JP2020036668A - バームクーヘンの製造装置 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1では、このタイプの構造の製造装置が記載されている。
而して、特許文献1のものを含めて、既存の製造装置はいずれも焼成用の熱源はガスになっている。
一方、ガス燃焼に伴って水蒸気が発生し、この水蒸気がバームクーヘンの食感や味覚に良い影響を与えていると考えられることから、海外用に熱源を電気式に単純に変更するわけにはいかない。
図1、図2に示すように、このバームクーヘン製造装置1は長方形状の筐体3で外面が構成されている。筐体3は下段側5と上段側7では背面側に段差が設けられており、上段側7がその分だけ小さくなっている。筐体3の底面には四隅にそれぞれ支持柱9、9、……と、車輪11、11、……が取り付けられており、設置固定時には支持柱9、9、……に持ち上げ支持され、移動時には車輪11、11、……が転動するようになっている。
焼成室では、一対の円形のホルダー板13、13がそれぞれの板面を左右方向に向けて平行に対向配置されており、それらの中心部には(ホルダー板用)回転軸15が貫通固定されている。この回転軸15の軸方向は水平方向に沿っており、回転軸15の軸周りの回転により、ホルダー板13、13が回転する。
図1に示すように、このホルダー板13、13には複数の麺棒17、17、……が水平方向に沿って脱着自在に架設されている。各麺棒17の軸方向両端側には(麺棒用)回転軸19、19が取り付けられており、各麺棒17はその回転軸19の軸周りの回転により、ホルダー板13、13の回転とは独立して回転するようになっている。
公転は間欠的になっており、図3には回転停止時の位置に麺棒17、17、……が示されている。
図3に示すように、左右方向から見ると、複数の赤外線ヒーター23、23、……が逆J字形をなすように互いに一定の間隔をあけながら並べられており、1つの上半円の円弧にほぼ沿って配列された部分と、1つの直線にほぼ沿って配列された部分とからなっており、後者の部分は焼成室の奥側に位置している。
そして、残りの直線状に配列された赤外線ヒーター23、23、……が蒸発促進用ヒーター群27として利用される。
ヒーターガイドフード29の凹底面31は、赤外線ヒーター23、23、……の逆J字形の列に沿って左右方向から見ると相似形になっており、焼成用ヒーター群25側では湾曲し、蒸発促進用ヒーター群27側ではほぼ平らになっている。ヒーターガイドフード29の凹側面33、33は、凹底面31の両側から垂直に立ち上がっている。
蒸発促進用ヒーター群27側には長方形で平板状のヒーターガード35が設けられている。このヒーターガード35は、パンチングメタルで構成されている。ヒーターガード35はヒーターガイドフード29の開口側を塞ぐように配置されており、その下縁部は下端の赤外線ヒーター23よりも下方にある。ヒーターガード35は前後方向の縁がヒーターガイドフード29の凹底面31に向けて直角に折り曲げられ、そこに上下に間隔をあけて掛止用切欠き37、37が設けられている。これら掛止用切欠き37、37に対応して、ヒーターガイドフード29の凹側面33、33には上下に間隔をあけて支持軸39、39が架設されている。支持軸39、39が掛止用切欠き37、37に入り込み、掛止されることで、ヒーターガード35が蒸発促進用ヒーター群27の所定箇所に配置されている。
ヒーターガイドフード29の延長部分はこの蒸気パン47に入り込んでおり、その下端縁が凹底面49や凹側面53に近接している。従って、蒸気パン47の左右方向の端部はヒーターガイドフード29の凹側面33、33で閉塞されている。
このとき、生地皿55と蒸発促進用ヒーター群27との間を遮熱プレート57が仕切るようになっている。図4に示すように、この遮熱プレート57は長方形の平板状になっており、その対向する短辺縁部がそれぞれ一対のガイド59、59にガイドされて、その板面がホルダー板13の板面と直交する向きに配置されている。
この遮熱プレート57は生地皿55と蒸発促進用ヒーター群27との間から斜め方向に上昇して、その上昇端の位置では、麺棒17、17、……の間に入り込むようになっている。
焼成室内では、麺棒17が公転により下降すると生地皿55に入れられたバームクーヘンの生地がその外周面に付着され、上昇するとその付着された生地が麺棒17の自転により焼成用ヒーター群25に万遍なく当てられて焼き上げられていくようになっている。
赤外線ヒーター23は輻射熱で加熱するようになっており、赤外線ヒーター23から放射された熱線が、生地に当たらないで通過した場合には、反射板21に当たって反射され、生地に向けて放射される。そのため、生地皿55の上方に位置する赤外線ヒーター23からの熱線の一部が、生地皿55に入れられた生地に当たってしまい、生地に悪影響を及ぼすようなことが阻止される。
ヒーターガード35は、麺棒17に付着した生地が剥離して落下したときに、その落下した生地が直接赤外線ヒーター23に当たらないように、赤外線ヒーター23の保護用に設けられているが、ヒーターガイドフード29の開口側が閉じられるので、水蒸気Mを蒸気流通経路側に寄せるガイド作用も期待されている。
蒸発促進用ヒーター群27のヒーターガード35は掛止用切欠き37、37が支持軸39から外して脱着させるようになっており、その脱着に必要な移動を確保するために、蒸気パン47との間には少し隙間が設けられており、そこから赤外線ヒーター23が少し露出しているが、遮熱プレート57が遮断するので、生地皿55が接近しても、生地に悪影響を及ぼすことが阻止される。また、遮熱プレート57が最大伸長すると、麺棒17、17どうしの間に入り込み、ヒーターガード35の上側縁と、反射板21との間から、生地皿55方向に向かう赤外線ヒーター23の熱線を遮断できる。
また、水蒸気Mを蒸気ジェネレータ45の作動により機械的に生成しており、その量は容易に変更可能であることから、乾燥焼きも可能となっている。
更に、水滴Sも焼成室内に結果的に供給されることになるが、速やかに蒸発するので、排水構造が不要となっている。
7…上段側筐体 9…支持柱 11…車輪 13…ホルダー板
15…(ホルダー板用)回転軸 17…麺棒 19…(麺棒用)回転軸
21…反射板 23…赤外線ヒーター 25…焼成用ヒーター群
27…蒸発促進用ヒーター群 29…ヒーターガイドフード
31…凹底面 33…凹側面 35…ヒーターガード
37…掛止用切欠き 39…支持軸 41…蒸気パイプ 43…蒸気噴射孔
45…蒸気ジェネレータ 47…蒸気パン 49…凹底面
51、53…凹側面 55…生地皿 57…遮熱プレート 59…ガイド
M…水蒸気 S…水滴
Claims (5)
- 焼成室と、前記焼成室の内部に1つの円周に沿って水平方向に互いに間隔をあけながら並べられ、自転しながら公転する複数の麺棒と、前記公転軌道に下側で被さる生地皿と、前記公転軌道の上半部に複数配置されて前記複数の麺棒に同軸状に外側から対向する赤外線ヒーターと、前記複数の赤外線ヒーターに相似状に配置されて外側から凹状に囲むヒーターガイドフードと、前記ヒーターガイドフードの内面に沿って前記複数の赤外線ヒーター側に水蒸気の流れを誘導する水蒸気誘導手段とを備え、
前記赤外線ヒーターを焼成用ヒーターとして利用し、前記ヒーターガイドフードの内面を水蒸気の流れ経路のガイド面として利用することで、前記焼成用ヒーターの周囲に水蒸気を充満させることを特徴とする電熱式バームクーヘン製造装置。 - 請求項1に記載した電熱式バームクーヘン製造装置において、
水蒸気誘導手段は、半円弧状に並べられた複数の焼成用ヒーターのいずれか一方の下端の下方に配置され、複数の蒸気噴出口が下側を向いた蒸気パイプと、前記蒸気噴出口から噴出した水蒸気を下側から受け止める蒸気パンとを備え、前記蒸気パン側から水蒸気が上昇してヒーターガイドフードの内面側に誘導されることを特徴とする電熱式バームクーヘン製造装置。 - 請求項2に記載した電熱式バームクーヘン製造装置において、
水蒸気誘導手段の蒸気パンと、その直上の焼成用ヒーターとの間に、前記蒸気パン上に滴下した水滴の蒸発を促進させる蒸発促進手段を備えることを特徴とする電熱式バームクーヘン製造装置。 - 請求項3に記載した電熱式バームクーヘン製造装置において、
複数の赤外線ヒーターが半円弧状の一方側から下方に延長して、全体として逆J字形状配列になっており、この延長部分にもヒーターガイドフードが連なっていると共に、麺棒に対向する側はヒーターガードでガードされており、
前記延長部分の赤外線ヒーターを蒸発促進用ヒーターとして利用して、これらで蒸発促進手段を構成したことを特徴とする電熱式バームクーヘン製造装置。 - 請求項4に記載した電熱式バームクーヘン製造装置において、
生地皿が、蒸発促進用ヒーターとは公転軌道を挟んで反対側の待機位置と斜め方向に上昇して公転軌道に被さる付着位置との間で昇降するように構成されており、
更に、前記蒸発促進用ヒーターと前記生地皿との間に、前記生地皿の上昇に合わせて上昇して仕切ることで前記蒸発促進用ヒーターからの熱を遮断する遮熱プレートを備えることを特徴とする電熱式バームクーヘン製造装置。
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Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59175381U (ja) * | 1983-05-13 | 1984-11-22 | 日本碍子株式会社 | 食品焙焼炉 |
JPS62248443A (ja) * | 1986-04-22 | 1987-10-29 | 株式会社久電舎 | バ−ムク−ヘン用オ−ブン構造 |
JP2006129781A (ja) * | 2004-11-05 | 2006-05-25 | Fuji Shokai:Kk | バウムクーヘン焼成機 |
JP2012125192A (ja) * | 2010-12-15 | 2012-07-05 | Shinagawa Kogyosho:Kk | 菓子製造装置 |
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2018
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