従来のトルクリミッタとして、特許文献1に記載のようなトルクリミッタが知られている。図3及び図4に示すように、このトルクリミッタ100は、中実状の軸部材101と、軸部材101に巻き付けられたコイルバネ102と、コイルバネ102が巻き付けられた状態の軸部材101が内挿される中空の外装部材103と、外装部材103の周壁103a外周面に装着される分離ローラゴム104と、外装部材103の周壁103aの一端部103bに取り付けられる係止部材105と、で構成されている。
かくして、このようなトルクリミッタ100は、図5に示すように、シート材供給装置SDの分離ローラ(図示せず)に取り付けられ分離ローラユニットBRの一部として使用される。すなわち、シート材供給装置SDは、動力源によって軸線回りに回転駆動される駆動軸KRaによって矢印Y1方向に回転駆動する供給ローラKRと、駆動軸KRaと平行状態となるようトルクリミッタ100が分離ローラ(図示せず)に取り付けられた分離ローラユニットBRとで構成されている。なお、分離ローラユニットBRは、バネなどの付勢部材Fによって、分離ローラ(図示せず)に取り付けられたトルクリミッタ100が供給ローラKRへ向けて押圧されている。また、図5では、理解を容易にするため、分離ローラを図示せず、トルクリミッタ100だけ図示するようにしている。
しかして、このようなシート材供給装置SDは、図5(a)に示すように、トルクリミッタ100と供給ローラKRとの間にシート材Pが一枚だけ介在している状態で、供給ローラKRが矢印Y1方向に回転駆動すると、供給ローラKRからシート材Pに対して強い搬送力が付与されて、シート材Pがシート送り方向(矢印Y10方向)に移動する。この際、供給ローラKRからシート材Pを介してトルクリミッタ100に比較的強い駆動力が付与される。これにより、トルクリミッタ100の従動回転のトルクが所定の閾値を上回ることで、トルクリミッタ100が従動回転を許容し、もって、トルクリミッタ100が矢印Y2方向に従動回転することとなる。トルクリミッタ100が従動回転を許容する点につき、より詳しく説明すると、供給ローラKRからシート材Pを介してトルクリミッタ100に比較的強い駆動力が付与された際、トルクリミッタ100の外装部材103にコイルバネ102の締め付け力を緩める軸線回り一方側(開放側)へ締め付け力を超える回転トルクが加わることとなり、もって、外装部材103及びコイルバネ102が軸部材101に対して軸線回り一方側へ回転することとなる。これにより、トルクリミッタ100が従動回転を許容することとなり、もって、トルクリミッタ100が矢印Y2方向に従動回転することとなる。なお、軸部材101は、分離ローラ(図示せず)に軸線回りに固定された状態で取付け固定されている。また、分離ローラゴム104は、分離ローラ側摩擦力が1枚のシート材Pの摩擦力よりも大きくなるように形成されている。これにより、供給ローラKRからシート材Pを介してトルクリミッタ100に比較的強い駆動力が付与された際、トルクリミッタ100の外装部材103にその駆動力が伝わることとなる。
一方、図5(b)に示すように、トルクリミッタ100と供給ローラKRとの間にシート材Pが二枚介在している状態で、供給ローラKRが矢印Y1方向に回転駆動すると、供給ローラKRに直接接触する上部のシート材Pに対しては、供給ローラKRによって比較的強い搬送力が付与されることから、シート材Pがシート送り方向(矢印Y10方向)に移動することとなる(図示では、移動している状態を二点鎖線で示している)。他方で、下部のシート材Pは、付勢部材Fによって供給ローラKR側に付勢されているトルクリミッタ100にて加圧されることで搬送抵抗が付与されることとなる。この搬送抵抗が、上部のシート材Pと下部のシート材Pとの摩擦抵抗を上回ることで、これらシート材P間でスリップが発生する。しかして、このスリップにより、トルクリミッタ100の従動回転のトルクが所定の閾値以下になることで、トルクリミッタ100が従動回転を許容しなくなる。これにより、下部のシート材Pに対する搬送抵抗がより増加して、下部のシート材Pの移動が停止することとなる。このようにして、トルクリミッタ100は、上部のシート材Pと下部のシート材Pを分離することとなる。
なお、トルクリミッタ100が従動回転を許容しなくなるのは、以下の原理によるものである。すなわち、トルクリミッタ100の従動回転のトルクが所定の閾値以下となると、トルクリミッタ100の外装部材103にコイルバネ102の締め付け力を緩める軸線回り一方側(開放側)へ締め付け力を超える回転トルクが加わらないこととなり、もって、外装部材103が軸線回り一方側へ回転しないこととなる。これにより、トルクリミッタ100が従動回転を許容しなくなる。
かくして、このようして、トルクリミッタ100は、使用されることとなる。
ところで、シート材供給装置SDは、毎分の印刷速度が速い、上位モデル(ハイエンド用モデル)と、毎分の印刷速度が遅い、下位モデル(ローエンド用モデル)とに大別される。この上位モデル(ハイエンド用モデル)のシート材供給装置SDに使用されるトルクリミッタ100は、印刷頻度も高く、高速印刷応答精度も求められるため、耐久性が要求されることから、軸部材101の材料として金属が用いられている。そして、下位モデル(ローエンド用モデル)のシート材供給装置SDに使用されるトルクリミッタ100は、耐久性が要求されないため、軸部材101の材料として安価な樹脂が用いられている。なお、軸部材101以外の材料は、上位モデル(ハイエンド用モデル)のシート材供給装置SDに使用されるトルクリミッタ100、下位モデル(ローエンド用モデル)のシート材供給装置SDに使用されるトルクリミッタ100共に、同一の材料が用いられている。
しかしながら、このように、異なる材料を用いてトルクリミッタ100を形成した場合、上位モデル(ハイエンド用モデル)用の専用の付勢部材Fを用意し、下位モデル(ローエンド用モデル)用の専用の付勢部材Fを用意しなければならず、非常に手間とコストがかかるという問題があった。そのため、異なる材料を用いてトルクリミッタ100を形成したとしても、共通の付勢部材Fを使用したい、すなわち、部品の共通化をしたいという要望が高まっていた。
しかしながら、部品の共通化をするには、異なる材料を用いたトルクリミッタ100の単量差を極めて少なくすれば(例えば、5g以内)、部品の共通化が可能であるものの、異なる材料を用いたトルクリミッタ100の単量差を極めて少なくする(例えば、5g以内)のが非常に難しく、未だ部品の共通化ができていないという問題があった。
そこで、本発明は、上記問題に鑑み、部品点数を増やすことなく、部品の共通化をすることができるトルクリミッタを提供することを目的としている。
上記本発明の目的は、以下の手段によって達成される。なお、括弧内は、後述する実施形態の参照符号を付したものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
請求項1の発明によれば、軸部材(2)と、
前記軸部材(2)に巻き付けられたバネ(コイルバネ102)と、
前記バネ(コイルバネ102)が巻き付けられた状態の軸部材(2)が内挿される中空の外装部材(3)と、を有し、
前記軸部材(2)は、長手方向の長さ(L1)が、前記外装部材(3)の長手方向の長さ(L2)より短くなるように形成され、前記外装部材(3)に内挿された際、該軸部材(2)の一端部(2a)が前記外装部材(3)の一端部(3b)より突出され、該軸部材(2)の他端部(2b)が前記外装部材(3)内に没入され、
前記外装部材(3)の他端部(3c)には、軸受部(3e)が一体的に突出して設けられてなることを特徴としている。
また、請求項2の発明によれば、上記請求項1に記載のトルクリミッタにおいて、前記外装部材(3)の内周(内周面3a1)には、前記軸部材(2)の他端部(2b)が前記外装部材(3)内に没入されるように、前記軸部材(2)の他端部(2b)が当接される当接部(段差部3d)が設けられてなることを特徴としている。
次に、本発明の効果について、図面の参照符号を付して説明する。なお、括弧内は、後述する実施形態の参照符号を付したものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
請求項1に係る発明によれば、軸部材(2)は、長手方向の長さ(L1)が、外装部材(3)の長手方向(L2)の長さより短くなるように形成されている。これにより、外装部材(3)に軸部材(2)が内挿された際、その軸部材(2)の一端部(2a)が外装部材(3)の一端部(3b)より突出され、その軸部材(2)の他端部(2b)が外装部材(3)内に没入されることとなる。さらに、外装部材(3)の他端部(3c)には、軸受部(3e)が一体的に突出して設けられている。
しかして、このように、軸部材(2)を短く形成するようにし、外装部材(3)の他端部(3c)に軸受部(3e)を一体的に突出して設けるようにすれば、シート材供給装置(SD)の上位モデル(ハイエンド用モデル)用に、軸部材(2)の材料として金属を使用し、シート材供給装置(SD)の下位モデル(ローエンド用モデル)用に、軸部材(2)の材料として安価な樹脂を使用したとしても、軸部材(2)の材料だけで異なる材料を用いたトルクリミッタ(1)の単量差を従来に比べ極めて少なく(例えば、5g以内)することが可能となる。
しかして、本発明によれば、部品点数を増やすことなく、部品の共通化を図ることが可能となる。
また、本発明によれば、外装部材(3)の他端部(3c)に軸受部(3e)を一体的に突出して設けるようにしておけば、シート材(P)の様々な紙幅に対応すべく、軸部材(2)の長手方向(L1)の長さを変えることなく、外装部材(3)の長手方向(L2)の長さを自由に変更することが可能となる。
一方、請求項2に係る発明によれば、外装部材(3)の内周(内周面3a1)には、軸部材(2)の他端部(2b)が外装部材(3)内に没入されるように、軸部材(2)の他端部(2b)が当接される当接部(段差部3d)が設けられているから、軸部材(2)の他端部(2b)が当接部(段差部3d)に当接されるまで、軸部材(2)を外装部材(3)に内挿するだけ良いため、組立作業が容易となる。
以下、本発明に係るトルクリミッタの一実施形態を、図面を参照して具体的に説明する。なお、以下の説明において、上下左右の方向を示す場合は、図示正面から見た場合の上下左右をいうものとする。また、従来の部材と同一の部材は同一の符号を付し、詳細な説明は省略することとする。
図1及び図2に示すように、トルクリミッタ1は、中実状の軸部材2と、軸部材2に巻き付けられたコイルバネ102と、コイルバネ102が巻き付けられた状態の軸部材2が内挿される中空の外装部材3と、外装部材3の外周に装着される分離ローラゴム104と、外装部材3の周壁3aの一端部3bに取り付けられる係止部材105と、で構成されている。
軸部材2は、鉄などの金属、又は、樹脂等で形成され、図1及び図2に示すように、略円柱状に形成され、従来の軸部材2に比べ短尺に形成されている。すなわち、従来の軸部材101は、図4に示すように、長手方向の長さL10が、外装部材103の長手方向の長さL11より長くなるように長尺に形成されている。これにより、従来の軸部材101は、図4に示すように、外装部材103に内挿された際、その外装部材103の両端部(一端部103b,他端部103c)より、軸部材101の両端部(一端部101a,他端部101b)が突出されることとなる。一方、本実施形態における軸部材2は、図2に示すように、長手方向の長さL1が、外装部材3の長手方向の長さL2より短くなるように短尺に形成されている。これにより、図2に示すように、外装部材3に軸部材2が内挿された際、軸部材2の一端部2aが外装部材3の一端部3bより突出され、軸部材2の他端部2bが外装部材3内に没入されることとなる。より詳しく説明すると、図5に示すシート材供給装置SDの分離ローラ(図示せず)に、トルクリミッタ1を取り付ける際、図1及び図2に示す軸部材2の一端部2aが、分離ローラ(図示せず)に取り付けられることとなる。そのため、図1及び図2に示す軸部材2の一端部2aには、分離ローラ(図示せず)に軸部材2の一端部2aを取り付けるための凹み段部2a1が形成されている。それゆえ、図2に示すように、外装部材3に軸部材2が内挿された際、分離ローラ(図示せず)に軸部材2の一端部2aが取り付けられるようにするため、凹み段部2a1が外部に露呈するよう、軸部材2の一端部2aが外装部材3の一端部3bより突出するようにしている。また、図2に示すように、軸部材2の長手方向の長さL1は、外装部材3の長手方向の長さL2より短くなるように形成されているから、外装部材3に軸部材2が内挿された際、凹み段部2a1が外部に露呈するように、軸部材2の一端部2aを外装部材3の一端部3bより突出させるようにすれば、軸部材2の他端部2bは、外装部材3の他端部3cから突出されず、没入されることとなる。かくして、外装部材3に軸部材2が内挿された際、図2に示すように、軸部材2の一端部2aが外装部材3の一端部3bより突出され、軸部材2の他端部2bが外装部材3内に没入されることとなる。
外装部材3は、樹脂等で形成され、図2に示すように、中空の略円筒状に形成されている。このような外装部材3には、一端部3bの周壁所定箇所(図示では、上部)に矩形状のスリットが形成された係合部3b1が形成されている。この係合部3b1は、図2に示すように、外装部材3の軸線方向に沿って形成されており、図1に示すコイルバネ102に設けられている巻き終わり端部102aから径方向外方へ延びるフック部102bが、図2に示すように、係合されるようになっている。なお、この係合部3b1は、外装部材3にコイルバネ102の締め付け力を緩める軸線回り一方側(開放側)へ締め付け力を超える回転トルクが加わると、コイルバネ102の締め付け力を緩める軸線回り一方側にフック部102bを押動するように構成されている。これにより、軸部材2に巻き付けられたコイルバネ102は、拡径することとなり、もって、軸部材2に対して軸線回りに摺動可能な状態となる。
また、この係合部3b1は、図1に示すリング状の係止部材105に設けられている径方向外方へ延びる係止部105aが、図2に示すように、係合されるようになっている。これにより、コイルバネ102が外装部材3の外方へ飛び出してしまう事態を低減させるようにすることができる。
一方、図2に示すように、外装部材3の周壁3aの内周面3a1には、図2に示すように、軸部材2の径よりも径大な空間S1が形成される一方、軸部材2の径よりも径小な空間S2が形成されるように、段差部3dが形成されている。これにより、外装部材3に軸部材2が内挿された際、図2に示すように、空間S1内に、コイルバネ102が巻き付けられた状態の軸部材2が内挿され、段差部3dに軸部材2の他端部2bが当接されることとなるから、空間S2内に、コイルバネ102が巻き付けられた状態の軸部材2が内挿されないこととなる。しかして、このような段差部3dを形成するようにすれば、凹み段部2a1が外部に露呈されるよう、軸部材2の一端部2aを外装部材3の一端部3bより突出させるよう外装部材3に軸部材2を内挿するにあたって、軸部材2の他端部2bが段差部3dに当接されるまで軸部材2を外装部材3に内挿するだけ良いため、組立作業が容易となる。
他方、外装部材3の他端部3cには、図1及び図2に示すように、筒状の軸受部3eが一体的に突出して設けられている。この軸受部3eは、図5に示すシート材供給装置SDの分離ローラ(図示せず)に、トルクリミッタ1を取り付ける際、分離ローラ(図示せず)に取り付けられるものである。すなわち、従来においては、図4に示すように、外装部材103の他端部103cより突出されている軸部材101の他端部101bが軸受部の役割を担い、分離ローラ(図示せず)に取り付けられるようになっていた。しかしながら、本実施形態においては、軸部材2の他端部2bが、外装部材3内に没入されているため、軸部材2の他端部2bが、軸受部の役割を担うことはできない。そこで、本実施形態においては、外装部材3の他端部3cに軸受部3eを一体的に突出して設けるようにしている。しかして、このようにすれば、従来のトルクリミッタ100と同様、図5に示すシート材供給装置SDの分離ローラ(図示せず)に、トルクリミッタ1を取り付けることが可能となる。なお、この際、外装部材3にコイルバネ102の締め付け力を緩める軸線回り一方側(開放側)へ締め付け力を超える回転トルクが加わると、外装部材3及びコイルバネ102が軸部材2に対して軸線回り一方側へ回転することとなるため、軸受部3eも回転することとなる。しかしながら、外装部材3及びコイルバネ102が軸部材2に対して軸線回り一方側へ回転すれば特段問題ないため、軸受部3eが回転しても何の支障もない。
かくして、上記のように構成されるトルクリミッタ1は、従来のトルクリミッタ100と同様、図5に示すシート材供給装置SDの分離ローラ(図示せず)に取り付けて使用されることとなる。なお、動作内容は、従来のトルクリミッタ100と同一であるため、説明は省略することとする。
しかして、以上説明した本実施形態によれば、軸部材2は、長手方向の長さL1が、外装部材3の長手方向L2の長さより短くなるように形成されている。これにより、外装部材3に軸部材2が内挿された際、その軸部材2の一端部2aが外装部材3の一端部3bより突出され、その軸部材2の他端部2bが外装部材3内に没入されることとなる。さらに、外装部材3の他端部3cには、軸受部3eが一体的に突出して設けられている。
しかして、このように、軸部材2を短く形成するようにし、外装部材3の他端部3cに軸受部3eを一体的に突出して設けるようにすれば、シート材供給装置SDの上位モデル(ハイエンド用モデル)用に、軸部材2の材料として耐久性がある金属を使用し、シート材供給装置SDの下位モデル(ローエンド用モデル)用に、軸部材2の材料として安価な樹脂を使用したとしても、軸部材2の材料だけで異なる材料を用いたトルクリミッタ1の単量差を従来に比べ極めて少なくすることが可能となる。それゆえ、軸部材2を短く形成するようにし、外装部材3の他端部3cに軸受部3eを一体的に突出して設けるようにすれば、単量差を極めて少なく(例えば、5g以内)することが可能となる。
しかして、本実施形態によれば、部品点数を増やすことなく、部品の共通化を図ることが可能となる。
また、外装部材3の他端部3cに軸受部3eを一体的に突出して設けるようにしておけば、シート材P(図5参照)の様々な紙幅に対応すべく、軸部材2の長手方向L1の長さを変えることなく、外装部材3の長手方向L2の長さを自由に変更することが可能となる。すなわち、一般的に、シート材P(図5参照)の紙幅が広い(例えば、A0)場合には、外装部材の長手方向の長さが長いものが必要となり、シート材P(図5参照)の紙幅が狭い(例えば、A4)場合には、外装部材の長手方向の長さが短いものが必要となる。そのため、従来においては、軸部材101の他端部101bが軸受部の役割を担っていることから、外装部材103の長手方向の長さL11に合わせて、軸部材101の長手方向の長さL10も変更しなければならず、もって、部品の共通化を図ることがますます困難であるという問題があった。しかしながら、本実施形態のように、外装部材3の他端部3cに軸受部3eを一体的に突出して設けるようにしておけば、外装部材3の長手方向の長さL2を変更しても、軸部材2の長手方向の長さL1は変更する必要がないため、シート材P(図5参照)の様々な紙幅に対応すべく、外装部材3の長手方向L2の長さを自由に変更したとしても、単量差を極めて少なく(例えば、5g以内)することが可能となる。それゆえ、外装部材3の他端部3cに軸受部3eを一体的に突出して設けるようにしておけば、シート材P(図5参照)の様々な紙幅に対応すべく、軸部材2の長手方向L1の長さを変えることなく、外装部材3の長手方向L2の長さを自由に変更することが可能となる。
なお、本実施形態において示した構成はあくまで一例であり、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において種々の変形・変更が可能である。例えば、本実施形態においては、コイルバネ102が外装部材3の外方へ飛び出してしまう事態を低減させるために、リング状の係止部材105を設ける例を示したが、必要なければ、設けなくとも良い。
また、本実施形態においては、外装部材3の周壁3aの内周面3a1に段差部3dを形成し、軸部材2の他端部2bを当接させるようにしたが、それに限らず、軸部材2の他端部2bを当接させるものであれば、どのようなものであっても良い。