JP2020037987A - ボールジョイント用ブーツ そのボールジョイント用ブーツを用いたラックアンドピニオン式ステアリング装置 - Google Patents
ボールジョイント用ブーツ そのボールジョイント用ブーツを用いたラックアンドピニオン式ステアリング装置 Download PDFInfo
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Abstract
Description
特許文献1に開示されているように、ラックの端部(ラックエンド)に設けられているボールジョイントは、動きを滑らかにするために内部にグリースが封入され、その流出防止と外部からの水やダスト等の浸入を防ぐためにボールジョイント用ブーツで覆われている。
特に、SUV(Sport Utility Vehicle)等の最大ボールジョイント角度が大きい車両にあっては、ボールジョイントと蛇腹部の内径部(内周面)の干渉頻度が多くなるため、ブーツの早期摩耗を招くこともある。
前記蛇腹部は、中立状態に位置している時のタイロッドの傾斜角度分だけ折れ曲がっている折曲領域を有していることを特徴とするボールジョイント用ブーツとしたことである。
前記ラックハウジングとブーツとの回転方向位相決め構造を設けたことを特徴とするボールジョイント用ブーツとしたことである。
前記ハウジングを貫通するラックと、
前記ラックの端部に配置されるボールジョイントと、
前記ボールジョイントを覆うボールジョイント用ブーツと、
を備え、
前記ボールジョイント用ブーツとして、第1の本発明乃至第5の本発明のいずれかに記載のボールジョイント用ブーツを用いたことを特徴とするラックアンドピニオン式ステアリング装置としたことである。
前記ハウジングを貫通するラックと、
前記ラックの端部に配置されるボールジョイントと、
前記ボールジョイントを覆うボールジョイント用ブーツと、
を備え、
前記ボールジョイント用ブーツとして、第3の本発明乃至第5の本発明のいずれかに記載のボールジョイント用ブーツを用い、
前記回転方向位相決め構造は、車両搭載時の上下方向の中心線に対して対称位置に設けたことを特徴とするラックアンドピニオン式ステアリング装置としたことである。
「第一実施形態」
ピニオン88aは、ラック88bの歯と噛み合う。ピニオン88a及びラック88bは、ピニオンシャフト87に伝達された回転運動を直進運動に変換する。ラック88bの両端は、左右に備えられるタイロッド89,89にそれぞれ連結される。ラック88bが車幅方向に移動することによって車輪の角度が変化する。
ステアリング装置80は、ラックハウジング10とボールジョイント3とボールジョイント用ブーツ5と、を備える。
ボールジョイント用ブーツ5の伸び率は、例えば200%である。伸び率とは、材料の引張試験において、試験片の当初の標点間距離をL0とし、破断時の標点間距離をLとした場合に、{(L−L0)/L0}×100で算出される値である。
本実施形態において一端側接続部51は、蛇腹部55の山部56と略同径の大径短尺円筒状に形成されている。
外周には締結部材11を配設する締結部材配設領域52が周方向に凹状に連続して形成されている。締結部材11は、例えば金属で形成された環状の締結バンドであって、この締結部材11によって一端側接続部51がラックハウジング10の外周に緊密に接続される。
本実施形態において他端側接続部53は、一端側接続部51よりも小径の小径短尺円筒状に形成されている。
外周には締結部材15を配設する締結部材配設領域54が周方向に凹状に連続して形成されている。締結部材15は、例えば金属で形成された環状の締結バンドであって、この締結部材15によって他端側接続部54がタイロッド89の外周に緊密に接続される。
蛇腹部55は、大径の環状の山部56と、山部56よりも小径の環状の谷部57とが長手方向に交互に配置された伸縮変形可能な中空筒状に成形されている。山部56と谷部57の傾斜面58はそれぞれ共通である。全ての山部56と谷部57の肉厚はそれぞれ均一に成形されている。
すなわち、第二の領域A2(折曲領域A21)における車両前方側の蛇腹部が伸長され、車両後方側の蛇腹部が圧縮されているように湾曲状に予め成形されている。
言い換えると、車両前方側の隣り合う山部56と山部56との間隔が広く、車両後方側の隣り合う山部56と山部56との間隔が狭くなるように湾曲して成形されている。
すなわち、他端側接続部53から見て1番目の山部56a、2番目の山部56b、3番目の山部56cが、3番目の山部56c、2番目の山部56b、1番目の山部56aと漸次小径となるように成形されている
さらに本実施形態では、他端側接続部53から連続して裾広がり状の環状の肩部59を備えている。また、この肩部59の外周面には等間隔で複数個のリブ59aが突設されている。リブ59aは、他端側接続部53寄りから一端側接続部51方向に向けて漸次幅狭状になるように肩部と一体成形されている(図1参照。)。
本実施形態では、ラックハウジング10の端部から軸方向で他端側接続部53方向に所定距離入った外周面の所定位置に凹設されているため、一端側接続部51をラックハウジング10の外周面に嵌め込む際、位置合わせをした後に一端側接続部51を軸方向に押し込むと、凸部61が凹部62に嵌り合う。
すなわち、ラックハウジング10の外周面に設けられる凹部62をステアリング装置(ステアリングギアボックス)80の車両搭載時における上下方向の中心線L2に対して対称位置に設けることとしている。また、凸部61と凹部62とは、ステアリング装置(ステアリングギアボックス)80の車両搭載時における車両前後方向の中心線L3上に設けている(図1(c)、図2(b)、及び図6参照。)。
このように締結部材配設領域52の直下に回転方向位相決め構造60を備えているため、締結部材11による締め付け力が凸部61と凹部62との嵌り合いを強固にするため、一端側接続部51の回転方向位相決めが確実になし得るとともに、ラックハウジング10への締結が強固に図れる。
このように構成することにより、ラックハウジング10の端面に切り欠かれた凹溝62に、一端側接続部51の内周面に設けられた凸部61をあてがってそのまま軸方向に押し込むことができるため操作性に優れている。
このように2箇所以上に設ける場合、凹凸構造の大きさや形状を変えておくことで誤組付けを防止することが可能である。
なお、本実施形態では、回転方向位相決め構造60は、一端側接続部51の締結部材配設領域52の直下に位置している実施の一形態をもって説明したが、これに限定解釈されるものではなく、本発明の範囲内で設計変更可能である。
10 ラックハウジング
5 ボールジョイント用ブーツ
51 一端側接続部
52 締結部材配設領域
55 蛇腹部
53 他端側接続部
60 回転方向位相決め構造
61 凸部
62 凹部
88b ラック
89 タイロッド
A21 折曲領域
L1 ブーツ中心軸線
L2 車両搭載時の上下方向の中心線
Claims (7)
- 伸縮可能な筒状の蛇腹部と、前記蛇腹部の伸縮方向の一端で、前記蛇腹部に連通して設けられている環状の一端側接続部と、前記蛇腹部の伸縮方向の他端で、前記蛇腹部に連通して設けられている環状の他端側接続部とで構成され、ラックアンドピニオン式ステアリング装置におけるラックハウジングの外周に前記一端側接続部が接続されるとともに、タイロッドの外周に前記他端側接続部が接続されてボールジョイント部分を覆うボールジョイント用ブーツであって、
前記蛇腹部は、中立状態に位置している時のタイロッドの傾斜角度分だけ折れ曲がっている折曲領域を有していることを特徴とするボールジョイント用ブーツ。 - 折曲領域の折れ曲がり角度が、ラックハウジングの外周に接続される前記一端側接続部の中心を通るブーツ中心軸線に対して、5度乃至20度の範囲であることを特徴とする請求項1に記載のボールジョイント用ブーツ。
- 前記ラックハウジングと前記一端側接続部との接触領域には、
前記ラックハウジングとブーツとの回転方向位相決め構造を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載のボールジョイント用ブーツ。 - 前記回転方向位相決め構造は、前記一端側接続部の内周面に設けられた凸部と、前記ラックハウジングの外周面に設けられ、前記凸部が嵌り合う凹部と、で構成されていることを特徴とする請求項3に記載のボールジョイント用ブーツ。
- 前記回転方向位相決め構造は、前記一端側接続部の締結部材配設領域の直下に位置していることを特徴とする請求項3又は4に記載のボールジョイント用ブーツ。
- ハウジングと、
前記ハウジングを貫通するラックと、
前記ラックの端部に配置されるボールジョイントと、
前記ボールジョイントを覆うボールジョイント用ブーツと、
を備え、
前記ボールジョイント用ブーツとして、請求項1乃至5のいずれかに記載のボールジョイント用ブーツを用いたことを特徴とするラックアンドピニオン式ステアリング装置。 - ハウジングと、
前記ハウジングを貫通するラックと、
前記ラックの端部に配置されるボールジョイントと、
前記ボールジョイントを覆うボールジョイント用ブーツと、
を備え、
前記ボールジョイント用ブーツとして、請求項3乃至5のいずれかに記載のボールジョイント用ブーツを用い、
前記回転方向位相決め構造は、車両搭載時の上下方向の中心線に対して対称位置に設けたことを特徴とするラックアンドピニオン式ステアリング装置。
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JP2018166483A JP7200556B2 (ja) | 2018-09-06 | 2018-09-06 | ラックアンドピニオン式ステアリング装置 |
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Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63180573A (ja) * | 1987-01-22 | 1988-07-25 | Rhythm Motor Parts Mfg Co Ltd | ステアリングブ−ツ |
JP2002195282A (ja) * | 2000-12-27 | 2002-07-10 | Toyoda Mach Works Ltd | 自在継手用ブーツ |
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2018
- 2018-09-06 JP JP2018166483A patent/JP7200556B2/ja active Active
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