JP2019015391A - 駆動伝達装置及びギア - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、ギアが軸部材から分解容易な駆動伝達装置を提供することを目的としている。
【解決手段】 回転する送りローラ2であって、外周面からスラスト方向に突出し、かつ回転軸線方向に平行なローレット加工部2dを有するギア圧入部2cが設けられる送りローラ2と、ギア圧入部2cが圧入される圧入穴3aを有する送りローラギア3と、を有し、ギア圧入部2cを囲む圧入穴3aの壁面3a1は、圧入穴3aに圧入された送りローラ2のローレット加工部2dが接触する接触面3a2と、送りローラギア3のラジアル方向に延びて送りローラ2に非接触な非接触面40aと、を有し、圧入穴3aに圧入されたギア圧入部2cの外周面2gと非接触面40aによって送りローラ2の回転軸線方向に延びる逃げ部40の壁面が形成されることを特徴とする。
【選択図】 図5
【解決手段】 回転する送りローラ2であって、外周面からスラスト方向に突出し、かつ回転軸線方向に平行なローレット加工部2dを有するギア圧入部2cが設けられる送りローラ2と、ギア圧入部2cが圧入される圧入穴3aを有する送りローラギア3と、を有し、ギア圧入部2cを囲む圧入穴3aの壁面3a1は、圧入穴3aに圧入された送りローラ2のローレット加工部2dが接触する接触面3a2と、送りローラギア3のラジアル方向に延びて送りローラ2に非接触な非接触面40aと、を有し、圧入穴3aに圧入されたギア圧入部2cの外周面2gと非接触面40aによって送りローラ2の回転軸線方向に延びる逃げ部40の壁面が形成されることを特徴とする。
【選択図】 図5
Description
本発明は、複写機、プリンタ等の画像形成装置や画像読取装置に設けられる駆動伝達装置及びギアに関する。
従来、記録材を送るための送りローラと、送りローラの軸部が圧入される送りローラギアとを備えた画像形成装置が知られている。特許文献1では、記録材を送るための送りローラの軸部の外周面にローレット加工部を設け、このローレット加工部を送りローラギアの圧入穴に圧入することで送りローラと送りローラギアとの空回りを防止する。
しかしながら、特許文献1では、樹脂製の送りローラギアの圧入穴内に送りローラの軸部の外周面に設けたローレット加工部を一旦圧入すると、しっかりと固定される。このため樹脂製の送りローラギアを破壊しない限りは、送りローラギアを送りローラの軸部から分解することができなかった。
送りローラギアのラジアル方向(送りローラの長手方向に直角な方向)の回転強度は必要ではあるが、送りローラギアのスラスト方向(送りローラの長手方向)の強度は、低くても良い。しかしながら送りローラの軸部の外周面に形成したローレット加工部に送りローラギアの樹脂が食い込むためスラスト方向の強度も高くなっていた。
リサイクルやリユース等のエコロジーの観点から送りローラと送りローラギアとの分解容易性が求められている。また、メンテナンス交換部品に掛かるランニングコストの低減も求められる。送りローラと送りローラギアとの分解時に樹脂製の送りローラギアをニッパ等の工具を用いて破壊する場合は、大きな力が必要であったり割れた破片が飛散したりするといった問題があった。
本発明は前記課題を解決するものであり、その目的とするところは、ギアが軸部材から分解容易な駆動伝達装置を提供するものである。
前記目的を達成するための本発明に係る駆動伝達装置の代表的な構成は、回転する軸部材であって、外周面からスラスト方向に突出し、かつ回転軸線方向に平行な突条部を有する圧入部が設けられる軸部材と、前記圧入部が圧入される圧入穴を有するギアと、を有し、前記圧入部を囲む前記圧入穴の壁面は、前記圧入穴に圧入された前記軸部材の突条部が接触する接触面と、前記ギアのラジアル方向に延びて前記軸部材に非接触な非接触面と、を有し、前記圧入穴に圧入された前記圧入部の外周面と前記非接触面によって前記軸部材の回転軸線方向に延びる貫通穴の壁面が形成されることを特徴とする。
本発明によれば、ギアが軸部材から分解容易である。
図により本発明に係る駆動伝達装置及びギアの一実施形態を具体的に説明する。
〔第1実施形態〕
図1〜図9を用いて本発明に係る駆動伝達装置及びギアの第1実施形態の構成について説明する。
図1〜図9を用いて本発明に係る駆動伝達装置及びギアの第1実施形態の構成について説明する。
<画像形成装置>
先ず、図1〜図3を用いて本発明に係る駆動伝達装置及びギアを備えた画像形成装置20の構成について説明する。図1は、画像形成装置20の構成を示す斜視説明図である。図2は、画像形成装置20の駆動部に設けられるモータ8と各ギアの構成を示す側面説明図である。図3は、送りローラ2のギア圧入部2cに設けられたローレット加工部2dと、送りローラギア3の圧入穴3aとの圧入状態を示す断面説明図である。図1に示す画像形成装置20は、熱転写プリンタの一例である。
先ず、図1〜図3を用いて本発明に係る駆動伝達装置及びギアを備えた画像形成装置20の構成について説明する。図1は、画像形成装置20の構成を示す斜視説明図である。図2は、画像形成装置20の駆動部に設けられるモータ8と各ギアの構成を示す側面説明図である。図3は、送りローラ2のギア圧入部2cに設けられたローレット加工部2dと、送りローラギア3の圧入穴3aとの圧入状態を示す断面説明図である。図1に示す画像形成装置20は、熱転写プリンタの一例である。
図1に示す画像形成装置20は、金属製のフレーム1a,1bと、シートからなる記録材19に画像を形成する画像形成手段となるサーマルヘッド18が設けられる画像形成部に記録材19を送るための金属製の軸部材となる送りローラ2とを有する。送りローラ2は、シート搬送ローラとして構成される。更に、送りローラ2の長手方向の端部の外周面に形成されたローレット加工部2dが圧入される圧入穴3aが設けられた樹脂製の送りローラギア3とを有する。
更に、画像形成装置20は、送りローラ2に所定の押圧力で接触する金属製の押さえローラ4を有する。更に、送りローラ2の長手方向の両端部及び押さえローラ4の長手方向の両端部をそれぞれ回転可能に支持する樹脂製の軸受5a,5b,6a,6bとを有する。更に、軸受6a,6bをそれぞれ支持する金属製の軸受支持板7a,7bと、駆動源となるモータ8と、モータ8を取り付けるための金属製のモータブラケット9とを有する。
更に、画像形成装置20は、中間ギア10,11,13,21,24と、揺動ギア12,22,23と、図示しないインクシートを巻き取る巻取りギア14とを有する。更に、ローラ軸15と、ローラ軸15に取り付けられたゴム製の搬送ローラ16と、ローラ軸ギア17と、サーマルヘッド18とを備えている。図1に示すように、図示しないインクシートを巻き取る巻取りギア14が取り付けられている一方のフレーム1aと対向する他方のフレーム1bには、図示しないインクシートを取り付けるためのインクシート挿入部1b1が設けられている。
図3に示すように、一対のフレーム1a,1bには、それぞれ軸受支持板7a,7bが設けられている。一対の軸受支持板7a,7bには、それぞれ軸受6a,6bが設けられている。押さえローラ4の軸受支持部4a,4bは、一対の軸受支持板7a,7bにそれぞれ設けられた一対の軸受6a,6bにより回転可能に支持されている。一対の軸受支持板7a,7bは、図示しない押圧手段により押さえローラ4を送りローラ2に対して所定の押圧力で押圧するように構成されている。これにより押さえローラ4は、送りローラ2に対して所定の押圧力で接触する。
図1に示すように、一方のフレーム1aの側面には、モータブラケット9が設けられている。モータブラケット9には、駆動源となるモータ8が取り付けられている。サーマルヘッド18は、他方のフレーム1bの内側面に設けられたサーマルヘッド支持部18aを中心に回動可能に設けられている。サーマルヘッド18は、図示しないインクシート及び記録材19をゴム製の図示しないプラテンローラとの間に挟み込むことが可能なように構成されている。
<駆動伝達装置>
図3〜図6を用いて本発明に係る駆動伝達装置の構成について説明する。図4は、図3のT−T断面図である。図5は、送りローラ2と送りローラギア3の構成を示す分解斜視図である。図6は、送りローラ2の構成を示す側面説明図である。図3〜図6に示す送りローラ2は、シートからなる記録材19を搬送するシート搬送ローラとして構成され、回転する軸部材である。送りローラ2(軸部材)には、外周面からスラスト方向に突出し、かつ回転軸線方向(図3の左右方向)に平行な突条部となるローレット加工部2dを有するギア圧入部2c(圧入部)が設けられている。送りローラギア3は、ギア圧入部2c(圧入部)が圧入される圧入穴3aを有するギアである。
図3〜図6を用いて本発明に係る駆動伝達装置の構成について説明する。図4は、図3のT−T断面図である。図5は、送りローラ2と送りローラギア3の構成を示す分解斜視図である。図6は、送りローラ2の構成を示す側面説明図である。図3〜図6に示す送りローラ2は、シートからなる記録材19を搬送するシート搬送ローラとして構成され、回転する軸部材である。送りローラ2(軸部材)には、外周面からスラスト方向に突出し、かつ回転軸線方向(図3の左右方向)に平行な突条部となるローレット加工部2dを有するギア圧入部2c(圧入部)が設けられている。送りローラギア3は、ギア圧入部2c(圧入部)が圧入される圧入穴3aを有するギアである。
図4に示すように、送りローラ2(軸部材)のギア圧入部2c(圧入部)を囲む圧入穴3aの壁面3a1は、該圧入穴3aに圧入された送りローラ2(軸部材)のローレット加工部2d(突条部)が接触する接触面3a2を有する。更に、送りローラギア3(ギア)のラジアル方向に延びて送りローラ2(軸部材)に非接触な非接触面40aとを有する。
そして、送りローラギア3(ギア)の圧入穴3aに圧入された送りローラ2(軸部材)のギア圧入部2c(圧入部)の外周面2gと非接触面40aとによって送りローラ2(軸部材)の回転軸線方向に延びる貫通穴となる逃げ部40の壁面が形成される。本実施形態の駆動伝達装置25は、画像形成装置20に用いられるシート搬送ローラとしての送りローラ2を駆動するための駆動伝達装置25として構成される。。
<送りローラ>
図3〜図6を用いてシート搬送ローラであって軸部材となる送りローラ2の構成について説明する。図3に示すように、軸部材となる送りローラ2の長手方向の両端部には、互いに対向するフレーム1a,1bにそれぞれ設けられた一対の軸受5a,5bにより回転可能に軸支される軸受支持部2a,2bが設けられている。
図3〜図6を用いてシート搬送ローラであって軸部材となる送りローラ2の構成について説明する。図3に示すように、軸部材となる送りローラ2の長手方向の両端部には、互いに対向するフレーム1a,1bにそれぞれ設けられた一対の軸受5a,5bにより回転可能に軸支される軸受支持部2a,2bが設けられている。
一方の軸受支持部2aよりもフレーム1aの外側にはギア圧入部2cが突出されている。図3、図5及び図6に示すように、ギア圧入部2cの外周面2gには、ローレット加工により回転軸線方向に平行な一対の突条部からなるローレット加工部2dが設けられている。ここで、突条部とは、図5に示すように、送りローラ2の回転軸線方向に平行な直線状の凸部をいう。ローレット加工部2dの間には、円周面部2eが設けられている。ローレット加工部2dが設けられたギア圧入部2cは、送りローラギア3の圧入穴3a内に圧入される。
図5及び図6に示すように、一対の突条部からなるローレット加工部2dは、凹部2fを挟むように送りローラ2の回転軸線方向に沿って平行で直線状に形成されている。ローレット加工部2dは、図6に示すように、送りローラ2の中心軸を中心に円周面部2eの周方向に沿って45度の間隔で8対設けられている。送りローラ2の円周面部2eは、ローレット加工部2dが形成される領域以外の部分に設けられている。本実施形態の円周面部2eは、互いに隣設されたローレット加工部2dの間に位置するように設けられている。
<送りローラギア>
次に、図7を用いて本発明に係るギアとなる送りローラギア3の構成について説明する。図7は、送りローラギア3の構成を示す側面説明図である。図5に示すように、送りローラ2(軸部材)には、該送りローラ2の外周面からスラスト方向に突出し、かつ回転軸線方向(図3の左右方向)に平行なローレット加工部2d(突条部)を有するギア圧入部2c(圧入部)が設けられる。図7に示す送りローラギア3(ギア)は、送りローラ2(軸部材)を回転させるギアである。送りローラギア3(ギア)は、送りローラ2(軸部材)のギア圧入部2c(圧入部)が圧入される圧入穴3aを有する。
次に、図7を用いて本発明に係るギアとなる送りローラギア3の構成について説明する。図7は、送りローラギア3の構成を示す側面説明図である。図5に示すように、送りローラ2(軸部材)には、該送りローラ2の外周面からスラスト方向に突出し、かつ回転軸線方向(図3の左右方向)に平行なローレット加工部2d(突条部)を有するギア圧入部2c(圧入部)が設けられる。図7に示す送りローラギア3(ギア)は、送りローラ2(軸部材)を回転させるギアである。送りローラギア3(ギア)は、送りローラ2(軸部材)のギア圧入部2c(圧入部)が圧入される圧入穴3aを有する。
図4に示すように、ギア圧入部2c(圧入部)を囲む圧入穴3aの壁面3a1は、該圧入穴3aに圧入される送りローラ2(軸部材)のローレット加工部2d(突条部)が接触する接触面3a2を有する。更に、該圧入穴3aに圧入される送りローラ2(軸部材)のローレット加工部2d(突条部)に非接触な非接触面40aを有する。非接触面40aは、送りローラギア3(ギア)のラジアル方向(径方向)に延びる。非接触面40aと、圧入穴3aに圧入される送りローラ2(軸部材)のギア圧入部2c(圧入部)の外周面2gとによって送りローラ2(軸部材)の回転軸線方向(図3の左右方向)に延びる貫通穴となる逃げ部40の壁面が形成される。
図7に示すように、送りローラギア3の軸中心には、貫通穴からなる圧入穴3aが設けられている。圧入穴3aに連続されて、送りローラギア3を回転軸線方向に貫通する断面略円弧状の開口からなる逃げ部40が設けられている。本実施形態の逃げ部40は、圧入穴3aを中心に送りローラギア3の周方向に沿って120度ずつずれた位置に三箇所設けられている。図3に示すように、送りローラギア3の圧入穴3aの回転軸線方向の長さは、送りローラ2のローレット加工部2dが形成されるギア圧入部2cの回転軸線方向の長さに対応している。
<圧入>
図3及び図4に示すように、送りローラ2のギア圧入部2cは、送りローラギア3の圧入穴3a内に圧入されている。図4に示すように、送りローラ2のギア圧入部2cが送りローラギア3の圧入穴3a内に圧入される。その状態では、金属製の送りローラ2のギア圧入部2cの一対の突条部からなるローレット加工部2dは、樹脂製の送りローラギア3の圧入穴3aの壁面3a1に食い込んでいる。
図3及び図4に示すように、送りローラ2のギア圧入部2cは、送りローラギア3の圧入穴3a内に圧入されている。図4に示すように、送りローラ2のギア圧入部2cが送りローラギア3の圧入穴3a内に圧入される。その状態では、金属製の送りローラ2のギア圧入部2cの一対の突条部からなるローレット加工部2dは、樹脂製の送りローラギア3の圧入穴3aの壁面3a1に食い込んでいる。
送りローラ2のギア圧入部2cの一対の突条部からなるローレット加工部2dは、送りローラギア3の圧入穴3aの壁面3a1に食い込むことが可能な高さ(本実施形態では円周面部2eから0.1mm〜0.2mmの高さ)を有する。これにより送りローラ2と送りローラギア3とが空回りしないように連結される。送りローラ2のギア圧入部2cの円周面部2eの外径は、送りローラ2のギア圧入部2cの領域以外の外径と実質的に同一の外径(本実施形態では約6mm)を有している。送りローラ2のギア圧入部2cの円周面部2eは、送りローラギア3の圧入穴3aの壁面3a1に接触する。
<記録材の送り動作>
次に、図1及び図2を用いて画像形成装置20の記録材19の送り動作について説明する。画像形成装置20の記録材19の送り動作としては、図1及び図2に示すように、モータ8の駆動ギア8aの回転駆動力が中間ギア11,10を介して送りローラギア3に伝達される。送りローラギア3に対して揺動可能に噛合された揺動ギア12を介してサーマルヘッド18と、図示しないインクシート巻取りローラに設けられた巻取りギア14に伝達される。更に、送りローラギア3に噛合された中間ギア13,21及び揺動ギア23を介してローラ軸ギア17に伝達され、ローラ軸ギア17が設けられたローラ軸15に伝達される。これによりローラ軸15に設けられた搬送ローラ16が回転駆動される。
次に、図1及び図2を用いて画像形成装置20の記録材19の送り動作について説明する。画像形成装置20の記録材19の送り動作としては、図1及び図2に示すように、モータ8の駆動ギア8aの回転駆動力が中間ギア11,10を介して送りローラギア3に伝達される。送りローラギア3に対して揺動可能に噛合された揺動ギア12を介してサーマルヘッド18と、図示しないインクシート巻取りローラに設けられた巻取りギア14に伝達される。更に、送りローラギア3に噛合された中間ギア13,21及び揺動ギア23を介してローラ軸ギア17に伝達され、ローラ軸ギア17が設けられたローラ軸15に伝達される。これによりローラ軸15に設けられた搬送ローラ16が回転駆動される。
<駆動伝達経路>
図2に示すように、駆動源となるモータ8の駆動ギア8aには、二段ギアからなる中間ギア11の大径ギア11aが噛合されている。回転中心が固定された中間ギア11の小径ギア11bには、二段ギアからなる中間ギア10の大径ギア10aが噛合されている。中間ギア10の小径ギア10bには、送りローラギア3が噛合されている。これにより送りローラギア3には、モータ8からの回転駆動力が中間ギア11,10を介して伝達される。
図2に示すように、駆動源となるモータ8の駆動ギア8aには、二段ギアからなる中間ギア11の大径ギア11aが噛合されている。回転中心が固定された中間ギア11の小径ギア11bには、二段ギアからなる中間ギア10の大径ギア10aが噛合されている。中間ギア10の小径ギア10bには、送りローラギア3が噛合されている。これにより送りローラギア3には、モータ8からの回転駆動力が中間ギア11,10を介して伝達される。
揺動可能に設けられた二段ギアからなる揺動ギア12の小径ギア12bは、送りローラギア3に噛合している。揺動ギア12は、揺動することにより大径ギア12aが巻取りギア14に噛合可能なように構成されている。巻取りギア14は、図示しないインクシート巻取りローラに設けられている。
中間ギア13は、送りローラギア3に噛合されている。中間ギア13は、更に、二段ギアからなる中間ギア21の大径ギア21aに噛合されている。中間ギア21の小径ギア21bには、それぞれ揺動可能に設けられた揺動ギア22,23が噛合されている。揺動ギア23には、ローラ軸ギア17が噛合されている。ローラ軸ギア17には、中間ギア24が噛合されている。
モータ8の駆動ギア8aの回転駆動力が中間ギア11,10を介して送りローラギア3に伝達され、更に、送りローラギア3から中間ギア13,21及び揺動ギア23を介してローラ軸ギア17に伝達される。そして、ローラ軸ギア17が固定されたローラ軸15に伝達されてローラ軸15に設けられたゴム製の搬送ローラ16が回転駆動される。
<画像形成動作>
次に、図1〜図7を用いて画像形成装置20の画像形成動作について説明する。
次に、図1〜図7を用いて画像形成装置20の画像形成動作について説明する。
<印刷時>
印刷時には、モータ8の駆動ギア8aが図2の矢印E方向に回転する。これにより駆動ギア8aに大径ギア11aが噛合する中間ギア11は図2の矢印F方向に回転する。中間ギア11の小径ギア11bに大径ギア10aが噛合する中間ギア10は図2の矢印G方向に回転する。
印刷時には、モータ8の駆動ギア8aが図2の矢印E方向に回転する。これにより駆動ギア8aに大径ギア11aが噛合する中間ギア11は図2の矢印F方向に回転する。中間ギア11の小径ギア11bに大径ギア10aが噛合する中間ギア10は図2の矢印G方向に回転する。
中間ギア10の小径ギア10bに噛合された送りローラギア3は、図2の矢印H方向に回転する。送りローラギア3に小径ギア12bが噛合された揺動ギア12は、送りローラギア3の図2の矢印H方向の回転に追従して図2の矢印U1方向に揺動して大径ギア12aが巻取りギア14に噛合する。これにより送りローラギア3に伝達されたモータ8の回転駆動力が揺動ギア12を介して巻取りギア14に伝達される。巻取りギア14は、図示しないインクシート巻取りローラに設けられており、図示しないインクシート巻取りローラの回転により図示しないインクシートが巻き取られる。
また、送りローラギア3には、中間ギア13が噛合され、中間ギア13には中間ギア21の大径ギア21aが噛合されている。中間ギア21の小径ギア21bには、揺動ギア22,23がそれぞれ噛合されており、揺動ギア23にはローラ軸ギア17が噛合されている。ローラ軸ギア17は、図1に示すローラ軸15に設けられており、ローラ軸15には搬送ローラ16が設けられている。これにより送りローラギア3に伝達されたモータ8の回転駆動力が中間ギア13、中間ギア21、揺動ギア23、ローラ軸ギア17を介してローラ軸15に伝達される。ローラ軸15に設けられた搬送ローラ16により記録材19が搬送される。
このとき、サーマルヘッド18は、サーマルヘッド支持部18aを中心に図示しないプラテンローラを押圧する図1の矢印A方向に回動される。これにより記録材19は、図示しないプラテンローラとサーマルヘッド18とにより押圧挟持された状態で送りローラ2と押さえローラ4とにより挟持されて正方向(図1の矢印C方向)に搬送される。画像情報に応じてサーマルヘッド18が発熱し、インクシートのインクを熱溶融して記録材19に転写することで記録材19に画像が形成される。
<非印刷時>
非印刷時において、図1の矢印D方向で示す記録材19の逆方向への搬送時には、モータ8の駆動ギア8aが図2の矢印I方向に回転する。このとき、中間ギア11は、図2の矢印J方向に回転し、中間ギア10は、図2の矢印K方向に回転する。送りローラギア3は、図2の矢印L方向に回転する。揺動ギア12は、送りローラギア3の図2の矢印L方向の回転に追従して図2の矢印U2方向に揺動して大径ギア12aが巻取りギア14から離れる。
非印刷時において、図1の矢印D方向で示す記録材19の逆方向への搬送時には、モータ8の駆動ギア8aが図2の矢印I方向に回転する。このとき、中間ギア11は、図2の矢印J方向に回転し、中間ギア10は、図2の矢印K方向に回転する。送りローラギア3は、図2の矢印L方向に回転する。揺動ギア12は、送りローラギア3の図2の矢印L方向の回転に追従して図2の矢印U2方向に揺動して大径ギア12aが巻取りギア14から離れる。
このとき、揺動ギア12の大径ギア12aは、巻取りギア14に噛合しない。これにより巻取りギア14が設けられた図示しないインクシート巻取りローラは回転しない。一方、サーマルヘッド18は、サーマルヘッド支持部18aを回動中心として図1の矢印B方向で示す図示しないプラテンローラから離間する方向に回動される。これにより記録材19は、サーマルヘッド18と図示しないプラテンローラとにより押圧挟持されない状態で送りローラ2と押さえローラ4とにより挟持されて図1の矢印D方向で示す逆方向に搬送される。
<記録材の送り精度>
次に、図8及び図9を用いて送りローラ2と送りローラギア3との偏心による記録材19の送り精度について説明する。図8は、送りローラ2と送りローラギア3の偏心量と、送りローラギア3と中間ギア10の小径ギア10bとの噛み合い位置Mと、送りローラ2の記録材19に対する接触位置Nとの関係を示す断面説明図である。
次に、図8及び図9を用いて送りローラ2と送りローラギア3との偏心による記録材19の送り精度について説明する。図8は、送りローラ2と送りローラギア3の偏心量と、送りローラギア3と中間ギア10の小径ギア10bとの噛み合い位置Mと、送りローラ2の記録材19に対する接触位置Nとの関係を示す断面説明図である。
図9は、図8に示す送りローラギア3と送りローラとが180°回転したときの様子を示す。そのときの送りローラ2と送りローラギア3の偏心量と、送りローラギア3と中間ギア10の小径ギア10bとの噛み合い位置Mと、送りローラ2の記録材19に対する接触位置Nとの関係を示す断面説明図である。尚、図8及び図9では、送りローラギア3に設けられる逃げ部40を省略している。
本実施形態では、図8に示すように、中間ギア10の小径ギア10bと送りローラギア3との噛み合い位置Mが、送りローラギア3の軸中心Oに対する偏心量Rが実質的に最大偏心量Rmaxとなる位置Pmaxのときを考慮する。そのとき、送りローラ2と記録材19との接触位置Nが、送りローラ2の軸中心Oに対する偏心量rが実質的に最大偏心量rmaxとなる位置pmaxになるように、送りローラ2のギア圧入部2cが送りローラギア3の圧入穴3a内に圧入される。
図8に示すように、中間ギア10の小径ギア10bと送りローラギア3との噛み合い位置Mが、送りローラギア3の軸中心Oに対する偏心量Rが実質的に最大偏心量Rmaxとなる位置Pmaxのとき、送りローラギア3の角速度ωは最小になる。ここで、送りローラギア3の回転速度をv、角速度をω、送りローラギア3の軸中心Oから噛み合い位置Mまでの半径を最大偏心量Rmaxとする。すると、{v=Rmax×ω}の関係となり、回転速度vが一定の場合は、半径となる最大偏心量Rmaxと角速度ωとは反比例の関係となる。このため送りローラギア3の偏心量Rに起因する記録材19の送り速度は減少する。
このとき、図8に示す送りローラ2と記録材19との接触位置Nが、送りローラ2の軸中心Oに対する偏心量rが実質的に最大偏心量rmaxとなる位置pmaxになるように設定されている。これにより送りローラ2の軸中心Oから接触位置Nまでの半径が最大偏心量rmaxとなる。これにより送りローラ2の偏心量rに起因する記録材19の送り速度は増加する。これにより送りローラギア3の偏心に起因する記録材19の送り速度の減少が送りローラ2の偏心に起因する記録材19の送り速度の増加により互いに相殺される。
図8に示す状態から更にモータ8からの回転駆動力を受けて送りローラギア3と送りローラ2とが180°回転する。すると、図9に示すように、中間ギア10と送りローラギア3との噛み合い位置Mが、送りローラギア3の軸中心Oに対する偏心量Rが実質的に最小偏心量Rminとなる位置Pminとなる。このとき、送りローラギア3の角速度ωは最大になる。このため送りローラギア3の偏心に起因する記録材19の送り速度は増加する。
このとき、送りローラ2と記録材19との接触位置Nが、送りローラ2の軸中心Oに対する偏心量rが実質的に最小偏心量rminとなる位置pminとなる。これにより送りローラ2の偏心に起因する記録材19の送り速度は減少する。これにより送りローラギア3の偏心に起因する記録材19の送り速度の増加が送りローラ2の偏心に起因する記録材19の送り速度の減少により相殺される。
送りローラギア3の偏心に起因する記録材19の送り速度の増減と、送りローラ2の偏心に起因する記録材19の送り速度の増減との互いの相殺効果を考慮する。この相殺効果は、中間ギア10の小径ギア10bと送りローラギア3との噛み合い位置Mと、送りローラ2と記録材19との接触位置Nとが、送りローラギア3と送りローラ2の軸中心Oに対して同じ方向に配置されている場合に限らない。
本実施形態では、図8及び図9に示すように、中間ギア10の小径ギア10bと送りローラギア3との噛み合い位置Mと、送りローラギア3及び送りローラ2の軸中心Oとを結んだ直線aを考慮する。更に、送りローラ2と記録材19との接触位置Nと、送りローラギア3及び送りローラ2の軸中心Oとを結んだ直線bを考慮する。そして、直線aと直線bとが直交する方向に配置された一例である。これにより送りローラ2及び送りローラギア3の偏心に起因する記録材19の送り精度のムラが発生することを抑制することができる。その結果、記録材19の送り精度を向上させることが可能になる。
本実施形態では、図4に示すように、送りローラ2のギア圧入部2cが樹脂製の送りローラギア3の圧入穴3a内に圧入される。その状態で、一対の突条部からなるローレット加工部2dの円周面部2eからの高さが送りローラギア3の圧入穴3aの壁面3a1に食い込むことが可能な高さに形成される。更に、送りローラ2のギア圧入部2cが樹脂製の送りローラギア3の圧入穴3a内に圧入された状態で、一対の突条部からなるローレット加工部2d間に設けられた円周面部2eが送りローラギア3の圧入穴3aの壁面3a1に接触するように形成される。
これにより送りローラ2のギア圧入部2cに設けられた一対の突条部からなるローレット加工部2dにより送りローラギア3に対して送りローラ2が空回りするのを防止することができる。更に、ギア圧入部2cの円周面部2eが送りローラギア3の圧入穴3aの壁面3a1に接触することにより送りローラギア3の軸中心位置と送りローラ2の軸中心位置とを一致させることができる。これにより送りローラギア3に対する送りローラ2の空回りを防止しながら、送りローラ2の軸中心が送りローラギア3の軸中心に対して偏心することを抑制することができる。その結果、記録材19の送り精度をより向上させることができる。
本実施形態では、送りローラ2のギア圧入部2cに設けられた円周面部2eを一対の突条部からなるローレット加工部2dの間に設ける。ここで、円周面部2eと一対の突条部からなるローレット加工部2dとを送りローラ2の回転軸線方向に隣接して設けた場合を考慮する。この場合と比較して、ギア圧入部2cの回転軸線方向の長さを小さくすることができ、ギア圧入部2cが圧入される送りローラギア3の圧入穴3aの回転軸線方向の長さを小さくすることができる。これにより送りローラギア3の回転軸線方向の幅を小さくすることで、送りローラギア3の小型化を図ることができる。
本実施形態では、送りローラ2のギア圧入部2cの円周面部2eの外径を送りローラ2のギア圧入部2c以外の領域の外径と実質的に同一に構成する。これにより送りローラ2のギア圧入部2cに一対の突条部からなるローレット加工部2dを形成するためのローレット加工以外の切削加工を行う必要がない。このためギア圧入部2cの切削加工に起因して送りローラ2の軸中心に対してギア圧入部2cの軸中心が偏心することを防止することができる。これにより記録材19の送り精度を更に向上させることができる。
<送りローラギアと送りローラの組立及び分解方法>
次に、図5及び図7を用いて送りローラギア3と送りローラ2の組立及び分解方法について説明する。図5及び図7に示すように、送りローラギア3の圧入穴3aに連続して、該圧入穴3aの壁面3a1に送りローラギア3を回転軸線方向に貫通する開口からなる逃げ部40を設ける。本実施形態では、送りローラギア3の軸中心を中心として周方向に沿って120°毎の三箇所に逃げ部40を設けた。
次に、図5及び図7を用いて送りローラギア3と送りローラ2の組立及び分解方法について説明する。図5及び図7に示すように、送りローラギア3の圧入穴3aに連続して、該圧入穴3aの壁面3a1に送りローラギア3を回転軸線方向に貫通する開口からなる逃げ部40を設ける。本実施形態では、送りローラギア3の軸中心を中心として周方向に沿って120°毎の三箇所に逃げ部40を設けた。
送りローラ2のギア圧入部2cに設けられる一対の突条部からなるローレット加工部2dは、送りローラギア3の圧入穴3aの壁面3a1に食い込むことが可能な高さ(本実施形態では、円周面部2eから0.1mm〜0.2mmの高さ)を有する。送りローラギア3は、送りローラ2のギア圧入部2cのローレット加工部2dに対して手作業で容易に挿入でき、手作業で引き抜きができることが望ましい。
送りローラギア3の圧入穴3aの壁面3a1に逃げ部40が無い場合を考慮する。その場合、送りローラギア3の送りローラ2のギア圧入部2cに対する挿入力及び引き抜き力は、ローレット加工部2dが圧入穴3aの壁面3a1に食い込むことが可能な高さの比率を3乗した倍数で大きくなる。例えば、一対の突条部からなるローレット加工部2dが圧入穴3aの壁面3a1に食い込むことが可能な高さが0.1mmのときの挿入力及び引き抜き力を考慮する。これに対して、ローレット加工部2dが圧入穴3aの壁面3a1に食い込むことが可能な高さが0.2mmのときの挿入力及び引き抜き力は、高さの比率(2/1)を3乗した8倍大きくなる。
一対の突条部からなるローレット加工部2dの圧入穴3aの壁面3a1に食い込むことが可能な高さが0.1mmのときに送りローラギア3の送りローラ2のギア圧入部2cに対する挿入力及び引き抜き力が9.8N(1kgf)となる場合を考慮する。
その場合、一対の突条部からなるローレット加工部2dの圧入穴3aの壁面3a1に食い込むことが可能な高さが0.2mmのときに送りローラギア3の送りローラ2のギア圧入部2cに対する挿入力及び引き抜き力が78.4N(8kgf)になる。このため手作業で送りローラ2のギア圧入部2cを送りローラギア3の圧入穴3aに挿入したり引き抜きくことが困難になる。そのため送りローラギア3を送りローラ2のギア圧入部2cのローレット加工部2dに対して挿入する場合は、治具を用いて挿入し、手作業で引き抜くことができないため樹脂製の送りローラギア3を破壊していた。
本実施形態では、送りローラギア3の軸中心を中心とした周方向に沿って120°毎に逃げ部40を三箇所設ける。これにより送りローラギア3の剛性が下がり、送りローラ2のギア圧入部2cのローレット加工部2dを締め付ける力のバネ定数を下げたと同じ効果がある。
図4に示す本実施形態では、一対の突条部からなるローレット加工部2dが圧入穴3aの壁面3a1に0.1mm食い込むときの挿入力及び引き抜き力は、7.84N(0.8kgf)であった。また、一対の突条部からなるローレット加工部2dが圧入穴3aの壁面3a1に0.2mm食い込むときの挿入力及び引き抜き力は、23.52N(2.4kgf)であった。
このため逃げ部40を設けない場合の挿入力及び引き抜き力のように、一対の突条部からなるローレット加工部2dの圧入穴3aの壁面3a1に食い込む高さの比率(2/1)を3乗した8倍ほどの差はない。これにより送りローラギア3は、送りローラ2のギア圧入部2cのローレット加工部2dに対して手作業で容易に挿入でき、手作業で引き抜きができる。
尚、本実施形態では、画像形成装置20の一例としてサーマルプリンタの一例を示したが、他に、画像形成装置20として、インクジェットプリンタやレーザプリンタ等の画像形成装置にも適用可能である。また、画像読取装置に用いられるシートからなる原稿を搬送するシート搬送ローラを駆動するための駆動伝達装置として構成することもできる。これにより画像読取部の走査速度を安定させることにも適用可能である。
また、本実施形態では、送りローラ2のギア圧入部2cの表面にローレット加工によって回転軸線方向に平行に延びる複数対の突条部を形成したローレット加工部2dの一例について説明した。他に、ローレット加工により他の形状の突条部を形成しても良い。また、送りローラ2のギア圧入部2cの表面に形成した突条部が送りローラギア3の圧入穴3aの壁面3a1に食い込む高さを有し、送りローラ2と送りローラギア3とが空回りしないように連結することができる形状であれば良い。そのため他の表面加工によって送りローラ2のギア圧入部2cの表面に突条部を形成しても良い。
〔第2実施形態〕
次に、図10を用いて本発明に係る駆動伝達装置及びギアの第2実施形態の構成について説明する。尚、前記第1実施形態と同様に構成したものは同一の符号、或いは符号が異なっても同一の部材名を付して説明を省略する。図10は、第2実施形態の送りローラギア3の構成を示す側面説明図である。図5に示すように、樹脂製の送りローラギア3の圧入穴3a内に金属製の送りローラ2のギア圧入部2cの一対の突条部からなるローレット加工部2dを圧入により挿入する場合、ローラギア3から樹脂の削れ粉が発生する。樹脂の削れ粉が画像形成装置20内に飛散すると、部材に挟まり異音の原因になる場合がある。
次に、図10を用いて本発明に係る駆動伝達装置及びギアの第2実施形態の構成について説明する。尚、前記第1実施形態と同様に構成したものは同一の符号、或いは符号が異なっても同一の部材名を付して説明を省略する。図10は、第2実施形態の送りローラギア3の構成を示す側面説明図である。図5に示すように、樹脂製の送りローラギア3の圧入穴3a内に金属製の送りローラ2のギア圧入部2cの一対の突条部からなるローレット加工部2dを圧入により挿入する場合、ローラギア3から樹脂の削れ粉が発生する。樹脂の削れ粉が画像形成装置20内に飛散すると、部材に挟まり異音の原因になる場合がある。
本実施形態では、ローラギア3から発生する樹脂の削れ粉をなくす。このために図10に示すように、送りローラギア3の圧入穴3aの壁面3a1に予め筋目ローレット50が形成されている。筋目ローレット50は、送りローラギア3の回転軸線方向に沿って送りローラ2のギア圧入部2cの一対の突条部からなるローレット加工部2dの形状に対応する溝からなる。
これにより送りローラ2のギア圧入部2cの一対の突条部からなるローレット加工部2dは、送りローラギア3の圧入穴3aの壁面3a1に設けられた溝からなる筋目ローレット50に沿って送りローラギア3の回転軸線方向に抜き差し可能に設けられる。これによりローラギア3の圧入穴3aの壁面3a1を送りローラ2のギア圧入部2cの一対の突条部からなるローレット加工部2dにより削ることが無い。このためローラギア3から樹脂の削れ粉が発生することを抑えることができる。他の構成は前記第1実施形態と同様に構成され、同様の効果を得ることが出来る。
〔第3実施形態〕
次に、図11及び図12を用いて本発明に係る駆動伝達装置及びギアの第3実施形態の構成について説明する。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号、或いは符号が異なっても同一の部材名を付して説明を省略する。図11は、第3実施形態の送りローラ2と送りローラギア3の分解斜視図である。図12は、第3実施形態の送りローラギア3の構成を示す側面説明図である。
次に、図11及び図12を用いて本発明に係る駆動伝達装置及びギアの第3実施形態の構成について説明する。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号、或いは符号が異なっても同一の部材名を付して説明を省略する。図11は、第3実施形態の送りローラ2と送りローラギア3の分解斜視図である。図12は、第3実施形態の送りローラギア3の構成を示す側面説明図である。
本実施形態では、図11及び図12に示すように、樹脂製の送りローラギア3の圧入穴3aの壁面3a1に連続し、送りローラギア3の回転軸線方向に延長された内周面を有する円筒部60を有する。円筒部60は、送りローラギア3の回転軸線方向に送りローラギア3の側面3bから突出して設けられる。円筒部60は、各逃げ部40に対応する位置で送りローラギア3の回転軸線方向に沿って設けられた開口61により三分割されている。開口61により三分割された円筒部60の内周面は、送りローラ2のギア圧入部2cの一対の突条部からなるローレット加工部2dに接触する位置に設けられている。
これにより送りローラギア3の送りローラ2のギア圧入部2cの一対の突条部からなるローレット加工部2dに対する挿入力及び引き抜き力を三分割された円筒部60の押圧力により調整することができる。円筒部60は、各逃げ部40に対応する位置で送りローラギア3の回転軸線方向に沿って開口61により三分割されているため円筒部60による送りローラ2のギア圧入部2cのローレット加工部2dの締め付け力を弱めることができる。
尚、図示しないが、円筒部60の内周面側にも図10に示す送りローラギア3の圧入穴3aの壁面3a1に形成された筋目ローレット50に連続する筋目ローレットを設けることでも良い。この筋目ローレットも予め円筒部60の回転軸線方向に沿って送りローラ2のギア圧入部2cの一対の突条部からなるローレット加工部2dの形状に対応する溝からなるものである。他の構成は前記各実施形態と同様に構成され、同様の効果を得ることが出来る。
〔第4実施形態〕
次に、図13を用いて本発明に係る駆動伝達装置及びギアの第4実施形態の構成について説明する。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号、或いは符号が異なっても同一の部材名を付して説明を省略する。図13は、第4実施形態の送りローラ2と送りローラギア3の分解斜視図である。
次に、図13を用いて本発明に係る駆動伝達装置及びギアの第4実施形態の構成について説明する。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号、或いは符号が異なっても同一の部材名を付して説明を省略する。図13は、第4実施形態の送りローラ2と送りローラギア3の分解斜視図である。
本実施形態では、図13に示すように、各逃げ部40に対応する位置で送りローラギア3の回転軸線方向に沿って開口61により三分割された円筒部60の外周面側で、送りローラギア3の側面3bから突出して設けられた補強リブ42が設けられている。補強リブ42は、開口61により三分割された円筒部60を外周面側から補強する。
図13に示すように、開口61により三分割された円筒部60の外周面側に補強リブ42を設けることにより三分割された円筒部60の剛性の強弱を調整することができる。これにより送りローラ2のギア圧入部2cのローレット加工部2dに対する送りローラギア3の挿入力及び引き抜き力を微調整することができる。他の構成は前記各実施形態と同様に構成され、同様の効果を得ることが出来る。
2…送りローラ(軸部材;シート搬送ローラ)
2c…ギア圧入部(圧入部)
2d…ローレット加工部(突条部)
2g…送りローラ2のギア圧入部2cの外周面
3…送りローラギア(ギア)
3a…圧入穴
3a1…圧入穴3aの壁面
3a2…接触面
40…逃げ部(貫通穴)
40a…非接触面
2c…ギア圧入部(圧入部)
2d…ローレット加工部(突条部)
2g…送りローラ2のギア圧入部2cの外周面
3…送りローラギア(ギア)
3a…圧入穴
3a1…圧入穴3aの壁面
3a2…接触面
40…逃げ部(貫通穴)
40a…非接触面
Claims (14)
- 回転する軸部材であって、外周面からスラスト方向に突出し、かつ回転軸線方向に平行な突条部を有する圧入部が設けられる軸部材と、
前記圧入部が圧入される圧入穴を有するギアと、
を有し、
前記圧入部を囲む前記圧入穴の壁面は、
前記圧入穴に圧入された前記軸部材の突条部が接触する接触面と、
前記ギアのラジアル方向に延びて前記軸部材に非接触な非接触面と、
を有し、
前記圧入穴に圧入された前記圧入部の外周面と前記非接触面によって前記軸部材の回転軸線方向に延びる貫通穴の壁面が形成されることを特徴とする駆動伝達装置。 - 前記圧入穴の壁面に前記ギアの回転軸線方向に沿って前記突条部に対応する溝が形成され、前記突条部は、前記溝に沿って前記ギアの回転軸線方向に抜き差し可能に設けられたことを特徴とする請求項1に記載の駆動伝達装置。
- 前記圧入穴の壁面に連続し、前記ギアの回転軸線方向に延長された内周面を有する円筒部が前記ギアの回転軸線方向に突出して設けられ、
前記円筒部は、前記非接触面に対応する位置で回転軸線方向に沿って分割されたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の駆動伝達装置。 - 前記円筒部を補強する補強リブを有することを特徴とする請求項3に記載の駆動伝達装置。
- 前記軸部材は、金属製で構成され、前記ギアは、樹脂製で構成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の駆動伝達装置。
- 前記突条部は、前記軸部材の外周面をローレット加工により形成されたローレット加工部により構成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の駆動伝達装置。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の駆動伝達装置は、画像形成装置に用いられるシート搬送ローラを駆動するための駆動伝達装置であることを特徴とする駆動伝達装置。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の駆動伝達装置は、画像読取装置に用いられるシート搬送ローラを駆動するための駆動伝達装置であることを特徴とする駆動伝達装置。
- 回転する軸部材であって、外周面からスラスト方向に突出し、かつ回転軸線方向に平行な突条部を有する圧入部が設けられる軸部材を回転させるギアであって、
前記圧入部が圧入される圧入穴を有するギアを有し、
前記圧入部を囲む前記圧入穴の壁面は、
前記圧入穴に圧入される前記軸部材の突条部が接触する接触面と、
前記圧入穴に圧入される前記軸部材の突条部に非接触な非接触面であって、前記圧入穴に圧入される前記圧入部の外周面とによって前記軸部材の回転軸線方向に延びる貫通穴の壁面が形成されるように、前記ギアのラジアル方向に延びる非接触面と、
を有することを特徴とするギア。 - 前記圧入穴の壁面に前記ギアの回転軸線方向に沿って前記突条部に対応する溝が形成され、前記突条部は、前記溝に沿って前記ギアの回転軸線方向に抜き差し可能に設けられたことを特徴とする請求項9に記載のギア。
- 前記圧入穴の壁面に連続し、前記ギアの回転軸線方向に延長された内周面を有する円筒部が前記ギアの回転軸線方向に突出して設けられ、
前記円筒部は、前記非接触面に対応する位置で回転軸線方向に沿って分割されたことを特徴とする請求項9または請求項10に記載のギア。 - 前記円筒部を補強する補強リブを有することを特徴とする請求項11に記載のギア。
- 前記軸部材は、金属製で構成され、前記ギアは、樹脂製で構成されることを特徴とする請求項9〜12のいずれか1項に記載のギア。
- 前記突条部は、前記軸部材の外周面をローレット加工により形成されたローレット加工部により構成されることを特徴とする請求項9〜13のいずれか1項に記載のギア。
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Cited By (1)
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US20220134780A1 (en) * | 2020-10-30 | 2022-05-05 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Printing apparatus |
-
2017
- 2017-07-11 JP JP2017135324A patent/JP2019015391A/ja active Pending
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