JP6851349B2 - 吸収体 - Google Patents

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Description

本発明は、吸収体に関する。
高吸収性ポリマー(SAP;Super Absorbent Polymer)の比率の高い吸収体(SAPシートとも称される)を具備する吸収性物品が知られている。
例えば、特許文献1には、高吸収性ポリマー及び接着剤を含有してなる吸収コア層が、不織布により、吸収コア層の上方及び下方から挟持された構造を有する吸収体であって、吸収コア層が、所定の中間層により、第1の吸収コア層と第2の吸収コア層とに分割されている吸収体が開示されている。
国際公開第2011/136087号
高吸収性ポリマーの比率の高い吸収体では、高吸収性ポリマーが体液を吸収して膨潤したとき、高吸収性ポリマーを内包するコアラップシートの内側に形成される領域の容積が小さ過ぎる場合には、高吸収性ポリマーの膨潤が制限されて、吸収性能が低くなる。ところが、特許文献1に記載の吸収体においては、上層のコアラップシートと下層のコアラップシートとが相互に結合されていないため、高吸収性ポリマーが膨潤しても、上層のコアラップシートと下層のコアラップシートとによって膨潤が制限されにくい。そのため、この吸収体では、高吸収性ポリマーの吸収性能の低下を抑えることは可能あった。しかし、この吸収体では、上層及び下層のコアラップシートと中間層とが相互に結合されていないため、高吸収性ポリマーの膨潤により、上層及び下層のコアラップシートと中間層とが互いに離れてしまい、外力による変形に弱くなり、吸収体が体液を吸収した状況における型崩れのし難さである、湿潤時形態保持性が悪化するおそれがあった。
また、湿潤時形態保持性を改善するため、上層及び下層のコアラップシートと中間層とを相互に結合すると、上層及び下層のコアラップシートの内側に形成される領域の容積が制限されるので、高吸収性ポリマーの膨潤が抑制されてしまい、高吸収性ポリマーの吸収性能が低下するおそれがある。
さらに、特許文献1に記載の吸収体では、上層及び下層のコアラップシートと中間層とを相互に結合すると、体液を繰り返し吸収したとき、膨潤した第1の吸収コア層の高吸収性ポリマーと第2の吸収コア層の高吸収性ポリマーとにより中間層が両側から押圧されてつぶれる可能性がある。その場合、中間層の繊維間の空隙が減少して液透過性が低下してしまい、体液が中間層を介して第2の吸収コア層へ到達し難くなるおそれがある。すなわち、繰り返し体液を吸収した場合の体液吸収性能である、体液繰返し吸収性にも改善の余地があった。
したがって、本発明は、以上の課題にかんがみてなされたものであり、湿潤時形態保持性に優れるとともに、高吸収性ポリマーの吸収性能が高く、体液繰返し吸収性に優れる吸収体を提供することを目的とする。
本発明の発明者らは、上記課題にかんがみ、鋭意研究を行った。その結果、熱融着不織布である中間層を備える積層吸収コアと、コアラップシートとを有し、少なくとも一方面側のコアラップシートが、互いに交絡した所定繊維長の吸水性繊維を含む吸水性不織布を有し、中間層と、コアラップシートの少なくとも一部が接合している吸収体であって、吸水性不織布が乾燥時に比べて湿潤時に伸長しやすく、中間層が湿潤時及び乾燥時において、同等の伸長特性を有する吸収体によれば、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
具体的には、本発明は、第1面及び第2面と、互いに直交する長手方向、幅方向、及び厚さ方向と、を有し、上記第1面から上記第2面に向かって、第1の吸収コア層、中間層、及び第2の吸収コア層が、この順に積層された積層吸収コアと、コアラップシートとを有する吸収性物品用の吸収体であって、上記第1の吸収コア層及び上記第2の吸収コア層が高吸収性ポリマーを含み、上記コアラップシートは、上記吸収体の厚さ方向中心面よりも第1面側に位置する第1のコアラップシート部分と、吸収体の厚さ方向中心面よりも第2面側に位置する第2のコアラップシート部分とを含み、上記第1のコアラップシート部分は、互いに交絡した繊維長25mm以上の吸水性繊維を含む吸水性繊維からなる吸水性不織布を有し、上記吸収体は、上記中間層及び上記第1のコアラップシート部分が接合している接合部を有し、上記吸水性不織布の湿潤時引張試験における伸度が乾燥時引張試験における伸度よりも大きく、湿潤時引張試験における引張強度が乾燥時引張試験における引張強度よりも低く、上記中間層が、複数の熱可塑性合成繊維が融着した熱融着不織布であり、上記熱融着不織布の湿潤時引張試験における伸度及び引張強度が、それぞれ、乾燥時引張試験における伸度及び引張強度の90%以上110%以下の範囲内である、吸収体を提供する。
本発明によれば、湿潤時形態保持性に優れるとともに、高吸収性ポリマーの吸収性能が高く、体液繰返し吸収性に優れる吸収体を提供することができる。
本発明の実施形態に係る吸収体17を備えるテープ止めタイプの使い捨ておむつ1の平面展開図である。 図1のW−W面における、体液吸収前の吸収体17の断面図である。 図1のW−W面における、体液吸収後の吸収体17の断面図である。 本発明の実施形態に係る吸収体17が備えるコアラップシート26の拡大斜視図である。
<本発明の態様>
本発明は、以下に示す態様に関するものである。
[第1の態様]
(構成)
本発明の第1の態様は、第1面及び第2面と、互いに直交する長手方向、幅方向、及び厚さ方向と、を有し、上記第1面から上記第2面に向かって、第1の吸収コア層、中間層、及び第2の吸収コア層が、この順に積層された積層吸収コアと、コアラップシートとを有する吸収性物品用の吸収体であって、上記第1の吸収コア層及び上記第2の吸収コア層が高吸収性ポリマーを含み、上記コアラップシートは、上記吸収体の厚さ方向中心面よりも第1面側に位置する第1のコアラップシート部分と、吸収体の厚さ方向中心面よりも第2面側に位置する第2のコアラップシート部分とを含み、上記第1のコアラップシート部分は、互いに交絡した繊維長25mm以上の吸水性繊維を含む吸水性繊維からなる吸水性不織布を有し、上記吸収体は、上記中間層及び上記第1のコアラップシート部分が接合している接合部を有し、上記吸水性不織布の湿潤時引張試験における伸度が乾燥時の伸度よりも大きく、湿潤時引張試験における引張強度が乾燥時引張試験における引張強度よりも低く、上記中間層が、複数の熱可塑性合成繊維が融着した熱融着不織布であり、上記熱融着不織布の湿潤時引張試験における伸度及び引張強度が、それぞれ、乾燥時引張試験における伸度及び引張強度の90%以上110%以下の範囲内である、吸収体である。
(効果)
本発明の第1の態様の吸収体が具備する中間層は、複数の熱可塑性合成繊維が融着した、湿潤時引張試験における伸度及び引張強度が、乾燥時引張試験における伸度及び引張強度の90%以上110%以下の範囲内である不織布からなり、当該中間層は、吸水してもその伸長特性に変化が少ない。ここで、本発明の第1の態様においては、第1のコアラップシート部分が、上記中間層に接合されている。そのため、高吸収性ポリマーが吸水し、膨潤することで、第1のコアラップシート部分が伸長(変形)しても、伸長(変形)し難い中間層により、吸収体全体としての変形を抑制することができる。それにより、吸収体が、湿潤時において形態を保持する湿潤時形態保持性に優れる。
また、中間層は、熱可塑性繊維同士が融着しており、乾燥時と湿潤時で荷重に対する特性が変化しにくいので、湿潤時に中間層が伸長しにくいとともに、荷重を受けた場合、例えば、第1の吸収コア層及び第2の吸収コア層の高吸収性ポリマーが吸水して膨張することによって荷重を受けた場合であっても、中間層が潰れにくい。したがって、上記吸収体は、高吸収性ポリマーが膨潤した条件下においても、中間層が、体液の透過性である通液性に優れ、体液の拡散性を阻害しにくいので、吸収体が、体液を繰り返し吸収する体液繰返し吸収性に優れる。
さらに、本発明の第1の態様の吸収体が具備するコアラップシートのうち、少なくとも第1のコアラップシート部分は、互いに交絡した繊維長25mm以上の吸水性繊維を含む吸水性繊維からなり、湿潤時引張試験における伸度が乾燥時引張試験における伸度と比べて大きく、湿潤時引張試験における引張強度が乾燥時引張試験における引張強度よりも低い吸水性不織布を有している。吸水性不織布からなる第1のコアラップシート部分は、体液を吸収した湿潤時には伸長しやすい性質を有するが、第1面が肌側面の場合、吸収体が吸水すると、第1のコアラップシート部分は、第1面側から浸透してきた体液を吸収して、比較的容易に伸長する。また、第1面が着衣側面の場合、吸収体が吸水すると、第1のコアラップシート部分は、吸収体を透過して、吸収体の着衣側面に保持される体液を吸収して、比較的容易に伸長する。よって、第1のコアラップシート部分が伸長することにより、高吸収性ポリマーの吸収性能を高めることができる。
[第2の態様]
(構成)
本発明の第2の態様は、上記繊維長25mm以上の吸水性繊維が、再生セルロース繊維である、上記第1の態様に記載の吸収体である。
(効果)
再生セルロース繊維は、パルプ繊維と比較して、繊維の均一性(繊維長、繊維径等)に優れる。よって、繊維長が25mm以上の吸水性繊維が再生セルロース繊維である場合には、パルプ繊維である場合と比較して、吸水性不織布が吸水により伸長しやすくなり、高吸収性ポリマーの吸収性能が高まる一方で、一定割合以上の伸度で吸水性不織布を伸長させようとする場合には、比較的大きな引張強度が作用するので、吸収体が、上述の湿潤時形態保持性に優れる。
[第3の態様]
(構成)
本発明の第3の態様は、上記吸水性不織布が、スパンレース不織布である、上記第1又は第2の態様に記載の吸収体である。
(効果)
本発明の第3の態様によれば、吸水性不織布を、繊維間での交絡が生じやすいスパンレース不織布としたので、吸水性不織布が伸長しやすくなり、高吸収性ポリマーの吸収性が高まる。
[第4の態様]
(構成)
本発明の第4の態様は、上記熱融着不織布が、エアスルー不織布である、上記第1乃至第3のいずれかの態様に記載の吸収体である。
(効果)
エアスルー不織布は、嵩高でクッション性に優れるので、第1の吸収コア層及び第2の吸収コア層が膨潤した場合においても、中間層の通液性が阻害されにくく、吸収体が、体液繰返し吸収性に優れる。
[第5の態様]
(構成)
上記吸水性不織布が、上記長手方向に沿って延在し、上記幅方向に並んで配置された複数の高密度部と、上記長手方向に沿って延在し、上記複数の高密度部のうちの隣り合う高密度部の間に配置された複数の低密度部と、を有する、上記第1乃至第4のいずれかの態様に記載の吸収体である。
(効果)
本発明の第5の態様によれば、吸水性不織布が、長手方向に沿って配置された、高密度部と低密度部とを交互に有する。複数の高密度部は、体液を長手方向に拡散しやすく、そして複数の低密度部は、吸水性不織布を、吸収体の幅方向に伸長しやすくすることができる。ここで、第1面が肌側面の場合、第1のコアラップシート部分が、第1面側から浸透してきた体液を吸収して、体液を長手方向に拡散しやすくする。また、第1面が着衣側面の場合、吸収体が吸水すると、第1のコアラップシート部分は、吸収体を透過して、吸収体の着衣側面に保持される体液を吸収して、体液を長手方向に拡散しやすくする。これにより、吸収体が、その長手方向に沿って広範囲で体液を吸収しやすくなることで吸収体の吸収面積率が高くなり、その結果、吸収体が、上述の体液繰り返し吸収性に優れる。
[第6の態様]
(構成)
本発明の第6の態様は、上記吸収体が、上記幅方向の両端に配置される幅方向両端部と、上記幅方向両端部に挟まれる幅方向中間部とに区画され、上記吸収体が、上記幅方向中間部に、上記中間層と、上記第1のコアラップシート部分及び第2のコアラップシート部分の少なくとも一方とが接合されている中間接合部を備える、上記第1乃至第5のいずれかの態様に記載の吸収体である。
(効果)
本発明の第6の態様によれば、吸収体が、第1のコアラップシート部分及び第2のコアラップシート部分の少なくとも一方と、乾燥時及び湿潤時に伸長しにくい中間層とが接合されている中間接合部を有するので、吸収体が乾燥時形態保持性及び湿潤時形態保持性に優れる。
[第7の態様]
(構成)
本発明の第7の態様は、上記中間接合部を構成している上記第1のコアラップシート部分又は第2のコアラップシート部分と接している、上記第1の吸収コア層及び上記第2の吸収コア層のうちの一方は、高吸収性ポリマーが上記厚さ方向に存在しない高吸収性ポリマー不存在領域を有し、上記中間接合部が、上記高吸収性ポリマー不存在領域と上記厚さ方向に重畳している、上記第6の態様に記載の吸収体である。
(効果)
本発明の第7の態様においては、中間接合部を構成している第1のコアラップシート部分又は第2のコアラップシート部分と接している、第1の吸収コア層又は第2の吸収コア層に、高吸収性ポリマー不存在領域が存在するので、高吸収性ポリマーが膨潤した場合にも、高吸収性ポリマー不存在領域を介して体液が吸収体内部に浸透するため、吸収体の体液繰り返し吸収性に優れる。さらに、上記中間接合部が、高吸収性ポリマー不存在領域と厚さ方向に重畳していることにより、高吸収性ポリマーが膨潤した場合にも、上記中間接合部が接合構造を維持し、吸収体の湿潤時形態保持性が優れる。
[第8の態様]
(構成)
本発明の第8の態様は、上記高吸収性ポリマー不存在領域が、上記長手方向に延設されている、上記第7の態様に記載の吸収体である。
(効果)
本発明の第8の態様によれば、高吸収性ポリマー不存在領域を介して体液が長手方向に拡散するので、吸収体の吸収面積率が高く、体液繰り返し吸収性に優れる。
[第9の態様]
(構成)
本発明の第9の態様は、上記第1面が、肌側面であり、上記第2面が、着衣側面である、上記第1乃至第8のいずれかの態様に記載の吸収体である。
(効果)
本発明の第9の態様によれば、吸水性不織布を有する第1のコアラップシート部分が肌側面側に配置されることになるので、体液が吸収体に吸収される前に、吸水性不織布を透過して、体液の一部が吸水性不織布に浸透することとなり、体液の吸収時に、第1のコアラップシート部分がより伸長しやすくなる。
[第10の態様]
(構成)
本発明の第10の態様は、上記第1のコアラップシート部分が、上記幅方向の中央よりに配置された中央シート部分と、上記幅方向の両外側に配置された一対の外側シート部分とを備え、上記第1のコアラップシート部分は、上記中央シート部分が、上記一対の外側シート部分のそれぞれと、上記厚さ方向に重畳している、一対の重畳部であって、上記長手方向に延びているものを備えている、上記第9の態様に記載の吸収体である。
(効果)
本発明の第10の態様によれば、第1のコアラップシート部分が、長手方向に延びている一対の重畳部を有しており、この一対の重畳部は繊維密度が高いので、吸収体の吸収面積率が高く、体液の繰り返し吸収性に優れる。
[第11の態様]
(構成)
本発明の第11の態様は、上記一対の重畳部のそれぞれにおいて、上記一対の外側シート部分のそれぞれが、上記中央シート部分よりも上記上面側に配置されているとともに、上記一対の外側シート部分のそれぞれの、上記中央シート部分側の縁部は、上記中央シート部分から離間している、上記第10の態様に記載の吸収体である。
(効果)
本発明の第11の態様によれば、積層吸収コアの幅方向中間部が体液を吸収して膨潤したとき、吸収体上面が傾くことで、中央シート部分に重畳する外側シート部分の縁部が中央シート部分の表面から浮き上がり、起立したような状態になる。これにより、外側シート部分の上記縁部を防漏壁として機能させることができる。
[第12の態様]
(構成)
本発明の第12の態様は、上記吸収体が、上記幅方向の両端に配置される幅方向両端部と、上記幅方向両端部に挟まれる幅方向中間部とに区画され、上記吸収体が、上記幅方向両端部のそれぞれに上記接合部を備える、上記第1乃至第11のいずれかの態様に記載の吸収体である。
(効果)
本発明の第12の態様によれば、接合部が、吸収体の幅方向両端部のそれぞれに位置していることにより、吸収体の吸水時に、中間層が、幅方向両端部において、第1のコアラップシート部分を支持することとなり、吸収体の湿潤時形態保持性が優れる。
[第13の態様]
(構成)
本発明の第13の態様は、上記第1の吸収コア層の上記幅方向の寸法は、上記第2の吸収コア層の上記幅方向の寸法よりも小さい、上記第12の態様に記載の吸収体である。
(効果)
本発明の第13の態様によれば、接合部の位置する部位に第1の吸収コア層に由来する高吸収性ポリマーが存在していないので、高吸収性ポリマーの吸水に伴う膨潤により、接合部の機械的な強度が損なわれづらく、吸収体の湿潤時形態保持性に優れる。
[第14の態様]
(構成)
本発明の第14の態様は、上記コアラップシートは、湿潤時引張試験及び乾燥時引張試験のそれぞれにおいて30%以上の伸度を有し、上記湿潤時引張試験における30%伸長時引張強度が、上記乾燥時引張試験における30%伸長時引張強度の25%以下である、上記第1乃至第13のいずれかの態様に記載の吸収体である。
(効果)
本発明の第14の態様によれば、コアラップシートが湿潤時引張試験における30%伸長時引張強度が、乾燥時引張試験における30%伸長時引張強度よりも小さいので、高吸収性ポリマーの膨潤にコアラップシートが追従しやすく、高吸収性ポリマーの吸収性能が高まる。また、コアラップシートの乾燥時引張試験における30%伸長時引張強度が、湿潤時引張試験における30%伸長時引張強度よりも大きいので、乾燥時形態保持性に優れる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る吸収体17を備えるテープ止めタイプの使い捨ておむつ1(以下、単に「使い捨ておむつ」ともいう)の平面展開図であり、図2は、図1のW−W面における、体液吸収前の吸収体17の断面図であり、図3は、図1のW−W面における、体液吸収後の吸収体17の断面図である。なお、図1及び図2に示すように、本実施形態の吸収体17は、第1面34及び第2面35を有するとともに、互いに直交する長手方向L、幅方向W、及び厚さ方向Tを有し、幅方向Wに沿って幅方向両端部E及び幅方向中間部Cに区分される。ここで、幅方向中間部Cは、幅方向Wにおける最大の寸法を有する部位における幅方向Wの中心点を中心として、幅方向Wの約70%に及ぶ領域を指し、その両外側の左右のそれぞれ約15%の領域を幅方向両端部Eとする。また、使い捨ておむつ1における長手方向L、幅方向W、及び厚さ方向Tは、吸収体17における長手方向L、幅方向W、及び厚さ方向Tと一致するものとする。本発明の吸収性物品は、テープ止めタイプの使い捨ておむつに限定されず、例えば、パンツタイプの使い捨ておむつ、尿取りパッド、軽失禁パッド、生理用パッド、パンティライナであってもよい。
使い捨ておむつ1は、液透過性のトップシート3と、液不透過性のバックシート5と、トップシート3及びバックシート5の間に配置された本実施形態の吸収体17を備え、さらに、弾性部材9を備える防漏壁7、テープファスナ15等を備えている。また、本実施形態においては、吸収体17の第1面34が使い捨ておむつ1のトップシート3側に、第2面35が使い捨ておむつ1のバックシート5側に位置するように、トップシート3及びバックシート5の間に配置される。しかしながら、本発明においては、吸収体の第1面が吸収性物品のバックシート側に配置され、吸収体の第2面が吸収性物品のバックシート側に配置されるものであってもよい。
<吸収体>
図1に示すように、本実施形態の吸収体17は、使い捨ておむつ1用に用いられるものである。そして、図2に示すように、本実施形態の吸収体17は、第1面34から第2面35に向かって、第1の吸収コア層18、中間層19、及び第2の吸収コア層20が、この順に積層された積層吸収コア21と、コアラップシート26とを有し、第1の吸収コア層18及び第2の吸収コア層20が高吸収性ポリマーを含む。上記コアラップシート26は、吸収体17の厚さ方向Tに最大の寸法を有する部位における厚さ方向Tの中心を通り、幅方向W及び長手方向Lに平行な面である、吸収体17の厚さ方向中心面Tcよりも第1面34側に位置する第1のコアラップシート部分24と、吸収体17の厚さ方向中心面Tcよりも第2面35側に位置する第2のコアラップシート部分25とを含む。本実施形態において、吸収体17は、中間層19と、第1のコアラップシート部分24及び第2のコアラップシート部分25とが接合している接合部29を有している。
本発明において、第1のコアラップシート部分は、互いに交絡した繊維長25mm以上の吸水性繊維を含む吸水性繊維からなる吸水性不織布を有し、上記吸水性不織布の湿潤時引張試験における伸度は、乾燥時引張試験における伸度よりも大きく、湿潤時引張試験における引張強度が乾燥時引張試験における引張強度よりも低く、上記中間層が、複数の熱可塑性合成繊維が融着した熱融着不織布であり、上記熱融着不織布の湿潤時引張試験における伸度及び引張強度が、それぞれ、乾燥時引張試験における伸度及び引張強度の90%以上110%以下の範囲内のものである。
上述のとおり、本実施形態においては、上記の中間層19は、吸水してもその伸長特性に変化が少なく、第1のコアラップシート部分24が、上記中間層19に接合されている。そのため、図3に示すように、吸収性ポリマーが吸水し、膨潤することで、第1のコアラップシート部分24が伸長(変形)しても、伸長(変形)し難い中間層19により、吸収体17全体としての変形を抑制することができる。それにより、吸収体17が、湿潤時において形態を保持する湿潤時形態保持性に優れる。
また、本実施形態の吸収体17が具備する中間層19は、熱可塑性繊維同士が融着しており、乾燥時と湿潤時で荷重に対する特性が変化しにくいので、湿潤時に中間層が伸長しにくいとともに、図3に示すように、荷重を受けた場合、例えば、第1の吸収コア層18及び第2の吸収コア層20の高吸収性ポリマーが吸水して膨張することによって荷重を受けた場合であっても、中間層19が潰れにくい。したがって、上記吸収体17は、高吸収性ポリマーが膨潤した条件下においても、中間層19が、体液の透過性である通液性に優れ、体液の拡散性を阻害しにくいので、吸収体17が、体液を繰り返し吸収する体液繰返し吸収性に優れる。
さらに、本実施形態の吸収体17が具備するコアラップシート26のうち、少なくとも第1のコアラップシート部分24は、互いに交絡した繊維長25mm以上の吸水性繊維を含む吸水性繊維からなり、湿潤時引張試験における伸度が乾燥時引張試験における伸度と比べて大きく、湿潤時引張試験における引張強度が乾燥時引張試験における引張強度よりも低い吸水性不織布を有している。吸水性不織布からなる第1のコアラップシート部分24は、体液を吸収した湿潤時には伸長しやすい性質を有するが、図3に示すように、吸収体17が吸水すると、第1のコアラップシート部分24は、第1面34側から浸透してきた体液を吸収して、比較的容易に伸長する。よって、第1のコアラップシート部分24が伸長することにより、高吸収性ポリマーの吸収性能を高めることができる。
なお、本発明の吸収体は、その厚みが0.8mm以上3mm以下のものであることが好ましい。
[コアラップシート]
図2に示すように、本実施形態の吸収体17において、コアラップシート26は、第1のコアラップシート部分24と、第2のコアラップシート部分25とを含み、第1のコアラップシート部分24は、吸水性繊維からなる吸水性不織布を有する。本実施形態において、コアラップシート26は、積層吸収コア21を幅方向Wに周回するように包み込むことにより、積層吸収コア21を内包している。
(第1のコアラップシート部分)
図2に示すように、本実施形態の吸収体17においては、第1のコアラップシート部分24が、第2のコアラップシート部分25とともに、積層吸収コア21を内包している。第1のコアラップシート部分24は、第2のコアラップシート部分25から分離された別個のシートである。第1のコアラップシート部分24と第2のコアラップシート部分25とは、幅方向Wの両端部が長手方向Lに沿って互いに接合されている。ただし、本発明において、第1のコアラップシート部分は、第2のコアラップシート部分と接合されていなくてもよいし、第2のコアラップシート部分と一体となって構成する単一のシートの一部分であってもよい。更に、第1のコアラップシート部分及び第2のコアラップシート部分の少なくとも一方は、複数のシートの少なくとも一部分が接合された状態のものであってもよい。
本発明において、第1のコアラップシート部分は、坪量が15g/m以上200g/m以下であることが好ましく、25g/m以上150g/m以下であることがより好ましく、厚さが0.1mm以上2mm以下であることが好ましく、0.2mm以上1.5mm以下であることがより好ましい。第1のコアラップシート部分の坪量、及び厚さを上記の範囲内のものとすることにより、第1のコアラップシート部分の伸長特性と強度が両立されたものとすることができる。
(接合部)
本実施形態の吸収体17は、幅方向両端部Eにおいて、後述する中間層19と、第1のコアラップシート部分24及び第2のコアラップシート部分25のそれぞれが接合している接合部29を有する。本実施形態においては、吸水してもその伸長特性に変化が少ない中間層19が、第1のコアラップシート部分24及び第2のコアラップシート部分25と接合されていることにより、図3に示すように、高吸収性ポリマーが吸水し、膨潤することで、第1のコアラップシート部分24及び第2のコアラップシート部分25が伸長(変形)しても、伸長(変形)し難い中間層19により、吸収体17全体としての変形を抑制することができる。よって、吸収体17が、湿潤時において形態を保持する湿潤時形態保持性に優れる。なお、本発明において、接合部は、中間層及び第1のコアラップシート部分及び第2のコアラップシート部分とが接合されて形成されるものに限定されず、中間層と、第1のコアラップシート部分及び第2のコアラップシート部分のいずれか一方とが接合されて形成されていてもよい。ただし、接合部は、第1のコアラップシート部分及び第2のコアラップシート部分の両者が、中間層と接合して形成されている場合のほうが、第1のコアラップシート部分及び第2のコアラップシート部分の一方が、中間層と結合して形成されている場合よりも、吸収体の湿潤時形態保持性の点でより好ましい。
本実施形態の吸収体17においては、接合部29が幅方向両端部Eに位置している。幅方向両端部Eに接合部29を備えることにより、図3に示すように、吸収体17が吸水した場合においても、引張応力に対する抵抗性の高い中間層19により、コアラップシート26が支持されるので、吸収体17の湿潤時形態保持性が良好になる。ただし、本発明において、接合部の位置は、吸収体の幅方向両端部Eに限定されるものではない。
(吸水性不織布)
本実施形態の吸収体17においては、第1のコアラップシート部分24が上述の吸水性不織布を有している。吸水性不織布が、交絡により形成されているので、吸水に伴って、吸水性不織布の繊維間の結合が弱まりやすい。また、吸水性繊維は、吸水した際に伸びやすい。さらに、吸水性繊維が、繊維長25mm以上の十分に長い吸水性繊維を含んでいるので、吸水性繊維間の結合力が弱まった際に、吸水性不織布が破断することなく、容易に伸長するとともに、吸水性繊維の伸長により吸水性不織布が伸長しやすい。さらに、吸水性不織布が、乾燥時に比べて、湿潤時に伸長しやすい特性を有することにより、吸水前に外力が加わった場合の吸収体17の型崩れが防止されるとともに、吸水後には、吸水性不織布が伸長しやすい。よって、吸収体17が吸水すると、第1のコアラップシート部分24は、肌側面側から浸透してきた体液、又は着衣側面に滞留する体液を吸収するとともに、高吸収性ポリマーの膨潤に追従して、比較的容易に伸長する。これにより、第1のコアラップシート部分が伸長することにより、高吸収性ポリマーの吸収性能を高めることができる。
本実施形態の吸収体17は、第1のコアラップシート部分24が湿潤時に伸長しやすい性質を有することにより、図3に示すように、第1の吸収コア層18が体液を吸収して、高吸収性ポリマーが第1面34に向かって膨潤した場合においても、第1のコアラップシート部分24が膨潤に対して追従することができ、高吸収性ポリマー、延いては吸収体17の吸収性能を高めることができる。なお、本実施形態においては、第2のコアラップシート部分25も上記の特性を備える吸水性不織布を有していており、図3に示すように、第2の吸収コア層20が体液を吸収して、高吸収性ポリマーが第2面35に向かって膨潤した場合においても、第2のコアラップシート部分25が膨潤に対して追従することができ、吸収体17の吸収性能を高めることができる。ただし、本発明においては、第2のコアラップシート部分は、必ずしも吸水性不織布を有していなくてもよい。
本発明において、吸水性不織布は、湿潤時引張試験及び乾燥時引張試験のそれぞれにおいて30%以上の伸度を有し、湿潤時引張試験における、吸水性不織布を30%伸長した際の引張強度である、30%伸長時引張強度が、前記乾燥時引張試験における30%伸長時引張強度の25%以下であることが好ましい。これにより、高吸収性ポリマーの膨潤にコアラップシートが追従しやすく、高吸収性ポリマーの吸収性能が高まるとともに、吸収体が、吸水前において、型崩れを起こしづらい性質である、乾燥時形態保持性にも優れる。
より具体的には、本発明において、吸水性不織布の湿潤時引張試験における最大伸度は、CD方向において、50%以上200%以下であることが好ましく、CD方向における30%引張強度は、0.01N/25mm以上1N/25mm以下であることが好ましく、CD方向における最大引張強度は、1N/25mm以上15N/25mm以下であることが好ましい。また、吸水性不織布の乾燥時引張試験における最大伸度は、CD方向におおいて、40%以上190%以下であることが好ましく、CD方向における30%引張強度は、0.1N/25mm以上5N/25mm以下であることが好ましく、CD方向における最大引張強度は、1.2N/5mm以上20N/25mm以下であることが好ましい。なお、本発明において、吸水性不織布のCD方向は、吸収性物品の幅方向Wに対応することが好ましい。
本発明において、吸水性不織布を構成する吸水性繊維に含まれる、繊維長25mm以上の吸水性繊維は、再生セルロース繊維(例えば、レーヨン繊維)であることが好ましく、レーヨン繊維であることがより好ましい。レーヨン繊維等の再生セルロース繊維は、パルプ繊維と比較して、繊維の均一性(繊維長、繊維径等)に優れるため、第1のコアラップシート部分の湿潤時における伸長性がより良好なものとなり、吸収体における高吸収性ポリマーの吸収性能が優れたものとなる。一方、レーヨン繊維等の再生セルロース繊維同士が交絡することにより形成される吸水性不織布は、吸収体の外部から荷重が加わった場合や、一定以上の変位量で伸長させようとする場合には、比較的高い引張張力が作用するので、吸収体の湿潤時形態保持性を良好なものとすることができる。
また、本発明の吸収体において、第1のコアラップシート部分が有する吸水性不織布は、吸水性繊維から構成されるスパンレース不織布であることが好ましく、再生セルロース繊維から構成されるスパンレース不織布であることがより好ましい。スパンレース不織布は、繊維間での交絡が生じやすい不織布であるので、吸水性不織布が伸長しやすくなり、高吸収性ポリマーの吸収性が高まる。
この場合において、上記吸水性繊維は、繊維長25mm未満の吸水性繊維を含んでいてもよいが、主として繊維長25mm以上の吸水性繊維を含んでいること好ましく、繊維長25mm以上の吸水性繊維のみからなることがより好ましい。このような吸水性繊維から構成されるスパンレース不織布としては、不織布を構成する繊維が、主としてレーヨンであるスパンレース不織布を挙げることができるが、吸湿時の伸長特性の観点から、不織布を構成する繊維の少なくとも85質量%がレーヨンであるスパンレース不織布であることが好ましく、少なくとも90質量%がレーヨンであるスパンレース不織布であることがより好ましく、レーヨンのみからなるスパンレース不織布であることが更に好ましい。
なお、本発明において、スパンレース不織布を構成する再生セルロース繊維以外の繊維成分としては、任意の親水性繊維を挙げることができる。そのような親水性不織布としては、パルプ繊維を挙げることができる。例えば、スパンレース不織布は、レーヨン繊維及びパルプ繊維を含むスパンレース不織布であってもよい。そのようなレーヨン繊維及びパルプ繊維を含むスパンレース不織布としては、レーヨン繊維80%以上100%以下の上層と、パルプ繊維80%以上100%以下の中間層と、レーヨン繊維80%以上100%以下の下層からなるスパンレース不織布を挙げることができる。
(高密度部及び低密度部)
図4は、第1のコアラップシート部分24が有する吸水性不織布の拡大斜視図である。図4に示されているように、本実施形態の吸収体17が備える吸水性不織布は、長手方向Lに沿って延在し、幅方向Wに並んで配置された、吸水性繊維の繊維密度が高い、複数の高密度部32と、長手方向Lに沿って延在し、複数の高密度部32のうち隣り合う高密度部32の間に配置される、吸水性繊維の繊維密度が低い、複数の低密度部33と、を有する。複数の高密度部32は体液を長手方向Lに拡散しやすいため、第1のコアラップシート部分24が、肌側面側から浸透してきた体液を吸収して、体液を長手方向Lに拡散しやすくする。これにより、吸収体17の長手方向Lの両端部近傍まで広く体液を吸収させることができることにより、本実施形態の吸収体17の、長手方向L及び幅方向Wを含む面の面積の全体に対する、体液を吸収した部分の面積の割合である、吸収面積率が高くなり、その結果、吸収体17が、上述の体液繰り返し吸収性に優れる。また、本実施形態において、複数の低密度部33は、吸水性不織布を、吸収体17の幅方向Wに伸長しやすくすることができる。このため、本実施形態の吸収体17が備える高吸収性ポリマーの吸収性能を高めることができる。
なお、本発明の吸収体においては、第1面が肌側面側に配置される態様に限定されず、着衣側面側に配置される場合も想定されるが、第1面が着衣側面の場合、吸収体が吸水すると、第1のコアラップシート部分は、吸収体を透過した体液を吸収して、体液を長手方向に拡散しやすくする。
本実施形態において、吸水性不織布は、図4に示されるように、幅方向Wに隣接する高密度部32に、凸部と凹部が位置する形で、反復して存在する凹凸を有していており、コアラップシート26の一面における凹部と凸部の高低差tが、厚さ方向Tにおいて、コアラップシート26の厚さdの約1倍になっている。本発明において、凹部と凸部の高低差は、コアラップシートの厚さdの3倍以下であることが好ましく、2.5倍以下であることがより好ましく、1.2倍以下であることが更に好ましい。
本発明においては、隣接する高密度部の幅方向の距離が、0.1mm以上1mm以下であることが好ましく、隣接する低密度部の幅方向の距離が、0.3mm以上4mm以下であることが好ましい。隣接する1つずつの低密度部及び高密度部を1単位とする場合の、繰り返し単位の距離は、0.4mm以上5mm以下であることが好ましい。また、吸水性不織布の幅方向の両端部には、高密度部が配置されることが好ましいが、この場合、幅方向の両端部に位置する高密度部の幅方向の寸法は、3mm以上20mm以下であることが好ましい。
本発明においては、高密度部に位置する吸水性繊維は、長手方向に沿った配向を有しており、低密度部に位置する吸水性繊維は、高密度部に位置する繊維よりも配向性が低くなっていることが好ましい。これにより、吸水性繊維の密度の高い高密度部において、体液を長手方向に拡散させやすくなる。
(中央シート部分及び外側シート部分)
本実施形態において、第1のコアラップシート部分24は、幅方向Wの中央よりに配置された中央シート部分22と、幅方向Wの両外側に配置された一対の外側シート部分23と、を備えており、この中央シート部分22の幅方向Wの両端部は、上記一対の外側シート部分23それぞれの、中央シート部分22寄りの幅方向Wの端部と、厚さ方向Tに重畳し、長手方向Lに延在する、一対の重畳部27において重なっている。第1のコアラップシート部分24が上記の構成を備えることにより、一対の重畳部27における吸水性繊維の繊維密度をより高くすることができ、当該一対の重畳部27において、長手方向Lに沿って、体液をより拡散しやすくできる。それにより、吸収体17が体液繰り返し拡散性に優れる。なお、本実施形態においては、中央シート部分22が1枚のシートを構成し、第2のコアラップシート部分25と、一対の外側シート部分23とが、一体となってもう1枚のシートを構成する。
図3に示すように、本実施形態においては、一対の重畳部27のそれぞれにおいて、一対の外側シート部分23のそれぞれが、中央シート部分22よりも第1面34側に配置されているとともに、一対の外側シート部分23のそれぞれの、中央シート部分22側の縁部31は、中央シート部分22から離間している。このような構成を採用することにより、積層吸収コア21の幅方向中間部Cが体液を吸収して膨潤したとき、吸収体17の第1面34が傾くことで、中央シート部分22に重畳する外側シート部分23の縁部31が中央シート部分22の表面から浮き上がり、外側シート部分23の縁部31を防漏壁として機能させることができる。
なお、本発明において、「外側シート部分」及び「中央シート部分」は、第1のコアラップシート部分に備えられるものであるが、外側シート部分及び中央シート部分は、互いに分離された異なるコアラップシートの少なくとも一部をそれぞれ構成するものであることが好ましい。また、本発明においては、第1のコアラップシート部分と、第2のコアラップシート部分とは、それぞれが分離された単一のシートを形成し、第1のコアラップシート部分及び第2のコアラップシート部分が、幅方向両端部において、長手方向に沿って接合されていてもよい。
本実施形態における吸収体17は、上述の第1の吸収コア層18の幅方向Wの寸法が、第2の吸収コア層20の幅方向Wの寸法よりも小さいものであるが、さらに、一対の重畳部27が、幅方向両端部Eに配置されているものである。このような構成を採用することにより、一対の重畳部27が存在する部位に第1の吸収コア層18に由来する高吸収性ポリマーが存在していないので、体液が一対の重畳部27を長手方向Lに拡散しつつ、第2の吸収コア層20に浸透しやすくなり、吸収体17の体液繰り返し吸収性が優れる。
さらに、本実施形態においては、中央シート部分22の幅方向Wの両端部に高密度部32が配置され、外側シート部分23を含むシートの幅方向Wの両端部に高密度部32が配置されている。このような構成を採用することにより、一対の重畳部27の吸水性繊維の繊維密度がより高いものとなって長手方向Lに沿った通液性がより改善し、一対の重畳部27における液拡散性をより優れたものにでき、吸収体17の体液繰り返し吸収性が優れる。
なお、図3に示すように、本実施形態においては、中央シート部分22は、一枚のシートを構成し、外側シート部分23は、第2のコアラップシート部分25と一体となって、一枚のシートを構成する。よって、本実施形態においては、中央シート部分22に対応するシートと、外側シート部分23及び第2のコアラップシート部分25により構成されるシートとが、長手方向Lに延在する一対の重畳部27を形成することとなる。ただし、本発明におけるコアラップシートの構成は、このような構成に限定されるものではない。
(第2のコアラップシート部分)
本実施形態の吸収体17は、吸収体17の厚さ方向中心面Tcよりも第2面35側に位置する第2のコアラップシート部分25を有する。本実施形態において、第2のコアラップシート部分25を構成する不織布については、第1のコアラップシート部分24と同様に、吸水性不織布から構成されており、第1のコアラップシート部分24及び第2のコアラップシート部分25の両者が吸水性不織布から構成されているが、本発明の第2のコアラップシート部分は、吸水性不織布を有するものに限定されるわけではない。
(中間接合部)
図2に示すように、本実施形態において、吸収体17は、幅方向中間部Cに、後述する中間層19と第2のコアラップシート部分25とが接合されている中間接合部30を備える。これにより、吸収体17が乾燥時形態保持性及び湿潤時形態保持性に優れる。しかしながら、本発明において、中間接合部は、第1のコアラップシートと中間層とが接合することにより形成されるものであってもよい。
[積層吸収コア]
本実施形態の吸収体17が具備する積層吸収コア21は、第1の吸収コア層18、中間層19、及び第2の吸収コア層20が、接着剤を介して、この順に積層されたものである。本実施形態において、積層吸収コア21は、長手方向Lの寸法が幅方向Wの寸法よりも長い、略矩形状の平面形状と、一定の厚さを有する略直方体状の形状であるが、本発明における積層吸収コアの形状は、このような形状に限定されるものではなく、積層吸収コアの液を吸収し、保持する機能を阻害しない範囲で、任意の平面形状を採用することができる。後述するように、本発明の積層吸収コアが備える第1の吸収コア層及び第2の吸収コア層は、高吸収性ポリマーを含み、必要に応じてパルプ繊維を含むことが好ましい。本発明の吸収体全体における高吸収性ポリマーの坪量は、50g/m以上500g/m以下であることが好ましく、パルプ繊維の坪量は、0g/m以上1000g/m以下であることが好ましい。また、本発明の吸収体全体に含まれる高吸収性ポリマーの坪量と、パルプ繊維の坪量の比は、1:6から6:0であることが好ましい。なお、本発明において、必要に応じて積層吸収コアの形成に用いられる接着剤としては、例えば、ホットメルト接着剤を挙げることができる。本発明の吸収体は、積層吸収コアの形成に接着剤を必要とするものに必ずしも限定されない。
(第1の吸収コア層)
本実施形態の吸収体17が備える第1の吸収コア層18は接着剤で担持された高吸収性ポリマーを含むが、この第1の吸収コア層18は、吸収体17において、中間層19及び第1のコアラップシート部分24に、挟持された状態にある。本実施形態の吸収体17が備える第1の吸収コア層18において、高吸収性ポリマーは、平面方向に略均一に配置されている。本発明において、第1の吸収コア層における高吸収性ポリマーの坪量は、25g/m以上250g/m以下であることが好ましい。高吸収性ポリマーの坪量を上記の範囲内のものとすることにより、本発明の吸収体が、排せつ物中の体液を十分に吸収できるとともに、膨潤した高吸収性ポリマーによりブロッキングが生じることを一定程度抑制することができる。また、本発明において、第1の吸収コア層はパルプ繊維を有していてもよく、その場合におけるパルプ繊維の坪量は、0g/mより大きく500g/m以下であることが好ましい。第1の吸収コア層にパルプ繊維を含有させることにより、吸収体の吸収速度を高めることができる一方で、パルプ繊維を含有させない場合には、吸収体を薄型のものに構成することができる。第1の吸収コア層における高吸収性ポリマーの坪量と、パルプ繊維の坪量との比は、1:6から6:0であることが好ましい。
本実施形態の吸収体17において、第1の吸収コア層18の幅方向Wの寸法は、長手方向Lの全長において、後述する第2の吸収コア層20の幅方向Wの寸法よりも小さい。ここで、第1の吸収コア層18は、その幅方向Wの中心線が、おおむね、吸収体17の幅方向Wの中心線と重なるように配置されており、第1の吸収コア層18の幅方向Wの両端部が、第2の吸収コア層20の幅方向Wの各端部よりも幅方向Wの中央よりに位置している。本実施形態においては、このような構成を採用することにより、体液が第1の吸収コア層18に吸収され難くなった場合でも、第1の吸収コア層18の表面を体液が幅方向Wに伝って、幅の広い第2の吸収コア層20の表面に到達できる。すなわち、第1の吸収コア層18に吸収されなかった体液を、第2の吸収コア層20にて吸収することができ、吸収体17が、体液が繰り返し排出される場合にも、排出された体液を吸収し得る、体液繰り返し吸収性に優れる。さらに、上述のとおり、本実施形態においては、接合部29が幅方向両端部Eに設けられているが、接合部29の位置する部位に、第1の吸収コア層18及び第2の吸収コア層20に由来する高吸収性ポリマーが存在していないので、高吸収性ポリマーの吸水に伴う膨潤により、接合部29の機械的な強度が損なわれづらく、吸収体17の湿潤時形態保持性に優れたものとなる。
なお、本発明において、「第1の吸収コア層の幅方向の寸法」及び「第2の吸収層コアの幅方向の寸法」とは、第1の吸収コア層及び第2の吸収コア層の、幅方向の最外縁に挟まれる領域の最大長さを意味するものとして定義される。本発明において、第1の吸収コア層の幅方向の寸法は、第2の吸収コア層の幅方向の寸法よりも大きくてもよく、第2の吸収コア層の幅方向の寸法と同じであってもよい。同様に、本発明において、「第1の吸収コア層の長手方向の寸法」及び「第2の吸収層コアの長手方向の寸法」とは、第1の吸収コア層及び第2の吸収コア層の、長手方向の最外縁に挟まれる領域の最大長さを意味する。本発明において、第1の吸収コア層の長手方向の寸法は、第2の吸収コア層の長手方向の寸法よりも大きくても小さくてもよく、第2の吸収コア層の長手方向の寸法と同じであってもよい。
(高吸収性ポリマー)
本発明の吸収体が具備する高吸収性ポリマーは、吸収体において、排せつ物中の液体を吸収及び保持することを目的とするものであり、当該目的を達成できる範囲において、その種類は限定されるものではない。本発明において、高吸収性ポリマーとしては、より具体的には、ポリアスパラギン酸塩系重合体、ポリアクリル酸ナトリウム系重合体、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体、デンプン−アクリル酸グラフト共重合体、アクリル酸−ビニルアルコール共重合体等を挙げることができる。
ここで、本発明においては、上記の重合体及び共重合体のなかでも、逆相懸濁重合による重合体又は共重合体の造粒物である高吸収性ポリマーを使用することが好ましい。逆相懸濁重合による重合体又は共重合体の造粒物である高吸収性ポリマーとは、界面活性剤又は乳化剤の存在下、重合性モノマーを含む組成物を油中水型のエマルジョンとして、重合反応を行うことにより得られる重合体又は共重合体の造粒物である。このような高吸収性ポリマーの造粒物は、同等の体積を有する真球状の高吸収性ポリマーよりも表面積が大きいため、高吸収性ポリマーの造粒物全体としての比表面積が大きく、高吸収性ポリマーの吸収速度が速くなる。そのような高吸収性ポリマーとしては、例えば、特開昭57−094011号公報に記載の製造方法により得られたものを挙げることができる。
(中間層)
図2に示すように、本実施形態の吸収体17における積層吸収コア21は、第1の吸収コア層18と、第2の吸収コア層20との間に、複数の熱可塑性合成繊維が融着した熱融着不織布である、中間層19が介在している。本実施形態においては、この中間層19が、乾燥時と湿潤時とで荷重に対する特性が変化しにくいので、湿潤時に中間層19が伸長しにくいとともに、図3に示すように、第1の吸収コア層18及び第2の吸収コア層20の高吸収性ポリマーが吸水して膨張することによって荷重を受けた場合であっても、中間層19が潰れにくい。したがって、本実施形態に係る吸収体17は、高吸収性ポリマーが膨潤した条件下においても、中間層19が長手方向L及び幅方向Wに体液を通液しやすくなって通液性に優れ、体液の拡散性を阻害しにくいので、吸収体17と体液の接触面積が増大して、吸収体17が体液繰返し吸収性に優れる。
本実施形態において、中間層19には、比較的強い物理的強度が求められることから、中間層19は、後述するギア加工や、エンボス加工により、3次元の凹凸が形成されていないものとなっている。中間層19を、ギア加工やエンボス加工の施されていないものとすることにより、引張応力等の外部からの荷重に対する抵抗性を高いものにできる。ただし、本発明においては、湿潤時引張試験における伸度及び引張強度が、乾燥時引張試験における伸度及び引張強度の90%以上110%以下の範囲内となる限りにおいて、中間層に凹凸を形成し、中間層の見かけの嵩高さを向上させたり、高吸収性ポリマーの保持性能を向上させたりしてもよい。
なお、本発明において、中間層を構成する熱融着不織布は、湿潤時引張試験における伸度及び引張強度が、それぞれ、乾燥時引張試験における伸度及び引張強度の90%以上110%以下の範囲内である。本発明において、上記の熱融着不織布は、熱可塑性合成繊維から構成されるエアスルー不織布であることが好ましい。また、熱融着不織布は、必要に応じて親水化処理がなされていることが好ましい。エアスルー不織布は、嵩高でクッション性に優れるので、第1の吸収コア層及び第2の吸収コア層が膨潤した場合においても、中間層の通液性が阻害されにくく、本発明の吸収体が、体液繰返し吸収性に優れる。
本発明においては、上記のエアスルー不織布を構成する熱可塑性合成繊維として、少なくとも繊維表面を構成する鞘成分として熱可塑性樹脂を使用した、芯鞘型複合繊維を用いることが好ましい。繊維表面を構成する鞘成分として熱可塑性樹脂を使用することにより、繊維が熱融着特性を発揮するため、求められる中間層の物性にあわせて、芯成分として使用される樹脂成分を適宜選択できる。例えば、上記の芯鞘型複合繊維として、繊維表面を構成しない芯成分として、比較的強度の強い樹脂成分を使用した複合繊維を用いることにより、引張応力等に対して、より強固な耐性を有する中間層を提供することができる。ここで、芯成分及び鞘成分として用いることができる樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、アイオノマー樹脂等のポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタラート、ポリトリメチレンテレフタラート、ポリ乳酸等のポリエステル;ナイロン等のポリアミド等から適宜選択し、組み合わせて使用することができる。本発明においては、熱融着性及び引張強度を両立する目的から、鞘成分として、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂を用いることが好ましく、芯成分として、上記のポリオレフィン系樹脂、又はポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂を用いることが好ましい。
本発明における、上記の熱融着不織布の湿潤時引張試験における最大伸度は、CD方向において、20%以上150%以下であることが好ましく、CD方向における30%引張強度は、0.3N/25mm以上6N/25mm以下であることが好ましく、CD方向における最大引張強度は、5N/25mm以上30N/25mm以下であることが好ましい。また、本発明における、上記の熱融着不織布の乾燥時引張試験における最大伸度は、CD方向において、20%以上150%以下であることが好ましく、CD方向における30%引張強度は、0.3N/25mm以上6N/25mm以下であることが好ましく、CD方向における最大引張強度は、5N/25mm以上30N/25mm以下であることが好ましい。熱融着不織布の伸度及び引張強度を上記の範囲内のものとすることにより、吸収体が湿潤時形態保持性及び体液繰り返し吸収性に優れる。
本発明において、中間層は、坪量が9g/m以上100g/m以下であることが好ましく、12g/m以上60g/m以下であることがより好ましい。また、中間層の厚さは、0.1mm以上5mm以下であることが好ましく、0.15mm以上3mm以下であることがより好ましい。さらに、中間層は、後述の、カンチレバー法により測定される剛軟度が、MD方向において、60mm以上160m以下であることが好ましい。本発明において、中間層の坪量、厚さ、剛軟度を上記の範囲内のものとすることにより、吸収体が湿潤時形態保持性及び体液繰り返し吸収性に優れる。
(第2の吸収コア層)
本実施形態の吸収体17が備える積層吸収コア21は、接着剤を介して、一定量の高吸収性ポリマーが担持された、第2の吸収コア層20を有し、この第2の吸収コア層20は、中間層19及び第2のコアラップシート部分25に挟持されるが、以下に述べる高吸収性ポリマー不存在領域28に関する構成を除き、第2の吸収コア層20の構成は、第1の吸収コア層18と同様のものである。なお、本発明において、第2の吸収コア層における高吸収性ポリマー及びパルプ繊維の坪量は、第1の吸収コア層と同一でもよく、第1の吸収コア層よりも大きくてもよく、第1の吸収コア層よりも小さくてもよい。
(高吸収性ポリマー不存在領域)
図2に示すように、本実施形態において、第2の吸収コア層20は、長手方向Lに延設されて、その一方端部から他方端部に至り厚さ方向Tに高吸収性ポリマーの存在しない、2本の高吸収性ポリマー不存在領域28を備えている。ここで、高吸収性ポリマーは、吸水することによって膨潤し、ブロッキングによって液体を透過しづらくなる傾向にある。本実施形態において、第2の吸収コア層20が、高吸収性ポリマー不存在領域28を備えており、これが着衣側面側に存在しているので、吸収体17に浸透して、吸収体17のバックシート5寄りの部分に滞留する体液を、吸収体17が吸収しやすくなる。なお、本発明において、第1の吸収コア層に高吸収性ポリマー不存在領域が存在してもよいし、第2の吸収コア層が肌側面に存在してもよい。それらの場合、すなわち、高吸収性ポリマー不存在領域が、中間層よりも肌側面側に位置している場合にも、高吸収性ポリマー不存在領域の存在により、体液が長手方向に拡散できるので、拡散した体液が吸収体に浸透しやすくなり、肌側面から着衣側面に向けた体液の透過が促される。
本発明における、第1の吸収コア層及び第2の吸収コア層の少なくとも一方の吸収コア層における、高吸収性ポリマー不存在領域の設置数は、吸収体の吸収性能を維持しつつ、ブロッキングを効果的に防止する観点から、上記少なくとも一方の吸収コア層の幅方向全幅に対して、1本以上4本以下であることが好ましく、2本又は3本であることが好ましい。第1の吸収コア層又は第2の吸収コア層に高吸収性ポリマー不存在領域が3本以上存在する場合、高吸収性ポリマー不存在領域は、第1の吸収コア層又は第2の吸収コア層に等間隔で設けられていることが好ましく、高吸収性ポリマー不存在領域の幅は、5mm以上60mm以下であることが好ましい。
なお、本発明において、高吸収性ポリマー不存在領域が、第1の吸収コア層及び第2の吸収コア層の両者に設けられている場合、第1の吸収コア層における高吸収性ポリマー不存在領域の設置数は、第2の吸収コア層における高吸収性ポリマーの設置数よりも少なくとも多くともよく、第2の吸収コア層における高吸収性ポリマーの設置数と同じでもよい。また、第1の吸収コア層における高吸収性ポリマー不存在領域の設置部位と、第2の吸収コア層における高吸収性ポリマー不存在領域の設置部位は、幅方向において互いに重複していてもよく、互いに異なっていてもよい。
本発明において、第1の吸収コア層及び第2の吸収コア層の少なくとも一方の吸収コア層に、高吸収性ポリマー不存在領域が存在している場合、上記の少なくとも一方の吸収コア層の幅方向の寸法は、当該高吸収性ポリマー不存在領域を含む領域の幅方向の寸法を意味するものとする。
本実施形態においては、中間接合部30が第2のコアラップシート部分25と中間層19とが接合しており、高吸収性ポリマー不存在領域28が第2の吸収コア層20に存在しているが、高吸収性ポリマー不存在領域28と中間接合部30とは厚さ方向Tに重畳している。本発明において、中間接合部が設けられる場合には、中間接合部を構成している第1のコアラップシート部分又は第2のコアラップシート部分と接している、第1の吸収コア層及び第2の吸収コア層のうちの一方に、高吸収性ポリマー不存在領域が備わっており、中間接合部が、高吸収性ポリマー不存在領域と厚さ方向に重畳している。例えば、第1のコアラップシート部分及び中間層が接合して、中間接合部を形成する場合、第1の吸収コア層に高吸収性ポリマー不存在領域が存在し、第2のコアラップシート部分及び中間層が接合して、中間接合部を形成する場合、第2の吸収コア層に高吸収性ポリマー不存在領域が存在している。本発明において、中間接合部が、高吸収性ポリマー不存在領域と厚さ方向に重畳していることにより、高吸収性ポリマーが膨潤した場合にも、中間接合部が接合構造を維持し、吸収体の湿潤時形態保持性が優れる。
<吸収体の製造方法>
本発明の吸収体を製造するにあたっては、基本的に、従来の吸収体の製造方法によって製造すればよい。
まず、下層のコアラップシート用の連続シートを長手方向Lに移動させつつ、ホットメルト接着剤を下層のコアラップシート用の連続シートの上に塗布する。次いで、高吸収性ポリマー供給装置から高吸収性ポリマーを、ホットメルト接着剤を塗布された下層のコアラップシート用の連続シートにおける幅方向Wの両端部分及び中央部分の上に長手方向Lに沿って散布する。次いで、両面にホットメルト接着剤が塗布された中間層19用の連続シートを、下層のコアラップシート用の高吸収性ポリマーの上に積層する。次いで、その積層物を長手方向Lに移動させつつ、他の高吸収性ポリマー供給装置から高吸収性ポリマーを、ホットメルト接着剤を塗布された中間層19用の連続シートにおける幅方向Wの両端部分及び中央部分の上に長手方向Lに沿って散布する。次いで、下層のコアラップシート用の連続シート上の高吸収性ポリマーの上に、ホットメルト接着剤を塗布した上層のコアラップシート用の連続シートを、ホットメルト接着剤を高吸収性ポリマー側にして積層する。そして、下層のコアラップシート用の連続シートにおける幅方向Wの両側部各を上層のコアラップシート用の連続シートの上に折り返した後、一対のプレスロールに積層物を通過させてプレスすることにより厚さを調整して、吸収体17を形成する。
本発明において、吸水性不織布は高密度部及び低密度部を備えていることが好ましいが、この高密度部及び低密度部は、水流交絡により形成された不織布にギア加工を施すことにより形成されることが好ましい。このギア加工は、外周面に沿って、ロール幅方向に一定の間隔で、相互に平行に複数設けられた突稜と、隣り合う突稜の間の凹溝を有し、一方の延伸ロールの突稜が、他方の延伸ロールの凹溝に噛み合うように構成された上下一対の延伸ロールを備えた賦形装置の間に原反シートを装入して延伸することにより施されるものである。ここで、突稜の頂部と、凹溝の底部とに挟まれた部位が固定された状態で、隣接して固定された二つの部位の間に位置する部位が延伸されるため、突稜の頂部と凹溝の底部に固定された部位が高密度部となり、隣接する高密度部に挟まれる部位が低密度部となる。なお、通常、特に剛軟度の高い不織布にギア加工を施した場合、不織布の表面に凹凸が残存することがある。本発明においては、コアラップシートを構成する不織布の坪量、厚み、吸水性繊維の材質等を調整することにより、コアラップシートの剛軟度を調整し、ギア加工を施してもコアラップシートが平坦になるように調整してもよい。
なお、本実施形態の吸収体17を用いて使い捨ておむつ1を製造する場合、第1面34が肌側面に配置され、第2面35が着衣側面に配置され、上述した第1のコアラップシート部分24は、吸収コア21とトップシート3との間に配置される。しかしながら、本発明の吸収体を備える吸収性物品は、吸収体の第1面が着衣側面に配置され、第2面が肌側面に配置されるよう構成されてもよく、第1のコアラップシートは、吸収コアとトップシートとの間に配置されても、吸収コアとバックシートの間に配置されてもよい。
以下、実施例を参照して本発明について詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示す実施例に何ら限定されるものではない。
[中間層A]
ポリエチレン(PE)/ポリプロピレン(PP)=50/50(鞘/芯)の鞘芯型複合繊維から、坪量40g/m、厚さ0.8mmのエアスルー不織布(繊度4.4dtex×繊維長51mm、ユニ・チャーム国光ノンウーヴン(株)製)を作製し、中間層Aとして用いた。中間層Aに対しては、いわゆる、ギア加工やエンボス加工等の処理を行わず、中間層Aは平坦なものであった。
[コアラップシートA(「コアラップA」)]
坪量43g/m、厚さ0.4mmのレーヨンスパンレース不織布(レーヨン100質量%、繊度1.7dtex×繊維長40mm、サウス・パシフィック・ビスコース(株)製)を作製し、この不織布の原反に対してギア加工を施して、長手方向に沿って延在し、幅方向に並んで配置された複数の高密度部と、複数の高密度部のうち、隣り合う高密度部の間に配置された低密度部を有する、コアラップシートAを作製した。このコアラップシートAには、規則的な凹凸が形成されていたが、コアラップシートAの一面における凹部と凸部の高低差tは、厚さ方向Tにおいて、コアラップシートの厚さdの3倍以下であった。コアラップシートAの幅方向の両端部には、高密度部が配置されていた。幅方向の両端部を除き、高密度部の幅は約0.2mmであり、低密度部の幅は約0.55mmであった。
[コアラップシートB(「コアラップB」)]
坪量43g/m、厚さ0.4mmのレーヨンスパンレース不織布(レーヨン100質量%、繊度1.7dtex×繊維長40mm、サウス・パシフィック・ビスコース(株)製)を作製し、ギア加工を施さずにコアラップシートBとした。
[コアラップシートC(「コアラップC」)]
坪量45g/m、厚さ0.4mmのスパンレース不織布(サウス・パシフィック・ビスコース社製の1.7dtex×40mmのレーヨン繊維100%の上層(坪量11g/m)と、インターナショナル・ペーパー社製のパルプ繊維100%の中間層(坪量23g/m)と、サウス・パシフィック・ビスコース社製の1.7dtex×40mmのレーヨン繊維100%の下層(坪量11g/m)とからなるスパンレース不織布)を作製し、この不織布の原反に対してギア加工を施して、長手方向に沿って延在し、幅方向に並んで配置された複数の高密度部と、複数の高密度部のうち、隣り合う高密度部の間に配置された低密度部を有する、コアラップシートCを作製した。このコアラップシートCには、規則的な凹凸が形成されていたが、コアラップシートCの一面における凹部と凸部の高低差tは、厚さ方向Tにおいて、コアラップシートの厚さdの3倍以下であった。コアラップシートCの幅方向の両端部には、高密度部が配置されていた。幅方向の両端部を除き、高密度部の幅は約0.2mmであり、低密度部の幅は約0.55mmであった。
[コアラップシートD(「コアラップD」)]
コアラップシートDとして、坪量10g/m、厚さ0.2mmの、親水化処理されたSMS不織布(CNC International社製)を用いた。
[コアラップシートE(「コアラップE」)]
コアラップシートEとして、坪量60g/m、厚さ1mmのエアレイド不織布(王子キノクロス(株)製、商品名:キノクロス)を用いた。
以上のコアラップシート及び中間層を、以下の試験法により評価した。結果を表1に示す。
[不織布の評価]
本実施例においては、不織布として作製された中間層及びコアラップシートAからEについて、以下の評価試験を行うことにより、各不織布の特性を評価した。なお、仮に、吸収性物品に備えられる吸収体から不織布を採取してそれらの特性を評価する場合、−40℃のコールドスプレーを吸収体に噴射して、ホットメルト接着剤の接合力を低下させるか、有機溶媒を使用してホットメルト接着剤を溶解し、吸収体から各不織布を剥離して、各評価試験に必要な寸法に切断すればよい。
(引張強度)
乾燥時(Dry)及び湿潤時(Wet)における引張強度は、製造したコアラップシートを長手方向がCD方向となり、試料幅25mm×長さ75mmの大きさとなるように裁断して試料を得た後、これを、乾燥時の試料については、20℃、相対湿度65%雰囲気の条件下で24時間放置して乾燥状態にし、湿潤時の資料については、チャック間隔50mmに相当する試料の質量の250%に相当する蒸留水を霧状に吹き付けて1分間放置し、20℃、相対湿度65%雰囲気の条件下で、「オートグラフ AG−50NXPlus HS」(島津システムソリューションズ(株)製)を用いて、チャック間隔50mm、引張速度50mm/分で測定したときの引張力(N)を意味する。これらの引張強度は、5回の測定の平均値を採用した。なお、引張強度については、不織布を30%伸長させた場合の引張強度(「30%引張強度」)、最大引張強度を測定すると同時に、最大伸度として、最大引張強度を発揮する伸度を測定し、最大伸度に対して0%の伸度となる0%伸度の地点と、最大伸度に対して50%の伸度となる50%伸度の地点とにおける、変位量及び引張強度それぞれの差から「前半弾性率」を算出し、50%伸度の地点と、最大伸度の地点とにおける、変位量及び引張強度それぞれの差から「後半弾性率」を算出した。
(剛軟度)
剛軟度は、表面をポリテトラフルオロエチレン(PTFE)でコーティングした、水平な上面と、45°の斜面を有する、木製のカンチレバー試験機を、最小目盛り1mm、長さ30cmの竹製定規とともに使用し、MD方向の寸法が200mm、CD方向の寸法が25mmとなるように不織布を裁断した試料片を用いて実施した(n=5)。より具体的には、試料片の表面を上にして、試料片の短辺が、剛軟度試験機の上面の、斜面に面した端辺と平行になるように、試料片を載置した上で、竹製定規で試料片を軽く押さえながら、斜面方向へと試料片を滑らせ、試料片が自重で折れ曲がったときの移動距離(mm)を測定し、同様の測定を、裏面を上にして行って、表裏の平均をとることにより実施した。
(坪量)
坪量の測定は、不織布サンプルとして、100mm×100mmのサイズに切り出された10個の試験片を用意して、これらの質量を直示天秤(例えば、研精工業(株)製、電子天秤HF−300)で測定し、10個の試験片の質量の平均値をもとに算出された、不織布の単位面積当たりの質量(g/m)を、不織布の坪量とした。
(厚さ)
不織布の厚さの測定は、不織布厚み計「大栄科学機器製作所製 UF−60A」にて測定した(測定子φ44mm、測定荷重:0.49N)。10個の試験片の平均値を厚みとした。
以上の結果を表1に示す。
Figure 0006851349
[不織布特性についての検討]
(コアラップシートについて)
表1に示されるように、コアラップシートDは、30%引張強度が強すぎるため、不織布としての伸度が低く、コアラップシートとして使用された際に高吸収性ポリマーの膨潤を阻害する可能性が懸念された。コアラップシートEについては、引張強度が低いものの、一定以上の強度で破断が生じてしまい、高吸収性ポリマーを十分に保持できない可能性が懸念された。これに対して、コアラップシートAからCは、30%引張強度が低く、伸度も大きいが、コアラップシートとして用いられた場合における膨潤初期に該当すると想定される前半弾性率に比べ、膨潤後期に該当すると想定される後半弾性率が高いため、高吸収性ポリマーの膨潤を阻害しにくく、吸収性能に優れることが予測される一方で、型崩れを起こしにくく、湿潤時形態保持性に優れることが予測された。
(中間層について)
表1に示されるように、中間層Aは、湿潤時と乾燥時とで、30%引張強度、最大引張強度、最大伸度、前半弾性率、及び後半弾性率がほぼ同等であった。この結果から、中間層Aを備えた吸収体は、湿潤時形態保持性及び繰り返し吸収性に優れることが予測された。
[吸収体の作製]
上記のとおり作製した中間層及びコアラップシートそれぞれの試料から、表2に示した組み合わせで、下記のように実施例1から3、並びに比較例1及び2の吸収体を作製した。
(1)下層のコアラップシート用の不織布を幅140mm×長さ400mmにカットし、スパイラルコーターを用いて、その上面の全面にホットメルト接着剤を坪量7g/mにて塗布する。
(2)下層のコアラップシート用の不織布の上面における幅方向の中央部の幅100mmの範囲に、幅10mmの高吸収性ポリマー不存在領域が30mmの距離を置いて2本設けつつ、高吸収性ポリマー(住友精化(株)製、アクアキープ)を坪量155g/mにて均一に散布する。
(3)坪量40g/mのエアスルー不織布(中間層用)を幅100mm×長さ400mmにカットし、スパイラルコーターを用いて、その両面かつ全面にホットメルト接着剤を坪量7g/mにて塗布する。
(4)上記(3)のエアスルー不織布を上記(2)の下層のコアラップシート用の不織布の上に置く。そのエアスルー不織布の上面における幅方向の中央部の幅100mmの範囲に高吸収性ポリマー(住友精化(株)製、アクアキープ)を坪量225g/mにて均一に散布する。
(5)上層のコアラップシート用の不織布を幅100mm×長さ400mmにカットし、スパイラルコーターを用いて、その片面の全面にホットメルト接着剤を坪量7g/mにて塗布する。
(6)上層のコアラップシート用の不織布を、ホットメルト接着剤を塗布された面を下にして、上記(4)のエアスルー不織布の上面に置く。そして、下層のコアラップシート用の不織布の幅方向の両側各20mmの部分を内側に折り込んで封をする。それにより、吸収体が形成される。
(7)その後、吸収体の厚さが2.5mmになるようにプレス圧が調整されたプレス機で、吸収体をプレスする。それにより、厚さが揃った吸収体が製造される。
Figure 0006851349
得られた吸収体について、湿潤時形態保持性、吸収性能、体液繰返し吸収性を評価した。その結果、実施例1から3の吸収体は、比較例1及び2の吸収体と比較して、吸収性能が良好なものとなった。また、実施例1から3の吸収体は、比較例1及び2の吸収体と比較して、湿潤時形態保持性及び体液繰り返し吸収性が、より良好なものであった。
L 長手方向
W 幅方向
C 幅方向中間部
E 幅方向両端部
T 厚さ方向
Tc 厚さ方向中心面
1 使い捨ておむつ
3 トップシート
5 バックシート
7 防漏壁
9 弾性部材
15 テープファスナ
17 吸収体
18 第1の吸収コア層
19 中間層
20 第2の吸収コア層
21 積層吸収コア
22 中央シート部分
23 外側シート部分
24 第1のコアラップシート部分
25 第2のコアラップシート部分
26 コアラップシート
27 重畳部
28 高吸収性ポリマー不存在領域
29 接合部
30 中間接合部
31 縁部
32 高密度部
33 低密度部
34 第1面
35 第2面

Claims (14)

  1. 第1面及び第2面と、互いに直交する長手方向、幅方向、及び厚さ方向と、を有し、前記第1面から前記第2面に向かって、第1の吸収コア層、中間層、及び第2の吸収コア層が、この順に積層された積層吸収コアと、コアラップシートとを有する吸収性物品用の吸収体であって、
    前記第1の吸収コア層及び前記第2の吸収コア層が高吸収性ポリマーを含み、
    前記コアラップシートは、前記吸収体の厚さ方向中心面よりも第1面側に位置する第1のコアラップシート部分と、吸収体の厚さ方向中心面よりも第2面側に位置する第2のコアラップシート部分とを含み、
    前記第1のコアラップシート部分は、互いに交絡した繊維長25mm以上の吸水性繊維を含む吸水性繊維からなる吸水性不織布を有し、
    前記吸収体は、前記中間層及び前記第1のコアラップシート部分が接合している接合部を有し、
    前記吸水性不織布の湿潤時引張試験における伸度が乾燥時引張試験における伸度よりも大きく、湿潤時引張試験における引張強度が乾燥時引張試験における引張強度よりも低く、
    前記中間層が、複数の熱可塑性合成繊維が融着した熱融着不織布であり、
    前記熱融着不織布の湿潤時引張試験における伸度及び引張強度が、それぞれ、乾燥時引張試験における伸度及び引張強度の90%以上110%以下の範囲内である、吸収体。
  2. 前記繊維長25mm以上の吸水性繊維が、再生セルロース繊維である、請求項1に記載の吸収体。
  3. 前記吸水性不織布が、スパンレース不織布である、請求項1又は2に記載の吸収体。
  4. 前記熱融着不織布が、エアスルー不織布である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸収体。
  5. 前記吸水性不織布が、
    前記長手方向に沿って延在し、前記幅方向に並んで配置された複数の高密度部と、
    前記長手方向に沿って延在し、前記複数の高密度部のうちの隣り合う高密度部の間に配置された複数の低密度部と、を有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸収体。
  6. 前記吸収体が、前記幅方向の両端に配置される幅方向両端部と、前記幅方向両端部に挟まれる幅方向中間部とに区画され、
    前記吸収体が、前記幅方向中間部に、前記中間層と、前記第1のコアラップシート部分及び第2のコアラップシート部分の少なくとも一方とが接合されている中間接合部を備える、請求項1〜5のいずれか1項に記載の吸収体。
  7. 前記中間接合部を構成している前記第1のコアラップシート部分又は第2のコアラップシート部分と接している、前記第1の吸収コア層及び前記第2の吸収コア層のうちの一方は、高吸収性ポリマーが前記厚さ方向に存在しない高吸収性ポリマー不存在領域を有し、
    前記中間接合部が、前記高吸収性ポリマー不存在領域と前記厚さ方向に重畳している、請求項6に記載の吸収体。
  8. 前記高吸収性ポリマー不存在領域が、前記長手方向に延設されている、請求項7に記載の吸収体。
  9. 前記第1面が、肌側面であり、前記第2面が、着衣側面である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の吸収体。
  10. 前記第1のコアラップシート部分が、前記幅方向の中央よりに配置された中央シート部分と、前記幅方向の両外側に配置された一対の外側シート部分とを備え、
    前記第1のコアラップシート部分は、前記中央シート部分が、前記一対の外側シート部分のそれぞれと、前記厚さ方向に重畳している、一対の重畳部であって、前記長手方向に延びているものを備えている、請求項9に記載の吸収体。
  11. 前記一対の重畳部のそれぞれにおいて、前記一対の外側シート部分のそれぞれが、前記中央シート部分よりも前記第1面側に配置されているとともに、前記一対の外側シート部分のそれぞれの、前記中央シート部分側の縁部は、前記中央シート部分から離間している、請求項10に記載の吸収体。
  12. 前記吸収体が、前記幅方向の両端に配置される幅方向両端部と、前記幅方向両端部に挟まれる幅方向中間部とに区画され、
    前記吸収体が、前記幅方向両端部のそれぞれに前記接合部を備える、請求項1〜11のいずれか1項に記載の吸収体。
  13. 前記第1の吸収コア層の前記幅方向の寸法は、前記第2の吸収コア層の前記幅方向の寸法よりも小さい、請求項12に記載の吸収体。
  14. 前記吸水性不織布は、湿潤時引張試験及び乾燥時引張試験のそれぞれにおいて30%以上の伸度を有し、前記湿潤時引張試験における30%伸長時引張強度が、前記乾燥時引張試験における30%伸長時引張強度の25%以下である、
    請求項1〜13のいずれか1項に記載の吸収体。
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