JP2020029702A - 壁構造 - Google Patents

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【課題】壁部材と柱梁フレームとの一体化を図ることができる壁構造を得る。【解決手段】壁構造10は、一対の柱部材16の間に設けられたプレキャストコンクリート製の壁部材20と、柱部材16と壁部材20との間に設けられ、柱部材16に対して壁部材20を上下方向に移動可能に保持する保持部24と、柱部材16の上端部に支持されて壁部材20上に設けられた梁部材22と、壁部材20と梁部材22とを貫通し、緊張により梁部材22と壁部材20とを圧着接合する緊張材26と、を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、壁構造に関する。
従来から、複数段積まれた壁部材を緊張材を用いて圧着接合する構造がある。
下記特許文献1には、プレキャストコンクリート製の柱部とプレキャストコンクリート製の壁部とを一体化した柱壁部材を複数段積み上げ、柱壁部材の柱部の貫通孔に縦鋼材を貫通させて緊張し、柱壁部材を圧着接合した構造が開示されている。
一方、例えば、左右の柱部材と上下の梁部材とからなる柱梁フレームの中にプレキャストコンクリート造の壁部材を配置し、壁部材と上下の梁部材とを緊張材で圧着接合した構造などがある。ここでは、緊張材を緊張する前に、壁部材を柱部材の所定の位置に保持するために、壁部材を仮設材で既に構築された梁部材などに固定している。
特開2010−156183号公報
壁部材と梁部材とを圧着接合する構造では、壁部材の4周にモルタルなどの充填材を充填し、壁部材と梁部材や柱部材との一体化を図る。しかし、壁部材と上下階の梁部材とを緊張材で結合したときに、壁部材に柱部材よりも大きな緊張力が入り、壁部材と柱部材との接合面にひずみ差が生じ、充填材の種類や強度によっては充填材にひび割れが発生する。このため、壁部材と柱梁フレームとの一体化が図れないことが懸念される。
本発明は上記事実を考慮し、壁部材と柱梁フレームとの一体化を図ることができる壁構造を提供することが目的である。
請求項1の発明に係る壁構造は、一対の柱部材の間に設けられたプレキャストコンクリート製の壁部材と、前記柱部材と前記壁部材との間に設けられ、前記柱部材に対して前記壁部材を上下方向に移動可能に保持する保持手段と、前記柱部材の上端部に支持されて前記壁部材上に設けられた梁部材と、前記壁部材と前記梁部材とを貫通し、緊張により前記梁部材と前記壁部材とを圧着接合する緊張材と、を有する。
請求項1に記載の発明によれば、一対の柱部材の間にプレキャストコンクリート製の壁部材が設けられている。柱部材と壁部材との間には、保持手段が設けられており、保持手段によって、柱部材に対して壁部材が上下方向に移動可能に保持され、壁部材の面外方向の倒れ込みが防止される。壁部材上には、柱部材の上端部に支持された梁部材が設けられている。壁部材と梁部材とに緊張材を貫通し、緊張材を緊張することにより、梁部材と壁部材とが圧着接合される。また、柱部材と壁部材との間に保持手段が設けられているため、柱部材に対して壁部材を上下方向に移動させることができる。このため、緊張材を緊張したときに、壁部材に発生する圧縮ひずみと柱部材に発生する圧縮ひずみとの差を吸収し、が生じることが抑制され、柱部材と梁部材とから構成される柱梁フレームと、壁部材との一体性を保持することができる。
また、柱部材と壁部材との間に保持手段が設けられているため、壁部材を梁部材などに仮固定する仮設材などを設ける必要がない。
請求項2の発明に係る壁構造は、請求項1に記載の壁構造において、複数階にわたって、前記壁部材と前記梁部材とが交互に上下方向へ連続して配置され、少なくとも2以上の階にわたって前記緊張材が通され、緊張されている。
請求項2に記載の発明によれば、複数階にわたって壁部材と梁部材とが交互に上下方向へ連続して配置されており、各階では、保持手段によって、柱部材に対して壁部材が上下方向に移動可能に保持されている。さらに、少なくとも2以上の階にわたって壁部材と梁部材に緊張材が通され、緊張されることで、梁部材と壁部材とが圧着接合される。また、保持手段によって、少なくとも2以上の階の間で柱部材に対して壁部材をそれぞれ上下方向に移動させることができる。このため、緊張材を緊張したときに、少なくとも2以上の階の間で壁部材に発生する圧縮ひずみと柱部材に発生する圧縮ひずみとの差が吸収される。
また、緊張材を緊張する前に、保持手段によって、柱部材に対して壁部材が上下方向に移動可能に保持されているため、少なくとも2以上の階を緊張材によって一度で緊張することができる。
請求項3の発明に係る壁構造は、請求項1又は請求項2に記載の壁構造において、前記保持手段は、前記壁部材及び前記柱部材の一方に設けられ、上下方向に延びる溝部と、前記壁部材及び前記柱部材の他方に設けられ、前記溝部に沿って前記溝部に対して上下方向に移動可能に係合される凸部と、を有する。
請求項3に記載の発明によれば、壁部材及び柱部材の一方に上下方向に延びる溝部が設けられており、壁部材及び柱部材の他方に溝部に沿って凸部が設けられている。そして、溝部に対して凸部が係合された状態で、凸部が溝部に対して上下方向に相対的に移動可能に設けられている。このため、簡単な構成により、柱部材に対して壁部材を上下方向に移動可能に保持させることができる。
請求項4の発明に係る壁構造は、請求項1又は請求項2に記載の壁構造において、前記保持手段は、前記壁部材及び前記柱部材の一方に取り付けられたT型部材と、前記壁部材及び前記柱部材の他方に取り付けられ、前記T型部材と噛み合うC型部材と、を有する。
請求項4に記載の発明によれば、壁部材及び柱部材の一方にT型部材が取り付けられており、壁部材及び前記柱部材の他方にC型部材が取り付けられている。これにより、C型部材がT型部材に噛み合った状態で、C型部材とT型部材とが上下方向に相対的に移動可能に設けられている。さらに、C型部材とT型部材とを噛み合う状態にすることで、柱部材と壁部材との間で水平方向のせん断力が伝達される。このため、壁構造の剛性や耐力が向上する。
本発明の壁構造によれば、壁部材と柱梁フレームとの一体化を図ることができる。
第1実施形態に係る壁構造を示す概略正面図である。 第1実施形態に係る壁構造の柱部材と壁部材との間に設けられた保持部を示す斜視図である。 第2実施形態に係る壁構造の柱部材と壁部材との間に設けられた保持部を示す斜視図である。 プレキャストコンクリート製の壁部材が構築された連層耐震壁構造の解析に用いられるモデルであって、壁部材の端部に集約鉄筋を配置したモデルを示す斜視図である。 集約鉄筋がある場合と、集約鉄筋がない場合と、壁部材と柱部材とのジョイント剥離がない場合において、所定の鉛直荷重と水平荷重をかけたときの変位とせん断力との関係を示すグラフである。 (A)は、実施例に係る壁構造を示す側面図であり、(B)は、実施例に係る壁構造を示す断面図である。 (A)は、比較例に係る壁構造を示す側面図であり、(B)は、比較例に係る壁構造を示す断面図である。 実施例に係る壁構造の性能実験における部材角とせん断力との関係を示すグラフである。 実施例に係る壁構造の計算値と性能実験におけるせん断変形角とせん断力との関係を比較したグラフである。 実施例に係る壁構造と比較例に係る壁構造の性能試験における部材角とせん断力との関係を比較したグラフである。
本発明の実施の形態について、図面を基に詳細に説明する。なお、各図は模式的なものであり、本発明と関連性の低いものは図示を省略している。
〔第1実施形態〕
第1実施形態の壁構造について図1及び図2を参照して説明する。
(構造)
図1は、壁構造10の概略構成を示す正面図であり、図2は、壁構造10の柱部材と壁部材との間に設けられた保持部を示す斜視図である。図1に示されるように、壁構造10を備えた建物12には、基礎14上に複数の柱部材16が設けられている。壁構造10は、基礎14上の隣り合う一対の柱部材16の間に設けられたプレキャストコンクリート製の壁部材20と、柱部材16の上端部に支持されると共に壁部材20上に設けられた梁部材22と、を備えている。また、壁構造10は、柱部材16と壁部材20との間に、柱部材16に対して壁部材20を上下方向に移動可能に保持する保持部24を備えている。ここで、保持部24は、保持手段の一例である。この保持部24については、後に詳述する。
建物12には、梁部材22上に複数の柱部材16が設けられている。壁構造10は、梁部材22上の一対の柱部材16の間に設けられた壁部材20と、柱部材16の上端部に支持されると共に壁部材20上に設けられた梁部材22と、柱部材16と壁部材20との間に設けられた保持部24と、を備えている。複数の柱部材16と壁部材20と梁部材22とは、複数階にわたって繰り返し配置されている。すなわち、壁構造10は、複数階にわたって、壁部材20と梁部材22とが交互に上下方向へ連続して配置された連層構造とされている。
建物12では、側面視にて上下方向に沿った複数の柱部材16と水平方向に沿った複数の梁部材22とのラーメン構造で柱梁フレーム28が構成されている。柱部材16と梁部材22は、例えば、鉄筋コンクリート造である。
さらに、壁構造10は、壁部材20と梁部材22とを貫通し、緊張により梁部材22と壁部材20とを圧着接合する緊張材26を備えている。本実施形態では、一例として、最下階から最上階にわたって、交互に配置された壁部材20と梁部材22とに形成された縦貫通孔(図示省略)に緊張材26が通され、緊張されている。
保持部24は、壁部材20と、壁部材20の左右両側(面方向両側)の一対の柱部材16との間にそれぞれ設けられている。壁部材20の左右両側の保持部24は、左右対称であるため、図2では、一対の柱部材16のうちの一方の柱部材16側の保持部24のみを図示し、他方の柱部材16側の保持部24を省略している。図2に示されるように、保持部24は、柱部材16の側面16Aから突出する突出部30に上下方向に形成される溝部32と、壁部材20の側端面20Aに形成されると共に溝部32に対して上下方向に移動可能に係合される凸部34と、を備えている。
突出部30は、柱部材16における壁部材20側の側面16Aに、壁部材20の側に突出するように上下方向に沿って設けられている。溝部32は、突出部30における壁部材20の側端面20Aと対向する面に、上下方向に沿って延びている。溝部32は、平面視(上側から見た状態)で突出部30における壁部材20の側端面20Aと対向する面から凹状に窪んだ形状とされており、略矩形状に形成されている。
凸部34は、壁部材20の面方向端部の上下方向の側端面20Aに、溝部32に沿って上下方向に形成されている。凸部34は、壁部材20の側端面20Aから柱部材16の方向に突出しており、略矩形状に形成されている。凸部34の外形は、溝部32の内部形状よりも若干小さく、凸部34が溝部32に係合された状態で、凸部34が溝部32に対して上下方向に移動可能とされている。また、凸部34が溝部32に係合された状態で、壁部材20の側端面20Aと突出部30における壁部材20側の面とは、接触又は近接するように配置されている。
建物12を構築するときは、一対の柱部材16を構築した後、壁部材20を一対の柱部材16の間に上方側から挿入し、壁部材20の面方向両側の凸部34を左右の柱部材16の溝部32に係合させる。この状態で、壁部材20を下方側に移動させ、一対の柱部材16の間に設置する。その後、一対の柱部材16の上端部に掛け渡されるように梁部材22を構築する。
図1に示されるように、壁部材20の上下の縁部と梁部材22又は基礎14との間には、充填材40が充填される。充填材40としては、例えば、モルタルなどが用いられる。壁部材20の上下の縁部と梁部材22又は基礎14との間に充填材40を充填した状態で、緊張材26が緊張される。
緊張材26としては、例えば、プレストレストコンクリート(PC)に緊張を与えるPC鋼線、PC鋼棒、又はPC鋼より線(PC鋼線をより合わせたもの)などが用いられる。緊張材26は、例えば、上下方向の上端部を締結具38を用いて梁部材22に固定すると共に、上下方向の下端部を引っ張った状態で締結具(図示省略)を用いて基礎14に固定することで、緊張する構成とされている。締結具38としては、例えば、くさび型の定着具等が用いられる。緊張材26は、複数設けられており、複数の緊張材26を緊張することにより、梁部材22と壁部材20とが圧着接合される。この圧着接合は、緊張材26を締め付けることで、壁部材20とその上下の梁部材22又は基礎14との間に圧縮応力を発生させ、水平方向のずれが生じないように摩擦力を高める接合方法である。
また、壁構造10では、図示を省略するが、緊張材26の緊張後に、壁部材20と柱部材16との鉛直方向の接合面にモルタルなどの充填材を充填し、壁部材20と柱梁フレーム28とを一体化することもできる。
(作用及び効果)
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
壁構造10では、一対の柱部材16の間にプレキャストコンクリート製の壁部材20が設けられている。柱部材16と壁部材20との間には、保持部24が設けられている。保持部24は、柱部材16の側面16Aの突出部30に上下方向に形成された溝部32と、壁部材20の側端面20Aに溝部32に沿って形成されると共に溝部32に対して上下方向に移動可能に係合される凸部34と、を備えている。壁構造10では、保持部24によって、柱部材16に対して壁部材20が上下方向に移動可能に保持されており、壁部材20の面外方向の倒れ込みが防止される。
壁部材20上には、柱部材16の上端部に支持された梁部材22が設けられている。壁部材20と梁部材22とに緊張材26を貫通し、緊張材26を緊張することにより、梁部材22と壁部材20とが圧着接合される。また、柱部材16と壁部材20との間に保持部24が設けられているため、柱部材16に対して壁部材20を上下方向に移動させることができる。このため、緊張材26を緊張したときに、壁部材20に発生する圧縮ひずみと柱部材16に発生する圧縮ひずみとの差を吸収し、柱部材16と梁部材22とから構成される柱梁フレーム28と、壁部材20との一体性を保持することができる。
また、柱部材16と壁部材20との間に保持部24が設けられているため、緊張材26を緊張する前に、壁部材20を既に構築された梁部材22や床部材(図示省略)などに仮固定する斜めサポートなどの仮設材を設ける必要がない。
また、壁構造10では、複数階にわたって、壁部材20と梁部材22とが交互に上下方向へ連続して配置されており、各階では、保持部24によって、柱部材16に対して壁部材20が上下方向に移動可能に保持されている。さらに、最下階から最上階にわたって、壁部材20と梁部材22とに緊張材26が通され、緊張されることで、壁部材20と梁部材22とが圧着接合される。また、保持部24によって、最下階から最上階までの間で柱部材16に対して壁部材20をそれぞれ上下方向に移動させることができる。このため、緊張材26を緊張したときに、最下階から最上階の間で壁部材20に発生する圧縮ひずみと柱部材16に発生する圧縮ひずみとの差が吸収される。
また、壁構造10では、緊張材26を緊張する前に、保持部24によって、柱部材16に対して壁部材20が上下方向に移動可能に保持されているため、最下階から最上階までを緊張材26によって一度で緊張することができる。
さらに、壁構造10では、保持部24は、柱部材16の側面16Aの突出部30に上下方向に形成された溝部32と、壁部材20の側端面20Aに溝部32に沿って形成された凸部34と、を備えている。そして、溝部32に対して凸部34が係合された状態で、凸部34が溝部32に対して上下方向に相対的に移動可能とされている。このため、簡単な構成により、柱部材16に対して壁部材20を上下方向に移動可能に保持させることができる。
一般的に、柱部材の略平面状の側面と、プレキャストコンクリート製の壁部材の略平面状の側端面とを接触させた構造では、壁部材の4つの周縁部にモルタルなどの充填材が充填され、壁部材と柱梁フレームとの一体化が図られている。しかし、壁部材と梁部材に緊張材を貫通し、緊張材を緊張すると、柱部材に緊張材が配置されず、梁部材が剛強でない場合に、壁部材に発生する圧縮ひずみと柱部材に発生する圧縮ひずみに差が生じる。このため、充填材の種類や強度によっては、充填材にひび割れが発生し、壁部材と柱梁フレームとの一体化が図れない可能性がある。
また、緊張材によりプレキャストコンクリート製の壁部材と梁部材とを圧着接合する構造では、建て方時に壁部材と梁部材又は柱部材との鉄筋の接合が無い。このため、壁部材を所定の位置に保持するために、緊張材を1層毎(各階毎)に接続するか、又は斜めサポートなどの仮設材で既に構築された梁部材又は床部材に接合する必要がある。
これに対して、本実施形態の壁構造10では、保持部24によって、柱部材16に対して壁部材20が上下方向に移動可能に保持されている。このため、緊張材26を緊張したときに、壁部材20と柱部材16との圧縮ひずみの差が吸収され、壁部材20と柱梁フレーム28との一体性を保持することができる。また、柱部材16と壁部材20との間に保持部24が設けられているため、壁部材20を梁部材22又は床部材などに仮固定する仮設材を設ける必要がない。さらに、緊張材26を一層毎(各階毎)に接続する必要もなくなるため、最下階から最上階までを緊張材26によって一度で緊張することができる。
〔第2実施形態〕
次に、図3を用いて、第2実施形態の壁構造について説明する。なお、前述した第1実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
図3に示されるように、本実施形態の壁構造60は、柱部材16と壁部材20との間に設けられると共に柱部材16に対して壁部材20を上下方向に移動可能に保持する保持部62を備えている。ここで、保持部62は、保持手段の一例である。保持部62は、壁部材20の上下方向の側端面64Aに取り付けられるT型部材66と、柱部材16の上下方向の側面68Aに取り付けられると共にT型部材66と噛み合うC型部材70と、を備えている。
T型部材66は、壁部材20の側端面64Aに上下方向に取り付けられている。T型部材66は、板状の本体部66Aと、本体部66Aの先端部から両側に突出する板状の突出部66B、66Cと、を備えている。突出部66Bは、本体部66Aに対して略直交する方向に配置されており、突出部66Cは、本体部66Aに対して突出部66Bと逆側の略直交する方向に配置されている。すなわち、T型部材66は、平面視(上側から見た状態)にて、本体部66Aと突出部66B、66CとでT型(T字状)に形成されている。
本体部66Aには、上下方向に間隔をおいて複数の孔部72が形成されている。本体部66Aにおける突出部66B、66Cと反対側の端部側は、プレキャストコンクリート製の壁部材20に埋め込まれている。T型部材66は、例えば、鋼材で形成されている。T型部材66は、例えば、本体部66Aの複数の孔部72にコンクリートが入り込むことで、壁部材20に固定される構成でもよいし、本体部66Aの複数の孔部72に取付具などを挿入することで、壁部材20に固定される構成でもよい。
C型部材70は、柱部材16の側面68AにT型部材66に沿って上下方向に取り付けられている。C型部材70は、板状の本体部70Aと、本体部70Aの先端部から両側に突出する突出部70B、70Cと、を備えている。突出部70B、70Cは、板状部を開口側が向かい合うように略U字状に屈曲させた形状とされている。突出部70B、70Cの先端部の間には、T型部材66の本体部66Aが挿通される隙間が形成されている。C型部材70は、平面視(上側から見た状態)にて、本体部70Aから突出する突出部70B、70Cによって、略C型(略C字状)に形成されている。そして、突出部70B、70CがT型部材66の突出部66B、66C及び本体部66Aの一部に噛み合うようになっている。
本体部70Aには、上下方向に間隔をおいて複数の孔部74が形成されている。本体部70Aは、鉄筋コンクリート製の柱部材16に埋め込まれている。C型部材70は、例えば、鋼材で形成されている。C型部材70は、例えば、本体部70Aの複数の孔部74にコンクリートが入り込むことで、柱部材16に固定される構成でもよいし、本体部70Aの複数の孔部74に取付具などを挿入することで、柱部材16に固定される構成でもよい。
T型部材66の突出部66B、66C及び本体部66Aの一部の外形は、C型部材70の内部形状よりも若干小さく形成されている。これにより、C型部材70の突出部70B、70CがT型部材66の突出部66B、66C及び本体部66Aの一部に噛み合った(係合された)状態で、T型部材66がC型部材70に対して上下方向に移動可能とされている。また、C型部材70の突出部70B、70CがT型部材66の突出部66B、66C及び本体部66Aの一部に噛み合った状態で、C型部材70の突出部70B、70Cと壁部材20の側端面64Aとは、接触又は近接するように配置されている。
壁構造60では、一対の柱部材16の間に上方側から壁部材20を挿入し、C型部材70の突出部70B、70CがT型部材66の突出部66B、66C及び本体部66Aの一部に噛み合った状態とする。そして、一対の柱部材16の上端部に梁部材(図示省略)を構築し、壁部材20と梁部材とに緊張材(図示省略)を貫通し、緊張材を緊張することにより梁部材と壁部材20とを圧着接合する。緊張材の緊張後に、壁部材20と柱部材16との鉛直方向の接合面にモルタルなどの充填材を充填し、壁部材20と柱梁フレーム(図示省略)とを一体化するようにしてもよい。
上記の壁構造60では、第1実施形態の壁構造10(図2等参照)と同様の構成により、同様の作用及び効果を得ることができる。さらに、壁構造60では、第1実施形態の壁構造10に加えて、以下の作用及び効果を得ることができる。
壁構造60では、壁部材20の側端面64Aに取り付けられたT型部材66と、柱部材16の側面68Aに取り付けられてT型部材66と噛み合うC型部材70と、を備えた保持部62が設けられている。これにより、C型部材70がT型部材66に噛み合った状態で、C型部材70とT型部材66とが上下方向に相対的に移動可能とされている。すなわち、壁部材20と柱部材16とは上下方向に相対的に移動するが、壁部材20と柱部材16とは水平方向に殆ど移動しない。さらに、C型部材70とT型部材66とを噛み合う状態にすることで、柱部材16と壁部材20との間で水平方向のせん断力の伝達が可能となる。このため、水平荷重を受けた際の壁部材20と柱梁フレーム(図示省略)との一体性がより強固なものとなり、壁構造60の剛性や耐力が向上する。
〔解析結果〕
図4に示されるように、柱部材116と梁部材122とで構成される柱梁フレーム128の中に複数階にわたって壁部材20が構築された壁構造(連層壁構造)100において、壁部材20の面方向の両端部に集約鉄筋130を配置した第1モデルを用いて解析を行った。この実験では、壁構造100の上端部100Aの上面中央部に所定の条件で鉛直荷重Fvと水平荷重Fhを加えることで解析を行った。集約鉄筋130として、D35が用いられている。また、比較のために、連層壁構造において集約鉄筋が無い第2モデルにて、同様の解析を行った。さらに、比較のために、連層壁構造において壁部材と柱部材および梁部材とのジョイント剥離のない第3モデルを用いて、同様の解析を行った。
図5は、第1〜第3モデルにおける変位とせん断力との関係を示すグラフである。図5に示されるように、集約鉄筋130が無い場合には、変位が約1.2cm以上で耐力が頭打ちになるが、集約鉄筋130が有る場合は、集約鉄筋130が無い場合に比べて耐力を向上させる効果があることが確認された。また、集約鉄筋130が有る場合は、変位が大きくなったときに、柱部材の面と壁部材とが剥離しない場合のせん断力に近づく。このため、集約鉄筋130が有る場合、柱部材と梁部材の剥離が抑制されることにより、壁構造100全体の耐力が第3モデルのものと遜色がないことが確認された。
この集約鉄筋130が緊張材に置き換わり、予め梁部材22と壁部材20との間に圧縮応力が加えられることによって、梁部材22と壁部材20間の剥離が抑えられることは明らかである。
〔補足説明〕
第1実施形態では、柱部材16の突出部30に溝部32が設けられているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、柱部材16の側面に溝部を設けてもよい。また、第1実施形態では、保持部24として、柱部材16に溝部32が設けられ、壁部材20に溝部32に対して上下方向に移動可能に係合される凸部34が設けられているが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、保持部として、壁部材に溝部が設けられ、柱部材に溝部に対して上下方向に移動可能に係合される凸部が設けられた構成でもよい。
第2実施形態では、保持部62として、壁部材20にT型部材66が取り付けられ、柱部材16にT型部材66と噛み合うC型部材70が取り付けられているが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、保持部として、柱部材にT型部材が取り付けられ、壁部材にT型部材と噛み合うC型部材が取り付けられた構成でもよい。
また、第2実施形態において、T型部材66とC型部材70とは、T型部材66にC型部材70が噛み合う構成であれば、形状は変更可能である。例えば、T型部材の突出部を略円形状とし、この突出部に噛み合う形状のC型部材を備えた構成でもよい。
また、第1及び第2実施形態では、最下階から最上階にわたって、壁部材20と梁部材22とに緊張材26が通され、緊張されているが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、少なくとも2以上の階にわたって壁部材と梁部材とに緊張材が通され、緊張されている構成でもよい。
さらに、第1及び第2実施形態では、一対の柱部材16の上端部に掛け渡されるように梁部材22が設けられているが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、一対の柱部材16の上端部の間に梁部材が設けられる構成でもよい。
なお、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。
以下に、本発明の実施例について説明する。
図6(A)には、実施例に係る壁構造150が側面図にて示されており、図6(B)には、実施例に係る壁構造150が断面図にて示されている。図6(A)、(B)に示されるように、壁構造150は、基礎14上の一対の柱部材152の間に設けられたプレキャストコンクリート製の壁部材20と、壁部材20上に配置されると共に一対の柱部材16に支持された梁部材154と、を備えている。壁構造150は、壁部材20と梁部材154とが交互に上下方向へ配置された2層の連層構造とされている。一対の柱部材152と上下の梁部材154とで柱梁フレーム158が構成されている。柱部材152と梁部材154は、鉄筋コンクリート造である。図6では、構成を分かりやすくするため、柱部材152と梁部材154の配筋構造は図示されていない。
また、壁構造150では、柱部材152と壁部材20との間に、柱部材152に対して壁部材20を上下方向に移動可能に保持する保持部62(図3参照)が設けられている。壁部材20の内部には、複数の縦筋170と、複数の横筋172が配筋されている。
さらに、壁構造150は、壁部材20と梁部材154とを貫通し、緊張により梁部材154と壁部材20とを圧着接合する2本の緊張材156を備えている。壁構造150では、1階から2階にわたって、壁部材20と梁部材154とに2本の緊張材156が通され、緊張されている。緊張材156の下端部と上端部は、貫通型のプレートナット160により基礎14と梁部材154に固定されている。
図7(A)には、比較例に係る壁構造200が側面図にて示されており、図7(B)には、比較例に係る壁構造200が断面図にて示されている。図7(A)、(B)に示されるように、壁構造200では、基礎202上に設けられた一対の柱部材204の間に、壁部材206が柱部材204と一体打ちで構築されている。また、壁構造200では、壁部材206上に梁部材208が壁部材206と一体打ちで構築されており、梁部材208の軸方向の両端部は、一対の柱部材204に支持されている。壁構造200は、壁部材206と梁部材208とが交互に上下方向へ配置された2層の連層構造とされている。
下側の壁部材206と、上側の壁部材206と、これらの間の梁部材208の内部には、複数の縦筋210が上下方向に連続して配筋されている。複数の縦筋210の下端部は、基礎202に埋め込まれており、複数の縦筋210の上端部は、上端部の梁部材208の内部に埋め込まれている。また、壁部材206の内部には、複数の横筋212が配筋されており、複数の横筋212の両端部は、一対の柱部材204の内部に埋め込まれている。
図8は、実施例の壁構造150(PW)の部材角とせん断力との関係を示すグラフである。この実験では、上端部(2層)の梁部材154に矢印Qに示す水平方向の力を加えたときに、上下方向の仮想線に対する1層と2層の梁部材154の位置での水平方向の角度δ1、δ2を測定した(図6(B)参照)。部材角は、2層の梁部材154の位置での角度δ2と、1層の梁部材154の位置での角度δ1の平均をとっている。図8に示されるように、実施例の壁構造150では、せん断力に対する部材角が大きく、変形しやすい。
図9は、実施例の壁構造150(PW)のせん断変形角とせん断力との関係を実験値と計算値とで比較したグラフである。図9では、γ1は、壁構造150の1層の変形の実験値であり、γ2は、壁構造150の2層の変形の実験値である。また、計算値2は、計算値に対して低めに見積もっている。図9に示されるように、γ2は2層の実験値であり、γ1に示す1層の実験値よりも変形が大きい。また、図9では、計算値と計算値2は、γ1の実験値とほぼ同じであることが確認された。
図10は、実施例の壁構造150(PW)と比較例の壁構造200(MW)の部材角とせん断力との関係を示すグラフである。図10に示されるように、比較例の壁構造200の最大せん断力は、実施例の壁構造150の最大せん断力よりも大きいが、実施例の壁構造150のほうが、比較例の壁構造200に比べて変形が大きい。すなわち、比較例の壁構造200では、実施例の壁構造150に比べて、強度は高いが、変形は少ない。これに対して、実施例の壁構造150では、比較例の壁構造200に比べて、強度は低いが、変形性能が高いことが確認された。
10 壁構造
16 柱部材
20 壁部材
22 梁部材
24 保持部(保持手段の一例)
26 緊張材
32 溝部
34 凸部
60 壁構造
62 保持部(保持手段の一例)
66 T型部材
70 C型部材
150 壁構造
152 柱部材
154 梁部材
156 緊張材

Claims (4)

  1. 一対の柱部材の間に設けられたプレキャストコンクリート製の壁部材と、
    前記柱部材と前記壁部材との間に設けられ、前記柱部材に対して前記壁部材を上下方向に移動可能に保持する保持手段と、
    前記柱部材の上端部に支持されて前記壁部材上に設けられた梁部材と、
    前記壁部材と前記梁部材とを貫通し、緊張により前記梁部材と前記壁部材とを圧着接合する緊張材と、
    を有する壁構造。
  2. 複数階にわたって、前記壁部材と前記梁部材とが交互に上下方向へ連続して配置され、少なくとも2以上の階にわたって前記緊張材が通され、緊張されている請求項1に記載の壁構造。
  3. 前記保持手段は、
    前記壁部材及び前記柱部材の一方に設けられ、上下方向に延びる溝部と、
    前記壁部材及び前記柱部材の他方に設けられ、前記溝部に沿って前記溝部に対して上下方向に移動可能に係合される凸部と、
    を有する請求項1又は請求項2に記載の壁構造。
  4. 前記保持手段は、
    前記壁部材及び前記柱部材の一方に取り付けられたT型部材と、
    前記壁部材及び前記柱部材の他方に取り付けられ、前記T型部材と噛み合うC型部材と、
    を有する請求項1又は請求項2に記載の壁構造。
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