JP6228818B2 - ガス焚きバーナ - Google Patents

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本発明は、ガス焚きバーナに関するもので、特に、液化天然ガス(LNG)を燃焼するガス焚きバーナに関する。
窒素酸化物(NOx)の排出量を低減するものとして、1次バーナ、2次バーナ、及び3次バーナに予混合燃焼方式を採用したガス焚きバーナが提案されている。1次バーナは、安定燃焼用のガス燃料を燃焼部に供給するもので、安定燃焼用空気供給管と安定燃焼用燃料供給管とを備えている。安定燃焼用空気供給管は、ガス焚きバーナの中央に配置され、安定燃焼用燃料供給管は、安定燃焼用空気供給管の基部に連通配置されている。これにより、安定燃焼用燃料供給管から供給されたガス燃料は、安定燃焼用空気供給管から供給された空気と混合(予混合)される。そして、予混合された混合気は、スワラで旋回成分が付与されて、1次バーナの噴出口から燃焼部に噴出する。また、1次バーナの噴出口には、保炎器を構成するディフューザが設けられ、燃焼部に噴出した混合気は、ディフューザに供給され、炎が確保される(保炎)。2次バーナは、主燃焼用のガス燃料を燃焼部に供給するもので、主燃焼用空気供給管と主燃焼用燃料供給管とを備えている。主燃焼用空気供給管は、1次バーナを中心とする円筒形に形成され、その基部に空気旋回羽根が設けられている。主燃焼用燃料供給管は、主燃焼用空気供給管の基部に連通配置されている。これにより、主燃焼燃料供給管から供給されたガス燃料は、主燃焼用空気供給管から供給され、旋回成分が付与された空気と混合(予混合)される。そして、予混合された混合気は、2次バーナの噴出口から燃焼部に噴出する。3次バーナは、追加燃焼用燃料を供給するもので、空気にガス燃料が予混合された混合気は、燃焼部に噴出する。また、3次バーナの噴出口の前方に追加燃焼用空気を混入させる追加燃焼用空気の混入部が設けられている。これにより、3次バーナの噴出口から噴出したガス燃料には、必要に応じて混入部から空気が混入する。
上述したガス焚きバーナでは、全ガス燃料のうち10%以下のガス燃料が1次バーナの安定燃焼用燃料供給管に供給され、燃料と空気の比(空気比)が1以上となるように混合され、燃焼部に噴出する。同様に、全ガス燃料のうち50%〜90%のガス燃料が2次バーナの主燃焼用燃料供給管に供給され、空気比が1.2〜1.5となるように混合され、燃焼部に噴出する。そして、全ガス燃料のうち残量(10〜30パーセント)が3次バーナに供給され、3次バーナの噴出口から噴出する。これにより、3次バーナの噴出口から噴出したガス燃料には、混入部から必要に応じて供給された空気が混入するが、このときの空気比は0.5以下となる。
上述したガス焚きバーナは、1次バーナ、2次バーナ、及び3次バーナに予混合燃焼方式を採用するので、窒素酸化物の排出量を低減できる(例えば、特許文献1参照)。
特許第3434096号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載されたガス焚きバーナは、1次バーナに予混合燃焼方式を採用し、1次バーナの保炎器をディフューザで構成するために、スロート(火口)とディフューザとの間隔調整が難しい。また、スロートとディフューザとの間隔調整が十分でないと不安定燃焼の原因となるので、実用化が進んでいない。
上記実情を鑑みて、本発明は、窒素酸化物(NOx)の排出量を低減できるガス焚きバーナを実用化することを目的とする。
本発明は、燃焼部に供給する全ガス燃料のうち小さな割合を占める保炎燃焼用のガス燃料のみを前記燃焼部に供給する1次バーナと、前記1次バーナを中心に前記1次バーナを囲んで設けられ、前記全ガス燃料のうち最も大きな割合を占める主燃焼用のガス燃料と空気とを希薄予混合し、希薄予混合した混合気を前記燃焼部に供給する2次バーナと、前記2次バーナの外周に前記燃焼部に臨んで設けられ、前記全ガス燃料のうち残余の割合を占める還元燃焼用のガス燃料のみを前記燃焼部に供給する3次バーナと、を備え、前記2次バーナは、前記1次バーナを中心とする円筒状の二層構造で形成され、内側となる内層に空気を導入する第1の空気導入口と前記内層にガス燃料を供給する第1の燃料供給管とを設け、外側となる外層に空気を導入する第2の空気導入口と前記外層にガス燃料を供給する第2の燃料供給管とを設けるとともに、前記第1の空気導入口と前記第2の空気導入口とのうち前記第2の空気導入口の方にだけ空気導入口の開度を調整するベーンを設け、前記第1の燃料供給管と前記第2の燃料供給管のうち前記第2の燃料供給管の方にだけガス燃料の供給量を調整するバルブを設けたことを特徴とする。
本発明によれば、燃焼部に供給する全ガス燃料のうち最も大きな割合を占める主燃焼用のガス燃料が希薄予混合燃焼されるので、窒素酸化物の排出量を低減できる。
また、本発明では、前記1次バーナは、保炎燃焼用のガス燃料のみを前記燃焼部に供給するため、保炎燃焼用のガス燃料が拡散燃焼されるので、逆火の可能性が小さくなり、1次バーナの調整が容易になる。
また、本発明は、前記2次バーナは、前記1次バーナを中心とする円筒状の二層構造で形成され、内側となる内層に空気を導入する第1の空気導入口と前記内層にガス燃料を供給する第1の燃料供給管とを設け、外側となる外層に空気を度導入する第2の空気導入口と前記外層にガス燃料を供給する第2の燃料供給管とを設けるとともに、前記第1の空気導入口と前記第2の空気導入口とのうち前記第2の空気導入口の方にだけ空気導入口の開度を調整するベーンを設け、前記第1の燃料供給管と前記第2の燃料供給管のうち前記第2の燃料供給管の方にだけガス燃料の供給量を調整するバルブを設けたことを特徴とする
低負荷時には空気流量が少なくなり空気流速が低下するため、予混合ガス燃焼の火炎伝播速度が空気流速よりも高くなることから2次バーナの希薄予混合部内に逆火するリスクが高くなる。低負荷時に第2の燃料供給管を閉鎖するとともに、第2の空気導入口を閉鎖することにより第1の空気流路の流速を上げることができ、逆火のリスクを低減することが可能となる。
また、本発明の一態様では、前記内層の出口端面が前記内層の中心を通る軸線と直交する直交端面で形成され、前記内層の内部に前記内層から前記燃焼部に供給する空気に旋回成分を付与するスワラを設けることが好ましい。
このようにすれば、希薄予混合燃焼する主燃焼用のガス燃料の火炎燃焼伝播速度分布が一様となり、負荷が小さい場合の逆火を抑制できる。
また、本発明の一態様では、前記保炎燃焼用のガス燃料は前記全ガス燃料の5〜10%、前記主燃焼用のガス燃料は前記全ガス燃料の65〜70%、前記還元燃焼用のガス燃料は前記全ガス燃料の残余の量とすることが好ましい。
このようにすれば、燃焼部に供給する全ガス燃料のうち65〜70%を占めるガス燃料が希薄予混合燃焼され、5〜10%を占めるガス燃料が拡散燃焼される。また、残余のガス燃料が還元燃焼(過濃拡散燃焼)される。これにより、窒素酸化物の排出量を40ppm程度まで低減できる。
以上説明したように、本発明によれば、燃焼部に供給する全ガス燃料のうち最も大きな割合を占める主燃焼用のガス燃料が希薄予混合燃焼されるので、窒素酸化物の排出量を低減できる。
本発明の実施の形態であるガス焚きバーナの構造を示す断面模式図である。 図1に示した2次バーナのノズルの配置を示すII−II線断面図である。 図1に示した3次バーナを示すIII−III線矢視図である。 予混合燃焼方式及び拡散燃焼方式における空気比と窒素酸化物の排出量との関係を示す図である。 ディフューザとスワラの流速分布を示す図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。尚、以下に説明する本実施の形態は、特許請求の範囲に記載した本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施の形態で説明する構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
図1は、本発明の実施の形態であるガス焚きバーナの構造を示す断面模式図である。また、図2は、図1に示した2次バーナのノズルの配置を示すII−II線断面図、図3は、図1に示した3次バーナを示すIII−III線矢視図である。
図1に示すように、本発明の実施の形態であるガス焚きバーナ1には、バーナスロート21、1次バーナ3、2次バーナ4、3次バーナ7を備えている。バーナスロート21は、炉壁2に設けられた開口(火口)であって、外方に向けて漸次拡開したラッパ状に形成され、その前方にガス燃料を燃焼する燃焼部Bが形成される。
1次バーナ3は、燃焼部Bに供給する全ガス燃料のうち小さな割合を占める保炎燃焼用のガス燃料を燃焼部Bに供給するもので、バーナスロート21の中心を通る軸線上に配置される。1次バーナ3は、バーナスロート21の中心を通る軸線を中心とする円筒状に形成され、その先端に燃料噴出口31が設けられ、その基端に保炎燃焼用のガス燃料を導入する燃料導入部32が設けられている。燃料噴出口31は、拡散燃焼に適したもので、燃料噴出口31から噴出したガス燃料は、燃料噴出口31を頂点とする円錐状に拡散される。燃料導入部32は、1次バーナ3の延在方向と直交する態様で設けられ、燃料導入部32から導入された保炎燃焼用のガス燃料は、1次バーナ3を通り燃料噴出口31に供給され、燃料噴出口31から燃焼部Bに噴出する。
2次バーナ4は、燃焼部Bに供給する全ガス燃料のうち最も大きな割合を占める主燃焼用のガス燃料を燃焼部Bに供給するもので、主燃焼用のガス燃料は導入された空気と混合(予混合)された後に燃焼部Bに供給される。2次バーナ4は、1次バーナ3を中心とする円筒状の二層構造で形成されている。
内側となる内層5は、1次空気A1を取り入れて燃焼部Bに供給するためのもので、その出口端面51は、内層の中心を通る軸線と直交する直交端面で形成されている。また、内層の径外位置には、空気導入口(第1の空気導入口)52が設けられている。空気導入口52は、内層5に1次空気A1を取り入れるための開口で、空気導入口52から取り入れられた1次空気A1は、内層5に導入される。また、内層5の空気導入側には、燃料供給管(第1の燃料供給管)53が設けられている。燃料供給管53は、内層5に主燃焼用のガス燃料(1次ガス燃料)G1を供給するためのものである。燃料供給管53は、先端が塞がれた鋼管で構成され、その外周の外側半分に複数の燃料噴出口(ノズル)(図示せず)が設けられている。複数の燃料噴出口は、燃料供給管の軸方向に等間隔で、燃料供給管の周方向に所定角度の位相差を有する(千鳥配置)。これにより、燃料供給管53に供給されたガス燃料G1は、複数の燃料噴出口から噴出し、空気導入口52から取り入れられた1次空気A1と混合(希薄予混合)される。
また、内層5の出口部には、スワラ54が取り付けられている。スワラ54は、希薄予混合された混合気に旋回成分を付与するもので、内層5の空気導入側で希薄予混合された混合気は、スワラ54で旋回成分が付与された後、燃焼部Bに供給される。
外側となる外層6は、2次空気A2を取り入れて燃焼部Bに供給するためのもので、外層6の径外位置には、空気導入口(第2の空気導入口)61が設けられている。空気導入口61は、外層6に2次空気A2を取り入れるための開口で、図2に示すように、ベーン62が取り付けてある。ベーン62は、空気導入口61を開閉するためのもので、ベーン62を傾けることにより、所望の開閉量とすることが可能である。また、図1に示すように、外層6の空気導入側には、燃料供給管(第2の燃料供給管)63が設けられている。燃料供給管63は、外層6に主燃焼用のガス燃料(2次ガス燃料)G2を供給するためのものである。燃料供給管63は、上述した燃料供給管53よりも大径で先端が塞がれた鋼管で構成され、上述した燃料供給管53と同様、その外周の外側半分に複数の燃料噴出口(ノズル)(図示せず)が設けられている。複数の燃料噴出口は、上述した燃料噴出口と同様、燃料供給管63の軸方向に等間隔で、燃料供給管63の周方向に所定角度の位相差を有する(千鳥配置)。これにより、燃料供給管63に供給されたガス燃料G2は、複数の燃料噴出口から噴出し、空気導入口61から取り入れられた2次空気A2と混合(希薄予混合)される。そして、希薄予混合された混合気は、燃焼部Bに供給される。
また、ガス供給源(図示せず)と燃料供給管63の間には、バルブ64が設けられている。バルブ64は、燃料供給管63に供給するガス燃料G2の供給量を調整する開閉弁であって、バルブ64を開放するとガス燃料G2が燃料供給管63に供給され、バルブ64を閉鎖するとガス燃料G2の供給が停止される。これにより、負荷が小さい場合に、外層側の燃料供給管63を閉鎖し、外層側の空気導入口を閉鎖し、ガス焚きバーナ1の火力(出力)を絞ることができる。
3次バーナ7は、燃焼部Bに供給する全ガス燃料のうち残余の割合を占める還元燃焼用のガス燃料を燃焼部Bに供給するもので、2次バーナ4の外周に燃焼部Bに臨んで設けられている。図3に示すように、3次バーナ7は、バーナスロート21の中心を通る軸線を中心とする円環状(リング状)に形成され、バーナスロート21の反対側に還元燃焼用のガス燃料を供給する供給路71が設けられている。また、3次バーナ7のバーナスロート21側には、複数の燃料噴出口(ノズル)が設けられている。燃料噴出口72は、3次バーナ7を周方向に4等分する位置に設けられている。燃料噴出口72は、還元燃焼に適したもので、ランス型ノズルと称されるものである。そして、供給路71から供給された還元燃焼用のガス燃料は、3次バーナ7を通り燃料噴出口72に供給され、燃料噴出口72から燃焼部Bに噴出される。
上述した本発明の実施の形態であるガス焚きバーナ1は、燃焼部Bに供給される全ガス燃料のうち5〜10%を占めるガス燃料を1次バーナ3に供給し、全ガス燃料のうち65〜70%を占めるガス燃料を2次バーナ(燃料用供給管53,63)4に供給する。そして、残余のガス燃料を3次バーナ7に供給する。
1次バーナ3に供給されたガス燃料は、燃料導入部32から導入される。導入されたガス燃料は、1次バーナ3を通り、燃料噴出口31から燃焼部Bに噴出され、2次バーナ4から供給された空気(混合気)に拡散され、拡散燃焼する。尚、ガス燃料を1次バーナ3にのみ供給すると、1次バーナ3に供給されたガス燃料は、2次バーナ4から供給された空気に拡散され、燃焼部Bに炎を確保する(保炎)。これにより、1次バーナ3に供給されるガス燃料は、保炎燃焼用のガス燃料とする。
2次バーナ4に供給されたガス燃料は、その一部(1次ガス燃料G1)が内層側の燃料供給管53に供給され、その残り(2次ガス燃料G2)が外層側の燃料供給管63に供給される。内層側の燃料供給管53に供給された1次ガス燃料G1は、複数の噴出口から噴出し、空気導入口52から取り入れられた1次空気A1と混合(希薄予混合)される。同様に、外層側の燃料供給管53に供給された2次ガス燃料G2は、複数の噴出口から噴出し、空気導入口61から取り入れられた2次空気と混合(希薄予混合)される。
そして、内層5で予混合された混合気はスワラ54で旋回成分が付与された後、燃焼部Bに供給され、外層6で予混合された混合気はそのまま燃焼部Bに供給される。これにより、内層5で予混合された混合気と外層6で予混合された混合気は、燃焼部Bで希薄予混合燃焼する。尚、2次バーナ4に供給されるガス燃料は、燃焼部Bに供給される全ガス燃料のうち最も割合が大きく、ガス焚きバーナ1の主燃焼を担う。これにより、2次バーナ4に供給されるガス燃料は、主燃焼用のガス燃料とする。
3次バーナ7に供給されたガス燃料は、供給路71から導入される。導入されたガス燃料は、3次バーナ7を通り、燃料噴出口72から燃焼部Bに噴出され、2次バーナ4から供給された混合気に拡散され、過濃拡散燃焼する。尚、3次バーナ7に供給されるガス燃料は、燃焼部Bに供給された全ガス燃料全体で適正な空気比とする還元燃焼を担う。これにより、3次バーナ7に供給されるガス燃料は、還元燃焼用のガス燃料とする。
また、負荷が小さい場合には、外層側の燃料供給管63を閉鎖するとともに、外層側の空気導入口61を閉鎖し、ガス焚きバーナ1の火力(出力)を絞ることもできる。
図4は、予混合燃焼方式及び拡散燃焼方式における空気比と窒素酸化物の排出量との関係を示す図である。図4に示すように、燃焼部Bに供給する全ガス燃料のうち65〜70%を占める主燃焼用のガス燃料を希薄予混合燃焼させると、窒素酸化物(NOx)の排出量は目標とする40ppmよりも低減される。また、全ガス燃料のうち5〜10%を占める保炎燃焼用のガス燃料を拡散燃焼させると、窒素酸化物の排出量は60ppmを上回ることになるが、全ガス燃料に占める割合が小さいので、全体における影響は小さくて済む。同様に、残余のガス燃料(全ガス燃料のうち20〜30%)を過濃拡散燃焼すると、窒素酸化物の排出量は、40ppmと50ppmの間となるが、全ガス燃料に占める割合が予混合燃焼されるガス燃料よりも少ないので、窒素酸化物(NOx)の排出量を抑制できる。これにより、希薄予混合燃焼、拡散燃焼、過濃拡散燃焼による窒素酸化物の排出量を全ガス燃料に占める割合で加重平均を求めると、図4に黒丸で示すように、40ppmを下回る。
図5は、ディフューザとスワラの流速分布を示す図である。図5に示すように、ディフューザは、火炎伝播速度分布が大きく変化する。これにより、保炎にディフューザを用いた場合には、スロートとディフューザとの間隔調整を十分にしないと不安定燃焼の原因となり、逆火が生じる可能性がある。一方、スワラは、火炎伝播速度分布が一様であるため、火炎伝播速度分布による不安定燃焼は避けられる。したがって、本発明の実施の形態であるガス焚きバーナ1も火炎伝播速度分布による不安定燃焼が避けられる。
上述した本発明の実施の形態であるガス焚きバーナ1は、燃焼部Bに供給する全ガス燃料のうち最も大きな割合を占める主燃焼用のガス燃料を希薄予混合燃焼するので、窒素酸化物(NOx)の排出量が低減できる。また、保炎燃焼用のガス燃料を拡散燃焼するので、逆火の可能性が小さくなり、1次バーナの調整が容易になる。尚、還元燃焼用のガス燃料を還元燃焼(過濃拡散燃焼)するが、全ガス燃料のうち残余の割合であるから、窒素酸化物の排出量の低減効果を大きく損なうことはない。
また、スワラ54により保炎するので、火炎伝播速度分布が一様となり、火炎伝播速度分布による不安定燃焼が避けられる。
さらに、2次バーナ4は、1次バーナ3を中心とする円筒状の二層構造で形成されているので、外層側の燃料供給管63を閉鎖するとともに、外層側の空気導入口61を閉鎖し、ガス焚きバーナ1の火力(出力)を絞ることもできる。
本発明に係るガス焚きバーナは、単体で窒素酸化物(NOx)の排出量の低減できるので、火力プラント、より具体的には、ガス焚きのパッケージボイラを構成するガス焚きバーナに好適である。
1 バーナ
2 炉壁
21 バーナスロート
3 1次バーナ
31 燃料噴出口
32 燃料導入部
4 2次バーナ
5 内層
51 出口端面
52 空気導入口(第1の空気導入口)
53 燃料供給管(第1の燃料供給管)
54 スワラ
6 外層
61 空気導入口(第2の空気導入口)
62 ベーン
63 燃料供給管(第2の燃料供給管)
64 バルブ
7 3次バーナ
71 供給路
72 燃料噴出口
B 燃焼部
A1 1次空気
A2 2次空気
G1 1次ガス燃料
G2 2次ガス燃料

Claims (3)

  1. 燃焼部に供給する全ガス燃料のうち小さな割合を占める保炎燃焼用のガス燃料のみを前記燃焼部に供給する1次バーナと、
    前記1次バーナを中心に前記1次バーナを囲んで設けられ、前記全ガス燃料のうち最も大きな割合を占める主燃焼用のガス燃料と空気とを希薄予混合し、希薄予混合した混合気を前記燃焼部に供給する2次バーナと、
    前記2次バーナの外周に前記燃焼部に臨んで設けられ、前記全ガス燃料のうち残余の割合を占める還元燃焼用のガス燃料のみを前記燃焼部に供給する3次バーナと、
    を備え
    前記2次バーナは、前記1次バーナを中心とする円筒状の二層構造で形成され、内側となる内層に空気を導入する第1の空気導入口と前記内層にガス燃料を供給する第1の燃料供給管とを設け、外側となる外層に空気を導入する第2の空気導入口と前記外層にガス燃料を供給する第2の燃料供給管とを設けるとともに、前記第1の空気導入口と前記第2の空気導入口とのうち前記第2の空気導入口の方にだけ空気導入口の開度を調整するベーンを設け、前記第1の燃料供給管と前記第2の燃料供給管のうち前記第2の燃料供給管の方にだけガス燃料の供給量を調整するバルブを設けたことを特徴とするガス焚きバーナ。
  2. 前記内層の出口端面が前記内層の中心を通る軸線と直交する直交端面で形成され、
    前記内層の内部に前記内層から前記燃焼部に供給する空気に旋回成分を付与するスワラを設けたことを特徴とする請求項に記載のガス焚きバーナ。
  3. 前記保炎燃焼用のガス燃料は前記全ガス燃料の5〜10%、前記主燃焼用のガス燃料は前記全ガス燃料の65〜70%、前記還元燃焼用のガス燃料は前記全ガス燃料の残余の量とすることを特徴とする請求項1又は2に記載のガス焚きバーナ。
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