JP2020024248A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】コストアップを抑えるために画素数をカウントする各領域の幅に制約がある場合でも、帯電ローラの清掃動作によってスループットが低下することを抑えること。【解決手段】画素数カウント部450は、画像形成が行われる記録材Pの主走査方向における長さである幅Bに基づいて、記録材Pの主走査方向における領域を複数の領域1(area 1)〜領域n(area n)に分割し、分割した複数の領域1(area 1)〜領域n(area n)のそれぞれの領域について画素数を計測する。【選択図】図4
Description
本発明は、印刷装置、特に複写機・レーザビームプリンタ・ファクシミリ等の画像形成装置に関する。
従来から電子写真方式の画像形成装置として中間転写体を有する画像形成装置が知られている。近年は画像形成装置に小型化が求められている。そのため、画像形成装置の中には、感光ドラムから中間転写ベルトにトナー像を転写した後に感光ドラムに残留したトナーを回収する感光ドラムの清掃手段を設けない構成となっている装置がある。以下、このような構成を感光ドラムクリーナーレス構成という。感光ドラムクリーナーレス構成では、転写後の感光ドラムに付着しているトナー、詳細には逆の極性に帯電しているトナーが、感光ドラムに当接して配置される帯電ローラに付着することがある。帯電ローラにトナーが付着すると感光ドラムへの帯電能力が変化してトナー付着位置に対応する部分の潜像電位が変化する。特に帯電ローラの軸方向の一部だけにトナーが付着すると、その境界で潜像電位差が大きくなり、この状態で感光ドラムの軸方向に均一な画像を印刷すると、ゴースト画像と呼ばれる画像濃度むらが発生する。例として感光ドラム表面の軸方向の同じ位置に罫線等を含む画像を連続して印刷した直後に、ハーフトーン画像やベタ画像を印刷する。この場合、前の印刷時に罫線があった箇所でゴースト画像が視認しやすくなる。特にこのような画像を1つのジョブ中で大量に印刷するユーザに対しては、ゴースト画像の発生が課題となってくる。
ゴースト画像を防ぐために、非画像形成時に帯電ローラの清掃動作を行う構成が開示されている(例えば、特許文献1参照)。具体的には、まず帯電ローラに印加される電圧の極性を画像形成時に印加される電圧の極性とは逆の極性にすることで、帯電ローラに付着したトナーを感光ドラムに移動させる。以下、帯電ローラに付着したトナーが感光ドラムに移動することを、帯電ローラから感光ドラムにトナーを吐き出す、とも表現する。その後、中間転写ベルトを介して感光ドラムと対向する位置に設けられた転写手段に印加される電圧の極性を、画像形成時とは逆の極性にする。これにより、感光ドラムに吐き出されたトナーを中間転写ベルトに転写し、中間転写ベルトに設けられる中間転写ベルトの清掃手段によって回収する。
帯電ローラ清掃動作の実施タイミングの判断方法として、次のような方法が開示されている。例えば、特許文献1では、印刷枚数を積算する印刷枚数積算手段を備え、所定の積算印刷枚数に基づいて帯電ローラ清掃動作を実施する。また例えば、特許文献2では、感光ドラム上の領域を軸方向に複数の領域に分割した各領域の画素数をカウントする手段を備え、いずれかの領域の画素数が所定数以上になった場合に、帯電ローラ清掃動作を実施する。このように各領域の画素数に応じて帯電ローラ清掃動作の実施タイミングを判断することによって最適なタイミングで帯電ローラ清掃動作を実施することができ、帯電ローラ清掃動作によるスループット低下を抑えられる。
上述した画素数をカウントする手段において、感光ドラム上の領域を軸方向に複数の領域に分割した各領域の幅が小さいほど、帯電ローラ上の軸方向のトナーの蓄積量を正確に予測することができる。しかし、各領域の幅を小さくするほど、各領域の画素数をカウントするための処理速度やメモリ容量が必要になり、コストアップにつながる。コストアップを抑えた結果、画素数をカウントする各領域の幅が、目視可能なゴースト画像の幅よりも大きくなる場合がある。この場合の課題として、各領域の画素数のカウントと、帯電ローラ上の軸方向のトナーの蓄積量との相関に誤差が生じて、印刷ジョブ中に本来の最適なタイミングよりも早く帯電ローラ清掃動作を実施してしまうことがある。すなわち、画素数をカウントする各領域の幅が大きくなったことに起因して、スループットの低下が生じてしまう。このため、画素数をカウントする各領域の幅に制約がある場合でも、帯電ローラの清掃動作によるスループットの低下を抑えることが求められている。
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、コストアップを抑えるために画素数をカウントする各領域の幅に制約がある場合でも、帯電ローラの清掃動作によってスループットが低下することを抑えることを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明は、以下の構成を備える。
(1)所定の回転方向に回転する感光体と、前記感光体の表面を所定の電位に帯電する帯電手段と、画像データに応じた光ビームを出射する光源を有し、前記光ビームを前記回転方向に略直交する走査方向に走査することにより前記感光体上に潜像を形成する露光手段と、前記露光手段によって形成された前記潜像をトナーにより現像しトナー像を形成する現像手段と、前記現像手段により前記感光体上に形成されたトナー像が転写される中間転写体と、前記中間転写体に前記トナー像を転写する転写手段と、前記画像データに基づいて前記トナー像を形成する画素数を計測する計測手段と、前記計測手段により計測された画素数に基づいて、前記帯電手段に付着したトナーの量を予測する予測手段と、前記予測手段により予測したトナーの量に基づいて前記帯電手段からトナーを除去する除去処理を行うか否かの判断を行う判断手段と、を備え、記録材に画像形成を行う画像形成装置であって、前記計測手段は、画像形成が行われる記録材の前記走査方向における長さである幅に基づいて、前記記録材の前記走査方向における領域を複数の領域に分割し、分割した前記複数の領域のそれぞれの領域について前記画素数を計測することを特徴とする画像形成装置。
(2)所定の回転方向に回転する感光体と、前記感光体の表面を所定の電位に帯電する帯電手段と、画像データに応じた光ビームを出射する光源を有し、前記光ビームを前記回転方向に略直交する走査方向に走査することにより前記感光体上に潜像を形成する露光手段と、前記露光手段によって形成された前記潜像をトナーにより現像しトナー像を形成する現像手段と、前記現像手段により前記感光体上に形成されたトナー像が転写される中間転写体と、前記中間転写体に前記トナー像を転写する転写手段と、前記画像データに基づいて前記トナー像を形成する画素数を計測する計測手段と、前記計測手段により計測された画素数に基づいて、前記帯電手段に付着したトナーの量を予測する予測手段と、前記予測手段により予測したトナーの量に基づいて前記帯電手段からトナーを除去する除去処理を行うか否かの判断を行う判断手段と、を備え、記録材に画像形成を行う画像形成装置であって、前記計測手段は、画像形成が行われる記録材上に形成される画像の前記走査方向における長さである幅に基づいて、前記画像の前記走査方向における領域を複数の領域に分割し、分割した前記複数の領域のそれぞれの領域について前記画素数を計測することを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、コストアップを抑えるために画素数をカウントする各領域の幅に制約がある場合でも、帯電ローラの清掃動作によってスループットが低下することを抑えることができる。
以下、本発明を実施するための形態を、実施例により図面を参照しながら詳しく説明する。なお、上述した帯電ローラから感光ドラムにトナーを吐き出す、との表現を以下の説明においても用いる。
実施例1では、計測(以下、カウントという)した画素数(以下、画素数カウントという)に応じて帯電ローラ清掃動作の実施判断を行うにあたり、記録材の幅に応じて画素数をカウントする領域の幅を変える方法について説明する。
(画像形成装置構成の説明)
図1(a)は画像形成装置の概略断面図である。画像形成装置1は、中間転写ベルト8を用いたインライン方式の多色画像形成装置である。無端帯状体の中間転写体である中間転写ベルト8は、駆動ローラ9とテンションローラ10と2次転写内ローラ11に張架されている。中間転写ベルト8は、モータ(不図示)から駆動を受けた駆動ローラ9により矢印Bの方向(移動方向)に周回搬送される。イエロー(Y)とマゼンタ(M)とシアン(C)とブラック(K)の各色の画像を形成する画像形成部SY、SM、SC、SKは、中間転写ベルト8の鉛直上方の面に接して一定間隔で配置されている。なお、実施例1の画像形成部SY、SM、SC、SKの構成と動作は、形成する画像の色が異なることを除いて実質的に同じである。したがって、特に区別しない場合は、いずれの色用に設けられた要素であることを表すために符号に与えた添え字Y、M、C、Kは省略して説明する。感光ドラム2と1次転写ローラ7は中間転写ベルト8を挟持して、1次転写ニップ部N1を形成している。また、2次転写外ローラ12は、中間転写ベルト8を挟んで2次転写内ローラ11に押圧されており、2次転写ニップ部N2を形成している。中間転写ベルト8に沿って2次転写ニップ部N2の下流で、中間転写ベルト8の清掃手段である清掃部14を中間転写ベルト8に当接させている。画像形成部Sは、感光体である感光ドラム2とその周りに配置された帯電手段である帯電ローラ3、露光手段である露光装置4、現像手段である現像器5、転写手段である1次転写ローラ7からなる。露光装置4Y、4M、4C、4Kは、感光ドラム2Y、2M、2C、2Kのそれぞれに対して、レーザー光(光ビーム)を感光ドラム2の軸方向に走査するように配置されている。以下、感光ドラム2の軸方向を主走査方向とする。また、主走査方向と略直交する方向を副走査方向とする。露光装置4は、画像データに応じた光ビームを出射する光源(不図示)を有し、画像データに応じたレーザー光を主走査方向に走査することにより感光ドラム2上(感光体上)に静電潜像を形成する。
図1(a)は画像形成装置の概略断面図である。画像形成装置1は、中間転写ベルト8を用いたインライン方式の多色画像形成装置である。無端帯状体の中間転写体である中間転写ベルト8は、駆動ローラ9とテンションローラ10と2次転写内ローラ11に張架されている。中間転写ベルト8は、モータ(不図示)から駆動を受けた駆動ローラ9により矢印Bの方向(移動方向)に周回搬送される。イエロー(Y)とマゼンタ(M)とシアン(C)とブラック(K)の各色の画像を形成する画像形成部SY、SM、SC、SKは、中間転写ベルト8の鉛直上方の面に接して一定間隔で配置されている。なお、実施例1の画像形成部SY、SM、SC、SKの構成と動作は、形成する画像の色が異なることを除いて実質的に同じである。したがって、特に区別しない場合は、いずれの色用に設けられた要素であることを表すために符号に与えた添え字Y、M、C、Kは省略して説明する。感光ドラム2と1次転写ローラ7は中間転写ベルト8を挟持して、1次転写ニップ部N1を形成している。また、2次転写外ローラ12は、中間転写ベルト8を挟んで2次転写内ローラ11に押圧されており、2次転写ニップ部N2を形成している。中間転写ベルト8に沿って2次転写ニップ部N2の下流で、中間転写ベルト8の清掃手段である清掃部14を中間転写ベルト8に当接させている。画像形成部Sは、感光体である感光ドラム2とその周りに配置された帯電手段である帯電ローラ3、露光手段である露光装置4、現像手段である現像器5、転写手段である1次転写ローラ7からなる。露光装置4Y、4M、4C、4Kは、感光ドラム2Y、2M、2C、2Kのそれぞれに対して、レーザー光(光ビーム)を感光ドラム2の軸方向に走査するように配置されている。以下、感光ドラム2の軸方向を主走査方向とする。また、主走査方向と略直交する方向を副走査方向とする。露光装置4は、画像データに応じた光ビームを出射する光源(不図示)を有し、画像データに応じたレーザー光を主走査方向に走査することにより感光ドラム2上(感光体上)に静電潜像を形成する。
(画像形成装置ブロック図の説明)
図1(b)は実施例1の画像形成装置1のシステム構成図である。コントローラ部401は、ホストコンピュータ400、エンジン制御部402のそれぞれと相互に通信が可能となっている。コントローラ部401は、ホストコンピュータ400から画像情報と印刷命令を受信すると、受信した画像情報を解析してビットデータに変換する。そして、コントローラ部401は、ビデオインターフェイス部410を介して、記録材P毎に印刷予約コマンド、印刷開始コマンド、及び画像データに対応するビデオ信号405をエンジン制御部402に送信(出力)する。印刷予約コマンドでは、記録材Pの紙種、給紙口、記録材Pのサイズ(記録材の幅を含む)等の情報が指定される。コントローラ部401は、エンジン制御部402に対してホストコンピュータ400からの印刷条件を印刷順に通知するための印刷予約コマンドを送信する。また、コントローラ部401は、画像形成装置1が印刷可能な状態となったタイミングで、エンジン制御部402へ印刷開始コマンドを送信する。
図1(b)は実施例1の画像形成装置1のシステム構成図である。コントローラ部401は、ホストコンピュータ400、エンジン制御部402のそれぞれと相互に通信が可能となっている。コントローラ部401は、ホストコンピュータ400から画像情報と印刷命令を受信すると、受信した画像情報を解析してビットデータに変換する。そして、コントローラ部401は、ビデオインターフェイス部410を介して、記録材P毎に印刷予約コマンド、印刷開始コマンド、及び画像データに対応するビデオ信号405をエンジン制御部402に送信(出力)する。印刷予約コマンドでは、記録材Pの紙種、給紙口、記録材Pのサイズ(記録材の幅を含む)等の情報が指定される。コントローラ部401は、エンジン制御部402に対してホストコンピュータ400からの印刷条件を印刷順に通知するための印刷予約コマンドを送信する。また、コントローラ部401は、画像形成装置1が印刷可能な状態となったタイミングで、エンジン制御部402へ印刷開始コマンドを送信する。
エンジン制御部402は、コントローラ部401から受信した印刷予約コマンドの順に印刷動作を実施するための準備を行って、コントローラ部401から印刷開始コマンドが送信されてくるまで待機する。エンジン制御部402は、コントローラ部401から印刷開始コマンドを受信すると、コントローラ部401にビデオ信号405の出力の基準タイミングとなる/TOP信号403及び/BD信号404を出力する。エンジン制御部402は、受信した印刷予約コマンドに従って印刷動作を開始する。/TOP信号403は、ビデオ信号405を出力する際の副走査方向の基準となる信号であり、/BD信号404は、ビデオ信号405を出力する際の主走査方向の基準となる信号である。すなわち、/TOP信号403が入力される毎に新たなページに印刷するためのビデオ信号405の出力が開始される。また、/BD信号404が入力される毎に主走査方向の1ライン分のビデオ信号405の出力が開始される。エンジン制御部402において、制御手段であるCPU411は、帯電部420、露光部430、現像部440、1次転写部480、2次転写部490、用紙搬送部500、定着部510を制御して、印刷動作に必要な画像形成処理を実施する。CPU411は、ROM411aに記憶された各種プログラムに従って、RAM411bを作業領域として使用しながら、上述した各部を制御する。
帯電部420は、CPU411の指示に従い帯電ローラ3を制御する。露光部430は、CPU411の指示に従い露光装置4を制御する。現像部440は、CPU411の指示に従い現像器5を制御する。1次転写部480は、CPU411の指示に従い1次転写ローラ7を制御する。2次転写部490は、CPU411の指示に従い2次転写外ローラ12を制御する。用紙搬送部500は、CPU411の指示に従い後述する給紙ローラ17、レジストレーションローラ対(以下、レジローラ対という)19等を制御する。定着部510は、CPU411の指示に従い後述する定着装置13を制御する。画素数カウント部450についての詳細は後述する。
(画像形成動作)
図1を参照し画像形成装置1の画像形成動作について説明する。画像形成装置1が画像形成動作を開始すると、感光ドラム2はモータ(不図示)から駆動を受けて矢印Aの方向(所定の回転方向)に回転する。帯電ローラ3は例えば−1100Vの電圧を印加され、光導電層を有する感光ドラム2の表面を所定の電位に帯電し、感光ドラム2に例えば−500Vの一様な背景電位を形成する。次に、露光装置4はレーザー駆動信号に従ってレーザー光を感光ドラム2の表面に走査露光して、感光ドラム2に静電潜像(潜像)を形成する。最大光量を受けた部分の表面電位は例えば−100V程度に低下(絶対値)する。現像器5は、正規極性である負極性に帯電したトナーを現像ローラ6にコートしている。現像ローラ6は感光ドラム2に対して当接離間が可能であるように配置されており、例えば−300Vの電圧を印加されている。感光ドラム2に形成された静電潜像が現像器5の現像ローラ6と接触すると、感光ドラム2の静電潜像と現像ローラ6との間に形成された電界により、トナーが潜像電位部に付着(現像)して、感光ドラム2の静電潜像はトナー像となる。感光ドラム2の静電潜像以外の背景電位の部分は、静電潜像部分と逆の電界となるので正規極性(負極性)に帯電したトナーは付着しない。1次転写ローラ7には例えば+600Vの電圧が印加されている。感光ドラム2に形成されたトナー像は、1次転写ニップ部N1を通過する過程で、感光ドラム2と1次転写ローラ7との間に形成された電界により、中間転写ベルト8に転写(1次転写)される。中間転写ベルト8が1次転写ニップ部N1Y、N1M、N1C、N1Kを順番に通過する過程で、中間転写ベルト8上(中間転写体上)に各画像形成部Sで形成されたトナー像が順番に1次転写される。こうして、中間転写ベルト8上に複数色のトナーが重畳した多色のトナー像が形成される。
図1を参照し画像形成装置1の画像形成動作について説明する。画像形成装置1が画像形成動作を開始すると、感光ドラム2はモータ(不図示)から駆動を受けて矢印Aの方向(所定の回転方向)に回転する。帯電ローラ3は例えば−1100Vの電圧を印加され、光導電層を有する感光ドラム2の表面を所定の電位に帯電し、感光ドラム2に例えば−500Vの一様な背景電位を形成する。次に、露光装置4はレーザー駆動信号に従ってレーザー光を感光ドラム2の表面に走査露光して、感光ドラム2に静電潜像(潜像)を形成する。最大光量を受けた部分の表面電位は例えば−100V程度に低下(絶対値)する。現像器5は、正規極性である負極性に帯電したトナーを現像ローラ6にコートしている。現像ローラ6は感光ドラム2に対して当接離間が可能であるように配置されており、例えば−300Vの電圧を印加されている。感光ドラム2に形成された静電潜像が現像器5の現像ローラ6と接触すると、感光ドラム2の静電潜像と現像ローラ6との間に形成された電界により、トナーが潜像電位部に付着(現像)して、感光ドラム2の静電潜像はトナー像となる。感光ドラム2の静電潜像以外の背景電位の部分は、静電潜像部分と逆の電界となるので正規極性(負極性)に帯電したトナーは付着しない。1次転写ローラ7には例えば+600Vの電圧が印加されている。感光ドラム2に形成されたトナー像は、1次転写ニップ部N1を通過する過程で、感光ドラム2と1次転写ローラ7との間に形成された電界により、中間転写ベルト8に転写(1次転写)される。中間転写ベルト8が1次転写ニップ部N1Y、N1M、N1C、N1Kを順番に通過する過程で、中間転写ベルト8上(中間転写体上)に各画像形成部Sで形成されたトナー像が順番に1次転写される。こうして、中間転写ベルト8上に複数色のトナーが重畳した多色のトナー像が形成される。
また、画像形成動作とともに、給紙ローラ17を回転させ、給紙トレイ16の記録材Pを1枚ピックアップする。記録材Pは分離パット18との摩擦により1枚に分離されて、矢印Cの方向に搬送される。そして、レジローラ対19で記録材Pを斜行補正しながら停止させる。2次転写外ローラ12には例えば+1500Vの電圧が印加されている。中間転写ベルト8上に形成されたトナー像の先端と記録材Pの先端とが2次転写ニップ部N2に同時に到達するタイミングでレジローラ対19を回転させて、記録材Pを2次転写ニップ部N2に進入させる。中間転写ベルト8に形成されたトナー像は、中間転写ベルト8と2次転写外ローラ12との間の電界により記録材Pに転写(2次転写)される。その後、未定着のトナー像が転写された記録材Pを定着装置13に搬送する。モータ(不図示)によって矢印Dの方向に駆動された定着装置13は記録材Pを加圧しながら加熱することで、記録材Pに未定着のトナー像を定着させる。そして、トナー像が定着した記録材Pを排出トレイ20に排出する。2次転写後に中間転写ベルト8上に残留したトナーを2次転写残トナーと呼ぶ。2次転写残トナーは、中間転写ベルト8の清掃部14で回収される。中間転写ベルト8の清掃部14は、例えば金属板金に支持されたゴム製ブレードで、エッジを中間転写ベルト8に当接させてトナーをこそぎ落とし、中間転写ベルト8上の2次転写残トナーを除去する。除去されたトナーはトナー回収容器15に回収される。なお、清掃部14の構成は他の構成であってもよい。
(帯電ローラへのトナー付着)
中間転写ベルト8の移動方向における上流に位置する画像形成部S(例えば、画像形成部SY)によって中間転写ベルト8に形成されたトナー像が、下流(例えば、画像形成部SK)の1次転写ニップ部N1を通過すると、次のような現象が発生する。すなわち、感光ドラム2の背景電位部と1次転写ローラ7との間の大きな電位差で生じる放電を受けて帯電されたトナーの極性が逆極性(例えば正極性、以下、逆帯電トナーという)となり、下流の感光ドラム2に付着する。このように、感光ドラム2に付着したトナーを再転写トナーと呼ぶ。画像形成中の帯電ローラ3には例えば−1100Vの電圧が印加されており、逆帯電した再転写トナーを引き付ける。そのため、帯電ローラ3に付着したトナーの量(以下、トナー付着量という)の主走査方向における分布は、次のような相関を示す。すなわち、1次転写ニップ部N1を通過したトナー像が印刷される画素の面積(以下、画素面積ともいい、画素の数(以下、画素数という)に比例する)の主走査方向における分布に相関する。このように、印刷する画素数が多いほど、再転写トナーの帯電ローラ3へのトナー付着量は多くなる。
中間転写ベルト8の移動方向における上流に位置する画像形成部S(例えば、画像形成部SY)によって中間転写ベルト8に形成されたトナー像が、下流(例えば、画像形成部SK)の1次転写ニップ部N1を通過すると、次のような現象が発生する。すなわち、感光ドラム2の背景電位部と1次転写ローラ7との間の大きな電位差で生じる放電を受けて帯電されたトナーの極性が逆極性(例えば正極性、以下、逆帯電トナーという)となり、下流の感光ドラム2に付着する。このように、感光ドラム2に付着したトナーを再転写トナーと呼ぶ。画像形成中の帯電ローラ3には例えば−1100Vの電圧が印加されており、逆帯電した再転写トナーを引き付ける。そのため、帯電ローラ3に付着したトナーの量(以下、トナー付着量という)の主走査方向における分布は、次のような相関を示す。すなわち、1次転写ニップ部N1を通過したトナー像が印刷される画素の面積(以下、画素面積ともいい、画素の数(以下、画素数という)に比例する)の主走査方向における分布に相関する。このように、印刷する画素数が多いほど、再転写トナーの帯電ローラ3へのトナー付着量は多くなる。
実施例1において、上流に位置する画像形成部SYにより形成したイエロー100%の画像の再転写トナーのトナー付着量(以下、再転写トナー量ともいう)を画像形成部SKで測定した量は1.0%前後であった。再転写トナーの測定方法は、次のようにして行った。1次転写ニップ部N1を通過した後の感光ドラム2上に付着した再転写トナーをポリエステルテープで採取して上質紙に貼り付ける。また、参照としてそのままのポリエステルテープ(再転写トナーを採取していないテープ)を先ほどのポリエステルテープに並べて貼り付ける。そして、これら2つのポリエステルテープを、例えばトナー色の補色フィルタを通した、有限会社東京電色社製の白色度計TC−6DSを用いて測定した。そして、2つの測定値の差を再転写トナー量とした。更に、A4サイズの記録材Pに対して、副走査方向に帯状のイエロー100%の画像を連続印刷したときに、帯電ローラ3に再転写トナーが付着することによる画像濃度の変化を官能評価した。主走査方向に均一な画像の場合は100ページから濃度変動が認識できたが、上述した帯状の画像のように主走査方向に分布があるような画像の場合は30ページから濃度変動が認識できた。
(帯電ローラ清掃動作)
以下、付着したトナーを帯電ローラ3から除去する除去処理である帯電ローラ清掃動作について説明する。帯電ローラ3にトナーが付着すると帯電能力が変化するため、感光ドラム2を一様に帯電することができなくなるおそれがある。その結果、画像濃度の変動が発生してしまうという課題がある。そこで、帯電ローラ3に付着したトナーを吐き出す帯電ローラ清掃動作を行う。まず、感光ドラム2と現像ローラ6とを離間して、感光ドラム2に新たなトナーが付着しないようにする。ここで、画像形成装置1は、帯電ローラ3に電圧を印加する電圧印加手段である帯電電圧印加部(不図示)を有している。帯電電圧印加部によって帯電ローラ3に印加する電圧を画像形成時と同じ−1100Vにして、感光ドラム2の表面を−500Vに帯電させる。続いて、1次転写ローラ7に印加する電圧を0Vに切り替える。表面が−500Vに帯電された感光ドラム2は、1次転写ニップ部N1との電位差が放電閾値を超えない。このため、感光ドラム2と1次転写ニップ部N1との間で放電が発生せず、次に帯電ローラ3とのニップ部を通過する直前の感光ドラム2の表面電位は−500Vを維持する。
以下、付着したトナーを帯電ローラ3から除去する除去処理である帯電ローラ清掃動作について説明する。帯電ローラ3にトナーが付着すると帯電能力が変化するため、感光ドラム2を一様に帯電することができなくなるおそれがある。その結果、画像濃度の変動が発生してしまうという課題がある。そこで、帯電ローラ3に付着したトナーを吐き出す帯電ローラ清掃動作を行う。まず、感光ドラム2と現像ローラ6とを離間して、感光ドラム2に新たなトナーが付着しないようにする。ここで、画像形成装置1は、帯電ローラ3に電圧を印加する電圧印加手段である帯電電圧印加部(不図示)を有している。帯電電圧印加部によって帯電ローラ3に印加する電圧を画像形成時と同じ−1100Vにして、感光ドラム2の表面を−500Vに帯電させる。続いて、1次転写ローラ7に印加する電圧を0Vに切り替える。表面が−500Vに帯電された感光ドラム2は、1次転写ニップ部N1との電位差が放電閾値を超えない。このため、感光ドラム2と1次転写ニップ部N1との間で放電が発生せず、次に帯電ローラ3とのニップ部を通過する直前の感光ドラム2の表面電位は−500Vを維持する。
ここで、帯電ローラ3に印加する電圧を0Vに切り替える。帯電ローラ3と感光ドラム2との間の電界は画像形成時と逆方向になり、帯電ローラ3に付着している逆帯電トナー(例えば正極性)は感光ドラム2へ吐き出される。その後、1次転写ローラ7に印加する電圧を−1000Vに切り替える。感光ドラム2上の逆帯電トナーは、1次転写ニップ部N1で感光ドラム2から中間転写ベルト8に向かう力を受けて中間転写ベルト8上に1次転写される。中間転写ベルト8上の逆帯電トナーは中間転写ベルト8とともに搬送されて、2次転写ニップ部N2に到達する。2次転写外ローラ12に+300Vの電圧が印加されて、逆帯電トナーを中間転写ベルト8上に残したまま2次転写ニップ部N2を通過させる。そして、中間転写ベルト8上の逆帯電トナーは、中間転写ベルト8の清掃部14により中間転写ベルト8から除去されて、トナー回収容器15に回収される。
以上の動作により、帯電ローラ3は逆帯電トナーが付着していない状態となり、帯電能力が回復する。実施例1では、印刷ジョブが終了したときの画像形成後に実行される各種処理(以下、後回転シーケンスという)において、必ず帯電ローラ清掃動作が行われることとする。
(印刷ジョブ中の帯電ローラ清掃動作の実施判断)
印刷ジョブ中の帯電ローラ清掃動作の実施判断は、感光ドラム2上の領域を主走査方向に複数の領域に分割した際に、各領域の画像数カウントの値に基づいて行われる。実施例1では、各領域の画像数カウントから帯電ローラ3上のトナー付着量の主走査方向における分布を予測する。
印刷ジョブ中の帯電ローラ清掃動作の実施判断は、感光ドラム2上の領域を主走査方向に複数の領域に分割した際に、各領域の画像数カウントの値に基づいて行われる。実施例1では、各領域の画像数カウントから帯電ローラ3上のトナー付着量の主走査方向における分布を予測する。
印刷ジョブが開始されると、計測手段である画素数カウント部450(図1(b))は、露光装置4のレーザーの発光信号をカウントすることで各色の感光ドラム2に露光される画素数をカウントする。言い換えれば、画素数カウント部450は、コントローラ部401から入力された画像データに対応するビデオ信号405に基づいて印刷される画素数をカウントする。印刷される画素とは、レーザーが発光し感光ドラム2上に潜像が形成されトナーが付着する領域に対応した画素である。感光ドラム2上の領域を主走査方向に複数の領域に分割した各領域の画素数をカウントするために、画素数カウント部450は以下の値に基づいて画素数をカウントする。なお、/BD信号404が例えばハイレベルからローレベルに移行したことを/BD信号404が出力されたと表現する。
L:/BD信号404が出力されてから画像の主走査方向における中央位置までの距離[dot]
B:画素数をカウントする主走査方向の距離[dot]
A:/BD信号404が出力されてから画素数のカウントを開始するまでの距離[dot]
A=L−(B÷2)・・・式(1)
n:主走査方向に複数の領域に分割できる最大数(以下、分割最大数という)
C:各領域の主走査方向の幅[dot]
C=B÷n・・・式(2)
L:/BD信号404が出力されてから画像の主走査方向における中央位置までの距離[dot]
B:画素数をカウントする主走査方向の距離[dot]
A:/BD信号404が出力されてから画素数のカウントを開始するまでの距離[dot]
A=L−(B÷2)・・・式(1)
n:主走査方向に複数の領域に分割できる最大数(以下、分割最大数という)
C:各領域の主走査方向の幅[dot]
C=B÷n・・・式(2)
(従来の分割方法)
図2は、従来の領域の分割方法を説明する図であり、(i)に/BD信号404の波形を示す。(ii)は、記録材Pの領域を主走査方向及び副走査方向に示したもので、感光ドラム2上の領域に対応しているものとみなしている。図2中、分割された領域1〜領域nを、area1、area2、…、arean−1、areanとする。各領域nは、記録材Pに印刷される1ページ分の画像の副走査方向に伸びる細長い短冊状の領域であり、各領域nについて1ページ分の画素数が積算してカウントされる。従来は、図2に示すように、距離Bには画像形成装置1がサポートする記録材Pの最大幅(幅とは主走査方向における長さ)を常に設定していた。ここで、画像形成装置1は、例えば、解像度が600dpiであり、サポートする記録材Pの最大幅が215.9mm(=5120dot)(レターサイズ)であるとする。この画像形成装置1において、分割最大数nが1024の場合、各領域の幅Cは式(2)により、5dot(=5120÷1024)になる。
図2は、従来の領域の分割方法を説明する図であり、(i)に/BD信号404の波形を示す。(ii)は、記録材Pの領域を主走査方向及び副走査方向に示したもので、感光ドラム2上の領域に対応しているものとみなしている。図2中、分割された領域1〜領域nを、area1、area2、…、arean−1、areanとする。各領域nは、記録材Pに印刷される1ページ分の画像の副走査方向に伸びる細長い短冊状の領域であり、各領域nについて1ページ分の画素数が積算してカウントされる。従来は、図2に示すように、距離Bには画像形成装置1がサポートする記録材Pの最大幅(幅とは主走査方向における長さ)を常に設定していた。ここで、画像形成装置1は、例えば、解像度が600dpiであり、サポートする記録材Pの最大幅が215.9mm(=5120dot)(レターサイズ)であるとする。この画像形成装置1において、分割最大数nが1024の場合、各領域の幅Cは式(2)により、5dot(=5120÷1024)になる。
画素数カウント部450は、印刷ジョブ中に領域1から領域1024までの各領域における画素数をカウントしていく。予測手段であるCPU411は、画素数カウント部450によって計測された画素数カウントに基づいて帯電ローラ3のトナー付着量を予測する。判断手段でもあるCPU411は、予測したトナー付着量が、いずれかの領域(少なくとも1つの領域)において閾値以上となった場合に、その領域で帯電ローラ3上にトナーが大量に蓄積していると判断する。CPU411は、帯電ローラ清掃動作を印刷ジョブの途中に割り込ませる。すなわち、CPU411は、印刷ジョブを中断して帯電ローラ清掃動作を実行する。実施例1では、帯電ローラ清掃動作を実行するか否かの判断に用いられる閾値として、各領域にベタ画像の縦線がある場合に例えば30ページ連続印刷した際に閾値に到達するような画素数カウントの値を設定する。帯電ローラ清掃動作を行うと帯電ローラ3に付着したトナーが取り除かれるため、以降の画像形成動作においてゴースト画像の発生を未然に抑制することができる。このように、画素数カウントに応じて帯電ローラ清掃動作を行うことでトナーが蓄積したタイミングで帯電ローラ清掃動作を行うことができる。このため、所定ページ毎に帯電ローラ清掃動作を行う場合に比べてスループットの低下を少なくしつつ、ゴースト画像の発生を抑制することができる。しかし、図2のような方法で帯電ローラ清掃動作を行う場合、次のような課題がある。
ここで、画素数カウント部450は、各領域の幅Cの値が小さいほど、帯電ローラ3上のトナー付着量の主走査方向における分布を正確に予測することができる。しかし、各領域の幅Cの値を小さくする、すなわち、最大分割数nの値を大きくするほど、各領域の画素数をカウントする処理速度やメモリ容量が必要になりコストアップにつながる。コストアップを抑えた結果、各領域の幅Cの値が、目視可能なゴースト画像の幅よりも大きくなる場合がある。この場合の課題として、各領域の画素数カウントと、帯電ローラ3上のトナー付着量との相関に誤差が生じて、本来の最適なタイミングよりも早く帯電ローラ清掃動作を実施してしまうという課題がある。
予測した各領域の画素数カウントと実際の帯電ローラ3上のトナー付着量との相関における誤差について図3を用いて説明する。図3の(I)(II)(III)は同じページ数の画像形成動作を行った際の様子である。図3の上側の図は、画像領域と各領域の幅C、領域1、…、領域10、…等を示し、トナー像が形成される画素をグレーで表している。図3の下側の図は、画素数カウント部450によりカウントされた各領域の画素数を示し、帯電ローラ清掃動作を実行するか否かを判断する閾値(例えば、X画素)を太線で示している。図3の下側のiは領域の順番を示す符号(例えば、1〜10等)を示している。
(I)(II)は、各領域の幅Cの値が1dotのケースである。(I)は領域3に副走査方向に連続した画像である縦線の画像があり、連続印刷を行うと帯電ローラ3上の主走査方向のトナー量分布としては領域3(画素数X)が最も多くなる。(II)は(I)の領域3にあった縦線の画像がないため(画素数0)、画素数カウントが閾値に到達するタイミングは(I)より遅くなる。(III)は各領域の幅Cの値が5dotのケースである。すなわち、(III)は(I)(II)に比較して、演算処理速度やメモリ容量を抑えるべくコストアップを抑えた場合である。(II)と(III)とを比較すると、帯電ローラ3上の主走査方向のトナー分布は同じであるにもかかわらず、(III)は画素数カウントが閾値に到達するタイミングが(II)よりも早くなってしまう。これは、(III)のケースでは、主走査方向の所定の位置にある縦線((I)の領域3の画像)と主走査方向にばらついて分布している画像((III)の領域2の画像)とを判別できないためである。具体的には、(III)のケースでは、領域2において、主走査方向にばらついて分布している画像であっても、画素数カウントの値は閾値Xと同等となってしまう。
このような課題に対して、実施例1では距離Bの値に、画像形成装置1によりサポートされている記録材Pの最大幅ではなく、印刷ジョブ中の記録材Pの幅を設定する。これにより、特に記録材Pの幅が小さいケースにおいて各領域の幅Cの値を従来の方法よりも小さくして、カウントする画素数の誤差を小さくする。
(実施例1の分割方法)
図3は、実施例1の領域の分割方法を説明する図であり、(i)に/BD信号404の波形を示す。(ii)は、ビデオ信号405が出力される領域を主走査方向及び副走査方向に示したもので、記録材Pに形成される画像に対応した領域を示し、感光ドラム2上の領域にも対応している。図4に示すように、CPU411は、印刷ジョブが開始されると、ページ毎に記録材Pの主走査方向の幅をコントローラ部401から取得し、距離Bにセットする。実施例1では、距離Bは、現在画像形成動作を行っている対象となっている記録材P(以下、当該ページという)の幅である。記録材Pの主走査方向の幅が例えば148.0mm(=3496dot)(A5サイズ)、分割最大数n=1024の場合、各領域の幅Cは式(2)により、3.4dot(=3496÷1024)になる。距離Aは式(1)により算出する。こうすることで、各領域の幅Cを従来例(5dot)よりも小さくすることができ、帯電ローラ3上のトナー蓄積量を正確に予測することができる。
図3は、実施例1の領域の分割方法を説明する図であり、(i)に/BD信号404の波形を示す。(ii)は、ビデオ信号405が出力される領域を主走査方向及び副走査方向に示したもので、記録材Pに形成される画像に対応した領域を示し、感光ドラム2上の領域にも対応している。図4に示すように、CPU411は、印刷ジョブが開始されると、ページ毎に記録材Pの主走査方向の幅をコントローラ部401から取得し、距離Bにセットする。実施例1では、距離Bは、現在画像形成動作を行っている対象となっている記録材P(以下、当該ページという)の幅である。記録材Pの主走査方向の幅が例えば148.0mm(=3496dot)(A5サイズ)、分割最大数n=1024の場合、各領域の幅Cは式(2)により、3.4dot(=3496÷1024)になる。距離Aは式(1)により算出する。こうすることで、各領域の幅Cを従来例(5dot)よりも小さくすることができ、帯電ローラ3上のトナー蓄積量を正確に予測することができる。
図5は、帯電ローラ清掃動作の実施判断におけるデータ処理の過程を表す図である。図5(i)は、Xページ目のY、M、C各色の画像領域(領域1〜領域n)を示している。当該ページの各色のビデオ信号405の出力が終了すると、CPU411は、Y、M、Cの各領域の画素数カウントを画素数カウント部450から取得する。CPU411は、前回の帯電ローラ清掃動作が終了した後に印刷された記録材Pに対して得られた各領域における画素数カウントの積算値に、取得した画素数カウントを積算する。領域1〜領域nについて、積算された画素数カウントをCNT_Y[i]、CNT_M[i]、CNT_C[i](i=1〜n)とする。図5(ii)は、Xページ目のY、M、C各色の画像領域(領域1〜領域n)において取得した画素数カウントCNT_Y[i]、CNT_M[i]、CNT_C[i](i=1〜n)を示している。これらの値は、それぞれの1次転写ニップ部N1Y、N1M、N1Cを通過したトナー量に相応し、また下流の1次転写ニップ部N1で生じる再転写トナー量と相関する。再転写は下流の画像形成部Sの帯電ローラ3に付着する。例えば、画像形成部SYによって中間転写ベルト8に形成されたトナー像は、下流にある画像形成部SM、SC、SKの帯電ローラ3M、3C、3Kに付着する。しかし、4つの画像形成部Sにおいて最も下流に位置する一の画像形成部である画像形成部SKの画像は再転写に寄与しない。そのため、最下流に位置する画像形成部SKにおいては画素数のカウントを行わない。
次に、CPU411は色間の処理を行う。CPU411は、以下の式により色間の画素数カウントを積算する。
CNT_SUM[i]=CNT_Y[i]+CNT_M[i]
+CNT_C[i](i=1〜n)…式(3)
図5(iii)は、Xページ目の画像領域(領域1〜領域n)において、各色の画素数カウントCNT_Y[i]、CNT_M[i]、CNT_C[i](i=1〜n)を積算したCNT_SUM[i]を示している。色間で積算した画素数カウントCNT_SUM[i]の値は、再転写トナーが最も多くなるKの帯電ローラ3に付着しているトナーの積算量に相関する。
CNT_SUM[i]=CNT_Y[i]+CNT_M[i]
+CNT_C[i](i=1〜n)…式(3)
図5(iii)は、Xページ目の画像領域(領域1〜領域n)において、各色の画素数カウントCNT_Y[i]、CNT_M[i]、CNT_C[i](i=1〜n)を積算したCNT_SUM[i]を示している。色間で積算した画素数カウントCNT_SUM[i]の値は、再転写トナーが最も多くなるKの帯電ローラ3に付着しているトナーの積算量に相関する。
(閾値判断処理)
最後に閾値判断処理が行われる。CPU411は、色間で積算した画素数カウントCNT_SUM[i]のいずれかの領域iで閾値を超えているか否かを判断する。CPU411は、いずれか(少なくとも1つ)の領域iで画素数カウントCNT_SUM[i]が閾値を超えた場合には、画像形成動作を一旦中断して帯電ローラ清掃動作を行う。CPU411は、帯電ローラ清掃動作が終了した後に画素数カウント(CNT_Y[i]、CNT_M[i]、CNT_C[i]、CNT_SUM[i])を全てリセットする。
最後に閾値判断処理が行われる。CPU411は、色間で積算した画素数カウントCNT_SUM[i]のいずれかの領域iで閾値を超えているか否かを判断する。CPU411は、いずれか(少なくとも1つ)の領域iで画素数カウントCNT_SUM[i]が閾値を超えた場合には、画像形成動作を一旦中断して帯電ローラ清掃動作を行う。CPU411は、帯電ローラ清掃動作が終了した後に画素数カウント(CNT_Y[i]、CNT_M[i]、CNT_C[i]、CNT_SUM[i])を全てリセットする。
また上述したように、距離Bの値には印刷ジョブ中の記録材Pの幅を設定するため、印刷ジョブ中に記録材Pの幅が切り替わった場合には、画素数カウント部450でカウントする各領域の幅C(=B÷n)が変わってしまう。そのため、上述した処理をそのまま行うと帯電ローラ3上のトナーの付着量を正確に予測できなくなる。そこで、実施例1では、CPU411は、印刷ジョブ中に記録材Pの幅が切り替わった場合には帯電ローラ清掃動作を必ず行い、画素数カウントをリセットすることとする。
(帯電ローラ清掃動作の判断処理)
実施例1の帯電ローラ清掃動作の判断処理を図6のフローチャートを用いて説明する。ステップ(以下、Sとする)100でCPU411は、コントローラ部401から画像形成指示を受信すると、画像形成準備のための動作(以下、前回転シーケンスとう)を行う。CPU411は、画素数カウント(CNT_Y[i]、CNT_M[i]、CNT_C[i]、CNT_SUM[i])をリセットする。
実施例1の帯電ローラ清掃動作の判断処理を図6のフローチャートを用いて説明する。ステップ(以下、Sとする)100でCPU411は、コントローラ部401から画像形成指示を受信すると、画像形成準備のための動作(以下、前回転シーケンスとう)を行う。CPU411は、画素数カウント(CNT_Y[i]、CNT_M[i]、CNT_C[i]、CNT_SUM[i])をリセットする。
S101でCPU411は、画素数カウント部450によって画素数カウントを行うためのパラメータ(距離A、距離B、各領域の幅C)をRAM411bに設定する。具体的には、CPU411は、コントローラ部401から指定された記録材Pの主走査方向の幅を取得し、距離Bの値とする。CPU411は距離Bの値に基づき式(1)により距離Aを算出し、式(2)により各領域の幅Cを算出し、RAM411bにセットする。S102でCPU411は、当該ページの画像形成動作を行う。
S103でCPU411は、当該ページの各色のビデオ信号405の出力が終了すると、Y、M、C(各色)の各領域iの画素数カウントを画素数カウント部450から取得する。S104でCPU411は、S103で取得した画素数カウントを色毎にそれぞれ積算する(CNT_Y[i]、CNT_M[i]、CNT_C[i])(図5(ii))。S105でCPU411は、S104で積算した色毎の画素数カウントを色間で積算する(CNT_SUM[i]=CNT_Y[i]+CNT_M[i]+CNT_C[i])(図5(iii))。
S106でCPU411は、コントローラ部401から送信される予約情報(印刷予約コマンド)を確認して、印刷ジョブ(画像形成動作)を継続するか否かを判断する。S106でCPU411は、画像形成動作を継続すると判断した場合、印刷予約コマンドから後続の記録材Pのサイズを取得し、処理をS107に進め、画像形成動作を継続しない(ジョブ終了)と判断した場合、処理をS114に進める。S107でCPU411は、当該ページに続いて画像形成が行われる記録材P(以下、後続ページという)の主走査方向の幅が前回(当該ページ)の記録材Pの幅と異なるか否か、言い換えれば記録材Pの幅に変更がないか否かを判断する。S107でCPU411は、記録材Pの幅に変更がない、すなわち、後続ページの主走査方向の幅が前回の記録材P(当該ページ)の幅と同じであると判断した場合、処理をS108に進める。
S108でCPU411は、S105で積算した色間の画素数カウントCNT_SUM[1]〜CNT_SUM[n]のうちいずれかの領域で閾値を超えているか否かを判断する。S108でCPU411は、画素数カウントCNT_SUM[1]〜CNT_SUM[n]のうちいずれかの領域で閾値を超えていると判断した場合、処理をS109に進める。S109でCPU411は、画像形成動作を一旦中断し、帯電ローラ清掃動作を行う。S110でCPU411は、帯電ローラ清掃動作を終了した後に、画素数カウント(CNT_Y[i]、CNT_M[i]、CNT_C[i]、CNT_SUM[i])をリセットする。S108でCPU411は、画素数カウントCNT_SUM[1]〜CNT_SUM[n]がいずれの領域でも閾値を超えていないと判断した場合、帯電ローラ清掃動作を行うことなく、処理をS102に戻し、画像形成動作を継続する。
S107でCPU411は、記録材Pの幅に変更がある、すなわち、後続ページの主走査方向の幅が前回の記録材P(当該ページ)の幅と異なると判断した場合(変更有り)、処理をS111に進める。S111でCPU411は、帯電ローラ清掃動作を行い、S112で画素数カウント(CNT_Y[i]、CNT_M[i]、CNT_C[i]、CNT_SUM[i])をリセットする。S113でCPU411は、後続ページの主走査方向の幅に応じて画素数カウント部450による画素数カウントに用いられるパラメータとして距離A、距離B、各領域の幅Cの値をRAM411bにセットする。CPU411は、処理をS102に戻して画像形成動作を継続する。
S106でCPU411は、画像形成動作を継続しないと判断した場合、処理をS114に進める。S114でCPU411は、画像形成動作を終了するための後回転シーケンスを行い、帯電ローラ清掃動作を行って画像形成動作を終了する。
以上より実施例1によれば、印刷ジョブ中の記録材Pの幅に応じて画素数カウントの領域の幅を変えることで、特に記録材Pの幅が小さいケースにおいて画素数カウントと帯電ローラ3上のトナー付着量との相関の誤差を小さくすることができる。これにより、帯電ローラ清掃動作の実施タイミングを最適にすることができ、スループットが低下してしまうことを抑制することができる。
以上、実施例1によれば、コストアップを抑えるために画素数をカウントする各領域の幅に制約がある場合でも、帯電ローラの清掃動作によってスループットが低下することを抑えることができる。
実施例1では、印刷ジョブ中に記録材Pの幅に応じて画素数カウントの領域の幅を変更した。また実施例1では、印刷ジョブ中に記録材Pの幅が切り替わった場合は、帯電ローラ清掃動作を行い、画素数カウントをリセットする手法について説明した(図6 S107 NO、S111〜S113)。実施例2では、印刷ジョブ中に記録材Pの幅が切り替わった場合は、画素数カウントをリセットせずに、画素数カウントを継続して用いる手法について説明する。画像形成装置1の構成等、主な部分の説明は実施例1と同様であり、同じ構成には同じ符号を付し、ここでは実施例1と異なる部分のみを説明する。
(記録材Pの幅が切り替わったときの画素数カウントのデータ処理)
印刷ジョブ中に記録材Pの幅が切り替わったときの画素数カウントのデータ処理について図7を用いて説明する。図7では、ジョブ中のXページ目からX+1ページ目において記録材Pの主走査方向の幅が、小さい幅から大きい幅に切り替わった様子を示している。図7(i)は、/BD信号404の波形を示す。(ii)は、Xページ目における記録材Pの領域を主走査方向及び副走査方向に示したものである。(iii)は、Xページよりも主走査方向の幅が大きいX+1ページ目における記録材Pの領域を示している。また、Xページ目の領域1〜領域nと区別するために、X+1ページ目の領域1〜領域nをarea 1’〜area n’と図示している。また、X+1ページ目における領域の順番を示す符号としてi’を用いる。
印刷ジョブ中に記録材Pの幅が切り替わったときの画素数カウントのデータ処理について図7を用いて説明する。図7では、ジョブ中のXページ目からX+1ページ目において記録材Pの主走査方向の幅が、小さい幅から大きい幅に切り替わった様子を示している。図7(i)は、/BD信号404の波形を示す。(ii)は、Xページ目における記録材Pの領域を主走査方向及び副走査方向に示したものである。(iii)は、Xページよりも主走査方向の幅が大きいX+1ページ目における記録材Pの領域を示している。また、Xページ目の領域1〜領域nと区別するために、X+1ページ目の領域1〜領域nをarea 1’〜area n’と図示している。また、X+1ページ目における領域の順番を示す符号としてi’を用いる。
図7の例では、感光ドラム2の主走査方向の位置において、Xページ目の領域1は、X+1ページ目の領域5に含まれる。このため、CPU411は、Xページ目の領域1の画素数カウントCNT_SUM[1]をX+1ページ目領域5の画素数カウントCNT_SUM[5]に引き継ぐ。
Xページ目の領域2は、X+1ページ目の領域5と領域6とにまたがっている。このようなケースにおいて実施例2では、またがっている領域のそれぞれの距離に応じて、画素数カウントCNT_SUM[2]を画素数カウントCNT_SUM[5]、CNT_SUM[6]に比例配分する。記録材Pの幅が切り替わった後の後続ページの複数の領域に、切り替わる前の当該ページの1つの領域が対応する場合には、次のように配分する。すなわち、当該ページの1つの領域において計測したトナー付着量を、1つの領域が後続ページの複数の領域において占める主走査方向におけるそれぞれの距離に応じて比例配分する。Xページ目の領域2の画素数カウントをT、X+1ページ目の領域5にまたがっている距離をα、X+1ページ目の領域6にまたがっている距離をβ、とすると(図7参照)、以下の式を用いて画素数カウントTの比例配分を行う。
ここで、/BD信号404が出力されてからXページ目の領域1の終わりまでの距離をarea1_endとする。/BD信号404が出力されてからXページ目の領域2の終わりまでの距離をarea2_endとする。/BD信号404が出力されてからX+1ページ目の領域5の終わりまでの距離をarea5’_endとする。
α=area5’_end−area1_end
β=area2_end−area5’_end
X+1ページ目の領域5にふりわける画素数カウント=T×α/(α+β)
X+1ページ目の領域6にふりわける画素数カウント=T×β/(α+β)
α=area5’_end−area1_end
β=area2_end−area5’_end
X+1ページ目の領域5にふりわける画素数カウント=T×α/(α+β)
X+1ページ目の領域6にふりわける画素数カウント=T×β/(α+β)
(帯電ローラ清掃動作の判断処理)
実施例2の帯電ローラ清掃動作の判断処理を図8のフローチャートを用いて説明する。なお、図8のS200〜S206、S208〜S210、S212、S213は、図6で説明したS100〜S106、S108〜S110、S113、S114の処理と同じ処理であるため、説明を省略する。
実施例2の帯電ローラ清掃動作の判断処理を図8のフローチャートを用いて説明する。なお、図8のS200〜S206、S208〜S210、S212、S213は、図6で説明したS100〜S106、S108〜S110、S113、S114の処理と同じ処理であるため、説明を省略する。
S206でCPU411は、画像形成動作を継続すると判断した場合、処理をS207に進める。S207でCPU411は、後続ページの主走査方向の幅が前回の記録材P(当該ページ)の幅と同じか否か、又は、後続ページの主走査方向の幅が前回の記録材P(当該ページ)の幅よりも小さくなったか否か、を判断する。S207でCPU411は、後続ページの主走査方向の幅が前回の記録材P(当該ページ)の幅と同じである、又は、後続ページの主走査方向の幅が前回の記録材P(当該ページ)の幅よりも小さくなった、と判断した場合、処理をS208に進める。
S207でCPU411は、後続ページの主走査方向の幅が前回の記録材P(当該ページ)の幅よりも大きくなったと判断した場合(小→大に変更あり)、処理をS211に進める。S211でCPU411は、画素数カウントの継続処理を行う。ここで画素数カウントの継続処理とは、図7で説明したように、Xページ目の各領域iの画素数カウントとX+1ページ目の各領域i’の画素数カウントとを適合させる処理である。CPU411は、Xページ目の領域iがX+1ページ目の領域i’に含まれる場合には、Xページ目の領域iの画素数カウントCNT_SUM[i]をX+1ページ目の領域i’の画素数カウントCNT_SUM[i’]に引き継ぐ。CPU411は、Xページ目の領域iがX+1ページ目の領域i’、領域i+1’にまたがる場合には、上述したように比例配分する。すなわち、CPU411は、Xページ目の領域iの画素数カウントCNT_SUM[i]をX+1ページ目の領域i’の画素数カウントCNT_SUM[i’]とX+1ページ目の領域i+1’の画素数カウントCNT_SUM[i+1’]に比例配分する。CPU411は、S205で積算した画素数カウントCNT_SUM[i]を比例配分することにより記録材Pが切り替わる前の画素数カウントを継続して使用する。すなわち、CPU411は、記録材Pの幅が小さい幅から大きい幅に変更される場合には、帯電ローラ清掃動作を実行しない。
以上より実施例2によれば、印刷ジョブ中の記録材Pの幅に応じて画素数カウントの領域の幅を変えることで、特に記録材Pの幅が小さいケースにおいて画素数カウントと帯電ローラ3上のトナー付着量との相関の誤差を小さくすることができる。また、印刷ジョブ中に記録材Pの幅が切り替わった場合であっても、帯電ローラ清掃動作を行わない場合があるため、記録材Pの幅が切り替わった際のスループットの低下も抑えることができる。
以上、実施例2によれば、コストアップを抑えるために画素数をカウントする各領域の幅に制約がある場合でも、帯電ローラの清掃動作によってスループットが低下することを抑えることができる。
実施例1、2では、印刷ジョブ中に記録材Pの幅に応じて画素数カウントの領域の幅を変える手法について説明した。実施例3では、記録材P上(記録材上)に形成される画像の画像領域に応じて画素数カウントの領域の幅を変える手法について説明する。構成など主な部分の説明は実施例1、2と同様であり、ここでは実施例1、2と異なる部分のみを説明する。
(画素数カウント部)
実施例3の画素数カウント部450について図9を用いて説明する。図9(i)、(ii)は、図2と同様の図である。(ii)には、記録材Pの領域と、記録材Pに実際に印刷される画像領域とを示している。実施例3では、CPU411はコントローラ部401から実際の画像の両端の位置をページ毎に取得し、画素数カウント部450のA、B、Cの値を決定する。
実施例3の画素数カウント部450について図9を用いて説明する。図9(i)、(ii)は、図2と同様の図である。(ii)には、記録材Pの領域と、記録材Pに実際に印刷される画像領域とを示している。実施例3では、CPU411はコントローラ部401から実際の画像の両端の位置をページ毎に取得し、画素数カウント部450のA、B、Cの値を決定する。
まず、コントローラ部401は、当該ページにおいて画像情報を解析して、/BD信号404が出力されてから画像の両端までの距離情報を印刷開始コマンドの前までにエンジン制御部402に送信する。画像領域における主走査方向の上流側の端部までの距離をD(=A)、主走査方向の下流側の端部までの距離をEとする。次にCPU411は、これらの情報に基づいて画素数カウント部450に対して、パラメータA、B、Cの値を設定する。
A=D・・・式(4)
B=E−D・・・式(5)
距離A、Bは式(4)、式(5)より算出し、各領域の幅Cは前述の式(2)から算出する。この手法によると、実際の画像の主走査方向の幅が記録材Pの幅より小さいときは、記録材Pの幅に限定されることなく各領域Cの値を小さくすることができる。
A=D・・・式(4)
B=E−D・・・式(5)
距離A、Bは式(4)、式(5)より算出し、各領域の幅Cは前述の式(2)から算出する。この手法によると、実際の画像の主走査方向の幅が記録材Pの幅より小さいときは、記録材Pの幅に限定されることなく各領域Cの値を小さくすることができる。
(帯電ローラ清掃動作の判断処理)
実施例3の帯電ローラ清掃動作の判断処理を図10のフローチャートを用いて説明する。なお、S300、S302〜S306、S308〜S310、S311、S313の処理は、図8で説明したS200、S202〜S206、S208〜S210、S211、S213の処理と同じ処理であるため、説明を省略する。
実施例3の帯電ローラ清掃動作の判断処理を図10のフローチャートを用いて説明する。なお、S300、S302〜S306、S308〜S310、S311、S313の処理は、図8で説明したS200、S202〜S206、S208〜S210、S211、S213の処理と同じ処理であるため、説明を省略する。
S301でCPU411は、コントローラ部401から実際の画像両端の位置情報(図9の距離D、E)を取得する。CPU411は、画素数カウント部450による画素数カウントを行うためのパラメータである距離A、距離B、各領域の幅Cの値をそれぞれ式(4)、式(5)、式(2)により決定する。S306でCPU411は、画像形成動作を継続すると判断した場合、処理をS307に進める。S307でCPU411は、後続ページの画像両端の位置情報が当該ページの画像両端の位置情報と同じであるか否か、又は、後続ページの画像両端の位置情報が当該ページの画像両端の位置情報よりも小さくなっているか否かを判断する。S307でCPU411は、後続ページの画像両端の位置情報が当該ページの画像両端の位置情報と同じである、又は、後続ページの画像両端の位置情報が当該ページの画像両端の位置情報よりも小さくなっていると判断した場合、処理をS308に進める。S307でCPU411は、後続ページの画像両端の位置情報が当該ページの画像両端の位置情報よりも大きくなっていると判断した場合(小→大に変更あり)、処理をS311に進める。S312でCPU411は、後続ページの画像両端の位置情報に基づいて画素数カウント部450による画素数カウントを行うためのパラメータである距離A、距離B、各領域の幅Cの値をそれぞれ式(4)、式(5)、式(2)により決定する。
実施例3の動作は、同じ画像を連続して印刷するケース(複数部印刷、コピー印刷など)に限定しても良い。その場合は、S301でCPU411は、コントローラ部401から同じ画像を連続印刷するか否かのコマンドを受信し、実施例3の処理を実施するか否かを判断する。CPU411は、同じ画像を連続して印刷すると判断した場合に、画像両端の位置情報に基づいて各領域の幅Cを決定する。また、画像両端の位置情報に基づいてパラメータである距離A、距離B、各領域の幅Cを決定する実施例3の処理を、実施例1の図6に適用してもよい。すなわち、各領域の幅Cを画像両端の位置情報に基づいて決定し、当該ページと後続ページとの間で画像両端の位置情報が変わる場合には必ず帯電ローラ清掃動作を行う構成としてもよい。
以上より実施例3によれば、コントローラ部401から取得した画像両端の情報に応じて画素数カウントの領域の幅を変える。これにより、実際の画像領域の幅が、サポートする記録材Pの最大幅よりも小さいときに、画素数カウントと帯電ローラ3上のトナー付着量との相関の誤差を小さくすることができる。したがって、帯電ローラ清掃動作によるスループットの低下を抑制することができる。
以上、実施例3によれば、コストアップを抑えるために画素数をカウントする各領域の幅に制約がある場合でも、帯電ローラの清掃動作によってスループットが低下することを抑えることができる。
2 感光ドラム
3 帯電ローラ
4 露光装置
5 現像器
6 現像ローラ
7 1次転写ローラ
8 中間転写ベルト
411 CPU
450 画素数カウント部
3 帯電ローラ
4 露光装置
5 現像器
6 現像ローラ
7 1次転写ローラ
8 中間転写ベルト
411 CPU
450 画素数カウント部
Claims (15)
- 所定の回転方向に回転する感光体と、
前記感光体の表面を所定の電位に帯電する帯電手段と、
画像データに応じた光ビームを出射する光源を有し、前記光ビームを前記回転方向に略直交する走査方向に走査することにより前記感光体上に潜像を形成する露光手段と、
前記露光手段によって形成された前記潜像をトナーにより現像しトナー像を形成する現像手段と、
前記現像手段により前記感光体上に形成されたトナー像が転写される中間転写体と、
前記中間転写体に前記トナー像を転写する転写手段と、
前記画像データに基づいて前記トナー像を形成する画素数を計測する計測手段と、
前記計測手段により計測された画素数に基づいて、前記帯電手段に付着したトナーの量を予測する予測手段と、
前記予測手段により予測したトナーの量に基づいて前記帯電手段からトナーを除去する除去処理を行うか否かの判断を行う判断手段と、
を備え、記録材に画像形成を行う画像形成装置であって、
前記計測手段は、画像形成が行われる記録材の前記走査方向における長さである幅に基づいて、前記記録材の前記走査方向における領域を複数の領域に分割し、分割した前記複数の領域のそれぞれの領域について前記画素数を計測することを特徴とする画像形成装置。 - 所定の回転方向に回転する感光体と、
前記感光体の表面を所定の電位に帯電する帯電手段と、
画像データに応じた光ビームを出射する光源を有し、前記光ビームを前記回転方向に略直交する走査方向に走査することにより前記感光体上に潜像を形成する露光手段と、
前記露光手段によって形成された前記潜像をトナーにより現像しトナー像を形成する現像手段と、
前記現像手段により前記感光体上に形成されたトナー像が転写される中間転写体と、
前記中間転写体に前記トナー像を転写する転写手段と、
前記画像データに基づいて前記トナー像を形成する画素数を計測する計測手段と、
前記計測手段により計測された画素数に基づいて、前記帯電手段に付着したトナーの量を予測する予測手段と、
前記予測手段により予測したトナーの量に基づいて前記帯電手段からトナーを除去する除去処理を行うか否かの判断を行う判断手段と、
を備え、記録材に画像形成を行う画像形成装置であって、
前記計測手段は、画像形成が行われる記録材上に形成される画像の前記走査方向における長さである幅に基づいて、前記画像の前記走査方向における領域を複数の領域に分割し、分割した前記複数の領域のそれぞれの領域について前記画素数を計測することを特徴とする画像形成装置。 - 前記画像データを出力するコントローラ部を備え、
前記コントローラ部は、ページ毎に前記画像データに基づき前記画像の両端の位置を求め、
前記計測手段は、前記コントローラ部により求められた前記画像の両端の位置に基づいて、前記複数の領域に分割することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。 - 前記計測手段は、複数の記録材に同じ画像を連続して印刷する場合に、前記画像の両端の位置に基づいて前記複数の領域に分割することを特徴とする請求項2又は請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 分割した前記複数の領域のそれぞれの領域の幅は、画像形成が行われる記録材の前記走査方向における長さである幅が小さくなるほど小さくなることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記計測手段は、前記複数の領域のそれぞれの領域について前記画像データの1ページ分の画素数を積算することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記感光体、前記帯電手段、前記現像手段、前記転写手段を含む画像形成部と、
複数の前記画像形成部と、
を備え、
前記計測手段は、前記複数の画像形成部のうち、前記中間転写体の移動方向において最も下流に設けられた一の画像形成部について、前記画素数の計測を行わないことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記予測手段は、前記複数の画像形成部についてそれぞれ計測した画素数を積算した画素数に基づいて前記トナーの量を予測することを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
- 前記判断手段は、印刷ジョブ中に前記幅が切り替わった場合には、前記除去処理を行うと判断することを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記判断手段は、印刷ジョブ中に前記幅が切り替わった場合であって、前記幅が切り替わる前よりも大きくなった場合には、前記除去処理を行わないと判断し、
前記計測手段は、前記画素数の計測を継続することを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記計測手段は、前記画素数の計測を継続する場合であって、前記幅が切り替わった後の後続ページの複数の領域に前記幅が切り替わる前の所定のページの1つの領域が対応する場合には、前記所定のページの前記1つの領域において計測した画素数を、前記1つの領域が前記後続ページの複数の領域において占める前記走査方向における距離に応じて比例配分することを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
- 前記計測手段は、前記判断手段により前記除去処理を行うと判断された場合、計測した前記画素数をリセットすることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記判断手段は、画像形成が終了したと判断した場合、前記画像形成が終了した後の処理において前記除去処理を行うと判断することを特徴とする請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記判断手段は、前記予測手段により予測されたトナー量が、前記複数の領域のうち少なくとも1つの領域で所定の量を超えた場合に、前記除去処理を行うと判断することを特徴とする請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記帯電手段に電圧を印加する電圧印加手段と、
前記中間転写体上のトナーを清掃する清掃手段と、
を備え、
前記除去処理が行われるとき、
前記電圧印加手段は、前記帯電手段に電圧を印加して前記帯電手段に付着したトナーを前記感光体に移動させ、
前記転写手段は、前記感光体上に移動したトナーを前記中間転写体に転写し、
前記清掃手段は、前記中間転写体に転写されたトナーを清掃することを特徴とする請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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