JP2020040894A - プレガバリンの精製方法 - Google Patents

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健一 安藤
Kenichi Ando
健一 安藤
千春 前田
Chiharu Maeda
千春 前田
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

【課題】プレガバリンを高収率で精製できる方法を提供する。【解決手段】粗プレガバリンを、含水率が50〜80重量%の2−プロパノールと水との混合溶媒に溶解した後、冷却し、晶析した結晶を取得することを含む、プレガバリンの精製方法。【選択図】なし

Description

本発明は、プレガバリンの精製方法に関する。
神経障害性疼痛の治療剤として、以下の構造で示されるプレガバリン((3S)−3−(アミノメチル)−5−メチルヘキサン酸)が知られている。
プレガバリンは医薬品であるため、高純度が要求される。その精製方法として、例えば、特許文献1〜6には、粗プレガバリンを、過剰量の2−プロパノールと水との混合溶媒に加熱溶解後、冷却することにより、精製プレガバリンを取得することが記載されている。
WO2014/080345 WO2011/076915 JP2011/516459 WO2009/068967 WO2009/001372 WO2008/062460
プレガバリンを高収率で精製できる方法が望まれている。
本発明者らは上記課題を解決するため、種々検討の結果、2−プロパノールと水との混合溶媒について、水の含有率を高くすることにより、予想外にも、精製プレガバリンを高収率で取得できることを見出し、発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、以下の通りである。
[1] 粗プレガバリンを、含水率が50〜80重量%の2−プロパノールと水との混合溶媒に溶解した後、冷却し、晶析した結晶を取得することを含む、プレガバリンの精製方法。
[2] 含水率が65〜75重量%である、上記[1]に記載のプレガバリンの精製方法。
[3] 冷却が、10℃以下まで行われる、上記[1]または[2]に記載のプレガバリンの精製方法。
[4] 混合溶媒の使用量が、粗プレガバリン1重量部に対して、7.3〜9.3重量部である、上記[1]〜[3]のいずれかに記載のプレガバリンの精製方法。
[5] 溶解が、70℃以上で行われる、上記[1]〜[4]のいずれかに記載のプレガバリンの精製方法。
本発明によれば、精製されたプレガバリンを高収率で取得することができるので、本発明の精製方法は工業的に有利な方法である。
以下、本発明を詳細に説明する。
まず、粗プレガバリンを、含水率が50〜80重量%の2−プロパノールと水との混合溶媒に溶解する。
含水率は、好ましくは60〜80重量%であり、より好ましくは65〜75重量%であり、さらに好ましくは68〜73重量%である。含水率が50〜80重量%の範囲内であると、プレガバリンの溶解度が、高温域(60〜85℃)ではより高く、かつ低温域(−10〜10℃)ではより低くなるということが判明した。
2−プロパノールと水との混合溶媒の使用量は、収率及び経済性の点から、粗プレガバリン1重量部に対して、好ましくは7.3〜9.3重量部であり、工業的には8.0〜8.3重量部がより好ましい。
粗プレガバリンの2−プロパノールと水との混合溶媒への溶解は、通常加熱下で行われる。加熱温度としては、粗プレガバリンが溶解する限り限定されないが、混合溶媒の使用量を低減できることから、好ましくは70℃以上、より好ましくは75℃〜還流温度の範囲内である。
溶解後、必要により、得られた溶液を濾過し、不溶物を除去してもよい。
次いで、得られた溶液を冷却する。溶液の冷却は、攪拌下、好ましくは1〜30℃/時、より好ましくは5〜15℃/時の速度で、好ましくは10℃以下、より好ましくは0〜−10℃の範囲内まで行われる。
冷却前または途中で、プレガバリンの種晶を添加してもよく、その添加は、通常75℃以下、好ましくは65〜75℃の範囲内で行われる。均一で所望の粒径の結晶を得られることから、プレガバリンの種晶の添加量は、粗プレガバリン1重量部に対し、好ましくは0.01〜0.0001重量部、より好ましくは0.005〜0.0005重量部であり、また、その平均粒子径は、好ましくは100μm以下、より好ましく75μm以下である。
冷却終了後、晶析した結晶を含む混合物から、濾過により結晶を分離する。得られた結晶は、必要により、2−プロパノールで洗浄してもよい。
得られた結晶を、50〜70℃で乾燥させることにより、精製プレガバリンの結晶を取得できる。
このようにして、99.85%以上の高純度の精製プレガバリンの結晶を93%以上の高い収率で取得することができる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1 プレガバリン精製
粗プレガバリン(35.0g)に水(191.1g)、2−プロパノール(81.9g)を加え、83℃に加熱し、溶解させた。溶液を濾過し、水(10.5g)で洗浄した。濾洗液を70℃に冷却し、平均粒子径が100μm以下であるプレガバリン種晶(0.04g)を添加し、晶析させた。6.5時間かけて25℃まで冷却した後、スラリーを別容器に移し、水(2.21g)、2−プロパノール(0.89g)の混合溶液で洗浄した。スラリーを更に4時間かけて−5℃に冷却し、保温後、濾過し、2−プロパノール(70.0g)で洗浄した。得られた結晶を60℃で乾燥し、プレガバリン(32.7g)を得た。収率93.5%、LC面積百分率99.89%
実施例2 プレガバリン精製
粗プレガバリン(67.5g)に水(368.6g)、2−プロパノール(158.0g)を加え、83℃に加熱し、溶解させた。溶液を濾過し、水(20.3g)で洗浄した。濾洗液を70℃に冷却し、平均粒子径が100μm以下であるプレガバリン種晶(0.07g)を添加し、晶析させた。8時間かけて−5℃まで冷却し、保温後、濾過し、2−プロパノール(135.0g)で洗浄した。得られた結晶を60℃で乾燥し、プレガバリン(63.7g)を得た。収率94.4%、LC面積百分率99.88%
本発明によれば、精製されたプレガバリンを高収率で取得することができるので、本発明の精製方法は工業的に有利な方法である。

Claims (5)

  1. 粗プレガバリンを、含水率が50〜80重量%の2−プロパノールと水との混合溶媒に溶解した後、冷却し、晶析した結晶を取得することを含む、プレガバリンの精製方法。
  2. 含水率が65〜75重量%である、請求項1に記載のプレガバリンの精製方法。
  3. 冷却が、10℃以下まで行われる、請求項1または2に記載のプレガバリンの精製方法。
  4. 混合溶媒の使用量が、粗プレガバリン1重量部に対して、7.3〜9.3重量部である、請求項1〜3のいずれかに記載のプレガバリンの精製方法。
  5. 溶解が、70℃以上で行われる、請求項1〜4のいずれかに記載のプレガバリンの精製方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113717069A (zh) * 2021-09-29 2021-11-30 浙江华海药业股份有限公司 一种普瑞巴林的结晶方法

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