JP2020033723A - コンクリート材料吹付装置及び吹付方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】吹付厚さを確保しつつ仕上がり面を一定の精度で平滑にする。【解決手段】コンクリート材料吹付装置100は、トンネルTの内壁面の断面形状を計測する3Dスキャナ10と、ノズル21からコンクリート材料を噴射してトンネルTの内壁面に吹付ける吹付機20と、3Dスキャナ10及び吹付機20を制御するコントローラ60と、を備え、コントローラ60は、3Dスキャナ10により計測された断面形状と、予め定められたトンネルTの設計内壁面の断面形状と、に基づいて、予め定められた複数の区画ごとに必要吹付厚さを算出し、算出された必要吹付厚さに基づいて吹付機20を制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、コンクリート材料をトンネルの内壁面へ吹付ける装置及び吹付ける方法に関する。
山岳トンネルの施工に主に用いられるNATM工法では、発破工程、ズリ出し工程、及びコンクリート材料吹付工程を所定距離ごとに繰返すことにより、トンネルを軸方向に構築していく。ズリ出し工程後に剥出しになった地山の内壁面は崩落するおそれがあり、危険である。コンクリート材料吹付工程は、地山の内壁面を安定させるために行われ、具体的には、地山の内壁面にコンクリート材料を吹付けることにより地山の内壁面を安定させる。地山の内壁面の安定性は、コンクリート材料の吹付厚さの影響を受けるので、コンクリート材料の吹付厚さを把握し管理することが求められる。
特許文献1には、コンクリート材料吹付け前後のトンネルの内空断面形状に基づいて吹付厚さを管理する方法が開示されている。コンクリート材料吹付け前の内空断面形状は、地山の内空断面形状であり、コンクリート材料吹付け前後の内空断面形状を比較することにより、吹付厚さを算出する。算出された吹付厚さが所定の厚さ未満の場合には、吹付厚さが所定の厚さ以上となるように、コンクリート材料をトンネルの内壁面に追加的に吹付ける。
特開2003−13699号公報
ところで、コンクリート材料吹付工程では、吹付後のトンネルの内周面(仕上がり面)を平滑にすることが求められる。ズリ出し工程後の地山の内壁面には凹凸が形成されているので、仕上がり面を平滑にするためには、地山の内壁面の凹凸に応じて吹付厚さを変化させる必要がある。
しかしながら、特許文献1に開示される方法では、地山の内壁面の凹凸に関わらず吹付厚さが略一定となるようにコンクリート材料が地山の内壁面に吹付けられる。そのため、仕上がり面には、地山の内壁面に応じて凹凸が形成される。仕上がり面を平滑にするためには、作業員が吹付機を操作してコンクリート材料をトンネルの内壁面に吹付ける必要がある。作業員による吹付作業は、作業員の熟練度によるところが大きく、作業員によって仕上がり面の平滑さが異なるといった問題がある。
本発明は、吹付厚さを確保しつつ仕上がり面を一定の精度で平滑にすることを目的とする。
本発明は、トンネルの内壁面にコンクリート材料を吹付けるコンクリート材料吹付装置であって、内壁面の断面形状を計測する計測部と、ノズルからコンクリート材料を噴射して内壁面に吹付ける吹付機と、計測部及び吹付機を制御する制御部と、を備え、制御部は、計測部により計測された断面形状と、予め定められたトンネルの設計内壁面の断面形状と、に基づいて、予め定められた複数の区画ごとに必要吹付厚さを算出し、算出された必要吹付厚さに基づいて吹付機を制御する。
また、本発明は、吹付機のノズルからコンクリート材料を噴射してトンネルの内壁面に吹付けるコンクリート材料吹付方法であって、内壁面の断面形状を計測する計測ステップと、計測された断面形状と、予め定められた設計断面形状と、に基づいて、予め定められた複数の区画ごとに必要吹付厚さを算出する算出ステップと、算出された必要吹付厚さに基づいて吹付機を制御してコンクリート材料を内壁面に吹付ける吹付ステップと、を備える。
本発明によれば、吹付厚さを確保しつつ仕上がり面を一定の精度で平滑にすることができる。
本発明の実施形態に係るコンクリート材料吹付装置の側面図である。 ズリ出し工程後のトンネルの内壁面と予め定められたトンネルの設計内壁面とを示す図である。 吹付機のノズルの周辺を示す拡大図であり、(a)は、トンネルTの切羽に沿って見た図であり、(b)は、トンネルTの軸方向に沿って見た図である。 コントローラのブロック図である。 コンクリート材料の吹付厚さと、前記ノズルから噴射されるコンクリート材料の吹付パラメータと、の関係を示す図である。 コントローラによる処理を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係るコンクリート材料吹付装置100及びコンクリート材料吹付方法について説明する。ここでは、NATM工法において用いられるコンクリート材料吹付装置100及びコンクリート材料吹付方法を、図1から図6を参照して説明する。
NATM工法では、爆薬を用いて地山の岩を砕く発破工程、発破工程において砕かれた岩等を搬出するズリ出し工程、及び地山の内壁面RSにコンクリート材料を吹付けるコンクリート材料吹付工程を例えば1〜3mごとに繰り返すことにより、トンネルTを軸方向に構築する。コンクリート材料吹付工程では、図1に示すように、ズリ出し工程後に剥出しになった地山の内壁面RSにコンクリート材料を吹付ける。
剥出しになった地山の内壁面RSは崩落するおそれがあり、危険である。コンクリート材料の吹付けは、地山の内壁面RSを安定させるために行われる。具体的には、地山の内壁面RSにまだ固まっていない状態のコンクリート材料を吹付け、吹付けたコンクリートが硬化してコンクリート構造体1を形成することにより地山の内壁面RSを安定させる。コンクリート材料は、例えば、水中不分離性コンクリートや高流動コンクリートである。モルタルをコンクリート材料として用いてもよい。また、コンクリート材料の吹付けに際して、吹付けたコンクリートの硬化を促進するため、便宜、急結剤が添加される。
地山の内壁面RSは、コンクリート材料の吹付厚さが厚いほど安定するため、コンクリート材料の吹付厚さをできるだけ厚くすることが望ましい。一方で、コンクリート材料の吹付厚さを厚くすると、構築後のトンネルTの内部空間が縮小する。そのため、コンクリート材料吹付工程では、所定の値以上の吹付厚さでかつ予め定められたトンネルTの設計内壁面を越えないようにコンクリート材料を地山の内壁面RSに吹付けることが求められる。
コンクリート材料吹付装置100及びコンクリート材料吹付方法は、地山の内壁面RSの断面形状と、予め定められたトンネルTの設計内壁面の断面形状と、に基づいて、コンクリート材料を地山の内壁面RSに吹付ける。これにより、所定の値以上の吹付厚さでかつ予め定められたトンネルTの設計内壁面を越えないようにコンクリート材料を地山の内壁面RSに吹付けることができる。
また、コンクリート材料の吹付けによって形成されるコンクリート構造体1の内壁面1aには、トンネルT内への地下水の流入を防ぐために、防水シート(図示省略)が貼られる。コンクリート構造体1の内壁面1aに凹凸があると、防水シートと内壁面1aとの間に隙間が形成され、所望の防水性能を得られないおそれがある。このような理由から、コンクリート材料吹付工程では、コンクリート構造体1の内壁面1aを平滑に仕上げることが要求される。
発破工程及びズリ出し工程において地山の内壁面RSを平滑にすることは困難であり、図1及び図2に示すように、ズリ出し工程後の地山の内壁面RSには凹凸が形成されているのが通常である。そのため、コンクリート構造体1の内壁面1aを平滑に仕上げるためには、地山の内壁面RSの断面形状に応じて吹付厚さを変化させる必要がある。
コンクリート材料吹付装置100及びコンクリート材料吹付方法は、地山の内壁面RSの断面形状に応じて吹付厚さを変化させるように地山の内壁面RSにコンクリート材料を吹付ける。したがって、コンクリート構造体1の内壁面1aを平滑に仕上げることができる。以下、コンクリート材料吹付装置100及びコンクリート材料吹付方法を具体的に説明する。
図1に示すように、コンクリート材料吹付装置100は、計測部としての3Dスキャナ10と、ノズル21からコンクリート材料を噴射する吹付機20と、3Dスキャナ10及び吹付機20を制御する制御部としてのコントローラ60と、を備える。
3Dスキャナ10は、トンネルTの内壁面の断面形状を計測する。コンクリート材料が地山の内壁面RSに吹付けられておらず地山の内壁面RSが露出している状態では、3Dスキャナ10は、地山の内壁面RSの断面形状をトンネルTの内壁面の断面形状として計測する。コンクリート材料が地山の内壁面RSに吹付けられコンクリート構造体1によって地山の内壁面RSが覆われている状態では、3Dスキャナ10は、コンクリート構造体1の内壁面1aの断面形状をトンネルTの内壁面の断面形状として計測する。
吹付機20は、台車22と、コンクリート材料をノズル21に圧送する圧送手段としてのコンクリートポンプ23と、コンクリート材料に急結剤を添加する添加手段としての急結剤ポンプ(急結剤添加装置)24と、を備えている。台車22は、自走可能であり、トンネルT内を移動可能である。コンクリート材料を地山の内壁面RSに吹付ける際には、吹付機20は切羽Fに移動してきて、台車22の前部を切羽Fに向けた状態で停車する。
コンクリートポンプ23は、コンクリート材料を貯留するホッパ25と共に台車22に設けられている。ホッパ25は、台車22の後部に搭載されており、ミキサ車Mからホッパ25にコンクリート材料が投入される。コンクリートポンプ23は、ホッパ25からコンクリート材料を吸い込み、配管(図示省略)を通じてノズル21に圧送する。圧送されたコンクリート材料は、高圧空気と混合されノズル21から噴射される。
急結剤ポンプ(急結剤添加装置)24は、コンクリートポンプ23と同様に、台車22に設けられている。急結剤ポンプ(急結剤添加装置)24は、配管(図示省略)を通じてノズル21に接続されており、不図示のタンク内の急結剤をノズル21に供給する。ノズル21に供給された急結剤は、ノズル21の内部でコンクリート材料に添加され、コンクリート材料と共にノズル21から噴射される。
吹付機20は、ノズル21をトンネルTの内壁面に向けた状態で移動させるノズル駆動部30を備えている。ノズル21を移動させながらコンクリート材料を噴射することによって、トンネルTの内壁面の全体にコンクリート材料を吹付けることができる。
ノズル駆動部30は、台車22の前部にスイング可能に設けられるブーム31と、ブーム31の先端にスイング可能に設けられるアーム32と、アーム32の先端に回転可能に設けられる回転シャフト33と、を備える。ブーム31及びアーム32は、伸縮可能に形成されている。ノズル21は、回転シャフト33の先端に取り付けられており、ブーム31及びアーム32をスイング及び伸縮することにより、ノズル21が台車22に対して移動する。
ノズル駆動部30は、ブーム31を台車22に対して水平方向にスイングする第1ブームシリンダ31aと、ブーム31を台車22に対して鉛直方向にスイングする第2ブームシリンダ31bと、ブーム31を伸縮する第3ブームシリンダ31cと、を備えている。第1〜第3ブームシリンダ31a〜31cの駆動によりブーム31がスイング及び伸縮すると、ブーム31の先端が台車22の前方において上下左右に移動する。
ブーム31の先端にアーム32が設けられアーム32の先端にノズル21が設けられているので、ブーム31の先端を上下左右に移動させると、ノズル21と地山の内壁面RSとの距離が変化する。つまり、ブーム31及び第1〜第3ブームシリンダ31a〜31cによって、ノズル21と地山の内壁面RSとの距離を変化させる距離変化手段が構成されている。
ノズル駆動部30は、アーム32をブーム31に対して水平方向にスイングする第1アームシリンダ32aと、アーム32をブーム31に対して鉛直方向にスイングする第2アームシリンダ32bと、を備えている。第1及び第2アームシリンダ32a,32bの駆動によりアーム32がスイングすると、アーム32とブーム31との間の角度が変化する。したがって、アーム32の伸縮方向がトンネルTの軸方向に略一致するようにアーム32の向きを調整することができる。
ノズル駆動部30は、アーム32を伸縮する第3アームシリンダ32cを更に備えている。アーム32の先端にはノズル21が設けられているので、アーム32の伸縮方向をトンネルTの軸方向に略一致させた状態で第3アームシリンダ32cを駆動してアーム32を伸縮すると、ノズル21がトンネルTの軸方向に走査する。つまり、アーム32及び第3アームシリンダ32cによって、ノズル21をトンネルTの軸方向に走査させる走査手段が構成されている。
回転シャフト33は、アーム32の伸縮方向に延びる軸周りに回転可能にアーム32に支持されている。そのため、アーム32の伸縮方向をトンネルTの軸方向に略一致させた状態で回転シャフト33を回転させると、ノズル21がトンネルTの周方向にスイングする(図3(b)参照)。
図3(a)に示すように、アーム32の先端外周面にはモータ33aが設けられる。モータ33aの出力シャフト33bは、ギアボックス33cに収容された複数のギア(図示省略)を介して回転シャフト33と連結されている。そのため、モータ33aの駆動により回転シャフト33が回転すると、ノズル21がスイングする。つまり、回転シャフト33及びモータ33aによって、ノズル21をトンネルTの周方向にスイングするスイング手段が構成されている。
このように、吹付機20のノズル駆動部30は、ノズル21をトンネルTの内壁面に向けた状態で移動させる。したがって、トンネルTの内壁面全体にコンクリート材料を吹付けることができる。
本実施形態では、コンクリート材料吹付装置100は、地山の内壁面RSにコンクリート材料を吹付ける1次吹付けと、1次吹付けにより地山の内壁面RSに吹付けられたコンクリート材料に更にコンクリート材料を吹付ける2次吹付けと、を行う。1次吹付けは本吹きとも呼ばれ、1次吹付けによってコンクリート構造体1(図1参照)が概ね形成される。2次吹付けは仕上げ吹きとも呼ばれ、コンクリート構造体1の内壁面1aをより平滑にするために行われる。
1次吹付けは、予め定められた複数の第1区画D1ごとに行われる。2次吹付けは、第1区画D1よりも少ない数で予め定められた複数の第2区画D2ごとに行われる。図2では、トンネルTをその周方向に略15度間隔で12個に分割する第1区画D1を定めると共にトンネルTをその周方向に略30度間隔で6個に分割する第2区画D2を定めた例を示している。1次吹付け、2次吹付けは、区画D1、D2ごとに、順番に行われてもよい。
1次吹付け及び2次吹付けは、吹付機20をコントローラ60によって制御することによって行われる。
コントローラ60は、演算処理を行うCPU(Central Processing Unit)と、CPUにより実行される制御プログラム等を記憶するROM(Read−Only Memory)と、CPUの演算結果等を記憶するRAM(random access memory)と、を含むマイクロコンピュータで構成される。コントローラ60は、単一のマイクロコンピュータで構成されていてもよいし、複数のマイクロコンピュータで構成されていてもよい。
図4に示すように、コントローラ60は、必要吹付厚さ算出部61と、吹付パラメータ決定部62と、制御信号出力部63と、を備えている。必要吹付厚さ算出部61、吹付パラメータ決定部62及び制御信号出力部63は、吹付機20を制御するためのコントローラ60の機能を仮想的なユニットとしたものである。
必要吹付厚さ算出部61は、3Dスキャナ10により計測されたトンネルTの内壁面の断面形状と、予め定められたトンネルTの設計内壁面の断面形状と、に基づいて、必要吹付厚さを算出する。具体的には、必要吹付厚さ算出部61は、トンネルTの設計基準軸DA(図2参照)を中心とする放射方向(径方向)に沿って、計測されたトンネルTの内壁面とトンネルTの設計内壁面の断面形状との距離を算出することにより、必要吹付け厚さを算出する。
トンネルTの設計内壁面の情報は、吹付機20(図1参照)に搭載される記憶部50に予め記憶されている。必要吹付厚さ算出部61は、必要吹付厚さを算出する際には、記憶部50からトンネルTの設計内壁面の情報を取得する。
トンネルTの設計内壁面は、1次吹付け用に定められた第1設計内壁面DS1(図2参照)と、2次吹付け用に定められた第2設計内壁面DS2(図2参照)である。必要吹付厚さ算出部61は、1次吹付けを行う際には、トンネルTの設計内壁面として第1設計内壁面DS1を取得し、2次吹付けを行う際には、トンネルTの設計内壁面として第2設計内壁面DS2を取得する。地山の内壁面RSにコンクリート材料を吹付ける径方向のエリアのうち、内壁面RSに近いエリアとなるように第1設計内壁面DS1が設定され、壁面RSから第1設計内壁面DS1と比べてより離れたエリアとなるように第2設計内壁面DS2が設定される。つまり、1次吹付けのエリアは2次吹付けのエリアに対して、地山の内壁面RSにより近いエリアと言える。
また、必要吹付厚さ算出部61は、第1区画D1内の各々において複数の(例えば1度ごとに)局所必要吹付厚さを算出し、算出された複数の局所必要吹付厚さを用いて、第1区画D1又は第2区画D2ごとに平均必要吹付厚さを算出する。具体的には、必要吹付厚さ算出部61は、1次吹付けを行う際には、複数の第1区画D1ごとに平均必要吹付厚さを算出し、2次吹付けを行う際には、複数の第2区画D2ごとに平均必要吹付厚さを算出する。
吹付パラメータ決定部62は、算出された平均必要吹付厚さに基づいて、第1区画D1ごと又は第2区画D2ごとに吹付パラメータを決定する。吹付パラメータは、ノズル21から噴射されるコンクリート材料の時間当たりの流量、つまりコンクリート材料の時間当たりの吐出量、ノズル21とトンネルTの内壁面との距離、ノズル21のスイング速度、ノズル21のスイング角度、ノズル21の走査速度、及び急結剤のコンクリート材料に対する添加量である。
制御信号出力部63は、決定された吹付パラメータに基づいて、コンクリートポンプ23、第1〜第3ブームシリンダ31a〜31c、第1〜第3アームシリンダ32a〜32c、モータ33a及び急結剤ポンプ24に制御信号を出力する。コンクリートポンプ23、第1〜第3ブームシリンダ31a〜31c、第1〜第3アームシリンダ32a〜32c、モータ33a及び急結剤ポンプ24は、制御信号に応じて駆動され、コンクリート材料をトンネルTの内壁面に吹付ける。
このように、コントローラ60は、1次吹付けでは、計測された地山の内壁面RSの断面形状と、トンネルTの第1設計内壁面DS1の断面形状と、に基づいて、必要吹付厚さを算出する。吹付機20は、コントローラ60により必要吹付厚さに応じて制御されてコンクリート材料を地山の内壁面RSに吹付ける。したがって、所定の値以上の吹付厚さでかつトンネルTの第1設計内壁面DS1を越えないようにコンクリート材料を地山の内壁面RSに吹付けることができる。2次吹付けにおいても同様である。
また、コントローラ60は、1次吹付けでは、複数の第1区画D1ごとに平均必要吹付厚さを算出し、算出された平均必要吹付厚さに基づいて吹付機20を制御する。そのため、第1区画D1ごとに算出された平均必要吹付厚さに応じてコンクリート材料が地山の内壁面RSに吹付けられる。したがって、地山の内壁面RSの凹凸に応じてコンクリート材料の吹付厚さを変化させることができ、1次吹付けによる仕上がり面の凹凸を、地山の内壁面RSの凹凸よりも小さくすることができる。これにより、1次吹付けによる仕上がり面の平滑さを向上させることができる。
また、コントローラ60は、2次吹付けでは、1次吹付けによる仕上がり面の断面形状と、トンネルTの第2設計内壁面DS2の断面形状と、に基づいて、複数の第2区画D2ごとに平均必要吹付厚さを算出し、算出された平均必要吹付厚さに基づいて吹付機20を制御する。そのため、第2区画D2ごとに算出された平均必要吹付厚さに応じてコンクリート材料が1次吹付けによる仕上がり面に吹付けられる。したがって、1次吹付けによる仕上がり面の凹凸に応じてコンクリート材料の吹付厚さを変化させることができ、2次吹付けによる仕上がり面の凹凸を、1次吹付けによる仕上がり面の凹凸よりも小さくすることができる。これにより、2次吹付けによる仕上がり面、すなわちコンクリート構造体1の内壁面1aの平滑さを向上させることができる。
1次吹付け及び2次吹付けでは、吹付機20はコントローラ60によって制御される。そのため、作業員による吹付機20の操作によらずに1次吹付け及び2次吹付けが完了する。したがって、1次吹付け及び2次吹付けによる仕上がり面を一定の精度で平滑にすることができる。
ところで、ノズル21から噴射されるコンクリート材料は、全てがトンネルTの内壁面に付着するのではなく、一部は内壁面に付着せずにリバウンドして落下する。コンクリート材料の付着性は、ノズル21から噴射されるコンクリート材料の流量、ノズル21とトンネルTの内壁面との距離、ノズル21のスイング速度、ノズル21のスイング角度、ノズル21の走査速度及び急結剤の添加量等の吹付パラメータが絡み合って変化する。そのため、吹付パラメータが異なる場合には、内壁面に向けてノズル21から噴射されるコンクリート材料の量が同じであっても、吹付厚さが異なる。
コンクリート材料吹付装置100では、吹付パラメータ決定部62は、コンクリート材料の吹付厚さと、ノズル21から噴射されるコンクリート材料の吹付パラメータと、の関係を用いて、吹付パラメータを決定する。そのため、吹付厚さの付着性に応じて吹付パラメータを決定することができ、算出された必要吹付厚さと略同じ吹付厚さでコンクリート材料をトンネルTの内壁面に吹付けることができる。これにより、1次吹付け及び2次吹付けによる仕上がり面の平滑さをより向上させることができる。
吹付パラメータ決定部62の構成をより具体的に説明する。吹付パラメータ決定部62は、吹付パラメータ抽出部62aと、吹付パラメータ補正部62bと、を備えている。吹付パラメータ抽出部62aは、記憶部50に予め記憶された関係から吹付パラメータを抽出する。
記憶部50に予め記憶された関係は、コンクリート材料の吹付厚さと、ノズル21から噴射されるコンクリート材料の吹付パラメータと、の関係を示す表(図5参照)である。図5に示す表では、所定の吹付厚さでコンクリート材料を吹付けるのに適切な吹付パラメータ(流量、距離、スイング速度、スイング角度、走査速度及び添加量)の値が設定されている。
吹付パラメータ抽出部62aは、必要吹付厚さ算出部61により算出された必要吹付厚さを図5の表における吹付厚さとして、図5の表から、対応する流量、距離、スイング速度、スイング角度、走査速度及び添加量の値を抽出する。したがって、吹付機20は、算出された必要吹付厚さに近い吹付厚さでコンクリート材料をトンネルTの内壁面に吹付けることができる。
図5に示される表は、予め実験により得られる。実験は、鉛直に延びる壁面にコンクリート材料を水平に吹付けることにより行われる。コンクリート材料の吹付けは、吹付パラメータを変えて複数回行われる。コンクリート材料の吹付けごとに壁面に付着したコンクリート材料の厚さを計測することにより、コンクリート材料の吹付厚さと、コンクリート材料の吹付パラメータと、の関係を得ることができる。
ノズル21から噴射されるコンクリート材料の流量は、吹付厚さが厚いほど多く設定され、2次吹付けよりも1次吹付けの方が多く設定される。
ノズル21とトンネルTの内壁面との距離は、吹付厚さが厚いほど小さく設定され、2次吹付けよりも1次吹付けの方が小さく設定される。
ノズル21のスイング速度は、吹付厚さが厚いほど遅く設定され、2次吹付けよりも1次吹付けの方が遅く設定される。
ノズル21のスイング角度は、吹付厚さが厚いほど小さく設定され、2次吹付けよりも1次吹付けの方が小さく設定される。
ノズル21の走査速度は、吹付厚さが厚いほど遅く設定され、2次吹付けよりも1次吹付けの方が遅く設定される。
ノズル21から噴射されるコンクリート材料に添加される急結剤の添加量は、吹付厚さが厚いほど多く設定され、2次吹付けよりも1次吹付けの方が少なく設定される。
このように、コンクリート材料吹付装置100では、吹付パラメータは、付着性を考慮して抽出される。したがって、算出された必要吹付厚さと略同じ吹付厚さでコンクリート材料をトンネルTの内壁面に吹付けることができる。これにより、1次吹付け及び2次吹付けによる仕上がり面の平滑さをより向上させることができる。
吹付パラメータ補正部62bは、抽出された吹付パラメータを、第1区画D1及び第2区画D2の位置に基づいて補正する。具体的には、吹付パラメータ補正部62bは、天面に近い第1区画D1及び第2区画D2ほど、急結剤の添加量を増加させるように吹付パラメータを補正する。これは、トンネルTの天面近傍では、コンクリート材料は上向きにトンネルTの内壁面に吹付けられるため、コンクリート材料を壁面に水平に吹付ける実験と比較して付着性が低いためである。第1区画D1及び第2区画D2の位置に基づいて吹付パラメータを補正することにより、算出された必要吹付厚さにより近い吹付厚さでコンクリート材料をトンネルTの内壁面に吹付けることができる。これにより、1次吹付け及び2次吹付けによる仕上がり面の平滑さをより向上させることができる。
また、吹付パラメータ補正部62bは、1次吹付け後に3Dスキャナ10により計測されたトンネルTの内壁面の断面形状と、第1設計内壁面DS1(図2参照)と、を比較し、コンクリート材料の実際の付着具合に基づいて、2次吹付けにおいて吹付パラメータ抽出62aにより抽出された吹付パラメータを補正する。そのため、2次吹付けにおいて、コンクリート材料は、トンネルTでの付着性を考慮してトンネルTの内壁面に吹付けられる。したがって、算出された必要吹付厚さにより近い吹付厚さでコンクリート材料をトンネルTの内壁面に吹付けることができる。これにより、1次吹付け及び2次吹付けによる仕上がり面の平滑さをより向上させることができる。
次に、コンクリート材料吹付装置100の動作を、図6を参照して説明する。ここでは、ズリ出し工程後に吹付機20を所望の位置で停車させてから2次吹付けが終了するまでの動作について説明する。
ステップS601では、3Dスキャナ10を用いて、トンネルTの内壁面の断面形状を計測する(1次計測ステップ)。この時点では、地山の内壁面RSにコンクリート材料を吹付ける前である。そのため、3Dスキャナ10により計測されるトンネルTの内壁面の断面形状は、およそ地山の内壁面RSの断面形状であり、コンクリート材料を吹付ける前の断面形状である。
ステップS602では、吹付区画ごとに必要吹付厚さを算出する(1次算出ステップ)。具体的には、1次吹付けを行うため、計測された地山の内壁面RSの断面形状と、第1設計内壁面DS1と、に基づいて、第1区画D1ごとに平均必要吹付厚さを算出する。
ステップS603では、算出された平均必要吹付厚さに基づいて、吹付パラメータを決定する(1次決定ステップ)。具体的には、記憶部50から図5に示される表の情報を取得し、取得された表を用いて、第1区画D1ごとに吹付パラメータを抽出する。その後、抽出された吹付パラメータを第1区画D1の位置に基づいて補正し、吹付パラメータを決定する。
ステップS604では、決定された吹付パラメータに基づいて、コンクリートポンプ23、第1〜第3ブームシリンダ31a〜31c、第1〜第3アームシリンダ32a〜32c、モータ33a及び急結剤ポンプ24を駆動する(1次吹付ステップ)。これにより、ノズル21からコンクリート材料が噴射され、1次吹付けが行われる。
ステップS605では、3Dスキャナ10を用いて、トンネルTの内壁面の断面形状を計測する(2次計測ステップ)。この時点では、地山の内壁面RSにはコンクリート材料が吹付けられている。そのため、3Dスキャナ10は、トンネルTの内壁面の断面形状として、1次吹付け後におけるトンネルTの内壁面の断面形状を計測する。
ステップS606では、ステップS604にて計測された断面形状と、第2設計内壁面DS2と、に基づいて、第2区画D2ごとに平均必要吹付厚さを算出する(第2算出ステップ)。
ステップS607では、ステップS606にて算出された平均必要吹付厚さに基づいて、吹付パラメータを決定する(2次決定ステップ)。具体的には、記憶部50から図5に示される表の情報を取得し、取得された表を用いて、第2区画D2ごとに吹付パラメータを抽出する。その後、抽出された吹付パラメータを第2区画D2の位置に基づいて補正し、吹付パラメータを決定する。
ステップS608では、ステップS607にて決定された吹付パラメータを補正する(補正ステップ)。具体的には、ステップS605にて計測されたトンネルTの内壁面の断面形状と、第1設計内壁面DS1(図2参照)と、を比較し、コンクリート材料の実際の付着具合を算出する。算出された付着具合に基づいて、ステップS607にて決定された吹付パラメータを補正する。
ステップS609では、ステップS608にて補正された吹付パラメータに基づいて、コンクリートポンプ23、第1〜第3ブームシリンダ31a〜31c、第1〜第3アームシリンダ32a〜32c、モータ33a及び急結剤ポンプ24を駆動する(2次吹付ステップ)。これにより、ノズル21からコンクリート材料が噴射され、2次吹付けが行われる。
以上により、コンクリート材料吹付装置100による吹付けが完了し、コンクリート材料吹付装置100の動作を終了する。
以上の実施形態によれば、以下に示す作用効果を奏する。
コンクリート材料吹付装置100及びコンクリート材料吹付方法では、計測されたトンネルTの内壁面の断面形状と、トンネルTの設計内壁面の断面形状と、に基づいて、予め定められた複数の区画ごとに必要吹付厚さが算出され、算出された必要吹付厚さに基づいて吹付機20が制御される。そのため、所定の値以上の吹付厚さでかつトンネルTの設計内壁面を越えないようにコンクリート材料を地山の内壁面RSに吹付けることができる。また、トンネルTの内壁面の凹凸に応じてコンクリート材料の吹付厚さを変化させることができ、吹付けによる仕上がり面の平滑さを向上させることができる。加えて、吹付けでは、吹付機20はコントローラ60によって制御される。そのため、作業員による吹付機20の操作によらずに吹付けを完了することができ、吹付けによる仕上がり面を一定の精度で平滑にすることができる。また、作業員の熟練度等による吹付け作業のばらつきを抑制できる。
また、コンクリート材料吹付装置100及びコンクリート材料吹付方法では、吹付パラメータは、コンクリート材料の吹付厚さと、ノズル21から噴射されるコンクリート材料の吹付パラメータと、の関係を用いて、決定される。そのため、コンクリート材料は、吹付厚さごとの付着性に応じた吹付パラメータでトンネルTの内壁面に吹付けられる。そのため、算出された必要吹付厚さと略同じ吹付厚さでコンクリート材料をトンネルTの内壁面に吹付けることができ、吹付けによる仕上がり面の平滑さをより向上させることができる。
また、コンクリート材料吹付装置100及びコンクリート材料吹付方法では、吹付機20は、複数の区画ごとに算出された必要吹付厚さと、対応する区画の位置と、に基づいて制御される。そのため、区画の位置に応じてコンクリート材料がトンネルTの内壁面に吹付けられる。したがって、算出された必要吹付厚さにより近い吹付厚さでコンクリート材料をトンネルTの内壁面に吹付けることができ、吹付けによる仕上がり面の平滑さをより向上させることができる。
また、コンクリート材料吹付装置100及びコンクリート材料吹付方法では、2次吹付けを行う際には、第1設計内壁面DS1の断面形状と、1次吹付け後に計測された前記断面形状と、を比較し、比較結果と、図5に示す表と、を用いて、吹付パラメータを決定する。そのため、2次吹付けにおいて、コンクリート材料は、トンネルTでの付着性を考慮してトンネルTの内壁面に吹付けられる。したがって、算出された必要吹付厚さにより近い吹付厚さでコンクリート材料をトンネルTの内壁面に吹付けることができる。これにより、2次吹付けによる仕上がり面の平滑さをより向上させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
上記実施形態では、吹付けは、1次吹付けと2次吹付けに分けて2回行われるが、厳密に区別されるものではなく、一連の作業において混在して行ってもよい。また、1回であってもよい。また、吹付けは、3回以上に分けて行われてもよい。
上記実施形態では、第1設計内壁面DS1と第2設計内壁面DS2とが記憶部50に記憶されている。第2設計内壁面DS2のみが記憶部50に記憶されており、第1設計内壁面DS1は第2設計内壁面DS2を用いて算出されてもよい。
第1区画D1と第2区画D2とは同一に定められていてもよい。
上記実施形態では、吹付パラメータ決定部62は、ノズル21から噴射されるコンクリート材料の流量、ノズル21とトンネルTの内壁面との距離、ノズル21のスイング速度、ノズル21のスイング角度、ノズル21の走査速度、及び急結剤の添加量の全てを決定する。吹付パラメータ決定部62は、これらの吹付パラメータの項目の少なくとも1つを決定するように構成されていてもよい。
吹付パラメータ決定部62がこれらの吹付パラメータの項目の少なくとも2つを決定するように構成されている場合には、2つ以上の吹付パラメータを同時に変化させることができるため、仕上がり面をより平滑にすることができる。吹付パラメータ項目の2つは、具体的には、
(1)ノズル21から噴射されるコンクリート材料の流量と、ノズル21とトンネルTの内壁面との距離と、の組合わせ
(2)ノズル21から噴射されるコンクリート材料の流量と、ノズル21のスイング速度と、の組合わせ
(3)ノズル21から噴射されるコンクリート材料の流量と、ノズル21のスイング角度と、の組合わせ
(4)ノズル21から噴射されるコンクリート材料の流量と、ノズル21の走査速度と、の組合わせ
(5)ノズル21から噴射されるコンクリート材料の流量と、急結剤の添加量と、の組合せ
(6)ノズル21とトンネルTの内壁面との距離と、ノズル21のスイング速度と、の組合わせ
(7)ノズル21とトンネルTの内壁面との距離と、ノズル21のスイング角度と、の組合わせ
(8)ノズル21とトンネルTの内壁面との距離と、ノズル21の走査速度と、の組合わせ
(9)ノズル21とトンネルTの内壁面との距離と、急結剤の添加量と、の組合わせ
(10)ノズル21のスイング速度と、ノズル21のスイング角度と、の組合わせ
(11)ノズル21のスイング速度と、ノズル21の走査速度と、の組合わせ
(12)ノズル21のスイング速度と、急結剤の添加量と、の組合わせ
(13)ノズル21のスイング角度と、ノズル21の走査速度と、の組合わせ
(14)ノズル21のスイング角度と、急結剤の添加量と、の組合わせ
(15)ノズル21の走査速度と、急結剤の添加量と、の組合わせ
である。吹付パラメータ項目(流量、距離、スイング速度、スイング角度、走査速度及び添加量)は便宜、選択されて設定される。
(1)の組合わせ、即ちノズルから噴射されるコンクリート材料の流量と、ノズル21とトンネルTのン内壁面の距離と、の吹付パラメータ項目の組合せを適切に設定することで、トンネルTの内壁面に吹付けられるコンクリート材料のリバウンドを低減することができる。
(2)〜(4)の組合わせ、即ちノズルから噴射されるコンクリート材料の流量と、ノズル21のスイング速度、又はスイング角度、又は走査速度と、の吹付パラメータ項目の組合せを適切に設定することで、吹付けられるコンクリート材料を計画どおりに安定してトンネルTの内壁面に吹付けることができるので、仕上がり面を平滑にできる。
(5)の組合わせ、即ちノズル21から噴射されるコンクリート材料の流量と、急結剤の添加量と、の吹付パラメータ項目の組合せを適切に設定することで、トンネルTの内壁面に付着するコンクリート材料が安定するとともに、急結剤の添加量を適切に保つことができるので、急結剤の使用量を低減することができる。
(6)〜(8)の組合わせ、即ちノズル21とトンネルTの内壁面との距離と、ノズル21のスイング速度、又はスイング角度、又は走査速度と、の吹付パラメータ項目の組合せを適切に設定することで、トンネルTの内壁面に吹付けられるコンクリート材料のリバウンドを低減することができる。
(9)の組合わせ、即ちノズル21とトンネルTの内壁面との距離と、急結剤の添加量と、の吹付パラメータ項目の組合せを適切に設定することで、トンネルTの内壁面に付着するコンクリート材料が安定するとともに、急結剤の添加量を適切に保つことができるので、急結剤の使用量を低減することができる。
(10)、(11)及び(13)の組合わせ、即ちノズル21のスイング速度、又はスイング角度、又は走査速度と、の吹付パラメータ項目のうち2つの吹付パラメータ項目の組合せを適切に設定することで、吹付けられるコンクリート材料を計画どおりに安定してトンネルTの内壁面に吹付けることができるので、仕上がり面を平滑にできる。
(12)、(14)及び(15)の組合わせ、即ちノズル21のスイング速度、又はスイング角度、又は走査速度と、急結剤の添加量と、の吹付パラメータ項目の組合せを適切に設定することで、トンネルTの内壁面に付着するコンクリートが安定するとともに、急結剤の添加量を適切に保つことができるので、急結剤の使用量を低減することができる。
10・・・3Dスキャナ(計測部)
20・・・吹付機
21・・・ノズル
50・・・記憶部
60・・・コントローラ(制御部)
100・・・コンクリート材料吹付装置
D1・・・第1区画
D2・・・第2区画
RS・・・地山の内壁面
T・・・トンネル

Claims (13)

  1. トンネルの内壁面にコンクリート材料を吹付けるコンクリート材料吹付装置であって、
    前記内壁面の断面形状を計測する計測部と、
    ノズルからコンクリート材料を噴射して前記内壁面に吹付ける吹付機と、
    前記計測部及び前記吹付機を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記計測部により計測された前記断面形状と、予め定められた前記トンネルの設計内壁面の断面形状と、に基づいて、予め定められた複数の区画ごとに必要吹付厚さを算出し、算出された前記必要吹付厚さに基づいて前記吹付機を制御する、
    コンクリート材料吹付装置。
  2. コンクリート材料の吹付厚さと、前記ノズルから噴射されるコンクリート材料の吹付パラメータと、の関係を記憶する記憶部を更に備え、
    前記制御部は、算出された前記必要吹付厚さと前記記憶部に記憶された前記関係とに基づいて、前記吹付パラメータを決定し、決定された前記吹付パラメータに基づいて前記吹付機を制御する、
    請求項1に記載のコンクリート材料吹付装置。
  3. 前記吹付パラメータは、前記ノズルから噴射されるコンクリート材料の流量を含む
    請求項2に記載のコンクリート材料吹付装置。
  4. 前記吹付パラメータは、前記ノズルと前記内壁面との距離を含む
    請求項2又は3に記載のコンクリート材料吹付装置。
  5. 前記吹付パラメータは、前記トンネルの周方向への前記ノズルのスイング角度及びスイング速度の少なくとも一方を含む
    請求項2から4のいずれか1項に記載のコンクリート材料吹付装置。
  6. 前記吹付パラメータは、前記トンネルの軸方向への前記ノズルの走査速度を含む
    請求項2から5のいずれか1項に記載のコンクリート材料吹付装置。
  7. 前記吹付パラメータは、前記ノズルから噴射されるコンクリート材料に添加される急結剤の添加量を含む
    請求項2から6のいずれか1項に記載のコンクリート材料吹付装置。
  8. 前記吹付パラメータは、前記ノズルと前記内壁面との距離、前記トンネルの周方向への前記ノズルのスイング角度、前記トンネルの周方向への前記ノズルのスイング速度、前記トンネルの軸方向への前記ノズルの走査速度、及び前記ノズルから噴射されるコンクリート材料に添加される急結剤の添加量の少なくとも2つを含む
    請求項2に記載のコンクリート材料吹付装置。
  9. 前記予め定められた複数の区画は、前記トンネルの周方向に前記内壁面を複数に分割して設定されており、
    前記制御部は、前記複数の区画ごとに算出された前記必要吹付厚さと、対応する前記区画の位置と、に基づいて前記吹付機を制御する
    請求項1から8のいずれか1項に記載のコンクリート材料吹付装置。
  10. 吹付機のノズルからコンクリート材料を噴射してトンネルの内壁面に吹付けるコンクリート材料吹付方法であって、
    前記内壁面の断面形状を計測する計測ステップと、
    計測された前記断面形状と、予め定められた前記トンネルの設計内壁面の断面形状と、に基づいて、予め定められた複数の区画ごとに必要吹付厚さを算出する算出ステップと、
    算出された前記必要吹付厚さに基づいて前記吹付機を制御してコンクリート材料を前記内壁面に吹付ける吹付ステップと、を備える、
    コンクリート材料吹付方法。
  11. 前記算出ステップ後に、コンクリート材料の吹付厚さと、前記ノズルから噴射されるコンクリート材料の吹付パラメータと、の関係を用いて、算出された前記必要吹付厚さに基づいて前記吹付パラメータを決定する決定ステップを更に備え、
    前記吹付ステップでは、前記決定ステップにて決定された前記吹付パラメータに基づいて前記吹付機を制御する、
    請求項10に記載のコンクリート材料吹付方法。
  12. 前記吹付ステップ後に前記トンネルの内壁面の断面形状を計測し、前記設計内壁面の断面形状と前記吹付ステップ後に計測された前記断面形状とを比較し、当該比較結果に基づいて、前記関係における前記吹付パラメータを補正する
    請求項11に記載のコンクリート材料吹付方法。
  13. 補正された前記吹付パラメータに基づいて前記吹付機を制御してコンクリート材料を前記内壁面に吹付ける
    請求項12に記載のコンクリート材料吹付方法。
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