JP2020046099A - 水素ガス燃焼装置 - Google Patents

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【課題】 水素ガスを空気と混合させて燃焼させる場合に、水素ガスの燃焼速度が速くなって、局所的な温度上昇が生じたり、最高火炎温度が高くなったりして、NOxの発生量が多くなるのを簡単かつ適切に抑制する。【解決手段】 水素ガス供給管10を通して供給された水素ガスGhを空気Aiと混合させて燃焼させるにあたり、水素ガスを供給する水素ガス供給管の外周側に燃焼用の空気を供給する空気供給管20を設け、水素ガス供給管の先端部に水素ガスを前方に噴出させる噴出口11を設けると共に、噴出口よりも上流側の位置に、水素ガス供給管の外周面から半径方向外方に向かう閉塞された保炎部材30を空気供給管の内周面と所要間隔を介するように設け、保炎部材の外周面と空気供給管の内周面との間に空気供給管内を流れる空気を水素ガス供給管の先端側に導く案内通路Sを形成した。【選択図】 図2

Description

本発明は、水素ガス供給管を通して供給された水素ガスを空気と混合させて燃焼させる水素ガス燃焼装置に関するものである。特に、水素ガスを空気と混合させて燃焼させる場合に、水素ガスの燃焼速度が速く、局所的な温度上昇が生じたり、最高火炎温度が高くなったりして、NOxの発生量が多くなるのを簡単かつ適切に抑制できるようにした点に特徴を有するものである。
従来から、水素ガス供給管を通して導かれた水素ガスを空気と混合させて燃焼させるようにした水素ガス燃焼装置においては、水素ガスの燃焼速度が速いために、局所的な温度上昇が起こりやすく、また最高火炎温度も高くなって、NOxの発生量が多くなることが知られている。
そして、従来においては、特許文献1に示されるように、複数の炎孔から水素ガスを噴出させて、拡散燃焼方式により水素を燃焼させるようにした水素燃焼装置において、隣接する炎孔の両端間距離及び単位炎孔あたり出力を制御するようにして、水素ガスの燃焼時におけるNOxの発生を抑制するようにしたものが提案されている。
しかし、特許文献1に示されるように、水素ガスの燃焼時におけるNOxの発生を抑制するため、隣接する炎孔の両端間距離及び単位炎孔あたり出力を制御する作業は非常に面倒であり、簡単にNOxの発生を抑制することが困難であり、またこの特許文献1の実施例に示されるように、炎孔を多数配置させるようにすると、この燃焼装置全体が大きくなると共に、コストも高くつくという問題があった。
また、従来においては、特許文献2に示されるように、水素ガスを供給するバーナーガス管の内周側に空気管を保持させた二重管としたバーナーノズルにおいて、外周側のバーナーガス管を流れる燃料ガスの水素ガス流がノズル噴出直後に内周側空気流と速やかに混合するように、外周側ガス管の外壁をノズル先端部において管芯に向けて傾斜させるようにした水素用低NOxバーナーが提案されている。
しかし、特許文献2に示されるものにおいては、外周側ガス管のノズル先端部における傾斜と、外周側ガス管の導出口の口径とによって内周側の空気管から吸引される空気量が変化し、水素の燃焼を適切に制御してNOxの発生を簡単に抑制することが困難であり、またこれらの条件を適切に設定しないと、逆火等が生じるという問題もあった。
また、従来においては、特に、燃焼用のガスとして水素ガスを用いたものではないが、特許文献3に示されるように、エアー噴出部内に設けたガス供給管の先端部に主ガス噴出部を設けると共に、ガス供給管の周面に複数の保炎用ガス噴出部を設ける一方、ガス供給管の周面から径方向外側に延びる円盤状の保炎板を設け、この保炎板に複数の小孔を設けると共に、この保炎板をガス供給管に沿ってスライドさせて、前記の保炎用ガス噴出部をこの保炎板によって開閉させるようにしたものが示されている。
しかし、燃焼用のガスとして水素ガスを用いた場合において、特許文献3に示されるように、ガス供給管の周面から径方向外側に延びる円盤状の保炎板に複数の小孔を設けると、ガス供給管の近くに設けられた前記の保炎板における小孔を通して導かれたエアーと、ガス供給管の先端部に設けられた主ガス噴出部から噴出された水素ガスとがすぐに混合されて燃焼され、水素ガスの燃焼時におけるNOxの発生が多くなるという問題があった。
特開2012−32084号公報 特公昭60−14256号公報 特開2017−181005号公報
本発明は、水素ガス供給管を通して導かれた水素ガスを空気と混合させて燃焼させる水素ガス燃焼装置における前記のような問題を解決することを課題とするものである。
すなわち、本発明における水素ガス燃焼装置においては、水素ガスを空気と混合させて燃焼させる場合に、水素ガスの燃焼速度が速く、局所的な温度上昇が生じたり、最高火炎温度が高くなったりして、NOxの発生量が多くなるのを簡単かつ適切に抑制できるようにすることを課題とするものである。
本発明における水素ガス燃焼装置においては、前記のような課題を解決するため、水素ガス供給管を通して供給された水素ガスを空気と混合させて燃焼させる水素ガス燃焼装置において、水素ガスを供給する水素ガス供給管の外周側に燃焼用の空気を供給する空気供給管を設け、前記の水素ガス供給管の先端部に水素ガスを前方に噴出させる噴出口を設けると共に、前記の噴出口よりも上流側の位置に、水素ガス供給管の外周面から半径方向外方に向かう閉塞された保炎部材を空気供給管の内周面と所要間隔を介するように設け、前記の保炎部材の外周面と空気供給管の内周面との間に空気供給管内を流れる空気を水素ガス供給管の先端側に導く案内通路を形成した。
ここで、本発明における水素ガス燃焼装置のように構成すると、空気供給管内を流れる燃焼用の空気が、前記の水素ガス供給管の先端部における噴出口よりも上流側の位置に設けた水素ガス供給管の外周面から半径方向外方に向かう閉塞された保炎部材の位置に導かれると、この空気が保炎部材の外周面と空気供給管の内周面との間の案内通路を通して整流された状態で水素ガス供給管の先端側に導かれ、前記の水素ガス供給管の先端部における水素ガスを噴出させる噴出口から離れた空気供給管の内周面側から徐々に前記の噴出口から噴出された水素ガスに向けて導かれて接触し、水素ガスが徐々に燃焼されるようになる。
そして、このように保炎部材の外周面と空気供給管の内周面との間の案内通路を通して水素ガス供給管の先端側に導かれた空気が、前記の水素ガス供給管の先端部における噴出口から前方に噴出される水素ガスから離れた空気供給管の内周面から徐々に前記の水素ガスと接触して燃焼されると、水素ガスの燃焼速度が速くなるのが抑制されて、局所的に温度が上昇するのが防止されると共に、最高火炎温度が高くなるのも抑制され、NOxの発生量が多くなるのが防止されるようになる。
また、本発明における水素ガス燃焼装置において、前記のように水素ガス供給管の外周面から半径方向外方に向かう閉塞された保炎部材の外周面と空気供給管の内周面とが所要間隔を介するように設けるにあたり、前記の空気供給管の内径に対する保炎部材の外径の比を0.90〜0.95の範囲にすることが好ましい。このように空気供給管の内径に対する保炎部材の外径の比を0.90〜0.95の範囲にすると、空気供給管内を流れる空気が、保炎部材の外周面と空気供給管の内周面との間の案内通路を通して整流されて流速が速められ、この状態で、適当量の空気が空気供給管の内周面に沿って水素ガス供給管の先端側に導かれ、このように導かれた空気が前記の水素ガス供給管の先端部における噴出口から前方に噴出された水素ガスと徐々に接触して燃焼されるようになり、水素ガスの燃焼速度が速くなるのが確実に抑制され、局所的に温度が上昇するのが十分に防止されると共に、最高火炎温度が高くなるのもさらに抑制されて、NOxの発生量が多くなるのが一層抑制されるようになる。
また、本発明における水素ガス燃焼装置において、前記のように水素ガス供給管の外周面から半径方向外方に向かう閉塞された保炎部材の外周面と空気供給管の内周面とが所要間隔を介するように設けるにあたり、保炎部材の厚み方向上流側の外周部に、空気供給管に向かうように下流側から上流側に傾斜した傾斜案内部を設け、この傾斜案内部に沿って空気供給管内を流れる空気を前記の案内通路に導くようにすることが好ましい。このようにすると、空気供給管内を流れる空気が、保炎部材に設けた前記の傾斜案内部に沿って保炎部材の外周面と空気供給管の内周面との間の案内通路に適切に導かれ、このように導かれた空気がこの案内通路を通してより整流された状態で水素ガス供給管の先端側に導かれて、水素ガスを噴出させる噴出口から離れた位置で水素ガスと接触するようになり、NOxの発生がより安定して十分に抑制されるようになる。
また、このように保炎部材の厚み方向上流側の外周部に、空気供給管に向かうように下流側から上流側に傾斜した傾斜案内部を設けるにあたっては、空気供給管内を流れる空気が、保炎部材に設けた前記の傾斜案内部に沿って保炎部材の外周面と空気供給管の内周面との間の案内通路に適切に導かれ、このように導かれた空気がこの案内通路を通してより整流された状態で水素ガス供給管の先端側に導かれるようにするためには、保炎部材に設ける前記の傾斜案内部における水平方向に対する傾斜角θを30°〜60°の範囲にすることが好ましい。
また、本発明における水素ガス燃焼装置において、前記のように水素ガス供給管の外周面から半径方向外方に向かう閉塞された保炎部材を空気供給管の内周面と所要間隔を介するように設けるにあたり、前記の保炎部材の厚み方向上流側の内周部に凹部を形成することが好ましい。このようにすると、空気供給管内を流れる空気が保炎部材の外周面と空気供給管の内周面との間の案内通路を通して適切に整流されるように、案内通路に沿った保炎部材における空気の案内方向の厚みを大きくした場合にも、保炎部材の重量を少なくして、水素ガス供給管の外周面に適切に設けることができるようになる。なお、案内通路に沿った保炎部材における空気の案内方向の厚みは特に限定されないが、保炎部材における前記の厚みを大きくするほど、保炎部材の外周面と空気供給管の内周面との間の案内通路を通して流れる空気の整流性を高めることができる一方、空気の供給性が低下するため、保炎部材の外周面と空気供給管の内周面との間の間隔や空気供給管内を流れる空気の量に対応させて適宜決定することが好ましい。例えば、保炎部材における前記の厚みに対する、保炎部材の外周面と空気供給管の内周面との間の案内通路の間隔との比を0.10〜0.30の範囲にすることが好ましい。
本発明における水素ガス燃焼装置においては、前記のように水素ガスを供給する水素ガス供給管の外周側に燃焼用の空気を供給する空気供給管を設け、前記の水素ガス供給管の先端部に水素ガスを前方に噴出させる噴出口を設けると共に、前記の噴出口よりも上流側の位置に、水素ガス供給管の外周から半径方向に外方に向かい閉塞された保炎部材を空気供給管の内周と所要間隔を介するように設け、前記の保炎部材の外周と空気供給管の内周との間に空気供給管内を流れる空気を水素ガス供給管の先端側に導く案内通路を形成したため、空気供給管内を流れる燃焼用の空気が、前記の保炎部材の外周面と空気供給管の内周面との間の案内通路を通して整流された状態で水素ガス供給管の先端側に導かれ、水素ガス供給管の先端部における噴出口から前方に噴出される水素ガスから離れた空気供給管の内周面から徐々に前記の水素ガスと接触して燃焼されるようになる。
この結果、本発明における水素ガス燃焼装置においては、前記のように水素ガス供給管の先端部における噴出口から前方に噴出される水素ガスが、保炎部材の外周面と空気供給管の内周面との間の案内通路を通して空気供給管の内周面に沿って導かれた空気と徐々に接触して燃焼され、水素ガスの燃焼速度が速くなるのが抑制されて、局所的に温度が上昇するのが防止されると共に、最高火炎温度が高くなるのも抑制され、NOxの発生量が多くなるのが防止されるようになる。
本発明の一実施形態において、水素ガス供給管の先端部に設けた水素ガスを前方に噴出させる噴出口よりも上流側の位置に、水素ガス供給管の外周面から半径方向外方に向かう閉塞された保炎部材を空気供給管の内周面と所要間隔を介するように設けるにあたり、保炎部材の厚み方向上流側の内周部に凹部を形成すると共に、厚み方向上流側の外周部に空気供給管に向かうように下流側から上流側に傾斜した傾斜案内部を設けた保炎部材を用いた水素ガス燃焼装置を炉壁に取り付けて使用する状態を示した概略断面説明図である。 前記の図1に示した水素ガス燃焼装置において、(A)は水素ガス及び空気の流れを示した概略部分断面説明図、(B)は水素ガス燃焼装置の概略部分断面説明図である。 前記の実施形態における水素ガス燃焼装置において、水素ガス供給管の外周面から半径方向外方に向かう閉塞された保炎部材を変更させた第1の変更例として、保炎部材の厚み方向上流側の内周部に凹部を形成せずに、厚み方向上流側の外周部に空気供給管に向かうように下流側から上流側に傾斜した傾斜案内部を設けた保炎部材を用いた場合を示し、(A)は水素ガス及び空気の流れを示した概略部分断面説明図、(B)は水素ガス燃焼装置の概略部分断面説明図である。 前記の実施形態における水素ガス燃焼装置において、水素ガス供給管の外周面から半径方向外方に向かう閉塞された保炎部材を変更させた第2の変更例として、一定した厚みになった保炎部材を用いた場合を示し、(A)は水素ガス及び空気の流れを示した概略部分断面説明図、(B)は水素ガス燃焼装置の概略部分断面説明図である。
本発明の実施形態に係る水素ガス燃焼装置を、添付図面に基づいて具体的に説明する。なお、本発明に係る水素ガス燃焼装置は、下記の実施形態に示したものに限定されず、発明の要旨を変更しない範囲において、適宜変更して実施できるものである。
先ず、図1及び図2に示す実施形態における水素ガス燃焼装置においては、水素ガスGhを供給する水素ガス供給管10の外周側に、燃焼用の空気Aiを供給する空気供給管20を設け、前記の水素ガス供給管10の先端部に水素ガスGhを前方に噴出させる噴出口11を設ける一方、この噴出口11より水素ガスGhの流れ方向上流側の位置に、水素ガス供給管10の外周面から半径方向外方に向かう閉塞された(すなわち、特許文献3に示す保炎板のような小孔がない。)保炎部材30を空気供給管20の内周面と所要間隔を介するように設け、この保炎部材30の外周面と空気供給管20の内周面との間に、空気供給管20内を流れる空気を水素ガス供給管10の先端側に導く案内通路Sを形成させるようにし、また前記の空気供給管20の先端部における燃焼管部21を、炉壁1を貫通させるようにして設けている。
そして、前記の水素ガス燃焼装置においては、前記の保炎部材30として、水素ガス供給管10の先端側に外周面から半径方向外方に延出されて空気供給管20の内周面と所要間隔を介するようにして円板状になった前面板部31が設けられ、この前面板部31の外周縁から空気Aiの流れ方向上流側の厚み方向に延出されて内周部に凹部32が形成されたリング状になった案内部33が設けられ、この案内部33における上流側の外周部に、下流側から上流側に向けて外周側の空気供給管20に向かうように傾斜した傾斜案内部33aを設けたものを用いている。
そして、この実施形態の水素ガス燃焼装置のように、水素ガス供給管10の先端部における噴出口11より水素ガスGhの流れ方向上流側の位置に、前記のような保炎部材30を設けると、空気供給管20内を流れる空気Aiが保炎部材30により抑止される一方、前記の空気Aiがこの保炎部材30における案内部33の上流側の外周部に設けた前記の傾斜案内部33aに沿って案内部33に導かれ、この空気Aiが保炎部材30の外周面における案内部33と空気供給管20の内周面との間の案内通路Sを通して整流されて、圧力損失の少ない状態で水素ガス供給管10の先端側に導かれようになり、前記の水素ガス供給管10の先端部における噴出口11から前方に広がりながら噴出された水素ガスGhと徐々に接触して、前記の水素ガスGhが広い範囲で燃焼されるようになる。
この結果、前記の水素ガス燃焼装置においては、水素ガスGhの燃焼速度が速くなるのが抑制されて、局所的に温度が上昇するのが防止されると共に、最高火炎温度が高くなるのが抑制されて、NOxの発生量が多くなるのを抑制できるようになる。
ここで、この実施形態の水素ガス燃焼装置において、前記の保炎部材30を設けるにあたっては、空気供給管20の内径D20(約105mm)に対する保炎部材30における案内部33の外径D30(約96mm)の比(D30/D20)を0.9程度にすると共に、保炎部材30における前面板部31の外周縁から空気Aiの流れ方向上流側の厚み方向に延出された案内部33の長さLa、すなわち保炎部材30における空気Aiの流れ方向上流側の厚みLa(約20mm)に対する、空気供給管20の内周面と保炎部材30の外周面との間における案内通路Sの間隔Sa(約5mm)との比を0.25にすると共に、保炎部材30の前記の傾斜案内部33aにおける水平方向に対する傾斜角θを約30°になるようにしている。
このようにすると、空気供給管20内を流れる空気Aiが、保炎部材30に設けた前記の傾斜案内部33aに沿って保炎部材30の外周面と空気供給管20の内周面との間の案内通路Sに適切に導かれ、このように導かれた空気Aiがこの案内通路Sを通してより整流された状態で水素ガス供給管10の先端側に導かれるようになり、保炎部材30を通過した空気Aiが徐々に広がりながら、前記の水素ガス供給管10の先端部における噴出口11から前方に広がりながら噴出された水素ガスGhと徐々に接触して、前記の水素ガスGhが広い範囲で燃焼されるようになる。
ここで、前記の水素ガス燃焼装置においては、保炎部材30として、前記のように水素ガス供給管10の先端側に外周面から半径方向外方に延出されて空気供給管20の内周面と所要間隔を介するようにして円板状になった前面板部31が設けられ、この前面板部31の外周縁から空気Aiの流れ方向上流側の厚み方向に延出されて内周部に凹部32が形成されたリング状になった案内部33が設けられ、この案内部33における上流側の外周部に、下流側から上流側に向けて外周側の空気供給管20に向かうように傾斜した傾斜案内部33aを設けたものを用いるようにしたが、使用する保炎部材30はこのようなものに限定されない。
例えば、保炎部材30Aとして、図3(A),(B)に示すように、前記の保炎部材30において、円板状になった前面板部31の外周縁から空気Aiの流れ方向上流側の厚み方向に延出された案内部33の内周部に凹部32を設けないようにし、それ以外は、前記の保炎部材30と同様に、案内部33における上流側の外周部に、下流側から上流側に向けて外周側の空気供給管20に向かうように傾斜した傾斜案内部33aを設けたものを用いることができる。
そして、このような保炎部材30Aを用いた場合においても、前記の実施形態における保炎部材30の場合と同様に、図3(A)に示すように、空気供給管20内を流れる空気Aiが、保炎部材30に設けた前記の傾斜案内部33aに沿って保炎部材30の外周面と空気供給管20の内周面との間の案内通路Sに適切に導かれ、このように導かれた空気Aiがこの案内通路Sを通してより整流された状態で水素ガス供給管10の先端側に導かれ、保炎部材30を通過した空気Aiが徐々に広がりながら、前記の水素ガス供給管10の先端部における噴出口11から前方に広がりながら噴出された水素ガスGhと徐々に接触して、前記の水素ガスGhが広い範囲で燃焼されるようになる。但し、この保炎部材30Aにおいては、前記の保炎部材30のように案内部33の内周部に凹部32が設けられていないため、保炎部材30Aの材料コストが高くつくと共に、保炎部材30A自体の重量が重くなって取り扱いが困難になり、水素ガス供給管10の外周に取り付けたりする作業が困難になる。
また、保炎部材30Bとして、図4(A),(B)に示すように、前記の保炎部材30Aと同様に、円板状になった前面板部31の外周縁から空気Aiの流れ方向上流側の厚み方向に延出された案内部33の内周部に凹部32を設けないようにし、さらに、案内部33における上流側の外周部に、下流側から上流側に向けて外周側の空気供給管20に向かうように傾斜した傾斜案内部33aを設けないようにし,一定した厚みになったものを用いることができる。
そして、このような保炎部材30Bを用いた場合、案内部33における上流側の外周部に、下流側から上流側に向けて外周側の空気供給管20に向かうように傾斜した傾斜案内部33aを設けていないため、図4(A)に示すように、空気供給管20内を流れる空気Aiが、傾斜案内部33aに沿って案内通路Sに導かれずに、案内通路Sに導かれる空気Aiに負荷が加わって圧力損失が生じるようになる。そして、このように圧力損失が生じた状態で、空気Aiが案内通路Sを通して水素ガス供給管10の先端側に導かれ、水素ガス供給管10の先端側に導かれた空気Aiの広がりが、前記の保炎部材30や保炎部材30Aを用いた場合に比べて大きくなる。このため、案内通路Sを通して水素ガス供給管10の先端側に導かれた空気Aiが、水素ガス供給管10の先端部における噴出口11から前方に広がりながら噴出された水素ガスGhと接触して燃焼するタイミングが前記の保炎部材30や保炎部材30Aを用いた場合に比べて早くなる。すなわち、保炎部材30や保炎部材30Aを用いたときよりも、水素ガスGhを噴出させる噴出口11から近い位置で空気Aiと水素ガスGhが接触して燃焼が行われるようになる。
しかし、このような保炎部材30Bを用いた場合においても、保炎板における小孔を設けた従来のものに比べると、前記の水素ガスGhが広い範囲で燃焼されるようになり、水素ガスGhの燃焼速度が速くなるのが抑制されて、局所的に温度が上昇するのが抑制されると共に、最高火炎温度が高くなるのも抑制されて、NOxの発生が抑制されるようになる。
なお、各保炎部材30、30A、30Bにおける案内部33の厚みLaは特に限定されないが、保炎部材30、30A、30Bにおける案内部33の厚みLaが小さくなると、保炎部材30、30A、30Bの案内部33を通過する空気Aiの整流性が悪くなり、保炎部材30、30A、30Bを通過した空気Aiが水素ガス供給管10の先端部における噴出口11から前方に広がりながら噴出された水素ガスGhと早い時期に接触して水素ガスGhが燃焼されるようになり、NOxが発生しやすくなる。一方、保炎部材30、30A、30Bにおける案内部33の厚みLaを大きくするほど、保炎部材30、30A、30Bの外周面と空気供給管20の内周面との間の案内通路Sを通して流れる空気Aiの整流性が高められるが、水素ガス供給管10の先端部に導かれる空気Aiの量が低下するおそれがある。このため、保炎部材30、30A、30Bにおける案内部33の厚みLaは、保炎部材30、30A、30Bの外周面と空気供給管20の内周面との間の案内通路Sの間隔Saや、空気供給管20内を流れる空気Aiの量に対応させて適宜決定することが好ましい。
1 :炉壁
10 :水素ガス供給管
11 :噴出口
20 :空気供給管
21 :燃焼管部
30 :保炎部材
30A :保炎部材
30B :保炎部材
31 :前面板部
32 :凹部
33 :案内部
33a :傾斜案内部
Ai :空気
20 :空気供給管の内径
30 :保炎部材の案内部の外径
Gh :水素ガス
La :保炎部材の案内部の厚み
S :案内通路
Sa :案内通路の間隔
θ :傾斜案内部における水平方向に対する傾斜角

Claims (4)

  1. 水素ガス供給管を通して供給された水素ガスを空気と混合させて燃焼させる水素ガス燃焼装置において、水素ガスを供給する水素ガス供給管の外周側に燃焼用の空気を供給する空気供給管を設け、前記の水素ガス供給管の先端部に水素ガスを前方に噴出させる噴出口を設けると共に、前記の噴出口よりも上流側の位置に、水素ガス供給管の外周面から半径方向外方に向かう閉塞された保炎部材を空気供給管の内周面と所要間隔を介するように設け、前記の保炎部材の外周面と空気供給管の内周面との間に空気供給管内を流れる空気を水素ガス供給管の先端側に導く案内通路を形成したことを特徴とする水素ガス燃焼装置。
  2. 請求項1に記載の水素ガス燃焼装置において、水素ガス供給管の外周面から半径方向外方に向かう閉塞された保炎部材の外周面と空気供給管の内周面とが所要間隔を介するように設けるにあたり、前記の空気供給管の内径に対する保炎部材の外径の比が0.90〜0.95の範囲であることを特徴とする水素ガス燃焼装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の水素ガス燃焼装置において、前記の保炎部材の厚み方向上流側の外周部に、空気供給管に向かうように下流側から上流側に傾斜した傾斜案内部を設け、この傾斜案内部に沿って空気供給管内を流れる空気を前記の案内通路に導くようにしたことを特徴とする水素ガス燃焼装置。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の水素ガス燃焼装置において、前記の保炎部材の厚み方向上流側の内周部に凹部を形成したことを特徴とする水素ガス燃焼装置。
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