JP2020024352A - 円偏光板および表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高温高湿環境に対する耐久試験に供された円偏光板が室温で放置されると、経時的に反射色相の面内均一性が悪化する問題を改善する。【解決手段】偏光板1と位相差フィルム2とが積層された円偏光板100,101であって、偏光板は、偏光子10および保護フィルム11,12を備え、保護フィルムは、前記偏光子における前記位相差フィルム側とは反対側に配置され、保護フィルムの透湿度は、450g/m2・24時間以下であり、円偏光板の寸法収縮速度が4.1×10−4mm/時間以下である円偏光板。【選択図】図1

Description

本発明は、円偏光板および表示装置に関する。
近年、有機エレクトロルミネッセンス(以下、有機ELともいう。)表示装置に代表される画像表示装置が急速に普及している。有機EL表示装置には、偏光子及び位相差フィルム(λ/4板)を備える円偏光板が搭載される。円偏光板を配置することにより、外光の反射を防止し、画面の視認性を向上させることができる。
有機EL表示装置の台頭により、画像表示装置の薄型化への要望が強くなるに伴って、円偏光板についても薄型化が求められている。従来の樹脂フィルムを成形した位相差フィルムから、薄型化が可能な液晶化合物を材料にして形成した位相差フィルムへ変更することが検討されている(例えば、特許文献1参照)。重合性液晶化合物を使用した位相差フィルムは、重合性液晶化合物を基材上に塗工し配向させ、必要により光照射をして配向状態を固定することで製造される。
高温高湿環境に対する耐久試験へ供された円偏光板が室温で放置されると、経時的に反射色相の面内均一性が悪化するという問題があった。具体的には、円偏光板が矩形であるとき、円偏光板の4つの端辺付近の反射色相が、それぞれ青または赤に変化するという問題があった。
特開2017−54093号公報
本発明の目的は、高温高湿環境に置かれた後、室温環境に置かれた場合であっても反射色相の変化が小さい円偏光板を提供することである。
[1] 偏光板と位相差フィルムとが積層された円偏光板であって、前記偏光板は、偏光子および保護フィルムを備え、前記保護フィルムは、前記偏光子における前記位相差フィルム側とは反対側に配置され、前記保護フィルムの透湿度は、450g/m・24時間(hr.)以下であり、前記円偏光板の寸法収縮速度が4.1×10−4mm/hr.以下である円偏光板。[2] 主面の形状が実質的に矩形であり、前記位相差フィルムの遅相軸が円偏光板の長辺方向に平行であり、前記位相差フィルムの遅相軸と前記偏光子の吸収軸とのなす角の大きさが略45°である[1]に記載の円偏光板。[3] 前記位相差フィルムは、重合性液晶化合物が硬化した層を含み、前記位相差フィルムにおける前記偏光板側とは反対側に粘着剤層が配置されている[1]または[2]に記載の円偏光板。[4] 表示パネルを更に備える[1]〜[3]のいずれか1つに記載の円偏光板。[5] 屈曲可能である[4]に記載の円偏光板。[6] タッチセンサとウィンドウフィルムとを更に備え、 表示パネル、前記タッチセンサ、偏光子および前記ウィンドウフィルムがこの順に積層された[4]または[5]に記載の円偏光板。[7] タッチセンサを更に備え、表示パネル、偏光子および前記タッチセンサがこの順に積層された[4]または[5]に記載の円偏光板。[8] ウィンドウフィルムを更に備え、 表示パネル、偏光子、タッチセンサおよびウィンドウフィルムがこの順に積層された [7]に記載の円偏光板。[9][1]〜[8]の何れか[1]に記載の円偏光板が、前記粘着剤層を介して表示素子に積層された表示装置。
本発明によれば、高温高湿環境に置かれた後、室温環境に置かれた場合であっても反射色相の変化が小さい円偏光板を提供することができる。
円偏光板の層構成を示す概略断面図の一例である。 評価用のサンプルの上面図である。
<円偏光板> 本発明の円偏光板は、偏光板と位相差フィルムとを備える。偏光板と位相差フィルムとは、例えば接着層を介して積層することができる。接着層としては、例えば後述の粘着剤層や接着剤層が挙げられる。接着剤層としては、水系接着剤層や活性化エネルギー線硬化型接着剤層が挙げられる。本発明において偏光板とは、偏光子と、偏光子の片面、もしくは両面に貼合された保護フィルムとからなる積層体のことをいう。
以下、図1を参照して、本発明の円偏光板の層構成の一例を説明する。なお、図1において偏光子10と保護フィルム11,保護フィルム12とをそれぞれ貼合するための接着剤層は図示していない。図1(a)に示す円偏光板100は、偏光子10の一方の面に第1の保護フィルム11が積層され、偏光子10のもう一方の面に第2の保護フィルム12が積層された偏光板1と、重合性液晶化合物が硬化した層20を含む位相差フィルム2とが、粘着剤層13を介して積層された層構成を有する。さらに、円偏光板100は、位相差フィルム2における偏光板1とは反対側の面に粘着剤層14を有する。粘着剤層14は、有機EL表示素子等へ貼合するための粘着剤層であることができる。 図1(a)において、保護フィルム11および保護フィルム12のうち、両方とも保護フィルムの透湿度が後述の範囲内であってもよいし、一方の保護フィルムのみ透湿度が後述の範囲内であってもよい。 本発明の円偏光板は、偏光子の視認側の面に積層する保護フィルムが後述の範囲内にある透湿度を示すことが好ましい。
図1(b)に示す円偏光板101は、偏光子10の一方の面に第1の保護フィルム11が積層され、偏光子10のもう一方の面に第2の保護フィルム12が積層された偏光板1と、位相差フィルム2とが、粘着剤層13を介して積層された層構成を有する。円偏光板101において、位相差フィルム2は、重合性液晶化合物が硬化した層20と重合性液晶化合物が硬化した層21とが、接着層15を介して積層された層構成を有する。さらに、円偏光板101は、位相差フィルム2における偏光板1とは反対側の面に粘着剤層14を有する。粘着剤層14は、有機EL表示素子等へ貼合するための粘着剤層であることができる。 本発明の円偏光板は、偏光子の一方の面に保護フィルムが積層され、偏光子のもう一方の面に位相差フィルムが積層された層構成を有していてもよい。偏光子と保護フィルムとは、上述のように接着層を介して積層することができる。更に、偏光子と位相差フィルムとは、粘着剤層を介して積層することができる。
図1に示すように位相差フィルムは、位相差層を1層有していてもよいし、2層有していてもよい。また、位相差フィルムは、その製造段階で重合性液晶化合物を配向させるための配向膜を有していてもよい。
円偏光板は、図1に示した層以外の層を有することができる。円偏光板がさらに有していてもよい層としては、前面板、遮光パターンなどが挙げられる。前面板は、偏光板における位相差フィルムが積層された側とは反対側に配置されることができる。 前面板としては、ガラス、タッチセンサ、ウィンドウフィルム等が挙げられる。 ウィンドウフィルムは、通常、透明基材の少なくとも一面にハードコート層を含んでなる。タッチセンサは、絶縁層、電極層および基材を積層してなる部材である。電極層は、透明電極とブリッジ電極とから形成される感知パターンと、センシングラインとを有する。透明電極、ブリッジ電極およびセンシングラインは、公知の材料および方法により作製することができる。タッチセンサにおける絶縁層および基材は、公知の方法で作製することができる。 表示パネルは、屈曲可能な表示パネルであってもよい。 円偏光板として、 表示パネル(例えば、屈曲可能な表示パネル)を更に備える円偏光板; 表示パネル(例えば、屈曲可能な表示パネル)と、タッチセンサとウィンドウフィルムとを更に備え、前記表示パネル、前記タッチセンサ、偏光子および前記ウィンドウフィルムがこの順に積層された円偏光板; 表示パネル(例えば、屈曲可能な表示パネル)およびタッチセンサを更に備え、前記表示パネル、偏光子および前記タッチセンサがこの順に積層された円偏光板;表示パネル(例えば、屈曲可能な表示パネル)とウィンドウフィルムとを更に備え、前記表示パネル、偏光子、タッチセンサおよびウィンドウフィルムがこの順に積層された円偏光板;等が挙げられる。
遮光パターンは、前面板における偏光板側の面上に形成することができる。遮光パターンは、画像表示装置の額縁(非表示領域)に形成され、画像表示装置の配線が使用者に視認されないようにすることができる。
円偏光板の主面の形状は、実質的に矩形であることができる。主面とは表示面に対応する最も広い面積を有する面を意味する。実質的に矩形であるとは、4つの隅(角部)のうち少なくとも1つの角部が鈍角となるように切除された形状や丸みを設けた形状であったり、主面の一部が面内方向に窪んだ凹み部(切り欠け)や、円形、楕円形、多角形及びそれらの組合せ等の形状にくり抜かれた穴あき部を有したりしてもよいことをいう。
円偏光板の大きさは特に限定されない。円偏光板が実質的に矩形である場合、長辺の長さは6cm以上35cm以下であることが好ましく、10cm以上30cm以下であることがより好ましく、短辺の長さは5cm以上30cm以下であることが好ましく、6cm以上25cm以下であることがより好ましい。
本発明の円偏光板において、位相差フィルムの遅相軸と、偏光子の吸収軸とのなす角度は、略45°であることが好ましい。略45°とは、45±10°を意味する。
円偏光板の形状が実質的に矩形である場合、位相差フィルムの遅相軸は、長辺方向または短辺方向に平行であることができ、更に、位相差フィルムの遅相軸と偏光子の吸収軸とのなす角の大きさが略45°であることができる。このような軸構成の場合、本発明の効果が顕著である。
円偏光板は、寸法収縮速度が4.1×10−4mm/hr.以下である。円偏光板の寸法収縮速度は、4.0×10−4mm/hr.以下であることが好ましい。このような比較的ゆっくりとした寸法変化挙動の範囲にすることで、円偏光板の収縮に伴い位相差フィルムにかかる応力緩和が並行して起きるため、位相差値の変化を抑えることができると推測される。
本発明者らの検討により、円偏光板の反射色相の変化は、位相差フィルムの位相差値の変化が原因であることが明らかになった。さらに、位相差フィルムの位相差値の変化は、水分の出入り起因する円偏光板の寸法変化が原因であることが明らかとなった。円偏光板の寸法収縮速度をこのような範囲とすることで、高温高湿環境から室温環境へ移行したときの水分の出入りによる円偏光板の寸法変化(具体的には、水分の放出による収縮)を小さくすることができる。その結果、円偏光板の端部に生じる応力を低減し、位相差値の変化を小
さくすることができると考えられる。円偏光板の寸法収縮速度は、0.5×10−4mm/hr.以上であってもよいし、1.0×10−4mm/hr.以上であってもよい。円偏光板の寸法収縮速度をこのような範囲とすることにより、表示素子側の粘着剤がずれることに起因する外観不良も抑制することができる。
円偏光板の寸法収縮速度は、以下のようにして測定することができる。円偏光板を位相差フィルムの遅相軸方向に50mm、位相差フィルムの進相軸方向に50mmの大きさに切りだす。切り出された円偏光板を厚み0.4mmの無アルカリガラス(コーニング社製、製品名:イーグルXG)に貼合し、高温高湿環境(温度60℃、相対湿度95%)のオーブンに168時間載置する。オーブンから室温環境下(温度23℃、相対湿度55%)に取り出した直後に円偏光板の寸法を測定し、更に、室温環境下に24時間保管したときの円偏光板の寸法を測定する。その寸法変化の傾きから円偏光板の寸法収縮速度を計算する。なお、上述の各測定では、位相差フィルムの遅相軸方向の寸法を測定する。
円偏光板の寸法収縮速度は、以下のようにして制御することができる。円偏光板の寸法収縮速度の制御は、最も水分量の多い偏光子からの水分蒸発速度をコントロールすることで制御できる。例えば、偏光子の保護フィルムの透湿度や偏光子の厚みを調整することで、寸法収縮速度の制御が可能である。 後述するように、偏光子の保護フィルムの透湿度が低いほど、偏光板の収縮が抑制される結果、円偏光板の寸法収縮速度が小さくなりやすい。偏光子の厚みは、小さいほど、偏光子からの水分の出入りが小さくなるので、円偏光板の寸法収縮速度が小さくなりやすい。
円偏光板の寸法収縮率は、位相差フィルムの進相軸方向において、0.25%以下であることが好ましく、0.20%以下であることがより好ましく、0.15%以下であることがさらに好ましい。寸法変化率がこのような範囲を満たすことで、反射色相の変化が一層小さくなる。下限値は特に限定されないが、円偏光板の寸法収縮率は、位相差フィルムの進相軸方向において、0.0%以上であってもよい。
円偏光板の寸法収縮率は、位相差フィルム遅相軸方向において、0.15%以下であることが好ましく、0.10%以下であることがより好ましく、0.08%以下であることがさらに好ましい。寸法変化率がこのような範囲を満たすことで、反射色相の変化が一層小さくなる。下限値は特に限定されないが、円偏光板の寸法収縮率は、位相差フィルム遅相軸方向において、0.0%以上であってもよい。
円偏光板の寸法収縮率は、以下のようにして測定することができる。円偏光板を位相差フィルムの遅相軸方向に50mm、位相差フィルムの進相軸方向に50mmの大きさに切り出す。切り出された円偏光板を厚み0.4mmの無アルカリガラス(コーニング社製、製品名:イーグルXG)に貼合し、高温高湿環境(温度60℃、相対湿度95%)のオーブンに168hr載置する。二次元寸法測定装置(装置名:Nikon社製 VMR-12072)を用い、オーブンに投入する前の円偏光板(初期寸法)及びこれをオーブンから取り出した直後の円偏光板の寸法を測定し、次の式により円偏光板の寸法収縮率を算出する。円偏光板の寸法収縮率(%)=(初期寸法−加熱後の寸法)/初期寸法×100
円偏光板の寸法収縮率は、以下のようにして制御することができる。偏光板の寸法収縮率の制御は、第一に偏光子の収縮力を抑えること、第二に偏光子の保護フィルムとして、透湿度が小さく、水分による収縮膨張が起きにくいものを選定することにより行われる。
<偏光板> 本発明において偏光板とは、偏光子と、偏光子の片面、もしくは両面に貼合された保護フィルムとからなる積層体のことをいう。偏光板が備える保護フィルムは、後述のハードコート層、反射防止層、帯電防止層などの表面処理層を有していてもよい。偏光子と保護フィルムとは、例えば接着剤層や粘着剤層を介して積層することができる。偏光板が備える部材について、以下に説明する。
(1)偏光子 本発明における偏光子の収縮力は、80℃の環境下で、3.0N以下であることが好ましい。ここでいう収縮力は、偏光子の吸収軸方向の収縮力であり、幅2mmあたりの収縮力のことをいう。偏光子の収縮力は2.40N以下であることがより好ましく、2.10N以下であることがさらに好ましい。偏光子の収縮力をこのような範囲とすることにより、高温高湿環境から室温環境へ移行したときの水分の出入りによる円偏光板の寸法変化(具体的には、水分の放出による収縮)を小さくすることができる。その結果、円偏光板の端部に生じる応力を低減し、位相差値の変化を小さくすることができると考えられる。偏光子の収縮力は、0.0N以上であることができ、0.1N以上であることができ、1.0N以上であってもよい。偏光子の収縮力をこのような範囲とすることにより、適切な偏光性能が付与されやすい。偏光子の収縮力は、例えば偏光子の厚みを調整したり、延伸工程の架橋条件、延伸条件を調整したりすることにより制御される。
偏光子の収縮力は、熱機械分析装置(装置名:HITACHI社製 TMA/SS7100)を用いて測定することができる。該測定において、吸収軸方向が長辺となるように幅2mm、長さ50mmに裁断された偏光子を試験片として用いることができる。この測定は、寸法一定モードにおいて実施し、チャック間距離を10mmとする。試験片を温度23℃相対湿度55%の室内に24時間以上放置した後、サンプル室内の温度設定を23℃から80℃まで1分間で昇温させ、昇温後はサンプル室内の温度を80℃で維持するように設定する。昇温後さらに4時間放置した後、80℃の環境下で試験片の吸収軸方向の収縮力を測定する。
偏光板が備える偏光子は、その吸収軸に平行な振動面をもつ直線偏光を吸収し、吸収軸に直交する(透過軸と平行な)振動面をもつ直線偏光を透過する性質を有する吸収型の偏光子であることができる。偏光子としては、一軸延伸されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムに二色性色素を吸着配向させた偏光子を好適に用いることができる。偏光子は、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを一軸延伸する工程;ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを二色性色素で染色することにより二色性色素を吸着させる工程;二色性色素が吸着されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホウ酸水溶液等の架橋液で処理する工程;及び、架橋液による処理後に水洗する工程を含む方法によって製造できる。
ポリビニルアルコール系樹脂としては、ポリ酢酸ビニル系樹脂をケン化したものを用いることができる。ポリ酢酸ビニル系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルの他、酢酸ビニルと共重合可能な他の単量体との共重合体等が挙げられる。酢酸ビニルに共重合可能な他の単量体の例は、不飽和カルボン酸類、オレフィン類、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸類、及びアンモニウム基を有する(メタ)アクリルアミド類等を含む。
本明細書において「(メタ)アクリル」とは、アクリル及びメタクリルから選択される少なくとも一方を意味する。「(メタ)アクリロイル」、「(メタ)アクリレート」等においても同様である。
ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度は通常、85〜100mol%であり、98mol%以上が好ましい。ポリビニルアルコール系樹脂は変性されていてもよく、例えば、アルデヒド類で変性されたポリビニルホルマール又はポリビニルアセタール等を用いることもできる。ポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度は通常、1000〜10000であり、1500〜5000が好ましい。ポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度は、JIS K 6726に準拠して求めることができる。
このようなポリビニルアルコール系樹脂を製膜したものが、偏光子(偏光子)の原反フィルムとして用いられる。ポリビニルアルコール系樹脂を製膜する方法は、特に限定されるものではなく、公知の方法が採用される。ポリビニルアルコール系原反フィルムの厚みは特に制限されないが、偏光子の厚みを15μm以下とするためには、5〜35μmのものを用いることが好ましい。より好ましくは、20μm以下である。
ポリビニルアルコール系樹脂フィルムの一軸延伸は、二色性色素の染色前、染色と同時、又は染色の後に行うことができる。一軸延伸を染色の後で行う場合、この一軸延伸は、架橋処理の前又は架橋処理中に行ってもよい。また、これらの複数の段階で一軸延伸を行ってもよい。
一軸延伸にあたっては、周速の異なるロール間で一軸に延伸してもよいし、熱ロールを用いて一軸に延伸してもよい。また一軸延伸は、大気中で延伸を行う乾式延伸であってもよいし、溶剤や水を用いてポリビニルアルコール系樹脂フィルムを膨潤させた状態で延伸を行う湿式延伸であってもよい。延伸倍率は通常、3〜6倍である。
ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを二色性色素で染色する方法としては、例えば、該フィルムを二色性色素が含有された水溶液に浸漬する方法が採用される。二色性色素としては、ヨウ素や二色性有機染料が用いられる。なお、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムは、染色処理の前に水への浸漬処理を施しておくことが好ましい。
二色性色素による染色後の架橋処理としては通常、染色されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホウ酸含有水溶液に浸漬する方法が採用される。二色性色素としてヨウ素を用いる場合、このホウ酸含有水溶液は、ヨウ化カリウムを含有することが好ましい。
偏光子の厚みは、通常20μm以下であり、好ましくは15μm以下であり、より好ましくは13μm以下であり、さらに好ましくは10μm以下であり、特に好ましくは8μm以下である。偏光子の厚みは、通常2μm以上であり、3μm以上であることが好ましい。本発明者らの検討により、円偏光板の反射色相の変化は、位相差フィルムの位相差値の変化が原因であることが明らかになった。さらに、位相差フィルムの位相差値の変化は、水分の出入りに起因する円偏光板の寸法収縮速度(具体的には、水分の放出による収縮)に依存することが明らかとなった。かかる寸法変化は、高温高湿環境下から室温環境下へ移行されることにより生じるものである。そのため、偏光子の収縮による影響を小さくする観点から、偏光子の厚みを15μm以下とすることは、色相の変化の防止に有効である。
偏光子としては、例えば特開2016−170368号公報に記載されるように、液晶化合物が重合した硬化膜中に、二色性色素が配向したものを使用してもよい。二色性色素としては、波長380〜800nmの範囲内に吸収を有するものを用いることができ、有機染料を用いることが好ましい。二色性色素として、例えば、アゾ化合物が挙げられる。液晶化合物は、配向したまま重合することができる液晶化合物であり、分子内に重合性基を有することができる。また、国際公開第2011/024891号パンプレットに記載されるように、液晶性を有する二色性色素から偏光子を形成してもよい。
(2)保護フィルム 本発明の円偏光板において、偏光子における位相差フィルム側とは反対側に配置される保護フィルムの透湿度は、450g/m・24hr.以下であり、300g/m・24hr.以下であることが好ましく、150g/m・24hr.以下であることがより好ましく、100g/m・24hr.以下であることがさらに好ましく、50g/m・24hr.以下であってもよい。かかる保護フィルムの透湿度の下限値は特に限定されず、0g/m・24hr.超であることができる。
保護フィルムがこのような透湿度を示すことで、保護フィルムは、高湿度環境下における偏光子への水分の侵入を防ぎ、偏光子が水分で膨潤す
ることによる偏光板の伸びが抑制される。さらに、水分の侵入が事前に防がれているので、高湿度環境から相対的に乾燥した室温環境下へ移行したときに、偏光子が水分を吐き出すときに起こる偏光板の収縮も付随して抑制されると考えられる。このように、偏光板自体の伸縮・収縮が引き起こす位相差フィルムへの応力伝搬による位相差フィルムの位相差値変化を防ぐことができ、結果、反射色相の変化を抑制することができる。
上記透湿度の範囲を満足させるために、かかる保護フィルムの材料には、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、または(メタ)アクリル系樹脂を使用することができる。
保護フィルムの透湿度は、JIS Z 0208に基づき測定される値であることができ、温度および湿度条件は、40℃、90%RHとすることができる。
円偏光板が実質的に矩形であり、保護フィルムが延伸フィルムである場合、保護フィルムの延伸方向と、円偏光板の短辺方向とが実質的に平行であることが好ましい。延伸方向と短辺方向とが、このような関係にあると、位相差フィルムの遅相軸の方向によらず、円偏光板の色相変化が小さくなる傾向にある。保護フィルムの延伸方向が短辺に平行である場合、高温環境下での偏光子および保護フィルムの延伸緩和による保護フィルムの延伸方向への収縮力が長辺に平行な場合と比較して小さくなり、色相変化が小さくなると考えられる。
保護フィルムの延伸方向と、円偏光板の短辺方向とが実質的に平行であるとは、厳密に両者が平行である場合のみならず、両者のなす角度が0±10°である場合も含む。保護フィルムの延伸方向と、円偏光板の短辺方向とのなす角度は、好ましくは0±5°である。
偏光子の視認側および表示素子側に積層される保護フィルムは、透光性を有する(好ましくは光学的に透明な)熱可塑性樹脂、例えば、鎖状ポリオレフィン系樹脂(ポリプロピレン系樹脂等)、環状ポリオレフィン系樹脂(ノルボルネン系樹脂等)のようなポリオレフィン系樹脂;トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロースのようなセルロース系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートのようなポリエステル系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;メタクリル酸メチル系樹脂のような(メタ)アクリル系樹脂;ポリスチレン系樹脂;ポリ塩化ビニル系樹脂;アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン系樹脂;アクリロニトリル・スチレン系樹脂;ポリ酢酸ビニル系樹脂;ポリ塩化ビニリデン系樹脂;ポリアミド系樹脂;ポリアセタール系樹脂;変性ポリフェニレンエーテル系樹脂;ポリスルホン系樹脂;ポリエーテルスルホン系樹脂;ポリアリレート系樹脂;ポリアミドイミド系樹脂;ポリイミド系樹脂等からなるフィルムであることができる。本発明において、保護フィルムは、ポリオレフィン系樹脂、セルロース系樹脂、または(メタ)アクリル系樹脂からなるフィルムであることが好ましい。
鎖状ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン樹脂(エチレンの単独重合体であるポリエチレン樹脂や、エチレンを主体とする共重合体)、ポリプロピレン樹脂(プロピレンの単独重合体であるポリプロピレン樹脂や、プロピレンを主体とする共重合体)のような鎖状オレフィンの単独重合体の他、2種以上の鎖状オレフィンからなる共重合体を挙げることができる。
環状ポリオレフィン系樹脂は、環状オレフィンを重合単位として重合される樹脂の総称であり、例えば、特開平1−240517号公報、特開平3−14882号公報、特開平3−122137号公報等に記載されている樹脂が挙げられる。環状ポリオレフィン系樹脂の具体例を挙げれば、環状オレフィンの開環(共)重合体、環状オレフィンの付加重合体、環状オレフィンとエチレン、プロピレンのような鎖状オレフィンとの共重合体(代表的にはランダム共重合体)、及びこれらを不飽和カルボン酸やその誘導体で変性したグラフト重合体、並びにそれらの水素化物である。中でも、環状オレフィンとしてノルボルネンや多環ノルボルネン系モノマーのようなノルボルネン系モノマーを用いたノルボルネン系樹脂が好ましく用いられる。
ポリエステル系樹脂は、下記セルロースエステル系樹脂を除く、エステル結合を有する樹脂であり、多価カルボン酸又はその誘導体と多価アルコールとの重縮合体からなるものが一般的である。多価カルボン酸又はその誘導体としては2価のジカルボン酸又はその誘導体を用いることができ、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、ジメチルテレフタレート、ナフタレンジカルボン酸ジメチルが挙げられる。多価アルコールとしては2価のジオールを用いることができ、例えばエチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノールが挙げられる。ポリエステル系樹脂の代表例として、テレフタル酸とエチレングリコールの重縮合体であるポリエチレンテレフタレートが挙げられる。
(メタ)アクリル系樹脂は、(メタ)アクリロイル基を有する化合物を主な構成モノマーとする樹脂である。(メタ)アクリル系樹脂の具体例は、例えば、ポリメタクリル酸メチルのようなポリ(メタ)アクリル酸エステル;メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸共重合体;メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体;メタクリル酸メチル−アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重合体;(メタ)アクリル酸メチル−スチレン共重合体(MS樹脂等);メタクリル酸メチルと脂環族炭化水素基を有する化合物との共重合体(例えば、メタクリル酸メチル−メタクリル酸シクロヘキシル共重合体、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ノルボルニル共重合体等)を含む。好ましくは、ポリ(メタ)アクリル酸メチルのようなポリ(メタ)アクリル酸C1-6アルキルエステルを主成分とする重合体が用いられ、より好ましくは、メタクリル酸メチルを主成分(50〜100重量%、好ましくは70〜100重量%)とするメタクリル酸メチル系樹脂が用いられる。
セルロースエステル系樹脂は、セルロースと脂肪酸とのエステルである。セルロースエステル系樹脂の具体例は、セルローストリアセテート、セルロースジアセテート、セルローストリプロピオネート、セルロースジプロピオネートを含む。また、これらの共重合物や、水酸基の一部が他の置換基で修飾されたものも挙げられる。これらの中でも、セルローストリアセテート(トリアセチルセルロース)が特に好ましい。
ポリカーボネート系樹脂は、カルボナート基を介してモノマー単位が結合された重合体からなるエンジニアリングプラスチックである。
保護フィルムの厚みは通常1〜100μmであるが、強度や取扱性等の観点から5〜60μmであることが好ましく、10〜55μmであることがより好ましく、15〜40μmであることがさらに好ましい。
偏光子の片面、または両面に貼合される保護フィルムは、同種の熱可塑性樹脂で構成されていてもよいし、異種の熱可塑性樹脂で構成されていてもよい。また、厚みが同じであってもよいし、異なっていてもよい。さらに、同じ位相差特性を有していてもよいし、異なる位相差特性を有していてもよい。
上述のように、保護フィルムの少なくともいずれか一方は、その外面(偏光子とは反対側の面)に、ハードコート層、防眩層、光拡散層、反射防止層、低屈折率層、帯電防止層、防汚層のような表面処理層(コーティング層)を有してもよい。なお、保護フィルムの厚みは、表面処理層の厚みを含んだものである。
保護フィルムは、例えば接着剤層または粘着剤層を介して偏光子に貼合することができる。接着剤層を形成する接着剤としては、水系接着剤、活性エネルギー線硬化性接着剤又は熱硬化性接着剤を用いることができ、好ましくは水系接着剤、活性エネルギー線硬化性接着剤である。粘着剤層としては後述のものが使用できる。
水系接着剤としては、ポリビニルアルコール系樹脂水溶液からなる接着剤、水系二液型ウレタン系エマルジョン接着剤等が挙げられる。中でもポリビニルアルコール系樹脂水溶液からなる水系接着剤が好適に用いられる。ポリビニルアルコール系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルをケン化処理して得られるビニルアルコールホモポリマーのほか、酢酸ビニルとこれに共重合可能な他の単量体との共重合体をケン化処理して得られるポリビニルアルコール系共重合体、又はそれらの水酸基を部分的に変性した変性ポリビニルアルコール系重合体等を用いることができる。水系接着剤は、アルデヒド化合物(グリオキザール等)、エポキシ化合物、メラミン系化合物、メチロール化合物、イソシアネート化合物、アミン化合物、多価金属塩等の架橋剤を含むことができる。
水系接着剤を使用する場合は、偏光子と保護フィルムとを貼合した後、水系接着剤中に含まれる水を除去するための乾燥工程を実施することが好ましい。乾燥工程後、例えば20〜45℃の温度で養生する養生工程を設けてもよい。
上記活性エネルギー線硬化性接着剤とは、紫外線、可視光、電子線、X線のような活性エネルギー線の照射によって硬化する硬化性化合物を含有する接着剤であり、好ましくは紫外線硬化性接着剤である。
上記硬化性化合物は、カチオン重合性の硬化性化合物やラジカル重合性の硬化性化合物であることができる。カチオン重合性の硬化性化合物としては、例えば、エポキシ系化合物(分子内に1個又は2個以上のエポキシ基を有する化合物)や、オキセタン系化合物(分子内に1個又は2個以上のオキセタン環を有する化合物)、又はこれらの組み合わせを挙げることができる。ラジカル重合性の硬化性化合物としては、例えば、(メタ)アクリル系化合物(分子内に1個又は2個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物)や、ラジカル重合性の二重結合を有するその他のビニル系化合物、又はこれらの組み合わせを挙げることができる。カチオン重合性の硬化性化合物とラジカル重合性の硬化性化合物とを併用してもよい。活性エネルギー線硬化性接着剤は通常、上記硬化性化合物の硬化反応を開始させるためのカチオン重合開始剤及び/又はラジカル重合開始剤をさらに含む。
偏光子と保護フィルムとを貼合するにあたっては、接着性を高めるために、これらの少なくともいずれか一方の貼合面に表面活性化処理を施してもよい。表面活性化処理としては、コロナ処理、プラズマ処理、放電処理(グロー放電処理等)、火炎処理、オゾン処理、UVオゾン処理、電離活性線処理(紫外線処理、電子線処理等)のような乾式処理;水やアセトン等の溶媒を用いた超音波処理、ケン化処理、アンカーコート処理のような湿式処理を挙げることができる。これらの表面活性化処理は、単独で行ってもよいし、2つ以上を組み合わせてもよい。
偏光子の両面に保護フィルムが貼合される場合においてこれらの保護フィルムを貼合するための接着剤は、同種の接着剤であってもよいし異種の接着剤であってもよい。
<位相差フィルム> 本発明の円偏光板は、位相差フィルムを有し、位相差フィルムは、位相差層を含む。位相差層は、延伸フィルムであってもよく、延伸フィルムの材料は、上述の保護フィルムを形成する樹脂に例示したものから採用される。この場合、位相差層は、ポリオレフィン系樹脂、またはポリカーボネート系樹脂からなる延伸フィルムであることができる。位相差層は、重合性液晶化合物を含む組成物から構成される層を有することが好ましい。重合性液晶化合物を含む組成物から構成される層とは、具体的には、重合性液晶化合物が硬化した層を意味する。本明細書において、λ/2の位相差を与える層、λ/4の位相差を与える層(ポジティブA層)及びポジティブC層等を総称して、位相差層ということがある。さらに、位相差フィルムは後述の配向膜を含んでいてもよい。
λ/2の位相差を与える層としては、好ましくは
波長550nmにおける面内位相差値が200〜280nmである層のことを意味し、より好ましくは面内位相差値が215〜265nmである層のことを意味する。λ/4の位相差を与える層としては、好ましくは波長550nmにおける面内位相差値が100〜160nmである層のことを意味し、より好ましくは面内位相差値が110〜150nmである層のことを意味する。ポジティブC層は、屈折率がnx≒ny<nzの関係性を示す層であることができる。ポジティブC層の厚み方向の位相差値は、波長550nmにおいて−50nm〜−150nmであることができ、−70nm〜−120nmであることができる。位相差層は、正波長分散性を示してもよいし、逆波長分散性を示してもよい。
重合性液晶化合物が硬化した層は例えば、基材に設けられた配向膜上に形成される。前記基材は、配向膜を支持する機能を有し、長尺に形成されている基材であってもよい。この基材は、離型性支持体として機能し、転写用の位相差層を支持することができる。さらに、その表面が剥離可能な程度の接着力を有するものが好ましい。前記基材としては、上記保護フィルムの材料として例示をした樹脂フィルムが挙げられる。
基材の厚みとしては、特に限定されないが、例えば20μm以上200μm以下の範囲とすることが好ましい。基材の厚さが20μm以上であると、強度が付与される。一方で、厚さが200μm以下であると、基材を裁断加工して枚葉の基材とするにあたり、加工屑の増加、裁断刃の磨耗を抑制できる。
なお、基材は、種々のブロッキング防止処理が施されていてもよい。ブロッキング防止処理としては、例えば、易接着処理、フィラー等を練り込ませる処理、エンボス加工(ナーリング処理)等が挙げられる。このようなブロッキング防止処理を基材に対して施すことによって、基材を巻き取る際の基材同士の張り付き、いわゆるブロッキングを効果的に防止することができ、高い生産性で光学フィルムを製造することが可能となる。
重合性液晶化合物が硬化した層は、配向膜を介して基材上に形成される。すなわち、基材、配向膜の順で積層され、重合性液晶化合物が硬化した層は前記配向膜上に積層される。
なお、配向膜は、垂直配向膜に限らず、重合性液晶化合物の分子軸を水平配向させる配向膜であってもよく、重合性液晶化合物の分子軸を傾斜配向させる配向膜であってもよい。配向膜としては、後述する重合性液晶化合物を含む組成物の塗工等により溶解しない溶媒耐性を有し、また、溶媒の除去や液晶化合物の配向のための加熱処理における耐熱性を有するものが好ましい。配向膜としては、配向性ポリマーを含む配向膜、光配向膜及び表面に凹凸パターンや複数の溝を形成し配向させるグルブ配向膜が挙げられる。配向膜の厚さは、通常10nm〜10000nmの範囲であり、好ましくは10nm〜1000nmの範囲であり、より好ましくは500nm以下であり、さらに好ましくは10nm〜200nmの範囲である。
配向膜に用いる樹脂としては、公知の配向膜の材料として用いられる樹脂であれば特に限定されるものではなく、従来公知の単官能又は多官能の(メタ)アクリレート系モノマーを重合開始剤の存在下で硬化させた硬化物等を用いることができる。具体的に、(メタ)アクリレート系モノマーとしては、例えば、2−エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ジエチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテルアクリレート、ジエチレングリコールモノフェニルエーテルアクリレート、テトラエチレングリコールモノフェニルエーテルアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレート、イソボルニルアクリレート、イソボルニルメタクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、ベンジルアクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、メタクリル酸、ウレタンアクリレート等を例示することができる。なお、樹脂としては、これらの1種類であってもよいし、2種類以上の混合物であってもよい。
本実施形態で使用される重合性液晶化合物の種類については、特に限定されないものの、その形状から、棒状タイプ(棒状液晶化合物)と円盤状タイプ(円盤状液晶化合物、ディスコティック液晶化合物)とに分類できる。さらに、それぞれ低分子タイプと高分子タイプとがある。なお、高分子とは、一般に重合度が100以上のものを言う(高分子物理・相転移ダイナミクス、土井 正男著、2頁、岩波書店、1992)。
本実施形態では、何れの重合性液晶化合物を用いることもできる。さらに、2種以上の棒状液晶化合物や、2種以上の円盤状液晶化合物、又は棒状液晶化合物と円盤状液晶化合物との混合物を用いてもよい。
なお、棒状液晶化合物としては、例えば、特表平11−513019号公報の請求項1、又は、特開2005−289980号公報の段落[0026]〜[0098]に記載のものを好適に用いることができる。円盤状液晶化合物としては、例えば、特開2007−108732号公報の段落[0020]〜[0067]、又は、特開2010−244038号公報の段落[0013]〜[0108]に記載のものを好適に用いることができる。
重合性液晶化合物は、2種類以上を併用してもよい。その場合、少なくとも1種類が分子内に2以上の重合性基を有している。すなわち、前記重合性液晶化合物が硬化した層は、重合性基を有する液晶化合物が重合によって固定されて形成された層であることが好ましい。この場合、層となった後はもはや液晶性を示す必要はない。
重合性液晶化合物は、重合反応をし得る重合性基を有する。重合性基としては、重合性エチレン性不飽和基や環重合性基などの付加重合反応が可能な官能基が好ましい。より具体的には、重合性基としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、スチリル基、アリル基などを挙げることができる。その中でも、(メタ)アクリロイル基が好ましい。なお、(メタ)アクリロイル基とは、メタアクリロイル基及びアクリロイル基の両者を包含する概念である。
重合性液晶化合物が硬化した層は、後述するように、重合性液晶化合物を含む組成物を、例えば配向膜上に塗工し、活性エネルギー線を照射することによって形成することができる。前記組成物には、上述した重合性液晶化合物以外の成分が含まれていてもよい。例えば、前記組成物には、重合開始剤が含まれていることが好ましい。重合開始剤は、重合反応の形式に応じて、例えば、熱重合開始剤や光重合開始剤が選択される。例えば、光重合開始剤としては、α−カルボニル化合物、アシロインエーテル、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物、多核キノン化合物、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせなどが挙げられる。重合開始剤の使用量は、前記塗工液中の全固形分に対して、0.01〜20質量%であることが好ましく、0.5〜5質量%であることがより好ましい。
前記組成物には、塗工膜の均一性及び膜の強度の点から、重合性モノマーが含まれていてもよい。重合性モノマーとしては、ラジカル重合性又はカチオン重合性の化合物が挙げられる。その中でも、多官能性ラジカル重合性モノマーが好ましい。
重合性モノマーとしては、上述した重合性液晶化合物と共重合することができるものが好ましい。重合性モノマーの使用量は、重合性液晶化合物の全質量に対して、1〜50質量%であることが好ましく、2〜30質量%であることがより好ましい。
前記組成物には、塗工膜の均一性及び膜の強度の点から、界面活性剤が含まれていてもよい。界面活性剤としては、従来公知の化合物が挙げられる。その中でも特に、フッ素系化合物が好ましい。
前記組成物には、溶媒が含まれていてもよく、有機溶媒が好ましく用いられる。有機溶媒としては、例えば、アミド(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド)、スルホキシド(例えば、ジメチルスルホキシド)、ヘテロ環化合物(例えば、ピリジン)、炭化水素(例えば、ベンゼン、ヘキサン)、アルキルハライド(例えば、クロロホルム、ジクロロメタン)、エステル(例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル)、ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン)、エーテル(例えば、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン)が挙げられる。その中でも、アルキルハライド、ケトンが好ましい。また、2種類以上の有機溶媒を併用してもよい。
前記組成物には、偏光子界面側垂直配向剤、空気界面側垂直配向剤などの垂直配向促進剤、並びに、偏光子界面側水平配向剤、空気界面側水平配向剤などの水平配向促進剤といった各種配向剤が含まれていてもよい。さらに、前記組成物には、上記成分以外にも、密着改良剤、可塑剤、ポリマーなどが含まれていてもよい。
上記活性エネルギー線は、紫外線、可視光、電子線、X線を含み、好ましくは紫外線である。前記活性エネルギー線の光源としては、例えば、低圧水銀ランプ、中圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプ、カーボンアーク灯、タングステンランプ、ガリウムランプ、エキシマレーザー、波長範囲380〜440nmを発光するLED光源、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプ等が挙げられる。
紫外線の照射強度は、通常、100mW/cm2〜3,000mW/cm2である。紫外線照射強度は、好ましくはカチオン重合開始剤又はラジカル重合開始剤の活性化に有効な波長領域における強度である。紫外線を照射する時間は、通常0.1秒〜10分であり、好ましくは0.1秒〜5分であり、より好ましくは0.1秒〜3分であり、さらに好ましくは0.1秒〜1分である。
本実施形態において位相差層の厚みは、0.5μm以上であることが好ましい。また、前記位相差層の厚みは、10μm以下であることが好ましく、5μm以下であることがより好ましい。なお、上述した上限値及び下限値は、任意に組み合わせることができる。位相差層の厚みが前記下限値以上であると、十分な耐久性が得られる。位相差層の厚みが前記上限値以下であると、円偏光板の薄層化に貢献し得る。位相差層の厚みは、λ/4の位相差を与える層、λ/2の位相差を与える層、又はポジティブC層の所望の面内位相差値、及び厚み方向の位相差値が得られるよう調整され得る。
位相差フィルムは、重合性液晶化合物が硬化した層を1層含むものであってもよいし、重合性液晶化合物が硬化した層を2層以上含むものであってもよい。位相差フィルムが、重合性液晶化合物が硬化した層を2層含む場合、2層はλ/4の位相差を与える層およびポジティブC層、またはλ/4の位相差を与える層およびλ/2の位相差を与える層であることが好ましい。位相差フィルムが、重合性液晶化合物が硬化した層を2層含む場合、重合性液晶化合物が硬化した層を配向膜上にそれぞれ作製し、両者を接着剤層や粘着剤層を介して積層することにより、位相差フィルムは製造されてもよい。両者を積層した後、基材および配向膜は剥離することができる。本発明における位相差フィルムの厚みは、3〜30μmであることが好ましく、5〜25μmであることがより好ましい。
<粘着剤層> 粘着剤層は、(メタ)アクリル系、ゴム系、ウレタン系、エステル系、シリコーン系、ポリビニルエーテル系のような樹脂を主成分とする粘着剤組成物で構成することができる。中でも、透明性、耐候性、耐熱性等に優れる(メタ)アクリル系樹脂をベースポリマーとする粘着剤組成物が好適である。粘着剤組成物は、活性エネルギー線硬化型、熱硬化型であってもよい。粘着
剤層の厚みは、通常3〜30μmであり、好ましくは3〜25μmである。
粘着剤組成物に用いられる(メタ)アクリル系樹脂(ベースポリマー)としては、例えば、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルのような(メタ)アクリル酸エステルの1種又は2種以上をモノマーとする重合体又は共重合体が好適に用いられる。ベースポリマーには、極性モノマーを共重合させることが好ましい。極性モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレートのような、カルボキシル基、水酸基、アミド基、アミノ基、エポキシ基等を有するモノマーを挙げることができる。
粘着剤組成物は、上記ベースポリマーのみを含むものであってもよいが、通常は架橋剤をさらに含有する。架橋剤としては、2価以上の金属イオンであって、カルボキシル基との間でカルボン酸金属塩を形成するもの;ポリアミン化合物であって、カルボキシル基との間でアミド結合を形成するもの;ポリエポキシ化合物やポリオールであって、カルボキシル基との間でエステル結合を形成するもの;ポリイソシアネート化合物であって、カルボキシル基との間でアミド結合を形成するものが例示される。中でも、ポリイソシアネート化合物が好ましい。
<前面板> 前面板は、偏光板の視認側に配置される。前面板は、接着層を介して偏光板に積層されることができる。接着層としては、例えば前述の粘着剤層や接着剤層が挙げられる。前面板は、偏光板1における保護フィルム11上に、粘着剤層を介して積層されることができる。
前面板としては、ガラス、樹脂フィルムの少なくとも一面にハードコート層を含んでなるウィンドウフィルムなどが挙げられる。ガラスとしては、例えば、高透過ガラスや、強化ガラスを用いることができる。特に薄い透明面材を使用する場合には、化学強化を施したガラスが好ましい。ガラスの厚みは、例えば100μm〜5mmとすることができる。
樹脂フィルムの少なくとも一面にハードコート層を含んでなるウィンドウフィルムは、既存のガラスのように硬直ではなく、フレキシブルな特性を有することができる。ハードコート層の厚さは特に限定されず、例えば、5〜100μmであってもよい。
樹脂フィルムとしては、ノルボルネンまたは多環ノルボルネン系単量体のようなシクロオレフィンを含む単量体の単位を有するシクロオレフィン系誘導体、セルロース(ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース、アセチルセルロースブチレート、イソブチルエステルセルロース、プロピオニルセルロース、ブチリルセルロース、アセチルプロピオニルセルロース)エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリシクロオレフィン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリアミド、 ポリエーテルイミド、ポリアクリル、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリメチルメタアクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリウレタン、エポキシなどの高分子で形成されたフィルムであってもよい。樹脂フィルムは、未延伸、1軸または2軸延伸フィルムを使用することができる。これらの高分子はそれぞれ単独または2種以上混合して使用することができる。樹脂フィルムとしては、透明性及び耐熱性に優れたポリアミドイミドフィルムまたはポリイミドフィルム、1軸または2軸延伸ポリエステルフィルム、透明性及び耐熱性に優れるとともに、フィルムの大型化に対応できるシクロオレフィン系誘導体フィルム、ポリメチルメタクリレートフィルム及び透明性と光学的に異方性のないトリアセチルセルロース及びイソブチルエステルセルロースフィルムが好ましい。樹脂フィルムの厚さは5〜200μm、好ましくは、20〜100μmであってもよい。
前記ハードコート層は、光或いは熱エネルギーを照射して架橋構造を形成する反応性材料を含むハードコート組成物の硬化により形成することができる。前記ハードコート層は、光硬化型(メタ)アクリレートモノマー、或いはオリゴマー及び光硬化型エポキシモノマー、或いはオリゴマーを同時に含むハードコート組成物の硬化により形成することができる。前記光硬化型(メタ)アクリレートモノマーは、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート及びポリエステル(メタ)アクリレートで構成された群から選択された1種以上を含むことができる。前記エポキシ(メタ)アクリレートは、エポキシ化合物に対して(メタ)アクリロイル基を有するカルボン酸を反応させて得ることができる。
ハードコート組成物は溶剤、光開始剤及び添加剤からなる群から選択される一つ以上をさらに含むことができる。添加剤は、無機ナノ粒子、レベリング剤及び安定剤からなる群から選択される一つ以上を含むことができ、それ以外にも当該技術分野で一般的に使用される各成分として、例えば、抗酸化剤、UV吸収剤、界面活性剤、潤滑剤、防汚剤などをさらに含むことができる。
<遮光パターン> 遮光パターンは、前面板または前面板が適用される表示装置のベゼルまたはハウジングの少なくとも一部として提供することができる。遮光パターンは、前面板における表示素子側に形成することができる。遮光パターンは、表示装置の各配線を隠し使用者に視認されないようにすることができる。遮光パターンの色及び/または材質は特に制限されることはなく、黒色、白色、金色などの多様な色を有する樹脂物質で形成することができる。一実施形態において、遮光パターンの厚さは2μm〜50μmであってもよく、好ましくは4μm〜30μmであってもよく、より好ましくは6μm〜15μmの範囲であってもよい。また、遮光パターンと表示部の間の段差による気泡混入及び境界部の視認を抑制するために、遮光パターンに形状を付与することができる。
<円偏光板の製造方法> 図1(a)に示した円偏光板100を例に、円偏光板の製造方法を説明する。円偏光板100は、偏光板1と位相差フィルム2とを粘着剤層13を介して積層することにより製造することができる。
偏光板1は、偏光子10と保護フィルム11,12とを、それぞれ接着剤層を介して積層して製造することができる。偏光板は、長尺の部材を準備し、ロール・トゥ・ロールでそれぞれの部材を貼り合わせた後、所定形状に裁断して製造してもよいし、それぞれの部材を所定の形状に裁断した後、貼り合わせてもよい。偏光子10に保護フィルム11,12を貼り合わせた後、加熱工程や調湿工程を設けてもよい。
位相差フィルム2は、例えば次のように製造することができる。基材上に配向膜を形成し、配向膜上に重合性液晶化合物を含む塗工液を塗工する。重合性液晶化合物を配向させた状態で、活性エネルギー線を照射し、重合性液晶化合物を硬化させる。重合性液晶化合物が硬化した層上に、剥離フィルム上に形成された粘着剤層14を積層させる。次いで、基材及び/又は配向膜を剥離する。次いで、保護フィルム12上に、剥離フィルム上に形成された粘着剤層13を積層させる。位相差フィルム2は、長尺の部材を準備し、ロール・トゥ・ロールでそれぞれの部材を貼り合わせた後、所定形状に裁断して製造してもよいし、それぞれの部材を所定の形状に裁断した後、貼り合わせてもよい。
そして、粘着剤層13上に積層された剥離フィルムを剥離し、粘着剤層13を介して位相差フィルム2と偏光板1とを貼合することにより、円偏光板100を作製することができる。
<用途> 円偏光板は、さまざまな表示装置に用いることができる。表示装置とは、表示素子を有する装置であり、発光源として発光素子又は発光装置を含む。表示装置としては、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、無機エレクトロルミネッセンス(以下、無機ELともいう)表示装置、電子放出表示装置(例えば電場放出表示装置(FEDともいう)、表面電界放出表示装置(SEDともいう))、電子ペーパー(電子インクや電気泳動素子を用いた表示装置、プラズマ表示装置、投射型表示装置(例えばグレーティングライトバルブ(GLVともいう)表示装置、デジタルマイクロミラーデバイス(DMDともいう)を有する表示装置)及び圧電セラミックディスプレイなどが挙げられる。液晶表示装置は、透過型液晶表示装置、半透過型液晶表示装置などのいずれをも含む。これらの表示装置は、2次元画像を表示する表示装置であってもよいし、3次元画像を表示する立体表示装置であってもよい。円偏光板は、特に有機EL表示装置又は無機EL表示装置に特に有効に用いることができる。
(1)フィルム厚みの測定方法 株式会社ニコン製のデジタルマイクロメーターであるMH−15Mを用いて測定した。
(2)位相差値の測定方法 位相差測定装置KOBRA−WPR(王子計測機器株式会社製)を用いて測定した。
(3)偏光子の収縮力 吸収軸方向が長辺となるように幅2mm、長さ50mmにスーパーカッター(株式会社荻野精機製作所製)でカットした。得られた短冊状のチップを試験片とした。試験片の収縮力を熱機械分析装置(エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製、型式TMA/6100)を用いて測定した。この測定は、寸法一定モードにおいて実施し、チャック間距離を10mmとした。試験片を23℃55%の室内に24時間以上放置した後、サンプル室内の温度設定を23℃から80℃まで1分間で昇温させ、昇温後はサンプル室内の温度を80℃で維持するように設定した。昇温後さらに4時間放置した後、80℃の環境下で試験片の長辺方向の収縮力を測定した。この測定において静荷重は0mNとし、治具にはSUS製のプローブを使用した。
(4)円偏光板の寸法収縮速度 円偏光板の寸法収縮速度は、以下のようにして測定した。円偏光板を位相差フィルムの遅相軸方向に50mm、位相差フィルムの進相軸方向に50mmの大きさに切りだした。切り出された円偏光板を厚み0.4mmの無アルカリガラス(コーニング社製、製品名:イーグルXG)に貼合し、高温高湿環境(温度60℃、相対湿度95%)のオーブンに168時間(hr)載置した。オーブンから室温環境下(温度23℃、相対湿度55%)に取り出した直後に円偏光板の寸法を測定した。その後、室温環境下に24hr保管した後に再度円偏光板の寸法を測定し、その寸法変化の傾きから円偏光板の位相差フィルムの遅相軸方向の寸法収縮速度を計算した。
(5)保護フィルムの透湿度 保護フィルムの透湿度は、JIS Z 0208に基づき測定した。温度および湿度条件は、40℃、90%RHとした。
(6)円偏光板の寸法収縮率 円偏光板の寸法収縮率は、以下のようにして測定した。円偏光板を位相差フィルムの遅相軸方向に50mm、位相差フィルムの進相軸方向に50mmの大きさに切り出した。切り出された円偏光板を厚み0.4mmの無アルカリガラス(コーニング社製、製品名:イーグルXG)に貼合し、高温高湿環境(温度60℃、相対湿度95%)のオーブンに168hr載置した。二次元寸法測定装置を用い、オーブンに投入する前の円偏光板(初期寸法)、及びこれをオーブンから取り出した直後の円偏光板の遅相軸方向の寸法を測定し、次の式により円偏光板の寸法収縮率を算出した。円偏光板の寸法収縮率(%)=(初期寸法−加熱後の寸法)/初期寸法×100
[位相差層Aの作製] 下記構造の光配向性材料5部(重量平均分子量:30,000)とシク
ロペンタノン(溶媒)95部とを混合し、得られた混合物を80℃で1時間攪拌することにより、配向膜形成用組成物Aを得た。
Figure 2020024352
以下に示す重合性液晶化合物1、及び重合性液晶化合物2を90:10の質量比で混合した混合物100部に対して、レベリング剤(F−556;DIC社製)を1.0部、及び重合開始剤である2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン(「イルガキュア369(Irg369)」、BASFジャパン株式会社製)を6部添加した。
さらに、固形分濃度が13%となるようにN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を添加し、80℃で1時間攪拌することにより、液晶硬化膜形成用組成物Aを得た。
重合性液晶化合物1は、特開2010−31223号公報に記載された方法で製造した。また、重合性液晶化合物2は、特開2009−173893号公報に記載された方法に準じて製造した。以下にそれぞれの分子構造を示す。
(重合性液晶化合物1)
Figure 2020024352
(重合性液晶化合物2)
Figure 2020024352
〔基材、配向膜、重合性液晶化合物が硬化した層からなる積層体の製造〕 基材として50μm厚のシクロオレフィン系フィルム〔日本ゼオン株式会社製の商品名「ZF−14−50」〕上にコロナ処理を実施した。コロナ処理が施された面に、配向膜形成用組成物Aをバーコーターで塗布した。塗布膜を80℃で1分間乾燥した。乾燥した塗布膜に、偏光UV照射装置〔ウシオ電機株式会社の商品名「SPOT CURE SP−9」〕を用いて、軸角度45°にて偏光UVを照射し、配向膜を得た。偏光UVの照射は、波長313nmにおける積算光量が100mJ/cm2となるように行われた。
続いて、配向膜上に、液晶硬化膜形成用組成物Aを、バーコーターを用いて塗布した。塗布膜を120℃で1分間乾燥した。乾燥した塗布膜に、高圧水銀ランプ〔ウシオ電機株式会社の商品名:「ユニキュアVB−15201BY−A」〕を用いて、紫外線を照射した。紫外線の照射工程は、波長365nmにおける積算光量が500mJ/cm2となるように、窒素雰囲気下で行われた。このようにして基材、配向膜、および重合性液晶化合物が硬化した層(位相差層A)からなる積層体を得た。
(位相差値の測定) 位相差層Aは、各波長における位相差値Re(λ)として、Re(450)=121nm、Re(550)=142nm、Re(650)=146nmを有していた。その結果、Re(450)/Re(550)=0.85、Re(650)/Re(550)=1.03と算出された。位相差層Aは、λ/4の位相差を与える層であった。
[位相差層Bの作製] 以下の手順で組成物を調製した。重合性液晶化合物であるPaliocolor LC242(BASF社登録商標)100部に対して、レベリング剤としてF−556を0.1部、及び重合開始剤としてイルガキュア369を3部添加した。固形分濃度が13%となるようにシクロペンタノンを添加して、液晶硬化膜形成用組成物Bを得た。また、配向膜形成用組成物Bとして、日産化学工業株式会社製のサンエバーSE610を使用した。
基材として50μm厚のシクロオレフィン系フィルム〔日本ゼオン株式会社製の商品名「ZF−14−50」〕上にコロナ処理を実施した。コロナ処理が施された面に、配向膜形成用組成物Bをバーコーターで塗布した。塗布膜を80℃で1分間乾燥して、配向膜を得た。
配向膜上に、バーコーターを用いて液晶硬化膜形成用組成物Bを塗布し、90℃で120秒間乾燥した。塗布膜に対して、高圧水銀ランプ(「ユニキュアVB−15201BY−A」、ウシオ電機株式会社製)を用いて、紫外線を照射(窒素雰囲気下、波長365nmにおける積算光量:500mJ/cm)した。このようにして基材、配向膜、重合性液晶化合物が硬化した層(位相差層B)からなる積層体を得た。
(位相差値の測定) 位相差層Bは、Rth(550)=−70nmと算出された。また、位相差層Bは、ポジティブCプレートであった。
[位相差フィルムCの作製] [位相差層Aの作製]で作製した積層体における位相差層A上にコロナ処理(800W、10m/min、バー幅700mm、1Pass)を施した。このコロナ処理面に、下記で準備した接着剤組成物を、塗工機(第一理化株式会社製のバーコーター)を用いて、接着剤硬化層の厚みが1μmとなるように塗工して、接着剤組成物層を形成した。位相差層A上に形成された接着剤組成物層と、上記で[位相差層Bの作製]で得た位相差層Bとを、貼付装置(フジプラ株式会社製の“LPA3301”)を用いて貼合した。位相差層B側から、ベルトコンベア付き紫外線照射装置(ランプは、フュージョンUVシステムズ社製の“Hバルブ”を使用した)により、紫外線を照射して接着剤組成物を硬化させて、位相差フィルムCを得た。UVA域では照射強度が390mW/cm、積算光量が420mJ/cmとなるように、UVB域では400mW/cm、積算光量が400mJ/cmとなるようにした。位相差フィルムCは、基材、配向膜、位相差層A、接着剤層、位相差層B、配向膜、および基材がこの順に積層されていた。
[粘着剤層の準備]粘着剤層A:厚み5μmのシート状粘着剤(リンテック株式会社製の「NCF♯L2」)粘着剤層B:厚み25μmのシート状粘着剤(リンテック株式会社製の「P−3132」)
[接着剤組成物の準備] 下記に示すカチオン硬化性成分a1〜a3を混合した後、下記に示すカチオン重合開始剤及び増感剤をさらに混合した。得られた混合物を脱泡して、光硬化型の接着剤組成物を調製した。なお、下記の配合量は固形分量に基づく。・カチオン硬化性成分a1(70部): 3',4'−エポキシシクロヘキシルメチル 3',4'−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(商品名:CEL2021P、株式会社ダイセル製)・カチオン硬化性成分a2(20部): ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル(商品名:EX−211、ナガセケムテックス株式会社製)・カチオン硬化性成分a3(10部): 2−エチルヘキシルグリシジルエーテル(商品名:EX−121、ナガセケムテックス株式会社製)・カチオン重合開始剤(2.25部(固形分量)): 商品名:CPI−100(サンアプロ株式会社製)の50%プロピレンカーボネート溶液・増感剤(2部): 1,4−ジエトキシナフタレン
[保護フィルムの準備] 以下の保護フィルムを準備した。保護フィルムA〜Cの透湿度を表1に示す。保護フィルムA: 厚み15μmの環状ポリオレフィン系樹脂フィルム〔JSR株式会社製の商品名「アートン」〕保護フィルムB: 厚み13μmの環状ポリオレフィン系樹脂フィルム〔日本ゼオン株式会社製の商品名「ZF14−013」〕保護フィルムC: 厚み25μmのトリアセチルセルロースフィルムに、厚み7μmのハードコート層を形成したフィルム〔凸版印刷株式会社の商品名「25KCHC−HC」〕保護フィルムD: 厚み20μmのトリアセチルセルロースフィルム〔富士フイルム株式会社の商品名「ZRG20SL」〕
Figure 2020024352
[偏光子Aの作製] 厚み30μmのポリビニルアルコールフィルム(平均重合度約2400、ケン化度99.9モル%以上)を、乾式延伸により約4倍に一軸延伸し、さらに緊張状態を保ったまま、40℃の純水に40秒間浸漬した後、ヨウ素/ヨウ化カリウム/水の重量比が0.052/5.7/100の水溶液に28℃で30秒間浸漬して染色処理を行った。その後、ヨウ化カリウム/ホウ酸/水の重量比が11.0/6.2/100の水溶液に70℃で120秒間浸漬した。引き続き、8℃の純水で15秒間洗浄した後、300Nの張力で保持した状態で、60℃で50秒間、次いで75℃で20秒間乾燥して、ポリビニルアルコールフィルムにヨウ素が吸着配向している厚み12μmの偏光子Aを得た。偏光子Aの吸収軸方向の収縮力は、2.08N/2mmであった。
[実施例1][偏光板の作製] 偏光子Aの一方の面に、水系接着剤を塗布し、コロナ処理した保護フィルムAを貼り合わせた。偏光子Aのもう一方の面に、水系接着剤を塗布し、ケン化処理を施した保護フィルムDを貼り合わせた。その後、乾燥させて偏光板を得た。前記水系接着剤は、水100部に対して、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール〔株式会社クラレから入手した商品名「KL−318」〕を3部溶解させ、水溶性エポキシ樹脂であるポリアミドエポキシ系添加剤〔田岡化学工業株式会社製の商品名「スミレーズレジン 650(30)」、固形分濃度30%の水溶液〕を1.5部添加したものである。
[円偏光板の作製] 前記偏光板における保護フィルムDに粘着剤層Aを貼合した。位相差フィルムCの位相差層A側の基材を剥離し、露出した位相差層Aへコロナ処理を施した後、前記粘着剤層Aを貼合した。さらに、位相差層B側の基材を剥離し、露出した位相差層Bにコロナ処理を施した後、粘着剤層Bを貼合し、円偏光板を作製した。このとき、位相差層Aの遅相軸は、偏光子の吸収軸に対して45度であった。
位相差フィルムの遅相軸が、長辺と平行になるように、円偏光板を140mm×70mmの大きさの長方形に裁断した。粘着剤層Bを介して、裁断した円偏光板を、厚みが0.4mmのガラス板(コーニング社製、品番:EAGLE XG(登録商標))へ貼り合わせた。このようにして、評価用のサンプルを作製した。
[実施例2] 実施例1の保護フィルムAを保護フィルムBに変更したこと以外は、実施例1と同様にして円偏光板を作製し、評価用のサンプルを作製した。
[比較例1] 実施例1の保護フィルムAを保護フィルムCに変更したこと以外は、実施例1と同様にして円偏光板を作製し、評価用のサンプルを作製した。
[反射色相の評価] 作製した評価用のサンプルを、高温高湿環境(温度60℃、相対湿度95%))のオーブンへ168時間投入した。オーブンから評価用のサンプルを取り出し、室温環境下(温度23℃、相対湿度55%)に24時間放置した。その後、評価用サンプルの反射色相を測定した。
[反射色相測定方法] 反射板として、ALANOD社製のMIRO(5011GP)を準備した。この反射板は、蒸着より形成された反射面を有する鏡面反射板である。評価用サンプルを、前記反射板の上に載置した。分光測色計(コニカミノルタジャパン株式会社 商品名:CM−2600d)を用いて、反射色相(a*、b*)の測定を実施した。反射色相は、光源がD65であるときの値であり、SCI方式(正反射含む)で測定した。
具体的には、図2に示す点5を測定点とした。図2に示される9個の点5は、円偏光板の端部から5mm内側の領域における点であり、短辺方向は約30mm間隔で、長辺方向は約65mm間隔で位置する。上記実施例1〜3および比較例1で作製した評価用サンプルについて、前述の反射色相の評価で示した測定条件に従い反射色相を測定し、各点の色相変化Δa*b*の絶対値を算出した。色相変化の方向をもとに各点の色相変化値を算出し、各評価サンプルの色相変化値の最大値と最小値との差をΔa*b*(MAX−MIN)とした。 Δa*=a*(耐湿熱試験後)−a*(耐湿熱試験前) Δb*=b*(耐湿熱試験後)−b*(耐湿熱試験前) Δa*b*=〔(Δa*)+(Δb*)1/2 なお、色相変化値は、Δa*が0以上の場合はΔa*b*とし、Δa*が0より小さい場合は、Δa*b*×−1とした。
以上の結果を表2に示す。
Figure 2020024352
本発明によれば、高温高湿環境に置かれた後、室温環境に置かれた場合であっても反射色相の変化が小さい円偏光板を提供することができるので有用である。
1 偏光板2 位相差フィルム5 点10 偏光子11,12 保護フィルム13,14 粘着剤層15 接着層20,21 重合性液晶化合物が硬化した層100,101,102 円偏光板
(4)円偏光板の寸法収縮速度
円偏光板の寸法収縮速度は、以下のようにして測定した。円偏光板を位相差フィルムの遅相軸方向に50mm、位相差フィルムの進相軸方向に50mmの大きさに切りだした。
切り出された円偏光板を厚み0.4mmの無アルカリガラス(コーニング社製、製品名:イーグルXG)に貼合し、高温高湿環境(温度60℃、相対湿度95%)のオーブンに168hr載置した。オーブンから室温環境下(温度23℃、相対湿度55%)に取り出した直後に円偏光板の寸法を測定した。その後、室温環境下に24hr保管した後に再度円偏光板の寸法を測定し、その寸法変化の傾きから円偏光板の遅相軸方向の寸法収縮速度を計算した。

Claims (9)

  1. 偏光板と位相差フィルムとが積層された円偏光板であって、前記偏光板は、偏光子および保護フィルムを備え、前記保護フィルムは、前記偏光子における前記位相差フィルム側とは反対側に配置され、前記保護フィルムの透湿度は、450g/m・24時間以下であり、該円偏光板の寸法収縮速度が4.1×10−4mm/時間以下である円偏光板。
  2. 主面の形状が実質的に矩形であり、前記位相差フィルムの遅相軸が円偏光板の長辺方向に平行であり、前記位相差フィルムの遅相軸と前記偏光子の吸収軸とのなす角の大きさが略45°である請求項1に記載の円偏光板。
  3. 前記位相差フィルムは、重合性液晶化合物が硬化した層を含み、前記位相差フィルムにおける前記偏光板側とは反対側に粘着剤層が配置されている請求項1または2に記載の円偏光板。
  4. 表示パネルを更に備える請求項1〜3のいずれか1項に記載の円偏光板。
  5. 屈曲可能である請求項4に記載の円偏光板。
  6. タッチセンサとウィンドウフィルムとを更に備え、 表示パネル、前記タッチセンサ、偏光子および前記ウィンドウフィルムがこの順に積層された 請求項4または5に記載の円偏光板。
  7. タッチセンサを更に備え、表示パネル、偏光子および前記タッチセンサがこの順に積層された 請求項4または5に記載の円偏光板。
  8. ウィンドウフィルムを更に備え、 表示パネル、偏光子、タッチセンサおよびウィンドウフィルムがこの順に積層された 請求項7に記載の円偏光板。
  9. 請求項1〜8の何れか1項に記載の円偏光板が、粘着剤層を介して表示素子に積層された表示装置。
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