JP6769460B2 - 粘着シート、剥離シート付き粘着シート、透明フィルム付き粘着シート、積層体および積層体の製造方法 - Google Patents
粘着シート、剥離シート付き粘着シート、透明フィルム付き粘着シート、積層体および積層体の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6769460B2 JP6769460B2 JP2018127338A JP2018127338A JP6769460B2 JP 6769460 B2 JP6769460 B2 JP 6769460B2 JP 2018127338 A JP2018127338 A JP 2018127338A JP 2018127338 A JP2018127338 A JP 2018127338A JP 6769460 B2 JP6769460 B2 JP 6769460B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pressure
- sensitive adhesive
- adhesive sheet
- adhesive layer
- film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Adhesive Tapes (AREA)
- Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
Description
特許文献2には、板材としてガラス板同士、ガラス板と合成樹脂板又は合成樹脂板同士を少なくとも2枚、紫外線硬化可能な粘着剤層を少なくとも1層以上有する粘着シートで貼り合せた後、板材側から紫外線照射して、粘着剤層を紫外線硬化させる透明積層体の製造方法が記載されている。
そこで本発明者らは、このような従来技術の課題を解決するために、後硬化性を有し、かつ加工性を有する粘着シートにおいて、高温高湿耐久性を高めることを目的として検討を進めた。
具体的に、本発明は、以下の構成を有する。
粘着剤組成物が、架橋性アクリル重合体、架橋剤、分子内に反応性二重結合を2つ以上有する多官能単量体及び光重合開始剤を含有し、
粘着剤組成物の酸価は、1mgKOH/g以上であり、
粘着剤層に活性エネルギー線を積算光量が3000mJ/cm2となるように照射して後硬化した場合に、下記物性(1)及び(2)を満たす粘着シート;
物性(1):23℃、相対湿度50%かつ下記測定条件で測定されるプローブタック値が1.0N/5mmφ以下である;
(プローブタック値の測定条件)
測定機器:NSプローブタックテスター(ニチバン株式会社製)
プローブ直径:5mmφ
プローブ基材:ステンレススチール表面仕上げAA#400研磨による鏡面
ウェイト:19.6±0.2g(真鍮製)
プローブ移動速度:1.0cm/秒
デュエルタイム:1秒間
物性(2):下記測定条件で測定される85℃、相対湿度85%における定荷重剥離距離が100mm以下である:
(測定条件)
幅25mm、長さ100mmの大きさの粘着シートの粘着面のうち幅25mm、長さ75mmの領域を被着体に貼合し、後硬化させる。85℃、相対湿度85%の環境下において、粘着シートの非貼合領域が下方に垂れ下がるように被着体を水平方向に固定する。粘着シートの非貼合領域の長さ方向端部に100gの荷重を5分間かけ、この間に粘着シートの貼合領域が被着体から剥離した距離を85℃、相対湿度85%における定荷重剥離距離として測定する。
[2] 粘着剤組成物における多官能単量体の含有量が、架橋性アクリル重合体100質量部に対して、5〜40質量部である[1]に記載の粘着シート。
[3] 粘着剤組成物は、分子内に反応性二重結合を1つ有する単官能単量体をさらに含む[1]又は[2]に記載の粘着シート。
[4] 単官能単量体をホモポリマーとした時のガラス転移温度(Tg)が、50℃以上200℃未満である[3]に記載の粘着シート。
[5] 後硬化後の粘着剤層の破断伸度が500%以下である[1]〜[4]のいずれかに記載の粘着シート。
[6] 多官能単量体は、1分子内にビスフェノール骨格を有する[1]〜[5]のいずれかに記載の粘着シート。
[7] 多官能単量体をホモポリマーとした時のガラス転移温度(Tg)が、30℃以上である[1]〜[6]のいずれかに記載の粘着シート。
[8] 粘着剤層の半硬化状態でのゲル分率が10質量%以上75質量%未満であり、かつ、
粘着剤層が後硬化された場合に後硬化後のゲル分率が、半硬化状態でのゲル分率より10質量%以上高くなる[1]〜[7]のいずれかに記載の粘着シート。
[9] 架橋剤が二官能以上のエポキシ化合物である[1]〜[8]のいずれかに記載の粘着シート。
[10] [1]〜[9]のいずれかに記載の粘着シートの両表面に剥離力が互いに異なる1対の剥離シートを備える剥離シート付き粘着シート。
[11] [1]〜[9]のいずれかに記載の粘着シートの少なくとも一方の面にポリエチレンテレフタレートフィルム、アクリルフィルム、ポリカーボネートフィルム、トリアセチルセルロースフィルム及びシクロオレフィンポリマーフィルムから選択される少なくとも1種の透明フィルムを備える透明フィルム付き粘着シート。
[12] [1]〜[9]のいずれかに記載の粘着シートの粘着剤層に活性エネルギー線を照射して後硬化させた後硬化後の粘着剤層と、後硬化後の粘着剤層の少なくとも一方の面側に被着体を備える積層体。
[13] [1]〜[9]のいずれかに記載の粘着シートの粘着剤層を被着体に対して半硬化状態で貼合した後、活性エネルギー線を照射して粘着剤層を後硬化させる工程を含む積層体の製造方法。
また、本明細書において、“単量体”と“モノマー”は同義であり、“重合体”と“ポリマー”は同義である。
本発明の粘着シートは、粘着剤組成物を半硬化状態とした粘着剤層を有する。粘着剤組成物は、架橋性アクリル重合体、架橋剤、分子内に反応性二重結合を2つ以上有する多官能単量体及び光重合開始剤を含有し、粘着剤組成物の酸価は、1mgKOH/g以上である。そして、粘着剤層に活性エネルギー線を積算光量が3000mJ/cm2となるように照射して後硬化した場合、粘着シートは下記物性(1)及び(2)を満たす。
物性(1):23℃かつ下記測定条件で測定されるプローブタック値が1.0N/5mmφ以下である;
(プローブタック値の測定条件)
測定機器:NSプローブタックテスター(ニチバン株式会社製)
プローブ直径:5mmφ
プローブ基材:ステンレススチール表面仕上げAA#400研磨による鏡面
ウェイト:19.6±0.2g(真鍮製)
プローブ移動速度:1.0cm/秒
デュエルタイム:1秒間
物性(2):下記測定条件で測定される85℃、相対湿度85%における定荷重剥離距離が100mm以下である:
(測定条件)
幅25mm、長さ100mmの大きさの粘着シートの粘着面のうち幅25mm、長さ75mmの領域を被着体に貼合し、後硬化させる。85℃、相対湿度85%の環境下において、粘着シートの非貼合領域が下方に垂れ下がるように被着体を水平方向に固定する。粘着シートの非貼合領域の長さ方向端部に100gの荷重を5分間かけ、この間に粘着シートの貼合領域が被着体から剥離した距離を85℃、相対湿度85%における定荷重剥離距離として測定する。
本発明の粘着シートは、粘着剤層を有する。粘着シートは、粘着剤層のみから構成される単層の粘着シートであってもよい。また、粘着シートは、片面に基材(好ましくは透明基材)を備えた片面粘着シートでも、両面粘着シートでもよい。両面粘着シートとしては、粘着剤層からなる単層の粘着シート、粘着剤層を複数積層した多層の粘着シート、粘着剤層と粘着剤層の間に他の粘着剤層を積層した多層の粘着シート、粘着剤層と粘着剤層の間に支持体を積層した多層の粘着シート、支持体の片面に粘着剤層が積層し、他方の面に他の粘着剤層が積層した多層の粘着シートが挙げられる。両面粘着シートが支持体を有する場合、支持体として透明な支持体を用いたものが好ましい。支持体としては、透明基材と同様に光学分野に用いられる一般的なフィルムを用いることができる。このような両面粘着シートは、粘着シート全体としての透明性にも優れることから、光学部材同士の接着に好適に用いることができる。
剥離性積層シートにおける剥離シート用基材には、紙類、高分子フィルムが使用される。剥離剤層を構成する剥離剤としては、例えば、汎用の付加型もしくは縮合型のシリコーン系剥離剤や長鎖アルキル基含有化合物が用いられる。特に、反応性が高い付加型シリコーン系剥離剤が好ましく用いられる。
シリコーン系剥離剤としては、具体的には、東レ・ダウコーニングシリコーン社製のBY24−4527、SD−7220等や、信越化学工業(株)製のKS−3600、KS−774、X62−2600などが挙げられる。また、シリコーン系剥離剤中にSiO2単位と(CH3)3SiO1/2単位あるいはCH2=CH(CH3)SiO1/2単位を有する有機珪素化合物であるシリコーンレジンを含有することが好ましい。シリコーンレジンの具体例としては、東レ・ダウコーニングシリコーン社製のBY24−843、SD−7292、SHR−1404等や、信越化学工業(株)製のKS−3800、X92−183等が挙げられる。
剥離性積層シートとして、市販品を用いてもよい。例えば、帝人デュポンフィルム(株)製の離型処理されたポリエチレンテレフタレートフィルムである重セパレータフィルムや、帝人デュポンフィルム(株)製の離型処理されたポリエチレンテレフタレートフィルムである軽セパレータフィルムを挙げることができる。
本発明の粘着シートは、粘着剤組成物を半硬化状態とした粘着剤層を有し、粘着剤層は後硬化性を有する。
中でも、粘着剤層の半硬化状態でのゲル分率は、10質量%以上75質量%未満であることが好ましく、12質量%以上75質量%未満であることがより好ましく、15〜70質量%であることがさらに好ましい。
また、後硬化後の粘着剤層のゲル分率は、60〜100質量%であることが好ましく、65〜100質量%であることがより好ましく、70〜100質量%であることがさらに好ましい。
ゲル分率(質量%)=(乾燥質量/粘着剤層の採取質量)×100・・・式1
物性(1):23℃かつ下記測定条件で測定されるプローブタック値が1.0N/5mmφ以下である。
(プローブタック値の測定条件)
測定機器:NSプローブタックテスター(ニチバン株式会社製)
プローブ直径:5mmφ
プローブ基材:ステンレススチール表面仕上げAA#400研磨による鏡面
ウェイト:19.6±0.2g(真鍮製)
プローブ移動速度:1.0cm/秒
デュエルタイム:1秒間
物性(2):下記測定条件で測定される85℃、相対湿度85%における定荷重剥離距離が100mm以下である:
(測定条件)
幅25mm、長さ100mmの大きさの粘着シートの粘着面のうち幅25mm、長さ75mmの領域を被着体に貼合し、後硬化させる。85℃、相対湿度85%の環境下において、粘着シートの非貼合領域が下方に垂れ下がるように被着体を水平方向に固定する。粘着シートの非貼合領域の長さ方向端部に100gの荷重を5分間かけ、この間に粘着シートの貼合領域が被着体から剥離した距離を85℃、相対湿度85%における定荷重剥離距離として測定する。
なお、上記測定条件において、後硬化を行う際には、測定用の試験片のトリアセチルセルロースフィルム側から紫外線を積算光量が3000mJ/cm2となるように照射する。
上述の粘着剤層は、粘着剤組成物を半硬化状態としたものである。本発明で用いられる粘着剤組成物は、デュアル硬化型粘着剤組成物である。粘着剤組成物は架橋性アクリル重合体、架橋剤、分子内に反応性二重結合を2つ以上有する多官能単量体及び光重合開始剤を含有する。
酸価(mgKOH/g)=[cKOH×(V1−V0)×5.611]/S (1)
計算式(1)中、cKOHは、0.1N水酸化カリウム−2‐プロパノール溶液のモル濃度(mol/L)であり、V1は試料の滴定に要した0.1mol/L水酸化カリウム−2−プロパノール溶液の量(mL)であり、V0は空試験の滴定に要した0.1mol/L水酸化カリウム‐2−プロパノール溶液の量(mL)であり、Sは、試料の採取量(g)である。
架橋性アクリル重合体は、アクリル単量体単位を有するものであれば特に制限はないが、例えば、非架橋性(メタ)アクリル酸エステル単位(a1)と、架橋性官能基を有するアクリル単量体単位(a2)を含有するものであることが好ましい。架橋性アクリル重合体は、表示装置の視認性を低下させない程度の透明性を有するものが好ましい。なお、本明細書および特許請求の範囲において、「単位」は重合体を構成する繰り返し単位(単量体単位)である。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルの中でも、粘着性が高くなることから、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルから選ばれる少なくとも1種類が好ましい。
なお、架橋性アクリル重合体が有する架橋性官能基は、カルボキシ基の他に官能基を有していてもよい。他の官能基としては、ヒドロキシ基、アミノ基、アミド基、グリシジル基又はイソシアネート基を挙げることができる。
粘着剤組成物は架橋剤を含有する。架橋剤は、架橋性アクリル重合体が有する架橋性官能基との反応性を考慮して適宜選択できる。例えばイソシアネート化合物、エポキシ化合物、オキサゾリン化合物、アジリジン化合物、金属キレート化合物、ブチル化メラミン化合物などの公知の架橋剤の中から選択できる。これらの中でも、カルボキシ基含有アクリレートを容易に架橋できることから、エポキシ化合物を用いることが好ましい。すなわち、架橋剤は二官能以上のエポキシ化合物であることが好ましい。
粘着剤組成物は、分子内に反応性二重結合を2つ以上有する多官能単量体を含有する。
なお、本明細書におけるガラス転移温度とは、多官能単量体をホモポリマーとした際のガラス転移温度である。具体的なガラス転移温度としては、文献値を採用してもよいが、多官能単量体を重量平均分子量が1万以上のホモポリマーとした後、該ホモポリマーのガラス転移温度をDSC(示差走査熱計量計)を用いて測定した値を採用してもよい。
粘着剤組成物は光重合開始剤を含有する。光重合開始剤は、活性エネルギー線照射により架橋性アクリル重合体や多官能単量体の重合を開始させるものであることが好ましい。光重合開始剤としては、公知の光重合開始剤を用いることができる。
ここで、「活性エネルギー線」とは電磁波または荷電粒子線の中でエネルギー量子を有するものを意味し、紫外線、電子線、可視光線、X線、イオン線等が挙げられる。中でも、汎用性の点から、紫外線または電子線が好ましく、紫外線が特に好ましい。
アセトフェノン系開始剤として具体的には、ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール等が挙げられる。
ベンゾインエーテル系開始剤として具体的には、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル等が挙げられる。
ベンゾフェノン系開始剤として具体的には、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル等が挙げられる。
ヒドロキシアルキルフェノン系開始剤として具体的には、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASFジャパン(株)製、IRGACURE184として市販)等が挙げられる。
チオキサントン系開始剤として具体的には、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン等が挙げられる。
アミン系開始剤として具体的には、トリエタノールアミン、4−ジメチル安息香酸エチル等が挙げられる。
アシルフォスフィンオキシド系開始剤として具体的には、フェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド(BASFジャパン(株)製、IRGACURE819として市販)等が挙げられる。
粘着剤組成物は、分子内に反応性二重結合を1つ有する単官能単量体をさらに含有してもよい。
粘着剤組成物は、溶剤を含んでいてもよい。この場合、溶剤は、粘着剤組成物の塗工適性の向上のために用いられる。溶剤としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素類;ジクロロメタン、トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジクロロプロパン等のハロゲン化炭化水素類;メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、イソブチルアルコール、ジアセトンアルコール等のアルコール類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸アミル、酪酸エチル等のエステル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセタート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセタート等のポリオール及びその誘導体が挙げられる。
また、溶剤の含有量は、粘着剤組成物の全質量に対し、10〜90質量%であることが好ましく、20〜80質量%であることがより好ましい。溶剤は1種類を単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよく、2種類以上を併用する場合は、合計質量が上記範囲内であることが好ましい。
粘着剤組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、上記以外の他の成分を含有してもよい。他の成分としては、粘着剤用の添加剤として公知の成分を挙げることができる。例えば可塑剤、酸化防止剤、金属腐食防止剤、粘着付与剤、シランカップリング剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系化合物等の光安定剤等の中から必要に応じて選択できる。また、着色を目的に染料や顔料を添加してもよい。
可塑剤としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ミリスチン酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、シクロヘキサンカルボン酸ビニル、安息香酸ビニルのようなカルボン酸ビニルエステル類やスチレン等が挙げられる。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、ラクトン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤等が挙げられる。これら酸化防止剤は1種類を単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。
金属腐食防止剤としては、粘着剤の相溶性や効果の高さから、ベンゾリアゾール系樹脂を好ましい例として挙げることができる。
粘着付与剤として、例えば、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、クマロンインデン系樹脂、スチレン系樹脂、キシレン系樹脂、フェノール系樹脂、石油樹脂などが挙げられる。
シランカップリング剤としては、例えば、メルカプトアルコキシシラン化合物(例えば、メルカプト基置換アルコキシオリゴマー等)などが挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物などが挙げられる。ただし、後硬化時の活性エネルギー線に紫外線を用いる場合は、重合反応を阻害しない範囲で添加することが好ましい。
本発明の粘着シートの製造方法は、剥離シート上に上述した粘着剤組成物を塗工して塗膜を形成する工程と、この塗膜を加熱により半硬化状態の硬化物とする工程を含むことが好ましい。塗膜の加熱により、架橋性アクリル重合体および架橋剤の反応が進行して半硬化状態の硬化物(粘着剤層)が形成される。つまり、加熱の際、塗膜中では光重合開始剤による単量体の重合反応が進行しないか、進行してもわずかであるため、粘着剤層中には、粘着剤組成物に含まれる単量体および光重合開始剤の少なくとも一部が未反応の状態で含まれている。本発明の粘着シートは、後硬化性を有し、活性エネルギー線硬化性を有していることが好ましい。
なお、粘着剤組成物を半硬化状態とするためには、塗工後溶剤を除去した後に、一定温度で一定期間粘着シートを静置するエージング処理を施すことが好ましい。エージング処理は例えば、23℃で7日間静置して行うことができる。
本発明の粘着シートの使用方法においては、粘着シートの粘着剤層を被着体表面に接触させることが好ましい。粘着シートの使用方法においては、粘着シートの粘着剤層が半硬化状態のときに被着体と貼合し、活性エネルギー線を照射して粘着剤層を後硬化させることが好ましい。すなわち、本発明の粘着シートは、2段階硬化型の粘着シートであり、貼合前は熱のみによって半硬化された粘着剤層を有し、貼合後に活性エネルギー線により粘着剤層は後硬化される。
本発明の粘着シートは、耐久性を必要とする光学部材であって、形状が複雑で積層体になってからの打抜き加工が必要な光学部材の貼合用に好ましく用いられる。
本発明の粘着シートは、基材等の被着体に貼合し、後硬化させた後、高温高湿環境下に曝した場合であっても、浮きや剥がれの発生を抑制できる。本発明の粘着シートは、例えば、ポリカーボネート基材に貼合し、後硬化させた後、高温高湿環境下に曝した場合であっても、ポリカーボネート基材から浮いたり、剥がれたりすることを抑制することができる。
本発明は、上述した粘着シートと被着体を有する積層体に関するものでもある。積層体は、上述した粘着シートの粘着剤層に活性エネルギー線を照射して後硬化させた後硬化後の粘着剤層と、後硬化後の粘着剤層の少なくとも一方の面側に被着体を備える。粘着シートが両面粘着シートである場合、2つの被着体を半硬化状態の粘着シートで貼合した状態で活性エネルギー線を照射して、粘着剤層を後硬化することで積層体を形成することが好ましい。ここで、被着体は、基材及び光学部材であることがより好ましく、ポリカーボネート基材、偏光板、透明フィルム、透明樹脂またはガラスであることが特に好ましい。
これらの部材に用いられる材料としては、ガラス、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンナフタレート、シクロオレフィンポリマー、トリアセチルセルロース,ポリイミド、セルロースアシレートなどが挙げられる。
積層体の製造方法は、上述した粘着シートの粘着剤層を被着体に対して半硬化状態で貼合した後、活性エネルギー線を照射して粘着剤層を後硬化させる工程を含む。活性エネルギー線を照射する前は、粘着シートの粘着剤層は半硬化状態であることから、基材への初期密着性が良好となる。このように、粘着シートを被着体に貼合した後、粘着剤層を活性エネルギー線で後硬化させることで、粘着剤層の凝集力が高まり、被着体への粘着性が向上する。また、後硬化した粘着剤層は基材が変形したり、歪んだりすることを防止できる。
紫外線の光源としては、例えば、高圧水銀灯、低圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、カーボンアーク、キセノンアーク、無電極紫外線ランプ等を使用できる。
電子線としては、例えば、コックロフトワルト型、バンデクラフ型、共振変圧型、絶縁コア変圧器型、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種類の電子線加速器から放出される電子線を使用できる。
紫外線の照射出力は、積算光量が100〜10000mJ/cm2となるようにすることが好ましく、500〜5000mJ/cm2となるようにすることがより好ましい。なお、本発明において上述した物性(1)及び(2)を測定する際には、積算光量が3000mJ/cm2となるよう活性エネルギー線を照射する。
架橋性アクリル重合体Aを、酢酸エチル中での溶液重合により作製した。ブチルアクリレートモノマー(BA)、メチルアクリレートモノマー(MA)、メチルメタクリレート(MMA)、アクリル酸(AA)を質量比で90:1:4:6となるように配合し、ラジカル重合開始剤としてAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を溶液へ溶解した。溶液を60℃に加熱してランダム共重合させ、架橋性アクリル重合体Aを得た。この架橋性アクリル重合体Aの21質量%溶液の23℃における溶液粘度は4900mPa・sであった。
架橋性アクリル重合体Bを、酢酸エチル中での溶液重合により作製した。ブチルアクリレートモノマー(BA)、2−ヒドロキシエチルアクリレートモノマー(2−HEA)、メチルメタクリレート(MMA)、アクリル酸(AA)を質量比で90:3:4:3となるように配合し、ラジカル重合開始剤としてAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を溶液へ溶解した。溶液を60℃に加熱してランダム共重合させ、架橋性アクリル重合体Bを得た。この架橋性アクリル重合体Bの30質量%溶液の23℃における溶液粘度は5400mPa・sであった。
架橋性アクリル重合体Cを、酢酸エチル中での溶液重合により作製した。2−メトキシエチルアクリレートモノマー(MEA)、2−ヒドロキシエチルアクリレートモノマー(2HEA)、メチルメタクリレート(MMA)、ジエチルアクリルアミド(DEAA)及びブチルアクリレート(BA)を質量比で70:10:10:5:5となるように配合し、ラジカル重合開始剤としてAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を溶液へ溶解した。溶液を60℃に加熱してランダム共重合させ、架橋性アクリル重合体Cを得た。この架橋性アクリル重合体Cの35質量%溶液の23℃における溶液粘度は2000mPa・sであった。
架橋性アクリル重合体A100質量部に対して、架橋剤としてエポキシ系化合物(三菱ガス化学社製、テトラッドX)を0.05質量部、多官能単量体として、トリメチロールプロパンプロピレンオキサイド変性トリアクリレート(東亞合成(株)製、アロニックスM321、Tg=50℃)を15質量部、単官能単量体としてイソボルニルアクリレート(大阪有機化学工業社製、IBXA、Tg=97℃)を15質量部、光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASFジャパン(株)製、IRGACURE184)を0.7質量部添加し、固形分濃度が40質量%となるように溶剤として酢酸エチルを添加して粘着剤組成物を得た。
この粘着シートの片面に第1の剥離シートより剥離性の高い離型処理が施された第2の剥離シート(軽セパレータフィルム、帝人デュポンフィルム(株)製)を貼り合わせ、剥離シート付きの粘着シートである実施例1の粘着シートを得た。
実施例1の多官能単量体をM321からビスフェノールA エチレンオキサイド変性ジアクリレート(東亞合成(株)製、アロニックスM211B、Tg=75℃)に変更した以外は実施例1と同様にして粘着剤組成物及び剥離シート付きの粘着シートを得た。
実施例2において、単官能単量体を用いなかった他は実施例2と同様にして粘着剤組成物及び剥離シート付きの粘着シートを得た。
架橋性アクリル重合体B100質量部に対して、架橋剤としてエポキシ系化合物(三菱ガス化学社製、テトラッドX)を0.05質量部、多官能単量体として、ビスフェノールA エチレンオキサイド変性ジアクリレート(東亞合成(株)製、アロニックスM211B、Tg=75℃)を15質量部、単官能単量体としてイソボルニルアクリレート(大阪有機化学工業社製、IBXA、Tg=97℃)を5質量部、光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASFジャパン(株)製、IRGACURE184)を0.7質量部添加し、固形分濃度が40質量%となるように溶剤として酢酸エチルを添加して粘着剤組成物を得た。
この粘着剤組成物を用いて、実施例1と同様の方法で剥離シート付きの粘着シートを得た。
実施例4の単官能単量体をIBXAからジエチルアクリルアミド(KJケミカル社製、
DEAA、Tg=81℃)に変更した以外は実施例4と同様にして粘着剤組成物及び剥離シート付きの粘着シートを得た。
架橋性アクリル重合体C100質量部に対して、架橋剤としてキシリレンジイソシアネート化合物(三井化学(株)製、タケネートD−110N)を0.5質量部、多官能単量体として、トリメチロールプロパンプロピレンオキサイド変性トリアクリレート(東亞合成(株)製、アロニックスM321、Tg=50℃)を15質量部、単官能単量体としてイソボルニルアクリレート(大阪有機化学工業社製、IBXA、Tg=97℃)を15質量部、光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASFジャパン(株)製、IRGACURE184)を0.7質量部添加し、固形分濃度が40質量%となるように溶剤として酢酸エチルを添加して粘着剤組成物を得た。
この粘着剤組成物を用いて、実施例1と同様の方法で剥離シート付きの粘着シートを得た。
比較例1の多官能単量体をM321からビスフェノールA エチレンオキサイド変性ジアクリレート(東亞合成(株)製、アロニックスM211B、Tg=75)に変更した以外は比較例1と同様にして粘着剤組成物及び剥離シート付きの粘着シートを得た。
多官能単量体、単官能単量体および光重合開始剤を用いなかった他は実施例1と同様にして粘着剤組成物及び剥離シート付きの粘着シートを得た。
多官能単量体を用いなかった他は実施例1と同様にして粘着剤組成物及び剥離シート付きの粘着シートを得た。
<酸価>
精密天秤で100ml三角フラスコに、試料として上記で調製した粘着剤組成物の固形分が約2g程度となるように粘着剤組成物を精秤し、これにトルエン/2−プロパノール/水=5/5/0.5(重量比)の混合溶媒10mlを加えて溶解した。次いで、この容器に指示薬としてp−ナフトールベンゼン溶液を1〜3滴添加し、試料が均一になるまで充分に攪拌した。これを、0.1N水酸化カリウム−2−プロパノール溶液で滴定し、指示薬のうすい紅色が30秒間続いたときを、中和の終点とした。その結果から下記の計算式(1)を用いて得た値を、試料の酸価とした。
酸価(mgKOH/g)=[cKOH×(V1−V0)×5.611]/S (1)
計算式(1)中、cKOHは、0.1N水酸化カリウム−2‐プロパノール溶液のモル濃度(mol/L)であり、V1は試料の滴定に要した0.1mol/L水酸化カリウム−2−プロパノール溶液の量(mL)であり、V0は空試験の滴定に要した0.1mol/L水酸化カリウム‐2−プロパノール溶液の量(mL)であり、Sは、試料の採取量(g)である。
粘着剤層を100mm×60mmとなるようにカットし、半硬化状態の測定用サンプルを作製した。
粘着剤層を100mm×60mmとなるようにカットし、重セパレータフィルムである第1の剥離シート側から紫外線を積算光量が3000mJ/cm2となるように照射し、後硬化後の測定用サンプルを作製した。
各測定用サンプルの粘着シート約0.1gをサンプル瓶に採取し、酢酸エチル30mlを加えて24時間振とうした。その後、このサンプル瓶の内容物を150メッシュのステンレス製金網でろ別し、金網上の残留物を100℃で1時間乾燥して乾燥質量(g)を測定した。得られた乾燥質量から下記式1によりゲル分率を求めた。
ゲル分率(質量%)=(乾燥質量/粘着シートの採取質量)×100・・・式1
粘着シートの軽セパレータフィルムである第2の剥離シートを剥がし、PETフィルムに貼着し、半硬化状態の測定用サンプルを作製した。
他の粘着シートの軽セパレータフィルムである第2の剥離シートを剥がし、PETフィルムに貼着した。次に重セパレータフィルムである第1の剥離シート側から紫外線を積算光量が3000mJ/cm2となるように照射し、後硬化後の測定用サンプルを作製した。
各測定用サンプルを3cm×3cmにカットし、プローブタック試験機にて、下記条件で測定した。測定温度は23℃、相対湿度50%とした。
測定機器:NSプローブタックテスター(ニチバン株式会社製)
プローブ直径:5mmφ
プローブ基材:ステンレススチール表面仕上げAA#400研磨による鏡面
ウェイト:19.6g(真鍮製)
プローブ移動速度:1.0cm/秒
デュエルタイム:1秒間
JIS K 7161−1に準拠して破断伸度を測定した。その際、引張速度は10mm/minとし、23℃、相対湿度50%の環境下で測定した。また、測定サンプルとしては、厚さ25μm、幅60mm、長さ200mmの粘着シート(粘着剤層)を長さ方向に丸め、断面積5mm2、高さ60mmの円柱形状に加工したものを用いた。チャック間距離が30mmとなるようサンプルをセットして引っ張り、サンプルが破断した時の伸度を破断伸度とした。なお、測定機器としては、島津製作所製のオートグラフAGS−Xを用いた。
第2の剥離シートである軽剥離セパレーターを剥がして、剥がしたセパレーターの代わりにトリアセチルセルロースフィルム(富士フイルム社製、フジタックTD60UL 厚み60μm)をハンドローラーを用いて貼合し、積層フィルムを作製した。この積層フィルムを幅25mm、長さ100mmの大きさにカットし、第1の剥離シートを剥がした。次いで、露出した幅25mm、長さ100mm粘着面のうち幅25mm、長さ75mmの領域を被着体(ハードコート層付ポリカーボネート板:三菱ガス化学社製、ユーピロンMR58 厚み1mm)のハードコート面側に2kgの圧着ローラーを用いて貼り付けた。この状態で、40℃、5気圧の条件のオートクレーブ内に30分間保持させてPC板に密着させた後、トリアセチルセルロースフィルム側から紫外線を積算光量が3000mJ/cm2となるように照射し、試験片を作製した。
この試験片を、85℃、相対湿度85%の環境下で24時間放置した後、85℃、相対湿度85%の環境下で図2のように、粘着シート1とトリアセチルセルロースフィルム30からなる積層フィルムの非貼合領域(幅25mm、長さ25mm)の長さ方向端部に100gの錘34を吊るし、被着体32の平面に対して90°の方向に100gの荷重を加え、その状態で5分放置した。その間に積層フィルムが剥離した箇所の長さL(定荷重剥離距離)を測定した。
粘着剤層の軽セパレータフィルムである第2の剥離シートを剥がし、トリアセチルセルロースフィルム(富士フイルム社製、フジタックTD60UL 厚み60μm)に貼合した。
次に重セパレータフィルムである第1の剥離シートを剥がし、PC板(ハードコート層付ポリカーボネート板:三菱ガス化学社製、ユーピロンMR58 厚み1mm)に貼着した。トリアセチルセルロースフィルム/粘着剤層/PCの構成のサンプルをオートクレーブ処理(40℃、0.5MPa、30min)し、次いで、トリアセチルセルロースフィルム側より紫外線を積算光量が3000mJ/cm2となるように照射し、100mm×200mmの大きさの試験サンプルを得た。次いで、試験サンプルを85℃、相対湿度85%の環境下に置き、240時間後の浮き及び剥がれの発生の有無を観察した。
○:1.0mm以上の浮き及び剥がれが観察されない
×:1.0mm以上の浮き及び/又は剥がれが観察される
M211B:ビスフェノールA エチレンオキサイド変性ジアクリレート
IBXA:イソボルニルアクリレート
DEAA:ジエチルアクリルアミド
11 粘着剤層
12a 透明基材または剥離シート
12b 剥離シート
20 積層体
21 粘着シート
22 基材
24 光学部材
27a、27b、27c、27d 段差部
30 トリアセチルセルロースフィルム
32 被着体
34 錘
L 定荷重剥離距離
Claims (12)
- 粘着剤組成物を半硬化状態とした粘着剤層を有する粘着シートであって、
前記粘着剤組成物が、架橋性アクリル重合体、架橋剤、分子内に反応性二重結合を2つ以上4つ未満有する多官能単量体及び光重合開始剤を含有し、
前記架橋性アクリル重合体は、非架橋性アクリル酸エステル単位(a1)と架橋性官能基を有するアクリル単量体単位(a2)を有し、前記架橋性官能基を有するアクリル単量体単位(a2)はカルボキシ基含有単量体を有し、
前記架橋剤はエポキシ化合物であり、
前記粘着剤組成物の酸価は、30mgKOH/g以上であり、
前記粘着剤層に活性エネルギー線を積算光量が3000mJ/cm2となるように照射して後硬化した場合に、下記物性(1)及び(2)を満たす粘着シート;
物性(1):23℃、相対湿度50%かつ下記測定条件で測定されるプローブタック値が1.0N/5mmφ以下である;
(プローブタック値の測定条件)
測定機器:NSプローブタックテスター(ニチバン株式会社製)
プローブ直径:5mmφ
プローブ基材:ステンレススチール表面仕上げAA#400研磨による鏡面
ウェイト:19.6±0.2g(真鍮製)
プローブ移動速度:1.0cm/秒
デュエルタイム:1秒間
物性(2):下記測定条件で測定される85℃、相対湿度85%における定荷重剥離距離が30mm以下である:
(測定条件)
幅25mm、長さ100mmの大きさの粘着シートの粘着面のうち幅25mm、長さ75mmの領域を被着体に貼合し、後硬化させる。85℃、相対湿度85%の環境下において、粘着シートの非貼合領域が下方に垂れ下がるように被着体を水平方向に固定する。粘着シートの非貼合領域の長さ方向端部に100gの荷重を5分間かけ、この間に粘着シートの貼合領域が被着体から剥離した距離を85℃、相対湿度85%における定荷重剥離距離として測定する。 - 前記粘着剤組成物における前記多官能単量体の含有量が、前記架橋性アクリル重合体100質量部に対して、5〜40質量部である請求項1に記載の粘着シート。
- 前記粘着剤組成物は、分子内に反応性二重結合を1つ有する単官能単量体をさらに含む請求項1又は2に記載の粘着シート。
- 前記単官能単量体をホモポリマーとした時のガラス転移温度(Tg)が、50℃以上200℃未満である請求項3に記載の粘着シート。
- 後硬化後の前記粘着剤層の破断伸度が500%以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載の粘着シート。
- 前記多官能単量体は、1分子内にビスフェノール骨格を有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の粘着シート。
- 前記多官能単量体をホモポリマーとした時のガラス転移温度(Tg)が、30℃以上である請求項1〜6のいずれか1項に記載の粘着シート。
- 前記粘着剤層の半硬化状態でのゲル分率が10質量%以上75質量%未満であり、かつ、
前記粘着剤層が後硬化された場合に後硬化後のゲル分率が、半硬化状態でのゲル分率より10質量%以上高くなる請求項1〜7のいずれか1項に記載の粘着シート。 - 請求項1〜8のいずれか1項に記載の粘着シートの両表面に剥離力が互いに異なる1対の剥離シートを備える剥離シート付き粘着シート。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載の粘着シートの少なくとも一方の面にポリエチレンテレフタレートフィルム、アクリルフィルム、ポリカーボネートフィルム、トリアセチルセルロースフィルム及びシクロオレフィンポリマーフィルムから選択される少なくとも1種の透明フィルムを備える透明フィルム付き粘着シート。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載の粘着シートの粘着剤層に活性エネルギー線を照射して後硬化させた後硬化後の粘着剤層と、前記後硬化後の粘着剤層の少なくとも一方の面側に被着体を備える積層体。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載の粘着シートの粘着剤層を被着体に対して半硬化状態で貼合した後、活性エネルギー線を照射して前記粘着剤層を後硬化させる工程を含む積層体の製造方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018127338A JP6769460B2 (ja) | 2018-07-04 | 2018-07-04 | 粘着シート、剥離シート付き粘着シート、透明フィルム付き粘着シート、積層体および積層体の製造方法 |
PCT/JP2019/026601 WO2020009181A1 (ja) | 2018-07-04 | 2019-07-04 | 粘着シート、剥離シート付き粘着シート、透明フィルム付き粘着シート、積層体および積層体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018127338A JP6769460B2 (ja) | 2018-07-04 | 2018-07-04 | 粘着シート、剥離シート付き粘着シート、透明フィルム付き粘着シート、積層体および積層体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020007407A JP2020007407A (ja) | 2020-01-16 |
JP6769460B2 true JP6769460B2 (ja) | 2020-10-14 |
Family
ID=69150493
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018127338A Active JP6769460B2 (ja) | 2018-07-04 | 2018-07-04 | 粘着シート、剥離シート付き粘着シート、透明フィルム付き粘着シート、積層体および積層体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6769460B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7247622B2 (ja) * | 2019-02-08 | 2023-03-29 | 王子ホールディングス株式会社 | 粘着シート、剥離シート付き粘着シート、積層体及び積層体の製造方法 |
JP7247623B2 (ja) * | 2019-02-08 | 2023-03-29 | 王子ホールディングス株式会社 | 粘着シート、剥離シート付き粘着シート、積層体及び積層体の製造方法 |
JP7207379B2 (ja) * | 2020-08-11 | 2023-01-18 | 王子ホールディングス株式会社 | 粘着シート、剥離シート付き粘着シート、積層体及び積層体の製造方法 |
JP2022032291A (ja) * | 2020-08-11 | 2022-02-25 | 王子ホールディングス株式会社 | 粘着シート、剥離シート付き粘着シート、積層体及び積層体の製造方法 |
WO2022034885A1 (ja) * | 2020-08-11 | 2022-02-17 | 王子ホールディングス株式会社 | 粘着シート、剥離シート付き粘着シート、積層体及び積層体の製造方法 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5520265B2 (ja) * | 2010-08-31 | 2014-06-11 | 積水化学工業株式会社 | 異方性導電材料、bステージ状硬化物及び接続構造体の製造方法 |
KR102207511B1 (ko) * | 2013-03-15 | 2021-01-26 | 닛토덴코 가부시키가이샤 | 점착 시트 |
JP6159368B2 (ja) * | 2015-07-03 | 2017-07-05 | 三菱電機株式会社 | 充放電装置 |
-
2018
- 2018-07-04 JP JP2018127338A patent/JP6769460B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2020007407A (ja) | 2020-01-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6769460B2 (ja) | 粘着シート、剥離シート付き粘着シート、透明フィルム付き粘着シート、積層体および積層体の製造方法 | |
KR101806813B1 (ko) | 점착 시트 및 적층체와 그 제조 방법 | |
JP6743855B2 (ja) | 光学部材貼合用粘着シート及び積層体の製造方法 | |
JP7070398B2 (ja) | 粘着剤組成物及び粘着シート | |
JP6693490B2 (ja) | 粘着シート、積層体の製造方法および積層体 | |
JP6673314B2 (ja) | 粘着シート、積層体の製造方法および積層体 | |
JP6724947B2 (ja) | 粘着シート、剥離シート付き粘着シート、透明フィルム付き粘着シート、積層体および積層体の製造方法 | |
JP6673313B2 (ja) | 粘着シート、積層体の製造方法および積層体 | |
JP6724946B2 (ja) | 粘着シート、剥離シート付き粘着シート、透明フィルム付き粘着シート、積層体および積層体の製造方法 | |
JP7305939B2 (ja) | 粘着シート、積層体及び積層体の製造方法 | |
JP6693491B2 (ja) | 粘着シート、積層体の製造方法および積層体 | |
JP6888720B2 (ja) | 光学部材貼合用粘着シート及び積層体の製造方法 | |
JP7095713B2 (ja) | 粘着シート、積層体の製造方法および積層体 | |
JP6769461B2 (ja) | 粘着シート、剥離シート付き粘着シート、透明フィルム付き粘着シート、積層体及び積層体の製造方法 | |
JP7251073B2 (ja) | 粘着シート、剥離シート付き粘着シート、積層体及び積層体の製造方法 | |
JP6724956B2 (ja) | 粘着シート、剥離シート付き粘着シート、積層体及び積層体の製造方法 | |
JP7247622B2 (ja) | 粘着シート、剥離シート付き粘着シート、積層体及び積層体の製造方法 | |
JP7247623B2 (ja) | 粘着シート、剥離シート付き粘着シート、積層体及び積層体の製造方法 | |
JP2020193278A (ja) | 粘着シート、積層体の製造方法および積層体 | |
WO2020226169A1 (ja) | 粘着シート、積層体の製造方法および積層体 | |
JP2021020999A (ja) | 粘着シート、剥離シート付き粘着シート及び積層体 | |
WO2020241619A1 (ja) | 粘着シート、積層体の製造方法および積層体 | |
WO2020009181A1 (ja) | 粘着シート、剥離シート付き粘着シート、透明フィルム付き粘着シート、積層体および積層体の製造方法 | |
WO2022034885A1 (ja) | 粘着シート、剥離シート付き粘着シート、積層体及び積層体の製造方法 | |
JP2020183487A (ja) | 粘着シート、積層体の製造方法および積層体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20200120 |
|
A871 | Explanation of circumstances concerning accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871 Effective date: 20200120 |
|
A975 | Report on accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005 Effective date: 20200131 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200310 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20200423 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200630 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200825 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200907 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6769460 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |