JP2020045883A - 排気処理システムおよび車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】亜酸化窒素の吸着能力が低下するのを抑えることが可能な排気処理システムおよび車両を提供する。【解決手段】排気処理システムは、内燃機関の排気通路における排気を浄化する後処理装置の下流側に配置され、N2Oを吸着するN2O吸着触媒と、N2O吸着触媒を、冷却する冷却機構と、を備える。たとえば、冷却機構は、排気通路における後処理装置とN2O吸着触媒との間の連絡通路を冷却する。また、たとえば、冷却機構は、連絡通路を冷却用媒体により冷却する。【選択図】図1
Description
本開示は、排気処理システムおよび車両に関する。
たとえば、ディーゼルエンジンから排出される排気に含まれる窒素酸化物(NOx)を分解・無害化するために、NOx吸蔵還元型触媒(LNT)、NOx吸着触媒(PNA)、HC選択還元型触媒(HC−SCR)、尿素水と選択還元型触媒とを用いる尿素SCR、アンモニアスリップ触媒(ASC)などの触媒を含む後処理装置が採用されている。
後処理装置では、NOxを分解する過程において、亜酸化窒素(N2O)が生成する場合がある。N2Oは、高い温室効果係数(CO2の約300倍)を有し、また、オゾン層の破壊に強く寄与していることが知られている。したがって、排出される量がごく少量であったとしても環境にとっては非常に大きな問題となる。
また、N2Oの排出規制が始まりつつあることから、N2Oの排出を防止する必要がある。たとえば、特許文献1には、N2Oの排出を制御する機構を備えた後処理システムが開示されている。
ところで、N2Oの排出を制御するものとして、たとえば、N2Oを吸着することができるN2O吸着触媒が知られている。
しかしながら、N2O吸着触媒は、許容温度を超えた場合、N2Oの吸着能力が低下するという問題点があった。
本開示の目的は、亜酸化窒素の吸着能力が低下するのを抑えることが可能な排気処理システムおよび車両を提供することである。
上記の目的を達成するため、本開示における排気処理システムは、
内燃機関の排気通路における排気を浄化する後処理装置の下流側に配置され、N2Oを吸着するN2O吸着触媒と、
前記N2O吸着触媒を、冷却する冷却機構と、
を備える。
内燃機関の排気通路における排気を浄化する後処理装置の下流側に配置され、N2Oを吸着するN2O吸着触媒と、
前記N2O吸着触媒を、冷却する冷却機構と、
を備える。
また、本開示における車両は、
上記排気処理システムを備える。
上記排気処理システムを備える。
本開示によれば、亜酸化窒素の吸着能力が低下するのを抑えることができる。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本開示の実施の形態に係る排気処理システム100を概略的に示す構成図である。図1に排気の流通方向D1を示し、また、冷却液の流通方向D2を示す。なお、図1では、図示の都合からエンジン1の吸気系を省略している。
排気処理システム100は、内燃機関の一例であるディーゼルエンジン(以下、単にエンジンという)を搭載した車両に適用される。図1に示すように、排気処理システム100は、たとえば、後処理装置10と、N2O吸着触媒20と、冷却機構30とを備える。
エンジン1は、ターボチャージャー17を備える。ターボチャージャー17は互いに同軸に連結されたタービン17aとコンプレッサー17bを有する。タービン17aの入口部は排気マニホールド18の出口部に接続されている。タービン17aの出口部は排気通路15の入口部に接続されている。コンプレッサー17bは吸気管(不図示)の途中に設置されている。
排気処理システム100は、排気通路15に、流通方向D1の上流側から順に配置された、酸化触媒11(Diesel Oxidation Catalyst:DOC)、ディーゼルパティキュレートフィルター12(Diesel Particulate Filter:DPF)、選択還元型触媒13(Selective Catalytic Reduction:SCR)、アンモニアスリップ触媒14(Ammonia slip Catalyst:ASC)およびN2O吸着触媒20を備えている。なお、DOC11、DPF12、SCR13、および、ASC14を、後処理装置10と総称する。
DOC11は、排気中の一酸化炭素や炭化水素を酸化することで分解除去するDOCであり、後処理装置10内で、排気通路15における排気の流通方向D1の最上流側に位置している。
DPF12は、排気中の煤等の微粒子を捕捉するためのフィルタであり、排気の流通方向D1におけるDOC11より下流側、かつ、SCR13より上流側に位置している。
SCR13は、DPF12を通過した排気中の窒素酸化物をアンモニア(NH3)と反応させて窒素(N2)および水(H2O)に分解する。アンモニアは、DPF12とSCR13との間に設けられた尿素水供給部(不図示)により、DCU(Dosing Control Unit)(不図示)の制御の下、尿素水が供給されることで生成される。
ASC14は、排気の流通方向D1におけるSCR13より下流側に位置しており、SCR13で使用されなかったアンモニアを分解して、アンモニアが下流側に排出されるのを防止する。
上記の後処理装置10においてN2Oが生成される場合がある。N2O吸着触媒20は、後処理装置10より下流側に配置されている。N2O吸着触媒20は、連絡通路16を介して後処理装置10と連絡している。N2O吸着触媒20は、後処理装置10で生成したN2Oを吸着する。ここで、N2O吸着触媒20とは、N2Oを物理的もしくは化学的な吸着もしくは化学反応によりその表面やバルクに保持する能力を有する触媒を指す。代表的な触媒組成として、アルミナ(AL2O3)、セリア(Ce2O4)、ゼオライト等の高い比表面積を有し、貴金属酸化触媒を担持する機能を有する無機材料である。実用的には上記触媒をコージェライトや金属製のハニカム担体にコーティングして使用される。
次に、エンジン1のラジエーター2(冷却装置)について、図1を参照して説明する。
ラジエーター2の循環経路3は、冷却液で満たされている。ここで冷却液は、たとえば、水や不凍液(いわゆるクーラント)などである。循環経路3は、冷却液送り経路3aと冷却液戻り経路3bとを有している。冷却液送り経路3aは、ラジエーター2とエンジン1とを第1ポンプ4を介して接続する。冷却液戻り経路3bは、エンジン1とラジエーター2とをサーモスタット5を介して接続する。
冷却液は、エンジン1の燃焼によって発生した熱を吸収する。熱せられた冷却液の温度が所定の温度を超えている場合、冷却液は、エンジン1からラジエーター2内部に戻される。冷却液は、ラジエーター2内部で冷却ファン(不図示)による送風と走行風で冷却される。冷却された冷却液は、第1ポンプ4によってラジエーター2からエンジン1の内部に送り込まれる。冷却液の温度が所定の温度以下である場合、冷却液は、ラジエーター2内部に戻されることなく、第1ポンプ4によってエンジン1の内部に送り込まれる。冷却液は、エンジン1を冷却して、最適な温度に保ち続ける。
次に、冷却機構30について説明する。冷却機構30は、連絡通路16を冷却液(本開示の「冷却用媒体」に対応する)により冷却する。冷却機構30は、連通管31と、冷却液導入経路32と、冷却液導出経路33と、第2ポンプ34とを有している。連通管31、冷却液導入経路32、および、冷却液導出経路33は、冷却液で満たされている。
連通管31は、冷却液を通し、連絡通路16に沿うように配置される。具体的には、連通管31は、連絡通路16に巻き回されている。
冷却液導入経路32は、連通管31の流通方向上流側端と冷却液送り経路3aにおける第1ポンプ4より上流側の位置とを連結する。
冷却液導出経路33は、連通管31の流通方向下流側端と冷却液戻り経路3bにおけるサーモスタット5より下流側の位置とを連結する。
第2ポンプ34は、冷却液導入経路32に配置され、冷却液を冷却液送り経路3aから連通管31側へ送り出す。
次に、冷却機構30の動作の一例について説明する。なお、第2ポンプ34は、エンジン1の始動に応じて作動する。
第2ポンプ34が作動すると、冷却液は、冷却液送り経路3aから冷却液導入経路32を通って連通管31に送り込まれる。連通管31を通る冷却液は、連絡通路16から熱を吸収する。これにより、連絡通路16を流れる排気の温度が低下する。その結果、連絡通路16より下流側に位置するN2O吸着触媒20が冷却される。
連絡通路16から熱を吸収することで熱せされた冷却液は、冷却液導出経路33から冷却液戻り経路3bを通ってラジエーター2へ戻される。冷却液は、ラジエーター2内部で冷却ファン(不図示)による送風と走行風で冷却される。冷却された冷却液は、第2ポンプ34によって連通管31に送り込まれる。つまり、冷却液は、連絡通路16を冷却して、最適な温度に保ち続ける。その結果、N2O吸着触媒20を所定の温度以下に保ち続けることが可能となる。
ところで、N2O吸着触媒20は、N2O吸着量がN2O吸着許容量を超えると、N2Oの吸着能力が低下する。ここで、N2O吸着許容量とは、N2O吸着最大容量、および、N2O吸着最大容量に所定の比率を乗じた値を含む。N2Oの吸着能力を保つためには、N2O吸着触媒20を交換する必要がある。
一般的に、N2Oの吸着能力は、N2O吸着触媒20のN2O吸着量がN2O吸着最大容量に近づくに応じて低下し、その結果、N2O吸着触媒20から排出されるN2Oの排出量が多くなる。したがって、N2Oの吸着能力は、N2O吸着触媒20のN2O吸着量により示すことが可能であり、また、N2Oの排出量により示すことが可能である。本実施の形態では、N2O吸着触媒20のN2O吸着量に基づいて、N2Oの吸着能力を判定する場合について説明する。なお、N2Oの排出量に基づいて、N2Oの吸着能力を判定する場合については、本実施の形態の変形例において説明する。
本実施の形態に係る排気処理システム100は、上流側N2Oセンサー41および制御部50をさらに備える。
上流側N2Oセンサー41は、排気通路15におけるN2O吸着触媒20より上流側、かつ、後処理装置10より下流側に配置されている。上流側N2Oセンサー41は、N2O吸着触媒20に流入するN2Oを検出する。上流側N2Oセンサー41としては、たとえば、非分散形赤外線(Non Dispersive Infrared:NDIR)方式を使ったガスセンサーや、ガス検知器等に用いられているものが挙げられる。なお、本開示における上流側N2Oセンサー41は、これらの検出器に限定されない。
図2は、上流側N2Oセンサー41の検出値の一例を示す図である。図2において、横軸に時間[sec]を示し、縦軸に上流側N2Oセンサー41の検出値[V]を示す。また、検出開始時刻を時間t0で示し、現在時刻を時間t1で示す。
制御部50は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入力インターフェース、出力インターフェースを備えたマイクロコンピュータで構成されている。CPUは、ROMから処理に応じたプログラムを読み出してRAMに展開し、展開したプログラムと協働して各ブロック等の動作を集中制御する。なお、本実施の形態では、制御部50は、取得部51と、N2O吸着量推定部52と、判定部53と、出力制御実行部54としての機能を有する。なお、これらの機能は、車両の各システムを電子回路を用いて制御する装置であるECU(Electronic Control Unit)に含まれてもよい。また、これらの機能のいずれか一部又は全部は、ECUと別体に設けられてもよい。
取得部51は、上流側N2Oセンサー41の検出値を取得する。
N2O吸着量推定部52は、上流側N2Oセンサー41の検出値に基づいて、N2O吸着触媒20に吸着されるN2O吸着量を推定する。具体的には、N2O吸着量推定部52は、上流側N2Oセンサー41の検出値を時間t0から時間t1まで積分した積分値ΣVに基づいて、N2O吸着触媒20のN2O吸着量を推定する。
判定部53は、N2O吸着量推定部52により推定されたN2O吸着触媒20のN2O吸着量がN2O吸着許容量を超える場合、N2O吸着触媒20を交換する必要があると判定する。
出力制御実行部54は、判定部53によりN2O吸着触媒20を交換する必要があると判定された場合、N2O吸着触媒20の交換を促す警告情報を出力するための制御を実行する。これにより、たとえば、ディスプレイ(不図示)は、警告情報を表示情報として表示する。また、音声合成報知器(不図示)は、警告情報を音声情報として報知する。
次に、排気処理システム100の制御部50の動作の一例について説明する。図3は、排気処理システム100の制御部50の動作の一例を示すフローチャートである。本フローは、エンジン1の始動後に応じて開始される。
先ず、ステップS100において、取得部51は、上流側N2Oセンサー41の検出値を取得する。
次に、ステップS110において、N2O吸着量推定部52は、上流側N2Oセンサー41の検出値に基づいて、N2O吸着量を推定する。
次に、ステップS120において、判定部53は、N2O吸着量推定部52により推定されたN2O吸着量がN2O吸着許容量を超えているか否かについて判定する。N2O吸着量がN2O吸着許容量を超えている場合(ステップS120:YES)、処理は、ステップS140に遷移する。N2O吸着量がN2O吸着許容量を超えていない場合(ステップS120:NO)、処理は、ステップS130に遷移する。
次に、ステップS130において、制御部50は、エンジン1の停止であるか否かについて判断する。エンジン1の停止である場合(ステップS130:YES)、処理は終了する。エンジン1の停止でない場合(ステップS130:NO)、処理はステップS100の前に遷移する。
次に、ステップS140において、出力制御実行部54は、N2O吸着触媒20の交換を促す警告情報を出力するための制御を実行する。
上記実施の形態に係る排気処理システム100よれば、エンジン1の排気通路15における排気を浄化する後処理装置10の下流側に配置され、N2Oを吸着するN2O吸着触媒20と、N2O吸着触媒20を冷却する冷却機構30と、を備える。これにより、N2O吸着触媒20の温度が許容温度を超えないため、N2Oの吸着能力が低下するのを抑えることが可能となる。
また、上記実施の形態に係る排気処理システム100よれば、上流側N2Oセンサー41の検出値を取得する取得部51と、N2O吸着触媒20が吸着するN2O吸着量を推定するN2O吸着量推定部52と、N2O吸着量推定部52により推定されたN2O吸着量がN2O吸着許容量を超えているか否かを判定する判定部53と、N2O吸着量がN2O吸着許容量を超えているか判定された場合、N2O吸着触媒20の交換を促す警告情報を出力するための制御を実行する出力制御実行部54とを備える。これにより、ユーザーがN2O吸着触媒20の吸着能力が低下する前にN2O吸着触媒20を交換することができ、N2Oの高い吸着能力を保つことが可能となる。
なお、上記実施の形態では、エンジン1の循環経路3を流れる冷却液によってN2O吸着触媒20を冷却するが、本開示はこれに限らず、たとえば、循環経路3とは独立した循環経路を流れる冷却用媒体によって、N2O吸着触媒20を冷却してもよい。
また、上記実施の形態においては、N2O吸着触媒20より上流側に配置された上流側N2Oセンサー41によって、N2O吸着触媒20に流入するN2Oを検出し、上流側N2Oセンサー41の検出値に基づいて、N2O吸着触媒20のN2O吸着量を推定したが、本開示はこれに限らず、たとえば、後処理装置10から排出されるN2O排出量の推定値に基づいて、N2O吸着触媒20のN2O吸着量を推定してもよい。この場合、たとえば、後処理装置10から排出されるN2O排出量は、燃料噴射量、エンジン1の回転数、および、エンジン1に対する負荷などにより、推定される。
また、上記実施の形態における排気処理システム100は、ディーゼルエンジンを搭載した車両に適用されていたが、本開示は、これに限定されず、たとえば、ガソリンエンジン等の他のエンジンを搭載した車両にも広く適用することが可能である。ガソリンエンジンを搭載した車両に適用される排気処理システム100の一例としては、後処理装置10としての三元触媒と、三元触媒の下流側に配置されるN2O吸着触媒とを備える。これにより、たとえば、冷間始動時のように、三元触媒の温度が所定の温度を下回る状況において、三元触媒から排出されるN2Oは、N2O吸着触媒20により吸着される。
また、上記実施の形態における後処理装置10は、一例であり、N2Oを生成する後処理装置であれば、たとえば、NOx吸蔵還元型触媒(LNT)や、HC選択還元型触媒(HC−SCR)などであってもよい。この場合、これらの後処理装置の下流側にN2O吸着触媒20を配置すればよい。
<変形例>
次に、本実施の形態の変形例について図4および図5を参照して説明する。以下の変形例の説明においては、上記実施の形態と異なる構成について主に説明し、同じ構成については同一符号を付してその説明を省略する。上記実施の形態によれば、判定部53は、N2O吸着触媒20に流入するN2Oの流入量に基づいて、N2O吸着触媒20を交換する必要があるか否かについて判断する。
次に、本実施の形態の変形例について図4および図5を参照して説明する。以下の変形例の説明においては、上記実施の形態と異なる構成について主に説明し、同じ構成については同一符号を付してその説明を省略する。上記実施の形態によれば、判定部53は、N2O吸着触媒20に流入するN2Oの流入量に基づいて、N2O吸着触媒20を交換する必要があるか否かについて判断する。
これに対して、変形例においては、判定部53は、N2O吸着触媒20から流出するN2Oの流出量に基づいて、N2O吸着触媒20を交換する必要があるか否かについて判断する。
図4は、変形例に係る排気処理システム100の一部を概念的に示す構成図である。図4に示すように、変形例においては、N2O吸着触媒20から流出するN2Oを検出するための下流側N2Oセンサー42を備える。下流側N2Oセンサー42は、排気通路15におけるN2O吸着触媒20より下流側に配置される。なお、本開示においては、下流側N2Oセンサー42は、上流側N2Oセンサー41と同じものが用いられるが、これに限らず、N2Oを検出するものであれば、上流側N2Oセンサー41と同じでなくてもよい。
図5は、下流側N2Oセンサー42の検出値の一例を示す図である。図5において、横軸に時間[sec]を示し、縦軸に下流側N2Oセンサー42の検出値[V]を示す。また、検出開始時刻を時間t0で示し、下流側N2Oセンサー42の検出値がN2O吸着許容量(閾値)に達した時刻を時間t2で示す。
取得部51は、下流側N2Oセンサー42の検出値を取得する。
判定部53は、取得された下流側N2Oセンサー42の検出値が予め定められた閾値を超えるか否かについて判定する。
出力制御実行部54は、判定部53により下流側N2Oセンサー42の検出値が予め定められた閾値を超えると判定された場合、N2O吸着触媒20の交換を促す警告情報を出力するための制御を実行する。
上記変形例における排気処理システム100によれば、下流側N2Oセンサー42の検出値を取得する取得部51と、下流側N2Oセンサー42の検出値が予め定められた閾値を超えているか否かを判定する判定部53と、下流側N2Oセンサー42の検出値が予め定められた閾値を超えていると判定された場合、N2O吸着触媒20の交換を促す警告情報を出力するための制御を実行する出力制御実行部54とを備える。これにより、ユーザーがN2O吸着触媒20の吸着能力が低下する前にN2O吸着触媒20を交換することができ、N2Oの高い吸着能力を保つことが可能となる。また、N2O吸着触媒20が故障などの原因によって、吸着能力が急激に低下した場合、その旨を、警告情報としてユーザーに報知することが可能となる。
なお、変形例では、下流側N2Oセンサー42の検出値に基づいて、N2O吸着触媒20から排出されるN2O排出量を推定し、N2O排出量の推定値が予め定められた閾値を超える場合、N2O吸着触媒20の交換を促す警告情報を出力してもよい。この場合、たとえば、N2O吸着触媒20から排出されるN2O排出量と下流側N2Oセンサー42の検出値との対応関係は、実験又はシミュレーションにより求めることができる。N2O排出量は、対応関係を示すテーブルを参照して推定される。
その他、上記実施の形態は、何れも本開示の実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本開示の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本開示はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
本開示は、亜酸化窒素の吸着能力が低下するのを抑えることが要求される排気処理システムを搭載する車両に利用される。
1 エンジン
2 ラジエーター
3 循環経路
4 第1ポンプ
5 サーモスタット
10 後処理装置
11 DOC
12 DPF
13 SCR
14 ASC
15 排気通路
16 連絡通路
17 ターボチャージャー
17a タービン
17b コンプレッサー
18 排気マニホールド
20 N2O吸着触媒
30 冷却機構
31 連通管
32 冷却液導入経路
33 冷却液導出経路
34 第2ポンプ
41 上流側N2Oセンサー
42 下流側N2Oセンサー
50 制御部
51 取得部
52 N2O吸着量推定部
53 判定部
54 出力制御実行部
100 排気処理システム
2 ラジエーター
3 循環経路
4 第1ポンプ
5 サーモスタット
10 後処理装置
11 DOC
12 DPF
13 SCR
14 ASC
15 排気通路
16 連絡通路
17 ターボチャージャー
17a タービン
17b コンプレッサー
18 排気マニホールド
20 N2O吸着触媒
30 冷却機構
31 連通管
32 冷却液導入経路
33 冷却液導出経路
34 第2ポンプ
41 上流側N2Oセンサー
42 下流側N2Oセンサー
50 制御部
51 取得部
52 N2O吸着量推定部
53 判定部
54 出力制御実行部
100 排気処理システム
Claims (6)
- 内燃機関の排気通路における排気を浄化する後処理装置の下流側に配置され、N2Oを吸着するN2O吸着触媒と、
前記N2O吸着触媒を、冷却する冷却機構と、
を備える、
排気処理システム。 - 前記冷却機構は、排気通路における前記後処理装置と前記N2O吸着触媒との間の連絡通路を冷却する、
請求項1に記載の排気処理システム。 - 前記冷却機構は、前記連絡通路を冷却用媒体により冷却する、
請求項2に記載の排気処理システム。 - 前記冷却機構は、前記冷却用媒体を通し、前記連絡通路に沿うように配置される連通管を含む、
請求項3に記載の排気処理システム。 - 前記冷却用媒体は、前記内燃機関を冷却する冷却液を含む、
請求項3または4に記載の排気処理システム。 - 請求項1から5のいずれか一項に記載の排気処理システムを備える、
車両。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018177044A JP2020045883A (ja) | 2018-09-21 | 2018-09-21 | 排気処理システムおよび車両 |
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2018
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