JP2020026158A - ランフラットタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】通常走行時の乗り心地性能を高めうるランフラットタイヤの提供。【解決手段】カーカス6と、断面三日月状のサイド補強ゴム9とを具えたランフラットタイヤ1である。トレッド部2は、タイヤ赤道Cを中心としてトレッド幅TWの80%の幅を有する主領域2Aを有している。主領域2Aのタイヤ厚さtaは、サイドウォール部3の最大タイヤ厚さtxよりも小さい。【選択図】図1

Description

本発明は、通常走行時の乗り心地性能を高めうるランフラットタイヤに関する。
従来、サイドウォール部に断面三日月状をなす厚肉補強ゴムストリップが設けられたランフラットタイヤが知られている(下記特許文献1参照)。この種のランフラットタイヤでは、厚肉補強ゴムストリップによってサイドウォール部の曲げ剛性が高められるので、パンク時でもサイドウォール部によって車両総重量を支持でき、その結果、縦撓みが抑えられ、ひいてはある程度の速度で数十キロ程度の継続走行が可能となる。
特許第3971831号
一方、前記ランフラットタイヤは、サイドウォール部が高い曲げ剛性を具えるので、高圧空気が充填された通常走行時での乗り心地が悪化しやすいという問題があった。
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、通常走行時の乗り心地性能を高めうるランフラットタイヤを提供することを主たる目的としている。
本発明は、トレッド部から両側のサイドウォール部を経てビード部のビードコアに至るカーカスと、前記サイドウォール部の前記カーカスのタイヤ軸方向内側に配された断面三日月状のサイド補強ゴムとを具えたランフラットタイヤであって、前記トレッド部は、タイヤ赤道を中心としてトレッド幅の80%の幅を有する主領域を有し、前記主領域のタイヤ厚さは、前記サイドウォール部の最大タイヤ厚さよりも小さい。
本発明に係るランフラットタイヤは、前記主領域のタイヤ厚さが、前記サイドウォール部の最大タイヤ厚さの95%以下であるのが望ましい。
本発明に係るランフラットタイヤは、前記主領域のタイヤ厚さが、前記サイドウォール部の最大タイヤ厚さの85%以下であるのが望ましい。
本発明に係るランフラットタイヤは、前記主領域のタイヤ厚さが、前記サイドウォール部の最大タイヤ厚さの75%以下であるのが望ましい。
本発明に係るランフラットタイヤは、前記サイドウォール部の最小タイヤ厚さが、前記サイドウォール部の最大タイヤ厚さの60%以上であるのが望ましい。
本発明に係るランフラットタイヤは、前記主領域のタイヤ厚さが、前記サイドウォール部の最小タイヤ厚さの70%〜125%であるのが望ましい。
本発明に係るランフラットタイヤは、前記主領域のタイヤ厚さが、前記サイドウォール部の最小タイヤ厚さの80%〜115%であるのが望ましい。
本発明に係るランフラットタイヤは、前記主領域のタイヤ厚さが、前記サイドウォール部の最小タイヤ厚さの85%〜105%であるのが望ましい。
発明者らは、直進走行時、タイヤ赤道を中心としてトレッド幅の80%の領域であるトレッド部の主領域には大きな接地圧が作用するので、この主領域のタイヤ厚さが、乗り心地性能に大きな影響を与えることを突き止めた。本発明では、前記主領域のタイヤ厚さがサイドウォール部の最大タイヤ厚さよりも小さく形成されているので、通常走行時、トレッド部には、適度な縦撓みが生じる。したがって、本発明のランフラットタイヤは、通常走行時の乗り心地性能を高めることができる。
本発明のランフラットタイヤの一実施形態を示すタイヤ子午線断面図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1は、本発明の一実施形態を示すランフラットタイヤ(以下、単に「タイヤ」という場合がある。)1の正規状態におけるタイヤ回転軸(図示省略)を含むタイヤ子午線断面図である。本実施形態では、好ましい態様として、乗用車用のタイヤ1が示される。但し、本発明は、例えば、トラック・バス等の重荷重用のタイヤ1として採用されても良い。
前記「正規状態」とは、タイヤ1が正規リム(以下、単に「リム」という場合がある。)Rにリム組みされ、かつ、正規内圧が充填され、しかも無負荷の状態である。以下、特に言及されない場合、タイヤ1の各部の寸法等は、正規状態で測定された値である。
「正規リムR」とは、タイヤ1が基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムRであり、例えばJATMAであれば "標準リム" 、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば "Measuring Rim" である。
「正規内圧」とは、タイヤ1が基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば "最高空気圧" 、TRAであれば表"TIRE LOAD LIMITSAT VARIOUSCOLD INFLATION PRESSURES"に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" である。
図1に示されるように、本実施形態のタイヤ1は、カーカス6、ベルト層7及びサイド補強ゴム9を含んで具えている。
カーカス6は、トロイド状に延びる少なくとも1枚、本実施形態では1枚のカーカスプライ6Aによって構成されている。カーカスプライ6Aは、例えば、タイヤ赤道C方向に対して例えば75〜90°の角度で配列されたカーカスコード(図示省略)をトッピングゴムで被覆して形成されている。なお、カーカス6は、例えば、2枚のカーカスプライで構成されても良い。
本実施形態のカーカスプライ6Aは、トレッド部2からサイドウォール部3を経てビード部4のビードコア5に至る本体部6aと、ビードコア5の周りでタイヤ軸方向内側から外側に折り返された折返し部6bとからなる。本実施形態の折返し部6bは、ベルト層7と本体部6aとの間に挟まれて終端するように高い位置まで巻上げられている。これにより、少ないプライ枚数でカーカス6の剛性が効果的に高められ、ひいては操縦安定性やランフラット走行性能が向上する。
本体部6aと折返し部6bとの間には、本実施形態では、ビードエーペックス8が配される。本実施形態のビードエーペックス8は、ビードコア5の外面からタイヤ半径方向外側に先細状でのびている。ビードエーペックス8は、例えば、複素弾性率E*が5〜20MPaであるのが望ましい。また、ビードエーペックス8は、例えば、損失正接tanδが、0.05〜0.11であるのが望ましい。これにより、ビード部4の曲げ剛性が高く確保され、走行時の安定性能と乗り心地性能とがバランス良く維持される。なお、ビードエーペックス8は、このような態様に限定されるものではなく、例えば、複素弾性率の異なる2層のエーペックス部(図示省略)で構成される態様でも良い。
ベルト層7は、カーカス6のタイヤ半径方向外側かつトレッド部2の内部に配された少なくとも2枚、本実施形態ではタイヤ半径方向内、外2枚のベルトプライ7A、7Bによって構成されている。各ベルトプライ7A、7Bは、タイヤ赤道Cに対して15〜40°の角度で傾けられた例えばスチール、アラミド又はレーヨン等からなる高弾性の補強コードを有している。なお、ベルト層7のタイヤ半径方向外側には、ベルト層7のリフティングを抑えるためのバンド層(図示省略)が配されても良い。
本実施形態のサイド補強ゴム9は、サイドウォール部3のカーカス6のタイヤ軸方向内側に配されている。サイド補強ゴム9は、本実施形態では、タイヤ半径方向の中央部分からタイヤ半径方向の内端9i、及び、タイヤ半径方向の外端9eに向かって厚さが漸減した断面三日月状に形成されている。このようなサイド補強ゴム9は、サイドウォール部3の曲げ剛性を高めることができるので、パンク時の縦撓みが制限され、ランフラット走行性能が確保される。
本実施形態のサイド補強ゴム9は、その複素弾性率E*が、好ましくは11〜21MPaである。サイド補強ゴム9の複素弾性率E*が11MPa未満であると、ランフラット走行時のサイド補強ゴム9の曲げ剛性を十分に維持できないおそれがある。逆に、サイド補強ゴム9の複素弾性率E*が21MPaを超えると、タイヤ1の縦撓みが過度に大きくなるおそれがある。このような観点より、サイド補強ゴム9の複素弾性率E*は、より好ましくは14MPa以上であり、また、より好ましくは18MPa以下である。
また、サイド補強ゴム9は、その損失正接tanδが、好ましくは0.03〜0.05である。サイド補強ゴム9の損失正接tanδが0.03未満の場合、そのエネルギーロスが小さくなるため衝撃吸収能力が低下し、ひいては乗り心地性能が悪化するおそれがある。サイド補強ゴム9の損失正接tanδが0.05を超える場合、その発熱が大きくなり、ランフラット走行性能が悪化するおそれがある。サイド補強ゴム9の損失正接tanδは、より好ましくは0.035以上であり、また、より好ましくは0.045以下である。
本明細書において、「複素弾性率E*」及び「損失正接tanδ」は、JIS-K6394の規定に準じて、次に示される条件で、株式会社岩本製作所製の「粘弾性スペクトロメータ」を用いて測定した値である。
初期歪み:10%
振幅:±1%
周波数:10Hz
変形モード:引張り
測定温度:70℃
サイド補強ゴム9に用いられるゴムポリマーとしては、例えば、ジエン系ゴム、より具体的には天然ゴム、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム又はアクリロニトリルブタジエンゴムの1種又は2種以上がブレンドされて用いられる。
本明細書では、サイドウォール部3は、正規状態のタイヤ1において、接地端Teと、リムRとタイヤ1とが最もタイヤ半径方向外側で接触するリム離間点Pとの間の領域として定義される。サイドウォール部3には、適宜、文字、模様などの標章、及び、リムRを保護しうるリムプロテクタ(図示省略)が設けられていても良い。また、トレッド部2は、両側の接地端Te、Teの間の領域として定義される。トレッド部2には、適宜、排水用の溝などが設けられても良い。ビード部4は、リム離間点Pよりもタイヤ半径方向内側の領域として定義される。
タイヤ1のトレッド部2は、タイヤ赤道Cを中心としてトレッド幅TWの80%の幅を有する主領域2Aと、主領域2Aのタイヤ軸方向両側に配された一対のサイド領域2Bとを含んでいる。主領域2Aは、直進走行時、大きな接地圧が作用する領域である。サイド領域2Bは、主領域2Aに比して相対的に小さい接地圧の作用する領域である。主領域2Aの縦撓みが、乗り心地性能に大きく寄与することが突き止められた。
前記「トレッド幅TW」は、前記正規状態のタイヤ1に正規荷重を負荷してキャンバー角を0度で平面に接地させたときの最もタイヤ軸方外側の接地位置である接地端Te、Te間のタイヤ軸方向の距離である。
「正規荷重」とは、タイヤ1が基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、例えば、JATMAであれば"最大負荷能力"、TRAであれば表"TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY" である。
タイヤ1は、さらに、トレッドゴム2Gとサイドウォールゴム3Gとクリンチゴム4Gとインナーライナ10とを含んでいる。
トレッドゴム2Gは、本実施形態では、ベルト層7のタイヤ半径方向外側に配され、路面と接する踏面2aを形成している。トレッドゴム2Gは、本実施形態では、接地端Teよりもタイヤ軸方向外側に延びてカーカス最大幅位置Mよりもタイヤ半径方向外側で終端している。カーカス最大幅位置Mは、正規状態のタイヤ1において、カーカス6の本体部6aがタイヤ軸方向外側へ最も突出する位置である。
トレッドゴム2Gの複素弾性率E*は、例えば、3〜7MPaであるのが望ましい。トレッドゴム2Gの損失正接tanδは、例えば、0.10〜0.15であるのが望ましい。このようなトレッドゴム2Gは、乗り心地性能を高める。なお、トレッドゴム2Gは、例えば、複素弾性率E*の異なる2層のゴム部材で構成されても良い。
サイドウォールゴム3Gは、本実施形態では、トレッドゴム2Gに連なり、カーカス6のタイヤ軸方向外側をタイヤ半径方向内外に延びて、サイドウォール部3の外面を形成している。
サイドウォールゴム3Gの複素弾性率E*は、サイド補強ゴム9の複素弾性率E*よりも小さいことが望ましい。これにより、サイド補強ゴム9がランフラット走行時のサイドウォール部3の撓みを抑制しつつ、サイドウォール部3が大きく撓んだときでも、サイドウォールゴム3Gがカーカス6から剥離し難くなり、ランフラット耐久性が向上しうる。サイドウォールゴム3Gの複素弾性率E*は、例えば、1〜10MPaであるのが望ましい。
サイドウォールゴム3Gの損失正接tanδは、サイド補強ゴム9の損失正接tanδよりも大きいことが好ましい。サイドウォールゴム3Gは外気に接触しているため、効率良く、走行による熱を外気に放出し、ランフラット走行性能を高く維持しつつ、乗り心地性能を向上しうる。サイドウォールゴム3Gの損失正接tanδは、例えば、0.06〜0.14が望ましい。
クリンチゴム4Gは、本実施形態では、サイドウォールゴム3Gに連なり、かつ、カーカス6の折返し部6bのタイヤ軸方向外側に配されている。クリンチゴム4Gは、例えば、サイドウォール部3とビード部4との外面を構成している。クリンチゴム4Gは、タイヤ1がリムRにリム組されたときに、リムRと接触する。
クリンチゴム4Gの複素弾性率E*は、リムRとの接触による損傷を防止するため、例えば、3〜20MPaであるのが望ましい。また、クリンチゴム4Gの損失正接tanδは、例えば、0.05〜0.11程度が望ましい。
インナーライナ10は、本実施形態では、タイヤ1の内腔面1bを形成するように、ビード部4、4間を跨ってトロイド状に配されている。インナーライナ10は、例えば、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム及び/又は臭素化ブチルゴム等のようなゴム材から構成され、空気不透過性を有している。
インナーライナ10の亀裂の発生を抑制して、ランフラット走行性能を高めるために、インナーライナ10の複素弾性率は、例えば、2〜5MPaであるのが望ましい。インナーライナ10の損失正接tanδは、例えば、0.10〜0.15であるのが望ましい。
主領域2Aのタイヤ厚さtaは、サイドウォール部3の最大タイヤ厚さtxよりも小さく形成されている。これにより、通常走行時、タイヤ1には、トレッド部2に起因して適度な縦撓みが生じるので、乗り心地性能が向上する。本明細書では、各タイヤ厚さは、タイヤ子午線断面において、タイヤ1の内腔面1bの法線方向におけるタイヤ1の外面1aと内腔面1bとの間の距離である。各タイヤ厚さは、外面1aや内腔面1bに、例えば、溝やセレーションなどの内向きに凹む凹部が配される場合は、その凹部を埋めて得られる滑らかな仮想面で測定される距離である。主領域2Aの全範囲でのタイヤ厚さtaが、サイドウォール部3の最大タイヤ厚さtxよりも小さく形成されているのが望ましい。
最大タイヤ厚さtxは、本実施形態では、カーカス最大幅位置Mよりもタイヤ半径方向内側に位置して、ビードエーペックス8、サイドウォールゴム3G、サイド補強ゴム9及びインナーライナ10が形成された領域にある。なお、最大タイヤ厚さtxが形成される領域は、このような態様に限定されるものではなく、例えば、ビードエーペックス8、サイドウォールゴム3G、サイド補強ゴム9及びインナーライナ10のうちのいくつかが形成された領域でも良い。また、最大タイヤ厚さtxが形成される領域は、これらに加えて他のゴム部材が形成された領域でも良い。
本実施形態の最大タイヤ厚さtxでは、サイドウォールゴム3Gの厚さt1、ビードエーペックス8の厚さt2、及び、サイド補強ゴム9の厚さt3とする場合、以下の式(1)を充足することが望ましい。
t3>t1>t2…(1)
主領域2Aのタイヤ厚さtaは、前記最大タイヤ厚さtxの95%以下が望ましく、85%以下がさらに望ましく、75%以下が一層望ましい。主領域2Aのタイヤ厚さtaが前記最大タイヤ厚さtxよりも過度に小さい場合、トレッド部2の耐久性能が悪化するおそれがある。このため、主領域2Aのタイヤ厚さtaは、前記最大タイヤ厚さtxの50%以上が望ましく、55%以上がさらに望ましい。
タイヤ1の直進走行時、接地端Teから主領域2Aのタイヤ軸方向の外端2e近傍において、相対的に小さな接地圧が生じる。このため、乗り心地性能を高めるためには、とりわけ、主領域2Aの中では、外端2eの位置でのタイヤ厚さtaを最も小さくするのが望ましい。前記作用を効果的に発揮させるために、主領域2Aのタイヤ厚さtaは、主領域2Aの外端2eからタイヤ赤道Cに向かって大きくなるのが望ましく、外端2eからタイヤ赤道Cまで漸増するのがさらに望ましい。
サイドウォール部3の最小タイヤ厚さtnが小さくなると、タイヤ1の縦撓みを大きくして、乗り心地性能高める。他方、最小タイヤ厚さtnが過度に小さくなると、ランフラット走行性能を低減させる。このため、前記タイヤ厚さtaと前記最小タイヤ厚さtnとの差を小さくすることで、乗り心地性能とランフラット走行性能とをバランス良く高めることができる。発明者らの種々の実験により、前記タイヤ厚さtaと前記最小タイヤ厚さtnとの比を以下のように規定することが好ましいことが突き止められた。前記タイヤ厚さtaは、前記最小タイヤ厚さtnの70%以上が望ましく、80%以上がさらに望ましく、85%以上が一層望ましい。また、前記タイヤ厚さtaは、前記最小タイヤ厚さtnの125%以下が望ましく、115%以下がさらに望ましく、105%以下が一層望ましい。
前記最小タイヤ厚さtnは、本実施形態では、カーカス最大幅位置Mよりもタイヤ半径方向外側の領域であって、サイドウォールゴム3G、サイド補強ゴム9及びインナーライナ10が配される。最小タイヤ厚さtnでのサイドウォールゴム3Gのゴム厚さt4、サイド補強ゴム9のゴム厚さt5は、下記式(2)の通りであるのが望ましい。なお、最小タイヤ厚さtnとなる領域は、このような態様に限定されるものではなく、例えば、サイドウォールゴム3G、サイド補強ゴム9及びインナーライナ10のうちのいくつかで形成された領域でも良い。また、前記領域は、さらに他のゴム部材を含んで形成された領域でも良い。
t5>t4…(2)
最小タイヤ厚さtnと最大タイヤ厚さtxとの差が大きくなると、リム組み時、最小タイヤ厚さtnの部分が変形し易くなり、タイヤ周方向でタイヤ軸方向の凹凸が生じるおそれがある。また、このようなタイヤ1は、最小タイヤ厚さtnの位置で大きく歪み、ランフラット走行性能が維持されないおそれがある。このため、最小タイヤ厚さtnは、最大タイヤ厚さtxの60%以上が望ましく、65%以上がさらに望ましく、70%以上が一層望ましい。最小タイヤ厚さtnが大きくなり過ぎると、曲げ剛性が過度に大きくなり、通常走行時の乗り心地性能が悪化するおそれがある。このため、最小タイヤ厚さtnは、最大タイヤ厚さtxの90%以下が望ましく、85%以下がさらに望ましく、80%以下が一層望ましい。
サイド領域2Bのタイヤ厚さtbは、特に限定されるものではないが、例えば、サイド領域2Bのタイヤ軸方向の内端2iからタイヤ軸方向の外端(接地端Te)に向かって漸減するのが望ましい。
以上本発明の実施形態につい説明したが、本発明は、上記の具体的な実施形態に限定されるものではなく種々の態様に変形して実施しうるのは言うまでもない。
図1の基本構造及び表1に示す仕様に基づいたサイズ225/45RF18のランフラットタイヤが試作され、これらについて、下記の性能がテストされた。主な共通仕様は次の通りである。
各ゴムは、その複素弾性率E*及び損失正接tanδが、上述の好ましい範囲の値で成形されている。最小タイヤ厚さ及び最大タイヤ厚さの位置は、各実施例及び各比較例とも同じである。
<ランフラット走行性能>
各供試タイヤを正規リムにリム組し、バルブコアを取り除いて、内圧を0kPaの状態としてドラム試験機上を速度80km/hで走行させ、タイヤが破壊するまでの走行距離が測定された。結果は比較例1の値を100とする指数により表示しており、数値が大きいほど良好である。
<乗り心地性能>
静的試験機を用い、各試供タイヤの縦バネ定数を測定した。縦バネ定数は、下記条件における縦荷重/縦撓み量の比である。結果は、比較例1の値を100とする指数で表している。数値が小さいほど、乗り心地性能が優れている。
内圧:240kPa
荷重:正規荷重×80%
<ユニフォミティ>
各試供タイヤをリム組みして、そのサイドウォール部のタイヤ半径方向の高さを一定とする位置でのタイヤ周上の複数点における凹凸(タイヤ軸方向の突出高さの差)が測定された。なお、標章やデザイン等の凹凸は除外される。結果は、実数で表され、数値の小さい方が、良好である。
テスト結果が表1に示される。
Figure 2020026158
テストの結果、実施例のタイヤは、比較例のタイヤに比して乗り心地性能に優れることが確認できた。
1 ランフラットタイヤ
2 トレッド部
2A 主領域
3 サイドウォール部
6 カーカス
9 サイド補強ゴム
C タイヤ赤道

Claims (8)

  1. トレッド部から両側のサイドウォール部を経てビード部のビードコアに至るカーカスと、前記サイドウォール部の前記カーカスのタイヤ軸方向内側に配された断面三日月状のサイド補強ゴムとを具えたランフラットタイヤであって、
    前記トレッド部は、タイヤ赤道を中心としてトレッド幅の80%の幅を有する主領域を有し、
    前記主領域のタイヤ厚さは、前記サイドウォール部の最大タイヤ厚さよりも小さい、
    ランフラットタイヤ。
  2. 前記主領域のタイヤ厚さは、前記サイドウォール部の最大タイヤ厚さの95%以下である、請求項1記載のランフラットタイヤ。
  3. 前記主領域のタイヤ厚さは、前記サイドウォール部の最大タイヤ厚さの85%以下である、請求項1記載のランフラットタイヤ。
  4. 前記主領域のタイヤ厚さは、前記サイドウォール部の最大タイヤ厚さの75%以下である、請求項1記載のランフラットタイヤ。
  5. 前記サイドウォール部の最小タイヤ厚さは、前記サイドウォール部の最大タイヤ厚さの60%以上である、請求項1ないし4のいずれかに記載のランフラットタイヤ。
  6. 前記主領域のタイヤ厚さは、前記サイドウォール部の最小タイヤ厚さの70%〜125%である、請求項5記載のランフラットタイヤ。
  7. 前記主領域のタイヤ厚さは、前記サイドウォール部の最小タイヤ厚さの80%〜115%である、請求項5記載のランフラットタイヤ。
  8. 前記主領域のタイヤ厚さは、前記サイドウォール部の最小タイヤ厚さの85%〜105%である、請求項5記載のランフラットタイヤ。
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