JP2020021664A - 電線と端子の接続構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】電線の芯線を圧着する第1バレルと第2バレルを軸方向で分離独立させたことによって、両バレル間の亀裂の発生の無い電線と端子の接続構造を提供する。【解決手段】端子本体10から延出された横断面ほぼU字形状の基部16と、該基部の立ち上がった両側壁の各上端縁16a、16bにそれぞれ立設されて、電線2の被覆部4から剥き出された芯線3の前端部3bを圧着して接続する第1バレル17と、該第1バレルの軸方向の後側に配置されて、前記芯線の後端部3cを圧着して接続する第2バレル18と、を備え、第1バレルと第2バレルは、前記基部の軸方向で分離独立し、基部の軸方向へ互いにオフセット配置されて、第1バレルが芯線の前端部3bを、第2バレルによる芯線の後端部3cの圧着よりも強く圧着して接続するようになっている。【選択図】図1
Description
本発明は、例えば自動車内に配設される電線であるワイヤーハーネスなどの接続に用いられる電線と端子の接続構造に関する。
周知のように、近時、自動車に用いられるワイヤーハーネスは、このワイヤーハーネスの軽量化や組付時の作業性の向上、さらにはコストの低減化などの要請から銅電線の代わりにアルミ電線が用いられるようになっている。
これに対応して端子の構造も、種々改良されており、例えば、以下の特許文献1に記載されているものが知られている。
この端子の構造は、アルミ電線導電圧着用バレルとアルミ電線被覆部圧着用のインシュレーションバレルとを備えている。また、端子の各バレルを圧着する際に、端子圧着用クリンパが移動する方向と逆方向を端子の高さ方向とした場合に、端子圧着後に、前記アルミ電線導電圧着用バレルの一部が高さの低いアルミ電線導通圧着部として形成されると共に、前記アルミ電線導電圧着用バレルの他の一部の高さがアルミ電線保持圧着部として形成されている。さらに、この端子は、端子圧着用クリンパによって強圧着される前記アルミ電線導通圧着部と弱圧着されるアルミ電線保持圧着部との間が高さ方向で繋がるように傾斜部を有するテーパ付き圧着部として形成されている。
このような傾斜部を有するテーパ付き圧着部とすることによって、アルミ電線保持圧着部とアルミ電線導通圧着部との境界領域における亀裂の発生を防止することができるようになっている。
しかしながら、前記公報に記載された従来の端子圧着構造は、例えば狭幅なピッチコネクタに対応して超小型の端子や極細電線に適用した場合には、以下の技術的課題が発生するおそれがある。
すなわち、超小型の端子は、端子自体の板厚が薄く形成されることから、圧着時に、前記アルミ電線導通圧着部とアルミ電線保持圧着部の境界領域における傾斜状のテーパ状圧着部に亀裂(クラック)が発生するおそれがある。
本発明は、前記従来の技術的課題に鑑みて案出されたもので、電線の芯線を強弱圧着する第1バレルと第2バレルを軸方向で分離独立させたことによって、両バレル間の亀裂の発生のない電線と端子の接続構造を提供することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、端子本体の長手方向に沿って延出されたほぼU字形状の基部と、該基部の対向する両側壁の両端縁にそれぞれ立設されて、電線の端部で被覆部から剥き出された芯線の前端部を圧着して接続する第1バレルと、前記芯線の後端部を圧着して接続する第2バレルと、前記被覆部を圧着して接続する第3バレルと、を備えた電線と端子の接続構造であって、 少なくとも前記第1バレルと第2バレルは、前記基部の軸方向で分離独立し、前記基部の前記一端縁と他端縁からそれぞれ立ち上がって形成されていると共に、前記基部の軸方向へ互いにオフセット配置されて、前記第1バレルが前記芯線の前端部を、前記第2バレルによる前記芯線の後端部の圧着よりも、強く圧着して接続することを特徴としている。
この発明によれば、第1バレルと第2バレルとの間には、そもそも両者を繋ぐ境界部が存在しないことから、圧着時における境界部のクラックの発生なくすことができる。
また、第1バレルが、芯線の前端部を過圧着(圧縮率を高く)することにより、電気的抵抗の低下による電気的な導通性を高めることができる。一方、第2バレルが、芯線の後端部をルーズ圧着(圧縮率を低く)することにより、機械的強度を確保して固着力を高めることができる。
請求項2に記載の発明によれば、前記第3バレルは、前記基部の軸方向で分離独立して、前記基部の前記一端縁と他端縁からそれぞれから立ち上がった複数のバレル片によって形成され、
前記複数のバレル片は、前記基部の軸方向へ互いにオフセット配置されて、前記被覆部を抱持状態で圧着することを特徴としている。
前記複数のバレル片は、前記基部の軸方向へ互いにオフセット配置されて、前記被覆部を抱持状態で圧着することを特徴としている。
要するに、本発明は、(1)第1、第2バレルが芯線に食い込まないように圧着する、(2)極細電線でも、電気的特性・機械的特性の両方を確保する、(3)第3バレルが圧着された状態でも外径の小型化(狭ピッチ化)を図る、といった(1)〜(3)の3つの着眼点から到達した発明である。
本発明によれば、端子の小型化に対応可能としつつ圧着時における第1バレルと第2バレルとの間の亀裂の発生を回避できる。
以下、本発明に係る電線と端子の接続構造の実施形態を図面に基づいて説明する。この実施形態では、自動車の電気機器類に接続される電線を接続するためのコネクタに保持される端子に適用したものである。
図1は本発明の一実施形態に供される端子を電線に接続しようとする状態を示す側面図、図2は本実施形態に供される端子の各バレルを加圧して圧着した状態を示す平面図である。
端子1が収容保持されるコネクタは、内部に複数の端子収容孔(キャビティ)を有するボックス状の合成樹脂材からなるコネクタハウジングを備えている。
前記端子1は、図1及び図2に示すように、導電材である銅や銅合金などの金属プレートをプレス成形によって筒状に折り曲げられて一体に形成されており、ほぼ角筒状に形成された先端側の端子本体10と、該端子本体10の後端側に接続部11を介して一体に結合されて、電線2の端末に圧着して接続するバレル部12と、によって構成されている。
前記電線2は、本実施形態では、例えば、銅材からなる細い7本の撚り線3aからなる芯線3と、該芯線3の外周を被覆する柔軟性を有する合成樹脂材からなる被覆部4と、から構成されている。また、この電線2は、軸方向の端部側で芯線3の一部が被覆部4の端部から剥き出されており、この電線2の端部側が端子1に接続されるようになっている。
前記芯線3は、本実施形態では撚り線3a全体の外径が約0.5mm程度の極細に形成されているが、これ以上太いものや細いものであっても良い。
前記端子本体10は、周知の構造であるから簡単に説明すると、前後方向に長い角筒状に形成されており、先端部側が二重に重ね合わされた底壁部13と、該両底壁部13の両側縁からほぼ垂直に立ち上げられた一対の側壁部14と、該両側壁部14の上端縁に設けられた上壁部15と、を備え、これらの各壁部13〜15全体が外壁を構成している。
また、端子本体10は、各壁部13〜15で隔成された先端部に、雄端子が挿通する図外の開口部が形成されている。
前記底壁部13は、内部に前記開口部から内部に挿入される雄端子の先端部が接触する2つの接触ビードが長手方向に沿って細長くかつ平行に形成されている。
前記上壁部15は、前記底壁部13と平行に形成されて、端子本体10の長手方向の後部寄りのほぼ中央位置にコネクタハウジングのランス部の先端部が係入するランス孔が形成されている。
また、この上壁部15の先端部には、前記接触ビードと協働して雄端子を弾性的に挟持する接点ばねが一体に設けられている。
前記両側壁部14は、前記ランス孔の両側部に一対のスタビライザが一体に設けられている。
前記バレル部12は、前記底壁部13の端部から連続して長手方向に延出された半円筒状の基部16と、この基部16の図1中、両側壁の一対の上端縁16a、16bから一体に立ち上がって設けられた3つの第1〜第3バレル17,18、19と、を有している。
前記基部16は、横断面ほぼU字形状に形成されて、両側壁の各上端縁16a、16bが図1に示すように、先端側の接続部11から第1バレル17側に向かって下り傾斜状に形成され、第1、第2バレル17,18側ではほぼ水平に形成されている。さらに、各上端縁16a、16bは、第2バレル18側から第3バレル19に渡って上り傾斜状に形成されており、これによって、第3バレル19側の基部16の長さ(高さ)が大きく設定されている。
第1、第2バレル17,18は、電線2の端部から剥き出された芯線3の前後端部3b、3cを圧着するもので、基部16の一方の上端縁16aと他方の上端縁16bにそれぞれ1片ずつ立設されていると共に、互いに基部16(電線2)の軸方向に沿ってオフセット配置されている。
具体的に説明すれば、第1、第2バレル17,18は、基部16の軸方向でオフセット配置されて互いに重なり合わずに互い違いの千鳥状に配置されている。第1、第2バレル17,18は、基部16の各上端縁16a、16bから延びたそれぞれの高さ(長さL)がほぼ同じに設定されており、このそれぞれの長さLは、後述する図6A、Bに示すように、芯線3の外周面に沿って湾曲状に折曲された状態で芯線3の周長よりも短く形成されている。
前記第1バレル17は、基部16の一方の上端縁16aから上方へ延出した一片の矩形状に形成されていると共に、その形成位置が前記接続部11(端子本体10)寄りに配置されている。また、この第1バレル17は、後述する端子圧着用クリンパ20によって芯線3の前端部3b側を過圧着(圧縮率を高く)するようになっている。
また、この第1バレル17は、接続部11側の一側縁17aが基部16の長手方向に対して直交するようにほぼ垂直に形成されているが、第3バレル19側の他側縁17bが上端部17cから基部16側の下端部17dに渡って傾斜状に形成されている。つまり、他側縁17bは、下端部17d側から上端部17c側に向かって下り勾配となる傾斜状に切欠形成されている。
一方、第2バレル18は、基部16の他方の上端縁16bから上方へ延出した一片の矩形状に形成されていると共に、その形成位置が第3バレル19寄りに配置されて、第1バレル17に対して第3バレル19側にオフセットしている。
また、この第2バレル18は、第3バレル19側の一側縁18aが基部16の長手方向に対して直交するようにほぼ垂直に形成されているが、接続部11側の他側縁18bが上端部18cから基部16側の下端部18dに渡って傾斜状に形成されている。つまり、他側縁18bは、下端部18d側から上端部18c側に向かって下り勾配となる傾斜状に切欠形成されている。
また、この第2バレル18は、後述する端子圧着用クリンパ20によって芯線3の後端部3c側をルーズ圧着(圧縮率を低く)するようになっている。
したがって、第1、第2バレル17,18は、図2に示すように、端子圧着用クリンパ20によりかしめられて芯線3をそれぞれ過圧着、ルーズ圧着した状態では、両者17,18の他側縁17b、18bの間に形成された傾斜隙間Sを介して互いに並行に配置されるようになっている。
前記第3バレル19は、図1及び図2に示すように、電線2の被覆部4の先後を圧着するもので、基部16の一方の上端縁16aと他方の上端縁16bにそれぞれ立設された各一片ずつ2つのバレル片19a、19bによって構成されている。この両バレル片19a、19bは、互いに基部16の軸方向に沿ってオフセット配置されている。
また、両バレル片19a、19bは、それぞれの高さ(長さL1)がほぼ同じに設定されており、この長さL1は、被覆部4の太さに対応して前記第1、第2バレル17,18の長さLよりも大きく形成されている。
また、両バレル片19a、19bは、前記基部16の各上端縁16a、16bから延びたそれぞれの長さがほぼ同一に形成されて、それぞれの長さが、図6Cに示すように、被覆部4の外周面に沿って湾曲状に折曲された状態で前記被覆部4の周長よりも短く形成されている。
前記一方のバレル片19aは、基部16の一方の上端縁16aから上方へ延出した1片の矩形状に形成されていると共に、その形成位置が前記接続部11寄りに配置されている。また、この一方のバレル片19aは、後述する端子圧着用クリンパ20によって被覆部4の先端部側を圧着するようになっている。
さらに、この一方のバレル片19aは、端子本体10側の一側縁19cが基部16の長手方向に対して直交するようにほぼ垂直に形成されているが、他側縁19dは上端部から基部16側の下端部に渡って傾斜状に形成されている。つまり、他側縁19dは、下端部側から上端部側に向かって下り勾配となる傾斜状に切欠形成されている。
一方、他方のバレル片19bは、基部16の他方の上端縁16bから上方へ延出した1片の矩形状に形成されていると共に、その形成位置が一方のバレル片19aに対して端子本体10と反対側にオフセットしている。また、この他方のバレル片19bは、端子圧着用クリンパ20によってかしめられて被覆部4の後端部側を圧着するようになっている。
さらに、この他方のバレル片19bは、一側縁19eが基部16の長手方向に対して直交するようにほぼ垂直に形成されているが、端子本体10側の他側縁19fが上端部から基部16側の下端部に渡って傾斜状に形成されている。つまり、他側縁19fは、下端部側から上端部側に向かって下り勾配となる傾斜状に切欠形成されている。
したがって、両バレル片19a、19bは、図2に示すように、端子圧着用クリンパ20でかしめられて被覆部4の外周面を圧着した状態では、両者19a、19bの他側縁19d、19fとの間に形成された傾斜隙間S1を介して互いにほぼ並行に配置されるようになっている。
図3は本実施形態に供される端子圧着用クリンパを示す正面図、図4は同じく端子圧着用クリンパを示す図4のD−D線断面図である。
前記端子圧着用クリンパ20は、例えば鉄系金属によってブロック状に形成され、内部には、前記第1バレル17と第2バレル18及び第3バレル19(バレル片19a、19b)にそれぞれ対応する位置にアーチ状の第1〜第3圧着用溝21〜23が階段状に形成されている。
すなわち、前記第1〜第3圧着用溝21〜23は、各内周面の下端部21b〜23bの中央から各頂部21a〜23aまでの高さH1〜H3が各バレル17〜19のかしめ圧着による潰し量や外径によって異なっている。つまり、過圧着される第1バレル17に対応する第1圧着用溝21は、その高さH1が最も低く、ルーズ圧着される第2バレル18に対応する第2圧着用溝22は、その高さH2がH1よりも高くなっている。また、第3バレル19の各バレル片19a、19bに対応する第3圧着用溝23は、最も大径な被覆部4を圧着することからその高さH3が最大になっている。
具体的には、第1バレル17に対応する第1圧着用溝21は、内周面が小アーチ状に形成されて、アール状の頂部21a側で前記第1バレル17の外周面を上方から圧着して内側へ折曲変形させるようになっている。これによって、芯線3の前端部3b側を過圧着するようになっている。
第2バレル18に対応する第2圧着用溝22は、内周面が中アーチ状に形成されて、アール状の頂部22a側で前記第2バレル18の外周面を上方から圧着して同じく内側へ折曲変形させるようになっている。これによって、芯線3の後端部3c側をルーズ圧着するようになっている。
第3バレル19の各バレル片19a、19bに対応する第3圧着用溝23は、内周面が大アーチ状に形成されて、その頂部23a側で前記各バレル片19a、19bの外周面を上方から所定の圧力で圧着して互いに内側へ折曲変形させるようになっている。これによって、各バレル片19a、19bを介して被覆部4を圧着するようになっている。
なお、各圧着用溝21〜23は、頂部21a〜23aから下端部21b〜23b方向へ向かって末広がり状に形成されている。
前記端子圧着用クリンパ20は、図外の昇降機構(アクチュエータ)によって上下移動して、前記第1〜第3バレル17〜19をほぼ同時に互いに内側へ折り曲げ変形させ、変形後には各バレル17〜19から離間するようになっている。
〔各バレルの圧着工程〕
図5は本実施形態における端子を端子圧着用クリンパで圧着する前の状態を電線の軸方向からみた図、図6は図2のA〜C線の断面図であって、Aは図2のA−A線断面図、Bは図2のB−B線断面図、Cは図2のC−C線断面図である。
〔各バレルの圧着工程〕
図5は本実施形態における端子を端子圧着用クリンパで圧着する前の状態を電線の軸方向からみた図、図6は図2のA〜C線の断面図であって、Aは図2のA−A線断面図、Bは図2のB−B線断面図、Cは図2のC−C線断面図である。
以下、図5に基づいて端子圧着用クリンパ20による第1〜第3バレル21〜23の圧着工程について説明する。
最初に、端子1を基台30上に固定し、この状態で電線2の端部を、端子1の内側の所定箇所に位置決めする。すなわち、電線2の被覆部4を第3バレル19で挟まれた領域に位置決めすると共に、芯線3を第1、第2バレル17,18で挟まれた領域に位置決めする。この状態で、端子圧着用クリンパ20の第1〜第3圧着用溝21〜23を、これらに対応する第1〜第3バレル17〜19(19a、19b)に対して上下方向から位置決めを行う。
次に、端子圧着用クリンパ20を、昇降機構によって下降移動させて各圧着用溝21〜23の内周面の下端部21b〜23b側で各バレル17〜19(19a、19b)のそれぞれの上端部側縁を内方へ押し込む。これによって、各バレル17〜19(19a、19b)は、互いに内側へ接近する方向に変形する。
その後、端子圧着用クリンパ20をさらに下降させると、各バレル17〜19が、さらに内側へ押し込まれて折曲変形して互いに重なり合うことなくほぼ並行な状態となる。したがって、図6A、Bに示すように、第1バレル17によって電線2の芯線3の前端部3bが過圧着されると同時に、第2バレル18によって芯線3の後端部3cがルーズ圧着される。また、同時に、図6Cに示すように、第3バレル19の各バレル片19a、19bによって、電線2の被覆部4が圧着される。
これによって、第1、第2バレル17,18は、互いに反対方向から芯線3の前端部3bと後端部3cの外周面を抱持状態に圧着し、また、第3バレル19のバレル片19a、19bも互いに反対方向から被覆部4の外周面を抱持状態に圧着する。したがって、芯線3や被覆部4に対する結合力が大きくなる。
つまり、第1バレル17と第2バレル18、並びに各バレル片19a、19bは、基部16を挟んで互いに反対側から千鳥形で芯線3や被覆部4の前後を圧着することから結合強度が十分に高くなる。
そして、第1圧着用溝21と第2圧着用溝22の形成位置の相違によって、第1バレル17と第2バレル18による芯線3の圧着力(圧縮率)が異なり、第1バレル17による芯線3の前端部3bに対する圧着力は過圧着(高圧縮率)になる一方、第2バレル18による芯線3の後端部3cに対する圧着力は第1バレル17よりも圧着力の低いルーズ圧着(低圧縮率)となる。
したがって、芯線3の前端部3bは、第1バレル17による潰れ量が大きくなることから、表面の酸化皮膜が破れ易くなって、電気的抵抗が小さくなって、電気的な導通性が良好になる。一方、芯線3の後端部3cは、第2バレル18による潰れ量が前端部3bに比較して小さいことから、機械的強度の低下が抑制されて、第2バレル18の後端部3cに対する固着力が高くなる。
つまり、第1バレル17による芯線3の前端部3bに対する過圧着で電気的特性を確保すると共に、第2バレル18による芯線3の後端部3cに対するルーズ圧着で機械的特性を確保する。
換言すれば、第1バレル17と第2バレル18の両者で、極細の芯線3を過圧着した場合、芯線3に対する損傷が大きくなるため、第2バレル18では、第1バレル17よりも緩めに圧着する。また、第1バレル17と第2バレル18の両者で、ルーズ圧着をした場合には、電気的特性が確保されないため、第1バレル17では、第2バレルより強めに圧着している。
また、第1バレル17と第2バレル18とは、分離独立して形成されていることから、前記第1圧着用溝21による第1バレル17に対する過圧着力が第2バレル18への圧着力に影響を与えることがない。このため、第1、第2圧着用溝21、22によって、第1、第2バレル17,18に対するそれぞれ精度の高い圧着力が得られる。
さらに、前述のように、第1バレル17と第2バレル18は、互いに分離独立して形成されて、両者間の境界部は単に傾斜隙間Sが形成されているだけある。したがって、両バレル17,18の間には、そもそも前記従来技術のように両バレル間の境界部にテーパ付き圧着部を有しない。このため、たとえ、端子1を超小型化や薄肉化としたり、電線2の芯線3を極細にしたとしても、圧着時における端子のクラックが発生することはない。この結果、端子1の耐久性が向上する。
しかも、本実施形態では、各バレル17〜19の構造に対応して端子圧着用クリンパ20の圧着用溝21〜23を単純なアーチ状、つまり、それぞれの頂部21a〜23aを一つのアール形状に形成したことから、この端子圧着用クリンパ20の製造作業が前記従来の技術に比較して極めて容易になる。
すなわち、前記従来の技術を、超小型の端子に適用した場合は、端子の幅が十分に短くなることから、前記アルミ電線導通圧着部とアルミ電線保持圧着部を圧着する端子圧着用クリンパの成形加工が困難になる。つまり、端子圧着用クリンパは、逆V字型の圧着溝によって前記両圧着部を外側から内側へハート形状に圧着変形をさせるようになっていることから、超小型の端子では、それぞれのハート形状に対応した複雑な2つのアール加工が困難になる。
これに対して本実施形態の端子圧着用クリンパ20は、各バレル17〜19の単純な円弧形状に対応して各圧着用溝21〜23がそれぞれ1つのアール形状によって形成されていることから、この各圧着用溝21〜23の加工精度を高くする必要がないことからこの加工作業が容易になる。よって、端子圧着用クリンパ20自体の製造コストの低減化が図れる。
また、端子圧着用クリンパ20の各圧着用溝21〜23を、各バレル17〜19に上方から重ねて同時かつ一緒に一回のプレス作業で圧着するだけであるから、この圧着作業も容易になり生産性が向上する。
また、前述したように、第3バレル19の各バレル片19a、19bは、図6Cに示すように、被覆部4の外周面に沿ってほぼC字形に折り曲げ変形して圧着していることから、その圧着されていない部位Xのバレル肉厚分(バレル片1枚分)だけ外径を小さくすることが可能になる。これによって、コネクタの狭ピッチ化が図れる。
さらに、第1バレル17と第2バレル18は、これらの対向する他側縁17b、18bが互いに同方向へ傾斜状に切欠形成されていることから、両バレル17,18の軸方向へのオフセット量を小さくすることができる。
このため、端子圧着用クリンパ20による圧着力を十分に伝達できるばかりか、前記第1圧着用溝21と第2圧着用溝22の軸方向の長さを短くすることができる。
また、第3バレル19の2つのバレル片19a、19bの対向する他側縁19d、19fも互いに同方向へ傾斜状に形成されていることから、両バレル片19a、19bの軸方向へのオフセット量も小さくすることができる。
このため、端子圧着用クリンパ20による圧着力を十分に伝達できるばかりか、前記第3圧着用溝23の軸方向の長さを短くすることができる。
この結果、図4に示すように、端子圧着用クリンパ20の電線2の軸方向の幅Wを十分に短くすることができ、該端子圧着用クリンパ20の小型化が図れる。
本発明は、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、例えば、電線2の芯線3を銅線に代えてアルミ線にすることも可能であり、また、端子1の材料も銅材の他にアルミや黄銅などに変更することも可能である。
さらに、各バレル17〜19は、コネクタや端子1に仕様や大きさに応じて数を増減変更することも可能であり、また、それぞれの電線軸方向の幅も任意に変更することが可能である。
また、第3バレル19は、2つのバレル片19a、19bで構成されているが、これを幅広の一つで構成することも可能である。
1…端子、2…電線、3…芯線、3a…撚り線、3b…前端部、3c…後端部、4…被覆部、10…端子本体、12…バレル部、13…底壁部、14…両側壁部、15…上壁部、17…第1バレル、17b…傾斜状の他側縁、18…第2バレル、18b…傾斜状の他側縁、19…第3バレル、19a・19b…バレル片、19d…他側縁、19f…他側縁、20…端子圧着用クリンパ、21〜23…第1圧着用溝、21a〜23a…頂部
Claims (2)
- 端子本体から長手方向に沿って延出されたほぼU字形状の基部と、該基部の対向する両側壁の両端縁にそれぞれ立設されて、電線の端部で被覆部から剥き出された芯線の前端部を圧着して接続する第1バレルと、前記芯線の後端部を圧着して接続する第2バレルと、前記被覆部を圧着して接続する第3バレルと、を備えた電線と端子の接続構造であって、
少なくとも前記第1バレルと第2バレルは、前記基部の軸方向で分離独立し、前記基部の前記一端縁と他端縁からそれぞれ立ち上がって形成されていると共に、前記基部の軸方向へ互いにオフセット配置されて、前記第1バレルが前記芯線の前端部を、前記第2バレルによる前記芯線の後端部の圧着よりも、強く圧着して接続することを特徴とする電線と端子の接続構造。 - 請求項1に記載の電線と端子の接続構造において、
前記第3バレルは、前記基部の軸方向で分離独立して、前記基部の前記一端縁と他端縁からそれぞれ立ち上がった複数のバレル片によって形成され、
前記複数のバレル片は、前記基部の軸方向へ互いにオフセット配置されて、前記被覆部を協働して抱持状態で圧着して接続することを特徴とする電線と端子の接続構造。
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