JP2020046768A - 外食サービスシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】テレビ会議システム(またはこれに類似する動画音声対話システム)を用いた新たな外食サービスを提要するための技術的基盤を提供する。【解決手段】本発明に係る外食サービスシステムは、飲食店チェーンの各店舗に遠隔映像対話装置をそれぞれ設置し、各店舗の来店者はそれぞれの店舗における遠隔映像対話装置を介して対話する。各店舗の来店者は、遠隔映像対話装置が提供する操作インターフェースを用いて対話以外の機能を利用することもできる。【選択図】図1

Description

本発明は、飲食店チェーンが有する店舗間で外食サービスを提供する技術に関する。
従来、例えば弁護士などの専門家に対して相談したい相談者が、その専門家との間でテレビ会議システムによって遠隔対話しながら相談することができるシステムが存在する(下記特許文献1)。同文献において、相談者は商業施設(コンビニエンスストア、ファミリーレストランなど)に設置された相談端末を介して専門家と対話することができる(要約参照)。
下記特許文献2は、レストランなどの騒音環境において遠隔対話する際に、遠隔参加者の音声をよく聞き取ることができるように、テーブルの天板をスピーカとして兼用する技術を記載している(同文献の0002〜0006)。
特開2003−168015号公報 特開2007−167304号公報
上記特許文献1において、相談者としては不特定多数の来場者が想定されている一方、専門家はそれぞれ自身が保有する専門家端末を介して相談者端末と接続するので、各専門家端末を使用する専門家はそれぞれあらかじめ固定されていると考えられる。企業に設置されたテレビ会議システムもこの点については同様であり、当該企業の社員が使用することが想定されている。このようにテレビ会議システムの対話者のうち少なくともいずれか一方が限定されているのは、対話者の双方が不特定多数であるような利用態様がこれまで想定されてこなかったからと考えられる。例えば大規模商業施設の各店舗に一般来客が使用できるテレビ会議システムを設置したとしても、その用途をいかにすべきか必ずしも明らかではない。すなわち同文献においても従来と同様に、対話者の双方が不特定多数であるような利用態様は想定されていないと考えられる。
上記特許文献2は、スピーカとしての役割を有するテーブルを騒音環境において用いることにより、音声を聞き取りやすくするとしている。また同文献は、騒音環境の1例としてレストランや喫茶店のような不特定多数者が来場する場所が例示されている。しかし仮に喫茶店などに同文献記載のテーブルを設置したとしても、その接続先がいずれであるのかは必ずしも固定されていない。すなわち、喫茶店には不特定多数者が来店するので、各来店者が対話する相手方も来店者ごとに異なると考えられる。そのような状況の下、各来店者が自身の対話相手と対話するために喫茶店へ来店する必要があるのか、同文献からは必ずしも明らかではない。以上に鑑みると、同文献は騒音環境の1例としてレストランや喫茶店などを挙げてはいるものの、その実際の用途を具体的に想定したものではなく、単に騒音環境の1例としてこれらを挙げたに留まると考えられる。
以上のように、従来のテレビ会議システムは、対話者の双方が不特定多数であるような利用態様は想定されていない。したがってそのような利用態様において用いられる具体的なシステム構成も想定されていない。
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであり、テレビ会議システム(またはこれに類似する動画音声対話システム)を用いた新たな外食サービスを提要するための技術的基盤を提供することを目的とする。
本発明に係る外食サービスシステムは、飲食店チェーンの各店舗に遠隔映像対話装置をそれぞれ設置し、各店舗の来店者はそれぞれの店舗における遠隔映像対話装置を介して対話する。各店舗の来店者は、遠隔映像対話装置が提供する操作インターフェースを用いて対話以外の機能を利用することもできる。
本発明に係る外食サービスシステムによれば、飲食店チェーンが有する店舗網を利用して、遠隔地の来店客間で、対面して食事をしているかのような場面を演出することができる。すなわち本システムにより、従来のテレビ会議システムにおいては想定されていなかった新たなサービスを提供することができる。
実施形態1に係る外食サービスシステム1の構成図である。 遠隔映像対話装置11が提供する起動画面111の例である。 遠隔映像対話装置11が提供する対話画面113の例である。 遠隔映像対話装置11が提供する精算画面114の例である。 外食サービスシステム1の動作手順を説明するシーケンス図である。 実施形態2に係る外食サービスシステム1の構成図である。 実施形態2における対話画面113の例である。 予約システム40を介した予約処理の手順を説明するシーケンス図である。 遠隔映像対話装置11を設置する場所の概略図である。 閉区画14の内部の様子を示す図である。
<実施の形態1>
図1は、本発明の実施形態1に係る外食サービスシステム1の構成図である。外食サービスシステム1は、複数の店舗を有する飲食店チェーンが店舗間で外食サービスを提供するシステムである。図1においては説明を簡易化するため、第1店舗10と第2店舗20との間でサービスを提供する例を示したが、店舗の個数はこれに限らない。
第1店舗10は、遠隔映像対話装置11、店舗会計システム12、店舗POS(Point Of Sales)システム13を備える。第2店舗20も同様に、遠隔映像対話装置21、店舗会計システム22、店舗POSシステム23を備える。これら装置とシステムの構成は各店舗において同じであるので、以下では第1店舗10における構成を中心に説明する。
遠隔映像対話装置11は、テレビ会議システムにおいて対話者が相手方と対話するために用いる装置である。遠隔映像対話装置11は、ネットワーク30を介して遠隔映像対話装置21と接続されている。遠隔映像対話装置11は、第1店舗10に来店した来店客の映像と音声を、遠隔映像対話装置21に対して送信する。遠隔映像対話装置21も同様に第2店舗20に来店した来店客の映像と音声を遠隔映像対話装置11に対して送信する。これにより、各店舗の来店客は互いに離れた場所から、相手方の映像と音声を介して対話しながら食事することができる。すなわち、互いに離れた場所でありながら、対面して食事しているかのような会食シーンを演出することができる。店舗内における具体的な設置例については後述の実施形態で説明する。
店舗会計システム12は、第1店舗10における会計処理を実施する。また後述するように、店舗間における買掛金と売掛金を処理する。さらには、店舗POSシステム13が用いる請求伝票を印刷するなどの付随的処理を実施する場合もある。店舗会計システム12は、例えばコンピュータ上に会計処理ソフトウェアを実装することによって構成することができる。
店舗POSシステム13は、来店客がサービス料金を支払う際にその料金を収容する端末である。店舗POSシステム13は、(a)請求伝票に印刷されているバーコードをスキャンすることによって料金を入力する、(b)オペレータが手作業で料金を入力する、(c)店舗会計システム12から料金額についての通知を受け取る、などによって、来店客が支払うべき料金額を認識することができる。この料金は、来店客が外食サービスシステム1を使用する料金を含む。以下では主に(a)(c)について説明する。
図2Aは、遠隔映像対話装置11が提供する起動画面111の例である。遠隔映像対話装置11が起動すると、同装置が備えるディスプレイは起動画面111を表示する。起動画面111は、店舗選択ボタン1111を表示する。来店客は、いずれかの店舗選択ボタン1111を画面上で押下するか、またはリモコン112を介していずれかの店舗選択ボタン1111を選択する。ここでは図1にしたがって第2店舗(20)を選択した例を示した。
来店客が店舗選択ボタン1111によって第2店舗を選択すると、遠隔映像対話装置11は遠隔映像対話装置21と接続し、映像音声を互いに送受信するための通信接続を確立する。遠隔映像対話装置21の通信アドレスは、あらかじめ遠隔映像対話装置11上に格納しておけばよい。ここでは遠隔映像対話装置11から通信を開始する動作例を示したが遠隔映像対話装置21から通信を開始する場合も同様である。
図2Bは、遠隔映像対話装置11が提供する対話画面113の例である。遠隔映像対話装置11と21との間で通信が確立すると、装置間で映像と音声を互いに送受信する。対話画面113は、第2店舗20において遠隔映像対話装置21を使用している来店客の映像を画面表示する。各店舗の来店客は、映像と音声によって対話しながら、対面しているかのような雰囲気で食事をすることができる。
図2Cは、遠隔映像対話装置11が提供する精算画面114の例である。来店客は、例えばリモコン112を介して、店舗間の遠隔対話を終了するように遠隔映像対話装置11に対して指示することができる(画面上で同様のボタンなどのインターフェースを設けてもよい)。遠隔映像対話装置11は、対話終了指示を受け取ると、精算画面114を表示する。
各店舗の来店客は、自身が注文した商品の料金を自ら支払うのが原則である。外食サービスシステム1はこれに加えて、いずれかの店舗の来店客が他方店舗における来店客の注文品の料金を支払う仕組みを提供する。例えば実家の両親が子と会食する場面において、両親が子の料金を受け持つような用途を想定したものである。精算画面114はそのための操作インターフェースとして、支払選択ボタン1141を提示する。以下、支払選択ボタン1141の選択肢ごとに説明する。
第1店舗10の来店客が「店舗毎に会計」を選択した場合、遠隔映像対話装置11は第1店舗10の来店客が注文した商品を精算するように、店舗会計システム12に対して通知する。店舗会計システム12は、第1店舗10の来店客が注文した商品の料金を支払うための請求伝票を印刷する。来店客が注文した商品の品目は、来店客が商品を注文する際に例えば座席番号と併せてあらかじめ店舗会計システム12へ通知しておく。
第1店舗10の来店客が「第1店舗で会計」を選択した場合、遠隔映像対話装置11は第1店舗10の来店客と第2店舗20の来店客が注文した商品を合算精算するように、店舗会計システム12に対して通知する。店舗会計システム12は、両店舗の来店客が注文した商品の料金を支払うための請求伝票を印刷する。第2店舗20の来店客が注文した商品の品目は、店舗会計システム12と22との間で会計データを送受信することにより、両店舗会計システムにおいて把握することができる。
第1店舗10の来店客が「店舗毎に会計」を選択した後、第2店舗20の来店客が「第2店舗で会計」を選択した場合、店舗会計システム12における料金確定前であれば、店舗会計システム12と22との間でいずれの来店客が料金を支払うかを改めて確定することにより、第2店舗20において支払うように各店舗会計システムにおける会計データを更新することができる。店舗会計システム12における料金確定後であれば、第2店舗20の来店客が「第2店舗で会計」を選択した結果としてエラー表示などをすればよい。第1店舗10の来店客が「第1店舗で会計」を選択した後、第2店舗20の来店客がいずれかを選択した場合も同様である。
上記に代えて、各店舗の来店客が支払選択ボタン1141のいずれかを選択するごとに他方店舗の選択肢を変更してもよい。例えば第1店舗10の来店客が「店舗毎に会計」を選択した場合、第2店舗20においてはいずれのボタンも選択できないようにすることが考えられる。この場合は双方の画面において「支払確定」などのボタンを設けることが望ましい。またこの場合は各店舗における選択肢が選択されるごとに装置間でその選択内容を送受信する必要がある。
第1店舗10の来店客が双方店舗の料金を支払う場合、第2店舗20において本来回収されるはずであった売上が第1店舗10において回収されることになる。この場合の会計処理としては、店舗間で売掛金と買掛金を相互成立させると簡便である。具体的には、第2店舗20が本来回収すべき料金について、(a)店舗会計システム12においては第1店舗10が第2店舗20に対して負っている買掛金として計上するとともに、(b)店舗会計システム22においては第2店舗20が第1店舗10に対して有している売掛金として計上する。これにより、各店舗の会計処理を整合させつつ、来店客が実際に支払いを負担するシーンを演出することができる。
店舗POSシステム13は、店舗会計システム12が印刷した請求伝票を読み取るなどによって、第1店舗10の来店客が支払うべき料金を認識するのが、典型的な処理態様である。これに代えてまたはこれに加えて、店舗会計システム12と店舗POSシステム13が相互通信することにより、料金を認識してもよい。例えば第1店舗10の来店客がリモコン112を介して、店舗間の遠隔対話を終了するように遠隔映像対話装置11に対して指示したとき、店舗会計システム12がその通知を受け取り、さらに店舗POSシステム13に対して座席番号と併せて料金を通知してもよい。第2店舗20においても同様に処理することができる。各来店客は例えば座席番号札などを店舗POSシステムまで持参すればよい。
図3は、外食サービスシステム1の動作手順を説明するシーケンス図である。ここでは以上の説明と同様に第1店舗10の来店客が対話を開始し、第1店舗10の来店客が第2店舗20の来店客の注文商品についても支払う場合を説明する。
第1店舗10の来店客が起動画面111において第2店舗(20)を選択すると、遠隔映像対話装置11から遠隔映像対話装置21に対して、接続要求を発信する((1)接続要求)。各装置が映像音声チャネルをそれぞれ確保すると、装置間の通信が確立する((2)接続確立)。以後各来店客は対話画面113を介して対話しながら食事する。
第1店舗10の来店客が例えばリモコン112を介して対話終了を指示すると、遠隔映像対話装置11はその旨を遠隔映像対話装置21に対して通知する((3)終了指示)。各装置は精算画面114を表示する。第1店舗10の来店客が「第1店舗で会計」を選択すると、遠隔映像対話装置11はその旨を遠隔映像対話装置21に対して通知する((3)支払通知)。各装置は必要に応じて支払選択ボタン1141を押下不可にするなどの処理を実施する。
来店客間で支払いについてのやり取りが完了すると、遠隔対話は終了する。例えば精算画面114において「支払確定」ボタンを押下したとき、遠隔対話が終了したと判定することができる。遠隔映像対話装置11は、店舗会計システム12に対してその旨を通知する((4)終了通知)。第2店舗20においても同様に処理する。
店舗会計システム12と22は、各店舗における来店客が支払う料金を計算する。一方の来店客が他方の来店客の料金を支払う場合は、店舗会計システム12と22との間でその会計データを送受信することにより、各店舗において支払うべき料金を確定する((5)会計データ送受信)。このとき店舗間の買掛金と売掛金についても併せて計算する。
店舗会計システム12は、第1店舗10の来店客が支払うべき料金を印刷した請求伝票を印刷するか、またはその料金を店舗POSシステム13に対して通知する((6)料金通知)。このとき座席番号を併せて印刷または通知すれば、外食サービスシステム1を利用した来店客の料金であることが簡便に分かるので有用である。各来店客はそれぞれの支払いを済ませ、本サービスは終了する。この料金は各店舗における遠隔対話サービスの利用料を含むこととする。
<実施の形態1:まとめ>
本実施形態1に係る外食サービスシステム1は、飲食店チェーンが有する第1店舗10と第2店舗20において遠隔映像対話装置11と21をそれぞれ設置する。各装置はそれぞれリモコン112や各画面を介して来店客が操作することができる。飲食店チェーンは店舗網を保有しているので、その管理下にある店舗内に遠隔映像対話装置11と21を設置することは比較的容易である。また飲食店チェーンの店舗内は比較的限られた空間であるので、来店客がこれら装置を使用する場面を店舗スタッフが管理するのは比較的容易である。本実施形態1により、飲食店チェーンのこれら特性を遠隔映像対話装置11と21による遠隔対話において活用することにより、遠隔来店客同士が対面して会食しているかのようなシーンを演出するというこれまで提案されてこなかった新たな形態の外食サービスを提供することができるようになった。
本実施形態1に係る外食サービスシステム1は、第1店舗10の来店客が第2店舗20の来店客の注文商品についても支払う旨の意思表示を通知するための支払選択ボタン1141を画面表示する(第2店舗20においても同様の機能を提供する)。これにより、単に遠隔来店客同士が会食するシーンを演出するのみならず、例えば親子の会食において親が子の飲食料金を受け持つようなシーンを演出することができる。さらには、その料金を回収した店舗と他方店舗との間で、店舗会計システム(12と22)が会計データをやり取りすることにより、売掛金と買掛金として会計処理の整合を保つことができる。この処理は店舗会計システム間で実施されるので、店舗スタッフがマニュアル作業により売掛金と買掛金をそれぞれ入力する必要はない。したがって店舗オペレーション効率を阻害することなく同サービスを提供することができる。
本実施形態1に係る外食サービスシステム1において、遠隔対話が終了すると、遠隔映像対話装置(11と21)から店舗会計システム(12と22)に対してその旨を通知するとともに、店舗会計システム(12と22)から店舗POSシステム(13と23)に対して各来店客が支払うべき料金を通知する(あるいは請求伝票を印刷する)。これにより、遠隔対話サービスを利用した来店客とその他の来店客を区別して料金を課すことができる。すなわち、遠隔対話サービスの利用料金を店舗スタッフがマニュアル入力しなくとも、その料金を自動的に課金することができる。したがって店舗オペレーション効率を阻害することなく同サービスを提供することができる。
<実施の形態2>
図4は、本発明の実施形態2に係る外食サービスシステム1の構成図である。本実施形態2においては、実施形態1で説明した構成に加えて予約システム40を備える。予約システム40は、ユーザ41が例えばインターネットを介してアクセスし、外食サービスシステム1を使用する日時を指定するためのものである。予約システム40は、外食店チェーンが備える情報システムとして構成することもできるし、外部業者が提供する汎用予約システムが同様の予約を受け付けた上で、その汎用予約システムから予約日時等を受け取って後述する予約を実施する部分のみ予約システム40が備えることとしてもよい。以下では説明の便宜上、外食店チェーン自身が予約システム40の全機能を備えることを前提とする。
ユーザ41は、外食サービスシステム1を利用する氏名/店舗/年月日/時間帯/連絡先などを予約システム40に対して通知する。ユーザ41は実際の来店客と必ずしも同一でなくともよい。予約システム40はその通知を受け取ると、指定された店舗/年月日/時間帯における外食サービスシステム1の空き状況を確認した上で、以下に説明する予約処理を実施する。以下では説明の便宜上、実施形態1と同様に第1店舗10と第2店舗20を予約することを前提とする。
実施形態1においては、来店客が起動画面111上で店舗選択ボタン1111を押下することにより遠隔対話を開始することとしたが、本実施形態2においては外食サービスシステム1があらかじめ予約されるので、起動画面111は必ずしも必要ではない。そこで本実施形態2において、遠隔映像対話装置11と21は、予約システム40から指定された日時(またはその日時よりも若干前(5分前など))になると、いずれかまたは双方から接続要求を発信して接続を確立する。これにより各店舗に来店客が到着した時点で、即座に遠隔対話を開始することができる。
図5は、本実施形態2における対話画面113の例である。予約システム40を介してあらかじめ確保した時間帯が経過すると、遠隔映像対話装置11と21は互いに通信を遮断して遠隔対話を終了するのが原則である。ただし来店客によっては、予約時間帯が経過しても遠隔対話を継続したいと考える場合もあり得る。そこで遠隔映像対話装置11(および21)は、予約時間帯が終了するある程度前の時点(例えば10分前)において、延長を希望するか否かを確認する延長指示ダイアログ1131を画面表示してもよい。
第1店舗10の来店客が延長を指示した場合、遠隔映像対話装置11は予約システム40に対して、その延長時間帯における別の予約が存在するか否かを照会する。存在しなければ延長した旨を通知するとともに、予約システム40に対してその延長時間帯を通知する。予約システム40はその延長時間帯を予約データに対して反映する。遠隔映像対話装置21においても同様に処理することができる。遠隔映像対話装置11と21は、いずれか一方において延長が指示された場合、その指示を他方に対しても通知することにより、延長後の時間帯まで遠隔対話を継続する。
遠隔映像対話装置11と21は以後同様に、予約時間帯が満了する前に延長するか否かを都度確認してもよいし、延長可能回数や延長可能時間などに上限制約を設けてもよい。例えば延長は3回以内または90分以内などとすることができる。店舗会計システム12と22は、延長回数または延長時間に応じて延長料金を課してもよい。
図6は、予約システム40を介した予約処理の手順を説明するシーケンス図である。ユーザ41が予約システム40に対して予約者氏名等を通知すると((1)使用予約)、予約システム40と遠隔映像対話装置11および21との間で、予約データを送受信する((2)予約データ送受信)。ここでいう予約データとは、ユーザ41が指定した年月日や時間帯などを記述したデータである。遠隔映像対話装置11と21は、予約データの記述にしたがって互いに接続を確立する((3)接続確立)。
予約データは、予約システム40から各装置に対してPUSH配信によって送信してもよいし、各装置から予約システム40に対して例えば周期的にアクセスして予約データの有無を確認することにより取得してもよい。その他適当な送付手段(例えば電子メールやFTP:File Transfer Protocolなど)によって送付することもできる。予約システム40が外部業者によって提供される場合は、予約データをやり取りするためのアクセス制限を付した手段を用いることが望ましい。
<実施の形態2:まとめ>
本実施形態2に係る外食サービスシステム1は、第1店舗10と第2店舗20に対して遠隔映像対話装置11と21をそれぞれ使用予約する予約システム40を備え、遠隔映像対話装置11と21は予約データにしたがって自動的に遠隔対話通信を開始する。これにより、来店客が来店すると即座に遠隔対話を開始することができる。さらには店舗スタッフが遠隔映像対話装置11と21をそれぞれセットアップする手間も省けるので、店舗オペレーション効率にも資する。
<実施の形態3>
本発明の実施形態3では、遠隔映像対話装置を設置する店舗内の空間配置について説明する。外食サービスシステム1の構成は実施形態1〜2と同様であるので、以下では主に店舗内空間について説明する。
図7は、遠隔映像対話装置11を設置する場所の概略図である。遠隔映像対話装置11は、遠隔対話を開始した以降は来店客が操作することを想定しているが、それ以外の時間帯においては使用禁止することが望ましい。そこで実際の店舗においては、図6に示す閉区画14のように、隔壁によって店舗内の他の場所から区切られた空間内に設置することが望ましい。ここでは第1店舗10内の閉区画14を例示したが、第2店舗20においても同様である。
図8は、閉区画14の内部の様子を示す図である。閉区画14内には来店客が着席するテーブル141が設置されている。さらにテーブル141の対面には遠隔映像対話装置11が設置されている。遠隔映像対話装置11は、映像を表示するディスプレイ115を備える。図8においては対話画面113を表示している例を示した。ディスプレイ115は台座116の上に載置されている。台座116は、ディスプレイ115の設置高さを調整するための部材である。台座116によって、ディスプレイ115の表示面はテーブル141の天板よりも上方に配置されることになる。
<本発明の変形例について>
以上の実施形態において、ネットワーク30は、遠隔映像対話装置11と21との間で映像と音声を送受信することができれば、任意のネットワークでよい。例えばインターネットでもよいし、店舗間を接続する専用回線であってもよい。
以上の実施形態において説明した画面例は、必ずしも各図面が示すような画面構成を採用する必要はなく、同様の機能を実装することができれば別の画面構成を採用することもできる。例えば精算画面114において、第1店舗10の来店客が第2店舗20における注文商品についても支払う旨の意思表示をすることができれば、支払選択ボタン1141以外のインターフェース(例:チェックボックス)を用いてもよい。また各画面はタッチパネルなどによって画面上で直接操作入力できるようにしてもよいし、これに代えてまたはこれに加えてリモコン112を用いて操作入力できるようにしてもよい。
以上の実施形態において、第1店舗10の来店客が第2店舗20の来店客の注文商品についても支払う例を説明したが、これに加えて来店客間で料金を折半することもできる。例えば精算画面114において「割り勘で会計」などのボタンを配置する。いずれかの来店客がこれを選択した場合、店舗会計システム12と22との間で会計データを送受信して各来店客が支払うべき料金を按分するとともに、過剰回収した部分については実施形態1と同様に店舗間の売掛金と買掛金として処理することができる。この場合の各店舗における会計処理は、各来店客の料金負担が実施形態1とは異なる点を除いて実施形態1と同様に処理することができる。
以上の実施形態において、外部業者が提供する汎用予約システムを利用する場合、外食サービスシステム1側の予約システム40は、汎用予約システムから予約データを受け取ってこれを外食サービスシステム1上の各店舗に対して反映すればよい。両システム間のデータ送受信については、予約システム40と各遠隔映像対話装置との間のデータ送受信と同様の手法により実施すればよい。
以上の実施形態において、第1店舗10が備えるテーブル141の天板の設置高さは、第2店舗20が備える同様のテーブルの設置高さとは異なる可能性がある。そこで台座116は、テーブル141の天板高さに合わせて、ディスプレイ115の設置高さを調整できることが望ましい。例えば伸縮部材を用いて台座116を構成することが考えられる。第2店舗20においても同様である。
実施形態2において、予約システム40は第1店舗10と第2店舗20をまとめて予約することができる。外食サービスシステム1は店舗間で対話するサービスだからである。この点、通常の外食店チェーンにおいて店舗をダブルブッキングすることは想定されていないが、本発明に係る外食サービスシステム1は本発明固有の着想によりこれを実現している点において、従来のサービス態様と比較して利便性が増しているといえる。
以上の実施形態において、対話の一方から他方に対してプレゼントの用意と手渡しサービスを提供することができる。例えば第1店舗10の来店客が第2店舗20の来店客に対してプレゼント等を贈呈したい場合、第1店舗10側の映像に「プレゼントの用意及び手渡し」のようなインターフェースを設ける。第1店舗10の来店客がこれを操作すると、遠隔映像対話装置11は第2店舗20の店舗スタッフに対してその旨の通知を発信する。第2店舗20の店舗スタッフは第2店舗20の来店客に対してプレゼント贈呈のための準備やサービスを実施する。
1:外食サービスシステム
10:第1店舗
11:遠隔映像対話装置
12:店舗会計システム
13:店舗POSシステム
20:第2店舗
21:遠隔映像対話装置
22:店舗会計システム
23:店舗POSシステム
30:ネットワーク
40:予約システム

Claims (11)

  1. 飲食店チェーンが有する店舗間で外食サービスを提供する外食サービスシステムであって、
    前記飲食店チェーンが有する第1店舗に設置された第1遠隔映像対話装置、
    前記飲食店チェーンが有する第2店舗に設置された第2遠隔映像対話装置、
    を備え、
    前記第1遠隔映像対話装置は、前記第1店舗に来店した第1来店客が操作する第1操作インターフェースを備え、
    前記第2遠隔映像対話装置は、前記第2店舗に来店した第2来店客が操作する第2操作インターフェースを備え、
    前記第1遠隔映像対話装置は、前記第1店舗と前記第2店舗を接続する通信ネットワークを介して、前記第1来店客の映像を前記第2遠隔映像対話装置に対して送信し、
    前記第2遠隔映像対話装置は、前記通信ネットワークを介して、前記第2来店客の映像を前記第1遠隔映像対話装置に対して送信する
    ことを特徴とする外食サービスシステム。
  2. 前記外食サービスシステムはさらに、前記第1店舗において来店客が購入した商品について会計処理する第1店舗会計システムを備え、
    前記外食サービスシステムはさらに、前記第2店舗において来店客が購入した商品について会計処理する第2店舗会計システムを備え、
    前記第1店舗会計システムと前記第2店舗会計システムは、前記第1店舗と前記第2店舗のいずれか一方における売上を他方において回収したとき、前記通信ネットワークを介して会計データを互いに送受信することにより、その回収金額を前記一方から前記他方に対する売掛金として計上するとともに、前記他方が前記一方に対して負っている買掛金として計上する
    ことを特徴とする請求項1記載の外食サービスシステム。
  3. 前記第1操作インターフェースは、前記第2来店客が購入した商品の代金を前記第1来店客が支払う旨の支払意思を前記第1来店客が前記外食サービスシステムに対して通知するための支払インターフェースを有し、
    前記第1店舗会計システムと前記第2店舗会計システムは、前記支払インターフェースを介して前記支払意思が通知されると、前記第2来店客が購入した商品の代金を前記第2店舗から前記第1店舗に対する売掛金として計上するとともに、前記第1店舗が前記第2店舗に対して負っている買掛金として計上する
    ことを特徴とする請求項2記載の外食サービスシステム。
  4. 前記外食サービスシステムはさらに、前記第1店舗において来店客が購入した商品の料金を支払う第1店舗POSシステムを備え、
    前記第1店舗会計システムは、前記支払インターフェースを介して前記支払意思が通知されると、前記第1店舗POSシステムにおいて前記第1来店客が支払うべき、前記第1来店客と前記第2来店客の合算代金を記載した請求伝票を印刷する
    ことを特徴とする請求項3記載の外食サービスシステム。
  5. 前記外食サービスシステムはさらに、前記第1店舗において来店客が購入した商品の料金を支払う第1店舗POSシステムを備え、
    前記外食サービスシステムはさらに、前記第2店舗において来店客が購入した商品の料金を支払う第2店舗POSシステムを備え、
    前記第1操作インターフェースは、前記第1遠隔映像対話装置と前記第2遠隔映像対話装置との間の映像送受信を終了するように指示する第1対話終了インターフェースを有しており、
    前記第2操作インターフェースは、前記第1遠隔映像対話装置と前記第2遠隔映像対話装置との間の映像送受信を終了するように指示する第2対話終了インターフェースを有しており、
    前記第1店舗会計システムは、前記第1対話終了インターフェースを介して前記映像送受信を終了すべき旨の指示がなされると、前記第1店舗において前記第1来店客が支払うべき代金を前記第1店舗POSシステムへ通知し、
    前記第2店舗会計システムは、前記第2対話終了インターフェースを介して前記映像送受信を終了すべき旨の指示がなされると、前記第2店舗において前記第2来店客が支払うべき代金を前記第2店舗POSシステムへ通知する
    ことを特徴とする請求項2記載の外食サービスシステム。
  6. 前記外食サービスシステムはさらに、前記第1店舗における前記第1遠隔映像対話装置を使用する日時を指定するとともに、前記日時において前記第2店舗における前記第2遠隔映像対話装置を使用する日時を指定する、予約システムを備える
    ことを特徴とする請求項1記載の外食サービスシステム。
  7. 前記第1遠隔映像対話装置は、前記日時を指定する予約データを前記予約システムから取得し、
    前記第2遠隔映像対話装置は、前記予約データを前記予約システムから取得し、
    前記第1遠隔映像対話装置と前記第2遠隔映像対話装置は、前記予約データが指定する前記日時またはその日時から所定時間だけ前の日時になると、相互に通信を確立することにより、前記第1来店客と前記第2来店客がそれぞれ来店したとき前記第1来店客の映像と前記第2来店客の映像を即座に送受信できるようにする
    ことを特徴とする請求項6記載の外食サービスシステム。
  8. 前記第1遠隔映像対話装置と前記第2遠隔映像対話装置は、前記予約データが指定する前記日時が終了すると、相互に通信を遮断する
    ことを特徴とする請求項7記載の外食サービスシステム。
  9. 前記第1操作インターフェースは、前記予約データが指定する前記日時が終了しても前記第1遠隔映像対話装置と前記第2遠隔映像対話装置との間の映像送受信を終了しない旨の延長意思を前記第1来店客が前記外食サービスシステムに対して通知する第1延長インターフェースを有し、
    前記第2操作インターフェースは、前記予約データが指定する前記日時が終了しても前記第1遠隔映像対話装置と前記第2遠隔映像対話装置との間の映像送受信を終了しない旨の延長意思を前記第2来店客が前記外食サービスシステムに対して通知する第2延長インターフェースを有し、
    前記第1遠隔映像対話装置は、前記第1延長インターフェースを介して前記延長意思が通知されると、前記第2遠隔映像対話装置に対して、前記予約データが指定する前記日時が終了しても前記第1遠隔映像対話装置と前記第2遠隔映像対話装置との間の映像送受信を終了しないように指示し、
    前記第2遠隔映像対話装置は、前記第2延長インターフェースを介して前記延長意思が通知されると、前記第1遠隔映像対話装置に対して、前記予約データが指定する前記日時が終了しても前記第1遠隔映像対話装置と前記第2遠隔映像対話装置との間の映像送受信を終了しないように指示する
    ことを特徴とする請求項7記載の外食サービスシステム。
  10. 前記第1店舗は、前記第1遠隔映像対話装置を設置した第1閉区画を有し、
    前記第2店舗は、前記第2遠隔映像対話装置を設置した第2閉区画を有する
    ことを特徴とする請求項1記載の外食サービスシステム。
  11. 前記第1閉区画には、前記第1来店客が着席する第1テーブルが設置されており、
    前記第2閉区画には、前記第2来店客が着席する第2テーブルが設置されており、
    前記第1遠隔映像対話装置は、前記第1来店客の映像を表示する第1ディスプレイと、前記第1ディスプレイの表示面が前記第1テーブルの天板よりも上方に配置されるように前記第1ディスプレイの設置高さを調整する第1台座とを備え、
    前記第2遠隔映像対話装置は、前記第2来店客の映像を表示する第2ディスプレイと、前記第2ディスプレイの表示面が前記第2テーブルの天板よりも上方に配置されるように前記第2ディスプレイの設置高さを調整する第2台座とを備える
    ことを特徴とする請求項10記載の外食サービスシステム。
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