他の実施形態における平面形状を示す拡大平面図である。 本発明に係る発熱シートの発熱回路のCで示す領域に形成されている折り返し部の平面形状を示す拡大平面図である。 従来の発熱シートの発熱回路の折り返し部の平面形状を示す拡大平面図である。
以下、本発明の融雪機能付きの太陽電池モジュールの各実施形態について説明する。本発明は、以下の実施形態に何ら限定されず、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
<融雪機能付きの太陽電池モジュール>
[全体構成]
本発明の融雪機能付きの太陽電池モジュールの一例である太陽電池モジュール10は、図1に示す通り、受光面側から、透明前面基板2、受光面側の封止材3、太陽電池素子4、非受光面側の封止材5、発熱シート1、接着層6、裏面保護シート7が順に積層されてなる多層構成体である。
この太陽電池モジュール10においては、非受光面側の封止材5と裏面保護シートとの間に発熱シート1が配置されている。発熱シート1をこのような位置に配置することによって、発熱シートの発熱回路等によって太陽電池素子4の受光面側への入光が阻害されることを回避できる。又、太陽電池モジュール10を、主に透明前面基板2の側から見た場合に発熱回路がほとんど視認不能となるため好ましい意匠性を保持しやすい点においてもこのような配置とすることが好ましい。
但し、本発明の融雪機能付きの太陽電池モジュールにおいて、発熱シートの配置位置は、図1のような配置に限定されるものではない。例えば、上述の特許文献1、2に開示されている太陽電池モジュールのように、太陽電池素子の受光面側上の何れかの層間等、図1に示される配置とは異なる位置に発熱シートが配置されている太陽電池モジュールであっても、発熱回路の平面構成が、以下に詳細を説明する本発明独自の要件を満たすように形成されている限り、全て本発明の技術的範囲内に含まれる太陽電池モジュールである。
[発熱シート]
(全体構成)
発熱シート1は、図2に示す通り、基板11の片面に金属配線パターンである発熱回路12が形成されてなる電熱部材である。発熱回路12は、基板11の表面に直接又は接着剤層を介して形成されている。
図2に示す通り、この発熱シート1の発熱回路12(12A、12B)は、電源125(125A、125B)に接続されていて、この電源125(125A、125B)から、電気供給配線121(121A、121B)を通じて、発熱配線123(123A、123B)に発熱のために必要な電気が供給される。
(基板)
発熱シート1を構成する基板11は、可撓性を有する樹脂基板、硬質のガラスエポキシ基板、或いは、必用な絶縁処理加工が施されている金属基板等、公知の各種基板を特段の制限なく用いることができる。但し、設計の自由度が高く、軽量化が容易で、他の樹脂基材との密着性にも優れ、ロール・トゥ・ロール方式による生産性の向上も望める点等から、所定の体積抵抗率と厚さを併せ持つ樹脂フィルムであることが好ましい。
樹脂フィルムにより基板11を構成する場合、基板(樹脂基板)11の体積抵抗率は、JIS C2151による体積抵抗率が、1.0×1016Ω・m以上であることが好ましく、1.0×1017Ω・m以上であることがより好ましい。又、このような絶縁性に関する要求を満たした上で、基板(樹脂基板)11の厚さは、50μm以上300μm以下であることが好ましく、125μm以上200μm以下であることがより好ましい。尚、本明細書における体積抵抗率(Ω・m)とは、JIS C2151による体積抵抗率の値のことを言うものとする。
基板(樹脂基板)11の体積抵抗率が1.0×1016Ω・m以上である場合、その厚さが150μm以上であれば、太陽電池モジュール10において必要とされる絶縁性を確保することができる。又、この基板(樹脂基板)11の厚さを200μm以下に維持することで、太陽電池モジュール表面への熱伝導効率を好ましい水準に維持することができる。尚、ロール・トゥ・ロール方式による製造を行う場合の生産性を良好に維持する観点からも、基板11の厚さは、上記範囲内であることが好ましい。
体積抵抗率に係る要件を満たして基板(樹脂基板)11を形成する樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)が好ましい。一例として、PETフィルム(「ルミナ−(商品名)」東レ社製)の体積抵抗率は、1.0×1017Ω・m(製品カタログ値)である。一方、特許文献1、2にも開示されているように、従来、発熱回路用の樹脂基板として広く用いられてきたポリエチレンナフタレート(PEN)系の樹脂フィルムは、通常、体積抵抗率が1.0×1016Ω・mに満たない。参考として、「テオネックス(登録商標):2軸延伸ポリエチレンナフタレート」の体積抵抗率は1.8×1015である。よって、太陽電池モジュール10の奏する効果を最大限に享受することを必須とする限りにおいては、PENフィルムは発熱シート1の基板11としての適性に劣り、PETフィルムの方がより好ましいものとなる。
(発熱回路)
発熱回路12は、通電時に、太陽電池モジュール10の受光面側に付着した雪を溶かすための熱を発する電熱回路であるが、このような発熱回路12を構成する金属として、銅、アルミニウム、ステンレス、金、銀、等を、好ましい金属として挙げることができる。中でも、電気伝導性や熱伝導性の観点から銅を用いることが好ましい。以下、発熱回路12が銅により形成されているものとしてその詳細を説明する。
図2は、発熱回路12の平面構成を模式的に示す図である。但し、発熱回路12の平面構成、即ち回路パターンは、これに限定されるものではない。発熱回路12の回路パターンは、図2に示されるような折り返しの連続パターンでもよいし、並置又は対面して配置される複数の櫛状のプレートが連続する櫛形パターン、単純な格子状パターン、或いは、ボロノイ形状パターンであってもよい。何れの回路パターンとする場合であっても、各パターン間での短絡の危険が十分に抑えられていて、十分な熱が発生する回路パターンであればよい。
発熱回路12(12A、12B)は、回路全体としては、電気供給配線121(121A、121B)と、発熱配線123(123A、123B)とを含んで構成されている。この電気供給配線121(121A、121B)は、相対的に幅が広い金属配線であり、これに対して発熱配線123(123A、123B)は、相対的に幅が狭い金属配線である。
そして、本発明の融雪機能付きの太陽電池モジュールを構成する発熱シートにおいては、例えば、図3及び図4に示す通り、発熱回路を構成する電気供給配線121(121A、121B)と、発熱配線123(123A、123B)との間に、線幅の異なる2つの配線部分を連結する連結配線122(122A、122B)が形成されている。この連結配線122は、電気供給配線121との連結部分(幅W)から発熱配線123との連結部分(幅W)に向けて、その線幅が漸減する形状に形成されている。
図3は、図2に示す発熱回路12において、Aで示される領域に形成されている連結配線122Aの平面形状を示す図面であるが、同図に示す通り、この連結配線122Aは、幅Wの電気供給配線121Aと、幅がWの発熱配線123Aを連結していて、連結配線122Aの幅は、電気供給配線121Aとの連結部(幅W)から発熱配線123Aとの連結部に向けて漸減する形状となるように形成されている。
同様に、図4は、図2に示す発熱回路12において、Bで示される領域に形成されている連結配線122Bの平面形状を示す図面であるが、同図に示す通り、この連結配線122Bも、幅Wの電気供給配線121Bと、幅がWの発熱配線123Bを連結していて、連結配線122Bの幅は、電気供給配線121Bとの連結部(幅W)から発熱配線123Aとの連結部に向けて漸減する形状となるように形成されている。
図5は、本発明における発熱回路の形状に係る要件を満たす連結配線の形状の他の一例を示すものである。この発熱回路12Cにおいても、連結配線122Cは、電気供給配線121Cと、複数の発熱配線123Cを連結していて、連結配線122Cの幅は、電気供給配線121Cとの連結部(幅:W、W’’)から発熱配線123Aとの連結部(幅:W、W’、W’’)に向けて漸減する形状となるように形成されている。
以上、様々な具体例を挙げて例示したように、本発明の融雪機能付きの太陽電池モジュールを構成する発熱シートの発熱回路は、「電気供給配線との連結部分から発熱配線との連結部分に向けて、その線幅が漸減する形状」の連結配線が、線幅のことなる上記の2つの配線部分との間に形成されていることを特徴とする。
本明細書における「電気供給配線との連結部分から発熱配線との連結部分に向けて、その線幅が漸減する形状」とは、図3、図4に示す連結配線122A、122Bのように、テーパー形状に沿って線幅が直線的に漸減する形状であってもよいし、図5に示す連結配線122Cのように曲線的に線幅が漸減する形状であってもよい。又、相対的に線幅の広い電気供給配線と相対的に線幅の細い発熱配線との連結部分特定の1点における発熱回路の線幅の変動を、一定の線の長さの中での漸減していく変動とすることができるように形成されている形状であれば、上記において例示した形状以外の形状であってもよい。全体として急激な線幅の減少を回避している形状であれば、必ずしも厳密に連続的に滑らかに線幅が減少しているものに限定はされない。本発明の太陽電池モジュール10の発熱シート1の発熱回路12は、このような機能を発揮しうる形状の連結配線122が形成されていることにより、配線幅が変動する連結部分への応力の集中を避けて、当該連結部分での断線の発生を防止することができる。
発熱回路12の線幅は、電気供給配線121については、2mm以上50mm以下であることが好ましく、発熱配線123については、電気供給配線121の線幅の1/200以上、1/10以下であって、15μm以上150μm以下程度であることが好ましい。この範囲内であれば、上記形態の連結配線を設けることにより、銅からなる発熱回路において、上述の態様による断線の発生を十分に防止することができる。
発熱回路12の厚さは、線幅にもよるが、4μm以上75μm以下であることが好ましく、9μm以上18μm以下であることがより好ましい。発熱回路12の厚さが10μm以上であることで、発熱回路12に生じ得る断線のリスクを更に軽減することができ、且つ、耐久性のよい発熱回路12とすることができる。発熱回路12の厚さが75μm以下であることで、発熱回路12の発熱が容易になる程度に電気抵抗値を上げることができる。又、基板(樹脂基板)11に発熱回路12が形成されたフレキシブル基板タイプの発熱シート1が十分な可撓性を保持することができ、重量増大によるハンドリング性の低下も防止できる。
基板(樹脂基板)11の表面に発熱回路12を形成する方法としては、従来周知の回路形成方法によることができる。例えば、PETフィルムの表面に銅箔を接着した後、マスキングとエッチング処理により発熱回路12を形成する方法が代表的である。
本発明の発熱シート1は、ここまでにおいて説明した通り、発熱回路12の平面形状の改良のみにより、巨大な発熱シート特有の断線を防止する効果を奏しうるものである。よって、上述のエッチング処理によってパターン形成を行う製造方法による製造が好適である。このような製造方法によることにより、従来の製造ラインにおいて、マスキングパターンのみを変更することによって、本発明の発熱シートを製造することが可能であり、新たな製品製造にかかる導入コストを安価に抑えることができる。
又、発熱シート1は、発熱回路12の形成領域を、同領域の中心部を含む内側領域と、この内側領域を取り囲んで発熱回路12の形成領域の外縁を含んでなる外側領域とに仮想的に区画分けした場合において、内側領域内における金属被覆率よりも、外側領域内の金属被覆率の方が大きくなるような回路パターンにより構成されていることがより好ましい。
太陽電池モジュール10は、通常、例えば切り妻造りの住宅屋根上等、傾斜した状態で設定されているため、例えば、上記の回路構成によって、傾斜面に設置されている太陽電池モジュール10の下方寄りの端部により多くの熱が届けば、先ずその部分に付着する雪を優先的に溶かすことにより、傾斜した状態で配置されている太陽電池モジュール10の表面からの落雪を効率よく促進することができる。つまり、発熱回路12の回路パターンを外側領域に発熱源がより多く偏在するパターンとすることにより、より少ない熱量、即ち電力消費で、効率よく、太陽電池モジュールの表面全体の除雪を行うことができる。
尚、本発明の融雪機能付きの太陽電池モジュールを構成する発熱シートにおいて、図7に示すようなメッシュ状配線が用いられる場合には、図2における図Cで示される折り返し部分において、図6に示すように、メッシュ状配線からなる発熱配線123B同士を連結する配線として帯状配線124Bを用いて折り返し部を形成することが好ましい。「メッシュ状配線」とは、図7に示す配線パターン22を形成するメッシュ状配線223のように、相互に平行に配置されている複数の主細線と、主細線の進行方向に直交して配置されており各主細線間を導通している補助細線とからなる形態の配線のことを言う。図7に示すメッシュ状配線の折り返し部では、Lには電流がながれにくくLに電流が集中することにより、発熱回路の外縁部周辺で適切な発熱が起きにくくなる場合があるが、この部分において、上記のように一部のメッシュ状配線を帯状配線に置き換えることにより、発熱回路全体を適切に発熱させることができるようになる。
具体例として、幅2mmのメッシュ状配線(0.5mmピッチで5本の主細線が平行に配置)で、図7に示すような折り返し部が形成されている発熱回路の折り返し部分外側の細線Lからの発熱は、折り返し部分内側の細線Lと比べて少なくなるが、折り返し部分の連結を、図6に示すように幅1mmの帯状配線124Bによって行うことにより、折り返し部分において、銅等からなる導線の断面積に反比例する抵抗を低減させ、発熱のばらつきも解消することができる。尚、この場合、帯状配線124Bの幅Wは、メッシュ状配線からなる発熱配線123Bの幅Wと同一以上の幅であることが好ましい。
発熱回路12への通電方法は特に限定されないが、外部に設置される電源125から制御部を介して通電する方法を例示することができる。例えば、降雪時や融雪機能付きの太陽電池モジュールの受光面側の表面の着雪時に、外部電源から発熱回路12に通電して透明融雪機構の受光面側の表面の温度を制御できるような制御部を備えることにより、融雪機能付きの太陽電池モジュールの融雪機能に必要な消費電力を最小限にすることができる。
[透明前面基板]
太陽電池モジュール10を構成する透明前面基板2としては、通常、透明なガラス板が用いられる。又、透明前面基板2は、その他の耐候性を有する透明な樹脂シートであってもよい。この樹脂シートは、フレキシブルタイプのモジュールを構成可能な可撓性を有する樹脂シートであってもよい。太陽電池モジュール10においては、発熱シート1が太陽電池素子4の非受光面側に配置されているので、例えば、透明前面基板2としてガラス板等と比較して耐衝撃性に劣る樹脂シートを用いた場合でも、降雪による衝撃や加重による発熱シートの故障リスクを十分に低く抑えることができる。
[封止材]
受光面側の封止材3及び非受光面側の封止材5(以下、これらをまとめて、単に「封止材」とも言う)としては、従来公知の太陽電池モジュール同様、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)、或いは、ポリエチレン等のオレフィン系樹脂、或いは、ポリビニルアルコール樹脂(PVA)をベース樹脂とする樹脂シートが用いられる。封止材の厚さは、特に限定されないが、300μm以上600μm以下であることが好ましい。尚、封止材は、単層シートであってもよく、多層シートであってもよい。封止材が多層シートである場合、発熱シート1の基板11との密着性を向上させるために、最外層が、密着性向上効果を有するシラン変性ポリエチレン系樹脂を含有する層であることが好ましい。
[接着層]
接着層6は、発熱シート1を、封止材と裏面保護シート7との間に配置する場合に、発熱シート1と、裏面保護シート7とを十分な強度で接着することを主たる目的として配置される層である。このような接着層6を形成する材料は、EVA、アイオノマー、ポリビニルブチラール(PVB)、ポリエチレン系樹脂等の熱可塑性樹脂や、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル、シリコン樹脂、ポリウレタン、等の熱硬化性樹脂、或いは、熱可塑性樹脂に架橋剤等を含有させた樹脂であることが好ましい。但し、上述の通り、封止材と同一の樹脂をベース樹脂とすることにより、上述の効果を享受することができるので、例えば、封止材がEVAをベース樹脂とする場合であれば、接着層6についても、同様にEVA樹脂をベース樹脂とすることが好ましい。尚、接着層6の厚さは、特に限定されないが、発熱回路12の凹凸にも追従して、十分な接着性と接着耐久性を保持する観点から、300μm以上600μm以下であることが好ましい。
[裏面保護シート]
裏面保護シート7としては、従来公知の太陽電池モジュール同様、PETフィルム又はフッ素系樹脂フィルム等が用いられる。このPETフィルムとしては、透明ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、白色PETフィルム、耐加水分解性ポリエチレンテレフタレート(HR−PET)フィルム等が、必要に応じて選択される。これらのなかでも、耐加水分解性ポリエチレンテレフタレート((例えば、東洋紡社製シャインビーム(耐加水分解性ポリエステルフィルム)等))が好ましい。フッ素系樹脂フィルムとしては、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)、PFA(テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニル・エステル共重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、ETFE(四フッ化エチレン・エチレン共重合体)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)等が用いられる。裏面保護シート7の厚さは、特に限定されないが、50μm以上600μm以下であることが好ましい。
[太陽電池素子]
本実施形態に関する太陽電池素子4としては、アモルファスシリコン型の太陽電池素子、結晶型シリコン型の太陽電池素子、カルコパイライト系の化合物等を用いてなる薄膜型の従来公知の各種の太陽電池素子が特に制限なく用いられる。
[太陽電池モジュールの製造方法]
(積層工程)
太陽電池モジュール10の製造においては、先ず、発熱シート1及び、上記においてその詳細を説明した各構成部材を、透明前面基板2、受光面側の封止材3、太陽電池素子4、非受光面側の封止材5、発熱シート1、接着層6、裏面保護シート7の順に積層する積層工程を行う。この積層工程においては、発熱シート1は、一般的な載置態様と異なり、発熱回路12が形成されている側の面を接着層6に対面させる向きで配置する。
(一体化工程)
次に、積層工程において上記順序で積層された積層体を、真空熱ラミネート加工等の熱ラミネーション処理により加熱圧着して一体化する工程を行う。この加熱圧着時の加熱温度は、110℃以上190℃以下の範囲内とすることが好ましく、130℃以上であることがより好ましい。又、加熱時間は、5分〜60分の範囲内が好ましい。この真空熱ラミネート加工は、裏面保護シート7と発熱シート1の発熱回路12の形成面とを接着層6を介して加熱圧着する態様で行う。例えば、接着層6のベース樹脂がEVAである場合、これにより、裏面保護シート7と発熱シート1の間に介在する接着層6の高い接着性を十分に発現させることができる。
[太陽電池モジュールを備える融雪機構]
以上説明した本発明の融雪機能付きの太陽電池モジュール10は、例えば、裏面保護シート7、接着層6、発熱シート1、封止材3、5、透明前面基板2を積層した構成からなり、太陽電池素子4が実装されていない点において太陽電池モジュール10とは異なる積層体、即ち、発熱機能を有し、発電機能は有しない発熱モジュールと、水平方向に連結して用いることにより、発電機能付きの融雪機構を構成することもできる。このような構成の融雪機構とすることで、広大な面積における対象物の融雪を行いながら、必要程度の面積の発電モジュールを組込む等、様々な条件化で高い設計自由度の下で、需要に応じた様々な態様の融雪機構を構成することができる。
以上の通り、本発明の融雪機能付きの太陽電池モジュール10は、大面積の発熱シートにおいて、発熱回路を構成する金属配線パターンの線幅が変動する連結部分で発生しやすい断線のリスクを低減させて、融雪機能付きの太陽電池モジュールの生産性や品質安定性の向上に寄与することができる。
1 発熱シート
11 基板
12(12A、12B、12C) 発熱回路
121(121A、121B、121C) 電気供給配線
122(122A、122B、122C) 連結配線
123(123A、123B、123C) 発熱配線
124(124B) 帯状配線
2 透明前面基板
3 受光面側の封止材
4 太陽電池素子
5 非受光面側の封止材
6 接着層
7 裏面保護シート
10 融雪機能付きの太陽電池モジュール

Claims (4)

  1. 透明前面基板、受光面側の封止材、太陽電池素子、非受光面側の封止材、裏面保護シートが積層されてなる多層構成体であって、更に、該多層構成体の何れかの層間に発熱シートが配置されている、融雪機能付きの太陽電池モジュールであって、
    前記発熱シートは、基板の片面に発熱回路が形成されてなり、
    前記発熱回路は、相対的に線幅が広い電気供給配線と、相対的に線幅が狭い発熱配線と、前記電気供給配線と前記発熱配線とを結ぶ連結配線と、からなり、
    前記連結配線は前記電気供給配線との連結部分から前記発熱配線との連結部分に向けてその線幅が漸減する形状である、太陽電池モジュール。
  2. 前記発熱シートが、前記透明前面基板と前記受光面側の封止材との間に配置されている請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  3. 前記発熱シートが、前記非受光面側の封止材と前記裏面保護シートとの間に配置されている請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の太陽電池モジュールと、前記発熱シートを備え前記太陽電池素子は備えない積層体である発熱モジュールとが、水平方向に連結されてなる融雪機構。
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