JP2020046367A - 凝縮器、原子力プラント及びその運転方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型で容易に実装でき、非凝縮性ガスが混ざった蒸気であっても効率的に凝縮できる凝縮器及び原子力プラントと、格納容器からの放射性物質の排出を抑制することができる原子力プラントの運転方法を提供することを目的とする。【解決手段】冷媒が流通する複数の伝熱管3と、複数の伝熱管3を取り囲み、かつ密封するケーシング2と、ケーシング2の下部に蒸気の凝縮で発生した凝縮水を排出するドレン8管を備え、ケーシング2は、特定の非凝縮性ガスよりも分子径の小さな凝縮性ガスを選択的に通すガス分離膜で少なくとも一部が構成されている、ことを特徴とする凝縮器1。【選択図】図1

Description

本発明は、凝縮性ガスと非凝縮性ガスとを含む混合ガスを冷却するための凝縮器、及び該凝縮器を原子力プラントの安全設備に適用する場合の運転方法に関する。
伝熱管内に冷媒を流して伝熱管の外表面で凝縮性ガスを凝縮させる凝縮器が原子力プラントに用いられることがある。
原子力プラントの事故時に原子炉格納容器において圧力容器から漏洩した蒸気をこの凝縮器で凝縮させてウェットウェルに導く場合を考える。沸騰水型原子力プラントでは、通常運転時に格納容器内に窒素が充填されているので、非凝縮性ガスとしての窒素と凝縮性ガスとしての蒸気とを含む混合ガスを凝縮器によって凝縮させることになる。
一般的に、非凝縮性ガスが含まれると伝熱管周りに非凝縮性ガスの層が形成され大きな熱抵抗となるため、熱伝達率が低下する。この非凝縮性ガスの伝熱阻害効果を低減するために、非凝縮性ガス分離装置を備えた静的格納容器冷却設備が提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2012−52823号公報
特許文献1に記載の静的格納容器冷却設備では、ガス分離装置を用いて非凝縮性ガス濃度を下げた蒸気を水プール中に設置された熱交換器に送り、非凝縮性ガスの伝熱阻害効果を低減して伝熱効率を向上させるものである。
しかし、同文献の装置では、水プールに貯留した水を熱の放出先としているため、長時間にわたって蒸気を凝縮させるためには、大量の水が貯えられる巨大なプールが必要である。この規模の水プールを原子炉建屋に収納する場合、耐震性を確保するため建屋の強度を上げる必要があり、建設コスト増加の要因となる。
また、重力を用いて熱交換器から凝縮水を排出する構造であるため、ウェットウェルに対して高位置に設置する必要がある。結果として同文献では、水プールを原子炉建屋上部に設置しており大規模な水プールを要することとなって、全体として大型のシステムとなる。
また、炉心の冷却のためにプラントの外部から圧力容器に注水する場合を考える。この場合、プラントの内部を循環する水とは別に水を加えることになるため、凝縮器が積極的に機能すると、ウェットウェルの水位が早期に上昇し得る。
格納容器のベント管の入口が水没してしまうとベントシステムが機能を失うため、ベント管の入口が水没する前に注水を中止しなければならない。注水を中止すれば圧力容器から漏洩する蒸気により格納容器の圧力が上昇するため、ベントシステムを使用せざるを得ない。
ベントシステムを使用すれば格納容器の過圧破損を回避し得る。しかし、圧力容器から漏洩した蒸気が格納容器の外に排出されるベントシステムでは、蒸気に含まれる放射性物質の大半は、フィルタで取り除かれるが、環境に放出される放射性物質をゼロに抑えることは困難である。よってベントシステムの使用はなるべく回避することが望ましい。
本発明は、小型で容易に実装でき、非凝縮性ガスが混ざった蒸気であっても効率的に凝縮できる凝縮器及び原子力プラントと、格納容器からの放射性物質の排出を抑制することができる原子力プラントの運転方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、冷媒が流通する複数の伝熱管と、前記複数の伝熱管を取り囲み、かつ密封するケーシングと、前記ケーシングの下部に蒸気の凝縮で発生した凝縮水を排出するドレン管を備え、前記ケーシングは、特定の非凝縮性ガスよりも分子径の小さな凝縮性ガスを選択的に通すガス分離膜で少なくとも一部が構成されている凝縮器である。
本発明に係る凝縮器によれば、ガス分離膜で構成したケーシングを用いることにより、蒸気が選択的にガス分離膜を透過して複数の伝熱管に到達する。窒素はガス分離膜を透過しにくいため、複数の伝熱管では非凝縮性ガス濃度が上昇せず熱伝達率が向上する。したがって、必要な伝熱量に対して伝熱面積が小さくてよく、凝縮器を小型化することができる。
本発明の実施の形態1に係る凝縮器の構成図である。 本発明の実施の形態1に係るケーシングの構成図である。 本発明の実施の形態2に係る凝縮器の全体図である。 本発明の実施の形態3に係る凝縮器の全体図である。 本発明の実施の形態4に係る凝縮器を用いた原子力プラントの運転状態図である。 本発明の実施の形態5に係る凝縮器を用いた原子力プラントの運転状態図である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る凝縮器の構成図である。また、図2は、本発明の実施の形態1に係るケーシングの構成図である。図1及び図2に示されるように、凝縮器1は、ケーシング2と熱交換器15により構成されている。
熱交換器15は、複数の伝熱管3、冷却水の入口ヘッダ4、冷却水の出口ヘッダ5、冷却水供給配管6、冷却水排出配管7、ドレン管8、逆止弁9、及び固定壁11により構成されている。
図1の例では、個々の伝熱管3はU字型に形成されており、それぞれ入口ヘッダ4及び出口ヘッダ5に接続されている。入口ヘッダ4には冷却水供給配管6が、出口ヘッダ5には冷却水排出配管7が接続している。また、複数の伝熱管3は固定壁11を貫通しており、この固定壁11によって、各伝熱管3における蒸気凝縮機能を発揮する要部(U字型の折り返し部分を含む部分)が入口ヘッダ4等の熱交換器15の他の要素と隔てられている。固定壁11の下部にはドレン管8が取り付けられている。ドレン管8も固定壁11から伝熱管3の要部と反対側に延び、立ち下げられている。ドレン管8の立ち下げ部には、ドレン管8の内部通路における上向きの流れを遮断すると共に下向きの流れを許容する逆止弁9が設けられている。
ケーシング2は直方体の形状をしており、直方体を構成する各面の内、複数の伝熱管3を挿入するために一面だけが開放されている。この開放された一面から図1に示したように熱交換器15が伝熱管3側から挿入される。固定壁11は、ケーシング2の開放面を塞ぐとともに、固定壁11とケーシング2とで複数の伝熱管3を取り囲み、密閉する役目を担う。すなわち、ケーシング2の5つの壁面と熱交換器15の1つの固定壁11で直方体の形状の凝縮器1が形成される。本実施の形態1では、直方体の形状のケーシング2を例示したが、ケーシング2の形状は、適宜変更可能である。
図2に示されるように、ケーシング2を構成する個々の面は、ガス分離膜20を補強材である金属メッシュ21Aと金属メッシュ21Bとで挟み込こんだ壁で構成されている。本実施の形態1では、ケーシング2の下面以外は、このガス分離膜20を金属メッシュ21Aと金属メッシュ21Bで挟み込んだ壁で構成されている。
ここで、ガス分離膜20としては、水分子との親和性がよく、水分子を選択的に透過し易い高分子膜、または、水分子のように分子径の小さい分子を通す分子ふるい膜を用いる。窒素等の特定の非凝縮ガスについては、ガス分離膜20は透過させにくい、また、キセノン及びクリプトンについても透過させにくい。ガス分離膜20の材質としては、例えばポリイミド膜を用いる。
なお、ガス分離膜20単独でケーシング2を構成するには、強度的に相当の厚さが必要となる。ガス分離膜20を相当な厚さに保つと透過させたいガスの透過力が低下してしまうので、金属メッシュ21A及び金属メッシュ21Bで、薄くしたガス分離膜20を挟み込みケーシング2としての強度を金属メッシュ21A及び金属メッシュ21Bで確保している。
図1に示されるように、冷却水供給配管6は冷却水の入口ヘッダ4に接続され、冷却水の入口ヘッダ4は複数の伝熱管3に接続されている。複数の伝熱管3は数回折り返されながら、冷却水の出口ヘッダ5に接続されている。冷却水の出口ヘッダ5は、冷却水排出配管7に接続されている。
このような構成とすることで、冷却水供給配管6から供給された冷却水は、入口ヘッダ4から複数の伝熱管3に冷却水が分配される。そして、伝熱管3の中を通る冷却水は、伝熱管3で周囲の蒸気等の流体と熱交換を行い、冷却水の出口ヘッダ5へ集められ、冷却水排出配管7へ送られる。
この際、伝熱管3内を流通する冷却水と周囲の蒸気等とが熱交換を行うことで、伝熱管3の表面で凝縮した凝縮水が凝縮器1の下部に落下する。固定壁11の下部には、凝縮した水を排出するドレン管8及び逆止弁9が接続されており、このドレン管8及び逆止弁9を経由して、凝縮水が凝縮器1の外へ排出される。
ここで、上記において、複数の伝熱管3内を流通する冷却水と周囲の蒸気とが熱交換をする例を説明したが、例えば、蒸気中に窒素が含まれる混合ガスを凝縮する場合の凝縮器1の挙動について説明する。
冷却水供給配管6から入口ヘッダ4に冷却水を供給すると、複数の伝熱管3に冷却水が分配されて複数の伝熱管3内を流通する。伝熱管3の内部を温度の低い冷却水が流通すると混合ガスと冷却水との温度差で、混合ガスから冷却水に熱が移動する。
混合ガスには、凝縮する蒸気が含まれており、伝熱管3の表面で蒸気が凝縮して、伝熱管3の内部を流通する冷却水に熱が移動する。熱を受け取り温度が高くなった冷却水は、冷却水の出口ヘッダ5に集められた後、冷却水排出配管7を通して排出される。
蒸気が凝縮すると、体積が大幅に減少するため凝縮器1の内部圧力が低下し、ケーシング2の内外で差圧が生じる。この差圧によりガス分離膜20の表面で選択的に取り込まれた蒸気(水分子)が、ガス分離膜20内を凝縮器1の内部方向に拡散し、凝縮器1の内部に到達する。
凝縮器1内部に到達した蒸気は、複数の伝熱管3表面で凝縮する。混合ガス中に含まれる窒素は、ガス分離膜20との親和性が低く、拡散係数も蒸気よりも小さいため、ガス分離膜20中の拡散速度も小さい。
このため、凝縮器1内への流入するガスはほぼ蒸気のみとなり、凝縮器1内の窒素濃度は周囲の混合ガスの窒素濃度よりも大幅に低くなる。その結果、非凝縮性ガスによる伝熱阻害効果が大幅に緩和され、伝熱管3表面での凝縮熱伝達率が大きくなり、伝熱量が増大する。
発明者らが実施した自然循環流を利用した凝縮器1の試験では、窒素を30%含む蒸気の伝熱量は、窒素を含まない条件と比較して約1/5に低下した。したがって、ガス分離膜20を用いた本発明の凝縮器1は、同じ伝熱量を達成するためには、伝熱管3の全表面積は従来の約1/5でよく、凝縮器を大幅に小型化することができる。
本実施の形態1に係る凝縮器1は、全方向がケーシング2で囲まれているため、伝熱管3表面で凝縮した凝縮水が凝縮器1内に溜まる。凝縮水を排出しない場合、伝熱管3が水没し伝熱が行われなくなる。
このため、凝縮水はドレン管8を通して凝縮器1の外に排出する必要がある。ドレン管8は鉛直下方向に延ばされており、途中に逆止弁9を設置しており、外部からドレン管8を通して凝縮器1内に窒素が流入しないようにしている。さらに、ドレン管8には、凝縮水が溜まっているため、この凝縮水がドレン管をシールすることにより、凝縮器1内に窒素が流入しないようにもなっている。
伝熱管3で蒸気が凝縮し、凝縮水がドレン管8に流れ込むと、逆止弁9で凝縮水がせき止められる。逆止弁9でせき止められた凝縮水がある程度の高さまで溜まると、水頭圧により逆止弁9が開き凝縮水が排出される。このドレン管8と逆止弁9の構成により、凝縮器1内に凝縮水が溜まり、伝熱管3が水没することを防ぎ、周囲の混合ガスがドレン管8を通して凝縮器1内に流入することはない。
本実施の形態1に係る凝縮器1は、ケーシング2の下部に凝縮水が溜まるため、ガス分離膜20を用いたケーシング壁面は、固定壁11を除いた3つの側面と上面の合計4面となる。
なお、本実施の形態1では、ガス分離膜20を金属メッシュ21A及び金属メッシュ21Bで挟み込んだが、強度が確保でき蒸気が通過する素材であればよいので、ガス分離膜20の強度に応じた大きさの穴を複数開けたパンチングメタルや焼結金属等を用いてもよい。また、ガス分離膜20のみでケーシング2を形成しても十分な強度が得られる場合は、金属メッシュ21A及び金属メッシュ21Bは不要である。また、ケーシング2の全面をガス分離膜20で構成する例に限らず一部をガス分離膜20で形成する構成としても良い。
また、ガス分離膜20として水分子との親和性で選択的にガスを分離する高分子膜で説明したが、水分子は窒素分子や酸素分子よりも小さいため、分子ふるいの原理を利用して蒸気を選択的に透過するガス分離膜20を用いてもよい。また、本実施の形態1では、ドレン配管8に逆止弁9を設置しているが、水が流入した時に弁が開くスチームトラップ等を用いてもよい。
実施の形態2.
本実施の形態2における凝縮器1の基本的な構成は、上記の実施の形態1における凝縮器1と同様である。したがって、以下、実施の形態1との相違点を中心に本実施の形態2を説明する。
図3は、本発明の実施の形態2に係る凝縮器の全体図である。図3に示されるように、本実施の形態2が実施の形態1と異なるのは、凝縮器1内部のガスを排出する排気管10と開閉バルブ12を設置したことである。
排気管10は、固定壁11に設けられ、凝縮器1の内部と凝縮器1の外部を繋げる役目を果たす。開閉バルブ12は排気管10の凝縮器1の外部側に設けられ開閉バルブ12を開閉することにより排気管10を通して排気できるようになっている。
ガス分離膜20は選択的に蒸気を透過させるが、微量ではあるが窒素も透過する。短時間であれば、凝縮器1の伝熱性能に大きな影響はないが、長時間運転していると、凝縮器1内に透過した窒素が蓄積する。蓄積した窒素により凝縮熱伝達率が低下し、必要な伝熱量が得られない可能性がある。
そこで、窒素の蓄積により伝熱量が低下してきた場合に、排気管10の開閉バルブ12を開き、凝縮器1内部に蓄積した窒素を排出することで、凝縮器1内の窒素濃度を低下させて伝熱量を回復させる。凝縮器1内部の圧力が排出先の圧力よりも高い場合は、排気管10の開閉バルブ12を開放するだけでよく、圧力が低い場合は、真空ポンプ等を用いて凝縮器1内に蓄積した窒素を吸引すればよい。
実施の形態3.
本実施の形態3における凝縮器1の基本的な構成は、上記の実施の形態1における凝縮器1と同様である。したがって、以下、実施の形態1との相違点を中心に本実施の形態3を説明する。
図4は、本発明の実施の形態3に係る凝縮器の全体図である。図4に示されるように、実施の形態3が実施の形態1と異なるのは、熱交換器15がケーシング2に対して下側から挿入されていることである。この構成にすると、凝縮水が溜まるケーシング2の下部が固定壁11となる。このため、ガス分離膜20を用いたケーシング壁面として、上面と4つの側面の合計5面を用いることができ、第1の実施形態と比較して、ガス分離膜20を含む面を1つ増やすことができる。したがって、より多くの蒸気を凝縮器1内に取り込むことができ、伝熱効率が向上する。
実施の形態4.
本実施の形態4として、本発明の凝縮器1を原子力プラントの事故時の格納容器の冷却設備として適用した場合の運転方法について図5を用いて説明する。なお、凝縮器1は、本実施の形態2又は本実施の形態3と同様の構成である。
[残留熱除去系ポンプ61が起動する場合]
図5は、本発明の実施の形態4に係る凝縮器を用いた原子力プラントの運転状態図である。図5に示されるように、格納容器52の外部には、残留熱除去系ポンプ61及び残留熱除去系熱交換器62が設けられている。
残留熱除去系ポンプ61及び残留熱除去系熱交換器62は、炉水抽出配管60で圧力容器51に繋がっている。残留熱除去系ポンプ61と圧力容器51の間の炉水抽出配管60上には、炉水抽出バルブ59が設けられている。
また、残留熱除去系ポンプ61及び残留熱除去系熱交換器62は、炉心注水用配管63で圧力容器51に繋がっている。残留熱除去系熱交換器62と圧力容器51の間の炉心注水用配管63上には、炉心注水用バルブ66が設けられている。
また、残留熱除去系ポンプ61及び残留熱除去系熱交換器62は、格納容器スプレイ用配管64でウェットウェル54に繋がっている。残留熱除去系熱交換器62と圧力容器51の間の格納容器スプレイ用配管64上には、格納容器スプレイ用バルブ67及びウェットウェル54にある水55をスプレイする格納容器スプレイ65が設けられている。
さらに、格納容器52の外部には、冷却水循環ポンプ70、熱交換器71及び流量調整バルブ73が設けられ、冷却水循環ポンプ70、熱交換器71、流量調整バルブ73、及び凝縮器1は冷却水循環用配管74を介して順次接続されている。
原子力プラントにおいて配管破断等により圧力容器51から蒸気が流出する事故の場合、残留熱除去系ポンプ61を起動してバルブ66を開け、炉心注水配管63を通してウェットウェル54の水55を圧力容器51に注水し、崩壊熱が発生している炉心50を冷却する。
注水された水は崩壊熱で沸騰し、蒸気となって破断口から格納容器52のドライウェル53に放出される。蒸気の放出にともない格納容器52の圧力と温度が上昇していく。
ドライウェル53に蒸気が放出されると、ウェットウェル54との差圧によりドライウェル53のガスがベント管56を通してウェットウェル54に移行し、移行するガス中の蒸気はウェットウェル54の水55で凝縮するので、格納容器52の圧力上昇が抑制される。
また、ドライウェル53の圧力上昇が速い場合には、残留熱除去系ポンプ61を起動して格納容器スプレイ用バルブ67を開き、格納容器スプレイ用配管64を通してスプレイ65からウェットウェル54の水55をドライウェル53に散布して蒸気の凝縮を促進する。
スプレイされた水55と凝縮水はベント管56を通してウェットウェル54に戻る。蒸気の凝縮によりウェットウェル54の水温が上昇するが、残留熱除去系熱交換器62でウェットウェル54の水55を冷却することで、炉心50で発生する崩壊熱は最終的に格納容器52の外に放出される。
この場合、外部からの注水がなく、格納容器52から水や蒸気を放出することもないので、格納容器52内の水の総量は変わらず、崩壊熱のみが残留熱除去系熱交換器62を通して格納容器52の外に放出される。
[残留熱除去系熱交換器62が起動しない場合]
上述した事故ケースにおいて、残留熱除去系熱交換器62が大規模な自然災害等で故障し、機能しなくなった場合を考える。格納容器52から崩壊熱を除去できなくなるため、ウェットウェル54の水55の温度が上昇し飽和温度に到達すると蒸気が凝縮しなくなり、格納容器52の圧力と温度が上昇する。
格納容器圧力が最高使用圧力を超える可能性がある場合、フィルタベントシステム(図示せず)を起動して格納容器52内のガスを大気に放出して格納容器52の圧力を下げ、格納容器52の過圧破損を防止する。
炉心50が損傷している場合、燃料棒に閉じ込められていたキセノンやクリプトン等の放射性希ガスが格納容器52に流出している可能性がある。フィルタベントでは、気体を分離しにくいため、フィルタベントを実施すると格納容器52に放出された放射性希ガスの一部が環境に放出される可能性がある。
放射性のキセノンやクリプトンの半減期は短いため、フィルタベント開始時間を遅らせるほど環境への影響は小さくなる。また、環境に放出されたとしても放射能は短期間で減衰する。
このフィルタベントの開始時間を遅らせる、またはフィルタベント自体を回避するために、ドライウェル53に本発明の凝縮器1を設置する。手順としては、可搬式の冷却水循環ポンプ70、熱交換器71、海水供給ポンプ72、流量調整バルブ73、及び冷却水循環用配管74を格納容器52の付近まで運び、冷却水循環用配管74の一端を凝縮器1の冷却水供給配管6に接続し、冷却水循環用配管74のもう一端を凝縮器1の冷却水排出配管7に接続する。そして、冷却水循環ポンプ70、熱交換器71、流量調整バルブ73及び凝縮器1を冷却水循環用配管74を介して順次接続して冷却水の循環経路を形成する。
凝縮器1内を流通する冷却水は、冷却水循環ポンプ70によって、冷却水循環用配管74内を循環させられる。冷却水は、熱交換器71で海水等により冷却され、再び凝縮器1に供給される構成となっている。
冷却水循環用配管74には冷却水流量を調整する流量調整バルブ73を設置している。熱交換器71には、海水供給ポンプ72を用いて海水等を供給し、凝縮器1でドライウェル53から取り除いた熱は、熱交換器71を経由して最終的に海に放出する。なお、熱交換器71の熱交換量が十分であれば、海水に代えて空気等の他の冷却手段を用いても問題はない。また、ドレン配管8は、凝縮器1から下方に向かって配置され、ドレン配管8の出口はドライウェル53の床面付近に配置している。また、格納容器52内のガスが凝縮器1に逆流しないように、ドレン配管8の途中に逆止弁9を設置している。
図1及び図5に示されるように、ポンプ70を起動し、流量調整バルブ73を開けて、外部から凝縮器1の入口ヘッダ4に冷却水を供給する。伝熱管3に通水すると、凝縮器1内で蒸気が凝縮し圧力が低下する。ケーシング2に取り付けられたガス分離膜20の内外の差圧でドライウェル53の蒸気がガス分離膜20を透過して凝縮器1内に流入し、伝熱管3の表面で凝縮する。
凝縮水はドレン管8内に溜まるが、逆止弁9の位置から設定した高さまで凝縮水が溜まると、水頭圧により逆止弁9が開き、凝縮水がドライウェル53の床に排出され、ベント管56を通ってウェットウェル54に流入する。
逆止弁9はドレン配管8に設定した水位が形成されないと開かないため、ドレン配管8は水封されており、ドライウェル53にある窒素がドレン配管8を逆流して凝縮器1に流入することはない。
凝縮器1を通った冷却水は、蒸気の凝縮潜熱により温度が上昇して出口ヘッダ5に集められ、配管74を通して格納容器52の外に導かれる。高温の冷却水は熱交換器71において海水等で冷却されて再び凝縮器1の入口ヘッダ4に供給され、格納容器52を冷却する。このように、炉心50で発生した崩壊熱は、凝縮器1を通して格納容器52の外に放出される。
また、ウェットウェル54の水55は、炉心50で蒸気になった後、凝縮器1で水に戻ってウェットウェル54に戻され、格納容器52から水や蒸気を放出することもないので、格納容器52内の水の総量は変わらない。
崩壊熱の一部を凝縮器1で除去できれば、格納容器52の圧力上昇速度が緩和されフィルタベントシステムの起動の開始を遅らせることが可能である。または、全ての崩壊熱を凝縮器1で除去できれば、格納容器52内の圧力が上昇することなくフィルタベントシステムの起動を回避することができる。なお、残留熱除去系ポンプ61が起動しない場合も、ウェットウェル54の水55を圧力容器51に供給する系統が複数設けられており(図示せず)、圧力容器51への注水が停止する可能性は低い。
[ウェットウェル54の水55を炉心50に供給するシステムと格納容器スプレイ65に供給するシステムが機能していて外部からの注水を行わない場合]
凝縮器1の排気管10のバルブ12を開いてガスを大気へ放出する場合について説明する。外部からの注水を行わないので、格納容器52の圧力と温度は上昇する。このとき、凝縮器1の排気管10からガスを大気へ放出すると、格納容器52の圧力と温度の上昇を緩和することができる。
ただし、ウェットウェル54の水55を崩壊熱により蒸気にして格納容器52の外へ放出することになるので、ウェットウェル54の水55が減少していく。ウェットウェル54の水55が枯渇すると炉心50を冷却できなくなるので、いずれ外部から格納容器52内への注水が必要となる。
したがって、ウェットウェル54の水55を炉心50と格納容器スプレイ65に供給できる場合は、格納容器52のウェットウェル54の水55を圧力容器51に注水すると共に、格納容器52のドライウェル53に水55を散布しつつ、排気管10のバルブ12を閉じた状態で、凝縮器1に冷却水を通水して蒸気を凝縮させ、熱のみを冷却水を通して格納容器52の外に放出すると、ウェットウェル54の水55の量を一定に保ちながら格納容器52の冷却が可能となる。また、外部からの注水で冷却する場合は、凝縮器1に冷却水を通水せず、排気管10から蒸気を含むガスを大気へ放出すると、ウェットウェル54の水55の量を一定に保ちながら格納容器52の冷却が可能となる。
実施の形態5.
本実施の形態5として、本発明の凝縮器1を原子力プラントの事故時の格納容器の冷却設備として適用した場合の運転方法について図3、図4及び図6を用いて説明する。なお、凝縮器1は、本実施の形態2又は本実施の形態3と同様の構成である。
[残留熱除去系ポンプ61の故障に加えて、ウェットウェル54の水55を炉心50に供給するシステムと、ウェットウェル54の水55を格納容器スプレイ65に供給するシステムが機能を失った場合]
上記のようなケースに備えて、外部水源を用いて炉心50への注水および格納容器スプレイを行うことが可能である。
図6に示されるように、外部炉心用注水ポンプ81は及び外部炉心注水用バルブ83は、外部炉心注水用配管85上に設けられ、外部炉心注水用配管85は、炉心注水用配管63に接続されている。
また、外部格納容器スプレイ用ポンプ82及び外部格納容器スプレイ用バルブ84は、外部格納用器スプレイ用配管86上に設けられ、外部格納用器スプレイ用配管86は、格納容器スプレイ用配管64に接続されている。
次に外部から格納容器52内に水を供給する手順について説明する。外部炉心用注水ポンプ81を起動して外部炉心注水用バルブ83を開け、外部炉心注水用配管85を通して外部水源から圧力容器51に水を供給する。
また、外部格納容器スプレイ用ポンプ82を起動して外部格納容器スプレイ用バルブ84を開け、外部格納容器スプレイ用配管86を通して外部水源から格納容器スプレイ65に水を供給する。
外部水源からは低温の水が供給されるため、格納容器52の圧力と温度上昇が緩和される。圧力容器51に供給された水は炉心50で沸騰し蒸気となってドライウェル53に放出される。放出された蒸気は、格納容器スプレイ65から散布される水で凝縮する。スプレイ水と凝縮水は、ドライウェル53の床に落下して、ベント管56を通してウェットウェル54に流入する。
しかし、外部から注水を続けるとウェットウェル54の水位が上昇する。ウェットウェル54の上部にはフィルタベントへの入口(図示せず)があり、この入口が水没するとフィルタベントができなくなる可能性があるため、ウェットウェル54の水位がある設定した高さに到達すると格納容器スプレイ65への外部からの注水を停止する。格納容器スプレイ65が停止すると、ドライウェル53の蒸気を凝縮させることができないため、格納容器52の圧力と温度が上昇する。最高使用圧力を超える可能性がある場合、フィルタベントシステムを起動して格納容器52内のガスを大気に放出して格納容器52の圧力を下げ、格納容器の過圧破損を防止する。
このケースにおいて、ドライウェル53に設置した本発明の凝縮器1の運転方法を説明する。蒸気の放出によりドライウェル53の圧力が上昇すると、凝縮器1の内外の差圧で蒸気が選択的にガス分離膜20を通して凝縮器1内に透過する。
本ケースでは、凝縮器1には冷却水を供給せず、凝縮器1の排気管10のバルブ12を開いて、蒸気を格納容器52の外へ放出する。放出する蒸気は外部からの注水により発生した蒸気であり、除去した崩壊熱は蒸気と一緒に格納容器52の外へ放出することになる。
したがって、外部から注水を継続してもウェットウェル54の水量は変化せず、フィルタベントへの入口が水没することがないので、フィルタベントが行えないことを回避することが可能である。
また、万一、格納容器52内でのガス成分の極端な偏りにより凝縮器1周辺の蒸気が少ない場合には、格納容器スプレイ用バルブ67を開けて格納容器スプレイ65を外部からの注水で作動させてドライウェル53の圧力を下げる。この場合でも、凝縮器1を通して蒸気の一部を格納容器の外へ放出でき、凝縮すべき蒸気が減るので格納容器スプレイ65の流量を減らすことができ、ウェットウェル54の水位上昇を緩和することができるので、ベント開始時間を遅らせることが可能である。
ガス分離膜20として、水分子と親和性がよく、放射性希ガスであるキセノンとクリプトンとの親和性が低い高分子膜を用いると、凝縮器1に透過してくる放射性希ガスの量は微量でほとんどの放射性希ガスを格納容器52内に閉じ込めることができる。
したがって、凝縮器1から排気管10を通して格納容器内のガスを放出しても、ガス中に含まれる放射性希ガスの量はフィルタベントと比較して大幅に低減することができ、環境への影響を大幅に緩和できる。
キセノンやクリプトンの原子の大きさは水分子よりも大きいため、ガス分離膜20で蒸気と放射性希ガスを分離し、蒸気のみを凝縮器に流入させることが可能であり、分子ふるい膜でも環境に放出される放射性希ガスの量を大幅に低減することができる。
[総括]
以上のように、まず第一として、凝縮器1は、冷媒が流通する複数の伝熱管3と、複数の伝熱管3を取り囲み、かつ密封するケーシング2と、ケーシング2の下部に蒸気の凝縮で発生した凝縮水を排出するドレン管8を備え、ケーシング2は、特定の非凝縮性ガスよりも分子径の小さな凝縮性ガスを選択的に通すガス分離膜で少なくとも一部が構成されているようにする。
このようにすることで、小型で容易に実装でき、非凝縮性ガスが混ざった蒸気であっても効率的に凝縮できる凝縮器を得ることができる。
また第二として、凝縮器1は、伝熱管3に接続された冷却水循環用配管74と、冷却水循環用配管74に設けられた流量調整バルブ73及び冷却水循環ポンプ70とを備えるようにする。
このようにすることで、伝熱管3を流通する冷媒と外部の海水等との間で熱交換を行い、伝熱管3を流通する冷媒を冷却することができるので、凝縮器1で格納容器52内の熱を継続的に外部へ放出することができる。
また第三として、ガス分離膜20を補強する金属メッシュ21A、21Bを備えている。
ガス分離膜20は厚くなればなるほどガス等の透過力が低下してしまうが、このようにすることで、ガス分離膜20の厚さを薄く保ってガスの透過力を確保しつつも、ガス分離膜20の強度を得ることができる。
また第四として、凝縮器1のガス分離膜20は、水分子について透過性の高い材質で形成されている。
このようにすることで、効率的に凝縮器1の内部に水分子(蒸気)を選択的に導入して凝縮することができる。
また第五として、凝縮器1のガス分離膜20は、窒素、キセノン及びクリプトンについて透過性が極端に小さい材質で形成されている。
このようにすることで、窒素、放射性核物質であるキセノン及びクリプトンを凝縮器1内に導入することを抑制して伝熱効率を維持するとともに、放射性物質の外部へ放出することを抑制することができる。
また第六として、凝縮器1において、ドレン管8の出口から凝縮器1内に周囲のガスが流入することを阻止する逆止弁9を備えるようにする。
このようにすることで、非凝縮性ガスである窒素等を凝縮器1の内部へ侵入することを防ぎ、効率良く凝縮性ガスである蒸気を凝縮することができる。
また第七として、凝縮器1内部のガスを外部へ排出する排気管10と、前記排気管10に設けた開閉バルブ12を備えるようにする。
このようにすることで、格納容器52内の圧力が上昇した場合でも開閉バルブ12を開けて格納容器52内のガス等を外部に逃がすことができるので、格納容器52の過圧破損を防ぐことができる。
また第八として、複数の伝熱管3がケーシング2の下面から挿入されているように構成する。
このようにすることで、複数の伝熱管3をケーシング2の側面から挿入する場合に比べて、ケーシング2の上面と4つの側面からより多くの凝縮性ガスを凝縮器1の内部に取り込むことができる。
また第九として、炉心50を収容する圧力容器51と、圧力容器51を収容する格納容器52と、格納容器52内に設置した凝縮器1とを備えるようにする。
このようにすることで、格納容器52内の加圧圧損を防ぐとともに、格納容器52内の機器等の温度上昇も防ぐことができる。
また第十として、凝縮器1を原子力プラントの格納容器52の冷却設備として使用する原子力プラントの運転方法であって、格納容器52のウェットウェル54の水55を圧力容器51に注水しつつ、格納容器52のドライウェルに散布するとともに、排気管10の開閉バルブ12は閉じた状態で、凝縮器の複数の伝熱管に冷却水を循環させるようにする。
このようにすることで、ウェットウェル54の水55の水位を一定に保ちながら炉心50を冷却することができる。
また第十一として、凝縮器1を原子力プラントの格納容器52の冷却設備として使用する原子力プラントの運転方法であって、格納容器52の冷却のために外部から注水を行いつつ、凝縮器1の複数の伝熱管3の冷却水の供給を停止し排気管10の開閉バルブ12を開けるようにする。
このようにすることで、排気管10から放出する蒸気は外部からの注水により発生した蒸気であるので、除去した崩壊熱は蒸気と一緒に格納容器52の外へ放出することになる。したがって、外部から注水を継続してもウェットウェル54の水量は変化せず、フィルタベントへの入口が水没することがないので、フィルタベントが行えないことを回避することが可能である。
1 凝縮器、2 ケーシング、3 伝熱管、4 入口ヘッダ、5 出口ヘッダ、6 冷却水供給配管、7 冷却水排出配管、8 ドレン管、9 逆止弁、10 排気管、11 固定壁、12 開閉バルブ、15 熱交換器、20 ガス分離膜、21A 金属メッシュ、21B 金属メッシュ、50 炉心、51 圧力容器、52 格納容器、53 ドライウェル、54 ウェットウェル、55 水、56 ベント管、59 炉水抽出バルブ、60 炉水抽出配管、61 残留熱除去系ポンプ、62 残留熱除去系熱交換器、63 炉心注水用配管、64 格納容器スプレイ用配管、65 格納容器スプレイ、66 炉心注水用バルブ、67 格納容器スプレイ用バルブ、70 冷却水循環ポンプ、71 熱交換器、72 海水供給ポンプ、73 流量調整バルブ、74 冷却水循環用配管、81 外部炉心用注水ポンプ、82 外部格納容器スプレイ用ポンプ、83 外部炉心注水用バルブ、84 外部格納容器スプレイ用バルブ、85 外部炉心注水用配管、86 外部格納容器スプレイ用配管

Claims (11)

  1. 冷媒が流通する複数の伝熱管と、
    前記複数の伝熱管を取り囲み、かつ密封するケーシングと、
    前記ケーシングの下部に蒸気の凝縮で発生した凝縮水を排出するドレン管を備え、
    前記ケーシングは、特定の非凝縮性ガスよりも分子径の小さな凝縮性ガスを選択的に通すガス分離膜で少なくとも一部が構成されている、
    ことを特徴とする凝縮器。
  2. 請求項1に記載の凝縮器において、
    前記伝熱管に接続された冷却水循環用配管と、
    前記冷却水循環用配管に設けられた、流量調整バルブ及び冷却水循環ポンプとを備えている、
    ことを特徴とする凝縮器。
  3. 請求項1に記載の凝縮器において、
    前記ガス分離膜を補強する補強材を備えている、
    ことを特徴とする凝縮器。
  4. 請求項1に記載の凝縮器において、
    前記ガス分離膜は、水分子について透過性の高い材質で形成されている、
    ことを特徴とする凝縮器。
  5. 請求項1に記載の凝縮器において、
    前記ガス分離膜は、窒素、キセノン及びクリプトンについて水よりも透過性の低い材質で形成されている、
    ことを特徴とする凝縮器。
  6. 請求項1に記載の凝縮器において、
    前記ドレン管の出口から前記凝縮器内に周囲のガスが流入することを阻止する機構を備えた、
    ことを特徴とする凝縮器。
  7. 請求項1に記載の凝縮器において、
    前記凝縮器内部のガスを外部へ排出する排気管と、
    前記排気管に設けた開閉バルブを備えた、
    ことを特徴とする凝縮器。
  8. 請求項1に記載の凝縮器において、
    前記複数の伝熱管が前記ケーシングの下面から挿入されている
    ことを特徴とする凝縮器。
  9. 炉心を収容する圧力容器と、
    前記圧力容器を収容する格納容器と、
    前記格納容器内に設置した請求項1に記載の凝縮器とを備えている、
    ことを特徴とする原子力プラント。
  10. 請求項7に記載の凝縮器を原子力プラントの格納容器の冷却設備として使用する原子力プラントの運転方法であって、
    前記格納容器のウェットウェルの水を圧力容器に注水しつつ、前記排気管の前記開閉バルブは閉じた状態で、前記凝縮器の前記複数の伝熱管に冷却水を循環させる、
    原子力プラントの運転方法。
  11. 請求項7に記載の凝縮器を原子力プラントの格納容器の冷却設備として使用する原子力プラントの運転方法であって、
    前記格納容器の冷却のために外部から注水を行いつつ、前記凝縮器の前記複数の伝熱管の冷却水の供給を停止し前記排気管の前記開閉バルブを開ける、
    原子力プラントの運転方法。
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