JP2020037657A - 光学部材貼合用粘着シート及び積層体の製造方法 - Google Patents

光学部材貼合用粘着シート及び積層体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、黒画面を表示したディスプレイ等に粘着シートを貼合した場合に、その意匠性を高めることができる粘着シートを提供することを課題とする。【解決手段】本発明は、アクリル重合体及び着色剤を含み、着色剤が金属酸化物及びカーボンブラックから選択される少なくとも1種を含む光学部材貼合用粘着シートに関する。【選択図】図1

Description

本発明は、光学部材貼合用粘着シート及び積層体の製造方法に関する。
従来、液晶ディスプレイ(LCD)などの表示装置や、タッチパネルなどの表示装置と組み合わせて用いられる入力装置が広く用いられている。これらの表示装置や入力装置の製造等においては、光学部材を貼り合せる用途に透明な粘着シートが使用されている。
例えば、特許文献1には、可とう性基材層、第一の黒色層及び第二の黒色層、並びに、第一の粘着剤層及び第二の粘着剤層を含む積層体からなる両面粘着シートが開示されている。このような場合、黒色層の貼合に用いられる粘着シートには、黒色外観を損なわないような意匠性が求められる場合がある。
ところで、粘着シートに黒色外観を付与するための手段としては、粘着シートに顔料を添加する方法も知られている。例えば、特許文献2には、粘着成分と、黒色顔料と、スチレン−マレイン酸樹脂とを含有する黒色箔状粘着剤が開示されている。
特開2005−060435号公報 特開2013−32430号公報
上述したように、基材もしくは粘着剤を着色することにより得られる黒色粘着シートが知られているが、このような粘着シートはディスプレイ面との貼合が想定されておらず、粘着シートの意匠性については検討がなされていなかった。
そこで本発明者らは、このような従来技術の課題を解決するために、黒画面を表示したディスプレイ等に貼合した場合に、その意匠性を高めることができる粘着シートを提供することを目的として検討を進めた。
上記の課題を解決するために鋭意検討を行った結果、本発明者らは、アクリル重合体を含む粘着シートに、金属酸化物及びカーボンブラックから選択される少なくとも1種を含む着色剤を配合することにより、黒画面を表示したディスプレイ等に粘着シートを貼合した場合に、その意匠性を高め得る粘着シートが得られることを見出した。
具体的に、本発明は、以下の構成を有する。
[1] アクリル重合体及び着色剤を含み、
着色剤が金属酸化物及びカーボンブラックから選択される少なくとも1種を含む光学部材貼合用粘着シート。
[2] 着色剤が金属酸化物である[1]に記載の光学部材貼合用粘着シート。
[3] アクリル重合体の酸価は、50mgKOH/g以下である[1]又は[2]に記載の光学部材貼合用粘着シート。
[4] 全光線透過率が40〜80%である[1]〜[3]のいずれかに記載の光学部材貼合用粘着シート。
[5] ヘーズが0.5〜15%である[1]〜[4]のいずれかに記載の光学部材貼合用粘着シート。
[6] 着色剤の一次平均粒子径が0.1〜15μmである[1]〜[5]のいずれかに記載の光学部材貼合用粘着シート。
[7] 厚みが10〜5000μmである[1]〜[6]のいずれかに記載の光学部材貼合用粘着シート。
[8] 光重合開始剤及びアクリル単量体をさらに含み、半硬化状態である[1]〜[7]のいずれかに記載の光学部材貼合用粘着シート。
[9] [8]に記載の粘着シートを被着体に対して半硬化状態で貼合した後、活性エネルギー線を照射して粘着シートを後硬化させる工程を含む積層体の製造方法。
本発明によれば、黒画面を表示したディスプレイ等に貼合した場合に、その意匠性を高め得る光学部材貼合用粘着シートを得ることができる。
図1は、剥離シートを有する粘着シートの断面を表す概略図である。
以下において、本発明について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、代表的な実施形態や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施形態に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は「〜」前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
(粘着シート)
本発明は、光学部材の貼合用として用いられる粘着シートに関する。本発明の粘着シートは、アクリル重合体及び着色剤を含み、着色剤は金属酸化物及びカーボンブラックから選択される少なくとも1種を含む。
本発明の光学部材貼合用粘着シート(以下、粘着シートともいう)は、上記構成を有するものであるため、黒画面を表示したディスプレイ等に貼合した場合に、その意匠性を高めることができる。具体的には、本発明の粘着シートを、黒画面を表示したディスプレイに貼合した場合に、ディスプレイの黒発色度合い(黒色度合いの好ましさ)を高めることができるため、ディスプレイ及びディスプレイを有する表示装置の意匠性を高めることができる。また、黒画面を表示していない状態のディスプレイであっても、粘着シートを貼合することでディスプレイの黒色度合いが高まるため、周囲との統一感が強調されて意匠性が高まる。
また、本発明の光学部材貼合用粘着シートは、視認性が高く、例えばディスプレイの視認面側に貼合した場合であっても、ディスプレイ中に表示された文字が滲むことが防止される。このように、本発明の光学部材貼合用粘着シートは、ディスプレイ等の黒発色度合いを高めつつも、ディスプレイ等の視認性を低下させないことに成功したものである。
粘着シートの全光線透過率は、40%以上であることが好ましい。また、粘着シートの全光線透過率は、80%以下であることが好ましく、75%以下であることがより好ましく、70%以下であることがさらに好ましく、65%以下であることが特に好ましい。粘着シートの全光線透過率を上記範囲内とすることにより、ディスプレイ等の黒発色度合いを高めることができる。
粘着シートのヘーズは、0.5%以上であることが好ましい。また、粘着シートのヘーズは、30%以下であることが好ましく、25%以下であることがより好ましく、20%以下であることがさらに好ましく、15%以下であることが特に好ましい。粘着シートのヘーズを上記範囲内とすることにより、ディスプレイ等の黒発色度合いを高めつつも、視認性を維持することができる。
粘着シートの厚みは、10μm以上であることが好ましく、20μm以上であることがより好ましい。また、粘着シートの厚みは、5000μm以下であることが好ましく、3000μm以下であることがより好ましく、1000μm以下であることがさらに好ましい。粘着シートの厚みを上記上限値以下にすることで端部からの水蒸気侵入を防いで耐久性を高めることができる。一方、粘着シートの厚みを上記下限値以上にすることで粘着シートの取り扱いを容易にすることができる。
本発明の粘着シートは、単層の粘着シートであってもよい。また、粘着シートは、片面に基材(好ましくは透明基材)を備えた片面粘着シートでも、両面粘着シートでもよい。両面粘着シートとしては、粘着剤層からなる単層の粘着シート、粘着剤層を複数積層した多層の粘着シート、粘着剤層と粘着剤層の間に他の粘着剤層を積層した多層の粘着シート、粘着剤層と粘着剤層の間に支持体を積層した多層の粘着シート、支持体の片面に粘着剤層が積層し、他方の面に他の粘着剤層が積層した多層の粘着シートが挙げられる。両面粘着シートが支持体を有する場合、支持体として透明な支持体を用いたものが好ましい。支持体としては、透明基材と同様に光学分野に用いられる一般的なフィルムを用いることができる。このような両面粘着シートは、粘着シート全体としての透明性にも優れることから、光学部材同士の接着に好適に用いることができる。
図1に示されるように、本発明は、粘着シート11の両表面に剥離シート12a及び剥離シート12bを備える剥離シート付き粘着シートに関するものであってもよい。剥離シートとしては、剥離シート用基材とこの剥離シート用基材の片面に設けられた剥離剤層とを有する剥離性積層シート、あるいは、低極性基材としてポリエチレンフィルムやポリプロピレンフィルム等のポリオレフィンフィルムが挙げられる。
剥離性積層シートにおける剥離シート用基材には、紙類、高分子フィルムが使用される。光学用途では異物の混入を防ぐため、高分子フィルムが好ましく用いられる。剥離剤層を構成する剥離剤としては、例えば、汎用の付加型もしくは縮合型のシリコーン系剥離剤や長鎖アルキル基含有化合物が用いられる。特に、反応性が高い付加型シリコーン系剥離剤が好ましく用いられる。
シリコーン系剥離剤としては、具体的には、東レ・ダウコーニングシリコーン社製のBY24−4527、SD−7220等や、信越化学工業(株)製のKS−3600、KS−774、X62−2600などが挙げられる。また、シリコーン系剥離剤中にSiO2単位と(CH33SiO1/2単位あるいはCH2=CH(CH3)SiO1/2単位を有する有機珪素化合物であるシリコーンレジンを含有することが好ましい。シリコーンレジンの具体例としては、東レ・ダウコーニングシリコーン社製のBY24−843、SD−7292、SHR−1404等や、信越化学工業(株)製のKS−3800、X92−183等が挙げられる。
剥離性積層シートとして、市販品を用いてもよい。例えば、帝人デュポンフィルム(株)製の離型処理されたポリエチレンテレフタレートフィルムである重セパレータフィルムや、帝人デュポンフィルム(株)製の離型処理されたポリエチレンテレフタレートフィルムである軽セパレータフィルムを挙げることができる。
本発明の粘着シートが両面粘着シートの場合は、剥離力が互いに異なる1対の剥離シートを有することが好ましい。すなわち、剥離シートは、剥離しやすくするために、一方の剥離シートと他方の剥離シートの剥離性を異なるものとすることが好ましい。一方からの剥離性と他方からの剥離性とが異なると、剥離性が高い方の剥離シートだけを先に剥離することが容易となる。
本発明の粘着シートは、半硬化状態の粘着シートであって、後硬化性を有する粘着シートであってもよい。この場合、粘着シートは、光重合開始剤及びアクリル単量体をさらに含むことが好ましい。
ここで、本明細書では、以下の条件で活性エネルギー線を照射もしくは加熱したことにより、粘着シートのゲル分率が10質量%以上高まった場合に、照射もしくは加熱前の粘着シートは半硬化状態であるとする。この場合、粘着シートが活性エネルギー線を照射することで後硬化する場合、粘着シートの両表面に光学用透明PETセパレーターを貼合し、光学用透明PETセパレーター側から活性エネルギー線(高圧水銀灯又はメタルハライドランプ)を積算光量が3000mJ/cm2となるように照射する。なお、粘着シートが加熱により後硬化する場合、粘着シートの両表面にセパレータフィルムを貼合した状態で100℃のオーブンにて3時間加熱処理を行う。
本発明の粘着シートのゲル分率は、10質量%以上であることが好ましく、15質量%以上であることがより好ましく、20質量%以上であることがさらに好ましい。また、粘着シートのゲル分率は、70質量%未満であることが好ましい。
なお、本発明の粘着シートが半硬化状態の粘着シートであり、後硬化性を有する場合、後硬化させた後の粘着シートのゲル分率は、70質量%以上であることが好ましい。
本発明の粘着シートは、耐久性や加工性にも優れているが、粘着シートが半硬化状態の粘着シートであって、被着体に貼合された後に後硬化された場合に、より優れた耐久性や加工性を発揮することができる。後硬化後の粘着シートは、粘着剤の凝集力が高められており、被着体に強固に密着するため、高温環境下に長時間置いた場合であっても被着体から剥がれたり、被着体から浮いたりすることがない。このような粘着シートは耐久性に優れていると言える。また、後硬化後の粘着シートにおいては、端面ベタツキが抑えられているため、例えば、打抜き加工時の打抜き刃への粘着剤の付着やそれに伴う粘着シートの変形などを防ぐことができる。さらに、後硬化後の粘着シートを、所望の大きさに打抜き加工をした後に端面を整える目的で除去加工する場合に、粘着シートの変形やはみ出し、剥がれなどが生じない。このように、本発明の粘着シートは優れた加工性を発揮することができる。
(アクリル重合体)
アクリル重合体は、アクリル単量体単位を有するものであれば特に制限はないが、例えば、非架橋性(メタ)アクリル酸エステル単位(a1)と、架橋性官能基を有するアクリル単量体単位(a2)を含有するものであることが好ましい。なお、本明細書および特許請求の範囲において、「単位」は重合体を構成する繰り返し単位(単量体単位)である。
非架橋性(メタ)アクリル酸エステル単位(a1)は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来する繰り返し単位である。(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ペンチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸n−ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸n−デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸n−ウンデシル、(メタ)アクリル酸n−ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル等が挙げられる。これらは1種類を単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルの中でも、粘着性が高くなることから、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルから選ばれる少なくとも1種類が好ましい。
架橋性官能基を有するアクリル単量体単位(a2)は、カルボキシ基含有単量体単位、ヒドロキシ基含有単量体単位、アミノ基含有単量体単位及びグリシジル基含有単量体単位から選択される少なくとも一種であることが好ましい。すなわち、アクリル重合体は、カルボキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、アミド基、グリシジル基およびイソシアネート基から選択される少なくとも一種の架橋性官能基を有することが好ましい。
カルボキシ基含有単量体単位としては、アクリル酸、メタクリル酸が挙げられる。
ヒドロキシ基含有単量体単位は、ヒドロキシ基含有単量体に由来する繰り返し単位である。ヒドロキシ基含有単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピルなどの(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、(メタ)アクリル酸モノ(ジエチレングリコール)などの(メタ)アクリル酸[(モノ、ジ又はポリ)アルキレングリコール]、(メタ)アクリル酸モノカプロラクトンなどの(メタ)アクリル酸ラクトンが挙げられる。
アミノ基含有単量体単位としては、例えば、(メタ)アクリルアミド、アリルアミン等のアミノ基含有単量体に由来する繰り返し単位が挙げられる。
グリシジル基含有単量体単位としては、(メタ)アクリル酸グリシジル等のグリシジル基含有単量体に由来する繰り返し単位が挙げられる。
アクリル重合体における架橋性官能基を有するアクリル単量体単位(a2)の含有量は0.01〜40質量%であることが好ましく、0.5〜35質量%であることがより好ましい。架橋性官能基を有するアクリル単量体単位(a2)の含有量を上記範囲内とすることにより、アクリル重合体の架橋性と粘着性をコントロールしやすくなる。
アクリル重合体は、アルコキシアルキル基含有(メタ)アクリレートに由来する単位をさらに含んでもよい。アルコキシアルキル基含有(メタ)アクリレートは、アルコキシアルキル(メタ)アクリレートである。アルコキシアルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、アルコキシ基の炭素数が1〜12であり、アルコキシ基に結合するアルキレン基の炭素数が1〜18であるアルコキシアルキル(メタ)アクリレートが好ましい。アルコキシ基の炭素数は1〜8であることが好ましく、1〜4であることがより好ましく、1もしくは2であることが特に好ましい。また、アルコキシ基に結合するアルキレン基の炭素数は1〜12であることが好ましく、1〜8であることがさらに好ましく、1〜4であることが一層好ましく、1〜3であることが特に好ましい。
このようなアルコキシアルキル(メタ)アクリレートの例としては、2−メトキシメチル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシメチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、3−メトキシプロピル(メタ)アクリレート、3−エトキシプロピル(メタ)アクリレート、4−メトキシブチル(メタ)アクリレート、4−エトキシブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
アクリル重合体は、窒素含有単量体に由来する単位をさらに含んでもよい。窒素含有単量体は、1分子内に窒素元素を含有する単量体である。窒素含有単量体としては、例えば、ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、ヒドロキシエチルアクリルアミド、メチロールアクリルアミド、メトキシメチルアクリルアミド、エトキシメチルアクリルアミド、ジメチルアミノエチルアクリルアミド、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニル−2−ピロリドン、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−ビニルホルムアミド等を挙げることができる。中でも、窒素含有単量体は、アクリルアミド誘導体、アミノ基含有モノマー及び含窒素複素環含有モノマーから選択される少なくとも1種であることが好ましく、アクリルアミド誘導体であることがより好ましい。アクリルアミド誘導体は、ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド及びアクリロイルモルホリンから選択される少なくとも1種であることがさらに好ましく、ジエチルアクリルアミドであることが特に好ましい。
アクリル重合体は、必要に応じて、他の単量体単位を有してもよい。他の単量体は、上述したアクリル単量体と共重合可能なものであればよく、例えば(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル、スチレン、塩化ビニル、ビニルピロリドン、ビニルピリジン等が挙げられる。アクリル重合体における他の単量体単位の含有量は20質量%以下であることが好ましく、15質量%以下であることがより好ましい。
アクリル重合体の酸価は、50mgKOH/g以下であることが好ましく、40mgKOH/g以下であることがより好ましく、30mgKOH/g以下であることがさらに好ましく、20mgKOH/g以下であることが一層好ましく、10mgKOH/g以下であることがより一層好ましく、5mgKOH/g以下であることが特に好ましい。なお、アクリル重合体の酸価は、0mgKOH/gであってもよい。アクリル重合体の酸価を上記範囲内とすることにより、本発明の粘着シートは耐色抜け性に優れている。具体的には、アクリル重合体の酸価を上記範囲内とすることにより、粘着シートを高温高湿条件下に長時間置いた場合であっても、全光線透過率の上昇を抑制することができる。粘着シートを85℃、相対湿度85%環境下に240時間置く前後の全光線透過率を測定し、その値から算出した全光線透過率の変化量は10%未満であることが好ましい。さらに、粘着シートを85℃、相対湿度85%環境下に240時間置いた後の全光線透過率は、85%未満であることが好ましい。なお、全光線透過率の変化量は、以下の式で算出される。
変化量(%)=(処理前のサンプルの全光線透過率)−(処理後のサンプルの全光線透過率)
アクリル重合体の酸価は、JIS K 0070(1992)に準拠して測定される。具体的には、まず、精密天秤で100ml三角フラスコに試料約2g程度を精秤し、これにエタノール/ジエチルエーテル=1/1(重量比)の混合溶媒10mlを加えて溶解する。更に、この容器に指示薬としてフェノールフタレインエタノール溶液を1〜3滴添加し、試料が均一になるまで充分に攪拌する。これを、0.1N水酸化カリウム−エタノール溶液で滴定し、指示薬のうすい紅色が30秒間続いたときを、中和の終点とする。その結果から下記の計算式(1)を用いて得た値を、試料の酸価とする。
酸価(mgKOH/g)=[B×f×5.611]/S (1)
計算式(1)中、Bは、0.1N水酸化カリウム−エタノール溶液の使用量(ml)であり、fは、0.1N水酸化カリウム−エタノール溶液のファクターであり、Sは、試料の採取量(g)である。
アクリル重合体の重量平均分子量は、10万〜200万が好ましく、20万〜150万がより好ましい。なお、アクリル重合体の重量平均分子量は後述する架橋剤で架橋される前の値である。重量平均分子量は、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)により測定し、ポリスチレン基準で求めた値である。アクリル重合体としては、市販のものを用いてもよく、公知の方法により合成したものを用いてもよい。
(着色剤)
本発明の粘着シートは、金属酸化物及びカーボンブラックから選択される少なくとも1種の着色剤を含む。着色剤は、黒色顔料であることが好ましく、金属酸化物であることが特に好ましい。着色剤として、金属酸化物を用いることにより、粘着シートの視認性をより効果的に高めることができる。なお、着色剤としては、金属酸化物及びカーボンブラックの他に、他の着色剤を含んでいてもよい。他の着色剤としては、例えば、アニリンブラック、活性炭等が挙げられる。
金属酸化物としては、酸化銅、四三酸化鉄、二酸化マンガン、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、チタン酸バリウム、チタン酸カリウム、チタン酸鉄、銅−クロム酸化物、銅−マンガン酸化物、銅−鉄−マンガン酸化物、銅−クロム−マンガン酸化物または銅−鉄−クロム酸化物、チタンブラック等を挙げることができる。中でも、金属酸化物は、金属種が銅、鉄及びマンガンから選択される金属酸化物であることがより好ましい。着色剤として上記種類を選択することで、着色安定性が良好となる。
着色剤は微粒子であり、着色剤の一次平均粒子径は0.1μm以上であることが好ましい。また、着色剤の一次平均粒子径は15μm以下であることが好ましく、12μm以下であることがより好ましく、10μm以下であることがさらに好ましく、5μm以下であることが特に好ましい。着色剤の一次平均粒子径を上記範囲内とすることにより、粘着シートの視認性をより効果的に高めることができる。
着色剤の含有量は、アクリル重合体100質量部質量部に対して、0.01質量部以上であることが好ましく、0.1質量部以上であることがより好ましく、0.2質量部以上であることがさらに好ましい。また、着色剤の含有量は、アクリル重合体100質量部質量部に対して、10質量部以下であることが好ましく、5質量部以下であることがより好ましい。
なお、着色剤は、分散樹脂に分散した状態で、アクリル重合体と混合されることが好ましい。分散樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリエーテル樹脂等を挙げることができる。
(架橋剤)
本発明の粘着シートを形成する粘着剤組成物は、架橋剤を含有していてもよい。架橋剤は、アクリル重合体が有する架橋性官能基との反応性を考慮して適宜選択できる。例えばイソシアネート化合物、エポキシ化合物、オキサゾリン化合物、アジリジン化合物、金属キレート化合物、ブチル化メラミン化合物などの公知の架橋剤の中から選択できる。これらの中でも、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートを容易に架橋できることから、イソシアネート化合物やエポキシ化合物を用いることが好ましい。すなわち、架橋剤は二官能以上のエポキシ化合物および二官能以上のイソシアネート化合物から選択される少なくとも1種であることが好ましく、二官能以上のイソシアネート化合物であることがより好ましい。
イソシアネート化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等が挙げられる。市販品の例としては、トリレンジイソシアネート化合物(日本ポリウレタン工業(株)製、コロネートL)、キシリレンジイソシアネート化合物(三井化学(株)製、タケネートD−110N)等が挙げられる。
エポキシ化合物としては、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、テトラグリシジルキシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル等が挙げられる。
市販品の例としては、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)ベンゼン(三菱ガス化学(株)、TETRAD−X)、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン(三菱ガス化学(株)、TETRAD−C)等が挙げられる。
粘着剤組成物中の架橋剤の含有量は、所望とする粘着性等に応じて適宜選択されるが、アクリル重合体100質量部に対し、0.01〜5質量部が好ましく、0.1〜3質量部がより好ましい。架橋剤の含有量を上記範囲内とすることにより、打ち抜き加工性や、除去加工性をより高めることができる。なお、架橋剤としては1種類を単独で用いても2種類以上を併用してもよく、2種類以上を併用する場合は、合計質量が上記範囲内であることが好ましい。
(多官能単量体)
本発明の粘着シートが半硬化状態の粘着シートである場合、粘着シートは多官能単量体をさらに含むことが好ましい。多官能単量体は、分子内に反応性二重結合を2つ以上有する単量体である。中でも、多官能単量体は反応性二重結合を2つ以上5つ未満有するものであることが好ましく、2つ以上4つ未満有するものであることがより好ましい。
多官能単量体は、1分子内にビスフェノール骨格を有する多官能単量体であることが好ましい。1分子内にビスフェノール骨格を有する多官能単量体を用いることにより、後硬化後の粘着シートの硬度をより効果的に高めることができる。これにより、後硬化後の粘着シートの端面のベタツキ(タック性)を低く抑えることができ、粘着シートの加工性を高めることができる。
1分子内にビスフェノール骨格を有する多官能単量体としては、例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテルのジアクリレート、プロポキシ化ビスフェノールAのジアクリレート、ビスフェノールFジグリシジルエーテルのジアクリレート等が挙げられる。
多官能単量体として、市販品を使用できる。市販品の例としては、東亞合成社製、二官能モノマーM211B(ビスフェノールA エチレンオキサイド変性ジアクリレート)、東亞合成社製、二官能モノマーM08(ビスフェノールF エチレンオキサイド変性ジアクリレート)、新中村化学社製、二官能モノマーA−BPP−3(プロポキシ化ビスフェノールAジアクリレート)等が挙げられる。
また、多官能単量体は、1分子内にアルキレングリコール基を有する多官能単量体であってもよい。このような多官能単量体を重合した場合のホモポリマーのガラス転移温度(Tg)は150℃以下であることが好ましく、100℃以下であることがより好ましい。また、1分子内にアルキレングリコール基を有する多官能単量体を重合した場合のホモポリマーのガラス転移温度(Tg)は−35℃以上であることが好ましく、−10℃以上であることがより好ましい。
このような多官能単量体としては、例えば、ポリエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパンプロピレンオキサイド変性トリアクリレート等が挙げられる。
多官能単量体として、市販品を使用できる。市販品の例としては、東亞合成社製、三官能モノマーM321(トリメチロールプロパンプロピレンオキサイド変性トリアクリレート、Tg50℃)、二官能モノマーM240(ポリエチレングリコールジアクリレート、Tg50℃)等が挙げられる。
多官能単量体の含有量はアクリル重合体100質量部に対して、1〜40質量部であることが好ましく、5〜30質量部であることがより好ましい。上記多官能単量体は1種類を単独で用いても2種類以上を併用してもよく、2種類以上を併用する場合は、合計質量が上記範囲内であることが好ましい。多官能単量体の含有量を上記範囲内とすることにより、後硬化後の粘着シートの硬度をより効果的に高めることができ、粘着シートの加工性を高めることができる。
(単官能単量体)
本発明の粘着シートが半硬化状態の粘着シートである場合、粘着シートは単官能単量体をさらに含むことが好ましい。単官能単量体は、分子内に反応性二重結合を1つ有する単量体である。
単官能単量体としては、例えば、イソボルニルアクリレート、イソステアリルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、N−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド、アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、ビニルピロリドンなどを挙げることができる。単官能単量体の市販品の例としては、大阪有機化学工業社製のIBXA、大阪有機化学工業社製のISTA、KJケミカルズ(株)社製のジエチルアクリルアミド(DEAA)等が挙げられる。
単官能単量体の含有量はアクリル重合体100質量部に対して、1〜40質量部であることが好ましく、5〜30質量部であることがより好ましい。上記単官能単量体は1種類を単独で用いても2種類以上を併用してもよく、2種類以上を併用する場合は、合計質量が上記範囲内であることが好ましい。
(重合開始剤)
本発明の粘着シートが半硬化状態の粘着シートである場合、粘着シートは重合開始剤を含むことが好ましい。重合開始剤は、活性エネルギー線照射により多官能単量体および/または単官能単量体の重合を開始させるものであることが好ましく、活性エネルギー線照射により多官能単量体と単官能単量体の重合を開始させるものであることがより好ましい。重合開始剤としては、例えば、光重合開始剤など公知のものを用いることができる。
ここで、「活性エネルギー線」とは電磁波または荷電粒子線の中でエネルギー量子を有するものを意味し、紫外線、電子線、可視光線、X線、イオン線等が挙げられる。中でも、汎用性の点から、紫外線または電子線が好ましく、紫外線が特に好ましい。
重合開始剤としては、例えばアセトフェノン系開始剤、ベンゾインエーテル系開始剤、ベンゾフェノン系開始剤、ヒドロキシアルキルフェノン系開始剤、チオキサントン系開始剤、アミン系開始剤、アシルフォスフィンオキシド系開始剤等が挙げられる。
アセトフェノン系開始剤として具体的には、ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール等が挙げられる。
ベンゾインエーテル系開始剤として具体的には、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル等が挙げられる。
ベンゾフェノン系開始剤として具体的には、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル等が挙げられる。
ヒドロキシアルキルフェノン系開始剤として具体的には、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASFジャパン(株)製、IRGACURE184として市販)等が挙げられる。
チオキサントン系開始剤として具体的には、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン等が挙げられる。
アミン系開始剤として具体的には、トリエタノールアミン、4−ジメチル安息香酸エチル等が挙げられる。
アシルフォスフィンオキシド系開始剤として具体的には、フェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド(BASFジャパン(株)製、IRGACURE819として市販)等が挙げられる。
重合開始剤の含有量はアクリル重合体100質量部に対して、0.01〜10質量部であることが好ましく、0.1〜5質量部であることがより好ましい。上記重合開始剤は1種類を単独で用いても2種類以上を併用してもよく、2種類以上を併用する場合は、合計質量が上記範囲内であることが好ましい。
(溶剤)
本発明の粘着シートを形成する粘着剤組成物は、溶剤を含んでいてもよい。この場合、溶剤は、粘着剤組成物の塗工適性の向上のために用いられる。溶剤としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素類;ジクロロメタン、トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジクロロプロパン等のハロゲン化炭化水素類;メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、イソブチルアルコール、ジアセトンアルコール等のアルコール類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸アミル、酪酸エチル等のエステル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセタート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセタート等のポリオール及びその誘導体が挙げられる。
粘着剤組成物中の溶剤の含有量は、特に限定されないが、アクリル重合体100質量部に対し、25〜500質量部が好ましく、30〜400質量部がより好ましい。
また、溶剤の含有量は、粘着剤組成物の全質量に対し、10〜90質量%であることが好ましく、20〜80質量%であることがより好ましい。溶剤は1種類を単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよく、2種類以上を併用する場合は、合計質量が上記範囲内であることが好ましい。
(他の成分)
粘着シートは、本発明の効果を損なわない範囲で、上記以外の他の成分を含有してもよい。他の成分としては、粘着剤用の添加剤として公知の成分を挙げることができる。例えば可塑剤、酸化防止剤、金属腐食防止剤、粘着付与剤、シランカップリング剤、ヒンダードアミン系化合物等の光安定剤等の中から必要に応じて選択できる。また、着色を目的に染料や顔料を添加してもよい。
可塑剤としては、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ミリスチン酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、シクロヘキサンカルボン酸ビニル、安息香酸ビニルのようなカルボン酸ビニルエステル類やスチレン等が挙げられる。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、ラクトン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤等が挙げられる。これら酸化防止剤は1種類を単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。
金属腐食防止剤としては、粘着剤の相溶性や効果の高さから、ベンゾリアゾール系樹脂を好ましい例として挙げることができる。
粘着付与剤として、例えば、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、クマロンインデン系樹脂、スチレン系樹脂、キシレン系樹脂、フェノール系樹脂、石油樹脂などが挙げられる。
シランカップリング剤としては、例えば、メルカプトアルコキシシラン化合物(例えば、メルカプト基置換アルコキシオリゴマー等)などが挙げられる。
<粘着シートの製造方法>
本発明の粘着シートの製造方法は、剥離シート上に粘着剤組成物を塗工して塗膜を形成する工程を含むことが好ましい。
粘着剤組成物の塗工は、公知の塗工装置を用いて実施できる。塗工装置としては、例えば、ブレードコーター、エアナイフコーター、ロールコーター、バーコーター、グラビアコーター、マイクログラビアコーター、ロッドブレードコーター、リップコーター、ダイコーター、カーテンコーター等が挙げられる。
粘着シートの製造方法は、塗膜を加熱する工程を含むことが好ましい。この場合、粘着剤組成物を塗工して形成される塗膜の加熱には、加熱炉、赤外線ランプ等の公知の加熱装置を用いることができる。
粘着シートが半硬化状態の粘着シートである場合、粘着シートの製造方法は、塗膜を半硬化状態の硬化物とする工程を含むことが好ましい。例えば、塗膜を加熱することにより、アクリル重合体および架橋剤の反応を進行させて半硬化状態の硬化物(粘着シート)としてもよい。つまり、加熱の際、塗膜中では重合開始剤による単量体の重合反応が進行しないか、進行してもわずかであるため、粘着シート中には、アクリル単量体および重合開始剤の少なくとも一部が未反応の状態で含まれている。
なお、粘着剤組成物を半硬化状態とするためには、塗工後溶剤を除去した後に、一定温度で一定期間粘着シートを静置するエージング処理を施すことが好ましい。エージング処理は例えば、23℃で7日間静置して行うことができる。
半硬化状態の粘着シートは、基材等の被着体に貼合した後に活性エネルギー線を照射することで後硬化することができる。すなわち、半硬化状態の粘着シートは、2段階硬化型の粘着シートであり、貼合前は熱のみによって半硬化された粘着剤層を有し、貼合後に活性エネルギー線により粘着剤層は後硬化される。
<粘着シートの使用方法>
本発明の粘着シートの使用方法においては、粘着シートを被着体表面に接触させることが好ましい。粘着シートが半硬化状態の粘着シートである場合、粘着シートが半硬化状態のときに被着体と貼合し、活性エネルギー線を照射して粘着シートを後硬化させることが好ましい。
<粘着シートの用途>
本発明の粘着シートは、光学部材を貼合する用途に用いられる。光学部材としては、タッチパネルや画像表示装置等の光学製品における各構成部材や最表層のカバーレンズに貼合される飛散防止フィルム等を挙げることができる。中でも、本発明の粘着シートタッチパネルに貼合する用途として用いられることが好ましい。タッチパネルの構成部材としては、例えば透明樹脂フィルムにITO膜が設けられたITOフィルム、ガラス板の表面にITO膜が設けられたITOガラス、透明樹脂フィルムに導電性ポリマーをコーティングした透明導電性フィルム、ハードコートフィルム、耐指紋性フィルムなどが挙げられる。画像表示装置の構成部材としては、例えば液晶表示装置に用いられる反射防止フィルム、配向フィルム、偏光フィルム、位相差フィルム、輝度向上フィルムなどが挙げられる。
これらの部材に用いられる材料としては、ガラス、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンナフタレート、シクロオレフィンポリマー、トリアセチルセルロース、ポリイミド、セルロースアシレートなどが挙げられる。
<積層体の製造方法>
本発明は、上述した粘着シートと被着体を有する積層体、及び上述した粘着シートと被着体を有する積層体の製造方法に関するものであってもよい。積層体を製造する場合、粘着シートを被着体に貼合する工程を含む。粘着シートが半硬化状態の粘着シートである場合、積層体は、2つの被着体を半硬化状態の粘着シートで貼合した状態で活性エネルギー線を照射し、硬化することで形成されるものであることが好ましい。
粘着シートが半硬化状態の粘着シートである場合、積層体の製造方法は、上述した粘着シートを被着体に対して半硬化状態で貼合した後、活性エネルギー線を照射して粘着シートを硬化させる工程を含むことが好ましい。活性エネルギー線を照射する前は、粘着シートは半硬化状態であることから、基材への初期密着性が良好となる。このように、粘着シートを被着体に貼合した後、活性エネルギー線で後硬化させることで、粘着シートの凝集力が高まり、被着体への粘着性が向上する。また、後硬化した粘着シートは加工性にも優れている。
活性エネルギー線としては、紫外線、電子線、可視光線、X線、イオン線等が挙げられ、粘着シートに含まれる重合開始剤に応じて適宜選択できる。中でも、汎用性の点から、紫外線または電子線が好ましく、紫外線が特に好ましい。
紫外線の光源としては、例えば、高圧水銀灯、低圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、カーボンアーク、キセノンアーク、無電極紫外線ランプ等を使用できる。
電子線としては、例えば、コックロフトワルト型、バンデクラフ型、共振変圧型、絶縁コア変圧器型、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種類の電子線加速器から放出される電子線を使用できる。
紫外線の照射出力は、積算光量が100〜10000mJ/cm2となるようにすることが好ましく、500〜5000mJ/cm2となるようにすることがより好ましい。
以下に実施例と比較例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
<アクリル重合体Aの合成>
アクリル重合体Aを、酢酸エチル中での溶液重合により作製した。ブチルアクリレート(BA)、2−エチルヘキシルメタクリレート(2EHMA)、エチルアクリレート(EA)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(2HEMA)及びアクリル酸(AA)を質量比で85:5:4:4:2となるように配合し、ラジカル重合開始剤としてAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を溶液へ溶解した。溶液を60℃に加熱してランダム共重合させ、アクリル重合体Aを得た。このアクリル重合体Aの35質量%溶液の23℃における溶液粘度は3,650mPa・sであった。また、アクリル重合体Aの酸価は1.6mgKOH/gであった。
<アクリル重合体Bの合成>
アクリル重合体Bを、酢酸エチル中での溶液重合により作製した。ブチルアクリレート(BA)及び2−ヒドロキシエチルアクリレート(2HEA)を質量比で70:30となるように配合し、ラジカル重合開始剤としてAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を溶液へ溶解した。溶液を60℃に加熱してランダム共重合させ、アクリル重合体Bを得た。このアクリル重合体Bの35質量%溶液の23℃における溶液粘度は6,400mPa・sであった。また、アクリル重合体Bの酸価は0.0mgKOH/gであった。
<アクリル重合体Cの合成>
アクリル重合体Cを、酢酸エチル中での溶液重合により作製した。ブチルアクリレート(BA)、メチルアクリレート(MA)、メチルメタクリレート(MMA)及びアクリル酸を質量比で87:1:4:8となるように配合し、ラジカル重合開始剤としてAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を溶液へ溶解した。溶液を60℃に加熱してランダム共重合させ、アクリル重合体Cを得た。このアクリル重合体Cの35質量%溶液の23℃における溶液粘度は4,200mPa・sであった。また、アクリル重合体Cの酸価は60.0mgKOH/gであった。
<アクリル重合体Dの合成>
アクリル重合体Dを、酢酸エチル中での溶液重合により作製した。2−メトキシエチルアクリレートモノマー(MEA)、2−ヒドロキシエチルアクリレートモノマー(2HEA)、メチルメタクリレート(MMA)、ジメチルアクリルアミド(DMAA)及びブチルアクリレート(BA)を質量比で70:10:10:5:5となるように配合し、ラジカル重合開始剤としてAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を溶液へ溶解した。溶液を60℃に加熱してランダム共重合させ、アクリル重合体Dを得た。このアクリル重合体Dの35質量%溶液の23℃における溶液粘度は2,000mPa・sであった。また、アクリル重合体Dの酸価は0.0mgKOH/gであった。
(実施例1)
アクリル重合体A100質量部に対して、架橋剤としてN,N,N’,N’−テト
ラグリシジル−1,3−ベンゼンジ(メタンアミン)(三菱ガス化学(株)社製、TETRAD―X)を0.1質量部、単官能単量体としてジエチルアクリルアミド(KJケミカルズ(株)社製、DEAA)を10質量部、多官能単量体としてビスフェノールA エチレンオキサイド変性ジアクリレート(東亞合成(株)社製、アロニックス M211B)を10質量部、重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASFジャパン(株)製、IRGACURE184)を0.3質量部、着色剤として銅、鉄、マンガン系酸化物系顔料(大日精化工業(株)社製、TMブラック3550)を0.6質量部添加し、固形分濃度が30質量%となるように溶剤として酢酸エチルを添加して粘着剤組成物を得た。
上記粘着剤組成物を、第1の剥離シート(重セパレータフィルム、帝人デュポンフィルム(株)製、離型処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム)上へ塗工した。塗工は、ヨシミツ精機株式会社製、ドクターブレードYD型を用いて、乾燥後の厚みが25μmとなるように行った。その後、熱風乾燥機にて100℃で3分間乾燥させて溶剤を除去し、半硬化状態の粘着剤層を有する粘着シートを形成した。
この粘着シートの片面に第1の剥離シートより剥離性の高い離型処理が施された第2の剥離シート(軽セパレータフィルム、帝人デュポンフィルム(株)製)を貼り合わせ、剥離シート付きの粘着シートである実施例1の粘着シートを得た。
(実施例2)
着色剤を、カーボンブラック(トーヨーカラー(株)社製、マルチラック A 903 ブラック)0.4質量部に変更した以外は実施例1と同様にして粘着剤組成物及び剥離シート付きの粘着シートを得た。
(実施例3)
アクリル重合体B100質量部に対して、架橋剤としてトリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート付加物の酢酸エチル溶液(東ソー(株)社製、コロネートL−55E)を0.5質量部、単官能単量体としてジエチルアクリルアミド(KJケミカルズ(株)社製、DEAA)を10質量部、多官能単量体としてビスフェノールA エチレンオキサイド変性ジアクリレート(東亞合成(株)社製、アロニックス M211B)を10質量部、重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASFジャパン(株)製、IRGACURE184)を0.3質量部、着色剤として銅、鉄、マンガン系酸化物系顔料(大日精化工業(株)社製、TMブラック3550)を0.4質量部添加し、固形分濃度が30質量%となるように溶剤として酢酸エチルを添加して粘着剤組成物を得た。それ以外は実施例1と同様にして剥離シート付きの粘着シートを得た。
(実施例4)
主剤をアクリル重合体Cに、架橋剤を0.05質量部に変更した以外は実施例1と同様にして粘着剤組成物及び剥離シート付きの粘着シートを得た。
(実施例5)
着色剤を、カーボンブラック(トーヨーカラー(株)社製、マルチラック A 903 ブラック)0.4質量部に変更した以外は実施例4と同様にして粘着剤組成物及び剥離シート付きの粘着シートを得た。
(実施例6)
アクリル重合体A100質量部に対して、架橋剤としてN,N,N’,N’−テト
ラグリシジル−1,3−ベンゼンジ(メタンアミン)(三菱ガス化学(株)社製、TETRAD―X)を0.1質量部、着色剤として銅、鉄、マンガン系酸化物系顔料(大日精化工業(株)社製、TMブラック3550)を0.5質量部添加し、固形分濃度が30質量%となるように溶剤として酢酸エチルを添加して粘着剤組成物を得た。それ以外は実施例1と同様にして剥離シート付きの粘着シートを得た。
(実施例7)
アクリル重合体D100質量部に対して、架橋剤としてヘキサメチレンジイソシアネートのアダクト変性体(旭化成ケミカルズ社製、デュラネートE405−70B)を1質量部、単官能単量体としてジエチルアクリルアミド(KJケミカルズ(株)社製、DEAA)を10質量部、多官能単量体としてビスフェノールA エチレンオキサイド変性ジアクリレート(東亞合成(株)社製、アロニックス M211B)を10質量部、重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASFジャパン(株)製、IRGACURE184)を0.3質量部、着色剤として銅、鉄、マンガン系酸化物系顔料(大日精化工業(株)社製、TMブラック3550)を1.1質量部添加し、固形分濃度が30質量%となるように溶剤として酢酸エチルを添加して粘着剤組成物を得た。それ以外は実施例1と同様にして剥離シート付きの粘着シートを得た。
(実施例8)
着色剤を、カーボンブラック(トーヨーカラー(株)社製、マルチラック A 903 ブラック)0.4質量部に変更し、架橋剤を0.05質量部に変更した以外は実施例7と同様にして粘着剤組成物及び剥離シート付きの粘着シートを得た。
(比較例1)
着色剤を添加しなかった以外は実施例1と同様にして粘着剤組成物及び剥離シート付きの粘着シートを得た。
(評価)
<光学特性>
第2の剥離シートである軽剥離セパレーターを剥がして、剥がしたセパレーターの代わりにPETフィルム(東洋紡社製、コスモシャインA4300#100)をハンドローラーを用いて貼合し、積層フィルムを作製した。この積層フィルムを幅50mm、長さ50mmの大きさにカットし、第1の剥離シートを剥がした。次いで露出した粘着面をハンドローラーを用いてスライドガラス(松浪硝子社製、S9112)に貼り付けた。この状態で、40℃、5気圧の条件のオートクレーブ内に30分間保持させてガラス板に密着させた後、実施例6を除く実施例及び比較例については、PETフィルム側から紫外線を積算光量が3000mJ/cm2となるように照射した。
得られた積層体について、JIS K 7150に準拠し、積分球式光線透過率測定装置(日本電色工業社製、NDH−5000)を用いて全光線透過率とヘーズを測定した。この測定は3回行い、平均値を測定値とした。
<ゲル分率>
粘着シートを100mm×60mmとなるようにカットし、半硬化状態の測定用サンプルを作製した。
粘着シートを100mm×60mmとなるようにカットし、重セパレータフィルムである第1の剥離シート側から紫外線を積算光量が3000mJ/cm2となるように照射し、後硬化後の測定用サンプルを作製した。
各測定用サンプルの粘着シート約0.1gをサンプル瓶に採取し、酢酸エチル30mlを加えて24時間振とうした。その後、このサンプル瓶の内容物を150メッシュのステンレス製金網でろ別し、金網上の残留物を100℃で1時間乾燥して乾燥質量(g)を測定した。得られた乾燥質量から下記式1によりゲル分率を求めた。
ゲル分率(質量%)=(乾燥質量/粘着シートの採取質量)×100・・・式1
<意匠性>
光学特性測定と同様にサンプルを作成し、黒画面を表示したディスプレイ上に乗せて評価した。
○:何も乗せないときと比べてより黒く見えた
×:変化無し
<視認性>
光学特性測定と同様にサンプルを作製し、文字を表示したディスプレイ上に乗せて評価した。
○:にじみ、ボケが見られない
△:にじみ、ボケが見られる
×:にじみ、ボケが見られて文字が判読できない
<耐久性>
第2の剥離シートである軽剥離セパレーターを剥がして、剥がしたセパレーターの代わりにトリアセチルセルロースフィルム(富士フイルム社製、フジタックTD60UL 厚み60μm)をハンドローラーを用いて貼合し、積層フィルムを作製した。この積層フィルムを幅60mm、長さ80mmの大きさにカットし、第1の剥離シートを剥がした。次いで、露出した幅60mm、長さ80mm粘着面を被着体(ハードコート層付ポリカーボネート板:三菱ガス化学社製、ユーピロンMR58 厚み1mm)のハードコート面側に2kgの圧着ローラーを用いて貼り付けた。この状態で、40℃、5気圧の条件のオートクレーブ内に30分間保持させてポリカーボネート板に密着させた後、トリアセチルセルロースフィルム側から紫外線を積算光量が3000mJ/cm2となるように照射し、23℃、相対湿度50%の環境下で24時間放置し、試験片を作製した。次いで、試験サンプルを105℃、dry環境下に置き、240時間後の浮き及び剥がれの発生の有無を観察した。
○:1.0mm以上の浮き及び剥がれが観察されない
△:1.0mm以上2.0mm未満の浮き及び/又は剥がれが観察される
×:2.0mm以上の浮き及び/又は剥がれが観察される
<色抜け>
光学特性の測定と同様にサンプル作製し、85℃、相対湿度85%環境下に置き、240時間後の全光線透過率を測定した。なお、85℃、相対湿度85%環境下に置く前のサンプルの全光線透過率を基準として、以下の式で変化量を算出し、以下の評価基準で評価した。
変化量(%)=(処理前のサンプルの全光線透過率)−(処理後のサンプルの全光線透過率)
○:全光線透過率の変化量が±10%未満、かつ処理後の全光線透過率が85%未満
△:全光線透過率の変化量が10%以上、かつ処理後の全光線透過率が85%未満
×:全光線透過率の変化量が10%以上、かつ処理後の全光線透過率が85%以上
<加工性>
まず、粘着シートの軽セパレータフィルムである第2の剥離シートを剥がし、厚み25μmのPETフィルムに貼合した。
次に重セパレータフィルムである第1の剥離シートを剥がし、PC板に貼着した。PET/粘着シート/PCの構成のサンプルをオートクレーブ処理(40℃、0.5MPa、30min)し、次いで、PETフィルム側より紫外線を積算光量が3000mJ/cm2となるように照射し、試験サンプルを得た。次いで、試験サンプルの端部をギロチン断裁機を用いてカットし、カット端部をPC板側から手でPETフィルムを剥がすようにこすった。その際の剥がれ距離を測定した。
○:剥がれ距離が0.05mm未満
△:剥がれ距離が0.05mm以上0.1mm未満
×:剥がれ距離が0.1mm以上
Figure 2020037657
MO:金属酸化物
CB:カーボンブラック
NUV:後硬化なし
UV:後硬化あり
1 剥離シート付き粘着シート
11 粘着シート
12a 剥離シート
12b 剥離シート

Claims (9)

  1. アクリル重合体及び着色剤を含み、
    前記着色剤が金属酸化物及びカーボンブラックから選択される少なくとも1種を含む光学部材貼合用粘着シート。
  2. 前記着色剤が金属酸化物である請求項1に記載の光学部材貼合用粘着シート。
  3. 前記アクリル重合体の酸価は、50mgKOH/g以下である請求項1又は2に記載の光学部材貼合用粘着シート。
  4. 全光線透過率が40〜80%である請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学部材貼合用粘着シート。
  5. ヘーズが0.5〜15%である請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学部材貼合用粘着シート。
  6. 前記着色剤の一次平均粒子径が0.1〜15μmである請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学部材貼合用粘着シート。
  7. 厚みが10〜5000μmである請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学部材貼合用粘着シート。
  8. 光重合開始剤及びアクリル単量体をさらに含み、半硬化状態である請求項1〜7のいずれか1項に記載の光学部材貼合用粘着シート。
  9. 請求項8に記載の粘着シートを被着体に対して半硬化状態で貼合した後、活性エネルギー線を照射して前記粘着シートを後硬化させる工程を含む積層体の製造方法。
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