JP2020020860A - 投写光学系および投写型画像表示装置 - Google Patents

投写光学系および投写型画像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】投写距離を短くする場合でも、第2中間像の拡大側に配置された凹形状の反射面の大型化を抑制できる投写光学系を提供すること。【解決手段】投写光学系3Aは縮小側から拡大側に向かって順に第1光学系31と第2光学系32とからなり、縮小側結像面と拡大側結像面との間に第1中間像33および第2中間像34を形成する。第2光学系32はレンズ35である。レンズ35は、第1透過面41、反射面42、および第2透過面43を有する。第1透過面41と反射面42とは、Z軸方向に延びる仮想軸Mの下方に位置し、第2透過面43は仮想軸Mの上方に位置する。反射面42は凹形状を備え、第2透過面43は拡大側に突出する凸形状を備える。レンズ35内に規定される仮想線Pは、YZ平面で仮想軸Mに垂直な仮想垂直線Vに対して傾斜しており、第2中間像34は、第1透過面41と反射面42との間に位置する。【選択図】図5

Description

本発明は、中間像の拡大側に凹形状の反射面を備える投写光学系、および当該投写光学系を備える投写型画像表示装置に関する。
画像形成部が形成した投写画像を、投写光学系により拡大して投射する投写型画像表示装置は特許文献1に記載されている。同文献の投写光学系は、縮小側から拡大側に向かって順に第1光学系と第2光学系とからなる。第1光学系は屈折光学系を備える。第2光学系は凹形状の反射面を備える反射ミラーからなる。画像形成部は、光源とライトバルブとを備える。画像形成部は、投写光学系の縮小側結像面に投写画像を形成する。投写光学系は、2つの中間像を形成し、拡大側結像面に配置されたスクリーンに最終像を投写する。縮小側に位置する第1中間像は、第1光学系の中に位置する。拡大側に位置する第2中間像は、第1光学系と反射面との間に位置する。
国際公開第2013/005444号
特許文献1の投写光学系では、投写距離を短くすると、反射面に近い第2中間像が第1光学系の光軸に沿う方向に傾斜する。
ここで、第2中間像は、傾斜するのに伴って、大きくなる。第2中間像が大きくなると、第2中間像の拡大側に位置する反射面を大きくする必要が生じる。従って、第2中間像の拡大側に凹形状の反射面のみを備える投写光学系では、投写距離を短くする場合に、反射面が大型化しやすいという問題がある。
本発明の課題は、このような点に鑑みて、投写距離を短くする場合でも、第2中間像の拡大側に配置された凹形状の反射面の大型化を抑制できる投写光学系を提供することにある。また、このような投写光学系を備える投写型画像表示装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明は、縮小側から拡大側に向かって順に、第1光学系と、第2光学系と、からなり、縮小側結像面と拡大側結像面との間に第1中間像および第2中間像を形成する投写光学系において、前記第2光学系は、レンズであり、前記レンズは、縮小側から拡大側に向かって順に、第1透過面、反射面、および第2透過面を有し、互いに直交する3軸をX軸、Y軸、およびZ軸とし、前記第1透過面および前記反射面が配列されている方向をZ軸方向、前記Y軸の一方側を上方、前記Y軸の他方側を下方、前記X軸と垂直で前記Y軸および前記Z軸を含む面をYZ平面とした場合に、前記第1透過面と前記反射面とは、前記Z軸方向に延びる仮想軸の下方に位置し、前記第2透過面は、前記仮想軸の上方に位置し、前記反射面は、凹形状を備え、前記第2透過面は、前記拡大側に突出する凸形状を備え、前記第2透過面の有効光線範囲のY軸方向の上端を通過する上端光束の上周辺光線および当該有効光線範囲のY軸方向の下端を通過する下端光束の上周辺光線がYZ平面上で交差する上側交点と、前記上端光束の下周辺光線および前記下端光束の下周辺光線が前記YZ平面上で交差する下側交点とを結ぶ仮想線は、前記YZ平面で前記仮想軸に垂直な仮想垂直線に対して傾斜しており、前記第1中間像は、前記第1光学系の中に位置し、前記第2中間像は、前記レンズにおける前記第1透過面と前記反射面との間に位置することを特徴とする。
本発明において、前記第1光学系は、屈折光学系とすることができる。
本発明において、前記仮想軸は、前記第1光学系の光軸と一致するものとすることができる。
本発明において、前記第1光学系と前記第2光学系の間では、主光線同士の間隔が前記第2光学系に接近するのに伴って狭くなることが望ましい。
本発明において、前記第1透過面、前記反射面、および前記第2透過面のうちのいずれかは、非球面であることが望ましい。
本発明において、前記第1透過面は、非球面であることが望ましい。
本発明において、前記第2中間像は、拡大側結像面に形成される最終像の台形歪みを補正するように歪んだ形状であるものとすることができる。
本発明において、前記第1透過面、前記反射面、および前記第2透過面は、前記仮想軸に対し回転対称な面を持つ共軸光学系であり、前記仮想軸は、設計基準軸であるものとすることができる。
本発明において、前記仮想垂直線に対して前記仮想線の前記上側交点の側が当該仮想垂直線と当該仮想線との交点を軸として反時計周りに回る傾斜角度をθ、前記下端光束の下周辺光線が前記仮想軸に交差する当該仮想軸からの角度をγとした場合に、以下の条件式を満たすことが望ましい。
0°< θ <90°+γ ・・(1)
本発明において、以下の条件式(2)を満たすことが望ましい。
90°< θ ・・(2)
次に、本発明の投写型画像表示装置は、上記の投写光学系と、前記投写光学系の縮小側結像面に投写画像を形成する画像形成部と、を有することを特徴とする。
本発明において、前記画像形成部は、前記第1光学系の光軸の一方側に前記投写画像を形成し、前記第1中間像は、前記光軸を間に挟んで前記投写画像とは反対の他方側に位置し、前記第2中間像は、前記仮想軸の下方に位置するものとすることができる。
本発明の投写光学系を備える投写型画像表示装置の概略構成図である。 実施例1の投写光学系の全体を表す光線図である。 図1のA部分の部分拡大図である。 図1のB部分の部分拡大図である。 実施例1の投写光学系の光線図である。 実施例1の投写光学系の第2光学系の部分を拡大した光線図である。 第2光学系が反射面のみを備える場合の倍率の説明図である。 第2光学系が反射面および第2透過面を備える場合の倍率の説明図である。 実施例1の投写光学系の拡大側のMTFを示す図である。 実施例1の投写光学系のスポットダイアグラムである。 比較例の投写光学系の全体を表す光線図である。 比較例の投写光学系の光線図である。 比較例の投写光学系の拡大側のMTFを示す図である。 比較例の投写光学系のスポットダイアグラムである。 実施例2の投写光学系の全体を表す光線図である。 実施例2の投写光学系の光線図である。 実施例2の投写光学系の第2光学系の部分を拡大した光線図である。 実施例2の投写光学系の拡大側のMTFを示す図である。 実施例2の投写光学系のスポットダイアグラムである。 実施例3の投写光学系の全体を表す光線図である。 実施例3の投写光学系の光線図である。 実施例3の投写光学系の第2光学系の部分を拡大した光線図である。 実施例3の投写光学系の拡大側のMTFを示す図である。 実施例3の投写光学系のスポットダイアグラムである。 実施例3の変形例の投写光学系の全体を表す光線図である。 実施例3の変形例の投写光学系の光線図である。
以下に図面を参照して、本発明の実施形態に係る投写光学系およびこれを備える投写型画像表示装置について詳細に説明する。
(投写型画像表示装置)
図1は本発明の投写光学系を備える投写型画像表示装置の概略構成図である。図1に示すように、投写型画像表示装置1は、スクリーンSに投写する画像光を生成する画像形成部2と、画像光を拡大して投写する投写光学系3と、画像形成部2の動作を制御する制御部4とを備える。
(画像光生成光学系および制御部)
画像形成部2は、光源10、第1インテグレーターレンズ11、第2インテグレーターレンズ12、偏光変換素子13、重畳レンズ14を備える。光源10は、例えば、超高圧水銀ランプ、固体光源等で構成される。第1インテグレーターレンズ11および第2インテグレーターレンズ12は、アレイ状に配列された複数のレンズ素子をそれぞれ有する。第1インテグレーターレンズ11は、光源10からの光束を複数に分割する。第1インテグレーターレンズ11の各レンズ素子は、光源10からの光束を第2インテグレーターレンズ12の各レンズ素子の近傍に集光させる。
偏光変換素子13は、第2インテグレーターレンズ12からの光を所定の直線偏光に変換させる。重畳レンズ14は、第1インテグレーターレンズ11の各レンズ素子の像を、第2インテグレーターレンズ12を介して、後述する液晶パネル18R、液晶パネル18G、および、液晶パネル18Bの表示領域上で重畳させる。
また、画像形成部2は、第1ダイクロイックミラー15、反射ミラー16およびフィールドレンズ17R、および、液晶パネル18Rを備える。第1ダイクロイックミラー15は、重畳レンズ14から入射した光線の一部であるR光を反射させ、重畳レンズ14から入射した光線の一部であるG光およびB光を透過させる。第1ダイクロイックミラー15で反射されたR光は、反射ミラー16およびフィールドレンズ17Rを経て、液晶パネル18Rへ入射する。液晶パネル18Rは画像表示素子である。液晶パネル18RはR光を画像信号に応じて変調することにより、赤色の投写画像を形成する。
さらに、画像形成部2は、第2ダイクロイックミラー21、フィールドレンズ17G、および、液晶パネル18Gを備える。第2ダイクロイックミラー21は、第1ダイクロイックミラー15からの光線の一部であるG光を反射させ、第1ダイクロイックミラー15からの光線の一部であるB光を透過させる。第2ダイクロイックミラー21で反射されたG光は、フィールドレンズ17Gを経て、液晶パネル18Gへ入射する。液晶パネル18GはG光を画像信号に応じて変調することにより、緑色の投写画像を形成する。
また、画像形成部2は、リレーレンズ22、反射ミラー23、リレーレンズ24、反射ミラー25、およびフィールドレンズ17B、および、液晶パネル18Bを備える。第2ダイクロイックミラー21を透過したB光は、リレーレンズ22、反射ミラー23、リレーレンズ24、反射ミラー25、およびフィールドレンズ17Bを経て、液晶パネル18Bへ入射する。液晶パネル18Bは画像表示素子である。液晶パネル18BはB光を画像信号に応じて変調することにより、青色の投写画像を形成する。
液晶パネル18R、液晶パネル18G、および、液晶パネル18Bは、クロスダイクロイックプリズム19を3方向から囲んでいる。クロスダイクロイックプリズム19は、光合成用のプリズムであり、各液晶パネル18R、18G、18Bで変調された光を合成して画像光を生成する。
ここで、クロスダイクロイックプリズム19は投写光学系3の一部分を構成する。投写光学系3は、クロスダイクロイックプリズム19が合成した画像光(各液晶パネル18R、18G、18Bが形成した投写画像)をスクリーンSに拡大して投写する。
制御部4は、ビデオ信号等の外部画像信号が入力される画像処理部6と、画像処理部6から出力される画像信号に基づいて液晶パネル18R、液晶パネル18Gおよび液晶パネル18Bを駆動する表示駆動部7とを備える。
画像処理部6は、外部の機器から入力された画像信号を各色の諧調等を含む画像信号に変換する。表示駆動部7は、画像処理部6から出力された各色の投写画像信号に基づいて液晶パネル18R、液晶パネル18Gおよび液晶パネル18Bを動作させる。これにより、画像処理部6は、画像信号に対応した投写画像を液晶パネル18R、液晶パネル18Gおよび液晶パネル18Bに表示する。
(投写光学系)
次に、投写光学系3を説明する。以下では、投写型画像表示装置1に搭載される投写光学系3の構成例として実施例1、2を説明する。
(実施例1)
図2は本発明の実施例1の投写光学系の全体を表す光線図である。図3は図2のA部分の部分拡大図である。図4は図2のB部分の部分拡大図である。図5は実施例1の投写光学系の光線図である。図6は実施例1の投写光学系の第2光学系の部分を拡大した光線図である。図2では、投写光学系3AからスクリーンSに到達する11本の光束F1〜F11を模式的に示している。光束F1は最も像高が低い位置に達する光束である。光束F11は最も像高が高い位置に達する光束である。光束F2から光束F10は、光束F1と光束F11との間の各高さ位置に到達する光束である。
図2に示すように、本例の投写光学系3Aは、縮小側から拡大側に向かって順に、第1光学系31と、第2光学系32と、からなる。図5に示すように、投写光学系3Aは、縮小側結像面と拡大側結像面との間に第1中間像33と第2中間像34とを形成する。
第1光学系31は、複数枚のレンズを備える屈折光学系である。本例では、第1光学系31は16枚のレンズを備える。第2光学系32は1枚のレンズ35からなる。縮小側結像面には、画像形成部2の液晶パネル18R、液晶パネル18Gおよび液晶パネル18Bが配置されている。図2および図5では3枚の液晶パネル18R、18G、18Bのうちの一枚である液晶パネル18Gを示す。
第1中間像33は第2中間像34よりも縮小側に位置する。第1中間像33は第1光学系31の中に形成される。第2中間像34は第2光学系32の内側、すなわち、レンズ35の内側に形成される。
ここで、液晶パネル18R、液晶パネル18Gおよび液晶パネル18Bは、縮小側結像面における第1光学系31の光軸Nの一方側に投写画像を形成する。第1中間像33は、第1光学系31の光軸Nの他方側に位置する。第2中間像34は第1光学系31の光軸Nの一方側に位置する。すなわち、投写画像と第2中間像34とは光軸Nの一方側に位置し、第1中間像33は、光軸Nを間に挟んで投写画像および第2中間像34とは反対の他方側に位置する。
拡大側結像面にはスクリーンSが配置されている。スクリーンSに投写される最終像は横方向に長い長方形である。本例では、最終像のアスペクト比は16:10である。
第1光学系31は、図5に示すように、クロスダイクロイックプリズム19と、16枚のレンズL1〜L16を有する。第1レンズL1〜第16レンズL16は縮小側から拡大側に向かってこの順に配置されている。本例では、第3レンズL3と第4レンズL4は接合された第1接合レンズL21である。第9レンズL9と第10レンズL10は接合された第2接合レンズL22である。第11レンズL11と第12レンズL12は接合された第3接合レンズL23である。第14レンズL14と第15レンズL15は接合された第4接合レンズL24である。第5レンズL5と第6レンズL6の間には絞りOが配置されている。また、本例では、第5レンズL5および第8レンズL8の2枚は、両面が非球面とされた非球面レンズである。
第1光学系31において、最も拡大側に位置する第16レンズL16は、正のパワーを有する。第1光学系31は、最も拡大側に位置する第16レンズL16が正のパワーを有するので、図5に示すように、第1光学系31と第2光学系32との間の主光線同士の間隔が第2光学系32に接近するのに伴って狭くなる。
第2光学系32を構成するレンズ35は樹脂製である。レンズ35は、図6に示すように、縮小側から拡大側に向かって順に、第1透過面41、反射面42、および第2透過面43を有する。レンズ35を樹脂製とした場合には、当該レンズ35を射出成型で作ることができる。従って、複雑な形状を備えるレンズ35の製造が容易である。
ここで、以下の説明では、便宜上、互いに直交する3軸をX軸、Y軸、およびZ軸とする。そして、第1透過面41および反射面42が配列されている方向をZ軸方向、Y軸の一方側を上方Y1、Y軸の他方側を下方Y2、X軸と垂直でY軸およびZ軸を含む面をYZ平面とする。従って、図1から図6の各図はYZ平面を示している。第1光学系31の光軸NはZ軸方向に延びる。画像形成部2は、第1光学系31の光軸Nの上方Y1に投写画像を形成する。第2中間像34は、第1光学系31の光軸Nの下方Y2に形成される。スクリーンSの横方向はX軸方向である。また、以下の説明では、YZ平面上に、Z軸方向に延びる仮想軸Mを設定する。仮想軸Mは、レンズ35の設計基準軸である。仮想軸Mは、拡大側結像面であるスクリーンSに垂直である。なお、仮想軸Mは、スクリーンSに対して略垂直の場合もある。
第1透過面41と反射面42とは、仮想軸Mの下方Y2に位置する。第2透過面43は、仮想軸Mの上方Y1に位置する。反射面42は、凹形状を備える。従って、反射面42は正のパワーを有する。反射面42はレンズ35に外側から反射コートを施すことにより設けられている。第2透過面43は拡大側に突出する凸形状を備える。従って、第2透過面43は正のパワーを有する。ここで、第1透過面41、反射面42、および第2透過面43は、仮想軸Mに対し回転対称な面を持つ共軸光学系である。従って、仮想軸Mは、レンズ35の設計基準軸であり、かつ、レンズ35の光軸である。本例では、仮想軸Mは、第1光学系31の光軸Nと一致する。なお、仮想軸Mは、必ずしも、第1光学系31の光軸Nと一致しなくてもよい。
レンズ35は、上半分、下半分が、それぞれ仮想軸Mを中心とする回転対称に構成されている。すなわち、第1透過面41、反射面42、および第2透過面43は、図2に示すYZ平面の断面形状を、仮想軸Mを中心としてX軸方向の一方側および他方側にそれぞれ90°の角度範囲で回転させた形状を備える。本例では、第1透過面41および反射面42が非球面である。
図6に示すように、第2光学系32のレンズ35には、第2透過面43の有効光線範囲50のY軸方向の上端を通過する上端光束51の上周辺光線51aおよび当該有効光線範囲50のY軸方向の下端を通過する下端光束52の上周辺光線52aがYZ平面上で交差する上側交点53と、上端光束51の下周辺光線51bおよび下端光束52の下周辺光線52bがYZ平面上で交差する下側交点54と、を結ぶ仮想線Pを規定することができる。仮想線Pは、YZ平面で仮想軸Mに垂直な仮想垂直線Vに対して120.284°傾斜している。本例では、仮想線Pはレンズ35の内側に位置する。また、仮想線Pは仮想軸Mの上方に位置する。なお、仮想線Pはレンズ35の光軸と交差していないが、本明細書では、便宜上、仮想線Pを「瞳」と称する。すなわち、仮想線Pは、YZ平面における瞳44である。
ここで、第2中間像34は最終像に対して上下が反転した画像である。また、第2中間像34は、拡大側結像面であるスクリーンSに長方形の最終像が投写されるように、歪んだ画像である。より具体的には、第2中間像34は、スクリーンSに形成される最終像の台形歪みを補正するように歪んだ形状である。すなわち、第2中間像34は、最終像の台形歪みに対して逆に歪む。従って、第2中間像34は、スクリーンSにおける像高が最も高い辺が最も短い。
(レンズデータ)
投写光学系3Aのレンズデータは以下のとおりである。面番号は、縮小側から拡大側に順番に付してある。*を付した面番号の面は非球面である。面番号1はクロスダイクロイックプリズム19の縮小側の面であり、面番号2は拡大側の面である。面番号10の欄はダミーのデータである。面番号35の欄はダミーのデータである。符号は、第1光学系31では各レンズの符号である。また、符号は、第2光学系32では第1透過面41、反射面42、瞳44、および第2透過面43の符号である。すなわち、面番号34はレンズ35の第1透過面41である。面番号36はレンズ35の反射面42である。面番号37は瞳44である。面番号38はレンズ35の第2透過面43である。rは曲率半径であり、単位はmmである。dは軸上面間隔であり、単位はmmである。ndは屈折率である。νdはアッベ数である。YはY軸方向の有効半径である。XはX軸方向の有効半径である。
面番号 符号 r d nd vd Y X
物体面 0 9.39
1 0 25.91 1.516331 64.14 12.477 12.477
2 0 0.1 14.468 14.468
3 L1 45.81923 4.528921 1.746285 48.74 14.982 14.982
4 -103.19146 0.1 14.78 14.78
5 L2 24.9068 8.528597 1.733169 53.3 13.578 13.578
6 214.56324 0.737898 11.663 11.663
7 L3 21.91152 5.780363 1.601946 62.08 9.675 9.675
8 L4 -38.95892 1.548897 1.78513 25.38 7.933 7.933
9 23.78374 0.847466 6.291 6.291
10 dummy 0 0.62299 6.291 6.291
*11 L5 -22.66424 0.65 1.67182 30.04 6.291 6.291
*12 188.46979 1.729032 5.812 5.812
絞り面 0 13.295 5.32 5.32
14 L6 -218.18445 8.149063 1.825535 43.57 11.438 11.438
15 -32.69228 17.367229 13.488 13.488
16 L7 29.90998 14.996854 1.437002 95.1 22.918 22.918
17 66.93367 29.331935 21.5 21.5
*18 L8 -18.73467 4 1.531132 55.75 19.653 19.653
*19 -45.52656 27.25192 19.716 19.716
20 L9 102.65899 5.767492 1.812176 34.69 26.6 26.6
21 L10 36.46542 19.447811 1.750635 35.46 26.765 26.765
22 -66.0744 0.595472 26.874 26.874
23 L11 33.36894 20 1.703337 54.81 22.818 22.818
24 L12 -33.84206 9.5 1.840996 30.12 20.908 20.908
25 32.80872 16.898419 15.96 15.96
26 L13 -70.65615 6.464956 1.806197 45.53 11.676 11.676
27 -37.29305 1.688118 13.75 13.75
28 L14 -781.94522 9.5 1.842804 26.63 15.663 15.663
29 L15 49.59867 8.481568 1.752689 52.42 18.912 18.912
30 -51.86738 46.55 19.21 19.21
31 L16 45.15531 15 1.736923 53.13 32.061 32.061
32 450.42926 3.99 31.251 31.251
33 dummy 0 6.65 29.82 29.82
*34 41 -206.20608 40 1.531132 55.75 25.837 25.837
35 34 0 0 1.531132 55.75 20.122 20.122
*36 42 -15.09592 0 1.531132 55.75 20.015 20.015
37 44 0 -40 1.531132 55.75 45.491 45.491
*38 43 64.80508 -210 39.605 39.605
像面 0 0 1449.4621449.462
レンズデータに示すように、レンズ35の屈折率ndは1.531132である。レンズ35のアッベ数νdは55.75である。面番号38の欄の軸上面間距離dは、スクリーンSとレンズ35の第2透過面43との間の距離である。従って、面番号38の欄の軸上面間距離dは、投写光学系3Aの投写距離fである。本例では、f=210mmである。また、本例では、反射面42の有効半径はY=20.015mmであり、X=20.015mmである。
第11面の非球面データは以下のとおりである。
コーニック定数 0
4次の係数 3.984535E-04
6次の係数 -1.341724E-05
8次の係数 3.630726E-07
10次の係数 -5.941035E-09
12次の係数 4.21578E-11
14次の係数 0
第12面の非球面データは以下のとおりである。
コーニック定数 -9.577E+01
4次の係数 4.601732E-04
6次の係数 -1.254316E-05
8次の係数 3.054374E-07
10次の係数 -3.99927E-09
12次の係数 9.398226E-12
14次の係数 1.960283E-13
第18面の非球面データは以下のとおりである。
コーニック定数 -3.206999E-01
4次の係数 -5.213295E-05
6次の係数 2.229516E-07
8次の係数 3.649333E-11
10次の係数 -1.885998E-13
第19面の非球面データは以下のとおりである。
コーニック定数 -2.018082E+01
4次の係数 -9.768185E-05
6次の係数 1.858496E-07
8次の係数 -1.718094E-10
10次の係数 2.524251E-13
第34面の非球面データは以下のとおりである。
コーニック定数 0
4次の係数 1.884207E-05
6次の係数 -1.988902E-08
8次の係数 -8.905841E-13
10次の係数 5.75249E-15
第36面の非球面データは以下のとおりである。
コーニック定数 -3.033319E+00
4次の係数 -7.255771E-06
6次の係数 1.981525E-08
8次の係数 -5.213246E-12
10次の係数 -5.884124E-15
第38面の非球面データは以下のとおりである。
コーニック定数 1.602088E+00
4次の係数 1.179409E-06
6次の係数 -8.755677E-11
8次の係数 -1.833363E-13
10次の係数 1.231209E-16
(効果)
本例の投写光学系3Aでは、第2光学系32を構成するレンズ35は、凹形状の反射面42と、拡大側に突出する凸形状の第2透過面43と、を備える。従って、レンズ35は、反射面42で反射した光束を、第2透過面43で屈折させることができる。よって、第2光学系32が、反射面42のみを備える場合と比較して、投写光学系3Aの短焦点化、すなわち投写距離を短くすることが容易である。
また、本例では、投写距離を短くする場合でも、第2中間像34の拡大側に配置された凹形状の反射面42が大型化することを抑制できる。
かかる効果について、図7および図8を参照して詳細に説明する。図7は、第2光学系32が第2中間像34の拡大側に反射面42のみを備える場合の倍率の説明図である。図8は、第2光学系32が第2中間像34の拡大側に反射面42および凸形状の第2透過面43を備える場合の倍率の説明図である。
図7に示すように、第2光学系32が第2中間像34の拡大側に反射面42のみを備える場合には、投写光学系の倍率Qは、第2中間像34からスクリーンSに至る特定の光線の光路において第2中間像34と反射面42との距離Rに対する、反射面42からスクリーンSとの距離Tの比である。すなわち、Q=T/Rである。従って、拡大側結像面であるスクリーンSと共役となる第2中間像34は、倍率Qを合わせるために、仮想軸Mに沿う方向に大きく傾斜して、像面湾曲を発生させたものとなる。ここで、第2中間像34は、傾斜すると、大きくなる。また、第2中間像34が大きくなると、第2中間像34の拡大側に位置する反射面42を大きくする必要が生じる。従って、第2中間像34の拡大側に凹形状の反射面42のみを備える投写光学系では、投写距離を短くする場合に、反射面42が大型化しやすい。また、第2中間像34は、傾斜すると、大きくなる。従って、第1光学系31と第2光学系32との間の距離が必要になり、投写光学系3Aの全長が長くなる。
これに対して、本例では、第2光学系32が反射面42の拡大側に凸形状の第2透過面43を備えるので、第2中間像34が大きくなることを抑制できる。すなわち、図8に示すように、本例では、投写光学系3Aの倍率Qは、第2中間像34からスクリーンSに至る特定の光線の光路において第2中間像34と反射面42との間の距離R1と反射面42と第2透過面43との間の距離R2との合計に対する、第2透過面43とスクリーンSとの間の距離T´の比である。すなわち、Q=T´/(R1+R2)である。これにより、拡大側結像面であるスクリーンSと共役となる第2中間像34は、倍率を合わせるために仮想軸Mに沿って大きく傾斜することがなく、像面湾曲が減少したものとなる。従って、第2中間像34が大きくなることを抑制できる。この結果、第2中間像34の拡大側に位置する反射面42が大型化することを抑制できる。また、最外周の上端光束51が第1透過面41を通過するときに内側に屈折させることができれば、さらに反射面42を小型化することが可能になる。また、第2透過面43が凸のパワーを持っているので、第2透過面43がない場合と比較して、光束を集光させる作用が働き、反射面42が大型化することを抑制できる。
また、本例では、図5に示すように、第1光学系31の最も拡大側に位置する第16レンズL16が正のパワーを備える。これにより、第1光学系31と第2光学系32の間において、主光線同士の間隔が第2光学系32に接近するのに伴って狭くなる。従って、第2中間像34の形成が容易であり、かつ、第2中間像34を小さくできる。よって、第2中間像34の拡大側に位置する反射面42をより小型化できる。
さらに、本例では、第2中間像34は、レンズ35における第1透過面41と反射面42との間に位置する。従って、第2中間像34が第1光学系31とレンズ35との間に形成される場合と比較して、第1光学系31とレンズ35とを接近させることができる。これにより、投写光学系3Aをコンパクトにすることができる。
また、本例では、第1光学系31に2枚の非球面レンズを備える。さらに、第2光学系32の第1透過面41、反射面42および第2透過面43が非球面である。従って、本例の投写光学系3Aでは、収差の発生を抑制できる。
さらに、本例では、第2中間像34の縮小側の隣に位置する第1透過面41が非球面なので、第2中間像34での収差の発生を抑制できる。また、本例では、第2光学系32が反射面42の拡大側に凸形状の第2透過面43を備えるので、第2中間像34が仮想軸Mに沿って大きく傾斜することはない。換言すれば、本例では、第2中間像34が仮想軸Mに対して垂直な方向に立っている。従って、本例によれば、第1透過面41と第2中間像34とをZ軸方向で接近させることが容易であり、非球面を第2中間像34に近い位置に配置できる。従って、第2中間像34で発生する収差を効率よく補正できる。
また、本例では、図6に示すように、第2光学系32のレンズ35が以下の条件式(1)、条件式(2)を満たす。
0°< θ <90°+γ ・・(1)
θ < 90° ・・(2)
θ:仮想垂直線Vに対して仮想線Pの上側交点53の側が仮想垂直線Vと仮想線Pとの交点を軸として反時計周りに回る傾斜角度
γ:第2透過面43の有効光線範囲50の下端光束52の下周辺光線52bが仮想軸Mに交差する当該仮想軸Mからの角度
すなわち、本例では、仮想線Pは、仮想垂直線Vに対して120.284°傾斜している。換言すれば、本例では、レンズの瞳44が仮想垂直線Vに対して120.284°傾斜している。従って、θ=120.284°であり、条件式(1)および条件式(2)を満たす。
ここで、本例は、条件式(1)を満たすので、瞳は仮想垂直線Vに対して傾斜する。条件式(1)が0°となると、仮想線Pは仮想軸Mに対して垂直となる。すなわち、瞳は設計基準軸に対して垂直となる。また、条件式(1)が上限値を上回ると下端光束52が遮光される。本例は、条件式(1)を満たすので、第2透過面43の有効光線範囲50の下端を通過する下端光束52が遮光されずにスクリーンSまで到達する。
また、本例のレンズ35は、条件式(1)を満たすので、仮想線Pが仮想垂直線Vと平行な場合と比較して、スクリーンSの上側の周辺部の光量が低下することを抑制できる。
すなわち、瞳44が仮想軸Mに対して垂直な場合には、拡大側の画角を大きくするのに伴って、スクリーンSの上部へ達する光束の開き角度θ0が小さくなる。開き角度θ0は、図3、および図4に示す。また、スクリーンSの上部へ達する光束の開き角度θ0と、スクリーンSの下部へ達する光束の開き角度θ0の差が大きくなる。この結果、スクリーンSの上部の周辺部の光量が、下部と比較して低下する。
一方、本例は、条件式(1)を満たすので、瞳44が仮想線Pに垂直な仮想垂直線Vに対して傾斜する。この結果、スクリーンSの上部へ達する光束の開き角度θ0が大きくなる。これにより、スクリーンSの上部へ達する光量が多くなる。また、スクリーンSの上部へ達する光束の開き角度θ0が大きくなれば、結像面の下部へ達する光束の開き角度θ0との差が小さくなる。従って、スクリーンSの上部の周辺部の光量が、下部と比較して低下することを抑制できる。
これに加えて本例のレンズ35は、条件式(2)を満たすので、スクリーンSの下部へ達する光束の開き角度θ0が小さくなる。これにより、スクリーンSの上部へ達する光束の開き角度θ0と、スクリーンSの下部へ達する光線の開き角度θ0との差が小さくなるので、スクリーンSで発生する上部と下部との間の光量の差を抑制できる。
図9は投写光学系3Aの拡大側のMTFを示す図である。MTFは、結像面をY軸で分割した半分の領域を25分割して算出した。MTFの計算に用いた光線は、620nmの波長の光線と、550nmの波長の光線と、470nmの波長の光線との比が2:7:1に重み付けされている。MTFを示す図9の横軸は空間周波数である。空間周波数30cycleは解像力16.7umに相当する。縦軸はコントラスト再現比である。図9に示すように、本例では、解像度の低下は抑制されている。図10は投写光学系3Aのスポットダイアグラムである。図10に示すように、本例では、スポットのばらつきが抑制されている。
(比較例)
ここで、投写距離を短くする場合でも、第2中間像34の拡大側に配置された凹形状の反射面42が大型化することを抑制できるという投写光学系3Aの効果について、比較例と対比して、その効果を示す。
比較例は、第2光学系が反射面を備える反射ミラーのみからなる投写光学系である。図11は比較例の投写光学系の全体を表す光線図である。図12は比較例の投写光学系の光線図である。図11では、比較例の投写光学系100からスクリーンSに到達する11本の光束F1〜F11を模式的に示している。光束F1は最も像高が低い位置に達する光束である。光束F11は最も像高が高い位置に達する光束である。光束F2から光束F10は、光束F1と光束F11との間の各高さ位置に到達する光束である。ここで、比較例の投写光学系100は、先行技術文献として説明した国際公開第2013/005444号に記載の投写光学系に対応する構成を備える。また、比較例の投写光学系100は、上記の例の投写光学系3Aと対応する構成を備えるので、対応する構成には同一の符号を付して説明する。
図11に示すように、本例の投写光学系100は、縮小側から拡大側に向かって順に、第1光学系31と、第2光学系32と、からなる。図12に示すように、投写光学系100は、縮小側結像面と拡大側結像面との間に第1中間像33および第2中間像34を形成する。
第1光学系31は、複数枚のレンズを備える屈折光学系である。第2光学系32は反射面を備える反射ミラー101である。縮小側結像面には、画像形成部2の液晶パネル18R、液晶パネル18Gおよび液晶パネル18Bが配置されている。図11および図12では3枚の液晶パネル18R、18G、18Bのうちの一枚である液晶パネル18Gを示す。
第1中間像33は第2中間像34よりも縮小側に位置する。第1中間像33は第1光学系31の中に形成される。第2中間像34は、第1光学系31と反射ミラー101との間に形成される。
ここで、液晶パネル18R、液晶パネル18Gおよび液晶パネル18Bは、縮小側結像面における第1光学系31の光軸Nの一方側に投写画像を形成する。第1中間像33は、光軸Nを間に挟んで投写画像とは反対の他方側に位置する。第2中間像34は第1光学系31の光軸Nの一方側に位置する。
拡大側結像面にはスクリーンSが配置されている。スクリーンSに投写される最終像は横方向に長い長方形である。本例では、最終像のアスペクト比は16:10である。
第1光学系31は、図12に示すように、クロスダイクロイックプリズム19と、14枚のレンズL1〜L14を有する。第1レンズL1〜第14レンズL14は縮小側から拡大側に向かってこの順に配置されている。本例では、第3レンズL3と第4レンズL4は接合された第1接合レンズL21である。第11レンズL11と第12レンズL12は接合された第2接合レンズL22である。第13レンズL13と第14レンズL14は接合された第23合レンズL23である。第4レンズL4と第5レンズL5との間には絞りOが配置されている。本例では、本例では、第6レンズL6、第9レンズL9、および第10レンズL10の3枚は、両面が非球面とされた非球面レンズである。第1中間像33は、第8レンズL8と第9レンズL9との間に位置する。
第2光学系32は反射面42を備える反射ミラー101からなる。反射面42は、第1光学系31の光軸Nの下方Y2に位置する。反射面42は、図12に示すYZ平面の断面形状を、光軸Nを中心としてX軸方向の一方側および他方側にそれぞれ90°の角度範囲で回転させた形状を備える。反射面42は非球面である。
第2中間像34は、第1光学系31の第14レンズL14と、第2光学系32の反射ミラー101との間に位置する。図12に示すように、拡大側結像面であるスクリーンSと共役となる第2中間像34は、倍率Qを合わせるために、光軸Nに沿う方向に大きく傾斜している。ここで、第2中間像34は最終像に対して上下が反転した共役像ある。また、第2中間像34は、拡大側結像面であるスクリーンSに長方形の最終像が投写されるように、歪んでいる。より具体的には、第2中間像34は、スクリーンSに形成される最終像の台形歪みを補正するように歪んだ形状である。すなわち、第2中間像34は、最終像の台形歪みに対して逆に歪む。従って、第2中間像34は、スクリーンSにおける像高が最も高い辺が最も短い。
なお、本例では、第1光学系31と第2光学系32との間の主光線同士の間隔が第2光学系32に接近するのに伴って狭くなっていない。
(レンズデータ)
投写光学系100のレンズデータは以下のとおりである。面番号は、縮小側から拡大側に順番に付してある。面番号1はクロスダイクロイックプリズム19の縮小側の面であり、面番号2は拡大側の面である。面番号20の欄はダミーのデータである。符号は、第1光学系31では各レンズの符号である。また、符号は、第2光学系32では反射面42の符号である。すなわち、面番号32は反射ミラー101の反射面42である。面番号33の欄はダミーのデータである。rは曲率半径であり、単位はmmである。dは軸上面間隔であり、単位はmmである。ndは屈折率である。νdはアッベ数である。YはY軸方向の有効半径である。XはX軸方向の有効半径である。
面番号 符号 r d nd vd Y X
物体面 0 9.5
1 0 25.91 1.516331 64.14 12.493 12.493
2 0 0.1 14.105 14.105
3 L1 385.28287 7.715781 1.755522 52.24 18 18
4 -32.19703 0.1 14.294 14.294
5 L2 24.34597 6.029905 1.782406 48.34 12.468 12.468
6 134.67421 0.1 11.376 11.376
7 L3 11.83486 6.511584 1.511238 74.19 9.023 9.023
8 L4 -59.29659 1.106077 1.846021 24.36 7.581 7.581
9 9.12072 3.649323 5.672 5.672
*10 L6 -10.67337 1.070397 1.634872 32.44 5.5 5.5
*11 -38.95392 1.307688 5.544 5.544
絞り面 0 5.175353 6.363 6.363
13 L7 -457.06679 3.148942 1.840223 31.26 9.5 9.5
14 -20.59587 49.281702 9.829 9.829
15 L8 43.87342 10 1.755001 52.32 33.957 33.957
16 72.56715 30.890986 33.295 33.295
*17 L9 39.52491 12.16685 1.531132 55.75 28.854 28.854
*18 40.62909 16.608409 28.717 28.717
*19 L10 10.05479 8.955658 1.531132 55.75 20.393 20.393
*20 11.32122 10 19.97 19.97
21 L11 136.24056 9.5 1.846663 23.78 19.665 19.665
22 -371.83957 14.693499 18.32 18.32
23 L12 80.14834 3.721799 1.834805 42.72 12 12
24 L13 -32.75685 0.6 1.672834 29.98 11.855 11.855
25 24.41159 0.454148 10.251 10.251
26 L14 28.56854 0.6 1.846663 23.78 10.231 10.231
27 L15 15.99595 4.697545 1.834805 42.72 9.656 9.656
28 -53.85223 14.804806 9.477 9.477
29 dummy 0 80.198619 13.281 13.281
*30 42 -19.85192 -250 50.069 50.069
像面 0 0 1450.484 1450.484
レンズデータに示すように、面番号32の欄の軸上面間距離dは、スクリーンSと反射面42との間の距離である。従って、面番号30の欄の軸上面間距離dは、投写光学系100の投写距離fである。本例では、f=250mmである。また、本例では、反射面42の有効半径はY=50.069mmであり、X=50.069mmである。
第10面の非球面データは以下のとおりである。
コーニック定数 0
4次の係数 6.95074E-04
6次の係数 -1.956818E-05
8次の係数 5.246844E-07
10次の係数 -9.446898E-09
12次の係数 7.822572E-11
14次の係数 0
第11面の非球面データは以下のとおりである。
コーニック定数 -9.577E+01
4次の係数 3.719487E-04
6次の係数 -1.085786E-05
8次の係数 1.260707E-07
10次の係数 2.518839E-09
12次の係数 -1.203071E-10
14次の係数 1.278031E-12
第17面の非球面データは以下のとおりである。
コーニック定数 0
4次の係数 -6.086748E-05
6次の係数 1.312061E-07
8次の係数 -1.493418E-10
10次の係数 6.235755E-14
第18面の非球面データは以下のとおりである。
コーニック定数 0
4次の係数 -9.7759E-05
6次の係数 1.907883E-07
8次の係数 -1.96061E-10
10次の係数 8.006665E-14
第19面の非球面データは以下のとおりである。
コーニック定数 -8.232202E-01
4次の係数 2.358652E-04
6次の係数 -1.089059E-06
8次の係数 6.624513E-10
10次の係数 6.378288E-13
第20面の非球面データは以下のとおりである。
コーニック定数 -7.196106E-01
4次の係数 7.44572E-05
6次の係数 -8.73803E-07
8次の係数 1.58603E-09
10次の係数 -1.245825E-12
第30面の非球面データは以下のとおりである。
コーニック定数 -3.019E+00
4次の係数 -4.606102E-06
6次の係数 1.148322E-09
8次の係数 -2.050367E-13
10次の係数 -7.8437E-18
次に、図13は比較例の投写光学系の拡大側のMTFを示す図である。図14は比較例の投写光学系3Aのスポットダイアグラムである。
ここで、レンズデータに示すように、比較例の投写光学系100の投写距離は250mmである。また、比較例の投写光学系100では、反射面42の有効半径はY=50.069mm、X=50.069mmである。これに対して、実施例1の投写光学系の投写距離は、210mmである。一方、実施例1の投写光学系3Aでは、反射面42の有効半径は、X=20.015であり、Y=20.015である。従って、実施例1の投写光学系3Aは、投写距離を短くした場合でも、反射面42が大型化することが抑制されている。
(実施例2)
図15は本発明の実施例2の投写光学系の全体を表す光線図である。図16は実施例2の投写光学系の光線図である。図17は実施例2の投写光学系の第2光学系の部分を拡大した光線図である。図15では、投写光学系3BからスクリーンSに到達する11本の光束F1〜F11を模式的に示している。光束F1は最も像高が低い位置に達する光束である。光束F11は最も像高が高い位置に達する光束である。光束F2から光束F10は、光束F1と光束F11との間の各高さ位置に到達する光束である。なお、本例の投写光学系3Bは、上記の例の投写光学系3Aと対応する構成を備えるので、対応する構成には同一の符号を付して説明する。
図15に示すように、本例の投写光学系3Bは、縮小側から拡大側に向かって順に、第1光学系31と、第2光学系32と、からなる。図16に示すように、投写光学系3Bは、縮小側結像面と拡大側結像面との間に第1中間像33および第2中間像34を形成する。
第1光学系31は、複数枚のレンズを備える屈折光学系である。第2光学系32はレンズ35である。縮小側結像面には、画像形成部2の液晶パネル18R、液晶パネル18Gおよび液晶パネル18Bが配置されている。図15および図16では3枚の液晶パネル18R、18G、18Bのうちの一枚である液晶パネル18Gを示す。
第1中間像33は第2中間像34よりも縮小側に位置する。第1中間像33は第1光学系31の中に形成される。第2中間像34は第2光学系32の内側、すなわち、レンズ35の内側に形成される。
ここで、液晶パネル18R、液晶パネル18Gおよび液晶パネル18Bは、縮小側結像面における第1光学系31の光軸Nの一方側に投写画像を形成する。第1中間像33は、第1光学系31の光軸Nの他方側に位置する。第2中間像34は第1光学系31の光軸Nの一方側に位置する。すなわち、投写画像と第2中間像34とは光軸Nの一方側に位置し、第1中間像33は、光軸Nを間に挟んで投写画像および第2中間像34とは反対の他方側に位置する。
拡大側結像面にはスクリーンSが配置されている。スクリーンSに投写される最終像は横方向に長い長方形である。本例では、最終像のアスペクト比は16:10である。
第1光学系31は、図16に示すように、クロスダイクロイックプリズム19と、15枚のレンズL1〜L15を有する。第1レンズL1〜第15レンズL15は縮小側から拡大側に向かってこの順に配置されている。本例では、第2レンズL2と第3レンズL3は接合された第1接合レンズL21である。第11レンズL11と第12レンズL12は接合された第2接合レンズL22である。第13レンズL13と第14レンズL14は接合された第3接合レンズL23である。第7レンズL7と第8レンズL8との間には絞りOが配置されている。本例では、第1光学系31を構成する全てのレンズL1〜L15が球面レンズである。
第1光学系31において、最も拡大側に位置する第15レンズL15は、正のパワーを有する。第1光学系31は、第15レンズL15が正のパワーを有するので、第1光学系31と第2光学系32との間の主光線同士の間隔が第2光学系32に接近するのに伴って狭くなる。
第2光学系32を構成するレンズ35は樹脂製である。レンズ35は、図17に示すように、縮小側から拡大側に向かって順に、第1透過面41、反射面42、および第2透過面43を有する。レンズ35を樹脂製とした場合には、当該レンズ35を射出成型で作ることができる。従って、複雑な形状を備えるレンズ35の製造が容易である。
ここで、本例の説明においても、便宜上、互いに直交する3軸をX軸、Y軸、およびZ軸とする。そして、第1透過面41および反射面42が配列されている方向をZ軸方向、Y軸の一方側を上方Y1、Y軸の他方側を下方Y2、X軸と垂直でY軸およびZ軸を含む面をYZ平面とする。従って、図15から図17の各図はYZ平面を示している。第1光学系31の光軸NはZ軸方向に延びる。画像形成部2は、第1光学系31の光軸Nの上方Y1に投写画像を形成する。第2中間像34は、第1光学系31の光軸Nの下方Y2に形成される。スクリーンSの横方向はX軸方向である。また、以下の説明では、YZ平面上に、Z軸方向に延びる仮想軸Mを設定する。仮想軸Mはレンズ35の設計基準軸である。また、仮想軸Mは、拡大側結像面であるスクリーンSに垂直である。なお、仮想軸Mは、スクリーンSに対して略垂直の場合もある。
第1透過面41と反射面42とは、仮想軸Mの下方Y2に位置する。第2透過面43は、仮想軸Mの上方Y1に位置する。反射面42は、凹形状を備える。従って、反射面42は正のパワーを有する。反射面42はレンズ35に外側から反射コートを施すことにより設けられている。第2透過面43は拡大側に突出する凸形状を備える。従って、第2透過面43は正のパワーを有する。ここで、第1透過面41、反射面42、および第2透過面43は、仮想軸Mに対し回転対称な面を持つ共軸光学系である。従って、仮想軸Mは、レンズ35の設計基準軸であり、かつ、レンズ35の光軸である。本例では、仮想軸Mは、第1光学系31の光軸Nと一致する。なお、仮想軸Mは、必ずしも、第1光学系31の光軸Nと一致しなくてもよい。
レンズ35は、上半分、下半分が、それぞれ仮想軸Mを中心とする回転対称に構成されている。すなわち、第1透過面41、反射面42、および第2透過面43は、図15に示すYZ平面の断面形状を、仮想軸Mを中心としてX軸方向の一方側および他方側にそれぞれ90°の角度範囲で回転させた形状を備える。本例では、第1透過面41、反射面42、および第2透過面43は、いずれも非球面である。
図17に示すように、第2光学系32のレンズ35には、第2透過面43の有効光線範囲50のY軸方向の上端を通過する上端光束51の上周辺光線51aおよび当該有効光線範囲50のY軸方向の下端を通過する下端光束52の上周辺光線52aがYZ平面上で交差する上側交点53と、上端光束51の下周辺光線51bおよび下端光束52の下周辺光線52bがYZ平面上で交差する下側交点54と、を結ぶ仮想線Pを規定することができる。仮想線Pは、YZ平面で仮想軸Mに垂直な仮想垂直線Vに対して119.975°傾斜している。本例では、仮想線Pはレンズ35の内側に位置する。また、仮想線Pは仮想軸Mの上方に位置する。なお、仮想線Pはレンズ35の光軸と交差していないが、本明細書では、便宜上、仮想線Pを「瞳」と称する。すなわち、仮想線Pは、YZ平面における瞳44である。
ここで、第2中間像34は最終像に対して上下が反転した画像である。また、第2中間像34は、拡大側結像面であるスクリーンSに長方形の最終像が投写されるように、歪んだ画像である。より具体的には、第2中間像34は、スクリーンSに形成される最終像の台形歪みを補正するように歪んだ形状である。すなわち、第2中間像34は、最終像の台形歪みに対して逆に歪む。従って、第2中間像34は、スクリーンSにおける像高が最も高い辺が最も短い。
(レンズデータ)
投写光学系3Bのレンズデータは以下のとおりである。面番号は、縮小側から拡大側に順番に付してある。面番号1はクロスダイクロイックプリズム19の縮小側の面であり、面番号2は拡大側の面である。面番号20の欄はダミーのデータである。面番号33、面番号35の欄はダミーのデータである。符号は、第1光学系31では各レンズの符号である。また、符号は、第2光学系32では第1透過面41、反射面42、瞳44、および第2透過面43の符号である。すなわち、面番号34はレンズ35の第1透過面41である。面番号36はレンズ35の反射面42である。面番号37は瞳44である。面番号38はレンズ35の第2透過面43である。rは曲率半径であり、単位はmmである。dは軸上面間隔であり、単位はmmである。ndは屈折率である。νdはアッベ数である。YはY軸方向の有効半径である。XはX軸方向の有効半径である。
面番号 符号 r d nd vd Y X
物体面 0 5.39
1 0 25.91 1.516331 64.14 12.559 12.559
2 0 4 15.586 15.586
3 0 1.002399 16.302 16.302
4 L1 -133.57419 6.011318 1.834805 42.72 16.303 16.303
5 -30.06751 0.1 16.611 16.611
6 L2 36.44276 9.5 1.680391 56.13 14.458 14.458
7 -97.08839 0.099996 13.079 13.079
8 L3 19.03006 6.72612 1.500267 76.36 10.607 10.607
9 L4 -30.1881 4.856586 1.782717 27.46 9.376 9.376
10 16.38333 3.364158 6.344 6.344
絞り面 0 1.133329 5.469 5.469
12 L5 -14.19822 7.30736 1.831787 25.31 5.55 5.55
13 -16.17662 11.10596 6.5 6.5
14 L6 34.80767 12.286579 1.834805 42.72 14.828 14.828
15 14500.02339 11.60282 14.912 14.912
16 L7 -24.80931 15 1.809486 24.69 15.03 15.03
17 152.33291 9.876479 22.201 22.201
18 L8 -40.92498 15 1.834805 42.72 23.25 23.25
19 -26.94374 25 25.828 25.828
20 dummy 0 0 35.18 35.18
21 L9 203.73525 27.648754 1.841506 43.26 35.853 35.853
22 -89.46446 25.734756 36.325 36.325
23 L10 25.00096 20.786126 1.526667 71.48 20 20
24 L11 -26.8584 9.5 1.840401 30.99 17.832 17.832
25 40.22741 23.246657 14.659 14.659
26 L12 -112.38275 7.496778 1.804273 38.45 22.75 22.75
27 -34.58485 0.099814 23.203 23.203
28 L13 -287.62622 3.807516 1.843957 23.85 25.203 25.203
29 L14 63.92655 20 1.706879 54.62 27.123 27.123
30 -75.2327 45.719344 29.05 29.05
31 L15 42.148 19.249272 1.646579 51.98 37.638 37.638
32 113.79456 5 36.503 36.503
33 dummy 0 11.998186 37.216 37.216
*34 41 -94.96466 40 1.531132 55.75 28.51 28.51
35 dummy 0 0 1.531132 55.75 20.968 20.968
*36 42 -15.66358 0 1.531132 55.75 19.649 19.649
37 44 0 -40 1.531132 55.75 57.99 57.99
*38 43 70 -210 41.018 41.018
像面 0 0 1449.682 1449.682
レンズデータに示すように、レンズ35の屈折率ndは1.531132である。レンズ35のアッベ数νdは55.75である。面番号38の欄の軸上面間距離dは、スクリーンSとレンズ35の第2透過面43との間の距離である。従って、面番号38の欄の軸上面間距離dは、投写光学系3Bの投写距離fである。本例では、f=210mmである。また、本例では、反射面42の有効半径はY=19.649mmであり、X=19.649mmである。
第34面の非球面データは以下のとおりである。
コーニック定数 0
4次の係数 2.251783E-05
6次の係数 -2.216254E-08
8次の係数 -3.699444E-13
10次の係数 5.500327E-15
第36面の非球面データは以下のとおりである。
コーニック定数 -3.575909E+00
4次の係数 -1.663005E-05
6次の係数 5.154425E-08
8次の係数 -5.434723E-11
10次の係数 8.298117E-15
第38面の非球面データは以下のとおりである。
コーニック定数 1.893316E+00
4次の係数 4.868741E-07
6次の係数 5.392946E-10
8次の係数 -4.104968E-13
10次の係数 1.302551E-16
(効果)
本例においても、上記の例と同様の効果を得ることできる。
また、本例において、仮想垂直線Vに対して仮想線Pが傾斜する傾斜角度θは119.975°である。従って、本例は、以下の条件式(1)、条件式(2)を満たす。よって、本例の投写光学系3Bによれば、スクリーンSで発生する上部と下部との間の光量の差を抑制できる。
0°< θ <90°+γ ・・(1)
θ < 90° ・・(2)
θ:仮想垂直線Vに対して仮想線Pの上側交点53の側が仮想垂直線Vと仮想線Pとの交点を軸として反時計周りに回る傾斜角度
γ:第2透過面43の有効光線範囲50の下端光束52の下周辺光線52bが仮想軸Mに交差する当該仮想軸Mからの角度
さらに、投写光学系3Bでは、投写距離は210mmである。また、投写光学系3Bでは、反射面42の有効半径は、X=19.649mmであり、Y=19.649mmである。従って、本例の投写光学系3Bによれば、投写距離を短くした場合でも、反射面42が大型化することが抑制されている。
図18は投写光学系3Bの拡大側のMTFを示す図である。MTFは、結像面をY軸で分割した半分の領域を25分割して算出した。MTFの計算に用いた光線は、620nmの波長の光線と、550nmの波長の光線と、470nmの波長の光線との比が2:7:1に重み付けされている。MTFを示す図18の横軸は空間周波数である。空間周波数30cycleは解像力16.7umに相当する。縦軸はコントラスト再現比である。図18に示すように、本例では、解像度の低下は抑制されている。図19は投写光学系3Bのスポットダイアグラムである。図19に示すように、本例では、スポットのばらつきが抑制されている。
ここで、本例では、第1光学系31を構成する全てのレンズL1〜L15が球面レンズであるが、光学特性が良好である。すなわち、本例では、屈折光学系である第1光学系31に非球面レンズを備えていないのにも拘わらず、収差の発生を良好に抑制できる。
(実施例3)
図20は本発明の実施例3の投写光学系の全体を表す光線図である。図21は実施例3の投写光学系の光線図である。図22は実施例3の投写光学系の第2光学系32の部分を拡大した光線図である。図20では、投写光学系3CからスクリーンSに到達する11本の光束F1〜F11を模式的に示している。光束F1は最も像高が低い位置に達する光束である。光束F11は最も像高が高い位置に達する光束である。光束F2から光束F10は、光束F1と光束F11との間の各高さ位置に到達する光束である。なお、本例の投写光学系3Cは、上記の例の投写光学系3Aと対応する構成を備えるので、対応する構成には同一の符号を付して説明する。
図20に示すように、本例の投写光学系3Cは、縮小側から拡大側に向かって順に、第1光学系31と、第2光学系32と、からなる。図21に示すように、投写光学系3Cは、縮小側結像面と拡大側結像面との間に第1中間像33および第2中間像34を形成する。
第1光学系31は、複数枚のレンズを備える屈折光学系である。第2光学系32はレンズ35である。縮小側結像面には、画像形成部2の液晶パネル18R、液晶パネル18Gおよび液晶パネル18Bが配置されている。図20および図21では3枚の液晶パネル18R、18G、18Bのうちの一枚である液晶パネル18Gを示す。
第1中間像33は第2中間像34よりも縮小側に位置する。第1中間像33は第1光学系31の中に形成される。第2中間像34は第2光学系32の内側、すなわち、レンズ35の内側に形成される。
ここで、液晶パネル18R、液晶パネル18Gおよび液晶パネル18Bは、縮小側結像面における第1光学系31の光軸Nの一方側に投写画像を形成する。第1中間像33は、第1光学系31の光軸Nの他方側に位置する。第2中間像34は第1光学系31の光軸Nの一方側に位置する。すなわち、投写画像と第2中間像34とは光軸Nの一方側に位置し、第1中間像33は、光軸Nを間に挟んで投写画像および第2中間像34とは反対の他方側に位置する。
拡大側結像面にはスクリーンSが配置されている。スクリーンSに投写される最終像は横方向に長い長方形である。本例では、最終像のアスペクト比は16:10である。
第1光学系31は、図21に示すように、クロスダイクロイックプリズム19と、16枚のレンズL1〜L16を有する。第1レンズL1〜第16レンズL16は縮小側から拡大側に向かってこの順に配置されている。本例では、第3レンズL3と第4レンズL4は接合された第1接合レンズL21である。第9レンズL9と第10レンズL10は接合された第2接合レンズL22である。第11レンズL11と第12レンズL12は接合された第3接合レンズL23である。第14レンズL14と第15レンズL15は接合された第4接合レンズL24である。第4レンズL4と第5レンズL5との間には絞りOが配置されている。本例では、第5レンズL5および第8レンズL8の2枚のレンズが両面に非球面を備える非球面レンズである。
第1光学系31において、最も拡大側に位置する第16レンズL16は、正のパワーを有する。第1光学系31は、第16レンズL16が正のパワーを有するので、第1光学系31と第2光学系32との間の主光線同士の間隔が第2光学系32に接近するのに伴って狭くなる。
第2光学系32を構成するレンズ35は樹脂製である。レンズ35は、図22に示すように、縮小側から拡大側に向かって順に、第1透過面41、反射面42、および第2透過面43を有する。レンズ35を樹脂製とした場合には、当該レンズ35を射出成型で作ることができる。従って、複雑な形状を備えるレンズ35の製造が容易である。
ここで、本例の説明においても、便宜上、互いに直交する3軸をX軸、Y軸、およびZ軸とする。そして、第1透過面41および反射面42が配列されている方向をZ軸方向、Y軸の一方側を上方Y1、Y軸の他方側を下方Y2、X軸と垂直でY軸およびZ軸を含む面をYZ平面とする。従って、図20から図22の各図はYZ平面を示している。第1光学系31の光軸NはZ軸方向に延びる。画像形成部2は、第1光学系31の光軸Nの上方Y1に投写画像を形成する。第2中間像34は、第1光学系31の光軸Nの下方Y2に形成される。スクリーンSの横方向はX軸方向である。また、以下の説明では、YZ平面上に、Z軸方向に延びる仮想軸Mを設定する。仮想軸Mはレンズ35の設計基準軸である。また、仮想軸Mは、拡大側結像面であるスクリーンSに垂直である。なお、仮想軸Mは、スクリーンSに対して略垂直の場合もある。
第1透過面41と反射面42とは、仮想軸Mの下方Y2に位置する。第2透過面43は、仮想軸Mの上方Y1に位置する。反射面42は、凹形状を備える。従って、反射面42は正のパワーを有する。反射面42はレンズ35に外側から反射コートを施すことにより設けられている。第2透過面43は拡大側に突出する凸形状を備える。従って、第2透過面43は正のパワーを有する。ここで、第1透過面41、反射面42、および第2透過面43は、仮想軸Mに対し回転対称な面を持つ共軸光学系である。従って、仮想軸Mは、レンズ35の設計基準軸であり、かつ、レンズ35の光軸である。本例では、仮想軸Mは、第1光学系31の光軸Nと一致する。なお、仮想軸Mは、必ずしも、第1光学系31の光軸Nと一致しなくてもよい。
レンズ35は、上半分、下半分が、それぞれ仮想軸Mを中心とする回転対称に構成されている。すなわち、第1透過面41、反射面42、および第2透過面43は、図20に示すYZ平面の断面形状を、仮想軸Mを中心としてX軸方向の一方側および他方側にそれぞれ90°の角度範囲で回転させた形状を備える。本例では、第1透過面41、反射面42、および第2透過面43は、いずれも非球面である。
図22に示すように、第2光学系32のレンズ35には、第2透過面43の有効光線範囲50のY軸方向の上端を通過する上端光束51の上周辺光線51aおよび当該有効光線範囲50のY軸方向の下端を通過する下端光束52の上周辺光線52aがYZ平面上で交差する上側交点53と、上端光束51の下周辺光線51bおよび下端光束52の下周辺光線52bがYZ平面上で交差する下側交点54と、を結ぶ仮想線Pを規定することができる。仮想線Pは、YZ平面で仮想軸Mに垂直な仮想垂直線Vに対して134.178°傾斜している。本例では、仮想線Pは、仮想軸Mの上方に位置する。また、仮想線Pは、その一部分が第2透過面43から拡大側に突出する。なお、仮想線Pはレンズ35の光軸と交差していないが、本明細書では、便宜上、仮想線Pを「瞳」と称する。すなわち、仮想線Pは、YZ平面における瞳44である。
ここで、第2中間像34は最終像に対して上下が反転した画像である。また、第2中間像34は、拡大側結像面であるスクリーンSに長方形の最終像が投写されるように、歪んだ画像である。より具体的には、第2中間像34は、スクリーンSに形成される最終像の台形歪みを補正するように歪んだ形状である。すなわち、第2中間像34は、最終像の台形歪みに対して逆に歪む。従って、第2中間像34は、スクリーンSにおける像高が最も高い辺が最も短い。
(レンズデータ)
投写光学系3Cのレンズデータは以下のとおりである。面番号は、縮小側から拡大側に順番に付してある。面番号1はクロスダイクロイックプリズム19の縮小側の面であり、面番号2は拡大側の面である。面番号10の欄はダミーのデータである。また、面番号33、面番号35の欄はダミーのデータである。符号は、第1光学系31では各レンズの符号である。また、符号は、第2光学系32では第1透過面41、反射面42、瞳44、および第2透過面43の符号である。すなわち、面番号34はレンズ35の第1透過面41である。面番号36はレンズ35の反射面42である。面番号37は瞳44である。面番号38はレンズ35の第2透過面43である。rは曲率半径であり、単位はmmである。dは軸上面間隔であり、単位はmmである。ndは屈折率である。νdはアッベ数である。YはY軸方向の有効半径である。XはX軸方向の有効半径である。
面番号 符号 r d nd vd Y X
物体面 0 7.125
1 0 19.4325 1.516331 64.14 9.514 9.514
2 0 0.1 10.984 10.984
3 L1 28.42256 3.78432 1.757915 51.85 11.264 11.264
4 -142.48729 0.1 11.158 11.158
5 L2 16.93188 3.814207 1.755086 52.31 10.197 10.197
6 79.29902 0.1 9.766 9.766
7 L3 11.83622 5.103522 1.616264 60.78 7.902 7.902
8 L4 -23.99085 1.581227 1.839976 31.65 7.103 7.103
9 14.6211 0.922137 5.101 5.101
10 dummy 0 0.38083 5.098 5.098
*11 L5 -11.31193 0.92324 1.735262 29.09 5.095 5.095
*12 -63.14602 1.633016 4.438 4.438
絞り面 0 11.5 4 4
14 L6 83.6337 2.127237 1.836759 36.16 8.6 8.6
15 -57.6326 9.77539 8.865 8.865
16 L7 21.28731 6.165121 1.437002 95.1 14.875 14.875
17 58.19584 25.656516 14.683 14.683
*18 L8 -13.51452 4 1.531132 55.75 14.253 14.253
*19 -34.99865 26.464857 14.629 14.629
20 L9 82.66112 1 1.838294 34.55 20 20
21 L10 25 15.773393 1.738395 49.99 19.736 19.736
22 -50.13211 2.619612 19.878 19.878
23 L11 24.25995 19.999917 1.702751 54.84 17.011 17.011
24 L2 -25 6.307562 1.840347 31.07 12.232 12.232
25 21.989 10.845839 12 12
26 L13 -47.34828 3.835205 1.707357 54.6 11.811 11.811
27 -23.78136 0.1 12.696 12.696
28 L14 1339.1208 0.4 1.845747 24.61 14.5 14.5
29 L15 35 8.429353 1.742186 52.89 15.392 15.392
30 -45.12423 35 15.946 15.946
31 L16 36.86057 15 1.77005 50.02 26.619 26.619
32 348.7782 3 25.185 25.185
33 dummy 0 5 24.057 24.057
*34 41 -101.57313 30 1.531132 55.75 20.488 20.488
35 dummy 0 0 1.531132 55.75 15.071 15.071
*36 42 -10.38282 0 1.531132 55.75 15.358 15.358
37 44 0 -30 1.531132 55.75 49.116 49.116
*38 43 51.41376 -67 31.631 31.631
像面 0 0 869.797 869.797
レンズデータに示すように、レンズ35の屈折率ndは1.531132である。レンズ35のアッベ数νdは55.75である。面番号38の欄の軸上面間距離dは、スクリーンSとレンズ35の第2透過面43との間の距離である。従って、面番号38の欄の軸上面間距離dは、投写光学系3Cの投写距離fである。本例では、f=67mmである。
第11面の非球面データは以下のとおりである。
コーニック定数 0
4次の係数 2.223201E-03
6次の係数 -6.855458E-05
8次の係数 1.706402E-06
10次の係数 -2.144931E-08
12次の係数 4.86801E-11
第12面の非球面データは以下のとおりである。
コーニック定数 -9.577E+01
4次の係数 2.2252E-03
6次の係数 -5.537226E-05
8次の係数 1.791869E-06
10次の係数 -1.106534E-07
12次の係数 6.173103E-09
14次の係数 -1.335827E-10
第18面の非球面データは以下のとおりである。
コーニック定数 -3.124817E-01
4次の係数 -1.154354E-04
6次の係数 9.235588E-07
8次の係数 3.549555E-10
10次の係数 -1.588502E-12
第19面の非球面データは以下のとおりである。
コーニック定数 -2.941305E+01
4次の係数 -2.289301E-04
6次の係数 6.335789E-07
8次の係数 -1.717088E-09
10次の係数 5.715362E-12
第34面の非球面データは以下のとおりである。
コーニック定数 0
4次の係数 5.180723E-05
6次の係数 -7.662103E-08
8次の係数 -1.965298E-11
10次の係数 6.539092E-14
第36面の非球面データは以下のとおりである。
コーニック定数 -2.849817E+00
4次の係数 -1.229302E-05
6次の係数 7.336686E-08
8次の係数 -4.480571E-11
10次の係数 3.631135E-14
第38面の非球面データは以下のとおりである。
コーニック定数 1.606649E+00
4次の係数 2.197984E-06
6次の係数 1.939805E-10
8次の係数 -1.56594E-12
10次の係数 1.324734E-15
(効果)
本例においても、上記の例と同様の効果を得ることできる。
また、本例において、仮想垂直線Vに対して仮想線Pが傾斜する傾斜角度θは134.178°である。従って、本例は、以下の条件式(1)、条件式(2)を満たす。よって、本例の投写光学系3Cによれば、スクリーンSで発生する上部と下部との間の光量の差を抑制できる。
0°< θ <90°+γ ・・(1)
θ < 90° ・・(2)
θ:仮想垂直線Vに対して仮想線Pの上側交点53の側が仮想垂直線Vと仮想線Pとの交点を軸として反時計周りに回る傾斜角度
γ:第2透過面43の有効光線範囲50の下端光束52の下周辺光線52bが仮想軸Mに交差する当該仮想軸Mからの角度
さらに、投写光学系3Cでは、投写距離は、f=67mmである。また、投写光学系3Bでは、反射面42の有効半径は、X=15.358mmであり、Y=15.358mmである。従って、本例の投写光学系3Cによれば、投写距離を短くした場合でも、反射面42が大型化することが抑制されている。
図23は投写光学系の拡大側のMTFを示す図である。MTFは、結像面をY軸で分割した半分の領域を25分割して算出した。MTFの計算に用いた光線は、620nmの波長の光線と、550nmの波長の光線と、470nmの波長の光線との比が2:7:1に重み付けされている。MTFを示す図23の横軸は空間周波数である。空間周波数30cycleは解像力16.7umに相当する。縦軸はコントラスト再現比である。図23に示すように、本例では、解像度の低下は抑制されている。図24は投写光学系3Cのスポットダイアグラムである。図24に示すように、本例では、スポットのばらつきが抑制されている。
(実施例3の変形例)
図25は実施例3の変形例の投写光学系の全体を表す光線図である。図26は実施例3の変形例の投写光学系の光線図である。図25に示す変形例の投写光学系3Eでは、第1光学系31の中に反射ミラー37を設置し、第1光学系31の光軸Nを屈折させている。反射ミラー37の反射面は平面である。反射ミラー37は、第1光学系31を構成する複数枚のレンズのうち、軸上面間距離が最も長い2つのレンズの間に配置される。本例では、第15レンズL15と第16レンズL16との間に設置されている。このようにすれば、投写光学系3Eは、第2光学系32の仮想軸Mに沿った方向、すなわち、Z軸方向において、コンパクトに構成される。
(その他の実施の形態)
なお、上記の実施例1〜3では、レンズ35は樹脂製であるが、ガラス製とすることもできる。レンズ35をガラス製とした場合には、レンズ35を樹脂製とした場合と比較して、高精度に加工できる。また、レンズ35をガラス製とした場合には、レンズ35を樹脂製とした場合と比較して、内部吸収により温度が上昇した場合に、形状の膨張量を抑えることができる。従って、レンズ35をガラス製とすれば、高輝度でも光学性能の維持、信頼性の向上を図ることができる。
また、レンズ35の第1透過面41、反射面42、および第2透過面43のうちの少なくとも一面を非球面とすれば、スクリーンSに投写される最終像に発生する収差を抑制できる。
また、上記の例では、仮想垂直線Vに対して仮想線Pが傾斜する傾斜角度θが条件式(1)および条件式(2)を満たしているが、少なくとも条件式(1)を満たせば、スクリーンSの上部の周辺部の光量が、下部と比較して低下することを抑制できる。
さらに、上記の実施例1〜3において、レンズ35に遮光部を設けてもよい。この場合には、遮光部は、仮想線Pに沿って傾斜して当該仮想線P上の有効光線範囲から外れた光線を遮光する。このようにすれば、レンズ35内で、迷い光が発生することを防止できる。
また、実施例1の投写光学系3Aおよび実施例2の投写光学系3Bについても、実施例3の変形例の投写光学系3Eと同様に、第1光学系31の中に反射ミラー37を配置して、第1光学系31の光軸Nを屈折させてもよい。この場合、反射ミラー37は、第1光学系31を構成するレンズのうち、軸上面間距離が最も長い2つのレンズの間に配置される。
また、レンズ35の第1透過面41、反射面42、および第2透過面43のうちのいずれかを自由曲面としてもよい。このようにすれば、投写光学系の投写距離を、より、短縮化することができる。
1…投写型画像表示装置、2…画像形成部、3,3A,3B,3C,3E…投写光学系、4…制御部、6…画像処理部、7…表示駆動部、10…光源、11…第1インテグレーターレンズ、12…第2インテグレーターレンズ、13…偏光変換素子、14…重畳レンズ、15…第1ダイクロイックミラー、16…反射ミラー、17B…フィールドレンズ、17G…フィールドレンズ、17R…フィールドレンズ、18B…液晶パネル、18G…液晶パネル、18R…液晶パネル、19…クロスダイクロイックプリズム、21…第2ダイクロイックミラー、22…リレーレンズ、23…反射ミラー、24…リレーレンズ、25…反射ミラー、31…第1光学系、32…第2光学系、33…第1中間像、34…第2中間像、35…レンズ、37…反射ミラー、41…第1透過面、42…反射面、43…第2透過面、44…瞳、50…有効光線範囲、51…上端光束、51a…上周辺光線、51b…下周辺光線、52…下端光束、52a…上周辺光線、52b…下周辺光線、53…上側交点、54…下側交点、100…投写光学系、101…反射ミラー、F1〜F11…光束、N…第1光学系の光軸、M…仮想軸(設計基準軸)、O…絞り、P…仮想線。

Claims (12)

  1. 縮小側から拡大側に向かって順に、第1光学系と、第2光学系と、からなり、縮小側結像面と拡大側結像面との間に第1中間像および第2中間像を形成する投写光学系において、
    前記第2光学系は、レンズであり、
    前記レンズは、縮小側から拡大側に向かって順に、第1透過面、反射面、および第2透過面を有し、
    互いに直交する3軸をX軸、Y軸、およびZ軸とし、前記第1透過面および前記反射面が配列されている方向をZ軸方向、前記Y軸の一方側を上方、前記Y軸の他方側を下方、前記X軸と垂直で前記Y軸および前記Z軸を含む面をYZ平面とした場合に、
    前記第1透過面と前記反射面とは、前記Z軸方向に延びる仮想軸の下方に位置し、
    前記第2透過面は、前記仮想軸の上方に位置し、
    前記反射面は、凹形状を備え、
    前記第2透過面は、前記拡大側に突出する凸形状を備え、
    前記第2透過面の有効光線範囲のY軸方向の上端を通過する上端光束の上周辺光線および当該有効光線範囲のY軸方向の下端を通過する下端光束の上周辺光線がYZ平面上で交差する上側交点と、前記上端光束の下周辺光および前記下端光束の下周辺光線が前記YZ平面上で交差する下側交点とを結ぶ仮想線は、前記YZ平面で前記仮想軸に垂直な仮想垂直線に対して傾斜しており、
    前記第1中間像は、前記第1光学系の中に位置し、
    前記第2中間像は、前記レンズにおける前記第1透過面と前記反射面との間に位置することを特徴とする投写光学系。
  2. 前記第1光学系は、屈折光学系であることを特徴とする請求項1に記載の投写光学系。
  3. 前記仮想軸は、前記第1光学系の光軸と一致することを特徴とする請求項2に記載の投写光学系。
  4. 前記第1光学系と前記第2光学系の間では、主光線同士の間隔が前記第2光学系に接近するのに伴って狭くなることを特徴とする請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載の投写光学系。
  5. 前記第1透過面、前記反射面、および前記第2透過面のうちのいずれかは、非球面であることを特徴とする請求項1乃至4のうちのいずれか一項に記載の投写光学系。
  6. 前記第1透過面は、非球面であることを特徴とする請求項5に記載の投写光学系。
  7. 前記第2中間像は、拡大側結像面に形成される最終像の台形歪みを補正するように歪んだ形状であることを特徴とする請求項1乃至6のうちのいずれか一項に記載の投写光学系。
  8. 前記第1透過面、前記反射面、および前記第2透過面は、前記仮想軸に対し回転対称な面を持つ共軸光学系であり、
    前記仮想軸は、設計基準軸であることを特徴とする請求項1乃至7のうちのいずれか一項に記載の投写光学系。
  9. 前記仮想垂直線に対して前記仮想線の前記上側交点の側が当該仮想垂直線と当該仮想線との交点を軸として反時計周りに回る傾斜角度をθ、前記下端光束の下周辺光線が前記仮想軸に交差する当該仮想軸からの角度をγとした場合に、以下の条件式を満たすことを特徴とする請求項1乃至8のうちのいずれか一項に記載の投写光学系。
    0°< θ <90°+γ ・・(1)
  10. 以下の条件式(2)を満たすことを特徴とする請求項9に記載の投写光学系。
    90°< θ ・・(2)
  11. 請求項1乃至10のうちのいずれか一項に記載の投写光学系と、
    前記縮小側結像面に投写画像を形成する画像形成部と、を有することを特徴とする投写型画像表示装置。
  12. 前記画像形成部は、前記第1光学系の光軸の一方側に前記投写画像を形成し、
    前記第1中間像は、前記光軸を間に挟んで前記投写画像とは反対の他方側に位置し、
    前記第2中間像は、前記仮想軸の下方に位置することを特徴とする請求項11に記載の投写型画像表示装置。
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