JP6648552B2 - 内燃機関およびその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関およびその制御方法に関し、より詳細には、内燃機関の排気ガス中の窒素酸化物を浄化するための選択的還元触媒からの還元剤の排出を抑制しながら、選択的還元触媒における窒素酸化物の浄化率を向上する内燃機関およびその制御方法に関する。
エンジン(内燃機関)の排気ガス中の窒素酸化物(NOx)を浄化するために、気筒から排出された排気ガスが通過する排気通路に上流側から下流側に向って順に、酸化触媒と選択的還元触媒とが配置されたエンジンがある。このエンジンにおいては、選択的還元触媒よりも上流側で、還元剤噴射弁から還元剤を排気ガスに添加し、この排気ガス中に添加された還元剤により選択的還元触媒で窒素酸化物を還元している。
これに関して、還元剤噴射弁から排気ガスに添加される還元剤の添加量を、選択的還元触媒の下流側の排気ガスに含有される窒素酸化物の含有量に基づいた閉ループ制御(フィードバック制御)により調節する装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、選択的還元触媒が不活化した状況でも、還元剤の添加量を閉ループ制御により調節すると、選択的還元触媒で還元剤による窒素酸化物の還元が十分にできず、下流側に窒素酸化物が流出するためさらに還元剤の添加量が増加されるため、還元剤が過剰となり、選択的還元触媒から還元剤が多量に排出されるという問題や、必要な時に還元剤が不足となり、選択的還元触媒における窒素酸化物の浄化率が低下するという問題があった。
特開2013−515897号公報
本発明の目的は、内燃機関の排気ガス中の窒素酸化物を浄化するための選択的還元触媒からの還元剤の排出を抑制しながら、選択的還元触媒における窒素酸化物の浄化率を向上することができる内燃機関およびその制御方法を提供することである。
上記の目的を達成する本発明の内燃機関は、内燃機関の気筒からの排気ガスが通過する排気通路の上流側から下流側に向って順に、酸化触媒と選択的還元触媒とを備えるとともに、その選択的還元触媒よりも上流側で還元剤を排気ガスに添加する還元剤噴射弁と、を備えた内燃機関において、前記選択的還元触媒の活性化状況として前記選択的還元触媒の内部の触媒温度と前記選択的還元触媒を通過する排気ガスの空間速度とを監視し、前記触媒温度と前記空間速度とに基づいて前記還元剤噴射弁から排気ガスに添加される還元剤の添加量を調節する制御を行う制御装置を備え、前記制御装置が、前記触媒温度と前記空間速度とに基づいた領域マップデータを有し、この領域マップデータが、高温域側に配置されて前記選択的還元触媒が活性化している状況を示す第一領域と、低温域側に配置されて前記選択的還元触媒が不活化している状況を示す第二領域とを有し、前記第一領域が、さらに複数の領域に分割されており、それぞれの領域が、互いに異なる係数を有してなり、前記制御装置が、取得した前記触媒温度および前記空間速度と、前記領域マップデータとを比較して、前記選択的還元触媒の状況が、前記第一領域に存在するか、あるいは前記第二領域に存在するかを判定し、前記選択的還元触媒の状況が前記第一領域に存在する場合に、前記添加量が前記選択的還元触媒を通過前の排気ガスに含有される窒素酸化物の通過前含有量に基づいて算出された第一目標添加量に調節される開ループ制御と、前記添加量が前記選択的還元触媒を通過後の排気ガスに含有される窒素酸化物の通過後含有量と予め設定された目標含有量との差分をゼロにするように算出された値に前記係数を乗算して算出された第二目標添加量に調節される閉ループ制御との両方の制御により前記添加量を調節する制御を行う一方で、前記選択的還元触媒の状況が前記第二領域に存在する場合に、前記開ループ制御により前記添加量を調節する制御を行う構成にしたことを特徴とするものである。
また、上記の目的を達成する本発明の内燃機関の制御方法は、内燃機関の気筒からの排気ガスが通過する排気通路に酸化触媒、還元剤噴射弁、および選択的還元触媒が配置された内燃機関の制御方法において、前記選択的還元触媒の活性化状況として前記選択的還元触媒の内部の触媒温度と前記選択的還元触媒を通過する排気ガスの空間速度とを取得するとともに、前記選択的還元触媒を通過前の排気ガスに含有される窒素酸化物の通過前含有量、および、前記選択的還元触媒を通過後の排気ガスに含有される窒素酸化物の通過後含有量を取得するステップと、取得した前記触媒温度および前記空間速度と、前記触媒温度と前記空間速度とに基づいて設定され、高温域側に配置されて前記選択的還元触媒が活性化している状況を示す第一領域および低温域側に配置されて前記選択的還元触媒が不活化している状況を示す第二領域を有し、前記第一領域がさらに複数の領域に分割されており、それぞれの領域が、互いに異なる係数を有してなる領域マップデータとを比較して、前記選択的還元触媒の状況が、前記第一領域に存在するか、あるいは前記第二領域に存在するかを判定するステップと、前記選択的還元触媒の状況が前記第一領域に存在すると判定した場合に、前記還元剤噴射弁から排気ガスに添加される還元剤の添加量を、この添加量が前記通過前含有量に基づいて算出された第一目標添加量に調節される開ループ制御と、その添加量が前記通過後含有量と予め設定された目標含有量との差分をゼロにするように算出された値に前記係数を乗算して算出された第二目標添加量に調節される閉ループ制御との両方の制御により調節するステップと、前記選択的還元触媒の状況が前記第二領域に存在すると判定した場合に、前記添加量を前記開ループ制御のみで調節するステップと、を含むことを特徴とする方法である。
ここでいう選択的還元触媒の活性化状況とは、選択的還元触媒における窒素酸化物の還元が安定して行われる活性化している状態にあるか否かを示した状況のことである。詳しくは、この選択的還元触媒の活性化状況は、選択的還元触媒の内部の触媒温度と、選択的還元触媒における排気ガスの空間速度とに基づくものである。なお、空間速度は、単位時間あたりに排気ガスが選択的還元触媒に接触する時間の逆数、言い換えると、選択的還元触媒の充填体積あたりの排気ガス流量で表される。従って、選択的還元触媒の活性化状況は触媒温度と排気ガス流量に基づくものでもある。
つまり、選択的還元触媒が活性化している状況とは、例えば、選択的還元触媒の内部の触媒温度が高く、あるいは選択的還元触媒における排気ガスの空間速度が遅いことから、選択的還元触媒における窒素酸化物の還元が安定している状況のことをいう。一方、選択的還元触媒が不活化している状況とは、例えば、選択的還元触媒の内部の触媒温度が低く、あるいは選択的還元触媒における排気ガスの空間速度が速いことから、選択的還元触媒における窒素酸化物の還元が不安定な状況のことである。なお、この不安定な状況は、あくまで、触媒が十分活性していない為、窒素酸化物の還元が安定的でないことを示しており、選択的還元触媒における窒素酸化物の還元が全く無い状態のことではない。
従って、上記の内燃機関においては、それらの触媒温度および空間速度を取得する構成にすることが望ましく、上記の制御方法においては、それらを取得するステップを含むことが望ましい。
また、ここでいう選択的還元触媒の活性化状況、通過前含有量、および通過後含有量としては、センサの検出値やモデル予測による算出値を例示でき、その取得手段は限定されない。
例えば、選択的還元触媒の活性化状況を示す触媒温度としては、選択的還元触媒に配置された温度センサの検出値や、選択的還元触媒の入口の近傍の排気通路に配置された温度センサの検出値を例示できる。
また、選択的還元触媒の活性化状況を示す空間速度としては、気筒から排気通路に排出される排気ガス流量をモデル予測し、その排気ガス流量と予め求めておいた選択的還元触媒における充填体積とから算出した算出値を例示できる。
また、通過前含有量としては、選択的還元触媒の入口の近傍の排気通路に配置されたNOxセンサの検出値や、気筒から排気通路に排出される排気ガスのNOx濃度と酸化触媒
での酸化反応によるNOx濃度の変化をモデル予測して算出した算出値を例示できる。
また、通過後含有量としては、選択的還元触媒よりも下流の排気通路に配置されたNOxセンサの検出値や、モデル予測した通過前含有量から、さらに、選択的還元触媒における還元によるNOx濃度の変化をモデル予測して算出した算出値を例示できる。
また、ここでいう開ループ制御(オープンループ制御)とは、通過後含有量に対してフィードバックを行わずに、添加量を通過前含有量に基づいて算出された第一目標添加量に調節することで、通過後含有量を予め定められた目標含有量に近づける制御である。なお、この開ループ制御は、酸化触媒における酸化反応などを外乱とするとフィードフォワード制御と言い換えることもできる。
一方、ここでいう閉ループ制御(クローズドループ制御)とは、通過後含有量に対してフィードバックを行うことで、通過後含有量を目標含有量に近づける制御である。
この内燃機関およびその制御方法によれば、選択的還元触媒における活性化状況に応じて、還元剤の添加量を開ループ制御と閉ループ制御との両方の制御で調節する制御と、開ループ制御のみで調節する制御とを切り替えるようにしたことで、還元剤の添加量が過不足になることを回避できる。
例えば、選択的還元触媒が活性化している状況では、還元剤の添加量を開ループ制御と閉ループ制御との両方の制御で調節することで、選択的還元触媒における窒素酸化物の浄化率を向上できる。一方、選択的還元触媒が不活化している状況では、閉ループ制御を禁止して、還元剤の添加量を開ループ制御のみで調節することで、選択的還元触媒から還元剤が排出することを抑制できる。
このように、選択的還元触媒の活性化状況に応じて添加量を調節する制御を切り替えることにより、選択的還元触媒からの還元剤の排出を抑制しながら、選択的還元触媒における窒素酸化物の浄化率を向上することができる。
特に、上記の内燃機関およびその制御方法は、通過後含有量をモデル予測して還元剤の添加量を調節する場合に好適である。通過後含有量をモデル予測して閉ループ制御により還元剤の添加量を調節すると、窒素酸化物の浄化率を向上できるが、選択的還元触媒が不活化している状況ではその通過後含有量のモデル予測精度が低下するときがある。一方、上記の内燃機関およびその制御方法においては、選択的還元触媒が不活化している状況では閉ループ制御を禁止することで、モデル予測精度の低下に関係なく添加量を調節する。これにより、通過後含有量をモデル予測することによる窒素酸化物の浄化率の向上を、選択的還元触媒から還元剤が排出されるなどのばらつきの影響なく、達成することができる。
本発明の実施形態のエンジンを例示する構成図である。 図1の制御装置を例示する構成図である。 図2の領域マップデータである。 本発明の実施形態のエンジンの制御方法を例示するフロー図である。 図4の別形態を例示するフロー図である。 図3の別形態を例示するマップデータである。
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。図1は本発明の実施形態からなるエンジン10を例示している。このエンジン10は、排気通路20に酸化触媒21と選択的還元触媒23とを備え、その選択的還元触媒23で還元剤噴射弁24から排気ガスG1に添加された還元剤R1により窒素酸化物を還元するものである。
エンジン10においては、吸気通路11へ吸入された吸気A1が、ターボチャージャー12のコンプレッサ12aにより圧縮されて高温になり、インタークーラ13で冷却される。その後、この吸気A1は、インテークマニホールド14から吸気バルブ15を経て気筒16に供給される。気筒16に供給された吸気A1は、燃料噴射弁17から噴射された燃料と混合されて燃焼して熱エネルギーを発生させた後に、排気ガスG1となる。
そして、その排気ガスG1は、排気バルブ18からエキゾーストマニホールド19を経由して排気通路20へ排気される。この排気された排気ガスG1は、ターボチャージャー12のタービン12bを駆動した後に酸化触媒21、捕集フィルタ22、および選択的還元触媒23の順に通過して浄化されてから大気中へ放出される。
また、排気ガスG1の一部は、排気通路20からEGR通路25へ分岐し、EGRクーラー26で冷却された後に、EGRバルブ27からEGRガスG2として吸気通路11に還流される。
以下、排気ガスG1の浄化について詳しく説明する。排気通路20には、この排気通路20における上流側から下流側に向って順に、酸化触媒21、捕集フィルタ22、および選択的還元触媒23が配置される。また、選択的還元触媒23よりも上流側で還元剤R1を排気ガスG1に添加する還元剤噴射弁24が配置される。
酸化触媒21は、例えば、コージェライトハニカム等の多孔質のセラミックのハニカム構造体の担持体に、ロジウム、酸化セリウム、白金、酸化アルミニウム等が担持された状態で形成される。この酸化触媒21は、排気ガスG1中に未燃燃料である炭化水素(HC)や一酸化炭素(CO)等があるとこれを酸化し、この酸化で発生する熱により排気ガスG1を昇温して、この昇温した排気ガスG1で下流側の捕集フィルタ22を昇温させる。
捕集フィルタ22は、一般的に、多孔質のセラミックのハニカムのチャンネルの入口と出口を交互に目封じしたモノリスハニカム型ウォールフロータイプのフィルタ等で形成される。そして、このフィルタの部分に、白金や酸化セリウム等の酸化触媒やPM酸化触媒が担持された状態が多い。この捕集フィルタ22により、排気ガスG1中の粒子状物質(PM)は、多孔質のセラミックの壁で捕集される。
選択的還元触媒23は、ハニカム構造体に、白金、バナジウム等の貴金属触媒や、バナジウム、銅、卑金属触媒が担持された状態で形成される。この選択的還元触媒23では、一酸化窒素(NO)や二酸化窒素(NO)等の窒素酸化物(NOx)を、還元反応により、窒素(N)と水(HO)に還元する。このとき、NO:NOが50:50の場合に窒素酸化物を窒素に最も効率よく還元できる。
還元剤噴射弁24としては、尿素水を噴射するドージングバルブを例示でき、還元剤R1としては、アンモニアを例示できる。ドージングバルブから噴射された尿素水から加水分解や熱分解によりアンモニアが生成され、このアンモニアが還元剤R1として選択的還元触媒23に吸着される。
各装置が活性化している状態で、エンジン10から排出された排気ガスG1が各装置を通過すると、酸化触媒21では、排気ガスに含有される未燃の炭化水素、炭素酸化物、及
び窒素酸化物が酸化される。
次いで、捕集フィルタ22では、担持された触媒によって窒素酸化物が酸化されると共に、排気ガスG1に含有される粒子状物質が捕集される。また、この捕集フィルタ22では、捕集した粒子状物質と二酸化窒素とを反応させることで粒子状物質が酸化除去される(以下、パッシブ再生という)。
次いで、選択的還元触媒23では、窒素酸化物が還元剤噴射弁24から噴射された還元剤R1による還元反応によって還元される。この還元反応として代表的なものとして、「4NO+4NH+O→4N+6HO」、「6NO+8NH→7N+12HO」、「NO+NO+2NH→2N+3HO」を例示できる。
なお、上記のエンジン10の構成は一例であり、例えば、捕集フィルタ22を備えない構成にしてもよく、あるいは、選択的還元触媒23の下流側に還元剤R1を吸着する触媒を備えてもよい。
このようなエンジン10において、選択的還元触媒23における活性化状況を監視し、その活性化状況に応じて還元剤噴射弁24から排気ガスG1に添加される還元剤R1の添加量Qrを調節する制御を行う制御装置30を備えて構成される。
そして、この制御装置30が、選択的還元触媒23が活性化している状況の場合に、添加量Qrを開ループ制御OLCと閉ループ制御CLCとの両方の制御により調節する制御を行うように構成される。また、この制御装置30が、選択的還元触媒23が不活化している状況の場合に、添加量Qrを開ループ制御OLCにより調節する制御を行うように構成される。
制御装置30は、各種処理を行うCPU、その各種処理を行うために用いられるプログラムが一時的に格納されるROM、処理結果を読み書き可能なRAM、および各種インターフェースなどから構成される。この制御装置30は、信号線を介して第一NOxセンサ31、温度センサ32、第二NOxセンサ33、回転数センサ34、および吸入空気量センサ35などのそれぞれのセンサに接続される。また、この制御装置30は、信号線を介して燃料噴射弁17、還元剤噴射弁24、およびEGRバルブ27に接続される。
図2は、制御装置30の概略を例示している。この制御装置30は、パラメータ取得部36と、判定部37と、制御部38とを有して構成される。
パラメータ取得部36は、パラメータとして、選択的還元触媒23の活性化状況を示す触媒温度Txおよび空間速度Vxと、通過前含有量CBxおよび通過後含有量CAxとをセンサの検出値やモデル予測による算出値として取得する。このパラメータ取得部36は、パラメータが全て各種センサの検出値で取得できる場合には、RAMで構成され、一方、パラメータの一つでもモデル予測の算出値が必要な場合には、RAMとモデル予測プログラムとから構成される。モデル予測プログラムとは、各種センサの検出値とモデルとに基づいてパラメータをモデル予測するプログラムである。
触媒温度Txは、選択的還元触媒23の内部の温度であり、この実施形態では、温度センサ32の検出値である。温度センサ32は、選択的還元触媒23の入口の近傍の排気通路20に配置されており、その入口の近傍を通過する排気ガスG1の温度を検出している。この温度センサ32の検出値を触媒温度Txとして取得する場合には、予め実験や試験により温度センサ32の検出値と実際の触媒温度Txとの関係を示すマップデータを求めておき、このマップデータで検出値を補正するとよい。なお、選択的還元触媒23に配置
された温度センサで、直接的に触媒温度Txを取得してもよい。
空間速度Vxは、選択的還元触媒23を通過する排気ガスG1の空間速度であり、選択的還元触媒23の充填体積あたりの排気ガス流量を示している。この実施形態では、予め実験や試験により選択的還元触媒23の充填体積を求めておき、モデル予測プログラムで予測した排気ガス流量から充填体積を除算して求めている。このモデル予測プログラムとしては、排気ガス流量を予測できるものであればよく、回転数センサ34の検出値と、吸入空気量センサ35の検出値と、燃料噴射弁17の制御値である燃料噴射量とに基づいて、予め設定されたマップデータを参照して排気ガス流量を予測するプログラムを例示できる。
なお、この空間速度Vxに代えて、排気ガス流量を用いてもよい。但し、空間速度Vxに基づくことで、より正確な選択的還元触媒23の活性化状況を取得することができるので、好ましい。
通過前含有量CBxは、選択的還元触媒23を通過前の排気ガスG1に含有される窒素酸化物の含有量であり、通過後含有量CAxは、選択的還元触媒23を通過後の排気ガスG1に含有される窒素酸化物の含有量である。なお、含有量としては、体積濃度、質量濃度、および質量流量などを例示できるが、以下では、排気ガスG1に対する体積濃度として、単位をppmとする。この通過前含有量CBxは、第一NOxセンサ31の検出値である。第一NOxセンサ31は、捕集フィルタ22と選択的還元触媒23との間の排気通路20に配置されており、酸化触媒21および捕集フィルタ22を通過後の排気ガスG1のNOx濃度を検出している。一方、通過後含有量CAxは、第二NOxセンサ33の検出値である。第二NOxセンサ33は、選択的還元触媒23の下流側の排気通路20に配置されており、選択的還元触媒23を通過後の排気ガスG1のNOx濃度を検出している。
判定部37および制御部38は、実行プログラムであって、RAMに記憶される。これらの実行プログラムは、CPUによりRAMからROMに読み出されることで、それぞれ予め指定された処理を行う。
判定部37は、取得した触媒温度Txおよび空間速度Vxと、後述する領域マップデータ40とを比較して、選択的還元触媒23の活性化状況が、第一領域41に存在するか、あるいは第二領域42に存在するかを判定するプログラムである。
領域マップデータ40は、予め実験や試験により取得していた選択的還元触媒23の内部の触媒温度Tと、同様に予め実験や試験により取得していた選択的還元触媒23を通過する排気ガスG1の空間速度Vとに基づいたマップデータである。この領域マップデータ40は、RAMに記憶されている。
図3は、この領域マップデータ40を例示している。領域マップデータ40は、選択的還元触媒23の活性化状況を触媒温度Tと空間速度Vとに基づいて示している。この領域マップデータ40は、第一領域41と第二領域42とを有している。第一領域41は、領域マップデータ40の高温域側に設定されており、選択的還元触媒23が活性化している状況を示す領域である。一方、第二領域42は、第一領域41以外の領域であって、領域マップデータ40の低温域側に設定されており、選択的還元触媒23が不活化している状況を示す領域である。
この選択的還元触媒23が活性化している状況とは、選択的還元触媒23における窒素酸化物の還元が安定している状況のことをいう。例えば、触媒温度Tが温度Ta以上では
、空間速度Vに依らずに選択的還元触媒23における窒素酸化物の還元は安定する。また、触媒温度Tが温度Tb以上、温度Ta未満では、空間速度Vが低速になるに連れて選択的還元触媒23における窒素酸化物の還元は安定する。
一方、選択的還元触媒23が不活化している状況とは、選択的還元触媒23における窒素酸化物の還元が不安定な状況のことをいう。例えば、触媒温度Tが温度Tb未満では、空間速度Vに依らずに選択的還元触媒23における窒素酸化物の還元は不安定になる。また、触媒温度Tが温度Tb以上、温度Ta未満では、空間速度Vが高速になるに連れて選択的還元触媒23における窒素酸化物の還元は不安定になる。なお、この不安定な状況は、あくまで、触媒が十分活性していない為、窒素酸化物の還元が安定的でないことを示しており、選択的還元触媒23における窒素酸化物の還元が全く無い状態のことではない。
この温度Ta、Tbは、100℃以上、250℃以下の値に設定されており、温度Taとしては200℃を、温度Tbとしては100℃を例示できる。
取得した触媒温度Txおよび空間速度Vxが(T1、V1)と(T2、V2)との場合を例に説明する。判定部37は、選択的還元触媒23の活性化状況(T1、V1)が第一領域41に存在していると判定し、この活性化状況(T1、V1)では、選択的還元触媒23が活性化している状況と判定する。一方で、選択的還元触媒23の活性化状況(T2、V2)が第二領域42に存在していると判定し、この活性化状況(T2、V2)では、選択的還元触媒23が不活化している状況と判定する。
制御部38は、還元剤噴射弁24から噴射され、排気ガスG1に添加される還元剤R1の添加量Qrを調節するプログラムである。より詳しくは、この制御部38は、開ループ制御OLCと閉ループ制御CLCとの二つの制御を有して、添加量Qrを調節することで、通過後含有量CAxを予め設定された目標含有量Caに近づけるプログラムである。
目標含有量Caは、エンジン10から外部へ排出される排気ガスG1に含有される窒素酸化物の含有量の目標値である。エンジン10がディーゼルエンジンの場合には、この目標含有量Caとしては、950ppm以下の値を例示できる。
開ループ制御OLCは、通過後含有量CAxに対してフィードバックを行わずに、通過後含有量CAxを目標含有量Caに近づける制御である。詳しくは、添加量Qrが、通過後含有量CAxを目標含有量Caにするように通過前含有量CBxに基づいて算出された第一目標添加量Qaに調節される制御である。
この開ループ制御OLCとしては、予め通過前含有量CBxに基づいた第一目標添加量Qaが設定されたマップデータを有して、添加量Qrがそのマップデータに基づいて算出した第一目標添加量Qaになるように還元剤噴射弁24を調節する制御を例示できる。なお、この第一目標添加量Qaは、通過前含有量CBxに対して正の相関となる。
閉ループ制御CLCは、通過後含有量CAxに対してフィードバックを行うことで、通過後含有量CAxを目標含有量Caに近づける制御である。より詳しくは、添加量Qrが通過後含有量CAxと目標含有量Caとの差分ΔCをゼロにするように算出された第二目標添加量Qbに調節される制御である。
この閉ループ制御CLCとしては、予め差分ΔCに基づいた第二目標添加量Qbが設定されたマップデータを有して、添加量Qrがそのマップデータに基づいて算出した第二目標添加量Qbになるように還元剤噴射弁24を調節する制御を例示できる。なお、この第二目標添加量Qbは、差分ΔCに対して正の相関となる。
以下、エンジン10の制御方法について、図4のフロー図を参照しながら制御装置30の機能として説明する。なお、この制御方法は、エンジン10が始動してから停止するまで行われるものとする。
まず、ステップS10では、制御装置30が、パラメータ(触媒温度Tx、空間速度Vx、通過前含有量CBx、通過後含有量CAx)を取得する。詳しくは、制御装置30が、温度センサ32の検出値を触媒温度Txとして取得する。また、制御装置30が、モデル予測プログラムで算出した算出値を空間速度Vxとして取得する。また、制御装置30が、第一NOxセンサ31の検出値を通過前含有量CBxとして取得する。また、制御装置30が、第二NOxセンサ33の検出値を通過後含有量CAxとして取得する。
次いで、ステップS20では、制御装置30が、取得した選択的還元触媒23の活性化状況(Tx、Vx)と領域マップデータ40とを比較して、選択的還元触媒23の活性化状況が第一領域41の範囲内に存在するか否かを判定する。このステップS20で、選択的還元触媒23の活性化状況(Tx、Vx)が第一領域41に存在する場合、つまり、選択的還元触媒23が活性化している状況である場合には、ステップS30へ進む。一方、選択的還元触媒23の活性化状況(Tx、Vx)が第二領域42に存在する場合、つまり、選択的還元触媒23が不活化している状況である場合には、ステップS70へ進む。
次いで、ステップS30では、制御装置30が、通過前含有量CBxに基づいて第一目標添加量Qaを算出する。次いで、ステップS40では、制御装置30が、添加量Qrを第一目標添加量Qaに調節する。このステップS30およびステップS40が、開ループ制御OLCに相当する制御である。
次いで、ステップS50では、制御装置30が、通過後含有量CAxに基づいて第二目標添加量Qbを算出する。次いで、ステップS60では、制御装置30が、添加量Qrを第二目標添加量Qbに調節する。このステップS50およびステップS60が、閉ループ制御CLCに相当する制御である。
このように、ステップS20で、選択的還元触媒23が活性化している状況と判定した場合に、開ループ制御OLCと閉ループ制御CLCとの両方の制御により添加量Qrを調節するとスタートへ戻る。
一方、ステップS70では、制御装置30が、通過前含有量CBxに基づいて第一目標添加量Qaを算出する。次いで、ステップS80では、制御装置30が、添加量Qrを第一目標添加量Qaに調節する。このステップS70およびステップS80が、開ループ制御OLCに相当する制御である。
このように、ステップS20で、選択的還元触媒23が不活化している状況と判定した場合に、開ループ制御OLCにより添加量Qrを調節するとスタートへ戻る。
以上のような制御を行うようにしたことで、選択的還元触媒23における活性化状況に応じて、還元剤R1の添加量Qrを開ループ制御OLCと閉ループ制御CLCとの両方の制御で調節する制御と、開ループ制御OLCで調節する制御とを切り替えるようにしたことで、還元剤R1の添加量Qrが過不足になることを回避できる。
つまり、取得した触媒温度Txおよび空間速度Vxが領域マップデータ40の第一領域41に存在する場合では、還元剤R1の添加量Qrを開ループ制御OLCと閉ループ制御CLCとの両方の制御で調節することで、選択的還元触媒23における窒素酸化物の浄化
率を向上できる。一方、取得した触媒温度Txおよび空間速度Vxが第二領域42に存在する場合では、閉ループ制御CLCを禁止して、還元剤R1の添加量Qrを開ループ制御OLCのみで調節することで、選択的還元触媒23から還元剤R1が排出することを抑制できる。
このように、選択的還元触媒23の活性化状況に応じて添加量Qrを調節する制御を切り替えることにより、選択的還元触媒23からの還元剤R1の排出を抑制しながら、選択的還元触媒23における窒素酸化物の浄化率を向上することができる。
なお、上記の実施形態においては、触媒温度Txを温度センサ32の検出値として取得する例を説明したが、モデル予測プログラムを用いた算出値として取得することもできる。例えば、燃料噴射量とエンジン回転数とから気筒16から排出された排気ガスG1の温度をモデル予測し、さらに、酸化触媒21や捕集フィルタ22における酸化反応による上昇分と選択的還元触媒23に到達するまでの下降分とをモデル予測して算出された算出値を用いてもよい。
また、通過前含有量CBxを第一NOxセンサ31の検出値として取得する例を説明したが、モデル予測プログラムを用いた算出値として取得することもできる。例えば、燃料噴射量と吸入空気量センサ35の検出した吸入空気量とEGRバルブ27の開度とから気筒16から排出された排気ガスG1のNOx濃度をモデル予測し、さらに、酸化触媒21および捕集フィルタ22における酸化反応によるNOx濃度の変化をモデル予測して算出された算出値を用いてもよい。
上記のエンジン10においては、制御装置30が、選択的還元触媒23が活性化している状況の場合に、添加量Qrを、第一目標添加量Qaと第二目標添加量Qbとを加算した目標添加量Qcに調節する制御を行うように構成されることが望ましい。より具体的には、制御装置30の制御部38が、算出された第一目標添加量Qaと同じく算出された第二目標添加量Qbとを加算して目標添加量Qcを算出し、添加量Qrをその目標添加量Qcに調節するプログラムで構成されることが望ましい。
図5は、図4の制御方法の別形態を例示している。以下、このエンジン10の制御方法について、図5のフロー図を参照しながら制御装置30の機能として説明する。なお、図4と同様のステップにおいては、同符号を用いることとして、その説明は省略する。
この制御方法では、ステップS30で、制御装置30が、通過前含有量CBxに基づいて第一目標添加量Qaが算出すると、次いで、ステップS40で、制御装置30が、通過後含有量CAxに基づいて第二目標添加量Qbを算出する。次いで、ステップS90では、制御装置30が、第一目標添加量Qaと第二目標添加量Qbとを加算して、目標添加量Qcを算出する。次いで、ステップS100で、制御装置30が、添加量Qrを目標添加量Qcに調節する。
以上のような制御を行うようにすると、添加量Qrが調節される回数を低減することができる。これにより、制御の複雑化を回避しながら、還元剤噴射弁24の作動による劣化を抑制できるので、還元剤噴射弁24の耐久性の向上に有利になる。
第一領域41においては、その領域内の低温域側と、高温域側とでは、選択的還元触媒23の活性化状況が異なる。そのため、第一領域41の低温域側と高温域側とで同様の制御にすると、低温域側で選択的還元触媒23から排出される還元剤R1の排出量が増加したり、高温域側で選択的還元触媒23における浄化率が低下したりするおそれがある。
そこで、上記のエンジン10においては、第一領域41が、さらに複数の領域43、44、45に分割されており、それぞれの領域43、44、45が、互いに異なる係数α1、α2、α3を有して構成されることが望ましい。
図6は、領域マップデータ40の別形態を例示している。第一領域41は、低温域側から高温域側に向って順に、第三領域43、第四領域44、および第五領域45を有して構成される。そして、第三領域43は係数α1を、第四領域44は係数α2を、第五領域45は係数α3を有して構成される。係数α1、α2、α3は、第二目標添加量Qbを選択的還元触媒23の活性化状況に応じて補正する値に設定されており、ゼロよりも大きく、かつ1以下の値に設定される。また、係数α1、α2、α3はこの順番で段階的に大きくなるように設定される。例えば、係数α1は0.3に、係数α2は0.5に、係数α3は1.0に設定される。
そして、制御装置30が、閉ループ制御CLCでは、通過後含有量CAxと目標含有量Caとの差分ΔCをゼロにするように算出された値Qdに係数α1、α2、またはα3を乗算して第二目標添加量Qbを算出するように構成されることが望ましい。
以下、このエンジン10の制御方法を制御装置30の機能として説明する。図4および図5のステップS20で、制御装置30が、選択的還元触媒23の活性化状況が第一領域41に存在すると判定する。次いで、図示しないステップで、制御装置30が、選択的還元触媒23の活性化状況が、第三領域43、第四領域44、および第五領域45のどの領域に存在するか否かを判定する。次いで、図4および図5のステップS50で、添加量Qrが通過後含有量CAxと目標含有量Caとの差分ΔCをゼロにする値Qdを算出し、その値Qdに係数α1、α2、α3のいずれかを乗算して第二目標添加量Qbを算出する。
このような制御を行うようにすると、差分ΔCに基づいた値Qdを係数α1、α2、α3のいずれかで補正した第二目標添加量Qbを算出するので、選択的還元触媒23の活性化状況に応じたフィードバックを行える。これにより、選択的還元触媒23からの還元剤R1の排出をより抑制できるとともに、選択的還元触媒23における窒素酸化物の浄化率をより向上することができる。
なお、この実施形態では、第一領域41を第三領域43、第四領域44、および第五領域45の三つの領域に分割した例を説明したが、分割された領域の数は特に限定されない。但し、第一領域41をより多くの領域に分割して、そのそれぞれに段階的に大きくなる係数をそれぞれ割り当てることで、差分ΔCに応じた第二目標添加量Qbをより精度良く算出することができる。
10 エンジン
20 排気通路
21 酸化触媒
23 選択的還元触媒
24 還元剤噴射弁
30 制御装置
41 第一領域
42 第二領域
G1 排気ガス
CAx 通過後含有量
CBx 通過前含有量
CLC 閉ループ制御
OLC 開ループ制御
Qa 第一目標添加量
Qb 第二目標添加量
Qr 添加量
R1 還元剤

Claims (4)

  1. 内燃機関の気筒からの排気ガスが通過する排気通路の上流側から下流側に向って順に、酸化触媒と選択的還元触媒とを備えるとともに、その選択的還元触媒よりも上流側で還元剤を排気ガスに添加する還元剤噴射弁と、を備えた内燃機関において、
    前記選択的還元触媒の活性化状況として前記選択的還元触媒の内部の触媒温度と前記選択的還元触媒を通過する排気ガスの空間速度とを監視し、前記触媒温度と前記空間速度とに基づいて前記還元剤噴射弁から排気ガスに添加される還元剤の添加量を調節する制御を行う制御装置を備え、
    前記制御装置が、前記触媒温度と前記空間速度とに基づいた領域マップデータを有し、この領域マップデータが、高温域側に配置されて前記選択的還元触媒が活性化している状況を示す第一領域と、低温域側に配置されて前記選択的還元触媒が不活化している状況を示す第二領域とを有し、前記第一領域が、さらに複数の領域に分割されており、それぞれの領域が、互いに異なる係数を有してなり、
    前記制御装置が、
    取得した前記触媒温度および前記空間速度と、前記領域マップデータとを比較して、前記選択的還元触媒の状況が、前記第一領域に存在するか、あるいは前記第二領域に存在するかを判定し、
    前記選択的還元触媒の状況が前記第一領域に存在する場合に、前記添加量が前記選択的還元触媒を通過前の排気ガスに含有される窒素酸化物の通過前含有量に基づいて算出された第一目標添加量に調節される開ループ制御と、前記添加量が前記選択的還元触媒を通過後の排気ガスに含有される窒素酸化物の通過後含有量と予め設定された目標含有量との差分をゼロにするように算出された値に前記係数を乗算して算出された第二目標添加量に調節される閉ループ制御との両方の制御により前記添加量を調節する制御を行う一方で、
    前記選択的還元触媒の状況が前記第二領域に存在する場合に、前記開ループ制御により前記添加量を調節する制御を行う構成にしたことを特徴とする内燃機関。
  2. 前記係数が、低温域側から高温域側に向って段階的に高くなる請求項1に記載の内燃機関。
  3. 前記制御装置が、前記選択的還元触媒の状況が前記第一領域に存在する場合に、前記添加量を、前記第一目標添加量と前記第二目標添加量とを加算した目標添加量に調節する制御を行う構成にした請求項1または2に記載の内燃機関。
  4. 内燃機関の気筒からの排気ガスが通過する排気通路に酸化触媒、還元剤噴射弁、および選択的還元触媒が配置された内燃機関の制御方法において、
    前記選択的還元触媒の活性化状況として前記選択的還元触媒の内部の触媒温度と前記選択的還元触媒を通過する排気ガスの空間速度とを取得するとともに、前記選択的還元触媒を通過前の排気ガスに含有される窒素酸化物の通過前含有量、および、前記選択的還元触媒を通過後の排気ガスに含有される窒素酸化物の通過後含有量を取得するステップと、
    取得した前記触媒温度および前記空間速度と、前記触媒温度と前記空間速度とに基づいて設定され、高温域側に配置されて前記選択的還元触媒が活性化している状況を示す第一領域および低温域側に配置されて前記選択的還元触媒が不活化している状況を示す第二領域を有し、前記第一領域がさらに複数の領域に分割されており、それぞれの領域が、互いに異なる係数を有してなる領域マップデータとを比較して、前記選択的還元触媒の状況が、前記第一領域に存在するか、あるいは前記第二領域に存在するかを判定するステップと、
    前記選択的還元触媒の状況が前記第一領域に存在すると判定した場合に、前記還元剤噴射弁から排気ガスに添加される還元剤の添加量を、この添加量が前記通過前含有量に基づいて算出された第一目標添加量に調節される開ループ制御と、その添加量が前記通過後含有量と予め設定された目標含有量との差分をゼロにするように算出された値に前記係数を乗算して算出された第二目標添加量に調節される閉ループ制御との両方の制御により調節するステップと、
    前記選択的還元触媒の状況が前記第二領域に存在すると判定した場合に、前記添加量を前記開ループ制御のみで調節するステップと、を含むことを特徴とする内燃機関の制御方法。
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