JP2020036066A - 撮像装置および制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】遮光された画素の出力に基づく、縞状ノイズやちらつき、色かぶりなどを抑えた好適な信号補正を可能とする撮像装置を提供する。【解決手段】光電変換部を有する遮光された画素と遮光されていない画素とが配置された撮像素子104を備える撮像装置100を設ける。撮像装置100は、撮像素子104の出力信号に対してダイナミックレンジを拡大するためのガンマ補正処理が実行されるか否かに応じて、遮光された画素の出力信号に基づく遮光されていない画素の出力信号の補正処理を切り替える。【選択図】図1

Description

本発明は、撮像装置および制御方法に関する。
デジタルカメラやビデオカメラ等の撮像装置にはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等の撮像素子が使用されている。近年、画像のダイナミックレンジを拡大する撮影モードを備える撮像装置が提案されている。例えば、撮像装置は、一般にLog撮影と呼ばれる撮影手法を用いて、通常撮影では黒潰れや白飛びを起こしやすい被写体に対して、適正露出よりアンダーで画像を取得し、ガンマカーブを通常撮影と異ならせて現像を行う。その結果、快晴時の雲や逆光下といったシーンにおいても、暗部や飽和部の階調が失われることなく撮像画像が記録され、より自由度の高い映像表現をすることが可能になる。しかし、Log撮影では、アンダー画像をガンマ補正処理によって適正露出まで持ち上げる必要があるので、特に画像暗部に大きなゲインがかかる。
また、CMOSイメージセンサ等の撮像素子を有する撮像装置は、例えば、電圧変動や電源ラインのインピーダンス、暗電流等に起因するダークシェーディングやダークオフセット変動の補正を行うラインクランプを行う。撮像素子は、例えば、光電変換部を備える遮光された画素と、遮光されていない画素とを備える。そして、撮像装置は、遮光された画素の出力に基づいて、遮光されていない画素の出力を補正(オフセット補正)する。特許文献1は、撮像素子における遮光された画素の出力に対して補正係数をかけて求めた補正値で、遮光されていない画素の出力を補正する撮像装置を開示している。
特開2008−67060号公報
ダイナミックレンジの拡大のためのガンマ補正処理を行う撮影(例えば、Log撮影)においては、画像信号に対して大きなゲインがかかるので、ラインクランプの量子化誤差による縞状ノイズが強調されてしまう。また、Log撮影では、撮像素子のダークオフセットの微小な変動による動画像のちらつきや色かぶりを強調してしまう。特許文献1が開示する技術では、本来必要な補正値より小さい補正量となるので、Log撮影時に充分なオフセット補正をすることができず、色かぶり等が生じてしまう。本発明は、遮光された画素の出力に基づく、縞状ノイズやちらつき、色かぶりなどを抑えた好適な信号補正を可能とする撮像装置の提供を目的とする。
本発明の一実施形態の撮像装置は、光電変換部を有する遮光された画素と遮光されていない画素とが配置された撮像部と、前記撮像部の出力信号に対してダイナミックレンジを拡大するためのガンマ補正処理が実行されるか否かに応じて、前記遮光された画素の出力信号に基づく前記遮光されていない画素の出力信号の補正処理を切り替える制御手段と、を備える。
本発明の撮像装置によれば、遮光された画素の出力に基づく、縞状ノイズやちらつき、色かぶりなどを抑えた好適な信号補正が可能となる。
撮像装置の構成例を示す図である。 撮像素子の構成を示す図である。 センサ基板に形成される単位画素の等価回路図の一例である。 撮像素子の画素配置の一例を示す図である。 ガンマカーブを説明する図である。 第1の補正手段を説明する図である。 第2の補正手段を説明する図である。 ガンマカーブを説明する図である。 実施例1の撮像装置の動作例を説明する図である。 AD変換器の構成を示す図である。 ランプ信号とAD変換との関係を説明する図である。
(実施例1)
図1は、本実施形態の撮像装置の構成例を示す図である。
撮像装置100は、撮像レンズ101乃至表示回路110を備える。撮像レンズ101は、被写体の光学像を撮像素子103に結像させる。レンズ駆動回路102は、撮像レンズ101を制御して、ズーム制御、フォーカス制御、絞り制御などを実行する。撮像素子103は、撮像レンズ101により結像された被写体を画像信号として取り込む。画像処理回路104は、撮像素子103から出力される画像信号に対して、各種の補正や現像処理、データ圧縮のための演算等を行う。例えば、画像処理回路104は、制御回路106の制御にしたがって、ダイナミックレンジの拡大処理を実行する。本実施形態では、画像処理回路104は、図7を参照して説明する第2の補正手段を有する。
タイミング発生回路105は、撮像素子103に各種タイミング信号を出力して、撮像素子103を駆動する。制御回路106は、撮像装置100全体の制御と監視を行う。メモリ107は、画像データを一時的に記憶する。記録回路108は、半導体メモリ等の着脱可能な記録媒体に、各種情報や撮像画像の記録または読み出しを行う。操作回路109は、ユーザの操作入力を受け付ける。表示回路110は、各種情報や撮像画像を表示する。
図2は、本実施形態の撮像素子の構成を示す図である。
撮像素子103は、センサ基板201と回路基板202と有する積層構造の撮像部である。なお、同様の機能を具備するならば、撮像素子103は、積層構造に限らず単層構造を採ることもできる。
センサ基板201には、単位画素203が行列方向に配置された画素アレイが設けられる。単位画素203には、色分離のためそれぞれR(赤)、G(緑)、B(青)のカラーフィルタが形成されている。また、遮光されていない画素領域である撮像領域の周辺部には、遮光された画素領域であるOB(オプティカルブラック)が形成され、黒レベルの基準となる。OBは、暗電流等に起因するダークシェーディングやダークオフセットの補正(オフセット補正)に用いられる。画素アレイには、入射光の集光効率を向上させるための不図示のマイクロレンズが形成されている。単位画素203の回路構成については後述する。
回路基板202は、AD変換器204、信号処理回路205、基板メモリ206を有する。AD変換器204は、センサ基板201の画素に対してバンプ等で電気的に接続され、画素を駆動する制御信号を出力するとともに、画素からの出力信号を受信し、アナログ信号からデジタル信号に変換(AD変換)する信号変換手段である。信号処理回路205は、AD変換されたカウント値に対して、各種演算や補正を行うデジタルフロントエンド(DFE)である。本実施形態では、信号処理回路205は、図6を参照して説明する第1の補正手段を有する。また、基板メモリ206は、DRAM等の揮発性メモリであり、AD変換器204からの出力信号を信号処理回路205で処理する際に、一時的にデータを保持するために用いられる。
図3は、センサ基板に形成される単位画素の等価回路図の一例である。
光電変換部であるフォトダイオード(以下、PD)301は、転送スイッチ302を介して、電荷電圧変換部であるフローティングディフュージョン(以下、FD)303に接続される。リセットスイッチ304は、FD303に基準電位VDDを供給する。画素アンプ305は、MOSトランジスタと不図示の定電流源を有するソースフォロア回路である。選択スイッチ306は、画素アンプ305の電位変動を垂直出力線307を介して回路基板202上のAD変換器204へ出力する。
図4は、撮像素子の画素配置の一例を示す図である。
撮像素子103は、開口画素領域403と、開口画素領域403に隣接して設けられた画素領域である垂直オプティカルブラック領域(以下、VOB)401および水平オプティカルブラック領域(以下、HOB)402を有する。開口画素領域403は、遮光されていない画素領域である。VOB401とHOB402は、遮光された画素領域であり、図1中のOBに対応する。
開口画素領域403は、入射光に応じて発生した電荷を蓄積して出力する。VOB401は、主に黒レベルの検出に使われ、暗電流成分あるいは温度変動による出力のオフセット変動の補正に使われる。HOB402は、主に黒レベルの検出、垂直方向のダークシェーディング成分の補正、ダークオフセットの補正に使われる。
図5は、ダイナミックレンジ拡大時のガンマ補正処理の特性を示すガンマカーブを説明する図である。
横軸は入力信号レベルを示す。縦軸は、出力信号レベルを示す。図5では、標準とLogのガンマカーブのパターンをプロットしている。Logのガンマカーブに対応するダイナミックレンジ拡大処理では、高輝度と低輝度の階調が改善され、フィルム特性に近い画像となるほか、対数表示において直線部分が広く、階調と露出の線形性を保ちやすい。しかし、Logのガンマカーブは、標準のガンマカーブに対して、特に暗部の傾きが急である。したがって、上記ダイナミックレンジ拡大処理によると、暗部の黒潰れを回避することができる一方で、信号のわずかなブレも強調され、ランダムノイズや縞状ノイズ、ちらつき、色かぶりが目立ちやすくなる。
図6は、本実施形態の撮像装置が備える第1の補正手段を説明する図である。
本実施形態では、撮像素子103が有する信号処理部205が第1の補正手段を備える。もちろん、第1の補正手段は、信号処理部205とは異なる所定の処理部(例えば画像処理回路104)に設けられていてもよい。第1の補正手段は、ラインごとに、つまり画素の行単位でオフセット補正(ラインクランプ)を行うラインクランプ回路601として実現される。以下に説明するように、ラインクランプ回路601は、撮像素子103における遮光された画素の出力信号に基づいて、行単位で補正値を算出し、遮光されていない画素の出力信号を当該補正値で補正する。
ラインクランプ回路601は、IIR型LPF602とラインクランプ部603とを有する。IIR型LPF602は、図4のHOB402の画素出力をライン404ごとに平均化し、開口画素領域403の画素出力をライン405ごとにオフセット補正するための補正値を算出する。IIR型LPF602は、デジタルフィルタであり、具体的には、IIR(無限インパルス応答)型のLPFである。ラインクランプ部603は、IIR型LPF602が算出した補正値を、開口領域の画素出力から減算し、所定のオフセットを加算する。ここで、入力信号へのフィードバック係数(時定数)を大きくすることで、高速に画素出力を収束させることが可能だが、その分画素ごとのランダムノイズの影響を受けやすくなり、縞状のノイズが増大することになる。縞状のノイズの増大は、ランダムノイズによって、ラインごとに補正量がわずかに変動することによる。一方、フィードバック係数を小さくすることで、縞状のノイズを低減させることが可能だが、オフセット補正の収束に時間がかかる。
図7は、本実施形態の撮像装置が備える第2の補正手段を説明する図である。
本実施形態では、画像処理回路104(図1)が第2の補正手段を備える。もちろん、第2の補正手段は、画像処理回路104とは異なる所定の処理部(例えば、図2の信号処理部205)に設けられていてもよい。第2の補正手段は、画素アレイの所定領域(例えば、図4の領域406)における遮光された画素の出力信号に基づいて、開口画素領域403の画素領域403の出力信号をオフセット補正する。第2の補正手段は、面でオフセット補正を行う面平均クランプ回路701として実現される。面平均クランプ回路701は、撮像素子103の所定領域での遮光された画素の出力信号に基づいて、補正値を算出し、遮光されていない画素の出力信号を当該補正値で補正する。
図7(A)は、面平均クランプ回路の一例を示す。面平均クランプ回路701は、面積分部702と、オフセット減算部703とを有する。面積分部702は、図4のHOB402の画素出力のうち、所定のレジスタで指定された開始座標と終了座標に対応する領域(例えば、図4の領域406)の画素出力を平均化し、開口画素領域403の画素出力をオフセット補正するための補正値を算出する。オフセット減算部703は、面積分部702が算出した補正値を開口画素領域403の画素出力から減算し、所定のオフセットを加算する。すなわち、面平均クランプ回路701は、画像全体で一律にオフセット補正を行う。面平均クランプ回路701は、図6のラインクランプ回路601よりも多数の画素の出力信号を平均化するので、よりランダムノイズの影響を低減したオフセット補正をすることが可能である。これにより、フレームごとのオフセット変動を抑制することができる。また、面平均クランプ回路701は、一つのフレーム当たり、一つの補正値を求めて、画像全体でオフセット補正するので、縞状ノイズを抑制することができる。ただし、画像から面平均値(補正値)を求め、求めた補正値を同一フレームにフィードバックするためには、1フレーム分のフレームメモリが必要である。図7(A)に示す構成では、面平均クランプ回路701は、メモリを搭載していないので、求めた補正値をフィードバックできるのは、次フレーム以降となる。
図7(B)は、面平均クランプ回路の他の例を示す。面平均クランプ回路704は、フレームメモリ705と、面積分部706と、オフセット減算部707とを有する。撮像素子103から入力された信号は、まずフレームメモリ705に一時的に記憶される。面積分部706は、図4のHOB402の画素出力のうち、所定のレジスタで指定された開始座標と終了座標に対応する領域(例えば、図4の領域406)の画素出力を平均化し、開口画素領域403の画素出力をオフセット補正するための補正値を算出する。オフセット減算部707は、面積分部706が算出した補正値をフレームメモリ705に記憶された画素出力から減算し,所定のオフセットを加算することで面平均クランプを実現する。面平均クランプ回路704は、フレームメモリ705を搭載しているので、同一フレームで面平均値(補正値)の算出とオフセット補正が可能となる。
図8は、垂直方向のシェーディングおよびオフセットを説明する図である。
以下に、補正手段(第1の補正手段または第2の補正手段)の適用前後の開口画素領域403の垂直方向のシェーディング(垂直シェーディング)およびオフセットについて説明する。図8(A)は、補正手段を適用する前の出力レベルを示す。図8(A)では、行方向にわたってオフセットは破線で示した所定のレベルからずれている。図8(B)は、第1の補正手段を適用した後の出力レベルを示す。図8(B)では、行方向にわたってオフセットは破線で示した所定のレベルに引き込まれ、垂直シェーディングも補正されているが、微小な縞状ノイズが発生している。この縞状ノイズの発生の原因として、第1の補正手段による量子化誤差の影響が考えられる。特に、第1の補正手段の演算精度に対して、ランダムノイズが小さくなってくると、ビット精度による量子化誤差が目立つようになり、微小な縞状ノイズが発生し得る。この微小な縞状ノイズが、ダイナミックレンジ拡大時のガンマカーブによって増幅され、画像の縞状ノイズとして認識される。
図8(C)は、第2の補正手段を適用した後の出力レベルを示す。図8(C)では、行方向にわたってオフセットは破線で示した所定のレベルに引き込まれ、量子化誤差の影響による縞状ノイズの発生も抑えられている。ただし、低周波の垂直シェーディングは補正されずに残る。
図9は、実施例1の撮像装置の動作例を説明するフローチャートである。
ステップS901において、制御回路106が、撮像装置100の撮影モードが通常撮影をする撮影モードであるか、ダイナミックレンジ拡大撮影をする撮影モードであるかを判断する。撮影モードがダイナミックレンジ拡大撮影をする撮影モードである場合は、撮像素子103の出力信号に対してダイナミックレンジを拡大するためのガンマ補正処理が実行される。したがって、この場合には、処理がS902に進む。
撮影モードがダイナミックレンジ拡大撮影をする撮影モードでない場合は、ダイナミックレンジ拡大用のガンマ補正処理が実行されない。したがって、この場合は、処理がS904に進む。S904において、制御回路106が、信号処理部205を制御して、第1の補正手段(ラインクランプ回路601)によるオフセット補正を実行する。
S902において、制御回路106が、撮像素子103のISO感度(撮像感度)が所定値未満であるかを判断する。高ISO感度時は、第1の補正手段(ラインクランプ)による量子化誤差に対してランダムノイズが大きいので、量子化誤差は目立ちにくくなる。したがって、高ISO感度時は、必ずしも第2の補正手段(面平均クランプ)を適用する必要はない。また、高ISO感度時は、撮像素子103の垂直シェーディングが大きくなってくるので、第1の補正手段(ラインクランプ)を適用することが望ましい。したがって、ISO感度が所定値以上である場合は、処理がS904に進み、第1の補正手段が適用される。
また、ISO感度が所定値未満である場合は、処理がS903に進む。S903において、制御回路106が、第2の補正手段(面平均クランプ回路701)によるオフセット補正を実行する。なお、S902の判断処理を省略し、制御回路106が、撮像素子103の出力信号に対してダイナミックレンジを拡大するためのガンマ補正処理が実行される場合は、第2の補正手段を適用するようにしてもよい。本実施例の撮像装置100は、撮像素子103の出力信号に対してダイナミックレンジの拡大用のガンマ補正処理が実行されるか否かに応じて、第1の補正手段による補正を実行する制御と第2の補正手段による補正を実行する制御とを切り替える。したがって、縞状ノイズやちらつき、色かぶりの発生が抑えられた画像を出力することができる。
(実施例1の変形例)
実施例1の変形例では、第1の補正手段であるラインクランプ回路601(図6)での演算精度を、撮像素子103のISO感度に応じて変更する。ラインクランプ回路601は、HOB402の画素出力をラインごとに平均化し、補正値と画素出力を減算し所定のオフセットを加算することで、ラインクランプを行う。ラインクランプの際の演算精度が例えば16ビットで固定の場合、制御回路106は、ラインクランプ回路601を制御して、低ISO感度時は、例えば16ビットのうち4ビットを小数ビットに割り当てる。高ISO感度時は、制御回路106は、16ビットすべてを整数ビットに割り当てる。このように、ラインクランプ回路601の演算精度を拡大することで、低ISO感度時のようなランダムノイズが小さい場合においても、ラインクランプの量子化誤差を抑制することができる。その結果、縞状ノイズやちらつき、色かぶりの発生を抑えた好適な画像を出力することができる。
(実施例2)
図10は、実施例2において撮像素子が備えるAD変換器の構成を示す図である。
実施例2は、撮像素子自体に起因する縞状ノイズの低減に関する。AD変換器204は、コンパレータ(比較器)501乃至走査回路506を有する。タイミングジェネレータ(TG)505は、不図示の垂直走査回路や画素203(図2)内のトランジスタを制御するパルス信号、および後述するランプ信号を制御するパルス信号等を発生させる。
D/A変換器(以下、DAC)504は、時間とともに信号レベルが変化するランプ信号(参照信号)を発生させて出力する参照信号出力手段として機能する。ランプ信号は、TG505の制御により、コンパレータ(比較器)501に第1の入力信号として入力される。コンパレータ501には、第2の入力信号として、垂直出力線307からPD301の出力(画素の出力)が入力される。
コンパレータ501は、垂直出力線307の電位Vをランプ信号と比較し、その大小関係の反転を検出する。カウンタ502は、大小関係が反転するまでの時間をクロックに基づいて計測し、その計測時間をもってデジタル信号とする。ラッチ503は、カウンタ502の計測したデジタル信号を保持する。走査回路506は、列ごとに共通して接続された信号線507を通じて、ラッチ503に保持されたデジタル信号を出力する。出力されたデジタル信号に対しては、信号処理回路205において所定の処理が施される。
図11は、ランプ信号とAD変換との関係を説明する図である。
図11(A)は、AD変換の一例を示す。図11(A)において、TG505は、ランプ信号におけるコンパレータの基準電位となるクランプレベル(コンパレータクランプレベル)を設定する。コンパレータクランプレベルの設定は、ランプ信号を供給するためのDAC504からコンパレータ501内に設けられた不図示のクランプ容量に、基準電位になるように電荷をチャージして行われる。本実施例において、基準電位とは、入力信号の基準となる電位である。この例では、クランプレベルである基準電位を0.1Vとする。次に、N信号の読み出しにおいて、コンパレータ501に、垂直信号線307経由で入力されるリセット信号(リセットをかけたときの画素の出力)と、基準電位に設定されたクランプレベルとが足し合わされた合成信号に係る電位が入力される。コンパレータ501が、この合成信号とランプ信号とを比較し、大小関係が逆転するタイミングで、コンパレータ501の出力が反転する。これにより、カウンタ502の値がN信号としてラッチ503に保持される。
続いて、S信号の読み出しにおいて、コンパレータ501に、垂直信号線307経由で入力される画素の出力(PD301からの光信号)とリセット信号と、基準電位に設定されたクランプレベルとが足し合わされた合成信号に係る電位が入力される。コンパレータ501が、この合成信号とランプ信号とを比較し、大小関係が逆転するタイミングで、コンパレータ501の出力が反転する。これにより、カウンタ502の値がS信号としてラッチ503に保持される。AD変換器204が、ラッチ503に保持されたS信号からN信号を減算することで、リセット信号とクランプレベルが相殺された光信号のみのデジタル値を算出する。
図11(B)は、AD変換の他の例を示す。図11(B)に示す動作は、図11(A)に示す動作と同様であるが、図11(B)では、コンパレータクランプレベルを、例えば0.03Vに低下させている。コンパレータクランプレベルが異なることによる縞状ノイズへの影響を説明する。コンパレータクランプレベルが高くなると、カウント開始から修了までの時刻が長くなる。これにより、カウンタクロックのジッタ成分の重畳による誤差が、カウント値に乗ってしまう。本実施例における撮像素子103は、各列に共通の垂直信号線307を有し、行単位で読み出しが行われる。つまり、列ごとに設けられたAD変換器204に対して、1行分の画素からほぼ同時に信号が垂直信号線307経由で供給され、AD変換がなされる。そして、当該動作を各行において順次行うことで、1フレーム分の画像データを取得することができる。ここで、カウンタクロックのジッタ成分の重畳による誤差は、同時にAD変換される同じ行の画素に係る信号については、同一であるが、AD変換のタイミングが異なる行の画素の信号については、その都度変動する。したがって、誤差の変動により、画像データ上には縞状ノイズ(横縞状ノイズ)が検出される。この誤差は誤差伝搬則により時刻Tの平方根に比例して増大すると考えられる。したがって、縞状ノイズ低減の観点から、コンパレータクランプレベルは、ランプ信号のリニアリティが満たされる範囲内で可能な限り低下させることが望ましい。特に、ISO感度が低い場合には、ランダムノイズに対して相対的に縞状ノイズが目立つので、低いコンパレータクランプレベルを設定することが望ましい。
一方、ISO感度が高い場合は、ランダムノイズが大きく、コンパレータクランプレベルを低下させると、リセットレベルが正しく判定されないので、コンパレータクランプレベルを低下させることは望ましくない。したがって、ISO感度が高い場合は、AD変換器204は、例えば、図11(A)に示すように、図11(B)でのコンパレータクランプレベルより高いコンパレータクランプレベルを設定する。このように、AD変換器204が、ISOレベルに応じてコンパレータクランプレベルを変更することで、撮像素子自体に起因する縞状ノイズを低減することができる。以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
100 撮像装置
103 撮像素子

Claims (9)

  1. 光電変換部を有する遮光された画素と遮光されていない画素とが配置された撮像部と、
    前記撮像部の出力信号に対してダイナミックレンジを拡大するためのガンマ補正処理が実行されるか否かに応じて、前記遮光された画素の出力信号に基づく前記遮光されていない画素の出力信号の補正処理を切り替える制御手段と、を備える
    ことを特徴とする撮像装置。
  2. 前記撮像部における遮光された画素の出力信号に基づいて、行単位で補正値を算出し、遮光されていない画素の出力信号を当該補正値で補正する第1の補正手段と、
    前記撮像部の所定領域での前記遮光された画素の出力信号に基づいて、補正値を算出し、前記遮光されていない画素の出力信号を当該補正値で補正する第2の補正手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記撮像部の出力信号に対してダイナミックレンジを拡大するためのガンマ補正処理が実行されるか否かに応じて、前記第1の補正手段による前記補正を実行する制御と前記第2の補正手段による前記補正を実行する制御とを切り替える
    ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記制御手段は、前記撮像部の出力信号に対してダイナミックレンジを拡大するためのガンマ補正処理が実行される場合は、前記第2の補正手段による前記補正を実行し、前記撮像部の出力信号に対してダイナミックレンジを拡大するためのガンマ補正処理が実行されない場合は、前記第1の補正手段による前記補正を実行する
    ことを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記制御手段は、前記撮像部の出力信号に対してダイナミックレンジを拡大するためのガンマ補正処理が実行される場合であって、前記撮像部の撮像感度が所定値未満であるときに、前記第2の補正手段による前記補正を実行する
    ことを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
  5. 前記制御手段は、前記撮像部の出力信号に対してダイナミックレンジを拡大するためのガンマ補正処理が実行される場合であって、前記撮像部の撮像感度が所定値以上であるときは、前記第1の補正手段による前記補正を実行する
    ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の撮像装置。
  6. 前記第1の補正手段は、前記撮像部に設けられており、
    前記第2の補正手段は、前記撮像部が出力する信号を画像処理する画像処理手段に設けられている
    ことを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載の撮像装置。
  7. 前記制御手段は、前記撮像部の撮像感度に応じて、前記第1の補正手段による前記補正の演算精度を変更する
    ことを特徴とする請求項2乃至6のいずれか1項に記載の撮像装置。
  8. 前記撮像部が有する画素の出力をデジタル信号に変換する信号変換手段を備え、
    前記信号変換手段は、
    時間とともに信号レベルが変化する参照信号を出力する参照信号出力手段と、
    前記撮像部が有する画素の出力と前記参照信号とを比較する比較手段と、を備え、
    前記信号変換手段は、前記撮像部の撮像感度に応じて、前記画素の出力と前記参照信号とを比較する前記比較手段の基準電位を変更する
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の撮像装置。
  9. 光電変換部を有する遮光された画素と遮光されていない画素とが配置された撮像部を有する撮像素子の制御方法であって、
    前記撮像部の出力信号に対してダイナミックレンジを拡大するためのガンマ補正処理が実行されるか否かに応じて、前記遮光された画素の出力信号に基づく前記遮光されていない画素の出力信号の補正処理を切り替える制御工程を有する
    ことを特徴とする撮像素子の制御方法。
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