JP2020021002A - トナー - Google Patents

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卓 下田
義広 中川
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義広 中川
努 嶋野
Tsutomu Shimano
努 嶋野
麗央 田川
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麗央 田川
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Abstract

【課題】低温定着性を有しつつ、トナーの流動性に優れ、外添剤やシェル層の遊離又は埋没が少なく、経時でワックスが染み出しにくいトナー。【解決手段】結着樹脂及びワックスを含有するトナー粒子を有するトナーであって、該結着樹脂は、スチレンアクリル系重合体部位を有する樹脂を含有し、該ワックスが、炭素数2以上6以下のジオールと炭素数14以上22以下の脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物を含有し、該エステル化合物の含有量が、該結着樹脂100.0質量部に対し、5.0質量部以上30.0質量部以下であり、該トナー粒子の平均円形度が0.960以上1.000以下であり、該トナー粒子の表面におけるうねりの高低差が200nm以上であるトナー粒子の存在率が、20個数%以下であることを特徴とするトナー。【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、トナージェット方式記録法などの方法によって形成される静電潜像を現像してトナー画像を形成するために用いられるトナーに関する。
近年、複写機やプリンター、ファックスにおいては、省エネルギー化が大きな技術的課題として考えられており、画像定着装置にかかる熱量の大幅な削減が望まれている。したがって、トナーにおいては、より低エネルギーでの画像定着が可能な、いわゆる「低温定着性」のニーズが高まっている。
トナーの低温定着性を改善するための一般的な方法としては、使用する結着樹脂の軟化を目的としてガラス転移温度(Tg)を低くする方法が挙げられる。しかしながら、単に結着樹脂のTgを低下させるだけでは、定着時の離型性不足による定着部材へのオフセットの発生や、トナーの保存中における耐熱性の低下などが起こる。
Tgを低下させずに結着樹脂を軟化させる方法として可塑剤の添加が行われている。しかし定着時十分にトナーを軟化させるためには、結着樹脂に対する相溶性が高く、可塑能力が大きい可塑剤を用いる必要がある。
このような背景から、特許文献1及び2では、結着樹脂に対する可塑剤としてエステルワックスを用いたトナーが提案されている。
特開2017−040772号公報 特許第6020458号公報
特許文献1に記載のトナーは、エステルワックスを用いることで低温定着性を向上させている。しかし、記載のエステルワックスと結着樹脂との相溶性が十分に高くないため、さらなる改良の余地があることがわかった。
また、特許文献2に記載のトナーは、可塑性に優れた軟化剤として特定のジエステル化合物を用いることにより、定着時のトナー粘度が低下し、低温定着性が向上する効果がある。
しかしながら、当該トナーで用いられる軟化剤は板状に大きく結晶成長しやすいため、トナー製造時に内部から結着樹脂を表層側に押し上げる作用が強く、トナー粒子表面に後述するような「うねり」を有するトナー粒子が形成されやすい。
このようなトナーは、うねりにおける山の近傍に結晶成長した軟化剤が配置されることとなり、トナーの保存中にトナー粒子表面への軟化剤の露出が起こりやすく、トナーの帯電性が低下したり、保存安定性が低下したりすることがわかった。
また、このようなトナー粒子同士が接触する際、うねり部の山と谷でトナー粒子同士が噛み合いやすくなるため、トナーの流動性が低下することもわかった。さらに、このようなトナー粒子同士が衝突する際、うねり部の山に衝突の応力が集中するため、トナー粒子表面の外添剤やシェル層が遊離、又は埋没しやすいこともわかった。
本発明は上記のような課題を解決することを目的とする。すなわち、本発明は、低温定着性を有しつつ、トナーの流動性に優れ、外添剤やシェル層の遊離又は埋没が少なく、経時でワックスが染み出しにくいトナーを提供することを目的とする。
本発明は、結着樹脂及びワックスを含有するトナー粒子を有するトナーであって、
該結着樹脂は、スチレンアクリル系重合体部位を有する樹脂を含有し、
該ワックスが、炭素数2以上6以下のジオールと炭素数14以上22以下の脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物を含有し、
該エステル化合物の含有量が、該結着樹脂100.0質量部に対し、5.0質量部以上30.0質量部以下であり、
該トナー粒子の平均円形度が0.960以上1.000以下であり、
該トナー粒子の表面におけるうねりの高低差が200nm以上であるトナー粒子の存在率が、20個数%以下である
ことを特徴とするトナーに関する。
本発明によれば、低温定着性を有しつつ、トナーの流動性に優れ、外添剤やシェル層の遊離又は埋没が少なく、経時でワックスが染み出しにくいトナーを提供することができる。
うねりを有するトナーの二次電子観察像の一例(写真) トナーのうねり曲線を示す断面図の一例 うねりを観察した断面透過電子顕微鏡画像の一例(写真)
本発明において、数値範囲を表す「○○以上××以下」や「○○〜××」の記載は、特に断りのない限り、端点である下限及び上限を含む数値範囲を意味する。
以下に本発明のトナーを具体的に説明するが、これに限定されるものではない。
本発明では、結着樹脂に対して高い可塑性を示すワックスを用い、かつ、うねりを有するトナー粒子の存在率をある特定の値以下にする。
これにより低温定着性が良好で、トナーの流動性が低下せず、外添剤の遊離又は埋没が少なく、経時でのワックスのトナー粒子表面への染み出しによる画像濃度低下が起こらず、安定した画像を形成することが可能になる。
うねりを有するトナーについて説明する。
トナー粒子の表面は、一見して平滑であっても、拡大すると微細な高さ、深さ、間隔の異なる山や谷が連続する複雑な形状を有している。図1は、うねりを有するトナーの二次電子観察像の一例である。また、図2にトナーのうねり部分の断面図の一例を示す。
日本工業規格(JIS)B0601:2013では、輪郭曲線方式による表面性状に関する規定をしている。当該JISでは、輪郭曲線方式で得られる表面性状を「粗さ」と「うねり」の各成分に大別している。
ここで、「粗さ」とは、比較的周期性が短く、深さに比べて比較的小さい間隔で現れる起伏が続く表面のことで、「うねり」とは、「粗さ」より大きな間隔の周期的な起伏を有する表面のことで、深さに比較して大きな間隔で繰り返される理想面からの偏差とされる。
一般的に、トナー粒子には、流動性、帯電性を向上させるために数十nmから最大で200nm程度のシリカなどが外添されており、トナーの表面形状を測定すると、これら外添剤に由来する起伏が測定される。
本発明ではそれら外添剤に起因する200nmより小さい高低差を「粗さ」、それら粗さ以上の高低差を「うねり」とし、200nm以上の高低差を有するトナーを「うねりを有するトナー」とする。
本発明における具体的なうねりを有するトナーの計測方法については後述する。
トナーの製造方法は特に制限されず公知の方法を採用できるが、中でもトナー原材料を水系媒体中で造粒しトナー粒子を製造する湿式製法(懸濁重合法、溶解懸濁法、乳化凝集法)が好ましい。
例として重合性単量体を含む組成物を水系媒体中で造粒しトナー粒子を得る懸濁重合法による製造方法を工程ごとに説明する。
(重合性単量体組成物調製工程)
結着樹脂を構成する重合性単量体、ワックス、及び必要に応じて着色剤などを混合し、重合性単量体組成物を調製する。
着色剤は予め媒体撹拌ミルなどで重合性単量体又は有機溶媒中に分散させた後に他の組成物と混合してもよいし、全ての組成物を混合した後に分散させてもよい。
重合性単量体組成物には必要に応じて極性樹脂、顔料分散剤、荷電制御剤等を適宜加えることもできる。
(重合性単量体組成物の分散工程(造粒工程))
分散安定剤を含む水系媒体を調製し、高剪断力を有する撹拌機を設置した撹拌槽に投入し、ここに重合性単量体組成物を添加し、撹拌することによりこれを分散させ、重合性単量体組成物の液滴を形成する。
(重合工程)
上記のようにして得られた重合性単量体組成物の液滴中の重合性単量体を重合し、樹脂粒子分散液を得る。
重合性単量体を重合することで結着樹脂が生成される。重合工程には、温度調節可能な一般的な撹拌槽を用いることができる。重合温度は、通常40℃以上、好ましくは50℃以上90℃以下である。重合温度は終始一定でもよいが、所望の分子量分布を得る目的で重合工程後半に昇温してもよい。
撹拌に用いられる撹拌翼は樹脂粒子分散液を滞留させることなく浮遊させ、かつ槽内の温度を均一に保てるようなものならばどのようなものを用いてもよい。
(揮発成分除去工程)
重合工程が終了した樹脂粒子分散液中から未反応の重合性単量体などを除去するために、揮発成分除去工程を行ってもよい。揮発成分除去工程は樹脂粒子分散液を撹拌手段が設置された撹拌槽で加熱、撹拌することによって行う。揮発成分除去工程時の加熱条件は重合性単量体など除去したい成分の蒸気圧を考慮し適宜調節される。揮発成分除去工程は常圧又は減圧下で行うことができる。
(冷却工程)
揮発成分除去工程が終了した樹脂微粒子分散液を次工程に送る際に液温を下げるために冷却工程を行う。
冷却の条件は、冷却開始温度、冷却終了温度、冷却速度によって決めることができる。これら冷却条件を適切にすることで、うねりを有するトナーの存在率を少なくすることができる。冷却開始温度は結着樹脂中でのワックスの結晶化温度より高い任意の温度とすることが好ましい。例えば、ワックスの結晶化温度より高く、好ましくはワックスの結晶化温度+10℃以上程度である。
冷却開始温度が前記範囲の場合、結着樹脂とワックスが相溶し、ワックスの結晶化が生じていない状態から冷却工程を実施することになるため、ワックスの大きな結晶形成を抑制することができる。
冷却終了温度は、結着樹脂のガラス転移温度(Tg)未満とすることが好ましい。冷却終了温度がこの範囲であると、結着樹脂が十分に硬化した状態となるため、ワックスの結
晶成長を抑制することができる。
なお、ワックスの結晶化温度及び結着樹脂のガラス転移温度(Tg)は示差走査熱量分析法(DSC法)など公知の方法により測定することができる。
トナーにうねりが形成される理由は以下のように考えられる。
トナーの冷却工程において、ワックスの結晶化温度までトナーが冷却されると、トナー内部にワックスの結晶核が形成され、冷却の進行に伴い、該結晶核を起点にワックスの結晶が成長する。
ここで、冷却速度が遅い条件であると、結着樹脂の粘度が低い状態が続くために、ワックスの結晶は配向性が高い状態で成長しやすくなり、大きな板状結晶を形成する。これら板状結晶はトナー粒子内部より結着樹脂を表層側に押し上げるようにしながら大きく成長するため、トナー粒子表面は球面を維持できなくなり、トナー粒子表面が内部から押し上げられて、うねりが形成される。
その後、温度が結着樹脂のTg未満まで下がると、結着樹脂は十分に硬化した状態となり、うねりを有したままトナー粒子の構造が固定化されると考えられる。
このことは、うねりを有するトナーの断面を観察すると、トナー粒子内部から、うねりの山の領域に向かって板状に結晶成長したワックスが観察されることより確認できる(図3)。
これらうねりを有するトナー粒子同士が接触する際、うねり部の山と谷でトナー粒子同士が噛み合うことにより、トナーの流動性が低下する。
また、トナー粒子同士が衝突する際、うねり部の山に衝突の応力が集中するため、トナー粒子表面の外添剤やシェル層が遊離、又は埋没しやすくなる。
さらに、うねりにおける山の近傍に結晶成長したワックスが配置されているため、トナーの保存中にトナー粒子表面へのワックスの露出が起こりやすく、トナーの帯電性が低下したり、保存安定性が低下したりしやすくなる。
本発明者らの検討の結果、これらうねりを有するトナーの存在率が20個数%以下であると、トナー流動性の低下、外添剤の剥離や埋没、さらに経時によるワックスの染み出しの影響が起こらず、良好な定着画像が得られることを見出した。さらに、より良好な定着画像を得る観点から、うねりを有するトナーの存在率が10個数%以下であることが好ましく、8個数%以下であることがより好ましく、6個数%以下であることがさらに好ましく、5個数%以下であることが特に好ましい。下限は特に制限されないが、好ましくは0個数%以上である。
冷却速度は0.33℃/秒以上が好ましく、0.83℃/秒以上がより好ましく、1.50℃/秒以上がさらに好ましく、1.80℃/秒以上が特に好ましく、2.00℃/秒以上が最も好ましい。上限は特に制限されないが、好ましくは10.00℃/秒以下であり、より好ましくは6.00℃/秒以下である。
板状結晶を形成しやすいワックスを用いた場合、上記冷却速度で冷却することにより、うねりを有するトナーの存在率を減少させることができる。なお、一般的なトナーの製造方法において、冷却工程における冷却速度は、0.008℃/秒〜0.083℃/秒程度であり、当該冷却速度ではうねりを有するトナーの存在率が高くなる傾向にあると考えている。
(アニール工程)
冷却工程が終了した樹脂微粒子分散液は、必要に応じアニール処理を行ってもよい。アニール処理によって、結着樹脂中に相溶しているワックス成分の結晶化を促進させ、ワックスと結着樹脂との相分離を進行させる効果がある。アニール処理は、例えば、樹脂微粒子分散液の液温を結着樹脂のTg以上(好ましくは結着樹脂のTg以上、結着樹脂のTg+15℃以下)の温度で一定時間(好ましくは60分〜600分程度)保持させることに
より行う。
(有機ケイ素重合体含有表層形成工程)
現像耐久性、保存安定性、及び環境安定性等を向上させる目的で、トナー粒子に有機ケイ素重合体を含有する表層を形成させてもよい。
表層形成処理は、例えば、樹脂微粒子分散液中で、有機ケイ素単量体を含有する有機組成物を水系媒体中で形成させ、有機ケイ素単量体を重合させたのち、有機溶媒成分を除去することにより行うことができる。
この表層形成工程は前記アニール工程と別に行っても、同時に行ってもよい。
(固液分離工程、洗浄工程及び乾燥工程)
トナー粒子表面に付着した分散安定剤を除去する目的で、トナー粒子分散液を酸又はアルカリで処理してもよい。
トナー粒子から分散安定剤を除去した後、一般的な固液分離法によりトナー粒子を水系媒体と分離するが、酸又はアルカリ、及びそれらに溶解した分散安定剤成分を完全に取り除くため、再度水を添加してトナー粒子を洗浄することが好ましい。この洗浄工程を何度か繰り返し、十分な洗浄が行われた後に、再び固液分離してトナー粒子を得ることができる。得られたトナー粒子は必要であれば公知の乾燥手段により乾燥してもよい。
得られたトナー粒子の重量平均粒子径は、3.0μm以上10.0μm以下であることが好ましく、4.0μm以上8.0μm以下であることがより好ましい。トナー粒子の重量平均粒子径は、造粒工程に用いる分散安定剤の添加量などにより制御することができる。
(外添工程)
得られたトナー粒子に対し、流動性や帯電性、耐ケーキング性等を向上させる目的で、外添剤を添加してもよい。外添工程は、外添剤とトナー粒子を、高速回転する羽根を備えた混合装置に入れ、十分混合することによって行う。
また、溶解懸濁法においてトナー粒子を得る場合には、有機溶媒に、結着樹脂及びワックス、並びに必要に応じて、極性樹脂、着色剤、及び荷電制御剤等その他材料を均一に溶解又は分散して樹脂溶液を調製する。得られた樹脂溶液を水系媒体中に分散して造粒し、造粒された粒子中に含有される有機溶媒を除去して、所望の粒径を有するトナー粒子を得る。
得られたトナー粒子は、前記の懸濁重合法と同様の方法で、冷却工程、有機ケイ素重合体含有表層形成工程、洗浄工程、乾燥工程及び外添工程を必要に応じて行うことができる。
溶解懸濁法における樹脂溶液に用いる有機溶媒は、結着樹脂、ワックスなどトナー粒子の原材料となるものと相溶するものであれば特に限定されるものではないが、溶媒除去の観点から水の沸点以下でもある程度の蒸気圧があるものが好ましい。
例えばトルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを用いることができる。
また、乳化凝集法によってトナー粒子を得る場合には、まず結着樹脂の微粒子や着色剤などの材料を、分散安定剤を含有する水系媒体中で分散混合する。水系媒体中には、界面活性剤が添加されていてもよい。その後、凝集剤を添加することによって所望のトナーの粒径となるまで凝集させ、その後又は凝集と同時に、樹脂微粒子間の融着を行う。さらに必要に応じて、熱による形状制御を行う。
得られたトナー粒子は、懸濁重合法と同様の方法で、冷却工程、有機ケイ素重合体含有
表層形成工程、洗浄工程、乾燥工程及び外添工程を必要に応じて行う。洗浄工程では、得られた粒子の、洗浄、濾過を繰り返すことによりトナー粒子中の不純物を除去することができる。具体的にはエチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)及びそのNa塩などのキレート剤を含有した水溶液を用いてトナー粒子を洗浄し、さらに純水で複数回洗浄することが好ましい。
トナー粒子の平均円形度は、0.960以上1.000以下である。好ましくは、0.965以上1.000以下である。トナー粒子の平均円形度が0.960以上であれば、トナー粒子の形状は球形又はこれに近い形になるため、流動性に優れ、均一な摩擦帯電性を得られやすくなり、カブリを抑制しやすくなり、また、転写性も良化しやすくなる。
次に、本発明のトナーに用いる事ができる材料を例示して具体的に説明するが、以下に限定されるものではない。
トナーの現像特性及び耐久性の観点から、結着樹脂は、スチレン系単量体及びアクリル系単量体(アクリル酸又はメタクリル酸及びそれらのアルキルエステル)から生成されるスチレンアクリル系重合体部位を有する樹脂(好ましくはスチレンアクリル系重合体、より好ましくはスチレンアクリル系共重合体)を含有する。スチレンアクリル系重合体部位を有していれば、スチレンアクリル系重合体のみからなっていてもよいし、スチレンアクリル系重合体と他の重合体とのブロック共重合体やグラフト共重合体、又はそれらの混合物であってもよい。
スチレン系単量体としてはスチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、ジビニルベンゼン等が用いられる。スチレン系単量体は一種類で用いることもできるが、これらの中から選ばれる二種以上を組み合わせて用いることもできる。
アクリル系単量体としてはメチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、iso−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、iso−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、n−アミルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、n−ノニルアクリレートのようなアクリル酸アルキルエステル類;メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、iso−プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、iso−ブチルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、n−アミルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、n−ノニルメタクリレートのようなメタクリル酸アルキルエステル類;ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレートなどのアクリル酸ジエステル類;アクリル酸、メタクリル酸等を用いることができる。アクリル系単量体は一種類で用いることもできるが、これらの中から選ばれる二種以上を組み合わせて用いることもできる。
該スチレンアクリル系重合体部位を有する樹脂が、スチレン−アクリル酸アルキルエステル共重合体、又はスチレン−メタクリル酸アルキルエステル共重合体を含むことが好ましい。
アクリル酸アルキルエステル及びメタクリル酸アルキルエステルのアルキル基の炭素数は、2以上10以下であることが好ましく、2以上8以下であることがより好ましい。アルキル基の炭素数がこの範囲であると、得られるスチレンアクリル系重合体部位とワックスの相溶性が高く保たれ、結着樹脂のTgを適切な範囲とすることができる。該炭素数が2以上であると、低温定着性が良好になり、該炭素数が10以下であると耐熱保存性が良好になる。結着樹脂のTgは、例えばスチレン系単量体とアクリル系単量体の比率を調整
することにより所望の範囲とすることができる。
スチレンアクリル系重合体を形成する単量体のうち、スチレン系単量体の割合は、45質量%〜80質量%であることが好ましい。アクリル系単量体(好ましくはアクリル酸アルキルエステル及びメタクリル酸アルキルエステル)の割合は、20質量%〜50質量%であることが好ましい。
結着樹脂中のスチレンアクリル系重合体部位を有する樹脂の含有量は、50.0質量%以上100.0質量%以下であることが好ましく、80.0質量%以上100.0質量%以下であることがより好ましい。上記範囲であると、以下に示すエステルワックスの結着樹脂に対する可塑効果が十分となり、良好な低温定着性を示す。
結着樹脂又はトナー粒子の製造において使用する重合開始剤としては、過酸化物系重合開始剤、アゾ系重合開始剤など様々なものが使用できる。
使用できる過酸化物系重合開始剤としては、有機系としては、パーオキシエステル、パーオキシジカーボネート、ジアルキルパーオキサイド、パーオキシケタール、ケトンパーオキサイド、ハイドロパーオキサイド、ジアシルパーオキサイドが挙げられる。
無機系としては、過硫酸塩、過酸化水素などが挙げられる。具体的には、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ヘキシルパーオキシアセテート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ヘキシルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキシルモノカーボネートなどのパーオキシエステル;ベンゾイルパーオキサイドなどのジアシルパーオキサイド;ジイソプロピルパーオキシジカーボネートなどのパーオキシジカーボネート;1,1−ジ−t−ヘキシルパーオキシシクロヘキサンなどのパーオキシケタール;ジ−t−ブチルパーオキサイドなどのジアルキルパーオキサイド;その他としてt−ブチルパーオキシアリルモノカーボネートなどが挙げられる。
また、使用できるアゾ系重合開始剤としては、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)などが例示される。
なお、必要に応じてこれら重合開始剤を2種以上同時に用いることもできる。この際使用される重合開始剤の使用量は、重合性単量体100.0質量部に対し0.1質量部以上20.0質量部以下であることが好ましい。
結着樹脂には、架橋剤を用いてもよい。
架橋剤を含有することにより、トナーの弾性を高めることができる。トナーの弾性が十分に高ければ、結着樹脂とワックスが相溶し、熱可塑化の促進が大きい場合であっても、可塑化したトナーが定着ローラに巻きつきにくくなる効果が期待でき、低温定着の効果がより高まると考えられる。
架橋剤としては、主として2個以上の重合可能な二重結合を有する化合物が用いられる。
例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレンなどのような芳香族ジビニル化合物;エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレートのような二重結合を2個有するカルボン酸エステル;ジビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニルスルホンなどのジビニル化合物;及び3個以上のビニル基を有する化合物;が挙げられる。
これらは、単独で、又は2種以上の混合物として用いられる。架橋剤の添加量は、重合性単量体100.0質量部に対して、0.1質量部以上10.0質量部以下であることが
好ましい。
トナーには極性樹脂を添加することもできる。極性樹脂としては、ポリエステル系樹脂又はカルボキシル含有スチレン系樹脂が好ましい。これらの樹脂がトナー粒子の表面に偏在してシェルを形成した際に、当該樹脂自身のもつ潤滑性が期待できる。
ポリエステル系樹脂としてはアルコールモノマーとカルボン酸モノマーが縮重合したものが用いられる。
アルコールモノマーとしては以下のものが挙げられる。
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2.0)−ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン。
一方、カルボン酸モノマーとしては、以下のものが挙げられる。
フタル酸、イソフタル酸及びテレフタル酸のような芳香族ジカルボン酸類又はその無水物;コハク酸、アジピン酸、セバシン酸及びアゼライン酸のようなアルキルジカルボン酸類又はその無水物;炭素数6〜18のアルキル基又はアルケニル基で置換されたコハク酸又はその無水物;フマル酸、マレイン酸及びシトラコン酸のような不飽和ジカルボン酸類又はその無水物。
また、その他にも以下のモノマーを使用することが可能である。
グリセリン、ソルビット、ソルビタン、さらには例えばノボラック型フェノール樹脂のオキシアルキレンエーテル等の多価アルコール類;トリメリット酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸やその無水物等の多価カルボン酸類。
それらの中でも、特に下記式(1)で表されるビスフェノール誘導体を2価アルコールモノマー成分とし、2価以上のカルボン酸成分を酸モノマー成分とするポリエステルユニット成分を縮重合した樹脂が良好な帯電特性を有するので好ましい。
2価以上のカルボン酸成分としては、カルボン酸又はその酸無水物、又はその低級アルキルエステルを用いることができる。例えば、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等である。
Figure 2020021002
(式中、Rはエチレン基又はプロピレン基を示し、x及びyはそれぞれ1以上の整数であり、かつx+yの平均値は2〜10である。)
カルボキシル基含有スチレン系樹脂としては、スチレン系のアクリル酸共重合体、スチレン系のメタクリル酸共重合体、スチレン系のマレイン酸共重合体などが好ましい。特には、スチレン−アクリル酸エステル−アクリル酸系共重合体が帯電量を制御しやすく好ましい。また、カルボキシル基含有スチレン系樹脂は1級又は2級の水酸基を有するモノマーを含有していることがより好ましい。
具体的な重合体組成物としては、スチレン−2−ヒドロキシエチルメタクリレート−メタクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−n−ブチルアクリレート−2−ヒドロキシエチルメタクリレート−メタクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−2−ヒドロキシエチルメタクリレート−メタクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体などを挙げることができる。1級又は2級の水酸基を有するモノマーを含有した樹脂は極性が大きく、経時安定性がより良好となる。
極性樹脂の含有量は、結着樹脂又は結着樹脂を生成する重合性単量体100.0質量部に対して1.0質量部以上20.0質量部以下が好ましく、2.0質量部以上10.0質量部以下がより好ましい。
トナーには、着色剤を含有させてもよい。着色剤としては公知の染料や顔料等を用いることができる。
黒色着色剤としては、カーボンブラック、磁性体、又は以下に示すイエロー/マゼンタ/シアン着色剤を用い黒色に調色されたものが利用される。
イエロー着色剤としては、例えばモノアゾ化合物、ジスアゾ化合物、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アンスラキノン化合物、アゾ金属錯体メチン化合物、アリルアミド化合物に代表される化合物が用いられる。具体的にはC.I.ピグメントイエロー74,93,95,109,111,128,155,174,180,185が挙げられる。
マゼンタ着色剤としては、例えばモノアゾ化合物、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン化合物、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物が用いられる。具体的にはC.I.ピグメントレッド2,3,5,6,7,23,48:2,48:3,48:4,57:1,81:1,122,144,146,150,166,169,177,184,185,202,206,220,221,238,254,269、C.I.ピグメントバイオレット19等が例示できる。
シアン着色剤としては、例えば銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アントラキノン化合物、塩基染料レーキ化合物が利用できる。具体的にはC.I.ピグメントブルー1,7,15,15:1,15:2,15:3,15:4,60,62,66が挙げられる。
トナーを磁性トナーとして用いる場合には、トナー粒子に磁性体を含有させればよい。この場合、磁性体は着色剤の役割をかねることもできる。
磁性体としては、例えばマグネタイト、ヘマタイト、フェライトのような酸化鉄;鉄、コバルト、ニッケルのような金属が挙げられる。あるいはこれらの金属とアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムのような金属との合金及びその混合物が挙げられる。
着色剤は、色相角、彩度、明度、耐光性、OHP透明性、及びトナー粒子中の分散性の点から選択される。これらの着色剤は、単独又は混合し、さらには固溶体の状態で用いることができる。着色剤は、結着樹脂又は結着樹脂を構成する重合性単量体100.0質量
部に対して1.0質量部以上20.0質量部以下で用いることが好ましい。
ワックスとしては、アルコールとカルボン酸の縮合によって得られるエステルワックスが、結着樹脂に含まれるスチレンアクリル共重合体部位に対して可塑性に優れる。そのため、ワックスは、炭素数2以上6以下(好ましくは2以上4以下)のジオールと炭素数14以上22以下(好ましくは16以上20以下)の脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物を含有する。
炭素数が2以上6以下であるジオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどが挙げられる。
炭素数が14以上22以下の脂肪族モノカルボン酸としては、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸などが挙げられる。
エチレングリコールとステアリン酸とのエステル化合物が好ましい。
ジオールの炭素数が6以下、又は脂肪族モノカルボン酸の炭素数が22以下であるエステルワックスは、スチレンアクリル共重合体部位に対する可塑効果が高く、低温定着性に優れる。また、脂肪族モノカルボン酸の炭素数が14以上のエステルワックスは融点が低すぎないため、ワックスがトナー粒子表面に露出しにくく、トナーの保存安定性が優れるためである。
エステル化合物のジオール成分の炭素数及びモノカルボン酸の炭素数については、トナーを熱分解GCMSで分析することで求めることができる。必要に応じて、メチル化剤などによる誘導体化を事前に行うことで分析が容易になる。
上記エステル化合物の含有量は、結着樹脂100.0質量部に対して、5.0質量部以上30.0質量部以下である。含有量が5.0質量部以上であれば、結着樹脂に対する可塑効果が十分となり、良好な低温定着性を示す。また、含有量が30.0質量部以下であれば、結着樹脂に対する可塑効果が過剰とならず、定着時の結着樹脂粘度が低下しすぎないため、紙に対する密着性が良好になり、定着巻きつきが発生しにくい。
エステル化合物の含有量は、好ましくは結着樹脂100.0質量部に対して、5.0質量部以上25.0質量部以下であり、さらに好ましくは結着樹脂100.0質量部に対して、10.0質量部以上20.0質量部以下である。
トナー中のエステル化合物の含有量については、重クロロホルムなどの溶媒を用いてトナーを溶解し、NMR分析をすることによって定量することができる。
トナー粒子は、炭化水素系ワックスをさらに含んでもよい。炭化水素系ワックスはスチレンアクリル系重合体に対して相分離性が高いため、冷却工程においてエステルワックスよりも早く析出し、微細な結晶核となる。この結晶核を中心にエステルワックスのドメインが形成されやすいため、エステルワックスが板状に大きく結晶成長するのを抑制し、結果として、トナー粒子表層にうねりが形成されるのを抑制する効果がある。
炭化水素系ワックスとしては、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスのような脂肪族炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックスのような脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物又はそれらのブロック共重合物;脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸のようなビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス類などが挙げられる。
炭化水素系ワックスの含有量は、結着樹脂100.0質量部に対して、0.5質量部以上10.0質量部以下が好ましい。炭化水素系ワックスの含有量がこの範囲であると、十分な結晶核形成の効果が得られるため、エステルワックスの結晶成長を抑制し、トナー粒子表層にうねりが形成されにくい。さらに、定着されたトナー画像と紙の十分な接着性が得られるため低温定着性が向上する。
ワックスの融点は、30℃以上130℃以下であることが好ましく、60℃以上100℃以下であることがより好ましい。上記のような熱特性を呈するワックスを用いることにより、得られるトナーの良好な低温定着性、耐熱保存性の両立が確保される。
また、エステルワックスの結晶成長抑制のためには、炭化水素系ワックスの融点が、エステルワックスの融点よりも高いことが好ましい。そうすると、エステルワックスの結晶核が生成するよりも先に炭化水素系ワックスの結晶核が生成しやすくなるため、エステルワックスの結晶成長の抑制に効果がある。
また、トナー粒子は、荷電制御剤を使用してもよい。中でも、トナー粒子を負荷電性に制御する荷電制御剤を用いることが好ましい。
負帯電用荷電制御剤としては、有機金属化合物、キレート化合物、モノアゾ金属化合物、アセチルアセトン金属化合物、尿素誘導体、含金属サリチル酸系化合物、含金属ナフトエ酸系化合物、4級アンモニウム塩、カリックスアレーン、ケイ素化合物、ノンメタルカルボン酸系化合物及びその誘導体などが挙げられる。また、スルホン酸基、スルホン酸塩基、又は、スルホン酸エステル基を有するスルホン酸樹脂を好ましく用いることができる。
具体的な負帯電用荷電制御剤としては、サリチル酸、アルキルサリチル酸、ジアルキルサリチル酸、ナフトエ酸、ダイカルボン酸等に代表される芳香族カルボン酸の金属化合物;スルホン酸基、スルホン酸塩基又はスルホン酸エステル基を有する重合体又は共重合体;アゾ染料又はアゾ顔料の金属塩又は金属錯体;ホウ素化合物、ケイ素化合物、カリックスアレーン等が挙げられる。
一方、正帯電用荷電制御剤としては、四級アンモニウム塩、四級アンモニウム塩を側鎖に有する高分子型化合物;グアニジン化合物;ニグロシン系化合物;イミダゾール化合物等が挙げられる。
なお、スルホン酸基、スルホン酸塩基又はスルホン酸エステル基を有する重合体又は共重合体としては、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ビニルスルホン酸、メタクリルスルホン酸等に代表されるスルホン酸基含有ビニル系モノマーの単重合体、あるいは結着樹脂の項に示したスチレンアクリル系モノマーとスルホン酸基含有ビニル系モノマーの共重合体等を用いることができる。
荷電制御剤の添加量は、結着樹脂又は結着樹脂を生成する重合性単量体100.0質量部に対して、0.01質量部以上20.0質量部以下であることが好ましく、0.1質量部以上10.0質量部以下であることがより好ましい。
トナー粒子には、有機ケイ素重合体を含有する表層を形成させてもよい。すなわち、トナーは、トナー粒子の表面に有機ケイ素重合体を含有する表層を有することが好ましい。有機ケイ素重合体の生成には、例えば、ゾルゲル法を用いることができる。
ゾルゲル法は、金属アルコキシド:M(OR)n(Mは金属原子を示し、Oは酸素原子を示し、Rは炭化水素基を示し、nは金属原子の酸化数を示す。)などを出発原料に用いて、溶媒中で加水分解及び縮合重合させ、ゾル状態を経て、ゲル化させて、有機−無機ハイブリッドなどを合成する方法である。
ゾルゲル法は、溶液から出発し、そのゲル化によって機能性材料を作製する方法であるため、様々な微細構造及び形状の機能性材料を作製することができる。
有機ケイ素重合体の粒子の凝集体の微細構造及び形状は、反応温度、反応時間、反応溶媒、pH、有機金属化合物の種類及び量などによって調整することができる。
有機ケイ素重合体を得るためには、下記式(2)で示される有機ケイ素単量体を1種類以上用いることが好ましい。
Figure 2020021002
上記式(2)中、Rは、(好ましくは炭素数1〜4の)アルキル基、ビニル基及びアリル基からなる群より選択される炭化水素基を示す。R〜Rは、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、(好ましくは炭素数1〜4の)アルコキシ基、アセトキシ基及びハロゲン原子からなる群より選択される反応基を示す。
上記式(2)で示される有機ケイ素単量体としては、例えば、以下のものが挙げられる。
メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルジエトキシメトキシシラン、メチルエトキシジメトキシシラン、メチルトリクロロシラン、メチルメトキシジクロロシラン、メチルエトキシジクロロシラン、メチルジメトキシクロロシラン、メチルメトキシエトキシクロロシラン、メチルジエトキシクロロシラン、メチルトリアセトキシシラン、メチルジアセトキシメトキシシラン、メチルジアセトキシエトキシシラン、メチルアセトキシジメトキシシラン、メチルアセトキシメトキシシラン、メチルアセトキシジエトキシシラン、メチルトリヒドロキシシラン、メチルメトキシジヒドロキシシラン、メチルエトキシジヒドロキシシラン、メチルジメトキシヒドロキシシラン、メチルエトキシメトキシヒドロキシシラン、メチルジエトキシヒドロキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリクロロシラン、エチルトリアセトキシシラン、エチルトリヒドロキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、プロピルトリクロロシラン、プロピルトリアセトキシシラン、プロピルトリヒドロキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ブチルトリクロロシラン、ブチルトリアセトキシシラン、ブチルトリヒドロキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルジエトキシメトキシシラン、ビニルエトキシジメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルメトキシジクロロシラン、ビニルエトキシジクロロシラン、ビニルジメトキシクロロシラン、ビニルメトキシエトキシクロロシラン、ビニルジエトキシクロロシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルジアセトキシメトキシシラン、ビニルジアセトキシエトキシシラン、ビニルアセトキシジメトキシシラン、ビニルアセトキシメトキシシラン、ビニルアセトキシジエトキシシラン、ビニルトリヒドロキシシラン、ビニルメトキシジヒドロキシシラン、ビニルエトキシジヒドロキシシラン、ビニルジメトキシヒドロキシシラン、ビニルエトキシメトキシヒドロキシシラン、ビニルジエトキシヒドロキシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、アリルトリクロロシラン、アリルトリアセトキシシラン、アリルトリヒドロキシシランなど。
有機ケイ素単量体は、結着樹脂又は結着樹脂を生成する重合性単量体100.0質量部に対して5.0質量部以上を使用することが好ましく、10.0質量部以上を使用することがより好ましい。
有機ケイ素重合体を含有する表層を有するトナーは、流動性に優れるので好ましい。これは、上記ゾルゲル法による得られる有機ケイ素重合体を含有する表層が、均一な表面構造を有するためと思われる。
トナー粒子は、そのままトナーとして用いてもよい。トナー粒子に外添剤を添加してトナーを得てもよい。すなわち、トナーは、トナー粒子表面に外添剤を有していてもよい。
外添剤を有すると、画質向上の観点から好ましい。
外添剤としては、ケイ酸微粒子、酸化チタン、酸化アルミニウムのような無機微粒子が好適に用いられる。これら無機微粒子は、シランカップリング剤、シリコーンオイル又はそれらの混合物のような疎水化剤で疎水化処理されていることが好ましい。外添剤は、トナー粒子100.0質量部に対して0.1質量部以上5.0質量部以下で使用するのが好ましく、0.1質量部以上3.0質量部以下で使用するのがより好ましい。
また、水系媒体中に添加する分散安定剤としては、公知の界面活性剤や有機分散剤、無機分散剤を使用することができる。これらの中でも無機分散剤は重合温度や時間経過によっても安定性が崩れにくく、洗浄も容易でトナーに悪影響を与えにくいため、好適に使用することができる。
無機分散剤としてはリン酸三カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛のようなリン酸多価金属塩;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムのような炭酸塩、メタ硅酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウムのような無機塩;水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、シリカ、ベントナイト、アルミナのような無機酸化物などが挙げられる。これらの無機分散剤は、トナー粒子形成後、必要に応じ、酸あるいはアルカリを加えて溶解することにより、ほぼ完全に取り除くことができる。
以下に、本発明で規定する各物性値の測定および算出方法を記載する。
<重量平均粒子径(D4)の測定方法>
トナーの重量平均粒子径(D4)は、以下のようにして算出する。測定装置としては、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)を用いる。測定条件の設定及び測定データの解析は、付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いる。なお、測定は実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで行う。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
なお、測定、解析を行う前に、以下のように前記専用ソフトの設定を行う。
前記専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更」画面において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。「閾値/ノイズレベルの測定ボタン」を押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、「測定後のアパーチャーチューブのフラッシュ」にチェックを入れる。
前記専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定」画面において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
具体的な測定法は以下の通りである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、専用ソフトの「アパーチャーチューブのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液30mlを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を0.3ml加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispersion System Tetora150」(日科機バイオス社製)を準備する。超音波分散器の水槽内に3.3lのイオン交換水を入れ、この水槽中にコンタミノンNを2ml添加する。(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。なお、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解水溶液を滴下し、測定濃度が5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒子径(D4)を算出する。なお、前記専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、「分析/体積統計値(算術平均)」画面の「平均径」が重量平均粒子径(D4)である。
<平均円形度の測定方法>
トナーの平均円形度は、フロー式粒子像分析装置「FPIA−3000」(シスメックス(株)製)によって、校正作業時の測定及び解析条件で測定する。
具体的な測定方法は、以下のとおりである。まず、ガラス製の容器中に予め不純固形物などを除去したイオン交換水20.0mLを入れる。
この中に分散剤として以下の希釈液を0.2mL加える。
・希釈液:「コンタミノンN」をイオン交換水で3.0質量倍に希釈したもの
さらに測定試料を0.02g加え、超音波分散器を用いて2分間分散処理を行い、測定用の分散液とする。その際、分散液の温度が10℃以上40℃以下となる様に適宜冷却する。
超音波分散器としては、発振周波数50kHz、電気的出力150Wの卓上型の超音波洗浄器分散器(例えば「VS−150」((株)ヴェルヴォクリーア製))を用いる。水槽内には所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを2.0mL添
加する。
測定には、対物レンズとして「UPlanApro」(倍率10倍、開口数0.40)を搭載した前記フロー式粒子像分析装置を用い、シース液にはパーティクルシース「PSE−900A」(シスメックス(株)製)を使用する。
前記手順に従い調製した分散液を前記フロー式粒子像分析装置に導入し、HPF測定モードで、トータルカウントモードにて3,000個のトナーを計測する。
そして、粒子解析時の2値化閾値を85%とし、解析粒子径を円相当径1.985μm以上39.69μm未満に限定し、トナーの平均円形度を求める。
<うねりを有するトナー存在率算出方法>
うねりを有するトナーの存在率の算出方法について説明する。トナーのうねりは、以下の測定装置及び測定条件により測定する。
走査型プローブ顕微鏡(SPM):日立ハイテクサイエンス(株)製
カンチレバー:セイコーインスツルメンツ製 SI−DF20(ばね定数20N/m、共振周波数135kHz)
測定ユニット:E−sweep
測定モード:ダイナミックフォースモード形状像
走査エリア:2μm×2μm
解像度:Xデータ数 256、Yデータ数 128
走査速度:1Hz
測定トナーは、前述したコールター・カウンター法で測定された重量平均粒径(D4)から±0.5μm以内の粒径を持つトナーを任意に選択し、100個の異なるトナーを測定する。
上記測定により、1個のトナー粒子に対し、X方向に128個の測定断面曲線データが得られる。
得られた128個の測定断面曲線データについて、長波長成分を遮断するカットオフ値λf、及び短波長成分を遮断するカットオフ値λCの輪郭曲線フィルターを順次かけることでうねり曲線を得る。
ここで、カットオフ値λCは外添剤に起因する起伏を遮断するために200nmとし、カットオフ値λfはトナーの球面構造を遮断するために測定トナー粒子の重量平均粒径(D4)値とする。
前記処理にて得られたうねり曲線について、うねりの高低差が200nm以上あり、かつ、前記うねりがY方向において10個以上連続的に観察され、実質的に同一のうねりであると判断される場合、前記トナー粒子を「うねりを有するトナー」とする。
100個のトナー粒子について同様の測定をすることでうねりを有するトナーの存在率を算出する。なお、うねりの高低差とは、得られたうねり曲線における隣り合う山と谷を一組とした輪郭要素の高さのことである。
<うねりを有するトナーの断面観察>
トナーのうねりは、板状に結晶成長したワックスが内部からトナー粒子表層を押し上げることにより形成される。
この状態を確認するために以下の方法でトナーの断面観察を行う。
トナーを可視光硬化性包埋樹脂(D−800、日新EM社製)で包埋し、超音波ウルトラミクロトーム(EM5、ライカ社製)により100nm厚に切削し、真空染色装置(フィルジェン社製)によりルテニウム染色を行う。
その後、走査透過型電子顕微鏡(JEOL社、JEM2800)を用いて、重量平均粒径から±1.0μm以内のトナーを任意に20個選択して観察を行う。
得られた断面像において、うねりの山の領域近傍にワックスがトナー表面を押し上げるように配置されているか否かを観察する。
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。実施例中で使用する部数は、特に断りのない限り全て質量基準である。
<トナー粒子1の製造>
・スチレン 75.0部
・n−ブチルアクリレート 25.0部
・ジビニルベンゼン 0.6部
・銅フタロシアニン顔料(ピグメントブルー15:3) 6.0部
・サリチル酸アルミニウム化合物 0.7部
(ボントロンE−88:オリエント化学社製)
・極性樹脂 4.0部
(ビスフェノールAのプロピレンオキサイド2モル付加物、テレフタル酸、イソフタル酸との縮重合反応により得られる飽和ポリエステル樹脂;重量平均分子量=13000、酸価=8mgKOH/g、ガラス転移温度=74℃)
・ワックス1(エチレングリコールジステアレート:融点76℃) 15.0部
・ワックス2(フィッシャートロプシュワックス:融点77℃、結晶化温度76℃)
1.0部
上記からなる重合性単量体の混合物を調製した。これに15mmのセラミックビーズを入れ、湿式アトライタ(日本コークス工業製)を用いて2時間分散して、重合性単量体組成物1を得た。
一方、イオン交換水414.0部にリン酸ナトリウム(NaPO)6.3部を投入し、クレアミックス(エム・テクニック社製)を用いて撹拌しながら、60℃に加温した。その後、3.6部の塩化カルシウム(CaCl)を25.5部のイオン交換水に溶解した塩化カルシウム水溶液を添加してさらに撹拌を続け、リン酸三カルシウム(Ca(PO)からなる分散安定剤を含む水系媒体を調製した。
重合性単量体組成物1に重合開始剤であるt−ブチルパーオキシピバレート9.0部を添加し、これを上記水系媒体に投入した。クレアミックスにて15000回転/分を維持しつつ10分間の造粒工程を行った。その後、一般的な撹拌機を備えた撹拌槽で、攪拌しながら70℃を保持して5時間重合を行った後、85℃まで昇温して1時間保持、さらに100℃まで昇温して2時間保持した。
次に、40℃まで2.00℃/秒の速度で冷却する冷却工程を行った。得られた水系分散液を55℃まで昇温し、5時間保持させることでアニール工程を行ったのち、水系分散液を室温まで冷却することで、トナー粒子分散液1を得た。
トナー粒子分散液1に塩酸を添加し、pHを1.4以下として分散安定剤を溶解し、ろ過、洗浄、乾燥を行うことによってトナー粒子1を得た。
<トナー粒子2の製造>
還流冷却管、撹拌機、窒素導入管を備えた反応容器に、窒素雰囲気下、下記材料を入れた。
・トルエン 100.0部
・スチレン 75.0部
・n−ブチルアクリレート 25.0部
・ジビニルベンゼン 0.6部
・t−ブチルパーオキシピバレート 3.0部
上記容器内を毎分200回転で撹拌し、70℃に加熱して10時間撹拌し、樹脂溶解液2を得た。
次いで、
・樹脂溶解液2 100.0部
・非晶性ポリエステル 44.0部
(ビスフェノールAのプロピレンオキサイド2モル付加物、ビスフェノールAのエチレンオキサイド2モル付加物、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸との縮重合反応により得られる飽和ポリエステル樹脂;重量平均分子量=13000、ガラス転移温度=44℃)
・極性樹脂 4.0部
(ビスフェノールAのプロピレンオキサイド2モル付加物、テレフタル酸、イソフタル酸との縮重合反応により得られる飽和ポリエステル樹脂;重量平均分子量=13000、酸価=8mgKOH/g、ガラス転移温度=74℃)
・ワックス1(エチレングリコールジステアレート:融点76℃) 15.0部
・ワックス2(フィッシャートロプシュワックス:融点77℃) 1.0部
・銅フタロシアニン顔料(ピグメントブルー15:3) 6.0部
・サリチル酸アルミニウム化合物 0.7部
(ボントロンE−88:オリエント化学社製)
上記成分を直径15mmのセラミックビーズを入れた湿式アトライタ(日本コークス工業製)を用いて10時間混合分散させ樹脂組成物溶解液2を得た。
一方、イオン交換水414.0部にリン酸ナトリウム(NaPO)6.3部を投入し、クレアミックス(エム・テクニック社製)を用いて撹拌しながら、60℃に加温した。その後、3.6部の塩化カルシウム(CaCl)を25.5部のイオン交換水に溶解
した塩化カルシウム水溶液を添加してさらに撹拌を続け、リン酸三カルシウム(Ca(PO)からなる分散安定剤を含む水系媒体を調製した。
樹脂組成物溶解液2を上記水系媒体に投入し、クレアミックスにて15000回転/分を維持しつつ10分間の造粒工程を行い、樹脂組成物分散液2を得た。
樹脂組成物分散液2を95℃に昇温して120分間撹拌を行うことによって樹脂組成物分散液2中のトルエンを除去した。その後、40℃まで0.83℃/秒の速度で冷却する冷却工程を行ってトナー粒子分散液2を得た。
トナー粒子分散液2に塩酸を添加し、pHを1.4以下として分散安定剤を溶解し、ろ過、洗浄、乾燥を行うことによってトナー粒子2を得た。
<トナー粒子3〜15、19、及び21〜27の製造>
重合性単量体の混合物に用いる材料及び冷却工程の条件を表1のように変えた他は、トナー粒子1の製造と同様の方法によりトナー粒子3〜15、19、及び21〜27の製造を行った。
Figure 2020021002
<トナー16の製造>
トナー粒子1の製造で得られたトナー粒子分散液1を反応容器に100部分けとり、T.K.ホモミクサー(特殊機化工業株式会社)で5,000rpmに撹拌しながら、メチルトリエトキシシラン10.0部を加えて、さらに3時間撹拌した。その際の混合液のpHは5.1であった。
次に、得られた混合液に1.0mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液 10.0部を加
えてpHを8.0にしてから、60℃まで昇温して7.5時間保持した。その後、10%
塩酸4.0部とイオン交換水50部を加えてpHを5.1にすることで、トナー粒子分散液16を得た。
<トナー粒子20の製造>
トナー粒子1の製造において、重合性単量体の混合物を調製する際に、さらに溶媒としてトルエン20部を加え、重合性単量体組成物20を得た。重合性単量体組成物20にt−ブチルパーオキシピバレート9.0部を添加し、これをトナー粒子1の製造と同様に調整した水系媒体に投入した。上記クレアミックスにて15000回転/分を維持しつつ10分間の造粒工程を行った。その後、一般的な撹拌機を備えた撹拌槽で、攪拌しながら70℃を保持して5時間重合を行った後、85℃まで昇温して1時間保持した。
次に、40℃まで0.01℃/秒の速度で冷却する冷却工程を行った。得られた水系分散液をエバポレーターによる減圧下で、55℃で5時間保持させることで、溶媒としてのトルエンの除去とアニール処理を行った。その後、水系分散液を室温まで冷却することで、トナー粒子分散液20を得た。
トナー粒子分散液20に塩酸を添加し、pHを1.4以下として分散安定剤を溶解し、ろ過、洗浄、乾燥を行うことによってトナー粒子20を得た。
<トナー粒子17の製造>
トナー粒子2の製造において、樹脂溶解液2を188.0部とし、非晶性ポリエステル
を加えない他は、トナー粒子2の製造と同様の方法でトナー粒子17を得た。
<トナー粒子18の製造>
スチレン75.0部、アクリル酸n−ブチル25.0部、ジビニルベンゼン0.6部、n−ラウリルメルカプタン3.2部を混合し溶解させた。この溶液にネオゲンRK(第一工業製薬社製)1.5部のイオン交換水150.0部の水溶液を添加して、分散させた。さらに10分間ゆっくりと撹拌しながら、過硫酸カリウム0.3部とイオン交換水10.0部からなる水溶液を添加した。窒素置換をした後、70℃で6時間乳化重合を行った。重合終了後、反応液を室温まで冷却し、イオン交換水を添加することで固形分濃度が12.5質量%、体積基準のメジアン径が0.2μmの樹脂粒子分散液を得た。
また、ワックス1(エチレングリコールジステアレート:融点76℃)93.75部、ワックス2(フィッシャートロプシュワックス:融点77℃)6.25部、ネオゲンRK15.0部をイオン交換水385.0部に混合させ、湿式ジェットミル JN100((株)常光製)を用いて1時間分散した。得られた分散液にイオン交換水を添加することで、固形分濃度20質量%の離型剤分散液を得た。
また、着色剤として銅フタロシアニン顔料(ピグメントブルー15:3)100.0部、ネオゲンRK15.0部をイオン交換水885.0部に混合させ、湿式ジェットミル JN100を用いて1時間分散した。得られた分散液にイオン交換水を添加することで、固形分濃度10質量%の着色剤分散液を得た。
上記操作で得られた、前記樹脂粒子分散液80.0部、前記離型剤分散液9.0部、前記着色剤分散液6.0部を反応容器に入れ、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて分散させた。撹拌しながら容器内の温度を30℃に調整して、1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH=8.0に調整した。
凝集剤として、硫酸マグネシウム0.3部をイオン交換水10.0部に溶解した水溶液を、30℃攪拌下、10分間かけて添加した。3分間放置した後に昇温を開始し、50℃まで昇温し、会合粒子の生成を行った。その状態で、「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)にて会合粒子の粒径を測定した。測定した重量平均粒径が6.0μmになった時点で、塩化ナトリウム0.9部とネオゲンRK5.0部を添加して粒子成長を停止させた。
その後、反応容器を62℃まで昇温させ、8時間保持させたのち、室温まで0.01℃/秒の速度で冷却する冷却工程を行ってトナー粒子分散液18を得た。トナー粒子分散液
18をろ過、洗浄し、これを数回繰り返したのち、乾燥を行うことによってトナー粒子18を得た。
(実施例1〜18、及び比較例1〜9)
得られたトナー粒子1〜15、17及び18のそれぞれ100.0部に対して、一次粒子の個数平均粒径が40nmのシリカ微粒子1.0部を加え、FMミキサ(日本コークス工業製)を用いて混合することで、トナー1〜15、17及び18(実施例1〜15、17及び18のトナー)を得た。
同様にして、トナー19〜27(比較例1〜9のトナー)を得た。
また、トナー粒子分散液16に塩酸を添加し、pHを1.4以下として分散安定剤を溶解し、ろ過、洗浄、乾燥を行うことによってトナー16(実施例16のトナー)を得た。
得られた各トナーについて、前述の方法により、重量平均粒子径(D4)、平均円形度、うねりを有するトナーの存在率を求め、トナーの断面観察を行った。
得られたトナーの物性を表2に示す。
Figure 2020021002

(ここで、断面観察結果の○は、図3のように、うねりの山の領域近傍にワックスがトナー粒子表面を押し上げるように配置されている状態が観察されたことを示す。)
得られた各トナーについて、以下の方法に従って性能評価を行った。
[低温定着性]
定着ユニットを外したカラーレーザープリンタ(HP Color LaserJet
3525dn、HP社製)を用意し、シアンカートリッジからトナーを取り出して、代
わりに評価するトナーを充填した。次いで、受像紙(HP Laser Jet90、HP社製、90g/m)上に、充填したトナーを用いて、縦2.0cm横15.0cmの未定着のトナー画像(トナーの載り量:0.9mg/cm)を、通紙方向に対し上端部から1.0cmの部分に形成した。次いで、取り外した定着ユニットを定着温度とプロセススピードを調節できるように改造し、これを用いて未定着画像の定着試験を行った。
まず、常温常湿環境下(23℃、相対湿度60%)、プロセススピードを350mm/sに設定し、初期温度を140℃として設定温度を5℃ずつ順次昇温させながら、各温度で上記未定着画像の定着を行った。
低温定着性の評価基準は以下の通りである。低温側定着開始点とは、低温オフセット現象(トナーの一部が定着器に付着してしまう現象)が観察されない下限温度のことである。C以上を良好と判断した。
(評価基準)
A:低温側定着開始点が165℃以下
B:低温側定着開始点が170℃以上180℃以下
C:低温側定着開始点が185℃以上195℃以下
D:低温側定着開始点が200℃以上210℃以下
E:低温側定着開始点が215℃以上
[流動性]
電子写真トナーにおいては、トナーの流動性が低いと、現像剤の供給性が損なわれ、その影響により、高濃度画像(以下、全ベタ画像)を繰り返し出力した際に、画像後端側での画像濃度が薄くなるなど、画像品位を損なうことが知られている。
トナーの流動性を評価するため、全ベタ画像を繰り返し出力した際に、画像後端側での画像濃度が薄くなる度合いを以下の方法で評価した。
低温低湿環境下(15℃/10%RH)において、全ベタ画像を100枚連続で出力し、得られた全ベタ画像の1枚目先端部と100枚目の後端部に対して、それぞれ画像濃度を測定し、画像濃度差を求めた。
ここで、画像濃度の測定は、マクベス反射濃度計RD918(マクベス社製)を用い、画像濃度が0.00の白地部分の画像に対する相対濃度を測定することによって行い、得られた相対濃度を画像濃度の値とした。C以上を良好と判断した。
(評価基準)
A:画像濃度差が0.02未満
B:画像濃度差が0.02以上0.05未満
C:画像濃度差が0.05以上0.10未満
D:画像濃度差が0.10以上0.15未満
E:画像濃度差が0.15以上
[ワックス露出評価]
作製したそれぞれのトナーについて、初期評価用トナーと、トナー粒子表面へのワックスの露出を促進させたワックス露出評価用トナーを準備した。初期評価用トナーは、各トナー200gを常温常湿環境下(23℃/相対湿度60%)で5日放置したものとした。ワックス露出評価用トナーは、同量のトナーを40℃/相対湿度95%の環境下に30日間放置したものとした。
画像形成装置としてLBP−7700C(キヤノン製)を用い、常温常湿環境下(温度23℃、相対湿度50%)で画像評価を行った。トナーの着色力の指標として画像濃度の測定を行った。A4のカラーレーザーコピア用紙(キヤノン製、80g/m)に単位面積あたりのトナー質量が0.30mg/cmになるように調整し、ベタ画像を出力した。そして、該ベタ画像の濃度を測定(右上、右下、中心、左上、左下の5点平均)することにより評価した。なお、画像濃度は「504分光濃度計」(エックスライト社製)を用いて、画像濃度が0.00の白地部分に対する相対濃度を測定した。
初期評価用トナーの画像濃度平均値に対し、ワックス露出評価用トナーの画像濃度平均値の低下率を求めた。C以上を良好と判断した。
(評価基準)
A:画像濃度低下率が1.0%未満
B:画像濃度低下率が1.0%以上3.0%未満
C:画像濃度低下率が3.0%以上5.0%未満
D:画像濃度が低下率5.0%以上7.0%未満
E:画像濃度が低下率7.0%以上
[トナー衝突評価]
清浄なガラスビーカーにイオン交換水50.0mLを入れ、この中に分散剤として「コンタミノンN」(和光純薬工業(株)製)をイオン交換水で3.0質量倍に希釈したものを0.4mL加えた。
さらにトナーを1.0g加え、発振周波数50kHz、電気的出力150Wの卓上型の超音波洗浄器分散器(「VS−150」((株)ヴェルヴォクリーア製))を用いて30分間分散処理を行い、トナー同士を衝突させる。その際、分散液の温度が10℃以上40℃以下となる様に適宜冷却した。
その後、分散液をろ過し、イオン交換水で数回洗浄した後、乾燥させて衝突評価用トナーを得た。
次に、X線光電子分光測定装置(アルバックファイ(株)製 Quantum2000)を用いて、衝突評価前後でのそれぞれのトナーのSi濃度を求め、衝突評価前のトナーに対するSi濃度低下率を求めた。C以上を良好と判断した。
なお、X線光電子分光測定の測定条件は以下である。
・X線源:Al−Kα
・X線条件:25W 15kV φ100μm
・光電子取り込み角度:45°
・分析方法:Narrow分析
・PassEnergy:58.70eV
(評価基準)
A:Si濃度低下率が10%未満
B:Si濃度低下率が10%以上20%未満
C:Si濃度低下率が20%以上30%未満
D:Si濃度が低下率30%以上40%未満
E:Si濃度が低下率40%以上
[耐熱保存性]
各トナー5gを50mlの樹脂製カップに取り、温度55℃/相対湿度10%で3日間放置し、凝集塊の有無を調べ、下記の基準で評価した。C以上を良好と判断した。
(評価基準)
A:凝集塊発生せず
B:軽微な凝集塊が発生、軽い振とうでほぐれる
C:軽微な凝集塊が発生、軽く指で押すと崩れる
D:凝集塊が発生、軽く指で押しても崩れない
E:完全に凝集
[耐定着巻きつき性評価]
上記低温定着性評価で用いた評価機を用いて、先端部から1mmの位置に通紙方向に幅60mmで、紙上のトナー載り量が1.2mg/cmになるように調整し、未定着画像を10枚作成した。
評価紙は、GF−500(A4、坪量64.0g/m、キヤノンマーケティングジャ
パン株式会社より販売)を使用した。
その後、高温高湿環境(温度30℃ 相対湿度80%)において、定着温度を150℃
から順に5℃ずつ上げ、200mm/secの紙搬送速度にて10枚連続で通紙し、定着巻きつきの発生しない上限温度を耐定着巻きつき温度とした。C以上を良好と判断した。(評価基準)
A:200℃においても巻きつきが発生しない
B:耐定着巻きつき温度が190℃以上200℃未満
C:耐定着巻きつき温度が180℃以上190℃未満
D:耐定着巻きつき温度が170℃以上180℃未満
E:165℃において巻きつきが発生
トナーの性能評価の結果を表3に示す。
Figure 2020021002
1:トナー粒子、2:うねりの高低差、3:うねりの大きさ(間隔)、4:うねりの山の部分(高部)、5:うねりの谷の部分(低部)

Claims (8)

  1. 結着樹脂及びワックスを含有するトナー粒子を有するトナーであって、
    該結着樹脂は、スチレンアクリル系重合体部位を有する樹脂を含有し、
    該ワックスが、炭素数2以上6以下のジオールと炭素数14以上22以下の脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物を含有し、
    該エステル化合物の含有量が、該結着樹脂100.0質量部に対し、5.0質量部以上30.0質量部以下であり、
    該トナー粒子の平均円形度が0.960以上1.000以下であり、
    該トナー粒子の表面におけるうねりの高低差が200nm以上であるトナー粒子の存在率が、20個数%以下である
    ことを特徴とするトナー。
  2. 前記うねりの高低差が200nm以上であるトナー粒子の存在率が、5個数%以下である請求項1に記載のトナー。
  3. 前記エステル化合物がエチレングリコールとステアリン酸とのエステル化合物を含有する請求項1又は2に記載のトナー。
  4. 前記スチレンアクリル系重合体部位を有する樹脂が、スチレン−アクリル酸アルキルエステル共重合体、又はスチレン−メタクリル酸アルキルエステル共重合体を含み、
    該アクリル酸アルキルエステル及び該メタクリル酸アルキルエステルのアルキル基の炭素数が2以上10以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載のトナー。
  5. 前記トナーは、前記トナー粒子の表面に外添剤を有する請求項1〜4のいずれか1項に記載のトナー。
  6. 前記トナーは、前記トナー粒子の表面に有機ケイ素重合体を含有する表層を有する請求項1〜4のいずれか1項に記載のトナー。
  7. 前記ワックスが、さらに炭化水素系ワックスを含有する請求項1〜6のいずれか1項に記載のトナー。
  8. 前記結着樹脂中の前記スチレンアクリル系重合体部位を有する樹脂の含有量が、50.0質量%以上100.0質量%以下である請求項1〜7のいずれか1項に記載のトナー。
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