JP2020029880A - 複合管 - Google Patents

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浩平 三觜
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Abstract

【課題】管状体の外側を被覆する被覆層に生じる、前記管状体の軸線方向に沿った縮みが抑制された複合管を提供する。【解決手段】複合管1は、管状体2と、管状体2の外側を被覆し、管状体の周方向(D1)の熱収縮率が、管状体の軸線方向(D2)の熱収縮率よりも高い、被覆層5と、を備え、管状体の外側を被覆する被覆層に生じる、管状体の軸線方向に沿った縮みが抑制された複合管となる。【選択図】図1

Description

本発明は、複合管に関する。
従来の複合管には、管状体(パイプ)と、複数の被覆層(発泡材)が前記管状体の外側を被覆した保温材付きパイプがある(例えば、特許文献1参照。)。
特開2009−47256号公報
しかしながら、従来の複合管は、例えば、複合管の端部を切断した場合、被覆層が切断直後に軸方向に縮むことで、管状体の端部を外部に露出させてしまうことがある。
本発明の目的は、管状体の外側を被覆する被覆層に生じる、前記管状体の軸線方向に沿った縮みが抑制された複合管を提供することである。
本発明に係る複合管は、管状体と、前記管状体の外側を被覆し、前記管状体の周方向の熱収縮率が、前記管状体の軸線方向の熱収縮率よりも高い、被覆層と、を備える。本発明に係る複合管によれば、管状体の外側を被覆する被覆層に生じる、前記管状体の軸線方向に沿った縮みが抑制された複合管となる。
本発明に係る複合管では、前記被覆層は、短手方向の熱収縮率が長手方向の熱収縮率よりも高く、前記長手方向が前記管状体の軸線に沿った状態となるように前記管状体の外側に配置された、帯状の熱収縮性シート部材とすることができる。この場合、前記被覆層の配置が、帯状の熱収縮シート部材を、当該帯状の熱収縮性シート部材の長手方向が管状体の軸線に沿った状態となるように、管状体の外側に配置することで済むため、簡易な方法で製造可能な複合管となる。
本発明に係る複合管では、前記熱収縮性シート部材は、前記短手方向を収縮方向とされる一軸延伸シート部材とすることができる。この場合、既存の一軸延伸シート部材、又は、一方向のみを予め延伸させただけの製造の容易な一軸延伸シート部材を使用し、より簡易な方法で製造可能な複合管となる。
本発明に係る複合管では、前記被覆層は、前記管状体の周方向の熱収縮率が前記管状体の軸線方向の熱収縮率よりも高い管状の熱収縮性シート部材とすることができる。この場合、前記被覆層の配置が、管状の熱収縮性シート部材の内側に管状体を挿通することで済むため、簡易な方法で製造可能な複合管となる。
本発明に係る複合管では、前記熱収縮性シート部材は、前記管状体の周方向を収縮方向とされる一軸延伸シート部材とすることができる。この場合、既存の一軸延伸シート部材、又は、一方向のみを予め延伸させただけの製造が容易な一軸延伸シート部材を使用し、より簡易な方法で製造可能な複合管となる。
本発明に係る複合管では、前記管状体と、前記被覆層と、の間に中間層を備えることができる。この場合、被覆層に追従して中間層に生じ得る、前記管状体の軸線方向に沿った縮みが抑制された複合管となる。
本発明に係る複合管では、前記中間層は、前記管状体の外周面に対して非固定状態に配置されたものとすることができる。この場合、中間層を、管状体の軸線方向に沿ってスライド可能な複合管となる。
本発明に係る複合管では、前記被覆層は、非固定状態に配置されたものとすることができる。この場合、被覆層を、管状体の軸線方向に沿ってスライド可能な複合管となる。
本発明によれば、管状体の外側を被覆する被覆層に生じる、前記管状体の軸線方向に沿った縮みが抑制された複合管を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る複合管を示す斜視図である。 図1の複合管となる前の中間体である、中間層を備える管状体を示す斜視図である。 図1の複合管に係る被覆層を構成する熱収縮性シート部材を示す斜視図である。 図2の中間体の外周面に熱収縮性シート部材を配置する方法の一例を示す斜視図である。 図2の中間体の外周面に熱収縮性シート部材を配置する方法の他の例を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る、複合管の製造方法を説明するためのフローチャートである。 管状体の外周面に中間層を配置する具体的な方法の一例を示す斜視図である。 図2の中間体の外周面に熱収縮性シート部材を配置する具体的な方法の一例を示す斜視図である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態に係る複合管を説明する。
以下の説明では、軸線Oは、後述する管状体2の軸線であり、管状体2の周方向(軸線Oを法線とする平面における軸線Oを中心とする、軸線Oの周りの方向)を、単に「周方向」といい、図中、符号D1で示す。また、軸線Oの方向(軸線Oに沿って延びる方向)を、単に「軸線方向」といい、図中、符号D2で示す。
図1中、符号1は、本発明の一実施形態に係る複合管である。本実施形態では、複合管1は、後述の、管状体2、中間層3及び被覆層5を備える。なお、図1では、複合管1の積層構造を理解し易いように、管状体2及び中間層3の端縁を軸線方向(D2)で一致させ、管状体2及び中間層3の端部を被覆層5から露出させている。
符号2は、管状体である。管状体2は、軸線Oに沿って延びている。管状体2は、例えば、給水、給湯用の配管として使用される。管状体2としては、ポリブテン管、架橋ポリエチレン管等の樹脂管、銅管、ステンレス管等の金属管、金属層と樹脂層からなる複層管等が挙げられる。本実施形態では、管状体2は、ポリブテン管である。
符号3は、管状体2と、後述する被覆層5と、の間に配置された中間層3である。中間層3は、管状体2と、被覆層5との間に配置された、1つの層(単層)である。中間層3は、管状体2の外周面を周方向(D1)に全周にわたって取り囲んでいる。なお、中間層3は、少なくとも1つの層であればよく、2つ以上の中間層3を管状体2に積層することも可能である。また、本実施形態では、中間層3は、被覆層5と接触する外面を平滑な面で構成しているが、当該中間層3の外面は、波型、凹凸、エンボス等であってもよい。この場合、被覆層5を中間層3からめくり易くすることができる。
本実施形態では、中間層3は、1つのシート部材4により形成されている。シート部材4には、例えば、不織布、発泡樹脂又はグラスウールからなるシート部材等が挙げられる。発泡樹脂には、例えば、架橋ポリエチレン、無架橋ポリエチレン、ポリウレタンが挙げられる。本実施形態では、シート部材4は、発泡ポリエチレンにより形成されている。
図2に示すように、本実施形態では、シート部材4は、管状体2の外周面に対して周方向(D1)に配置されている。詳細には、図2に示すように、本実施形態では、シート部材4は、その2つの巻き付け側の端縁4eが互いに周方向(D1)の同一の位置で一致するように、管状体2の外周面に対して巻き付けられている。言い換えれば、シート部材4の2つの巻き付け側の端縁4eは、周方向(D1)の同一の位置で一致するように、互いに突き合わされている。
本実施形態では、中間層3は、非固定状態に配置されている。本実施形態では、管状体2の外周面に対してシート部材4の内周面を非接着な状態に配置されている。これにより、中間層3は、管状体2に対して周方向(D1)に回転させることができると共に軸線方向(D2)にスライドさせることができる。
なお、本実施形態では、シート部材4の2つの巻き付け側の端縁4eは、互いに非固定状態に突き合わされている。また、シート部材4は、その2つの巻き付け側の端縁4eの部分が互いに周方向(D1)で重複するように、管状体2の外周面に対して巻き付けられていてもよい。この場合も、巻き付け側の端縁4eの重複部分は、互いに非固定状態とすることができる。
ところで、管状体2の外周面を中間層3で被覆したものは、複合管1となる前の中間体1aと考えることができる。この場合、例えば、中間層3は、シート部材4の2つの巻き付け側の端縁4eを周方向(D1)の同一の位置で一致させるように突き合わせ、この突き合わされた巻き付け側の端縁4eを、互いに接着剤や熱融着等の既存の技術を用いて固定して形成することができる。或いは、中間層3は、シート部材4の巻き付け側の端縁4eを互いに周方向(D1)で重複させ、その巻き付け側の端縁4eの重複部分を接着剤、熱融着等の既存の技術を用いて固定することもできる。この場合、中間層3は、中空体として、管状体2に対して周方向(D1)に回転させることができると共に軸線方向(D2)にスライドさせることができる。
更に、中間層3は、接着剤、熱融着等の既存の技術を用いることにより、管状体2に対して固定することもできる。例えば、中間層3は、管状体2の外周面に対してシート部材4の内周面を接着剤、熱融着等の既存の技術を用いて固定することで、中間層3は、管状体2に対して固定することができる。
図1中、符号5は、管状体2の外側を被覆し、周方向(D1)の熱収縮率が、軸線方向(D2)の熱収縮率よりも高い、被覆層である。
本実施形態では、被覆層5は、短手方向の熱収縮率が長手方向の熱収縮率よりも高く、前記長手方向が管状体2の軸線Oに沿った状態となるように管状体2の外側に配置された、帯状の熱収縮性シート部材である。詳細には、被覆層5は、短手方向の熱収縮率が長手方向の熱収縮率よりも高い帯状の熱収縮性シート部材6で、前記長手方向が軸線Oに沿うように、管状体2の外側を周方向(D1)に取り囲み、かつ、熱収縮性シート部材6を加熱処理したものである。
図3には、本実施形態に係る複合管1の被覆層5を構成する、帯状の熱収縮性シート部材6を示す。図3中、符号d1は、熱収縮性シート部材6の短手方向を示し、符号d2は、熱収縮性シート部材6の長手方向を示す。熱収縮性シート部材6は、例えば、薄肉のフィルム状のシート部材とすることができる。
本実施形態に係る、帯状の熱収縮性シート部材6は、短手方向(d1)の熱収縮率が、長手方向(d2)の熱収縮率よりも高い。このため、図4に示すように、帯状の熱収縮性シート部材6は、その長手方向(d2)が軸線Oに沿うように、中間層3の外周面に対して巻き付けることにより、周方向(D1)の熱収縮率が軸線方向(D2)の熱収縮率よりも高くなる。
本実施形態では、帯状の熱収縮性シート部材6は、図1に示すように、その短手方向の端縁(巻き付け側端縁)e1の部分が互いに周方向(D1)で重複しており、巻き付け側端縁e1の重複部分は、接着剤、融着等の既存の技術を用いて固定されている。好ましくは、帯状の熱収縮性シート部材6は予め、周方向(D1)の熱収縮率が軸線方向(D2)の熱収縮率よりも高い管状の熱収縮性シート部材としておく。これにより、本実施形態のように、中間層3が、管状体2の外周面に対して非固定状態に配置したシート部材4であるときも、シート部材4(中間層3)は、被覆層5(熱収縮性シート部材6)によって包まれていることによって管状体2の外周面から外れることがない。言い換えれば、管状体2の外周面にシート部材4を固定することなく、巻き付けただけで中間層3を形成したときでも、当該中間層3は、筒状の熱収縮性シート部材6を熱収縮させてなる、被覆層5によって、管状体2から分離されることがない。
ところで、図5に示すように、熱収縮性シート部材6が予め管状に形成された管状の熱収縮性シート部材であるときは、周方向(D1)を収縮方向とされる一軸延伸シート部材を使用することが好ましい。また、熱収縮性シート部材6は、図3に示すように、帯状に形成された帯状の熱収縮性シート部材であるときは、短手方向(d1)を収縮方向とされる一軸延伸シート部材を使用することが好ましい。また、筒状の熱収縮性シート部材6には、本実施形態のように、熱収縮性シートを筒状に構成されたもの以外にも、周方向が収縮方向となる、いわゆる、熱収縮性チューブも含まれる。
熱収縮性シート部材6は、例えば、熱可塑性樹脂からなる素材を、熱収縮させたい方向に延伸させながらシート状に成形することで製造できる。例えば、熱収縮性シート部材6が帯状の熱収縮性シート部材であるときは、短手方向(d1)を予め延伸させておく。また、熱収縮性シート部材6が管状の熱収縮性シート部材であるときは、周方向(D1)を予め延伸させておく。熱収縮性シート部材6に用いられる熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)、ポリオレフィン(PO)、ポリエチレンテレフタレート(PET)が挙げられる。熱収縮性シート部材6には、例えば、ポリオレフィン素材を使用したクロスシート状の物も含まれる。本実施形態では、熱収縮性シート部材6は、ポリ塩化ビニル(PVC)の一軸延伸シート部材である。
次に、本発明の一実施形態に係る、複合管の製造方法を説明する。図6には、本発明の一実施形態に係る、複合管の製造方法のフローチャートを示す。ここでは、図1の複合管1の製造方法として説明する。
本実施形態に係る、複合管の製造方法は、同一のラインで実行することができる。本実施形態に係る複合管の製造方法では、図2に示すように、管状体2の外周面を、少なくとも1つの中間層3で被覆し、次いで、図3に示す熱収縮性シート部材6を使用して、中間層3に、周方向(D1)の熱収縮率が軸線方向(D2)の熱収縮率よりも高い被覆層5を形成する。
詳細には、先ず、図6のステップS1において、管状体2の外周面に、中間層3を配置する。本実施形態では、ステップS1において、複合管1となる前の中間体1aが形成される。
本実施形態では、中間体1aを形成するために、管状体2の外周面をシート部材4で被覆して、管状体2の外周面に中間層3を配置する。本実施形態では、シート部材4に、長手方向が短手方向よりも長い帯状のシート部材を使用している。シート部材4は、発泡ポリウレタンにより形成されている。シート部材4は、管状体2の外周面を周方向(D1)に取り囲むようにして、管状体2の外周面に対して巻き付けられている。本実施形態では、図2に示すように、シート部材4は、その2つの巻き付け側の端縁4eが周方向(D1)の同一の位置で一致するように、管状体2の外周面に対して配置されている。
具体例としては、ライン上に設けられた、図7に示す、管状の案内部材10を使用している。図7に示すように、案内部材10は、その内部に形成された通路内に帯状のシート部材4が管状体2とともに挿入される。シート部材4は、管状体2を周方向(D1)に取り囲みながら、管状体2とともに案内部材10の内部に導入される。本実施形態では、シート部材4の短手方向の幅寸法を管状体2の外周寸法とほぼ同一寸法とすると共に、案内部材20に形成された通路の内径寸法を、ほぼ中間体1aの外径寸法としている。これにより、図2に示すように、シート部材4は、その巻き付け側の端縁4eが互いに周方向(D1)の同一の位置で一致するように、管状体2の外周面に対して配置されることにより、複合管1となる前の中間体1aが形成される。このとき、管状体2とシート部材4との間には、接着剤等が介在しないため、シート部材4は、管状体2に対して非固定状態である。これにより、中間層3は、管状体2の外周面に対して周方向(D1)及び軸線方向(D2)に移動させることができる。
なお、シート部材4の2つの巻き付け側の端縁4eは、接着剤、熱融着等の既存の技術を用いて互いに固定することもできる。また、シート部材4は、その2つの巻き付け側の端縁4eの部分が互いに周方向(D1)で重複するように、管状体2に対して巻き付けてもよい。この場合も、シート部材4の巻き付け側の端縁4eの重複する部分は、非固定状態とするが、本発明によれば、シート部材4の2つの巻き付け側の端縁4eの重複する部分は、接着剤、熱融着等の既存の技術を用いて互いに固定することもできる。また、シート部材4は、管状体2に配置する前に、予め管状にして使用することもできる。この場合、管状のシート部材4の内側に管状体2を挿通させることで、複合管1となる前の中間体1aを形成することができる。
次いで、図6のステップS2では、中間層3の外周面に、熱収縮性シート部材6を配置する。
本実施形態では、複合管1となる前の中間体1aの外周面に、周方向(D1)の熱収縮率が軸線方向(D2)の熱収縮率よりも高くなるように、熱収縮性シート部材6を配置する。本実施形態では、ステップS2において、ステップS1において形成された図2に示す中間体1aと、図3に示す帯状の熱収縮性シート部材6と、を使用し、中間層3の外周面に、熱収縮性シート部材6を配置している。更に、本実施形態では、帯状の熱収縮性シート部材6として、短手方向(d1)を収縮方向とされる一軸延伸シート部材を使用している。本実施形態では、帯状の熱収縮性シート部材6は、ポリ塩化ビニル(PVC)の一軸延伸シート部材により形成されている。
ステップS2では、帯状の熱収縮性シート部材6の長手方向(d2)が軸線Oに沿った状態となるように、中間層3の外周面に帯状の熱収縮性シート部材6を配置する。
本実施形態では、ステップS2は、ステップS1に次いで、同一のライン上で実行される。帯状の熱収縮性シート部材6は、管状体2の外周面を被覆する中間層3の外周面を周方向(D1)に取り囲むようにして、中間層3の外周面に対して巻き付けられている。本実施形態では、図5に示すように、帯状の熱収縮性シート部材6は、その2つの巻き付け側端縁e1の部分が互いに周方向(D1)で重複するように、中間体1aの外周面としての、中間層3の外周面に対して配置されている。
具体例としては、図7の案内部材10を配置したライン上に設けられた、図8に示す、管状の案内部材20を使用している。図8に示すように、案内部材20は、その内部に形成された通路内に帯状の熱収縮性シート部材6が複合管1となる前の中間体1aとともに挿入される。熱収縮性シート部材6は、中間体1aを周方向(D1)に取り囲みながら、中間体1aとともに案内部材20の内部に導入される。本実施形態では、帯状の熱収縮性シート部材6の短手方向(d1)の幅寸法Wを中間体1aの外周寸法よりも大きくすると共に、案内部材20に形成された通路の内径寸法を、ほぼ図1の複合管1の外径寸法としている。これにより、図5に示すように、熱収縮性シート部材6は、その巻き付け側端縁e1の部分が互いに周方向(D1)で重複するように、中間層3の外周面に対して配置される。このとき、管状体2の外周面を被覆する中間層3と熱収縮性シート部材6との間には、接着剤等が介在しないため、熱収縮性シート部材6は、管状体2の外周面を被覆する中間層3に対して非固定状態である。これにより、熱収縮性シート部材6が中間層3に貼り付かないことで、当該熱収縮性シート部材6が収縮しやすい。また、熱収縮性シート部材6は、管状体2の外周面を被覆する中間層3に対して周方向(D1)及び軸線方向(D2)に移動させることができる。
なお、熱収縮性シート部材6の巻き付け側端縁e1の重複部分6aは、接着剤、熱融着等の既存の技術を用いて固定される。具体例としては、熱収縮性シート部材6の巻き付け側端縁e1の重複部分6aは、例えば、当該重複部分6aに予め接着剤を塗布しておくことにより、互いに固定させた状態とすることができる。或いは、熱収縮性シート部材6の巻き付け側端縁e1の重複部分6aは、熱収縮性シート部材6を巻き付けた後に、当該重複部分6aを熱融着させることにより、互いに固定させた状態とすることができる。また、熱収縮性シート部材6は、その巻き付け側端縁e1を重複させることなく、2つの巻き付け側端縁e1が互いに周方向(D1)の同一の位置で一致するように、管状体2の外周面を被覆する中間層3に対して配置し、2つの熱収縮性シート部材6の巻き付け側端縁e1を互いに固定させた状態とすることもできる。
更に、熱収縮性シート部材6を中間層3の外周面に配置した後、図6のステップS3では、熱収縮性シート部材6を加熱処理する。
本実施形態では、ステップS2において、複合管1となる前の中間体1a(中間層3)の外周面に熱収縮性シート部材6を配置した後に、ステップS3において、当該中間体1aと共に熱収縮性シート部材6を加熱処理することにより、熱収縮性シート部材6を、軸線方向(D2)に沿って大きく熱収縮させる。これにより、図1に示すように、管状体2の外周面を被覆する中間層3の外周面には、熱収縮済みの熱収縮性シート部材6で構成された被覆層5が形成される。なお、本実施形態では、ステップS3は、例えば、案内部材10及び20を配置したライン上に、案内部材20に引き続いて配置された、ヒータ等の加熱装置を使用することにより、実行することができる。中間層3及び被覆層5は、一体の中空体として、管状体2に対して周方向(D1)に回転させることができると共に軸線方向(D2)にスライドさせることができる。即ち、中間層3も、被覆層5に追従して、管状体2に対して周方向(D1)に回転させることができると共に軸線方向(D2)にスライドさせることができる。
ところで、本実施形態では、被覆層5は、短手方向の熱収縮率が長手方向の熱収縮率よりも高い帯状の熱収縮性シート部材6を使用している。以下に、熱収縮性シート部材6を製造する方法の代表的な例として、3つの例を示す。
(例1)短手方向(周方向)にあらかじめ延伸させたフィルム(以下、「一方向延伸フィルム」ともいう。)と、長手方向(軸方向)には延伸させていないフィルム(以下、「未延伸フィルム」ともいう。)とを用意して、前記一方向延伸フィルム及び前記未延伸フィルムのそれぞれ用いて、前記一方向延伸フィルムを糸の様に細くしたものと、前記未延伸フィルムを糸の様に細くしたものとを、それぞれ、周方向及び軸方向に編み込んで一枚のフィルムを成形する。
(例2)短手方向(周方向)の熱収縮率が長手方向(軸方向)よりも高いフィルムを準備し、当該フィルムを用いて糸にし、それを周方向に編み込んで一枚のフィルムを成形する。
(例3)一枚モノのフィルムの場合は、短手方向(周方向)にのみ延伸させた状態をつくるために、短手方向(周方向)に引っ張り方向の力を加えて延伸させる。
これらの例示的な方法により、熱収縮性シート部材6として、短手方向の熱収縮率が長手方向の熱収縮率よりも高い、薄肉のフィルム状のシート部材を得ることができる。なお、本明細書では、「シート」という用語と「フィルム」という用語との2種類の用語を使用しているが、これらの用語の違いは、部材としての厚みの違いによるものに過ぎない。本明細書では、厚みの厚い部材を「シート」といい、「シート」よりも厚みの薄い部材を「フィルム」といい、これら「シート」及び「フィルム」は、実体的には、同一の材質からなる部材である。
本実施形態に係る、複合管1では、被覆層5が、周方向(D1)の熱収縮率に対して、軸線方向(D2)の熱収縮率よりも高く熱収縮し、管状体2の外側を被覆する被覆層5に生じる、軸線方向(D2)に沿った縮みが抑制される。従って、本実施形態に係る、複合管1によれば、管状体2の外側を被覆する被覆層5に生じる、軸線方向(D2)の縮みが抑制された複合管を提供することができる。こうした複合管1によれば、例えば、住宅での施工時に、複合管1の端部を切断しても、その後、被覆層5が軸線方向(D2)に縮むことで、管状体2の端部のみが露出してしまうような現象が抑制される。このため、本実施形態に係る複合管1によれば、例えば、複合管1を採寸して所望の長さに切断しても、実際に配管等として使用される管状体2の端部は、ほとんど外部に露出しない。従って、本実施形態に係る複合管1によれば、複合管1としての歩留まり率が高く、管状体2の品質も良好な状態に保つことができる。
また、本実施形態に係る、複合管1の製造方法では、中間層3の外周面に、熱収縮性シート部材6を配置する、ステップS2と、熱収縮性シート部材6を加熱処理する、ステップS3と、を備えている。この場合、管状体2の外側を被覆する被覆層5に生じる、軸線方向(D2)の縮みが抑制された複合管1を簡易な方法で製造することができる。
ところで、本実施形態に係る複合管1では、管状体2と、被覆層5と、の間に、中間層3を備えている。この場合、被覆層5に追従して中間層3に生じ得る、軸線方向(D2)の縮みが抑制された複合管となる。また、本実施形態に係る複合管1のように、管状体2と、被覆層5と、の間に、中間層3を備えれば、中間層3を保護層、保温層等として機能させることができる。また、こうした複合管1を製造するに際し、本実施形態に係る、複合管の製造方法のように、管状体2の外周面に、中間層3を形成する、ステップS1を、更に備えれば、被覆層5に追従して中間層3に生じ得る、軸線方向(D2)の縮みが抑制された複合管1を簡易な方法で製造することができる。
また、本実施形態に係る複合管1では、図3に示す帯状の熱収縮性シート部材6を使用し、被覆層5が、短手方向(d1)の熱収縮率が長手方向(d2)の熱収縮率よりも高く、前記長手方向(d2)が軸線Oに沿った状態となるように管状体2の外側に配置された、帯状の熱収縮性シート部材となるようにしている。この場合、被覆層5の配置が、帯状の熱収縮性シート部材6を、当該帯状の熱収縮性シート部材6の長手方向(d2)が軸線Oに沿った状態となるように、管状体2の外側に配置することで済むため、簡易な方法で製造可能な複合管となる。また、こうした複合管1を製造するに際し、本実施形態に係る、複合管の製造方法のように、図3に示す帯状の熱収縮性シート部材6を使用し、ステップS2では、熱収縮性シート部材6の巻き付け側端縁e1が軸線Oに沿った状態となるように、熱収縮性シート部材6を管状体2(本実施形態では、中間層3)の外周面に対して位置合わせすれば、熱収縮性シート部材6の巻き付け角度、熱収縮方向の角度を調整することなく、熱収縮性シート部材6を周方向(D1)に熱収縮させることができる。従って、本実施形態に係る複合管の製造方法によれば、被覆層5の配置が、帯状の熱収縮性シート部材6を、当該帯状の熱収縮性シート部材6の長手方向(d2)が軸線Oに沿った状態となるように、管状体2の外側に配置することで済むため、複合管1を、簡易な方法で製造することができる。
更に、本実施形態に係る、複合管1では、その変形例として、被覆層5は、管状体2の周方向(D1)の熱収縮率が軸線方向(D2)の熱収縮率よりも高い管状の熱収縮性シート部材6とすることができる。
本実施形態に係る複合管1の変形例では、例えば、図5に示す管状の熱収縮性シート部材6を使用し、被覆層5を、周方向(D1)の熱収縮率が軸線方向(D2)の熱収縮率よりも高い管状の熱収縮性シート部材となるようにしている。この場合、被覆層5の配置が、管状の熱収縮性シート部材6の内側に、中間層3で被覆された管状体2を挿通することで済むため、簡易な方法で製造可能な複合管となる。また、こうした複合管1を製造するに際し、本実施形態に係る、複合管の製造方法のように、図5に示す管状の熱収縮性シート部材6を使用し、ステップS2では、管状の熱収縮性シート部材6の内側に、管状体2(本実施形態では、中間層3で被覆された管状体2)を挿通して熱収縮性シート部材6を配置すれば、熱収縮性シート部材6の巻き付け角度、熱収縮方向の角度を調整することなく、熱収縮性シート部材6を周方向(D1)に熱収縮させることができる。従って、本実施形態に係る、複合管の製造方法によれば、被覆層5の配置が、管状の熱収縮性シート部材6の内側に、管状体2(本実施形態では、中間層3で被覆された管状体2)を挿通することで済むため、複合管1を、簡易な方法で製造することができる。
更に、本実施形態に係る、複合管1では、被覆層5が図3に示す帯状の熱収縮性シート部材6である場合、帯状の熱収縮性シート部材6として、短手方向(d1)を収縮方向とされる一軸延伸シート部材を使用することができ、また、被覆層5が図5に示す管状の熱収縮性シート部材6である場合、管状の熱収縮性シート部材6として、周方向(D1)を収縮方向とされる一軸延伸シート部材を使用することができる。この場合、既存の熱収縮性シート、又は、一方向のみを予め延伸させただけの製造が容易な熱収縮性シートを使用し、より簡易な方法で製造可能な複合管となる。また、こうした複合管1を製造するに際し、本実施形態に係る、複合管の製造方法のように、熱収縮性シート部材6として、一軸延伸シート部材を使用すれば、既存の熱収縮性シート、又は、一方向のみを予め延伸させただけの製造が容易な熱収縮性シートを使用することにより、複合管1を、より簡易な方法で製造することができる。
また、本実施形態に係る複合管1は、中間層3を、管状体2の外周面に対して非固定状態に配置している。この場合、本実施形態に係る複合管1は、中間層3を、軸線方向(D2)に沿ってスライド可能な複合管となる。こうした複合管1は、管状体2から中間層3を被覆層5と共に切断することなく、中間層3を被覆層5と共に軸線方向(D2)に沿ってスライドさせることにより、当該中間層3を被覆層5と共に管状体2に対して容易に押し縮めることができる。このように、施工状況に合わせて、中間層3及び被覆層5を管状体2に対して押し縮めて当該管状体2の端部のみを露出させれば、管状体2の当該端部のみを持続的に、管継手等に対して更に容易に接続することができる。また、こうした複合管1を製造するに際し、本実施形態に係る、複合管の製造方法のように、ステップS2において、中間層3を、非固定状態に配置すれば、中間層3を、軸線方向(D2)に沿ってスライド移動可能な複合管1を簡易な方法で製造することができる。
更に、本実施形態に係る複合管1は、被覆層5を、非固定状態に配置している。この場合、本実施形態に係る複合管1は、被覆層5を、軸線方向(D2)に沿ってスライド可能な複合管となる。例えば、本実施形態に係る複合管1の変形例として、管状体2を被覆層5のみで被覆して複合管1とした場合、管状体2から被覆層5を切断することなく、被覆層5を軸線方向(D2)に沿ってスライドさせれば、当該被覆層5を管状体2に対して容易に押し縮めることができる。このように、施工状況に合わせて、被覆層5を管状体2に対して押し縮めて当該管状体2の端部のみを露出させれば、管状体2の当該端部のみを持続的に、管継手等に対して更に容易に接続することができる。また、こうした複合管1の変形例を製造するに際し、複合管の製造方法の、ステップS2において、被覆層5を、非固定状態に配置すれば、被覆層5を、軸線方向(D2)に沿ってスライド移動可能な複合管1の変形例を簡易な方法で製造することができる。
上述したところは、本発明の一実施形態にすぎず、特許請求の範囲に従えば、様々な変更が可能となる。例えば、中間層3は、軸線Oを含む断面で見たときの形状は、波形状の形状とすることができる。波形状には、外径の大きな大径環状部と外径の小さな小径環状部とが軸方向に交互に連続する蛇腹形状は勿論、外径の大きな凸部が軸方向に軸周りに旋回しながら延びる螺旋形状、エンボス加工が施されたものも含まれ、中間層3の外観形状は特に限定されない。また、本発明に係る複合管には、被覆層5が、中間層3又は管状体2に対して、軸線方向(D2)に沿って周方向(D1)に螺旋状に巻き付けて配置された、熱収縮性シート部材6であるものも含まれる。
本発明に係る複合管は、少なくとも、管状体と被覆層とを備えるものであれば、給水、給湯用の配管以外にも、例えば、温泉等の引湯管、太陽熱集熱器からの温水配管、温室、ビニルハウスの暖房配管、豚舎、鶏舎の床暖房配管、・降雪地域のロードヒーティング(融雪)配管として使用することもできる。
1;複合管, 2;管状体, 3;中間層, 4;シート部材, 5;被覆層, 6;熱収縮性シート部材, 10;(シート部材用)案内部材, 20;(被覆層用)案内部材, D1;軸線の周りの方向, D2;軸線の方向, d1;短手方向, d2;長手方向

Claims (8)

  1. 管状体と、
    前記管状体の外側を被覆し、前記管状体の周方向の熱収縮率が、前記管状体の軸線方向の熱収縮率よりも高い、被覆層と、
    を備える、複合管。
  2. 前記被覆層は、短手方向の熱収縮率が長手方向の熱収縮率よりも高く、前記長手方向が前記管状体の軸線に沿った状態となるように前記管状体の外側に配置された、帯状の熱収縮性シート部材である、請求項1に記載の、複合管。
  3. 前記熱収縮性シート部材は、前記短手方向を収縮方向とされる一軸延伸シート部材である、請求項2に記載の、複合管。
  4. 前記被覆層は、前記管状体の周方向の熱収縮率が前記管状体の軸線方向の熱収縮率よりも高い管状の熱収縮性シート部材である、請求項1に記載の、複合管。
  5. 前記熱収縮性シート部材は、前記管状体の周方向を収縮方向とされる一軸延伸シート部材である、請求項4に記載の、複合管。
  6. 前記管状体と、前記被覆層と、の間に中間層を備える請求項1乃至5のいずれか1項に記載の、複合管。
  7. 前記中間層は、前記管状体の外周面に対して非固定状態に配置されたものである、請求項6に記載の、複合管。
  8. 前記被覆層は、非固定状態に配置されたものである、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の、複合管。
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