JP2020029473A - タイル貼り合わせ用樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】略垂直面に塗布しても樹脂組成物が流れ出すことなく、クシ目ゴテを用い薄く引き延ばした後、クシ目ゴテを液の状態の樹脂組成物から離す時に糸引きしないので、周辺を汚染することなく、タイル貼り合わせ後は良好な接着性を示し、且つ硬化物から樹脂組成物未反応成分がブリードアウトしない組成物を得ることである。【解決手段】タイル貼り合わせ用樹脂組成物において、反応性変成シリコーン系樹脂(A)を全体の5〜35重量%、反応性変成シリコーン系樹脂硬化触媒(B)を全体の0.01〜2重量%、式(1)で示されるビスフェノール系エポキシ樹脂(C)を全体の0.5〜5重量%、ビスフェノール系エポキシ樹脂の硬化剤であるケチミン化合物(D)を全体の0.1〜2重量%、可塑剤として、数平均分子量が1500〜4000のポリプロピレングリコール(E)を5〜35重量%、充填剤として大理石の破砕品である寒水石(F)を5〜35重量%、および体積平均粒径が0.01μm以上、1500μm以下の充填材(G)を30〜60重量%含有することを特徴とする1液型樹脂組成物を得ること。【選択図】なし

Description

本発明はタイル貼り合わせ用樹脂組成物に関し、略垂直面に塗布しても樹脂組成物が流れ出すことなく、クシ目ゴテを用いて薄く引き延ばした後、クシ目ゴテを液の状態の樹脂組成物から離す時に糸引きすることなく、タイル貼り合わせ後は良好な接着性を示し、且つ硬化物から樹脂組成物未反応成分がブリードアウトしない組成物である。
加水分解性シリル基を有する分子を用いた樹脂組成物は、特許文献1に示す様に、建材用樹脂組成物として多用されている。しかしながら、加水分解性シリル基を有する分子のみを硬化させた皮膜は柔軟で、タイル等の重量物の接着には不向きであった。
接着強度を上昇させる為に、加水分解性シリル基を有する分子にエポキシ基を有する分子を添加し、双方を反応させることで接着強度を上昇させる試みが検討されている。
特許文献2では、亜鉛鋼板を接着した例が示されているが、この組成物は1液で供給した場合、樹脂組成物の貯蔵安定性が悪く、2液での供給を行わざるを得なかった。
特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7は、タイルを貼り合わせた公報で有る。これらも特許文献2同様、加水分解性シリル基を有する分子にエポキシ基を有する分子を添加した例が示されていて、重量物のタイルを接着するだけの接着強度は確保されるものの、特許文献2同様、1液の貯蔵安定性が悪く、2液での供給を行わざるを得なかった。
特開平8−325553 特開2007−99806 特開2018−44073 特開平4−298592 特開平5−287256 特開2002−292618 特開2006−257430 特開2006−52380 特開平11−80341 特開2005−272774 特開2008−248200
特許文献8は、特許文献2〜7の樹脂組成物の貯蔵安定性を改善し、1液化はなされているが、それでも貯蔵安定性は更なる改善の余地が有り、タイル貼り合わせ用樹脂組成物として略垂直面に塗布する事も難しかった。
一方特許文献9は、充填剤として寒水石を用いたレジンコンクリート公報で有る。寒水石添加量が多く、タイル貼り合わせ用樹脂組成物として使用するには難が有った。また、明細書中、エポキシ樹脂を添加してもよいと記載してあるが、実際に添加した例は示されていない。
特許文献10は、充填剤として寒水石を用いたシーリング剤公報である。この公報は、艶消しの意匠性を持たせる為、寒水石が添加してあるが、タイル貼り合わせ用樹脂組成物としての検討は行われていない。また、特許文献9同様、明細書中にエポキシ樹脂を添加してもよいと記載してあるが、実際に添加した例は示されていない。
特許文献11は、タイル貼り合わせ用樹脂組成物公報で、作業性向上の為、寒水石が添加してある。しかしながら、硬化物物性には改善の余地が有った。
略垂直面に塗布しても樹脂組成物が流れ出すことなく、クシ目ゴテを用い薄く引き延ばした後、クシ目ゴテを液の状態の樹脂組成物から離す時に糸引きしないので、周辺を汚染することなく、タイル貼り合わせ後は良好な接着性を示し、且つ硬化物から樹脂組成物未反応成分がブリードアウトしない組成物を得ることである。
本発明者らは、タイル貼り合わせ用樹脂組成物において、反応性変成シリコーン系樹脂(A)を全体の5〜35重量%、反応性変成シリコーン系樹脂硬化触媒(B)を全体の0.01〜2重量%、式(1)で示されるビスフェノール系エポキシ樹脂(C)を全体の0.5〜5重量%、ビスフェノール系エポキシ樹脂の硬化剤であるケチミン化合物(D)を全体の0.1〜3重量%、可塑剤として、数平均分子量が1500〜4000のポリプロピレングリコール(E)を5〜35重量%、充填剤として大理石の破砕品である寒水石(F)を5〜35重量%、および体積平均粒径が0.01μm以上、1500μm以下の充填材(G)を30〜60重量%含有することを特徴とする1液型樹脂組成物を得ることに成功した。
本発明の樹脂組成物は、略垂直面に塗布しても樹脂組成物が流れ出すことなく、クシ目ゴテを用いて薄く引き延ばした後、クシ目ゴテを液の状態の樹脂組成物から離す時に糸引きしないので、周辺を汚染することなく、タイル貼り合わせ後は良好な接着性を示し、且つ硬化物から樹脂組成物未反応成分がブリードアウトしない組成物であるので、タイル貼り合わせを円滑に行う事ができ、貼り合わせた後安定した接着性を示し、未反応物のブリードアウトによる汚染を起こすことがない。
反応性変成シリコーン系樹脂(A)を全体の5〜35重量%、反応性変成シリコーン系樹脂硬化触媒(B)を全体の0.01〜2重量%、式(1)で示されるビスフェノール系エポキシ樹脂(C)を全体の0.5〜5重量%、ビスフェノール系エポキシ樹脂の硬化剤であるケチミン化合物(D)を全体の0.1〜3重量%、可塑剤として、数平均分子量が1500〜4000のポリプロピレングリコール(E)を5〜35重量%、充填剤として大理石の破砕品である寒水石(F)を5〜35重量%、および体積平均粒径が0.01μm以上、1500μm以下の充填材(G)を30〜60重量%含有することを特徴とする1液型樹脂組成物を提供する。
本願に使用される(A)は市販されており、具体的に製品名を挙げると、カネカ社製、商品名:EST−280、商品名:OR110S、商品名:MA440、商品名:MA480、MA451、商品名:MA904、MAX602、商品名:MAX923、商品名:MAX951、商品名:S203H、商品名:S227、商品名:S303H、商品名:S327、商品名:SA100S、商品名:SA310S、商品名:SA410S、商品名:SAT010、商品名:SAT145、商品名:SAX015、商品名:SAX260、商品名:SAX350、商品名:SAX400が販売され、ワッカー ケミー アクチエンゲゼルシャフト社から、商品名:STP−E10、商品名:STP−E15、商品名:STP−E30、商品名:STP−E35等が販売されている。
硬化性および硬化物物性を考慮すると、好適な変成シリコーンはEST−280である。
添加量としては5〜35重量%、より好適には5〜15重量%である。
(B)としては、錫系、ビスマス系が挙げられる。また、貯蔵安定性を悪化させないならば、アミン系の触媒を用いる事も出来る。
具体的に製品名を挙げると、錫触媒としては、日東化成社より、商品名:ネオスタンU−100、商品名:ネオスタンU−130、商品名:ネオスタンU−200、商品名:ネオスタンU−220H、商品名:ネオスタンU−303等が市販されている。
ビスマス触媒としては、日東化成社製、商品名:ネオスタンU−600が販売され、松尾産業社からは、商品名:Borchi Kat24、商品名:Borchi Kat315等が販売されている。
アミン系触媒としては、サンアプロ社より、商品名:U−CAT SA−1、U−CAT SA−102、U−CAT SA−106、U−CAT SA−112、U−CAT SA−506等が市販されている。
硬化性および硬化物物性を考慮すると、より好適なシリコーン系樹脂硬化触媒は錫系触媒で、ネオスタンU−130、ネオスタンU−220Hを用いるのが好ましい。
添加量としては0.01〜2重量%、より好適には0.05〜1重量%である。
(C)としては、ビスフェノールAジグリシジレート(BPAE)、ビスフェノールFジグリシジレート(BPFE)、ビスフェノールEジグリシジレート、ビスフェノールSジグリシジレート等が挙げられ、水素を添加した水添タイプで有っても良い。分子量については、エポキシ基本構造式を式(1)に示すが、n=0体を必ずしも使用する必要は無い。n=0体以外を使用した場合で粘度が高く、作業性に不具合が生じる場合は、希釈率比を上げればよい。
n=0体のBPAE、BPFEを使用するのが好ましく、添加量としては0.5〜5重量%、より好適には1〜3重量%である。
(D)の市販品としては、アデカ社製、商品名:アデカハードナーEH−235R−2、日東化成社製、製品名:エポニットK−100等が挙げられる。エポニットK−100を用いるのが好ましく、添加量としては0.1〜3重量%、より好適には0.5〜2重量%である。
(E)は、数平均分子量が1500〜4000のポリプロピレングリコールである。市販品としては、数平均分子量が2000のポリプロピレングリコールとして、三洋化成社製、製品名:サンニックスPP−2000、数平均分子量が3000のポリプロピレングリコールとして、旭硝子社製、製品名:エクセノールEL3020等が挙げられる。
添加量としては5〜35重量%、より好適には10〜30重量%である。
(F)は市販されており、具体的に製品名を挙げると、旭鉱末社製、商品名:白竜1厘、商品名:白竜2厘、商品名:白竜小3厘、商品名:白竜3厘、商品名:白竜5厘、商品名:白竜7厘、商品名:白竜1分、商品名:白竜1分5厘、商品名:白竜2分、商品名:白竜3分、商品名:白竜5分が販売されている。
膜厚等を考慮すると、好適な製品は白竜1厘、白竜2厘、白竜小3厘、白竜3厘、白竜5厘、白竜7厘であり、白竜1厘、白竜3厘を使用するのが、より好ましい。
添加量としては5〜35重量%、より好適には10〜20重量%である。
本願組成物は充填剤として(F)の他に(G)を含む。(G)の材質としては無機材でも有機材でも良く、無機材としては、炭酸カルシウム、シリカ、酸化カルシウム、カオリン、焼成カオリン、クレー、珪酸カルシウム、硫酸カルシウム、酸化アルミニウム(アルミナ)、水酸化アルミニウム、珪酸アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸マグネシウム、珪酸マグネシウム、タルク、ゼオライト、ガラスビーズ、シラスバルーン等が挙げられる。
有機材としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメタクリル酸メチル、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリスチレン、ABS樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体、ポリカーボネート等が挙げられる。
好適な材料としては炭酸カルシウム、タルクで、白石カルシウム社製、商品名:白艶華CCR-B(脂肪酸表面処理品)、備北粉化工業社製、製品名:BF−200(未処理品)、日本タルク社製、商品名:ミクロエースSG−95(未処理品)を使用するのが好ましい。
添加量としては30〜60重量%、より好適には20〜55重量%である。
本願組成物は、粘度を下げる為、希釈剤を添加することもできる。希釈剤としてはグリシジル化された脂肪族化合物、グリシジル化されたエーテル化合物が上げられ、グリシジル化された数は任意である。具体的に製品名を挙げると、四日市合成社製、商品名:DY−BP(ブチルグリシジルエーテル)、商品名:CY−BP(ブチルグリシジルエーテル)、商品名:エポゴーセーEN(C12〜13混合アルコールグリシジルエーテル)、商品名:エポゴーセーAN(C12〜13混合アルコールグリシジルエーテル)、商品名:エポゴーセー2EH(2−エチルヘキシルグリシジルエーテル)、商品名:エポゴーセーHD(M)(1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル)等が挙げられる。
本願組成物は、タレ性改善の為、チクソ性付与剤を添加する事も出来る。チクソ性付与剤としては、フュームドシリカ、アマイドワックス、ポリビニルアルコール、ブチラール樹脂、メチルセルロース、カルボキシルメチルセルロース、カルボキシルエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリアクリルアマイド類、澱粉、ゼラチン、カゼインおよびその金属塩、アラビアゴム、ポリエチレンオキシド、グアーガム等が挙げられる。
本願組成物は、接着性向上の為、シランカップリング剤を添加することが出来る。シランカップリング剤としては、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のエポキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のビニルシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のメタクリルシランおよびアクリルシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプトシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシランが挙げられる。
本願組成物は、長期接着性確保の為に、酸化防止剤を添加することが出来る。酸化防止剤としては、リン系、ヒドロキノン系、ビス・トリス・ポリフェノール系、チオビスフェノール系、ヒンダードフェノール系の酸化防止剤等が挙げられる。
以下、本発明について実施例及び比較例を挙げてより詳細に説明するが、具体例を示すものであって、特にこれらに限定するものではない。なお、部数は全て重量部である。
実施例1の樹脂組成物の作製
井上製作所社製プラネタリーミキサー、商品名:PLM−2の釜の中に、EST−280を10.36重量部、n=0体であるBPAEを2.27重量部、EL−3020を20.15重量部、白竜1厘を14.19重量部、白艶華CCR−Bを21.29重量部、BF20030.51重量部を秤取り、プラネタリーミキサーの撹拌目盛り5にて均一に成るまで撹拌した。
その後、100℃、30分間、撹拌目盛り5にて、減圧脱水を行い、23℃まで冷却した。
ネオスタンU−130を0.1重量部、エポニットK100を1.14重量部添加し、撹拌目盛り3にて、均一に成るまで減圧撹拌した。
実施例2〜9、比較例1〜9の樹脂組成物の作製
表1に示した配合割合で、実施例1の樹脂組成物の作製と同様の手順で、(A)、(C)、(E)、(F)、(G)をPLM−2の釜の中に秤取り、目盛り5にて均一に成るまで撹拌した。その後、100℃、30分間、目盛り5にて減圧脱水を行い、23℃まで冷却した。(B)、(D)を添加し、目盛り3にて均一に成るまで減圧撹拌を行い、実施例2〜9、比較例1〜9の樹脂組成物を作製し、物性評価を行った。
尚、P−700はアデカ社製、数平均分子量が700のポリプロピレングリコール、プレミノール4013Fは旭硝子社製、数平均分子量が10000のポリプロピレングリコール、アンカミンK54はエボニック・ジャパン社製、3級アミンである。
尚、貯蔵安定性の悪かった比較例9は、皮膜物性 ひずみの測定は行っていない。
粘度、チクソ比
粘度およびチクソ比は、JIS K 6833−1に準じて測定を行った。東機産業社製、
BS型回転粘度計、商品名:BII型、No.7ローターを用い、23±1℃にて測定を行った。
粘度は、10rpm、60秒の値とした。チクソ比は、1rpm、60秒の値から、10rpm、60秒の値を除して算出した。
粘度は、250〜500Pa・s、チクソ比は5.0〜7.5が適正範囲である。
貯蔵安定性
実施例1〜9、比較例1〜9の樹脂組成物をアルミニウム製チューブに詰めて、40℃、30±10%RHの恒温機中に静置し、1月後に樹脂組成物の状態を確認した。ゲル化していない場合を(○)、ゲル化している場合を(×)とした。
タックフリータイム
23℃に調温した樹脂組成物をJISモルタル(70mm×70mm×20mm)に塗布し、23℃、50±10%RHにて指触にて液の状態の樹脂組成物が指につかなくなる時間を測定した。
適正範囲は、40分以内である。
糸切れ試験
JISモルタル(150mm×150mm×20mm)に実施例1〜9、比較例1〜9の樹脂組成物を200g塗布し、5mmピッチくし目ゴテを用いて塗り広げ、その後くし目ゴテを略垂直に引き上げた際に、糸が切れる点を計測した。20mm未満を(○)、20mm以上を(×)とした。
皮膜物性 ひずみ
皮膜物性のひずみは、JIS A 5557に準じて測定した。ポリテトラフルオロエチレンシート上に、スペーサーを用いて2mm厚になるように各樹脂組成物を塗り広げ、23℃、50±10%RHにて一週間かけて硬化させた。硬化させた皮膜を5号ダンベル型で打ち抜き、皮膜物性を測定した。一軸試験機は、島津社製、商品名:オートグラフ万能試験機、AG−XPLUS、引っ張り速度は100mm/min、測定温度は23℃±2℃である。
破断点から初期長を引いた値を、初期長にて除した値をひずみ(%)とした。
適正範囲は、35%以上である。
ブリード試験
各樹脂組成物を(700mm×700mm×2mm)のSUS304板に塗布した後、シート状装飾材である菊水化学工業社製、商品名:モダンアート(70mm×70mm×3mm)を重ね合わせ、5mm厚に成るようにスペーサーを用いて調整した。23℃、50±10%RH雰囲気下、7日かけて硬化させた。
80℃雰囲気下にて4週間保管し、シート状装飾材の表面の変色状況を目視にて観察を行った。シート表面の変色が無い場合を(○)、変色した場合を(×)とした。
皮膜耐水性試験
皮膜物性 ひずみで作製した皮膜と同様の皮膜を用い、耐水性試験を行った。20mm角の試験片を、60℃温水に1週間浸漬し、その後60℃雰囲気下で1日乾燥し、試験前後の重量変化を測定した。重量減少量が2%未満を(○)、2%以上を(×)とした。
タイル貼り合わせ耐水試験
JISモルタル(70mm×70mm×20mm)に各樹脂組成物を、5mmピッチくし目ゴテを用いて塗布し、セラミックタイル(40mm×40mm×5mm)を貼り付け、23℃、50±10%RH雰囲気下1週間硬化させた。その後、60℃温水に3日間浸漬し、剥離しなかった場合を(○)、剥離した場合を(×)とした。
反応性変成シリコーン系樹脂(A)を全体の5〜35重量%、反応性変成シリコーン系樹脂硬化触媒(B)を全体の0.01〜2重量%、式(1)で示されるビスフェノール系エポキシ樹脂(C)を全体の0.5〜5重量%、ビスフェノール系エポキシ樹脂の硬化剤であるケチミン化合物(D)を全体の0.1〜3重量%、可塑剤として、数平均分子量が1500〜4000のポリプロピレングリコール(E)を5〜35重量%、充填剤として大理石の破砕品である寒水石(F)を5〜35重量%、および体積平均粒径が0.01μm以上、1500μm以下の充填材(G)を30〜60重量%含有する実施例1〜9は、粘度、チクソ比、貯蔵安定性、タックフリータイム、糸切れ試験、皮膜物性 ひずみ、ブリード試験、皮膜耐水性試験、タイル貼り合わせ耐水試験、何れも適正範囲内であった。
(F)を含まない比較例1は、樹脂組成物の粘りが強く、糸引き試験の結果が悪かった。
式(1)で示される(C)を含まない比較例2および(C)の添加量が少ない比較例3は、タックフリータイムが遅く、タイル貼り合わせ耐水試験の結果が良くなかった。これとは反対に、(C)の添加量が多い比較例4は糸切れ性が悪く、更に皮膜物性 ひずみの値が小さく、長期間接着した場合のタイル剥離が懸念される結果となった。
使用した(E)の数平均分子量が小さい比較例5は、皮膜耐水性試験の結果が悪かった。使用したポ(E)の数平均分子量が大きい比較例6は、粘度が適正範囲で無く、糸切れ試験の結果が良くなかった。(E)の最適分子量範囲が存在することが証明された。
(E)代わりに、フタル酸ジイソノリルを用いた比較例7は、ブリード試験の結果が悪く、可塑剤としては、(E)以外は使用できないことが証明された。また、可塑剤を添加しないで、希釈剤を添加した比較例8は、糸切れ性、ブリード試験結果が良くなかった。
(D)化合物の代わりに、3級アミンのアンカミンK54を使用した比較例9は、貯蔵安定性の結果が悪く、エポキシの硬化剤は、(D)以外は使用できないことが証明された。

Claims (2)

  1. タイル貼り合わせ用樹脂組成物において、
    反応性変成シリコーン系樹脂(A)を全体の5〜35重量%、反応性変成シリコーン系樹脂硬化触媒(B)を全体の0.01〜2重量%、
    式(1)で示されるビスフェノール系エポキシ樹脂(C)を全体の0.5〜5重量%、ビスフェノール系エポキシ樹脂の硬化剤であるケチミン化合物(D)を全体の0.1〜3重量%、
    可塑剤として、数平均分子量が1500〜4000のポリプロピレングリコール(E)を5〜35重量%、
    充填剤として大理石の破砕品である寒水石(F)を5〜35重量%、および体積平均粒径が0.01μm以上、1500μm以下の充填材(G)を30〜60重量%含有することを特徴とする1液型樹脂組成物。
  2. 請求項1記載の樹脂組成物を使用して貼り合わされたタイル。
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