JP2020022427A - 亜麻仁ペースト組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
亜麻仁は非常に硬い殻に覆われており、それに対して胡麻の殻は比較的柔らかい。そのためか、亜麻仁ペーストの分離した固形分は胡麻ペーストの分離した固形分よりも硬く固結しており、分離した亜麻仁ペーストを揉み解すことは分離した胡麻ペーストよりも極めて困難である。胡麻ペーストにおける上記のような手段が必ずしも亜麻仁ペーストに有効では無かった。
[1]亜麻仁粉砕物、食用油及び粘性糖液からなる亜麻仁ペースト組成物であって、亜麻仁粉砕物と食用油の質量比が3:7〜9:1であり、粘性糖液のB型粘度計で測定した25℃における粘度(dPa・S)と亜麻仁ペースト組成物の全質量に対する粘性糖液含有率の積が9以上である前記亜麻仁ペースト組成物。
[2]粘性糖液のB型粘度計で測定した25℃における粘度(dPa・S)が150〜5000dPa・Sである、前記[1]に記載の亜麻仁ペースト組成物。
[3]亜麻仁と食用油を質量比3:7〜9:1の割合で含む混合物をペースト化処理する工程を含む、前記[1]又は[2]に記載の亜麻仁ペースト組成物の製造方法。
[4]亜麻仁と食用油を質量比3:7〜9:1の割合で混合する工程及び該混合物をペースト化処理して亜麻仁粉砕物と食用油からなる亜麻仁ペーストを得る工程、及び亜麻仁ペ−ストと粘性糖液を添加混合する工程を含む前記[3]に記載の亜麻仁ペースト組成物の製造方法。
[5]前記[1]又は[2]に記載の亜麻仁ペースト組成物を含む食品。
[6]ドレッシング又はスプレッドである、前記[5]に記載の食品。
[7]前記[1]又は[2]に記載の亜麻仁ペースト組成物を食品原料に添加する工程を含む、食品の製造方法。
アマニ(亜麻仁)は、欧州の地中海地方原産の自生植物である亜麻科植物アマ(亜麻、学名:Linum usitatissimum)の種子(仁)のことであり、英名 Flax Seed (フラックスシード)、学名 Linum Usitatissimumと呼ばれる。
本発明において、亜麻仁は、国内産、外国産などの産地や品種を問わず原料として使用できる。
未処理、乾燥処理、湿熱処理、乾熱処理等、種子形状が維持された亜麻仁を使用することができる。好ましくは焙煎処理亜麻仁である。焙煎処理することで、胡麻等と同様に風味並びに芳香を得ることができるためである。焙煎処理は、例えば30秒〜120分、100〜400℃で加熱することによって行う。
本発明において、亜麻仁と食用油を含む混合物のペースト化工程において、亜麻仁と食用油の質量比は3:7〜9:1、好ましくは2:3〜4:1である。亜麻仁の量が亜麻仁と食用油の質量比3:7よりも少なくなるとペースト化処理により得られるペーストが固液分離する傾向がある。亜麻仁の量が亜麻仁と食用油の質量比9:1よりも多くなるとペースト化の効率が低下する傾向にある。
この設定は、所望されるペーストの食感や粘度等により適宜変更可能である。
80質量部の焙煎亜麻仁(日本製粉社製)と20質量部の亜麻仁油(日本製粉社製)を容器に投入し(合計約1〜5kg)、ヘラを用いて全体が十分に馴染むように混合した。混合物を磨砕装置(増幸産業社製、スーパーマスコロイダー、型式MKCA6−2JR)に投入し、磨石回転数1500rpm、砥石間隔100μmの条件で亜麻仁ペーストを得た。
製造例1で得られた亜麻仁ペースト95質量部と粘度4500dPa・Sの還元水飴(物産フードサイエンス社製(エスイー100)5質量部をミキサー(愛工舎社製AC−25S)に投入し、3000rpmで5分間撹拌し、亜麻仁ペースト組成物を得た。
亜麻仁ペースト組成物を樹脂製の透明袋に100gずつ分取し、脱気密封した後、25℃で静置保存した。保存開始後、10名のパネラーにより10日、30日、60日にペーストの状態を確認し、固形分と油分とに分離している亜麻仁ペースト組成物については転倒混和して再分散するか確認した。転倒混和で再分散しない場合、手で揉み解して再分散させた。
なお、一度分散性試験に供した試料は、本試験用に再利用しないものとした。
表1記載の粘性糖液を使用した以外は製造例2に従って亜麻仁ペースト組成物を製造し、保存後の分散性を評価した。なお、各粘性糖液を室温25℃でRION社製のVISCOTESTER VT−04(B型粘度計)を使用し、No.1ローター又はNo.2ローターを装着して測定した粘度を示した。なお、粘度が800dPa・S未満ではNo.1ローターを、粘度が800dPa・S以上ではNo.2ローターを使用した。
その結果、還元水あめ1を添加した場合、0.2質量%以上添加することにより60日間保存しても亜麻仁ペーストの固結を抑制することができ、5質量%以上添加することにより固形分と油分の分離が起こらなくなった。粘性糖液の粘度がこれ以上高くなると作業性が悪くなり、製造効率に支障をきたすと考えられた。還元水あめ2を添加した場合、1質量%以上添加し、60日間保存したところ、亜麻仁ペーストの固結を抑制することができなかった。5質量%以上添加することにより固形分と油分の分離が起こらなくなった。
還元水あめ2を添加した場合、1質量%以上添加し、60日間保存したところ、亜麻仁ペーストの固結を抑制することができなかった。5質量%以上添加することにより固形分と油分の分離が起こらなくなった。還元水あめ3は、ほぼサラダ油と同等の粘度で、亜麻仁ペーストと混合すると、亜麻仁ペーストを希釈している状態になり、積が9以上となる20質量%の配合実験においても固形分の固結が起こり、保存30日で評価点は1点となった。ブドウ糖液糖果糖1、ブドウ糖液糖果糖2及びはちみつにおいては、還元水あめ1や還元水あめ2と同様、積が9以上となる添加量において60日間保存しても亜麻仁ペーストの固結を抑制することができた。
*積:粘性糖液のB型粘度計で測定した25℃における粘度(dPa・S)と粘性糖液含有率の積
還元水飴1(4500dPa・S):物産フードサイエンス社製エスイー100
還元水飴2(200dPa・S):物産フードサイエンス社製エスイー600
還元水飴3(80dPa・S):物産フードサイエンス社製エスイー600 40%と水60%を混合
ブドウ糖果糖液糖1(1100dPa・S):群栄化学社製スリーシュガー75GF
ブドウ糖果糖液糖2(460dPa・S):群栄化学社製スリーシュガー75FG
はちみつ(980dPa・S):山田養蜂場社製熟成アカシア蜂蜜
焙煎亜麻仁と亜麻二油との割合を50:50または40:60とした以外は製造例1に従って亜麻仁ペーストを製造し、表2記載の粘性糖を添加して製造例2に従って亜麻仁ペースト組成物を製造した。評価例1に従って分散性を評価した。
その結果、還元水あめ1を添加した場合、5質量%以上添加することにより60日間保存しても亜麻仁ペーストの固結を抑制することができた。
(1)製造例2に従って製造した後60日間保存した亜麻仁ペースト組成物(80質量部)と50℃に加温して溶解したショートニングEX−LT(20質量部)とをカッターミキサー(Stephan food process machinery社製、型式U1500006、切刃No.3D0024−02及びNo.3D0024−1使用)に投入し、3000rpmで10分間混合してスプレッドを得た。得られたスプレッドを300ml容の蓋付き広口ガラス容器に投入し、室温で30日間保存した。保存後のスプレッドは固形分と油分とに分離しておらず、食パンへ塗布した際の伸展性は極めて良好であった。
(2)製造例2において、亜麻仁ペーストを99質量部、還元水あめ1を1質量部として亜麻仁ペースト組成物を製造した以外は上記(1)と同様にスプレッドの加工試験を行った。亜麻仁ペースト組成物は固形分と油分に分離していたが、手でほぐすことができスプレッド製造時における作業性に難はなかった。室温で30日間保存後のスプレッドに分離は認められず、食パンへ塗布した際の伸展性も同様に極めて良好であった。
(1)製造例2に従って製造した後60日間保存した亜麻仁ペースト組成物(50質量部)、砂糖(100質量部)、しょうゆ(100質量部)、食酢(50質量部)、食塩(20質量部)、全卵(20質量部)、サラダ油(200質量部)及び水(250質量部)をカッターミキサー(Stephan food process machinery社製、型式U1500006、切刃No.3D0024−02及びNo.3D0024−1使用、真空ポンプ使用)に投入し、3000rpmで10分間混合してドレッシング(乳化タイプ)を製造した。得られたドレッシングを200ml容のドレッシングボトルに注入し、室温で30日間保存した。保存後のドレッシングは固形分と油分とに分離しておらず、ボトルを傾けることにより容易に野菜サラダへ注加することができた。
(2)製造例2において、亜麻仁ペーストを99質量部、還元水あめ1を1質量部として亜麻仁ペースト組成物を製造した以外は上記(1)と同様にドレッシングの加工試験を行った。亜麻仁ペースト組成物は固形分と油分に分離していたが、手でほぐすことができドレッシング製造時における作業性に難はなかった。室温で30日間保存後のドレッシングに分離は認められず、サラダへの注加も極めて良好であった。
Claims (7)
- 亜麻仁粉砕物、食用油及び粘性糖液からなる亜麻仁ペースト組成物であって、亜麻仁粉砕物と食用油の質量比が3:7〜9:1であり、粘性糖液のB型粘度計で測定した25℃における粘度(dPa・S)と亜麻仁ペースト組成物の全質量に対する粘性糖液含有率の積が9以上である前記亜麻仁ペースト組成物。
- 粘性糖液のB型粘度計で測定した25℃における粘度(dPa・S)が150〜5000dPa・Sである、請求項1に記載の亜麻仁ペースト組成物。
- 亜麻仁と食用油を質量比3:7〜9:1の割合で含む混合物をペースト化処理する工程を含む、請求項1又は2に記載の亜麻仁ペースト組成物の製造方法。
- 亜麻仁と食用油を質量比3:7〜9:1の割合で混合する工程及び該混合物をペースト化処理して亜麻仁粉砕物と食用油からなる亜麻仁ペーストを得る工程、及び亜麻仁ぺ−ストと粘性糖液を添加混合する工程を含む、請求項3に記載の亜麻仁ペースト組成物の製造方法。
- 請求項1又は2に記載の亜麻仁ペースト組成物を含む食品。
- ドレッシング又はスプレッドである、請求項5に記載の食品。
- 請求項1又は2に記載の亜麻仁ペースト組成物を食品原料に添加する工程を含む、食品の製造方法。
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'FLAX SEED BUTTER RECIPE - FLAX SEEDS SPREAD', [ONLINE], 08-08-2016 UPLOADED, [RETRIEVED ON 20-05-2, JPN6022021880, ISSN: 0004788817 * |
'RAW FLAXSEED BUTTER RECIPE (+ THE BENEFITS OF THE SUPERFOOD SEED)', [ONLINE], 24-04-2016 UPLOADED,, JPN6022021881, ISSN: 0004788818 * |
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