JP2020029242A - 電気自動車のフロア構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】フロア下にバッテリパックが収容される電気自動車において、リアフットダクトの高さ分の前席シートの底上げを不要とする。【解決手段】リアフットダクト80は、トンネルカバーR/F30のカバー天井壁32前方部分に配置される前端部82と、前端部82から二又に分岐される枝管81A,81Bを備える。枝管81A,81Bは、トンネルカバーR/F30のカバー天井壁32からカバー側壁31に沿って下方に延設され、さらにその後方部分は、内側シートブラケット90Aとカバー側壁31との間隙S1を通って車長方向後方に延設される。【選択図】図3

Description

本発明は、電気自動車のフロア構造に関する。
車室(キャビン)には、エアコンユニットから吹き出される空調風をガイドするダクトが設けられる。例えば図6に例示されるように、車室には、車両前方から後部座席の足元部分まで空調風をガイドするリアフットダクトが設けられる。なお図6では、フロア上に吸音部材であるフロアサイレンサ250が敷設されており、当該フロアサイレンサ250に覆われた各種部材の符号が破線の引き出し線にて示される。
リアフットダクト200は、車室のフロア形状に沿って延設される。例えばフロアパネル220の車幅方向中央には、図6や特許文献1に記載されるようなフロアトンネル210が、フロア床面に対して上方に突設される。フロアトンネル210上には補強部材であるトンネルカバーリーンフォースメント260(以下適宜トンネルカバーR/Fと記載する)が設けられる。
フロアトンネル210及びトンネルカバーR/F260の前端は図示しないインストルメントパネルに接続されており、このインストルメントパネル内にエアコンユニットが配置される。リアフットダクト200の前端部201はトンネルカバーR/F260の前方部分に配置され、エアコンユニットの送風口に接続される。更にリアフットダクト200は前端部201から二又に分岐される。分岐された枝管202A,202Bは、ともにトンネルカバーR/F260の側壁261を伝って下方に延設される。さらに枝管202A,202Bはフロアパネル220の床面パネル221上を這う様にして車長方向後方に延設される。
フロアパネル220上には種々の骨格部材や補強部材が配置される。例えば車幅方向に延設される第一シートクロス230及び第二シートクロス231がフロアパネル220上に配置される。第一シートクロス230及び第二シートクロス231には前席シートを固定するための一対のシートブラケット232A,232Bが設けられる。枝管202A,202Bは例えば一対のシートブラケット232A,232Bの間を通って第一シートクロス230を乗り越えるとともに第二シートクロス231の手前で終端される。
第一シートクロス230及び第二シートクロス231に前席シートを取り付けるに当たり、前席シートの車長方向のスライド移動時に枝管202A,202Bと前席シートの底部が衝突することを避けるために、前席シートの底面は枝管202A,202Bの高さH1分、底上げされる。
特開2012−158220号公報
ところで、回転電機を駆動源とする電気自動車では、電源であるバッテリパックが大型となり、その収容スペースとしてフロア下スペースが利用される場合がある。この場合、バッテリパックの収容スペースを確保するために、フロア面が底上げされる。ここで、前席シートを第一シートクロス230及び第二シートクロス231に取り付けるに当たり、バッテリパックの収容のために予めフロア面が底上げされた状態で、更に枝管202A,202Bの高さH1分、前席シートを底上げしようとすると、前席シートと車室天井との距離が近くなる等、底上げ高を確保することが困難となるおそれがある。
そこで本発明は、フロア下にバッテリパックが収容される電気自動車において、リアフットダクトの高さ分の前席シートの底上げの不要な、電気自動車のフロア構造を提供することを目的とする。
本発明は、車室のフロア下にバッテリパックが収容される、電気自動車のフロア構造に関する。当該フロア構造は、フロアパネル、トンネルカバーR/F、シートクロス、及びリアフットダクトを備える。フロアパネルは、一対の床面パネルとフロアトンネルを備える。一対の床面パネルは、車幅方向両側に設けられ車室の床面を構成する。フロアトンネルは、一対の床面パネルの車幅方向内側末端に接続されるとともに床面パネルから上方に突設され車長方向に延設される、当該車長方向に垂直な断面形状がΠ字形の部材である。トンネルカバーR/Fは、フロアトンネル上に設けられる補強部材であって、車長方向に延設され当該車長方向に垂直な断面形状がΠ字形の部材である。シートクロスは、一対の床面パネル上に車幅方向に延設され、車幅方向外側及び内側に、前席シート底部の車幅方向外側部分及び内側部分が取り付けられる一対のシートブラケットが設けられる。リアフットダクトは、車室前方から後部座席の足元手前部分まで延設される。またリアフットダクトは、トンネルカバーR/Fの天井壁前方部分に配置される前端部と、前端部から二又に分岐される枝管を備える。枝管は、トンネルカバーR/Fの天井壁から側壁に沿って下方に延設され、さらにその後方部分は、車幅方向内側のシートブラケットとトンネルカバーR/Fの側壁との間隙を通って車長方向後方に延設される。
上記構成によれば、リアフットダクトの枝管が車幅方向内側のシートブラケットとトンネルカバーR/Fの側壁との間隙を通って延設される。つまり前席シートを避ける形でリアフットダクトが延設される。これにより、リアフットダクトの高さ分の前席シートの底上げが不要になる。
本発明によれば、フロア下にバッテリパックが収容される電気自動車において、リアフットダクトの高さ分の前席シートの底上げが不要となる。
本実施形態に係る電気自動車のフロア構造を例示する斜視図である。 図1のフロア構造にフロアサイレンサが敷設された例を示す斜視図である。 図2のフロア構造にリアフットダクトが設置された例を示す斜視図である。 図3のA−A断面を例示する背面断面図である。 図3のB−B断面を例示する背面断面図である。 従来のフロア構造を例示する斜視図である。
図1〜図5には、本実施形態に係る電気自動車のフロア構造が例示されている。なお、図1〜図5において、車長方向(車両前後方向)を記号FRで表される軸で示し、車両幅方向を記号RWで表される軸で示し、鉛直方向を記号UPで表される軸で示す。記号FRはFrontの略であり、車長軸FRは車両前方方向を正方向とする。記号RWはRight Widthの略であり、車幅軸RWは右幅方向を正方向とする。また車高軸UPは上方向を正方向とする。
図1に示されているように、これら車長軸(FR軸)、車幅軸(RW軸)、車高軸(UP軸)は互いに直交する。以下、本実施形態に係る電気自動車のフロア構造を説明する際には、これら3軸を基準に適宜説明する。例えば「前端」は任意の部材の車長軸正方向側の端部を指し、「後端」は任意の部材の車長軸負方向側の端部を指す。「幅内側」は車幅軸に沿って相対的に車両の幅方向中心側を指すものとし、「幅外側」は車幅軸に沿って相対的に車両の幅方向外側を指すものとする。さらに「上側」は相対的に車高軸の正方向側を指し、「下側」は相対的に車高軸の負方向側を指す。
図1〜図3には、本実施形態に係る電気自動車のフロア構造が例示されている。本実施形態に係る電気自動車のフロア構造は、フロアパネル10、バッテリパック20、トンネルカバーR/F30(トンネルカバーリーンフォースメント)、トンネルサイドR/F40(トンネルサイドリーンフォースメント)、第一シートクロス50、第二シートクロス60、フロアサイレンサ70(図2参照)、及びリアフットダクト80(図3参照)を含んで構成される。
図1を参照して、本実施形態に係る電気自動車のフロア構造では、車室のフロア下に、つまりフロアパネル10下に、バッテリパック20が収容される。バッテリパック20は、ケース21及びケース21内に収容されるバッテリスタック22を含んで構成される。更にケース21の下面には、複数のパック外クロス25が車長方向に所定の間隔を空けて設けられる。
バッテリスタック22はケース21内に複数個収容される。一つのバッテリスタック22に、複数のバッテリセル23が積層される。バッテリセル23は、例えばニッケル水素二次電池、リチウムイオン二次電池、及び全固体電池等から構成される。
パック外クロス25は、バッテリパック20を保護する骨格部材である。パック外クロス25は、ケース21外に設けられ、その車幅方向両端は、ケース21の車幅方向両端よりも外側に張り出されるように形成される。
パック外クロス25を用いて、バッテリパック20がフロアパネル10の下方に吊り支持される。例えば、フロアパネル10には、骨格部材であるフロントサイドメンバ100,100が設けられる。そして、図1に示されるように、ボルト26及びナット27の締結を用いて、パック外クロス25がフロントサイドメンバ100に固定される。
フロアパネル10は、車室の床板を構成するパネル部材である。フロアパネル10の前端は、車室の前壁を構成するダッシュパネル101の下端に接続される。
フロアパネル10は、フロアトンネル11と一対の床面パネル12,12とを備える。一対の床面パネル12,12は車幅方向両側に設けられ、車室の床面を構成する。例えば一対の床面パネル12,12は水平に延設され、運転席(D席)及び助手席(P席)の床面を構成する。なお、バッテリパック20の収容スペースを確保するために、床面パネル12,12は、従来車両(内燃機関を駆動源とする車両)の床面パネルよりも高い位置に嵩上げされる。
フロアトンネル11は、車幅方向中央に設けられる。フロアトンネル11は、床面パネル12,12から車高方向上方に突設され車長方向に延設される。
フロアトンネル11は、図4に例示されるように、車長方向(FR軸方向)に垂直な断面(背面断面)が、車高方向下方が開放されたΠ(パイ)字形の部材である。フロアトンネル11は、略鉛直方向に延設され車幅方向に対向する一対のトンネル側壁13,13と、一対のトンネル側壁13,13の上端を接続し車幅方向に延設されるトンネル天井壁14を備える。一対のトンネル側壁13,13の下端は、一対の床面パネル12,12の車幅方向内側末端に接続される。
例えば電気自動車においては、フロアトンネル11は車室の補強構造として利用される。フロアトンネル11は車幅方向中央において車室の前端から車長方向後方に延設されており、例えばフロアトンネル11の周辺に補強部材を配置することで、車両の前面衝突(前突)時における車室空間の潰れを抑制可能となる。
例えば車室より前方の、いわゆるエンジンコンパートメント(モータコンパートメント)には、回転電機等の高剛性機器が搭載される。車両の前突時にはこれらの機器が後方、つまり車室側に押し込まれる。このとき、フロアトンネル11の周辺に補強部材を配置することで、機器の車室内への進入を押し止める(突っ張る)ことが可能となる。
図1、図4を参照して、フロアトンネル11上に設けられる補強部材として、トンネルカバーR/F30及びトンネルサイドR/F40,40が設けられる。トンネルサイドR/F40,40は、フロアトンネル11の側面を覆う補強部材である。
トンネルサイドR/F40,40は、フロアトンネル11の車幅方向両側(両サイド)に設けられ、トンネル側壁13,13に沿って、例えばダッシュパネル101から車長方向後方に延設される。また、トンネルサイドR/F40,40は、例えば高張力鋼板等の、フロアパネル10のパネル材よりも高剛性の鋼板が用いられる。
図4に例示されるように、トンネルサイドR/F40,40は、それぞれ車長方向(FR軸方向)に垂直な断面(背面断面)がW形に形成される。トンネルサイドR/F40,40は、いずれも側端フランジ41、下端フランジ42、及び凸部45を備える。
側端フランジ41はトンネル側壁13に溶接等により接合される。なお図4では溶接箇所が縦線のハッチング(||||)で示される。また、側端フランジ41はトンネルカバーR/F30のカバー側壁31にも溶接等により接合される。トンネルサイドR/F40,40の下端フランジ42は、フロアパネル10の床面パネル12の上面に溶接等により接合される。
トンネルカバーR/F30はフロアトンネル11上に設けられる補強部材であって、フロアトンネル11とともに車長方向に延設される。トンネルカバーR/F30は、例えば高張力鋼板等の、フロアパネル10のパネル材よりも高剛性の鋼板が用いられる。
トンネルカバーR/F30は、図4に例示されるように、車長方向(FR軸方向)に垂直な断面(背面断面)が、車高方向下方が開放された略Π(パイ)字形の部材である。トンネルカバーR/F30は、略鉛直方向に延設され車幅方向に対向する一対のカバー側壁31,31と、一対のカバー側壁31,31の上端を接続し車幅方向に延設されるカバー天井壁32を備える。カバー側壁31,31の下端は、トンネルサイドR/F40,40の側端フランジ41,41に溶接等によって接合される。
トンネルカバーR/F30とトンネルサイドR/F40,40とが接合されることで、フロアトンネル11が全面に亘って、補強部材に覆われる。その結果、フロアトンネル11の一部を補強部材で覆う場合と比較して、フロアトンネル11周りの剛性が向上する。
従来の車両、つまり、内燃機関を駆動源とする車両には、フロアトンネルに排気管が通されていた。一方、電気自動車には排気管が搭載されず、前突時の荷重伝達経路(ロードパス)として、フロアトンネル及びその周辺の補強構造が利用される。排気管を通す必要がないことから、本実施形態に係るフロアトンネル11及びその補強構造は、従来構造よりコンパクトに形成される。
例えば図4には、従来の、つまり排気管が収容されるフロアトンネルの輪郭線L1が破線で示される。輪郭線L1とフロアトンネル11とを比較すれば明らかなように、フロアトンネル11は、従来のフロアトンネルと比較して、車幅方向及び車高方向がいずれも縮小される。これに伴い、フロアトンネル11の周囲に設置されるトンネルカバーR/F30及びトンネルサイドR/F40,40は、従来のフロアトンネル(L1)よりも、車幅方向及び車高方向ともに小さくなるように形成される。
このように、フロアトンネル11及びその補強構造が従来よりコンパクトな形状となることで、例えば車幅方向に空間的な余裕ができる。後述する図5を参照して、トンネルカバーR/F30のカバー側壁31と内側シートブラケット90Aとの間に設けられた間隙S1に、リアフットダクト80の枝管81(81A,81B)が通される。
また、図1を参照して、トンネルカバーR/F30のカバー天井壁32は、車室床面(床面パネル12上面)からの高さが、車長方向後方ほど低くなるように形成される。フロアのトンネル構造を前突対応に利用する場合、その前端は前突時に多くの機器を受け止められるように、その天井高さを高くすることが好適である。その一方で、トンネルカバーR/F30の車長方向後方は、車長方向の荷重に耐える(突っ張る)ことができればよく、天井を高いままの状態で維持する必要はない。
そこでカバー天井壁32は、車長方向後方に行くほど、車室床面からの天井高さが低くなるように、トンネルカバーR/F30が形成される。例えば、トンネルカバーR/F30のカバー天井壁32は、側面視で直線状のスロープ形状となるように、車長方向後方に行くにしたがって徐々にその天井高さが低減される。
例えばフロアトンネル11、トンネルカバーR/F30、及びトンネルサイドR/F40,40は、後部座席の手前で終端される。例えば図1に例示されるように、フロアパネル10には、第一シートクロス50及び第二シートクロス60が設けられる。このうち、車長方向後方に設けられた第二シートクロス60に、トンネルカバーR/F30の後端が当接される。またトンネルカバーR/F30と第一シートクロス50との交差点では、トンネルカバーR/F30のカバー側壁31が切り欠かれ、その切り欠き部分に第一シートクロス50が通される。
第一シートクロス50及び第二シートクロス60は床面パネル12上に車幅方向に延設され、その車幅方向両端は車両の骨格部材であるロッカ102,102に接合される。例えば前突時にトンネルカバーR/F30に衝突荷重が入力された際には、トンネルカバーR/F30が第一シートクロス50及び第二シートクロス60に引っ掛かる形となってトンネルカバーR/F30の後退が抑制される。
第一シートクロス50及び第二シートクロス60は前席シートを支持する補強部材である。例えば第一シートクロス50及び第二シートクロス60は、側面視(RW軸視)で下方が開放されたΠ字形状であって、その天井面には、一対のシートブラケット90A,90Bが設けられる。
一方のシートブラケット90A(内側シートブラケット)は、車幅方向内側、例えばトンネルカバーR/F30寄りに設けられる。他方のシートブラケット90B(外側シートブラケット)は、車幅方向外側、例えばロッカ102寄りに設けられる。
図5に例示されるように、内側シートブラケット90A及び外側シートブラケット90Bに、前席シート110の底部の車幅方向内側部分と外側部分とが取り付けられる。具体的には、内側シートブラケット90A及び外側シートブラケット90Bには、スライド機構を介して、前席シート110が取り付けられる。スライド機構は、スライドレール111A,111B、スライダ112A,112B、及びシートパイプ113を備える。
スライドレール111Aは車長方向に延設されるレール部材であって、第一シートクロス50及び第二シートクロス60の内側シートブラケット90Aに固定される。同様にして、スライドレール111Bは車長方向に延設されるレール部材であって、第一シートクロス50及び第二シートクロス60の外側シートブラケット90Bに固定される。
スライダ112A,112Bは前席シート110内に設けられ、シートパイプ113によって連結される。またスライダ112A,112Bは図示しない前席シート110の骨格構造にも連結される。なお、上述した「前席シート110の底部の車幅方向内側部分と外側部分」には、スライダ112A,112Bが含まれる。
スライダ112A,112Bがスライドレール111A,111Bに対して車長方向にスライド移動することで、前席シート110を車長方向にスライド移動可能となる。後述するように、本実施形態に係るリアフットダクト80は、前席シート110のスライド移動時の干渉を避けるようにして延設される。
図1及び図2を参照して、フロアパネル10及びその上に設置された骨格部材や補強部材上に、吸音部材であるフロアサイレンサ70が敷設される。フロアサイレンサ70は、発泡ウレタンや樹脂、繊維材料等から構成される厚手のシート部材であり、プレス加工等によりフロアパネルの形状に沿って立体的に成形される。
なお、図2、図3にて、フロアサイレンサ70に覆われた各部材の符号が、破線の引き出し線にて示される。また、内側シートブラケット90A及び外側シートブラケット90Bの上面は前席シート110の取り付けのため露出される。
また、本実施形態に係る電気自動車のフロア構造では、フロアトンネル11内に排気管が収容されないため、フロアトンネル11周りに排気騒音が生じない。そこで、排気管を備える従来のフロアサイレンサと比較して、本実施形態に係るフロアサイレンサ70は相対的に肉厚が薄くなるように形成される。
さらに図3を参照して、フロアサイレンサ70上にリアフットダクト80が設置される。また、図示は省略されるが、フロアサイレンサ70及びリアフットダクト80を覆うようにして、フロアカーペットが敷設される。
リアフットダクト80は、車両のエアコンユニットから送り出された空調風を後部座席の足元までガイドする導風管である。エアコンユニットは、車室前方の、図示しないインストルメントパネル内に設けられる。このため、リアフットダクト80は、車室前方から後部座席の足元手前部分まで延設される。
エアコンユニットが収容されるインストルメントパネルの車幅方向中央部下端は、フロアトンネル11及びトンネルカバーR/F30の前端に接続される。この構造に基づき、リアフットダクト80の前端部82は、トンネルカバーR/F30のカバー天井壁32の、車長方向前方部分に(より詳細にはフロアサイレンサ70を介して)配置される。リアフットダクト80の前端部82は前方が開口され、エアコンユニットの送風口に接続される。
前端部82の後端からリアフットダクト80は二又に分岐される。分岐されたそれぞれの枝管81A,81Bは、カバー天井壁32からカバー側壁31に沿って(より詳細にはフロアサイレンサ70を介して)下方に延設される。
さらに枝管81A,81Bの後方部分は、図3〜図5に例示されるように、内側シートブラケット90Aとカバー側壁31との間隙S1(図5参照)を通って、車長方向後方に延設される。ここで、図4に例示されるように、枝管81A,81Bは車幅方向長さよりも車高方向長さが長くなるような断面縦長矩形状に形成され、間隙S1の通過が容易な形状となっている。
上述したように、本実施形態に係るフロアトンネル11、トンネルカバーR/F30は、排気管を通す必要が無い分、車幅方向長さ(横幅)が短くなるように形成される。加えてフロアトンネル11内に排気管が無く、排気騒音が生じないことから、従来よりもフロアトンネル11周りのフロアサイレンサ70の肉厚が薄く形成される。
そのため図4に例示されるように、トンネルカバーR/F30にフロアサイレンサ70を積層させても、図4の輪郭線L1で示される従来のフロアトンネルと比較して車幅方向に空間が生じる。具体的には図5に例示されるように、フロアサイレンサ70と内側シートブラケット90Aとの間隙S1が形成される。
図5の破線で示されるように、枝管81A,81Bは前席シート110から車幅方向に離間されており、前席シート110のスライド移動に際して、その移動軌跡を避けるように枝管81A,81Bが延設される。
さらに図3を参照して、枝管81A,81Bはカバー側壁31伝いに車長方向に延設されつつ第一シートクロス50を乗り越えた後、床面パネル12,12に沿って(より詳細にはフロアサイレンサ70を介して)、車幅方向外側に延設される。
ここで、当該車幅方向外側に延設される枝管81A,81Bの末端部81A1,81B1は、車長方向幅が車高方向高さ(管高さ)よりも大きくなるような、断面横長の矩形形状となっている。例えば末端部81A1,81B1は、その管高さが、第一シートクロス50及び第二シートクロス60の車高方向高さ未満となるように形成される。このような形状とすることで、末端部81A1,81B1が前席シート110の下に延設されても、前席シート110とは干渉せずに済む。
さらに枝管81A,81Bは、車幅方向に延設される末端部81A1,81B1から屈曲され車長方向に延設されて終端される。例えば第二シートクロス60の車幅方向前方に、当該第二シートクロス60とは離間された位置にて枝管81A,81Bが終端される。その終端には開口83が形成され、エアコンユニットから送られた空調風が開口83から後部座席足元に送り出される。
10 フロアパネル、11 フロアトンネル、12 床面パネル、13 トンネル側壁、14 トンネル天井壁、20 バッテリパック、30 トンネルカバーR/F、31 カバー側壁、32 カバー天井壁、40 トンネルサイドR/F、50 第一シートクロス、60 第二シートクロス、70 フロアサイレンサ、80 リアフットダクト、81A,81B 枝管、81A1,81B1 末端部、82 前端部、83 開口、90A 内側シートブラケット、90B 外側シートブラケット、110 前席シート、111A,111B スライドレール、112A,112B スライダ。

Claims (1)

  1. 車室のフロア下にバッテリパックが収容される、電気自動車のフロア構造であって、
    車幅方向両側に設けられ車室の床面を構成する一対の床面パネルと、一対の前記床面パネルの車幅方向内側末端に接続されるとともに前記床面パネルから上方に突設され車長方向に延設される、当該車長方向に垂直な断面形状がΠ字形のフロアトンネルと、を備えるフロアパネルと、
    前記フロアトンネル上に設けられる補強部材であって、車長方向に延設され当該車長方向に垂直な断面形状がΠ字形のトンネルカバーR/Fと、
    一対の前記床面パネル上に車幅方向に延設され、車幅方向外側及び内側に、前席シート底部の車幅方向外側部分及び内側部分が取り付けられる一対のシートブラケットが設けられる、シートクロスと、
    車室前方から後部座席の足元手前部分まで延設されるリアフットダクトと、
    を備え、
    前記リアフットダクトは、前記トンネルカバーR/Fの天井壁前方部分に配置される前端部と、前記前端部から二又に分岐される枝管を備え、
    前記枝管は、前記トンネルカバーR/Fの天井壁から側壁に沿って下方に延設され、さらにその後方部分は、車幅方向内側の前記シートブラケットと前記トンネルカバーR/Fの前記側壁との間隙を通って車長方向後方に延設される、
    電気自動車のフロア構造。
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