JP2020042920A - 電磁継電器 - Google Patents
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Abstract
【課題】より一層の静音化が可能な電磁継電器を提供する。【解決手段】電磁継電器1は、可動接点53を有する可動ばね51と、固定接点54を有する固定ばね52と、可動ばね51を移動させて可動接点53を変位させ、可動接点53と固定接点54とが接触した状態と離れた状態とを切り替えるアクチュエータ4と、可動ばね51に設けられ、可動ばね51から固定ばね52側に突出して設けられる弾性部材57と、固定ばね52に設けられ、弾性部材57が貫通する固定ばね孔58と、を備える。弾性部材57は、固定ばね孔58を貫通して、固定ばね52の背面側に位置する電磁継電器1のケース2に接触して移動方向の長さが収縮し、かつ、前記移動方向の直交する径方向の長さが増大する弾性変形を生じる。【選択図】図1
Description
本開示は、電磁継電器に関する。
電磁継電器は、コイルに電流を印加して発生した磁場により接極子を動かし、可動ばねを動作させ、可動ばねに取り付けられた可動接点と、可動接点と対向する固定接点とを物理的に接触または開離させて、電気回路の接続、遮断を行う。
可動ばねの動作により、可動接点と固定接点、接極子と鉄心が衝突し、音が発生する。また、衝突による振動が電磁継電器の実装基板に伝播し、実装基板の振動により音が発生する。このように発生する音は騒音になることがあり、特に電磁継電器が自動車に実装される場合には、騒音が小さいことが好ましい。
特許文献1には、可動ばねあるいは接極子に移動距離と荷重との間にヒステリシスを有する弾性体を設け、可動ばねが移動して可動接点が固定接点に当接する直前に一旦増大した後に再び減少するばね負荷を弾性体によって接極子に印加し、可動接点と固定接点との衝突音を軽減する手法が記載されている。
特許文献1に記載される手法では、電磁継電器の静音化にさらなる改善の余地がある。
本開示は、より一層の静音化が可能な電磁継電器を提供することを目的とする。
本発明の実施形態の一観点に係る電磁継電器は、可動接点を有する可動ばねと、前記可動接点と接触する固定接点を有する固定ばねと、前記可動ばねを移動させて前記可動接点を変位させ、前記可動接点と前記固定接点とが接触した状態と離れた状態とを切り替えるアクチュエータと、前記可動ばねに設けられ、前記可動ばねから前記固定ばね側に突出して設けられる弾性部材と、前記固定ばねに設けられ、前記弾性部材が貫通する固定ばね孔と、を備え、前記弾性部材は、前記固定ばね孔を貫通して、前記固定ばねの背面側に位置する当該電磁継電器の他の部品に接触して移動方向の長さが収縮し、かつ、前記移動方向の直交する径方向の長さが増大する弾性変形を生じる。
同様に、本発明の実施形態の一観点に係る電磁継電器は、可動接点を有する可動ばねと、前記可動接点と接触する固定接点を有する固定ばねと、前記可動ばねを介して前記可動接点を変位させ、前記可動接点と前記固定接点とが接触した状態と離れた状態とを切り替えるアクチュエータと、前記アクチュエータの推力を前記可動ばねに伝達するカードと、前記可動ばねに設けられる可動ばね孔と、前記固定ばねに設けられる固定ばね孔と、前記カードに設けられ、前記カードから前記可動ばね孔を貫通して前記固定ばね側に突出して設けられる弾性変形可能な弾性部材と、を備え、前記弾性部材は、前記固定ばね孔を貫通して、前記固定ばねの背面側に位置する当該電磁継電器の他の部品に接触することにより、移動方向に収縮する。
同様に、本発明の実施形態の一観点に係る電磁継電器は、可動接点を有する可動ばねと、前記可動接点と接触する固定接点を有する固定ばねと、前記可動ばねを移動して前記可動接点を変位させ、前記可動接点と前記固定接点とが接触した状態と離れた状態とを切り替えるアクチュエータと、前記可動ばねに設けられる可動ばね孔と、前記固定ばねに設けられる固定ばね孔と、前記固定ばねの背面と、前記固定ばねの背面側に位置する当該電磁継電器の他の部品との間に配置され、前記固定ばね孔を貫通して前記可動ばね側に突出して設けられる弾性部材と、を備え、前記弾性部材は、前記可動ばね孔を貫通して、前記可動ばねの背面側に位置する当該電磁継電器の他の部品に接触することにより、移動方向の長さが収縮する。
本開示によれば、より一層の静音化が可能な電磁継電器を提供することができる。
以下、添付図面を参照しながら実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
[第1実施形態]
図1を参照して、第1実施形態に係る電磁継電器の一例を説明する。図1は第1実施形態に係る電磁継電器の構成の一例を示す図であり、図1(a)は斜視図、図1(b)は側面図である。
図1を参照して、第1実施形態に係る電磁継電器の一例を説明する。図1は第1実施形態に係る電磁継電器の構成の一例を示す図であり、図1(a)は斜視図、図1(b)は側面図である。
以下では、電磁継電器1の形状や要素の位置関係の説明の際に、相互に直交する3軸(x軸、y軸、z軸)を基準とする。x方向は可動ばね51と固定ばね52の対向方向であり、+x方向は固定接点54に対する可動接点53の接近方向であり、−x方向は固定接点54に対する可動接点53の離脱方向である。y方向は可動ばね51及び固定ばね52の幅方向である。z方向は可動ばね51及び固定ばね52の延在方向である。
図1に示すように、電磁継電器1は、ケース2と、ベース3と、ベース3に取り付けられるアクチュエータ4と、アクチュエータ4の作動に伴い開閉する接点部5とを有する。
ケース2は、射出成形により形成された電気絶縁材の樹脂部品であり、−z側の面が開口された略ボックス形状である。
ベース3は、射出成形により形成された電気絶縁性の樹脂部品であり、全体が略矩形のブロック形状を呈し、アクチュエータ4と接点部5とを支持する支持部が形成されている。支持部の詳細な説明は省略する。ベース3は、ケース2の開口に嵌合して、アクチュエータ4及び接点部5をケース2の内部に収容する。
アクチュエータ4は、コイル41が形成される不図示の巻枠に鉄心42を挿入した電磁石43と、コイル41に印加される電圧に応じて鉄心42に吸引される接極子44とを有する。ベース3の−x側端部には、コイル41を形成する巻線端が接続される一対のコイル端子45が設けられ、コイル端子45を介してコイル41に電圧が印加される。
電磁石43の巻枠はベース3の−x側に設置され、鉄心42は巻枠内に収容されている。接極子44は鉄等の軟磁性材により形成される略L字状の板状部材であり、鉄心42の+z側端面に対向して配置された水平部44aと、水平部44aの端部からベース3に向けて略垂直に延びる垂直部44bとを一体に有する。コイル41と垂直部44bとの間には、接極子44と略同一幅で上下方向に延在する略矩形状の継鉄46が配置されている。継鉄46はベース3に支持され、継鉄46の+z側端面には揺動可能に接極子44が支持されている。
垂直部44bの+x側にはカード47が配置されている。カード47は電気絶縁材により形成された絶縁体であり、前後方向に延在する水平部47aと、水平部47aの後端からz方向に延在する垂直部47bと、垂直部47bの略中央位置にて水平方向に延在し+x側に突出する突出部47cとを一体に有する。水平部47aの端部は垂直部44bに連結され、接極子44の揺動に伴いカード47は前後方向に移動する。
接点部5は、垂直部47bの+x側に配置された可動ばね51と、可動ばね51の+x側に配置された固定ばね52を有する。固定ばね52は例えば銅板を打ち抜いて構成され、可動ばね51は例えばばね用燐青銅の薄板を打ち抜いて構成される。可動ばね51および固定ばね52は板状部材であり、略同一幅でz方向に延設されている。垂直部47bと可動ばね51、および可動ばね51と固定ばね52は互いに対向し、可動ばね51はその中央よりもやや+z側において突出部47cと当接する。
可動ばね51および固定ばね52は、それぞれベース3に形成された支持部31,32により支持されている。可動ばね51及び固定ばね52の幅は、例えば支持部31,32内において拡大されている。可動ばね51端部の+x側主面51aには導電性の可動接点53が固設され、これに対向する固定ばね52端部の−x側主面には導電性の固定接点54が固設されている。
可動ばね51の−z側端部には可動端子55が設けられ、固定ばね52の−z側端部には固定端子56が設けられている。可動端子55及び固定端子56は、それぞれベース3を貫通してそれぞれ−z方向に突出している。
コイル41に作動電圧が印加されると電磁石43が作動し、磁気吸引力により接極子44が継鉄46の端部を支点に揺動する。接極子44の揺動によりカード47が+x方向に押動され、可動ばね51は支持部31を支点に+x方向に変形し、可動接点53が固定接点54に接触する。一方、コイル41への作動電圧が解除されると電磁石43は非作動となり、可動ばね51は+x方向への押付力から解放される。板ばねのばね力により、可動ばね51は図1の初期位置に復帰し、可動接点53が固定接点54から離間する。
本実施形態では、アクチュエータ4が可動ばね51を移動させて可動接点53を変位させ、可動接点53と固定接点54とが接触した状態と離れた状態とを切り替える。
本実施形態では、可動ばね51に弾性部材57が設けられ、固定ばね52の対向位置に固定ばね孔58が設けられている。弾性部材57は、可動ばね51の固定ばね52側の主面51aから固定ばね52側へ突出するよう形成される。
固定ばね孔58は、アクチュエータ4により可動ばね51が固定ばね52側に移動する際に、弾性部材57が貫通する位置に設けられている。
弾性部材57は、固定ばね孔58を貫通して固定ばね52の背面に位置するケース2に接触して弾性変形することにより、可動ばね51の減速と固定ばね52の制振をする。
弾性部材57は、可動バネの主面51aとの接続部分を底面として、移動方向(x方向)を軸方向とする円錐形状で形成される。円錐形状の弾性部材57は、可動ばね51が固定ばね52側に移動する際に弾性変形により移動方向に収縮し、かつ、円錐面が固定ばね孔58の内周面と接触するまで径方向の長さが増大する(図5参照)。
弾性部材57は、例えばゴムやウレタンなどの樹脂を含む弾性材料で形成される。弾性部材57は、例えば可動ばね51に接着固定される。弾性部材57は、例えば図3(b)に示すように中実構造でもよいし、中空構造でもよい。
図2を参照して、接点接触時の動作について説明する。図2は、第1実施形態に係る電磁継電器1の接点接触時の動作を示す図である。図2(a)、(b)は電磁継電器1の接点接触動作前の状態を示す図である。図2(c)、(d)接点接触動作中に弾性部材57がケース2に接触した状態を示す図である。図2(e)、(f)は接点接触動作後の状態を示す図である。図2では接点接触時の3段階の状態を示しており、(a)、(c)、(e)は各状態の接点部5の拡大図であり、(b)、(d)、(f)は各状態の弾性部材57周辺の拡大断面図である。なお、図2の各図(a)〜(f)の関係は、以下の実施形態でも同様である(図3、図5、図6、図7、図8、図9、図10、図11参照)。
図2(a)に示すように、接点接触動作前には可動接点53は固定接点54から離間しており、弾性部材57の先端は固定ばね孔58を貫通して固定ばね52の反対側に突き出ている。このとき、図2(b)に示すように弾性部材57は固定ばね孔58の内周面に接触していない。
アクチュエータ4が作動し、接極子44及びカード47によって可動ばね51が押圧され、接点接触動作が開始すると、図2(c)に示すように可動ばね51が固定ばね52側に押圧されて可動接点53が固定接点54に接近する。このとき、図2(d)に示すように、弾性部材57の先端が固定ばね52裏側のケース2に突き当たって弾性変形し、弾性部材57が収縮する。これにより、可動接点53と固定接点54とが接触する前に可動ばね51が減速されるので、両接点53,54の接触時の衝突音を抑制できる。なお、図2(d)に示すように、このときも弾性部材57は固定ばね孔58の内周面に接触していない。
図2(e)に示すように、可動接点53が固定接点54と接触すると可動ばね51が固定ばね52側にさらに押圧されるので、弾性部材57が更に収縮し、この収縮に伴って弾性部材57の径方向の幅が増大する。これにより、図2(f)に示すように、弾性部材57の円錐面が固定ばね孔58の内周面に接触し内周面を押圧する。可動接点53が固定接点54に衝突したことにより生じる振動は固定ばね52へと伝播するが、固定ばね孔58を押圧している弾性部材57によって振動が吸収されて制振されるため、振動の実装基板への伝播を防止でき、実装基板が振動して音が発生することを防止できる。
電磁継電器1は、可動ばね51から固定ばね52側に突出する弾性部材57と、固定ばね52に設けられる固定ばね孔58とを備える。弾性部材57は、固定ばね孔58を貫通してケース2に接触して弾性変形することにより、可動ばね51の減速と固定ばね52の制振を実現する。弾性部材57は円錐形状であり、アクチュエータ4の作動により可動ばね51が固定ばね52側に移動する際に弾性変形により収縮し、かつ、円錐面が固定ばね孔58の内周面を押圧するまで径方向の長さが増大する。
これらの構成により、接点接触動作時に弾性部材57の弾性変形を利用して可動接点53が固定接点54に接触する前に可動ばね51を減速できるので、両接点53,54の接触時の衝突音が抑制できる。また、接点接触後に固定接点54から固定ばね52に伝播する振動を制振できるので、この振動が実装基板に伝播して音が発生することを防止できる。第1実施形態の電磁継電器1は、可動接点53と固定接点54との衝突音と実装基板の振動による音の両方を同時に低減できるので、より一層の静音化が可能となる。
弾性部材57は、弾性変形により移動方向に収縮し、かつ円錐面が固定ばね孔58の内周面を押圧するまで径が増大すればよく、円柱、円筒、角柱、角錐、円錐台など円錐形状以外でもよい。弾性部材57は、円錐形状のように先が尖った形状であるのが好ましい。尖った部分から先にケース2に接触して弾性変形が始まり、徐々に径が大きい部分が変形するので、弾性部材がケースから受ける反力が徐々に増大して、可動ばね51の減速も滑らかに増大し、可動ばねの移動動作が安定するためである。
第1実施形態では、弾性部材57の衝突先がケース2の内壁であるが、固定ばね52の背面側に配置される電磁継電器1の他の部品でもよい。
また、第1実施形態では、アクチュエータ4の推力をカード47を介して接点部5に伝達する構成を例示したが、カード47を備えずにアクチュエータ4から接点部5に直接推力を伝達する構成でもよい。また、電磁石以外のアクチュエータを用いてもよい。
[第2実施形態]
図3を参照して第2実施形態を説明する。図3は、第2実施形態に係る電磁継電器1Aの接点接触時の動作を示す図である。
図3を参照して第2実施形態を説明する。図3は、第2実施形態に係る電磁継電器1Aの接点接触時の動作を示す図である。
弾性部材157は段差157aを有する。弾性部材157は、段差157aの+x方向の先端部の径が基部の径より小さく、段差157aには移動方向に向く面157bが設けられる。面157bの外径は固定ばね孔58より大きく、固定ばね孔58の外縁部分に接触可能である。
弾性部材157は、アクチュエータ4の作動により可動ばね51が固定ばね52側に移動する際に、弾性変形により移動方向に収縮し、かつ、移動方向の面157bが固定ばね孔58の外縁部分を押圧する(図3(f)参照)。
図3(a)に示すように、接点接触動作前には可動接点53は固定接点54から離間しており、図3(a)、(b)に示すように弾性部材157の先端は固定ばね孔58を貫通して固定ばね52の反対側に突き出ている。
アクチュエータ4が作動し、接極子44及びカード47によって可動ばね51が押圧されると、図3(c)に示すように可動ばね51が固定ばね52側に押圧されて可動接点53が固定接点54に接近する。このとき、図3(d)に示すように、弾性部材157の先端がケース2に突き当たって弾性変形し、弾性部材157が収縮する。これにより、可動接点53と固定接点54とが接触する前に可動ばね51が減速され、両接点53,54の衝突音が抑制できる。
図3(e)に示すように可動接点53が固定接点54と接触すると、可動ばね51が固定ばね52側にさらに押圧されるので、弾性部材157の収縮がさらに進み、図3(f)に示すように、段差157aの面157bが固定ばね孔58の外縁部分を押圧する。可動接点53が固定接点54に衝突して生じた振動は固定ばね52へと伝播するが、固定ばね孔58を押圧している弾性部材157によって振動が吸収されて制振されるため、振動が実装基板に伝播することを防止できる。これにより、実装基板が振動して音が発生することを防止できる。
第2実施形態の電磁継電器1Aは、弾性部材157の弾性変形を利用して可動ばね51の減速と固定ばね52の制振が可能であり、可動接点53と固定接点54との衝突音と、実装基板の振動による音の両方を同時に低減できる。また、弾性部材157は固定ばね52を表面から押圧することにより固定ばね52を制振する構成なので、固定ばね52を第1実施形態より強く押圧することが可能であり、固定ばね52を確実に制振できる。
なお、弾性部材157は、図2(e)、(f)に示す状態と同様に、段差157aより先端側が固定ばね孔58の内周面を押圧するまで径が増大するように形成されてもよい。これにより、段差面157bの押圧に加えて内周面も押圧できるので、固定ばね52の制振をさらに促進できる。また、弾性部材157は、弾性変形により移動方向に収縮しかつ固定ばね孔58の内周面を押圧するまで径が増大するものであればよく、円柱、円筒、角柱、角錐、円錐台など円錐形状以外でもよい。
[第3実施形態]
図4、図5を参照して第3実施形態を説明する。図4は、第3実施形態に係る電磁継電器1Bの弾性部材257近傍の斜視図である。図5は、第3実施形態に係る電磁継電器1Bの接点接触時の動作を示す図である。
図4、図5を参照して第3実施形態を説明する。図4は、第3実施形態に係る電磁継電器1Bの弾性部材257近傍の斜視図である。図5は、第3実施形態に係る電磁継電器1Bの接点接触時の動作を示す図である。
図4に示すように、第3実施形態による弾性部材257は、例えば薄板を湾曲させて可動ばね51の主面51aに接続される湾曲板である。
弾性部材257は、可動ばね51に接着固定されてもよいし、インサート成形により可動ばね51に設置されてもよい。なお、図4では弾性部材257の両端はz方向に沿って配置されるが、湾曲形状の頭頂部が+x方向に向いていれば、弾性部材257の両端をy方向に沿って配置してもよい。
弾性部材257は、アクチュエータ4の作動により可動ばね51が固定ばね52側に移動する際に、弾性変形により移動方向の長さが収縮し、かつ移動方向と直交するz方向の長さが固定ばね孔58の内周面を押圧するまで増大するよう形成される(図5(f)参照)。
図5(a)に示すように、接点接触動作前には可動接点53は固定接点54から離間しており、図5(a)、(b)に示すように、弾性部材257は先端が固定ばね孔58を貫通して固定ばね52の反対側に突き出ている。このとき、図5(b)に示すように、弾性部材257は固定ばね孔58の内周面には接触していない。
アクチュエータ4が作動し、接極子44及びカード47によって可動ばね51が押圧されると、図5(c)に示すように可動ばね51が固定ばね52側に押圧されて可動接点53が固定接点54に接近する。このとき、図5(d)に示すように、弾性部材257の先端がケース2に突き当たって弾性変形し、弾性部材257が収縮する。これにより、可動ばね51は可動接点53と固定接点54とは接触する前に減速されるので、両接点53,54の衝突音が抑制できる。なお、図5(d)に示すように、このときも弾性部材257は固定ばね孔58の内周面には接触していない。
図5(e)に示すように可動接点53が固定接点54と接触すると、可動ばね51が固定ばね52側にさらに押圧されるので、弾性部材257の収縮がさらに進み、弾性部材257のz方向の長さが増大する。これにより、図5(f)に示すように弾性部材257の湾曲板が固定ばね孔58の内周面に接触し、内周面を押圧する。可動接点53が固定接点54に衝突したときに生じる振動は固定ばね52へと伝播するが、固定ばね孔58を押圧している弾性部材257によって吸収されて固定ばね52が制振される。このため、接点接触に伴い発生する振動の実装基板への伝播を防止でき、実装基板の振動による音の発生を防止できる。
第3実施形態の電磁継電器1Bは、弾性部材257の弾性変形を利用して可動ばね51の減速と固定ばね52の制振が可能であり、より一層の静音化が可能となる。また、弾性部材257は湾曲板であるので弾性変形し易くなり、固定ばね52を確実に押圧できる。
[第4実施形態]
図6を参照して第4実施形態を説明する。図6は、第4実施形態に係る電磁継電器1Cの接点接触時の動作を示す図である。
図6を参照して第4実施形態を説明する。図6は、第4実施形態に係る電磁継電器1Cの接点接触時の動作を示す図である。
図6に示すように、第4実施形態の電磁継電器1Cは、弾性部材57が可動ばね51ではなくカード47に設けられる。
可動ばね51には可動ばね孔59が設けられる。弾性部材57は、カード47から可動ばね孔59を貫通して固定ばね52側に突出する。
図6(a)に示すように、接点接触動作前には可動接点53は固定接点54から離間しており、弾性部材57の先端が可動ばね孔59及び固定ばね孔58を貫通して固定ばね52の反対側に突き出ている。このとき、図6(b)に示すように、弾性部材57は固定ばね孔58の内周面に接触していない。
アクチュエータ4が作動し、接極子44及びカード47によって可動ばね51が押圧されると、図6(c)に示すように可動ばね51が固定ばね52側に押圧されて可動接点53が固定接点54に接近する。このとき、図6(d)に示すように、弾性部材57の先端がケース2に突き当たって弾性変形し、弾性部材57が収縮する。これにより、可動ばね51は可動接点53と固定接点54とが接触する前に減速されるので、両接点53,54の衝突音が抑制できる。なお、図6(d)に示すように、このときも、弾性部材57は可動ばね孔59及び固定ばね孔58の内周面に接触していない。
図6(e)に示すように可動接点53が固定接点54と接触すると、可動ばね51が固定ばね52側にさらに押圧され、弾性部材57の収縮が進み、弾性部材57の径方向の長さが増大する。これにより、図6(f)に示すように弾性部材57の円錐面が固定ばね孔58の内周面に接触し、内周面を押圧する。可動接点53が固定接点54に衝突したときの振動は固定ばね52へと伝播するが、固定ばね孔58を押圧している弾性部材57によって振動が吸収されて制振される。このため、接点接触による振動が実装基板に伝播することを防止でき、実装基板が振動して音が発生することを防止できる。さらに、弾性変形によって弾性部材57の円錐面が可動ばね孔59の内周面も押圧するので、可動ばね51の振動も制振でき、実装基板の振動による音の発生をより確実に防止できる。
第4実施形態の電磁継電器1Cは、弾性部材57の弾性変形を利用して可動ばね51の減速と固定ばね52の制振が可能であり、より一層の静音化が可能となる。
可動ばね51は支持部31に圧入されるのが一般的である。第1実施形態のように弾性部材57を可動ばね51に取り付ける場合、可動ばね51を支持部31に圧入した後に弾性部材57を取りつけるのは難しい。また、先に弾性部材57を取りつけてから可動ばね51を支持部31に圧入すると、可動ばね51の掴み代を大きく取れないなどの制約を受ける。これに対し、第4実施形態のように弾性部材57をカード47に取り付ける構成では、組み付け時にカード47を圧入する必要が無いので、弾性部材57をカード47に取り付けた後でもカード47を電磁継電器1Cに容易に組み込むことができ、組立性が良くなる。
また、可動ばね51に電流が流れるときに可動ばね51が発熱する場合がある。第1実施形態のように弾性部材57を可動ばね51に取り付けると、弾性部材57にも熱が伝達するため弾性部材57の物性変化や劣化のおそれがある。これに対して、第4実施形態のように弾性部材57を絶縁体のカード47に取り付ける構成では、カード47に電流が流れないので、接点部5の通電による熱が弾性部材57に直接伝達しない。このため、熱による弾性部材57へのダメージを低減できる。
[第5実施形態]
図7を参照して第5実施形態を説明する。図7は、第5実施形態に係る電磁継電器1Dの接点接触時の動作を示す図である。
図7を参照して第5実施形態を説明する。図7は、第5実施形態に係る電磁継電器1Dの接点接触時の動作を示す図である。
図7に示すように、第5実施形態の電磁継電器1Dは、弾性部材157が可動ばね51ではなくカード47に設けられる。
可動ばね51には可動ばね孔59が設けられる。弾性部材157は、カード47から可動ばね孔59を貫通して固定ばね52側に突出する。
図7(a)に示すように、接点接触動作前には可動接点53は固定接点54から離間しており、弾性部材157の先端が可動ばね孔59及び固定ばね孔58を貫通して固定ばね52の反対側に突き出ている。このとき、図7(b)に示すように、弾性部材157は可動ばね孔59、固定ばね孔58の内周面に接触していない。
アクチュエータ4が作動し、接極子44及びカード47によって可動ばね51が押圧されると、図7(c)に示すように可動ばね51が固定ばね52側に押圧されて可動接点53が固定接点54に接近する。このとき、図7(d)に示すように、弾性部材157の先端がケース2に突き当たって弾性変形し、弾性部材157が収縮する。これにより、可動ばね51は可動接点53と固定接点54とが接触する前に減速され、両接点53,54の接触時の衝突音が抑制できる。図7(d)に示すように、このときも弾性部材157は可動ばね孔59、固定ばね孔58の内周面に接触していない。
図7(e)に示すように可動接点53が固定接点54と接触すると、可動ばね51が固定ばね52側にさらに押圧されるので、弾性部材157の収縮がさらに進み、図7(f)に示すように、段差157aの+x方向を向く面157bが固定ばね孔58の外縁部分を押圧する。可動接点53が固定接点54に衝突したことにより生じる振動は固定ばね52へと伝播するが、固定ばね孔58を押圧している弾性部材157によって吸収されて制振される。このため、接点接触時の振動が実装基板に伝播することを防止でき、実装基板が振動して音が発生することを防止できる。さらに、弾性変形によって段差157aより基端側の円錐面が可動ばね孔59の内周面も押圧するので、可動ばね51の振動も制振でき、実装基板が振動して音が発生することをより確実に防止できる。
第5実施形態の電磁継電器1Dは弾性部材157の弾性変形を利用して可動ばね51の減速と固定ばね52の制振が可能であり、より一層の静音化が可能となる。
弾性部材157は、図7(e)、(f)に示す状態で、段差157aより先端側の径が固定ばね孔58の内周面を押圧するまで増大するように形成されてもよい。これにより、段差面157bの押圧に加えて内周面も押圧できるので、固定ばね52の制振をさらに促進できる。
[第6実施形態]
図8を参照して第6実施形態を説明する。図8は、第6実施形態に係る電磁継電器1Eの接点接触時の動作を示す図である。
図8を参照して第6実施形態を説明する。図8は、第6実施形態に係る電磁継電器1Eの接点接触時の動作を示す図である。
図8に示すように、第6実施形態の電磁継電器1Eは、弾性部材257が可動ばね51ではなくカード47に設けられる。
可動ばね51には可動ばね孔59が設けられる。弾性部材257は、カード47から可動ばね孔59を貫通して固定ばね52側に突出する。
図8(a)に示すように、接点接触動作前には可動接点53は固定接点54から離間しており、弾性部材257の先端が可動ばね孔59及び固定ばね孔58を貫通して固定ばね52の反対側に突き出ている。このとき、図8(b)に示すように、弾性部材257は可動ばね孔59及び固定ばね孔58の内周面には接触していない。
アクチュエータ4が作動し、接極子44及びカード47によって可動ばね51が押圧されると、図8(c)に示すように可動ばね51が固定ばね52側に押圧されて可動接点53が固定接点54に接近する。このとき、図8(d)に示すように、弾性部材257の先端がケース2に突き当たって弾性変形し、弾性部材257が収縮する。これにより、可動ばね51は可動接点53と固定接点54とが接触する前に減速され、両接点53,54の接触時の衝突音が抑制できる。図8(d)に示すように、このときも弾性部材257は可動ばね孔59及び固定ばね孔58の内周面には接触していない。
図8(e)に示すように可動接点53が固定接点54と接触すると、可動ばね51が固定ばね52側にさらに押圧され、弾性部材257の収縮がさらに進み、弾性部材257のz方向の長さが増大する。これにより、図8(f)に示すように弾性部材257の湾曲板が固定ばね孔58の内周面に接触して内周面を押圧する。可動接点53と固定接点54との衝突による振動は固定ばね52へと伝播するが、固定ばね孔58を押圧している弾性部材257によって振動が吸収されて制振される。このため、接点接触に伴い発生する振動の実装基板への伝播を防止でき、実装基板の振動による音の発生を防止できる。さらに、弾性変形によって弾性部材257が可動ばね孔59の内周面も押圧するので、可動ばね51の振動も制振でき、実装基板の振動よる音の発生をより確実に防止できる。
第6実施形態の電磁継電器1Eは、弾性部材257の弾性変形を利用して可動ばね51の減速と固定ばね52の制振が可能であり、より一層の静音化が可能となる。
[第7実施形態]
図9を参照して第7実施形態を説明する。図9は、第7実施形態に係る電磁継電器1Fの接点接触時の動作を示す図である。
図9を参照して第7実施形態を説明する。図9は、第7実施形態に係る電磁継電器1Fの接点接触時の動作を示す図である。
図9に示すように、第7実施形態の電磁継電器1Fは、弾性部材357が固定ばね52の背面とケース2との間に配置され、固定ばね孔58を貫通して可動ばね51側に突出する。第7実施形態では、弾性部材357の突出方向が第1、第4実施形態の弾性部材57と反対方向となる。
弾性部材357は、可動ばね孔59を貫通してカード47に接触することにより移動方向に収縮し、かつ径方向の長さが増大する。弾性部材357は、固定ばね52とケース2との間に配置される平板部357aと、平板部357aから−x方向に突出する円錐形状の突出部357bとを有する。平板部357aと突出部357bは一体的に形成される。突出部357bの形状は第1、第4実施形態の弾性部材57と同様である。突出部357bは、固定ばね孔58を貫通して可動ばね51側に突出する。
図9(a)に示すように、接点接触動作前には可動接点53は固定接点54から離間しており、突出部357bの先端が可動ばね孔59を貫通して可動ばね51の反対側に突き出ている。このとき、図9(b)に示すように、弾性部材357は可動ばね孔59、固定ばね孔58の内周面には接触していない。
アクチュエータ4が作動し、接極子44及びカード47によって可動ばね51が押圧されると、図9(c)に示すように可動ばね51が固定ばね52側に押圧されて可動接点53が固定接点54に接近する。このとき、図9(d)に示すように、突出部357bの先端がカード47に突き当たって弾性変形し、突出部357bが収縮する。これにより、カード47が減速され、可動ばね51も可動接点53と固定接点54とが接触する前に減速されるので、両接点53,54の接触時の衝突音が抑制できる。図9(d)に示すように、このときも弾性部材357は可動ばね孔59及び固定ばね孔58の内周面に接触していない。
図9(e)に示すように可動接点53が固定接点54と接触すると、可動ばね51が固定ばね52側にさらに押圧され、カード47が弾性部材357をさらに押圧するので、突出部357bの収縮がさらに進み、突出部357bの径方向の長さが増大する。これにより、図9(f)に示すように突出部357bの円錐面が固定ばね孔58の内周面に接触し内周面を押圧する。さらに、固定ばね52が接点を介して+x方向に力を受けるので、平板部357aが固定ばね52を−x方向に押圧する。可動接点53と固定接点54との衝突による振動は固定ばね52へと伝播するが、固定ばね孔58を押圧している弾性部材357の平板部357a及び突出部357bによって振動が吸収されて制振される。このため、接点接触に伴い発生する振動の実装基板への伝播を防止でき、実装基板が振動して音が発生することを防止できる。さらに、弾性変形によって突出部357bの円錐面が可動ばね孔59の内周面も押圧するので、可動ばね51の振動も制振できる。
第7実施形態の電磁継電器1Fは、弾性部材357の弾性変形を利用して可動ばね51の減速と固定ばね52の制振が可能であり、より一層の静音化が可能となる。また、平板部357aにより固定ばね52の背面側も押圧できるので、より実装基板に伝播する振動を低減できる。
なお、本実施形態では、突出部357bの衝突先がカード47であるが、可動ばね51の背面側に配置される電磁継電器1Fの他の部品でもよい。
[第8実施形態]
図10を参照して第8実施形態を説明する。図10は、第8実施形態に係る電磁継電器1Gの接点接触時の動作を示す図である。
図10を参照して第8実施形態を説明する。図10は、第8実施形態に係る電磁継電器1Gの接点接触時の動作を示す図である。
図10に示すように、第8実施形態の電磁継電器1Gは、弾性部材457が固定ばね52の背面とケース2との間に配置され、固定ばね孔58を貫通して可動ばね51側に突出して設けられる。第8実施形態では、弾性部材457の突出方向が第2、第6実施形態の弾性部材157と反対方向となる。
弾性部材457は、可動ばね孔59を貫通してカード47に接触することで、弾性変形により収縮し、かつ径方向の長さが増大する。弾性部材457は、固定ばね52とケース2との間に配置される平板部457aと、平板部457aから−x方向に突出する円錐形状の突出部457bとを有する。平板部457aと突出部457bは一体的に形成される。突出部457bの形状は第2、第5実施形態の弾性部材157と同様である。突出部457bは、固定ばね孔58を貫通して可動ばね51側に突出する。突出部457bは、軸方向に段差を有し、この段差によって−x方向に面する段差面457cが形成される。さらに、突出部457bの円錐形状の基部にも段差を有し、この段差によって段差面457dが形成されている。段差面457cの外径は可動ばね孔59より大きく、段差面457dの外径は固定ばね孔58より大きい。
図10(a)に示すように、接点接触動作前には可動接点53は固定接点54から離間しており、図10(a)、(b)に締め羽陽に突出部457bの先端が可動ばね孔59を貫通して可動ばね51の反対側に突き出ている。
アクチュエータ4が作動し、接極子44及びカード47によって可動ばね51が押圧されると、図10(c)に示すように可動ばね51が固定ばね52側に押圧されて可動接点53が固定接点54に接近する。このとき、図10(d)に示すように、突出部457bの先端がカード47に突き当たって弾性変形し、突出部457bが収縮する。これにより、カード47が減速され、可動ばね51も可動接点53と固定接点54とが接触する前に減速されるので、両接点53,54の接触時の衝突音が抑制できる。
図10(e)に示すように、可動接点53が固定接点54と接触すると、可動ばね51が固定ばね52側にさらに押圧され、カード47が弾性部材357をさらに押圧するので、突出部457bの収縮がさらに進み、図10(f)に示すように、段差面457dが固定ばね孔58の外縁部分を+x方向へ押圧する。さらに、固定ばね52が接点を介して+x方向に力を受けるので、平板部457aが固定ばね52を−x方向に押圧する。可動接点53が固定接点54に衝突したことにより生じた振動は固定ばね52へと伝播するが、固定ばね孔58を押圧している弾性部材457によって振動が吸収されて制振される。このため、接点接触に伴い発生する振動が実装基板に伝播することを防止でき、実装基板の振動による音の発生を防止できる。さらに、弾性変形によって段差面457cも可動ばね孔59の外縁部分を−x方向に押圧するので、可動ばね51の振動も制振でき、実装基板が振動して音が発生することをより確実に防止できる。
第8実施形態の電磁継電器1Gは、弾性部材457の弾性変形を利用した可動ばね51の減速と固定ばね52の制振が可能であり、より一層の静音化が可能となる。
[第9実施形態]
図11を参照して第9実施形態を説明する。図11は、第9実施形態に係る電磁継電器1Hの接点接触時の動作を示す図である。
図11を参照して第9実施形態を説明する。図11は、第9実施形態に係る電磁継電器1Hの接点接触時の動作を示す図である。
図11に示すように、電磁継電器1Hは、弾性部材557が固定ばね52の背面とケース2との間に配置され、固定ばね孔58を貫通して可動ばね51側に突出する。第9実施形態では、弾性部材557の突出方向が第3、第6実施形態の弾性部材257と反対方向となる。
弾性部材557は、可動ばね孔59を貫通してカード47に接触することで、弾性変形により収縮し、かつ径方向の長さが増大する。弾性部材557は、固定ばね52とケース2との間に配置される平板部557aと、平板部557aから−x方向に突出する湾曲板状の突出部557bとを有する。平板部557aと突出部557bは一体的に形成される。突出部557bの形状は第3、第6実施形態の弾性部材257と同様である。突出部557bは、固定ばね孔58を貫通して可動ばね51側に突出する。
図11(a)に示すように、接点接触動作前には、可動接点53は固定接点54から離間しており、図11(a)、(b)に示すように、突出部357bの先端が可動ばね孔59を貫通して可動ばね51の反対側に突き出ている。
アクチュエータ4が作動し、接極子44及びカード47によって可動ばね51が押圧されると、図11(c)に示すように可動ばね51が固定ばね52側に押圧されて可動接点53が固定接点54に接近する。このとき、図11(d)に示すように、突出部557bの先端がカード47に突き当たって弾性変形し、突出部557bが収縮する。これによりカード47が減速され、可動ばね51も可動接点53と固定接点54とが接触する前に減速されるので、両接点53,54の接触時の衝突音が抑制できる。
図11(e)に示すように可動接点53が固定接点54と接触すると、可動ばね51が固定ばね52側にさらに押圧され、カード47が弾性部材557をさらに押圧するので、突出部557bの収縮がさらに進み、図11(f)に示すように、突出部557bのz方向の長さが増大する。これにより、突出部557bの湾曲板が固定ばね孔58の内周面に接触して内周面を押圧する。さらに、固定ばね52が接点を介して+x方向に力を受けるので、平板部557aが固定ばね52を−x方向に押圧する。可動接点53が固定接点54に衝突したことにより生じる振動は固定ばね52へと伝播するが、固定ばね孔58を押圧している弾性部材557によって振動が吸収されて制振されるため、接点接触に伴い発生する振動が実装基板に伝播することを防止でき、実装基板の振動による音の発生を防止できる。さらに、弾性変形によって突出部557bの湾曲板が可動ばね孔59の内周面も押圧するので、可動ばね51の振動も制振でき、実装基板の振動による音の発生をより確実に防止できる。
第9実施形態の電磁継電器1Hは、弾性部材557の弾性変形を利用して、可動ばね51の減速と固定ばね52の制振が可能であり、より一層の静音化が可能となる。
[第10実施形態]
図12を参照して第10実施形態を説明する。図12は第10実施形態の固定ばね孔58を拡大視した斜視図である。図12に示すように、固定ばね孔58の弾性部材57が進入する側にテーパ58aが設けられる。これにより弾性部材57の固定ばね孔58への進入をスムーズにでき、弾性部材57が固定ばね孔58に引っかかることを防止できる。
図12を参照して第10実施形態を説明する。図12は第10実施形態の固定ばね孔58を拡大視した斜視図である。図12に示すように、固定ばね孔58の弾性部材57が進入する側にテーパ58aが設けられる。これにより弾性部材57の固定ばね孔58への進入をスムーズにでき、弾性部材57が固定ばね孔58に引っかかることを防止できる。
図12には弾性部材として第1、第4実施形態の弾性部材57を例示したが、第2、第5実施形態の弾性部材157、第3、第6実施形態の弾性部材257にも同様にテーパを設けることができる。また、第7〜第9実施形態のように、可動ばね孔59と弾性部材357,457,557との相対的な変位が大きい場合には、弾性部材357,457,557が進入する側にテーパを設けてもよい。
[第11実施形態]
図13を参照して第11実施形態を説明する。図13は第11実施形態の弾性部材57を拡大視した斜視図である。図13に示すように、弾性部材57には移動方向に沿って少なくとも1つの溝57aが形成される。これにより、弾性部材57と固定ばね孔58の内周面との接触面積が小さくなって弾性部材57を抜けやすくでき、弾性部材57が固定ばね孔58に引っかかることを防止できる。
図13を参照して第11実施形態を説明する。図13は第11実施形態の弾性部材57を拡大視した斜視図である。図13に示すように、弾性部材57には移動方向に沿って少なくとも1つの溝57aが形成される。これにより、弾性部材57と固定ばね孔58の内周面との接触面積が小さくなって弾性部材57を抜けやすくでき、弾性部材57が固定ばね孔58に引っかかることを防止できる。
図13には弾性部材として第1実施形態の弾性部材57を例示したが、第4実施形態の弾性部材57、第2、第5実施形態の弾性部材157、第7実施形態の弾性部材357、第8実施形態の弾性部材457にも同様に溝を設けることができる。
[第12実施形態]
図14を参照して第12実施形態を説明する。図14は第12実施形態の固定ばね孔58を拡大視した斜視図である。図14に示すように、固定ばね孔58の内周面に、内周面を被覆する弾性層58bが設けられる。弾性層58bは例えば第1〜第6実施形態の弾性部材57,157,257と同様の弾性材料で形成される。弾性部材57,157,257が固定ばね孔58に挿入されるときに、弾性部材57,157,257は固定ばね孔58とは直接接触せず固定ばね孔58より相対的に柔らかい弾性層58bと接触するので、固定ばね孔58との接触による弾性部材57,157,257の削れを抑制できる。
図14を参照して第12実施形態を説明する。図14は第12実施形態の固定ばね孔58を拡大視した斜視図である。図14に示すように、固定ばね孔58の内周面に、内周面を被覆する弾性層58bが設けられる。弾性層58bは例えば第1〜第6実施形態の弾性部材57,157,257と同様の弾性材料で形成される。弾性部材57,157,257が固定ばね孔58に挿入されるときに、弾性部材57,157,257は固定ばね孔58とは直接接触せず固定ばね孔58より相対的に柔らかい弾性層58bと接触するので、固定ばね孔58との接触による弾性部材57,157,257の削れを抑制できる。
なお、第7〜第9実施形態のように、第1〜第6実施形態とは反対に可動ばね孔59と弾性部材357,457,557との相対的な変位が大きい場合には、可動ばね孔59の弾性部材357,457,557が進入する側にテーパを設けてもよい。
以上、具体例を参照しつつ本実施形態について説明した。しかし、本開示はこれらの具体例に限定されるものではなく、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本開示の特徴を備えている限り、本開示の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素およびその配置、条件、形状などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。前述した各具体例が備える各要素は、技術的な矛盾が生じない限り、適宜組み合わせを変えることができる。
実施形態では、可動接点53と固定接点54とが一対一の関係であり、平常時は開放状態、動作時に閉成状態となるメーク接点である接点部を例示したが、例えば、接点部5を1つの可動接点が2つの固定接点と接触するトランスファー接点としてもよい。また、実施形態では可動接点53と固定接点54とが一組の構成を例示したが、複数の可動接点、固定接点を有する電磁継電器にも適用可能である。
1,1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G,1H 電磁継電器
2 ケース
4 アクチュエータ
41 コイル
42 鉄心
43 電磁石
44 接極子
46 継鉄
47 カード
5 接点部
51 可動ばね
52 固定ばね
53 可動接点
54 固定接点
57,157,257,357,457,557 弾性部材
57a 溝
58 固定ばね孔
58a テーパ
58b 弾性層
59 可動ばね孔
2 ケース
4 アクチュエータ
41 コイル
42 鉄心
43 電磁石
44 接極子
46 継鉄
47 カード
5 接点部
51 可動ばね
52 固定ばね
53 可動接点
54 固定接点
57,157,257,357,457,557 弾性部材
57a 溝
58 固定ばね孔
58a テーパ
58b 弾性層
59 可動ばね孔
Claims (6)
- 電磁継電器であって、
可動接点を有する可動ばねと、
前記可動接点と接触する固定接点を有する固定ばねと、
前記可動ばねを移動させて前記可動接点を変位させ、前記可動接点と前記固定接点とが接触した状態と離れた状態とを切り替えるアクチュエータと、
前記可動ばねに設けられ、前記可動ばねから前記固定ばね側に突出して設けられる弾性部材と、
前記固定ばねに設けられ、前記弾性部材が貫通する固定ばね孔と、
を備え、
前記弾性部材は、前記固定ばね孔を貫通して、前記固定ばねの背面側に位置する当該電磁継電器の他の部品に接触して移動方向の長さが収縮し、かつ、前記移動方向の直交する径方向の長さが増大する弾性変形を生じる、
電磁継電器。 - 電磁継電器であって、
可動接点を有する可動ばねと、
前記可動接点と接触する固定接点を有する固定ばねと、
前記可動ばねを介して前記可動接点を変位させ、前記可動接点と前記固定接点とが接触した状態と離れた状態とを切り替えるアクチュエータと、
前記アクチュエータの推力を前記可動ばねに伝達するカードと、
前記可動ばねに設けられる可動ばね孔と、
前記固定ばねに設けられる固定ばね孔と、
前記カードに設けられ、前記カードから前記可動ばね孔を貫通して前記固定ばね側に突出して設けられる弾性変形可能な弾性部材と、
を備え、
前記弾性部材は、前記固定ばね孔を貫通して、前記固定ばねの背面側に位置する当該電磁継電器の他の部品に接触することにより、移動方向に収縮する、
電磁継電器。 - 電磁継電器であって、
可動接点を有する可動ばねと、
前記可動接点と接触する固定接点を有する固定ばねと、
前記可動ばねを移動して前記可動接点を変位させ、前記可動接点と前記固定接点とが接触した状態と離れた状態とを切り替えるアクチュエータと、
前記可動ばねに設けられる可動ばね孔と、
前記固定ばねに設けられる固定ばね孔と、
前記固定ばねの背面と、前記固定ばねの背面側に位置する当該電磁継電器の他の部品との間に配置され、前記固定ばね孔を貫通して前記可動ばね側に突出して設けられる弾性部材と、
を備え、
前記弾性部材は、前記可動ばね孔を貫通して、前記可動ばねの背面側に位置する当該電磁継電器の他の部品に接触することにより、移動方向の長さが収縮する、
電磁継電器。 - 前記弾性部材は、軸方向が前記移動方向である円錐形状であり、
前記アクチュエータにより前記可動ばねが前記固定ばね側に移動する際に、前記弾性部材の弾性変形により前記移動方向に収縮し、かつ、円錐面が前記固定ばね孔の内周面を押圧する、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の電磁継電器。 - 前記弾性部材は、前記移動方向の所定位置に段差が設けられ、
前記アクチュエータにより前記可動ばねが前記固定ばね側に移動する際に、前記弾性部材の弾性変形により前記移動方向に収縮し、かつ、前記段差の前記移動方向の面が前記固定ばね孔の外縁部分を押圧する、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の電磁継電器。 - 前記弾性部材は、両端が前記可動ばねに接続される湾曲板であり、
前記アクチュエータにより前記可動ばねが前記固定ばね側に移動する際に、前記弾性部材の弾性変形により前記移動方向に収縮し、かつ、径方向の長さが増大する、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の電磁継電器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018167260A JP2020042920A (ja) | 2018-09-06 | 2018-09-06 | 電磁継電器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018167260A JP2020042920A (ja) | 2018-09-06 | 2018-09-06 | 電磁継電器 |
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JP2020042920A true JP2020042920A (ja) | 2020-03-19 |
Family
ID=69798536
Family Applications (1)
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Country | Link |
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JP (1) | JP2020042920A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20230003186A (ko) | 2020-07-10 | 2023-01-05 | 오므론 가부시키가이샤 | 전자 계전기 |
-
2018
- 2018-09-06 JP JP2018167260A patent/JP2020042920A/ja active Pending
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