JP2020028677A - 吸収体 - Google Patents

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【課題】本発明は、吸収性能が高く、体液繰返し吸収性に優れる吸収体を提供することを目的とする。【解決手段】本発明は、上面34及び下面35と、互いに直交する長手方向L、幅方向W、及び厚さ方向Tと、を有し、吸収コア21と、吸収コア21における厚さ方向Tの上方及び下方の少なくとも一方に設けられたコアラップシート26と、を有する吸収体17であって、吸収コア21が、高吸収性ポリマーを含み、コアラップシート26は、吸水性繊維同士が交絡した平坦な吸水性不織布であり、吸水性不織布は、長手方向Lに沿って延在し、幅方向Wに並んで配置された複数の高密度部32と、長手方向Lに沿って延在し、複数の高密度部32のうち隣り合う高密度部32の間に配置された複数の低密度部33と、を有する、吸収体17を提供する。【選択図】図2

Description

本発明は、吸収体に関する。
高吸収性ポリマー(SAP;Super Absorbent Polymer)の比率の高い吸収体(SAPシートとも称される)を具備する吸収性物品が知られている。
例えば、特許文献1には、吸収コアの全体が、上側コアラップシート及び下側コアラップシートに包まれた構成を有し、上側コアラップシートが、着用者の肌側に向かって凸形状となるような凹凸構造を有する不織布である、吸収体が開示されている。
特開2015−116360号公報
高吸収性ポリマーの比率の高い吸収体では、高吸収性ポリマーが体液を吸収して膨潤したとき、高吸収性ポリマーを内包するコアラップシートの内側に形成される領域の容積が小さ過ぎる場合には、高吸収性ポリマーの膨潤が制限されて、高吸収性ポリマーの吸収性能が低くなりやすい。
ここで、特許文献1に記載の吸収体では、コアラップシートに凹凸領域が設けられている。そのため、高吸収性ポリマーの膨潤に対応して、凹凸領域が延伸することでコアラップシートが延伸できる。それにより、高吸収性ポリマーの膨潤が制限されにくい。
しかし、特許文献1に記載の吸収体では、吸収体のコアラップシートが凹凸領域を有するので、凹凸領域とトップシートとの間に空隙が生じやすく、トップシートから吸収体への体液の移行が妨げられるおそれがある。よって、特許文献1に記載されたコアラップシートを用いた場合、吸収体の吸収性能が低下するおそれがある。
また、特許文献1の吸収体では、下層のコアラップシートの長手方向への液拡散性については開示されているものの、上層のコアラップシートの長手方向への液拡散性については開示されていない。このため、特許文献1のコアラップシートを用いた吸収体においては、長手方向への液拡散性に改善の余地がある。すなわち、体液が繰り返し排出される場合でも、吸収体を長手方向の両端部近傍まで広範囲に利用し、排出された多量の体液を吸収し得る、繰り返し体液を吸収した場合の体液吸収性能に改善の余地があった。
したがって、本発明は、以上の課題にかんがみてなされたものであり、吸収性能が高く、体液繰返し吸収性に優れる吸収体を提供することを目的とする。
本発明の発明者らは、上記課題にかんがみ、鋭意研究を行った。その結果、吸収コアとコアラップシートを有し、コアラップシートとして、吸水性繊維同士が交絡した不織布であって、長手方向に延在し、幅方向に並ぶ、複数の高密度部及び複数の低密度部が、交互に配置されている吸収体によれば、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
具体的には、本発明は、上面及び下面と、互いに直交する長手方向、幅方向、及び厚さ方向と、を有し、吸収コアと、上記吸収コアにおける上記厚さ方向の上方及び下方の少なくとも一方に設けられたコアラップシートと、を有する吸収体であって、上記吸収コアが、高吸収性ポリマーを含み、上記コアラップシートは、吸水性繊維同士が交絡した平坦な吸水性不織布であり、上記吸水性不織布は、上記長手方向に沿って延在し、上記幅方向に並んで配置された複数の高密度部と、上記長手方向に沿って延在し、上記複数の高密度部のうち隣り合う高密度部の間に配置された複数の低密度部と、を有する、吸収体を提供する。
本発明によれば、吸収性能が高く、体液繰返し吸収性に優れる吸収体を提供することができる。
本発明の実施形態に係る吸収体17を備えるテープ止めタイプの使い捨ておむつ1の平面展開図である。 図1のW−W面における、体液吸収前の吸収体17の断面図である。 図1のW−W面における、体液吸収後の吸収体17の断面図である。 本発明の実施形態に係る吸収体17が備えるコアラップシート26の拡大斜視図である。
<本発明の態様>
本発明は、以下に示す態様に関するものである。
[第1の態様]
(構成)
本発明の第1の態様は、上面及び下面と、互いに直交する長手方向、幅方向、及び厚さ方向と、を有し、吸収コアと、上記吸収コアにおける上記厚さ方向の上方及び下方の少なくとも一方に設けられたコアラップシートと、を有する吸収体であって、上記吸収コアが、高吸収性ポリマーを含み、上記コアラップシートは、吸水性繊維同士が交絡した平坦な吸水性不織布であり、上記吸水性不織布は、上記長手方向に沿って延在し、上記幅方向に並んで配置された複数の高密度部と、上記長手方向に沿って延在し、上記複数の高密度部のうち隣り合う高密度部の間に配置された複数の低密度部と、を有する、吸収体である。
(効果)
本発明の第1の態様によれば、吸収コアの上層及び下層の少なくとも一方に吸水性繊維同士が交絡して形成された、平坦なコアラップシートが設けられている。そして、このコアラップシートは、長手方向に延在する、吸水性繊維の複数の高密度部と、吸水性繊維の複数の低密度部を有する。
コアラップシートが平坦なものであることにより、この吸収体を用いた吸収性物品ではコアラップシートとトップシートとの間に空隙が生じにくい。そのため、トップシートに吸収された体液がコアラップシートに移行しやすく、吸収体に吸収されやすい。
その際、コアラップシートは、吸水性繊維が交絡した吸水性不織布であるため、湿潤時には、湿潤により繊維間の交絡が緩むと共に、湿潤により吸水性繊維自身も伸長しやすくなる。そのため、コアラップシートに体液を吸収させることで、コアラップシートを比較的容易に伸長させることができ、高吸収性ポリマーの膨潤に対する追従性を高めることができる。さらに、コアラップシートは低密度部を有しており、この低密度部は荷重が加わった際に伸長しやすい。それゆえ、高吸収性ポリマーが膨潤した場合においても、コアラップシートを伸長しやすくでき、高吸収性ポリマーの膨潤に対する追従性を良好なものにすることができる。それらにより、高吸収性ポリマー、延いては吸収体の吸収性能を高めることができる。
さらに、コアラップシートは高密度部を有しており、その高密度部は吸収体が吸収した体液を長手方向に拡散させやすい。そのため、吸収体の長手方向両端部近傍まで広く体液を吸収させることができ、それにより、体液を繰り返し吸収する場合での、繰り返し吸収性に優れる。
[第2の態様]
(構成)
本発明の第2の態様は、上記吸収コアが、上記上面から上記下面に向かって、第1の吸収コア層、中間層、及び第2の吸収コア層が、この順に積層された積層吸収コアである、上記第1の態様に記載の吸収体である。
(効果)
本発明の第2の態様によれば、第1の吸収コア層及び第2の吸収コア層に挟まれた中間層において、長手方向及び幅方向に体液が通液しやすくなり、吸収体と体液の接触面積を増大させうるので、吸収体の体液繰り返し吸収性が優れる。
[第3の態様]
(構成)
本発明の第3の態様は、上記中間層が、親水性及び液透過性を有する通液性不織布である、上記第2の態様に記載の吸収体である。
(効果)
本発明の第3の態様によれば、中間層が、親水性及び液透過性を有する通液性不織布であるので、吸収体が吸水した場合においても通液性を確保することができ、吸収体が体液繰り返し吸収性に優れる。
[第4の態様]
(構成)
本発明の第4の態様は、上記通液性不織布が、熱可塑性合成繊維から構成されるエアスルー不織布である、上記第3の態様に記載の吸収体である。
(効果)
一般に、熱可塑性合成繊維から構成されるエアスルー不織布は、嵩高でクッション性に優れるので、第1の吸収コア層及び第2の吸収コア層が膨潤した場合においても、中間層における体液の拡散性が阻害されにくく、吸収体が体液繰り返し吸収性に優れる。
[第5の態様]
(構成)
本発明の第5の態様は、上記吸収体は、上記第2の吸収コア層に、上記長手方向に延設され、上記厚さ方向に高吸収性ポリマーの存在しない高吸収性ポリマー不存在領域を更に備える、上記第2から第4のいずれかの態様に記載の吸収体である。
(効果)
本発明の第5の態様によれば、高吸収性ポリマー不存在領域を介して体液が長手方向に拡散できるので、拡散した体液が吸収体に浸透しやすくなり、吸収体が体液繰り返し吸収性に優れる。
[第6の態様]
(構成)
本発明の第6の態様は、上記コアラップシートは、上記吸収体の厚さ方向中心面よりも上側に位置する第1のコアラップシート部分と、上記吸収体の厚さ方向中心面よりも下側に位置する第2のコアラップシート部分と、を含み、上記コアラップシートは、上記積層吸収コアを内包する、上記第2から第5のいずれかの態様に記載の吸収体である。
(効果)
本発明の第6の態様によれば、吸水性繊維同士を交絡することにより形成されるコアラップシートが吸収コアの全体を覆っている。そのため、高密度部が体液を長手方向に広く拡散することができるので、吸収体が体液繰り返し吸収性に優れる。また、高吸収性ポリマーが膨潤した場合においても、低密度部が伸長することにより、高吸収性ポリマーの吸収性能が高まる。
[第7の態様]
(構成)
本発明の第7の態様は、上記第1のコアラップシート部分が、上記幅方向の中央よりに配置された中央シート部分と、上記幅方向の両外側に配置された一対の外側シート部分と、を備え、上記第1のコアラップシート部分は、上記中央シート部分が、上記一対の外側シート部分のそれぞれと、上記厚さ方向に重畳している、一対の重畳部であって、上記長手方向に延びているものを備えている、上記第6の態様に記載の吸収体である。
(効果)
本発明の第7の態様によれば、第1のコアラップシートが、中央シート部分と一対の外側シート部分とが厚さ方向に重畳した一対の重畳部を有している。そのため、体圧が加わった場合等に、一対の重畳部における吸水性繊維の繊維密度が、一対の重畳部以外における吸収性繊維の繊維密度より高くなりやすく、当該一対の重畳部において、長手方向に沿って、体液をより拡散しやすくなる。それにより、吸収体が体液繰り返し拡散性に優れる。
[第8の態様]
(構成)
本発明の第8の態様は、上記第1の吸収コア層の上記幅方向の寸法が、上記第2の吸収コア層の上記幅方向の寸法よりも小さく、上記第1の吸収コア層が、上記幅方向中間部に配置されている、上記第7の態様に記載の吸収体である。
(効果)
本発明の第8の態様によれば、第1の吸収コア層は、その幅方向の寸法が第2の吸収コア層の幅方向の寸法よりも小さく、吸収体の幅方向中間部に配置されている。そのため、体液が第1の吸収コア層に吸収され難くなった場合でも、第1の吸収コア層の表面を幅方向に伝って、幅の広い第2の吸収コア層の表面に到達できる。すなわち、第1の吸収コア層に吸収されなかった体液を、第2の吸収コア層で吸収することができる。それにより、吸収体をより有効に利用でき、吸収体が体液繰り返し吸収性に優れる。
[第9の態様]
(構成)
本発明の第9の態様は、上記吸収体が、上記幅方向の両端に配置される幅方向両端部と、上記幅方向両端部に挟まれる幅方向中間部に区画され、上記一対の重畳部が、上記幅方向両端部に配置されている、上記第8の態様に記載の吸収体である。
(効果)
本発明の第9の態様によれば、一対の重畳部が、吸収体の幅方向両端部に設けられている。そのため、一対の重畳部に第1の吸収コア層に由来する高吸収性ポリマーが存在していないので、体液が一対の重畳部を長手方向に拡散しつつ、第2の吸収コア層に浸透しやすくなる。それにより、吸収体の体液繰り返し吸収性が優れる。
[第10の態様]
(構成)
本発明の第10の態様は、上記コアラップシートの上記幅方向の両端部に上記高密度部が配置されている、上記第7から第9のいずれかの態様に記載の吸収体である。
(効果)
本発明の第10の態様によれば、長手方向に沿った通液性が高い高密度部が、コアラップシートの幅方向の両端部に配置されているため、一対の重畳部の吸水性繊維の繊維密度がより高いものとなり、一対の重畳部における液拡散性をより優れたものにでき、吸収体の体液繰り返し吸収性が優れる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る吸収体17を備えるテープ止めタイプの使い捨ておむつ1(以下、単に「使い捨ておむつ」ともいう)の平面展開図であり、図2は、図1のW−W面における、体液吸収前の吸収体17の断面図であり、図3は、図1のW−W面における、体液吸収後の吸収体17の断面図である。なお、図1及び図2に示すように、本実施形態の吸収体17は、上面34及び下面35を有するとともに、互いに直交する長手方向L、幅方向W、及び厚さ方向Tを有し、幅方向Wに沿って幅方向両端部E及び幅方向中間部Cに区分される。ここで、幅方向中間部Cは、幅方向Wにおける最大の寸法を有する部位における幅方向Wの中心点を中心として、幅方向Wの約70%に及ぶ領域を指し、その両外側の左右のそれぞれ約15%の領域を幅方向両端部Eとする。また、使い捨ておむつ1における長手方向L、幅方向W、及び厚さ方向Tは、吸収体17における長手方向L、幅方向W、及び厚さ方向Tと一致するものとする。本発明の「吸収性物品」は、テープ止めタイプの使い捨ておむつに限定されず、例えば、パンツタイプ使い捨ておむつ、尿取りパッド、軽失禁パッド、生理用パッド、パンティライナ等であってもよい。
図1に示すように、使い捨ておむつ1は、液透過性のトップシート3と、液不透過性のバックシート5と、トップシート3及びバックシート5の間に配置された本実施形態の吸収体17を備え、さらに、弾性部材9を備える防漏壁7、テープファスナ15等を有している。また、本実施形態においては、吸収体17は、その上面34が使い捨ておむつ1のトップシート3側に、下面35が使い捨ておむつ1のバックシート5側に位置するように、トップシート3及びバックシート5の間に配置されているが、本発明においては、吸収体の上面が吸収性物品のバックシート側に、吸収体の下面が吸収性物品のトップシート側に配置されていてもよい。
<吸収体>
図2に示すように、本実施形態の吸収体17は、吸収コア21と、吸収コア21の厚さ方向Tの上方及び下方に、吸収コア21を内包するように設けられたコアラップシート26と、を有する。そして、この吸収コア21は、高吸収性ポリマーを含み、コアラップシート26は、吸水性繊維同士が交絡した平坦な吸水性不織布であり、吸水性不織布は、図4に示すように、長手方向Lに沿って延在し、幅方向Wに並んで配置された複数の高密度部32と、長手方向Lに沿って延在し、複数の高密度部32のうち隣り合う高密度部32の間に配置された複数の低密度部33と、を有する。なお、本発明においては、コアラップシートは、吸収コアを内包するように構成されていなくてもよく、吸収コアの厚さ方向の上方及び下方の少なくとも一方に設けられていればよい。
コアラップシート26が平坦なものであることにより、この吸収体17を用いた使い捨ておむつ1ではコアラップシート26とトップシート3との間に空隙が生じにくい。そのため、トップシート3に吸収された体液が、コアラップシート26に移行し、次いで、吸収体17に吸収されやすい。
その際、コアラップシート26は、吸水性繊維が交絡した吸水性不織布であるため、湿潤時には、湿潤により吸水性繊維間の交絡が緩むと共に、湿潤により吸水性繊維自身も伸長しやすくなる。そのため、図3に示すように、コアラップシート26に体液を吸収させることで、コアラップシート26を比較的容易に伸長させることができ、高吸収性ポリマーの膨潤に対する追従性を高めることができる。さらに、図4に示すように、コアラップシート26は低密度部33を有しており、この低密度部33は荷重が加わった際に伸長しやすい。それゆえ、高吸収性ポリマーが膨潤した場合においても、図3に示すようにコアラップシート26を伸長しやすくでき、高吸収性ポリマーの膨潤に対する追従性を良好なものにすることができる。それらにより、高吸収性ポリマー、延いては吸収体17の吸収性能を高めることができる。
さらに、コアラップシート26は高密度部32を有しており、その高密度部32は吸収体17が吸収した体液を長手方向Lに拡散させやすい。そのため、吸収体17の長手方向両端部近傍まで広く体液を吸収させることができ、それにより、体液を繰り返し吸収する場合での、繰り返し吸収性に優れる。
なお、本発明の吸収体は、その厚みが0.8mm以上3mm以下のものであることが好ましい。
[吸収コア]
本実施形態の吸収体17が備える吸収コア21は、使い捨ておむつ1において、コアラップシート26とともに、トップシート3及びバックシート5の間に配置されるものである。本実施形態の吸収体17が備える吸収コア21は、長手方向Lの寸法が、幅方向Wの寸法よりも長い、略矩形形状の平面形状を有しており、厚さ方向Tに一定の寸法を有している。ただし、本発明の吸収体が備える吸収コアの平面形状は、略矩形状の平面形状に限定されるものではなく、吸収コアの液を吸収し、保持する機能を阻害しない範囲で、任意の平面形状を採用することができる。
本実施形態において、吸収コア21は高吸収性ポリマーを含んでいるが、本発明において、吸収コアは、必要に応じてパルプ繊維を含むことが好ましい。本発明の吸収体における高吸収性ポリマーの坪量は、50g/m以上500g/m以下であることが好ましく、パルプ繊維の坪量は、0g/m以上1000g/m以下であることが好ましい。また、本発明の吸収体に含まれる高吸収性ポリマーの坪量と、パルプ繊維の坪量の比は、1:6から6:0であることが好ましい。
本実施形態において、吸収コア21は、上面34から下面35に向かって、第1の吸収コア層18、中間層19、及び第2の吸収コア層20が、接着剤を介して、この順に積層された積層吸収コアである。ただし、本発明において、吸収コアは、上記の積層吸収コアに限定されず、単一で、略均一な高吸収性ポリマーの層からなるものであってもよい。また、本発明において、必要に応じて用いられる接着剤としては、ホットメルト接着剤等を挙げることができる。
(第1の吸収コア層)
本実施形態において、第1の吸収コア層18は、中間層19の上面34側に配置される高吸収性ポリマーの層であり、接着剤を介して、一定量の高吸収性ポリマーが中間層19に保持されたものである。そして、第1の吸収コア層18は、中間層19及びコアラップシート26の間に挟持されている。第1の吸収コア層18において、高吸収性ポリマーは、平面方向に略均一に配置されているが、本発明の第1の吸収コア層は、高吸収性ポリマーが平面方向に略均一に配置されていなくてもよい。本発明において、第1の吸収コア層における高吸収性ポリマーの坪量は、25g/m以上250g/m以下であることが好ましい。吸収性ポリマーの坪量を上記の範囲内のものとすることにより、本発明の吸収体が、排せつ物中の体液を十分に吸収できるとともに、膨潤した高吸収性ポリマーによりブロッキングが生じることを一定程度抑制することができる。また、本発明において、第1の吸収コア層はパルプ繊維を有していてもよく、その場合におけるパルプ繊維の坪量は、0g/mより大きく500g/m以下であることが好ましい。第1の吸収コア層にパルプ繊維を含有させることにより、吸収体の吸収速度を高めることができる。一方、パルプ繊維を含有させない場合には、吸収体を薄型のものに構成することができる。本発明において、第1の吸収コア層における高吸収性ポリマーの坪量と、パルプ繊維の坪量との比は、1:6から6:0であることが好ましい。
本実施形態において、第1の吸収コア層18の幅方向Wの寸法は、長手方向Lの全長において、後述する第2の吸収コア層20の幅方向Wの寸法よりも小さいものとなっている。図2に示すように、第1の吸収コア層18は、吸収体17の幅方向Wの中心線に、第1の吸収コア層18の幅方向Wの中心線がおおむね重なるように配置されており、第1の吸収コア層18の幅方向Wの両端部が、第2の吸収コア層20の幅方向Wの各端部よりも幅方向Wの中央寄りに位置している。このような構成を採用することにより、体液が第1の吸収コア層18に吸収され難くなった場合でも、第1の吸収コア層18の表面を体液が幅方向Wに伝って、幅の広い第2の吸収コア層20の表面に到達できる。すなわち、第1の吸収コア層18に吸収されなかった体液を、第2の吸収コア層20にて吸収することができ、吸収体17が、体液が繰り返し排出される場合にも、排出された体液を安定的に吸収し得る体液繰り返し吸収性に優れる。なお、本発明において、第1の吸収コア層の幅方向の寸法は、第2の吸収コア層の幅方向の寸法と同じでも、第2の吸収コア層の幅方向の寸法よりも大きくてもよい。
本発明において、「第1の吸収コア層の幅方向の寸法」及び「第2の吸収層コアの幅方向の寸法」とは、第1の吸収コア層及び第2の吸収コア層の、幅方向の最外縁に挟まれる領域の最大長さを意味するものとして定義される。
(高吸収性ポリマー)
本発明において、高吸収性ポリマーは、吸収体における、排せつ物中の液体を吸収及び保持することを目的とするものであり、当該目的を達成できる範囲において、その種類は限定されるものではない。高吸収性ポリマーとしては、より具体的には、ポリアスパラギン酸塩系重合体、ポリアクリル酸ナトリウム系重合体、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体、デンプン−アクリル酸グラフト共重合体、アクリル酸−ビニルアルコール共重合体等を挙げることができる。
ここで、本発明においては、上記の重合体及び共重合体のなかでも、逆相懸濁重合による重合体又は共重合体の造粒物である高吸収性ポリマーを使用することが好ましい。逆相懸濁重合による重合体又は共重合体の造粒物である高吸収性ポリマーとは、界面活性剤又は乳化剤の存在下、重合性モノマーを含む組成物を油中水型のエマルジョンとして、重合反応を行うことにより得られる重合体又は共重合体の造粒物である。このような高吸収性ポリマーの造粒物は、同等の体積を有する真球状の高吸収性ポリマーよりも表面積が大きいため、高吸収性ポリマーの造粒物全体としての比表面積が大きく、高吸収性ポリマーの吸収速度が速くなる。そのような高吸収性ポリマーとしては、例えば、特開昭57−094011号公報に記載の製造方法により得られたものを挙げることができる。
(中間層)
上述のとおり、本実施形態の吸収体17における吸収コア21は、第1の吸収コア層18と、第2の吸収コア層20との間に、中間層19が介在している積層吸収コアである。このような構成を採用することにより、第1の吸収コア層18及び第2の吸収コア層20に挟まれた中間層19において、長手方向L及び幅方向Wに体液が通液しやすくなり、吸収体17と体液の接触面積を増大させうるので、吸収体17の体液繰り返し吸収性が優れる。また、後述するように、本実施形態においては、幅方向両端部Eにおいて、吸収体17が、第1のコアラップシート部分24と、中間層19とが接合している、接合部29を有している。ただし、本発明において、吸収コアは、中間層を有している態様に限定されるものではない。また、本発明において、中間層は、親水性及び液透過性を有する通液性不織布であることが好ましく、この通液性不織布は、熱可塑性合成繊維から構成されるエアスルー不織布であることが好ましい。中間層が通液性不織布であることにより、吸収体が吸水した場合においても通液性を確保することができる。また、一般に、熱可塑性合成繊維から構成されるエアスルー不織布は、嵩高でクッション性に優れるので、通液性不織布が熱可塑性合成繊維から構成されるエアスルー不織布であることにより、第1の吸収コア層及び第2の吸収コア層が膨潤した場合においても、中間層における体液の拡散性が阻害されにくく、吸収体が体液繰り返し吸収性に優れる。とりわけ、上記のエアスルー不織布は、繊維間が熱融着した不織布から構成されるので、外部からの荷重に対する一定の抵抗性を有し、吸収体に含まれる高吸収性ポリマーが吸水して膨潤した場合においても、吸収体の型崩れを効果的に防止することができる。
本発明においては、上記のエアスルー不織布を構成する熱可塑性合成繊維として、少なくとも繊維表面を構成する鞘成分として、熱可塑性樹脂を使用した、芯鞘型複合繊維を採用することが好ましい。繊維表面を構成する鞘成分として熱可塑性樹脂を採用することにより、繊維が熱融着特性を発揮するため、求められる中間層の物性にあわせて、芯成分として使用される樹脂成分を適宜選択できる。例えば、上記の芯鞘型複合繊維として、繊維表面を構成しない芯成分として、比較的強度の強い樹脂成分を使用した複合繊維を用いることにより、引張応力等に対して、より強固な耐性を有する中間層を提供することができる。ここで、芯成分及び鞘成分として用いることができる樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、アイオノマー樹脂等のポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタラート、ポリトリメチレンテレフタラート、ポリ乳酸等のポリエステル;ナイロン等のポリアミド等から適宜選択し、組み合わせて使用することができる。本実施形態においては、熱融着性及び引張強度を両立する目的から、鞘成分として、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂を用いることが好ましく、芯成分として、上記のポリオレフィン系樹脂、又はポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂を用いることが好ましい。
本発明において、中間層は、坪量が9g/m以上100g/m以下であることが好ましく、12g/m以上60g/m以下であることがより好ましい。また、本発明において、中間層の厚さは、0.1mm以上5mm以下であることが好ましく、0.15mm以上3mm以下であることがより好ましい。さらに、本発明において、中間層は、後述の、カンチレバー法により測定される剛軟度が、MD方向において、60mm以上160mm以下であることが好ましい。加えて、中間層のCD方向における30%引張強度は、0.3N/25mm以上6N/25mm以下であることが好ましい。中間層の坪量、厚さ、剛軟度、引張強度を上記の範囲内のものとすることにより、高吸収性ポリマーが吸水した後においても、中間層が通液性を確保できるとともに、吸収体の形状を良好に維持し、吸収体の型崩れを効果的に防止できる。
本実施形態において、中間層19には、比較的強い物理的強度が求められることから、中間層19には、後述するギア加工や、エンボス加工により、3次元の凹凸が形成されていない。中間層19を、ギア加工やエンボス加工の施されていないものとすることにより、引張応力等の外部からの荷重に対する抵抗性を高いものにできる。ただし、本発明においては、中間層の引張特性を損なわない範囲で、中間層に凹凸を形成し、中間層の見かけの嵩高さを高めたり、高吸収性ポリマーに対する保持性能を高めたりしてもよい。
(第2の吸収コア層)
本実施形態の吸収体17が備える吸収コア21は、中間層19の下面35側に保持される形で、第2の吸収コア層20を有しており、この第2の吸収コア層20は、中間層19及びコアラップシート26の間に挟持されている。第2の吸収コア層20の構成は、以下で特に述べる点を除き、基本的には、第1の吸収コア層18と同様である。なお、本発明において、第2の吸収コア層は、高吸収性ポリマーを含むとともに、必要に応じてパルプ繊維を含み、これら高吸収性ポリマー及びパルプ繊維の坪量は、第1の吸収コア層におけるこれらの坪量と同一でもよく、第1の吸収コア層におけるこれらの坪量よりも大きくてもよく、第1の吸収コア層におけるこれらの坪量よりも小さくてもよい。
図2に示すように、本実施形態において、第2の吸収コア層20は、長手方向Lに延設され、厚さ方向Tに高吸収性ポリマーの存在しない、2本の高吸収性ポリマー不存在領域28を備えている。ここで、高吸収性ポリマーは、吸水することによって膨潤し、ブロッキングによって液体を透過しにくくなる傾向にある。第2の吸収コア層20が、高吸収性ポリマー不存在領域28を備えていることにより、高吸収性ポリマー不存在領域28を介して体液が長手方向Lに拡散できるので、拡散した体液が吸収体17に浸透しやすくなり、吸収体17が体液繰り返し吸収性に優れる。とりわけ、本実施形態においては、第2の吸収コア層20が中間層19よりも着衣側面に位置しているため、吸収体17の着衣側面に滞留する体液を、吸収体17が吸収しやすくなる。なお、本発明において、高吸収性ポリマー不存在領域を備えた第2の吸収コア層が中間層よりも肌側面に位置している場合にも、高吸収性ポリマー不存在領域の存在により、肌側面から着衣側面に向けた体液の透過が促されると予測される。
本発明において、第2の吸収コア層における、高吸収性ポリマー不存在領域の設置数は、2本に限定されるものではなく、吸収体の吸収性能を維持しつつ、ブロッキングを効果的に防止する観点から、第2の吸収コア層の幅方向全幅に対して、1本以上4本以下であることが好ましく、2本又は3本であることが好ましい。本発明において、長手方向に延設される高吸収性ポリマー不存在領域が3本以上存在する場合、これらの高吸収性ポリマー不存在領域は、幅方向中心線を中心として、第2の吸収コア層に等間隔で設けられていることが好ましく、その幅は、5mm以上60mm以下であることが好ましい。
なお、本発明の吸収体において、高吸収性ポリマー不存在領域は、第2の吸収コア層に加えて、第1の吸収コア層に存在していてもよい。この場合において、第1の吸収コア層における高吸収性ポリマー不存在領域の設置数は、第2の吸収コア層における高吸収性ポリマー不存在領域の設置数よりも少なくとも多くともよく、第2の吸収コア層における高吸収性ポリマー不存在領域の設置数と同じでもよい。また、第1の吸収コア層における高吸収性ポリマー不存在領域の設置部位と、第2の吸収コア層における高吸収性ポリマー不存在領域の設置部位とは、幅方向Wにおいて互いに重複していてもよく、互いに異なっていてもよい。
本発明において、第1の吸収コア層及び/又は第2の吸収コア層に高吸収性ポリマー不存在領域が存在している場合、第1の吸収コア層及び/又は第2の吸収コア層の幅方向の寸法は、当該高吸収性ポリマー不存在領域を含む領域の幅方向の寸法を意味するものとする。
[コアラップシート]
図4は、本実施形態の吸収体17が備えるコアラップシート26の拡大斜視図である。上述のとおり、本実施形態におけるコアラップシート26は、吸収コア21の厚さ方向Tの上方及び下方において、吸収コア21を内包するように設けられるものである。コアラップシート26は、吸水性繊維同士が交絡した平坦な吸水性不織布であり、図4に示されているように、この吸水性不織布は、長手方向Lに沿って延在し、幅方向Wに並んで配置された複数の高密度部32と、長手方向Lに沿って延在し、複数の高密度部32のうち隣り合う高密度部32の間に配置される複数の低密度部33と、を有する。本実施形態の吸収体17が備えるコアラップシート26は、平坦なものである。このような平坦なコアラップシート26を備える吸収体17を用いた使い捨ておむつ1ではコアラップシート26とトップシート3との間に空隙が生じにくい。そのため、トップシート3に吸収された体液がコアラップシート26に移行しやすく、吸収体17に吸収されやすい。図4に示すように、本実施形態において、コアラップシート26は、一部の領域に反復して存在する凹凸を有しているものの、コアラップシート26の一面における凹部と凸部の高低差tは、厚さ方向Tにおいて、コアラップシート26の厚さdの約1倍である。なお、本発明において、コアラップシートが「平坦」とは、コアラップシートが反復して存在する凹凸を実質的に有さないか、反復して存在する凹凸を有するとしても、コアラップシートの一面における凹部と凸部の高低差が、厚さ方向において、コアラップシートの厚さの3倍以下、好ましくは2.5倍以下、より好ましくは1.2倍以下である状態をいう。本発明において、コアラップシートは、一枚の不織布から構成されていても、複数枚の不織布が互いに接合されることにより構成されていてもよく、吸収コアの厚さ方向の上方及び下方の少なくとも一方に設けられていればよい。
本実施形態においては、図3に示すように、吸収体17が体液を吸収して、高吸収性ポリマーが上面34及び下面35に向かって膨潤した場合においても、コアラップシート26が膨潤に対して追従することができ、高吸収性ポリマー、延いては吸収体17の吸収性能を高めることができる。
さらに、本実施形態におけるコアラップシート26の高密度部32は吸収体17が吸収した体液を長手方向Lに拡散させやすい。そのため、吸収体17の長手方向両端部近傍まで広く体液を吸収させることができ、それにより、体液を繰り返し吸収する場合での、繰り返し吸収性に優れる。
本発明において、吸水性繊維が交絡した吸水性不織布は、湿潤により繊維間の交絡が緩むと共に、湿潤により吸水性繊維自身も伸長しやすいため、コアラップシートに体液を吸収させることで、コアラップシートを比較的容易に伸長させることができる。さらに、コアラップシートの低密度部は荷重が加わった際に伸長しやすいので、高吸収性ポリマーが膨潤した場合においても、コアラップシートを伸長しやすくできる。
(高密度部及び低密度部)
図4に示すように、本実施形態においては、コアラップシート26が、長手方向Lに沿って延在し、幅方向Wに並んで配置された複数の高密度部32と、長手方向Lに沿って延在し、複数の高密度部32のうち隣り合う高密度部32の間に配置された複数の低密度部33と、を有しており、コアラップシート26の幅方向Wの両端部には、高密度部32が配置されている。本発明においては、隣接する高密度部の幅方向の距離が、0.1mm以上1mm以下であることが好ましく、隣接する低密度部の幅方向の距離が、0.3mm以上4mm以下であることが好ましい。隣接する1つずつの低密度部及び高密度部を1単位とする場合の、繰り返し単位の距離は、0.4mm以上5mm以下であることが好ましい。本発明において、コアラップシートの幅方向の両端部に高密度部が配置されている場合、幅方向の両端部に位置する高密度部の幅方向の寸法は、3mm以上20mm以下であることが好ましい。
本発明において、高密度部に位置する吸水性繊維は、長手方向に沿った配向を有しており、低密度部に位置する吸水性繊維は、高密度部に位置する繊維よりも配向性が低くなっていることが好ましい。これにより、吸水性繊維の密度の高い高密度部において、体液を長手方向に拡散させやすくなるとともに、低密度部は幅方向に伸長しやすくなる。
(吸水性不織布)
本発明の吸収体において、コアラップシートを構成する吸水性繊維は、再生セルロース繊維であることが好ましく、レーヨン繊維であることがより好ましい。レーヨン繊維等の再生セルロース繊維は、パルプ繊維と比較して、繊維の均一性(繊維長、繊維径等)に優れるため、コアラップシートの湿潤時における伸長性がより良好なものとなり、吸収体における高吸収性ポリマーの吸収性能が優れたものとなる。一方、レーヨン繊維等の再生セルロース繊維同士が交絡することにより形成される吸水性不織布は、吸収体の外部から荷重が加わった場合や、一定以上の変位量で伸長させようとする場合には、比較的高い引張張力が作用するので、吸収体が湿潤時においても型崩れを起こしにくい性質である、吸収体の湿潤時形態保持性を良好なものとすることができる。
また、本発明の吸収体において、コアラップシートを構成する吸水性不織布は、吸水性繊維から構成されるスパンレース不織布であることが好ましく、再生セルロース繊維(例えば、レーヨン繊維)から構成されるスパンレース不織布であることがより好ましい。ここで、コアラップシートとして使用可能なスパンレース不織布としては、不織布を構成する繊維が、主としてレーヨンであるスパンレース不織布を挙げることができるが、吸湿時の伸長特性の観点から、不織布を構成する繊維の少なくとも85質量%がレーヨンであるスパンレース不織布であることが好ましく、少なくとも90質量%がレーヨンであるスパンレース不織布であることがより好ましく、実質的にレーヨンのみからなるスパンレース不織布であることが更に好ましい。
なお、本発明において、スパンレース不織布を構成する再生セルロース繊維以外の繊維成分としては、任意の親水性繊維を挙げることができる。例えば、スパンレース不織布は、レーヨン繊維及びパルプ繊維を含むスパンレース不織布であってもよい。そのようなレーヨン繊維及びパルプ繊維を含むスパンレース不織布としては、レーヨン繊維80%以上100%以下の上層と、パルプ繊維80%以上100%以下の中間層と、レーヨン繊維80%以上100%以下の下層からなるスパンレース不織布を挙げることができる。本発明におけるコアラップシートは、坪量が15g/m以上200g/m以下であることが好ましく、25g/m以上150g/m以下であることがより好ましく、厚さdが0.1mm以上2mm以下であることが好ましく、0.2mm以上1.5mm以下であることがより好ましい。コアラップシートの坪量、及び厚さを上記の範囲内のものとすることにより、コアラップシートの伸長特性と強度が両立されたものとすることができる。
(第1のコアラップシート部分及び第2のコアラップシート部分)
本実施形態において、コアラップシート26は、吸収体17が厚さ方向Tに最大の寸法を有する部位における厚さ方向Tの中心を通り、幅方向W及び長手方向Lに平行な面である、吸収体17の厚さ方向中心面Tcよりも上側に位置する第1のコアラップシート部分24と、吸収体17の厚さ方向中心面Tcよりも下側に位置する第2のコアラップシート部分25と、を含む。上記のコアラップシート26は、積層吸収コアを幅方向Wに周回するように包み込むことにより、積層吸収コアを内包している。本実施形態によれば、上述した高密度部32が体液を長手方向に広く拡散することができるので、吸収体17が、体液繰り返し吸収性に優れる。また、高吸収性ポリマーが膨潤した場合においても、上述した低密度部33が伸長することにより、高吸収性ポリマーの吸収性能が高まる。
なお、本発明において、第1のコアラップシート部分及び第2のコアラップシート部分は、分離された別々のシートであってもよく、分離されない単一のシートの異なる部分を指すものであってもよい。第1のコアラップシート部分と、第2のコアラップシート部分とが、それぞれが分離された単一のシートを形成する場合、第1のコアラップシート部分及び第2のコアラップシート部分が、幅方向両端部において、長手方向に沿って接合されていてもよい。また、後述するように、第1のコアラップシート部分及び第2のコアラップシート部分は、複数のシートの少なくとも一部分が接合された状態のものであってもよい。
(中央シート部分及び外側シート部分)
本実施形態において、第1のコアラップシート部分24は、幅方向Wの中央よりに配置された中央シート部分22と、幅方向Wの両外側に配置された一対の外側シート部分23と、を備えている。そして、この中央シート部分22の幅方向Wの両端部は、上記一対の外側シート部分23それぞれの、中央シート部分22寄りの幅方向Wの端部と、厚さ方向Tに重畳し、長手方向Lに延在する一対の重畳部27において重なっている。第1のコアラップシート部分24が上記の構成を備えることにより、一対の重畳部27における吸水性繊維の繊維密度をより高くでき、当該一対の重畳部27において、長手方向Lに沿って、体液をより拡散しやすくできる。それにより、吸収体17が体液繰り返し拡散性に優れる。なお、図2に示すように、本実施形態において、外側シート部分23及び中央シート部分22は、互いに分離された異なるコアラップシートの少なくとも一部をそれぞれ構成するとともに、中央シート部分22が1枚のシートを構成し、第2のコアラップシート部分25と、一対の外側シート部分23とが、一体となってもう1枚のシートを構成するものとする。
本実施形態においては、図3に示すように、一対の重畳部27のそれぞれにおいて、一対の外側シート部分23のそれぞれが、中央シート部分22よりも上面34側に配置されているとともに、一対の外側シート部分23のそれぞれの、中央シート部分22側の縁部31は、中央シート部分22から離間している。このような構成を採用することにより、図3に示すように、積層吸収コアの幅方向中間部Cが体液を吸収して膨潤したとき、吸収体17の上面34が傾くことで、中央シート部分22に重畳する外側シート部分23の縁部31が中央シート部分22の表面から浮き上がり、外側シート部分23の縁部31を防漏壁として機能させることができる。
本実施形態においては、上述のとおり、第1の吸収コア層18の幅方向Wの寸法が、第2の吸収コア層20の幅方向Wの寸法よりも小さいものとなっているが、一対の重畳部27は、幅方向両端部Eに配置されている。このような構成を採用することにより、一対の重畳部27が存在する部位に第1の吸収コア層18に由来する高吸収性ポリマーが存在していないので、体液が一対の重畳部27を長手方向Lに拡散しつつ、第2の吸収コア層20に浸透しやすくなり、吸収体17の体液繰り返し吸収性が優れる。
本発明においては、コアラップシートの幅方向の両端部に高密度部が配置されていてもよい。例えば、中央シート部分を含むシートの幅方向の両端部に高密度部が配置され、外側シート部分を含むシートの幅方向の両端部に高密度部が配置されていることが好ましい。このような構成を採用することにより、一対の重畳部の吸水性繊維の繊維密度がより高いものとなって長手方向に沿った通液性がより改善し、一対の重畳部における液拡散性をより優れたものにでき、吸収体の体液繰り返し吸収性が優れる。
(接合部及び中間接合部)
図2に示すように、本実施形態においては、幅方向両端部Eにおいて、吸収体17が、第1のコアラップシート部分24と、中間層19とが接合している、接合部29を有している。幅方向両端部Eに接合部29を備えることにより、図3に示すように、吸収体17が吸水した場合においても、引張応力に対する抵抗性の高い中間層19により、コアラップシート26が支持されるので、吸収体17の湿潤時形態保持性が良好になる。また、本実施形態においては、第2の吸収コア層20が高吸収性ポリマー不存在領域28を有しているが、吸収体17は、この高吸収性ポリマー不存在領域28において、第2のコアラップシート26と、中間層19とが接合している中間接合部30を有している。これにより、吸収体17の湿潤時形態保持性が良好なものとなる。ただし、本発明においては、接合部が、第2のコアラップシート部分と中間層とが接合することにより形成されていてもよいし、中間接合部は、第1のコアラップシート部分と中間層とが接合することにより形成されていてもよい。
<吸収体の製造方法>
本発明の吸収体を製造するにあたっては、基本的に、従来の吸収体の製造方法によって製造すればよい。
本発明の吸収体が、上面側から下面側に向けて、第1の吸収コア層、中間層、第2の吸収コア層を、この順に積層した吸収コアが、下層のコアラップシート及び上層のコアラップシートにより包み込まれた構造を有するものである場合、以下に示す製造方法により製造することができる。
まず、下層のコアラップシート用の連続シートを長手方向Lに移動させつつ、ホットメルト接着剤を下層のコアラップシート用の連続シートの上に塗布する。次いで、高吸収性ポリマー供給装置から高吸収性ポリマーを、ホットメルト接着剤を塗布された下層のコアラップシート用の連続シートにおける幅方向Wの両端部分及び中央部分の上に長手方向Lに沿って散布する。次いで、両面にホットメルト接着剤が塗布された中間層19用の連続シートを、下層のコアラップシート用の高吸収性ポリマーの上に積層する。次いで、その積層物を長手方向Lに移動させつつ、他の高吸収性ポリマー供給装置から高吸収性ポリマーを、ホットメルト接着剤を塗布された中間層19用の連続シートにおける幅方向Wの両端部分及び中央部分の上に長手方向Lに沿って散布する。次いで、下層のコアラップシート用の連続シート上の高吸収性ポリマーの上に、ホットメルト接着剤を塗布した上層のコアラップシート用の連続シートを、ホットメルト接着剤を高吸収性ポリマー側にして積層する。そして、下層のコアラップシート用の連続シートにおける幅方向Wの両側部各を上層のコアラップシート用の連続シートの上に折り返した後、一対のプレスロールに積層物を通過させてプレスすることにより厚さを調整して、吸収体17を形成する。
また、本発明において、吸水性不織布の高密度部及び低密度部は、水流交絡により形成された不織布にギア加工を施すことにより形成されることが好ましい。このギア加工は、外周面に沿って、ロール幅方向に一定の間隔で、相互に平行に複数設けられた突稜と、隣り合う突稜の間の凹溝を有し、一方の延伸ロールの突稜が、他方の延伸ロールの凹溝に噛み合うように構成された上下一対の延伸ロールを備えた賦形装置の間に原反シートを装入して延伸することにより施されるものである。ここで、突稜の頂部と、凹溝の底部とに挟まれた部位が固定された状態で、隣接して固定された二つの部位の間に位置する部位が延伸されるため、突稜の頂部と凹溝の底部に固定された部位が高密度部となり、隣接する高密度部に挟まれる部位が低密度部となる。なお、通常、特に剛軟度の高い不織布にギア加工を施した場合、不織布の表面に凹凸が残存し、不織布が平坦にならないことがある。本発明においては、コアラップシートを構成する不織布の坪量、厚み、吸水性繊維の材質等を調整することにより、コアラップシートの剛軟度を調整し、ギア加工を施してもコアラップシートが平坦になるように調整することが好ましい。
本実施形態の吸収体17を用いて使い捨ておむつ1を製造する場合、上面34が肌側面に配置され、下面35が着衣側面に配置される。しかしながら、本発明の吸収体を備える吸収性物品は、吸収体の上面が着衣側面に配置され、下面が肌側面に配置されるよう構成されてもよく、吸水性不織布は、吸収コアとトップシートとの間に配置されても、吸収コアとバックシートの間に配置されてもよい。
以下、実施例を参照して本発明について詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示す実施例に何ら限定されるものではない。
[中間層A]
ポリエチレン(PE)/ポリプロピレン(PP)=50/50(鞘/芯)の鞘芯型複合繊維から、坪量40g/m、厚さ0.8mmのエアスルー不織布(繊度4.4dtex×繊維長51mm、ユニ・チャーム国光ノンウーヴン(株)製)を作製し、中間層Aとして用いた。中間層Aに対しては、いわゆる、ギア加工やエンボス加工等の処理を行わず、中間層Aは平坦なものであった。
[コアラップシートA(「コアラップA」)]
坪量43g/m、厚さ0.4mmのレーヨンスパンレース不織布(レーヨン100質量%、繊度1.7dtex×繊維長40mm、サウス・パシフィック・ビスコース(株)製)を作製し、この不織布の原反に対してギア加工を施して、長手方向に沿って延在し、幅方向に並んで配置された複数の高密度部と、複数の高密度部のうち、隣り合う高密度部の間に配置された低密度部を有する、平坦なコアラップシートAを作製した。コアラップシートAの幅方向の両端部には、高密度部が配置されていた。幅方向の両端部を除き、高密度部の幅は約0.2mmであり、低密度部の幅は約0.5mmであった。
[コアラップシートB(「コアラップB」)]
坪量45g/m、厚さ0.4mmのスパンレース不織布(サウス・パシフィック・ビスコース(株)製の1.7dtex×41mmのレーヨン繊維100%の上層(坪量11g/m)と、インターナショナル・ペーパー社製のパルプ繊維100%の中間層(坪量23g/m)と、サウス・パシフィック・ビスコース社製の1.7dtex×41mmのレーヨン繊維100%の下層(坪量11g/m)とからなるスパンレース不織布)を作製し、この不織布の原反に対してギア加工を施して、長手方向に沿って延在し、幅方向に並んで配置された複数の高密度部と、複数の高密度部のうち、隣り合う高密度部の間に配置された低密度部を有する、平坦なコアラップシートBを作製した。コアラップシートBの幅方向の両端部には、高密度部が配置されていた。幅方向の両端部を除き、高密度部の幅は約0.2mmであり、低密度部の幅は約0.55mmであった。
[コアラップシートC(「コアラップC」)]
コアラップシートCとして、坪量10g/m、厚さ0.2mmの、親水化処理されたSMS不織布(CNC International社製)を用いた。
[コアラップシートD(「コアラップD」)]
コアラップシートDとして、坪量60g/m、厚さ1mmのエアレイド不織布(王子キノクロス(株)製、商品名:キノクロス)を用いた。
以上のコアラップシート及び中間層を、以下の試験法により評価した。結果を表1に示す。
[不織布の評価]
本実施例においては、不織布として作製された中間層及びコアラップシートAからDについて、以下の評価試験を行うことにより、各不織布の特性を評価した。なお、仮に、吸収性物品に備えられる吸収体から不織布を採取してそれらの特性を評価する場合、コールドスプレーを吸収体に噴射して、ホットメルト接着剤の接合力を低下させるか、有機溶媒を使用してホットメルト接着剤を溶解し、吸収体から各不織布を剥離して、各評価試験に必要な寸法に切断すればよい。
(引張強度)
乾燥時(Dry)及び湿潤時(Wet)における引張強度は、製造したコアラップシートを長手方向がCD方向となり、試料幅25mm×長さ75mmの大きさとなるように裁断して試料を得た後、これを、乾燥時の試料については、20℃、相対湿度65%雰囲気の条件下で24時間放置して乾燥状態にし、湿潤時の資料については、チャック間隔50mmに相当する試料の質量の250%に相当する蒸留水を霧状に吹き付けて1分間放置し、20℃、相対湿度65%雰囲気の条件下で、「オートグラフ AG−50NXPlus HS」(島津システムソリューションズ(株)製)を用いて、チャック間隔50mm、引張速度50mm/分で測定したときの引張力(N)を意味する。これらの引張強度は、5回の測定の平均値を採用した。なお、引張強度については、不織布を30%伸長させた場合の引張強度(「30%引張強度」)、最大引張強度を測定すると同時に、最大伸度として、最大引張強度を発揮する伸度を測定し、最大伸度に対して0%の伸度となる0%伸度の地点と、最大伸度に対して50%の伸度となる50%伸度の地点とにおける、変位量及び引張強度それぞれの差から「前半弾性率」を算出し、50%伸度の地点と、最大伸度の地点とにおける、変位量及び引張強度それぞれの差から「後半弾性率」を算出した。
(剛軟度)
剛軟度は、表面をポリテトラフルオロエチレン(PTFE)でコーティングした、水平な上面と、45°の斜面を有する、木製のカンチレバー試験機を、最小目盛り1mm、長さ30mmの竹製定規とともに使用し、MD方向の寸法が200mm、CD方向の寸法が25mmとなるように不織布を裁断した試料片を用いて実施した(n=5)。より具体的には、試料片の表面を上にして、試料片の短辺が、剛軟度試験機の上面の、斜面に面した端辺と平行になるように、試料片を載置した上で、竹製定規で試料片を軽く押さえながら、斜面方向へと試料片を滑らせ、試料片が自重で折れ曲がったときの移動距離(mm)を測定し、同様の測定を、裏面を上にして行って、表裏の平均をとることにより実施した。
(坪量)
坪量の測定は、不織布サンプルとして、100mm×100mmのサイズに切り出された3個の試験片を用意して、これらの質量を直示天秤(例えば、研精工業(株)製、電子天秤HF−300)で測定し、3個の試験片の質量の平均値をもとに算出された、不織布の単位面積当たりの質量(g/m)を、不織布の坪量とした。
(厚さ)
不織布の厚さの測定は、不織布厚み計「大栄科学機器製作所製 UF−60A」にて測定した(測定子φ44mm、測定荷重0.49N)。10個の試料片の平均値を厚みとした。
以上の結果を表1に示す。
Figure 2020028677
[不織布特性についての検討]
(コアラップシートについて)
表1に示されるように、コアラップシートCは、30%引張強度が強すぎるため、不織布としての伸度が低く、コアラップシートとして使用された際に高吸収性ポリマーの膨潤を阻害する可能性が懸念された。コアラップシートDについては、引張強度が低いものの、一定以上の強度で破断が生じてしまい、高吸収性ポリマーを十分に保持できない可能性が懸念された。これに対して、コアラップシートA及びBは、30%引張強度が低く、伸度も大きいが、コアラップシートとして用いられた場合における膨潤初期に該当すると想定される前半弾性率に比べ、膨潤後期に該当すると想定される後半弾性率が高いため、高吸収性ポリマーの膨潤を阻害しにくく、吸収性能に優れることが予測される一方で、型崩れを起こしにくく、湿潤時形態保持性に優れることが予測された。
(中間層について)
表1に示されるように、中間層Aは、湿潤時と乾燥時とで、30%引張強度、最大引張強度、最大伸度、前半弾性率、及び後半弾性率がほぼ同等であった。この結果から、中間層Aを備えた吸収体は、体液繰り返し吸収性に優れることが予測された。
[吸収体の作製]
上記のとおり作製した中間層及びコアラップシートそれぞれの試料から、表2に示す組み合わせで、下記のように実施例1及び2、並びに比較例1及び2の吸収体を作製した。
(1)下層のコアラップシート用の不織布を幅140mm×長さ400mmにカットし、スパイラルコーターを用いて、その上面の全面にホットメルト接着剤を坪量7g/mにて塗布する。
(2)下層のコアラップシート用の不織布の上面における幅方向の中央部の幅100mmの範囲に、幅10mmの高吸収性ポリマー不存在領域が30mmの距離を置いて2本設けつつ、高吸水性ポリマー(住友精化(株)製、アクアキープ)を坪量155g/mにて均一に散布する。
(3)坪量40g/mのエアスルー不織布(中間層用)を幅100mm×長さ400mmにカットし、スパイラルコーターを用いて、その両面かつ全面にホットメルト接着剤を坪量7g/mにて塗布する。
(4)上記(3)のエアスルー不織布を上記(2)の下層のコアラップシート用の不織布の上に置く。そのエアスルー不織布の上面における幅方向の中央部の幅100mmの範囲に高吸水性ポリマー(住友精化(株)製、アクアキープ)を坪量225g/mにて均一に散布する。
(5)上層のコアラップシート用の不織布を幅100mm×長さ400mmにカットし、スパイラルコーターを用いて、その片面の全面にホットメルト接着剤を坪量7g/mにて塗布する。
(6)上層のコアラップシート用の不織布を、ホットメルト接着剤を塗布された面を下にして、上記(4)のエアスルー不織布の上面に置く。そして、下層のコアラップシート用の不織布の幅方向の両側各20mmの部分を内側に折り込んで封をする。それにより、吸収体が形成される。
(7)その後、吸収体の厚さが2.5mmになるようにプレス圧が調整されたプレス機で、吸収体をプレスする。それにより、厚さが揃った吸収体が製造される。
Figure 2020028677
得られた吸収体について、吸収性能、及び体液繰返し吸収性を評価した。その結果、比較例1及び2の吸収体に比べて、実施例1及び2の吸収体は、吸収性能に優れるとともに、コアラプシートが高密度部と低密度部を備えていることに対応して、体液繰り返し吸収性に優れたものであった。
L 長手方向
W 幅方向
C 幅方向中間部
E 幅方向両端部
T 厚さ方向
Tc 厚さ方向中心面
1 使い捨ておむつ
3 トップシート
5 バックシート
7 防漏壁
9 弾性部材
15 テープファスナ
17 吸収体
18 第1の吸収コア層
19 中間層
20 第2の吸収コア層
21 吸収コア
22 中央シート部分
23 外側シート部分
24 第1のコアラップシート部分
25 第2のコアラップシート部分
26 コアラップシート
27 重畳部
28 高吸収性ポリマー不存在領域
29 接合部
30 中間接合部
31 縁部
32 高密度部
33 低密度部
34 上面
35 下面

Claims (10)

  1. 上面及び下面と、互いに直交する長手方向、幅方向、及び厚さ方向と、を有し、
    吸収コアと、前記吸収コアにおける前記厚さ方向の上方及び下方の少なくとも一方に設けられたコアラップシートと、を有する吸収体であって、
    前記吸収コアが、高吸収性ポリマーを含み、
    前記コアラップシートは、吸水性繊維同士が交絡した平坦な吸水性不織布であり、
    前記吸水性不織布は、
    前記長手方向に沿って延在し、前記幅方向に並んで配置された複数の高密度部と、
    前記長手方向に沿って延在し、前記複数の高密度部のうち隣り合う高密度部の間に配置された複数の低密度部と、を有する、吸収体。
  2. 前記吸収コアが、前記上面から前記下面に向かって、第1の吸収コア層、中間層、及び第2の吸収コア層が、この順に積層された積層吸収コアである、請求項1に記載の吸収体。
  3. 前記中間層が、親水性及び液透過性を有する通液性不織布である、請求項2に記載の吸収体。
  4. 前記通液性不織布が、熱可塑性合成繊維から構成されるエアスルー不織布である、請求項3に記載の吸収体。
  5. 前記吸収体は、前記第2の吸収コア層に、前記長手方向に延設され、前記厚さ方向に高吸収性ポリマーの存在しない高吸収性ポリマー不存在領域を更に備える、請求項2から4のいずれか1項に記載の吸収体。
  6. 前記コアラップシートは、
    前記吸収体の厚さ方向中心面よりも上側に位置する第1のコアラップシート部分と、
    前記吸収体の厚さ方向中心面よりも下側に位置する第2のコアラップシート部分と、を含み、
    前記コアラップシートは、前記積層吸収コアを内包する、請求項2から5のいずれか1項に記載の吸収体。
  7. 前記第1のコアラップシート部分は、
    前記幅方向の中央よりに配置された中央シート部分と、
    前記幅方向の両外側に配置された一対の外側シート部分と、を備え、
    前記第1のコアラップシート部分は、前記中央シート部分が、前記一対の外側シート部分のそれぞれと、前記厚さ方向に重畳している、一対の重畳部であって、前記長手方向に延びているものを備えている、請求項6に記載の吸収体。
  8. 前記第1の吸収コア層の前記幅方向の寸法が、前記第2の吸収コア層の前記幅方向の寸法よりも小さく、
    前記第1の吸収コア層が、前記幅方向中間部に配置されている、請求項7に記載の吸収体。
  9. 前記吸収体が、前記幅方向の両端に配置される幅方向両端部と、前記幅方向両端部に挟まれる幅方向中間部に区画され、
    前記一対の重畳部が、前記幅方向両端部に配置されている、請求項8に記載の吸収体。
  10. 前記コアラップシートの前記幅方向の両端部に前記高密度部が配置されている、請求項7から9のいずれか1項に記載の吸収体。
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