JP2020019604A - 構造体の製造方法 - Google Patents

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【課題】バリを保持台からバリ受けに確実に移動させることを可能にする、構造体の製造方法を提供する。【解決手段】本発明によれば、構造体の製造方法であって、排出工程を備え、前記排出工程では、保持台を傾けることによって前記保持台上に載置されたバリを滑らせてバリ受けに向かって排出し、前記排出の際に、前記バリ受けは、前記保持台側が高くなるように傾斜している、方法が提供される。【選択図】図1

Description

本発明は、構造体の製造方法に関する。
特許文献1には、一対の樹脂シートの間にコア材が挟まれて構成される樹脂製パネルが開示されている。
特開2014−79901号公報
特許文献1では、キャビティを取り囲むピンチオフ部を有する金型で樹脂製パネルの成形を行っており、ピンチオフ部の外側に位置する樹脂シートが除去すべきバリとなる。
このようなバリは、保持台上において樹脂製パネルから分離され、リサイクルのために粉砕機に投入される。
保持台上のバリは、粉砕機に投入するためのバリ受けに移動させる必要があるが、バリがバリ受けから落下されてしまう場合がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、バリを保持台からバリ受けに確実に移動させることを可能にする、構造体の製造方法を提供するものである。
本発明によれば、構造体の製造方法であって、排出工程を備え、前記排出工程では、保持台を傾けることによって前記保持台上に載置されたバリを滑らせてバリ受けに向かって排出し、前記排出の際に、前記バリ受けは、前記保持台側が高くなるように傾斜している、方法が提供される。
本発明では、保持台側が高くなるようにバリ受けを傾斜させた状態で、保持台を傾けることによって、バリを保持台からバリ受けに移動させている。このような方法では、バリがバリ受け上をスライドしてバリ受けの奥側に移動するので、バリがバリ受けの手前側から落下することがなく、バリを保持台からバリ受けに確実に移動させることが可能になる。
以下、本発明の種々の実施形態を例示する。
好ましくは、前記記載の方法であって、前記保持台から見て前記バリ受けの奥側には前記バリがバリ受けから落下することを防ぐ奥壁が設けられている、方法である。
好ましくは、前記記載の方法であって、上昇工程を備え、前記上昇工程では、前記バリ受けを水平にした状態で前記バリ受けを上昇させる、方法である。
好ましくは、前記記載の方法であって、前記上昇工程後に投入工程を備え、前記投入工程では、前記バリ受けを傾けることによって前記バリ受け上の前記バリを粉砕機に投入する、方法である。
図1Aは、樹脂製パネル1の斜視図であり、図1Bは、コア材3の斜視図である。 図2Aは、コア材3の分解斜視図であり、図2Bは、図2A中の領域Bの拡大図であり、図2Cは、補強部材3cの端面図である。 製造システム20の平面図である。 製造システム20の部材供給ライン7近傍の拡大図である。 図5A〜図5Bは、それぞれ、図4中のA−A断面図及びB−B断面図である。 コア材搬送台22及び表皮材搬送台23の動作を説明するための、図4に対応する図である。 図7Aは、マニピュレータ5のヘッド24の斜視図であり、図7B〜図7Cは、それぞれ、図7A中の領域B及び領域Cの拡大図である。 ヘッド24にコア材3を吸着させた状態の斜視図である。 図9Aは、位置決め装置8の位置決め台8aを水平にした状態を示し、図9Bは、位置決め台8aを傾斜させた状態を示す。 図10Aは、基体位置修正工程を説明するための斜視図であり、図10Bは、図10A中の領域Bの拡大図である。 図11Aは、補強部材位置修正工程を説明するための斜視図であり、図11B〜図11Cは、それぞれ、図11A中の領域B及び領域Cの拡大図である。 図12Aは、挿入装置9の斜視図であり、図12Bは、図12A中の領域Bの拡大図である。 挿入装置9にコア材3を吸着させた状態の斜視図である。 表皮材位置決め工程を説明するための斜視図である。 図15Aは、ヘッド24に表皮材4を保持させた状態の斜視図であり、図15Bは、図15A中の領域Bの拡大図である。 図16Aは、表皮材4をヘッド24から挿入装置9に受け渡す工程を説明するための斜視図であり、図16Bは、図16A中の領域Bの拡大図である。 図17A〜図17Eは、表皮材4をオス型保持部24dからメス型保持部9cに受け渡す工程を説明するための正面図である。 成形機10の構成を示す正面図(金型71,72及びその近傍の部材は断面図)である。 図19Aは、金型71の斜視図であり、図19Bは、金型71の分解斜視図である。 成形工程を説明するための、図18に対応する図である。 成形体26の正面図である。 図22A〜図22Bは、金型71によって第1切断工程を実施する際の可動部71gの動作を示す正面図である。 金型71,72が閉じた状態で挟持装置12で成形体26を挟持する状態を示す斜視図である。 図24Aは、図23から金型71,72を除いた状態を示し、図24Bは、図24A中の領域Bの拡大図である。 図25Aは、保持装置13の斜視図であり、図25Bは、図25A中の領域Bの拡大図である。 保持機構13eを待機状態にした状態での保持装置13の斜視図である。 図27A〜図27Bは、保持装置13が成形体26を保持する工程を説明するための斜視図である。 図28Aは、保持装置13による成形体26の保持が完了した状態の斜視図であり、図28Bは、保持台13bを傾斜させて上バリ26buの払い除けを行っている状態を示す。 保持台13bを水平にした状態での、成形体26を保持した保持装置13の斜視図である。 マニピュレータ6のヘッド27の斜視図である。 図31Aは、第2切断工程を説明するための、成形体26を保持した保持装置13の斜視図であり、図31Bは、図31A中の領域Bの拡大図である。 図31Aの状態から成形体本体26aを除いた状態の斜視図である。 図33Aは、保持台13bを折り畳み状態にした状態の斜視図であり、図34Bは、図34A中の領域Bの拡大図である。保持機構13eの図示は省略。 図34Aは、保持台13bを折り畳み状態にした状態の端面図である。図34Bは、連結部材13b2及びアーム13b3が非対称に回動された状態の端面図である。図34Cは、アーム13b3に下バリプレート13g及び上バリプレート13hを装着した状態の端面図である。図34Dは、保持台13bをバリ排出状態にした状態の端面図である。保持機構13eの図示は省略。 排出工程を説明するための、保持装置13及びバリ投入装置17の斜視図である。保持機構13eの図示は省略。 上昇工程を説明するための、バリ投入装置17の斜視図である。 図37Aは、検査装置14と、プレス装置15と、重ね置き装置16がコンベア28に沿って並べられた状態の斜視図である。図37Bは、図37Aから成形体本体26aを除いた状態を示す。図37Cは、図37Aの正面図である。 図38Aは、検査装置14及びコンベア28を裏側から見た斜視図である。図38Bは、図38Aの右側面図である。図38Cは、図38Bから秤量台14aが上昇した状態の右側面図である。 図39Aは、送り装置29を用いて成形体本体26aをプレス装置15に向けて搬送している状態の斜視図である。図39Bは、成形体本体26aがプレス装置15内に配置された状態の正面図である。 図40Aは、成形体本体26aが重ね置き装置16内に配置された状態の斜視図である。図40Bは、図40Aの右側面図である。 図41A〜図41Cは、重ね置き装置16が成形体本体26aを重ね置きする際の動作を示す右側面図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。また、各特徴事項について独立して発明が成立する。
1.樹脂製パネル1
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る樹脂製パネル1(「構造体」の一例)は、平面視において略矩形状の樹脂成形体2に覆われたパネルである。
図1〜図2に示すように、樹脂製パネル1は、中空の樹脂成形体2と、コア材3を備え、コア材3は樹脂成形体2内に配置される。樹脂成形体2の片面には、パーティングラインPLにまで延びるように表皮材4が貼り付けられている。表皮材4は、例えば不織布であり、成形時に樹脂成形体2に一体成形される。
コア材3の両面は、樹脂成形体2に密着している。コア材3は、基体3a,3bとこれを連結する補強部材3cで構成される。補強部材3cは、断面形状の一定の細長い部材である。基体3a,3bは、例えば発泡体で構成される。補強部材3cは、略H形状であり、上壁3c1と、下壁3c2と、これらを連結する柱部3c3で構成される。上壁3c1の幅方向の両端部には、下壁3c2に向かって突出する突起3c11が設けられている。下壁3c2の幅方向の両端部には、上壁3c1に向かって突出する突起3c21が設けられている。突起3c11,3c21が基体3a,3bに係合することによって、基体3a,3bと補強部材3cが一体化される。基体3a,3bの端部には、一段下がった凹部3a1,3b1が設けられており、上壁3c1と下壁3c2が凹部3a1,3b1に収容されることによって、基体3a,3bと補強部材3cの上面及び下面が略面一になっている。
2.樹脂製パネル1の製造システム20
樹脂製パネル1は、図3に示す製造システム20を用いて製造可能である。製造システム20では、コア材3及び表皮材4の補充と、重ね置き装置16上に載置された成形体本体26a(図41を参照)の取り出しのみが人力で行われ、その他の工程が自動で行われる。このため、製造システム20は、少ない人数(例えば一人)のオペレーター21で運用可能である。また、製造システム20では、製造ラインが略U字状に配置されており、比較的小さいスペースに設置可能である。
図3〜図5に示すように、製造システム20は、第1及び第2マニピュレータ5,6と、部材供給ライン7と、位置決め装置8と、挿入装置9と、成形機10と、挟持装置12と、保持装置13と、コンベア28と、検査装置14と、プレス装置15と、重ね置き装置16と、バリ投入装置17と、粉砕機18を備える。マニピュレータ5,6は、例えば、軸数が6軸以上のロボットアームに所要の機能部材を有するヘッドが取り付けられて構成される。第1マニピュレータ5は、搬送台5a上を移動可能に構成されている。第2マニピュレータ6は、載置台6a上に固定されている。保持装置13は、搬送ライン13aに沿って移動可能に構成された搬送台13d上に固定されている。
以下の説明において、図3に示すように定義されたX軸及びY軸を適宜参照する。X軸は、搬送ライン13aでの搬送方向である。搬送ライン13aにおいて、挟持装置12からバリ投入装置17に向かう方向を「+X方向」とし、その逆方向を「−X方向」とする。Y軸は、水平面上においてX軸に直交する軸である。位置決め装置8から成形機10に向かう方向を「+Y方向」とし、その逆方向を「−Y方向」とする。
ここで、部材のおおまかな流れについて説明する。まず、コア材3及び表皮材4が部材供給ライン7に沿って、オペレーター21から位置決め装置8に向かって−X方向に搬送される。次に、マニピュレータ5及び挿入装置9によってコア材3及び表皮材4が位置決め装置8から成形機10に向かって+Y方向に搬送され、成形機10で成形されて図21に示す成形体26が形成される。成形体26は、挟持装置12によって、−Y方向に搬送されて、保持装置13で保持される。保持装置13において、成形体26が成形体本体26aと大バリ26bに分離される。保持装置13によって、大バリ26bは、+X方向に搬送されて、バリ投入装置17に投入される。一方、成形体本体26aは、マニピュレータ6によってコンベア28に向かって−Y方向に搬送され、コンベア28上で+X方向に向かって搬送される。このように、成形体本体26aと大バリ26bは、同一方向に搬送される。また、コア材3及び表皮材4は、成形体本体26aと大バリ26bと逆方向に搬送される。このような構成によって、狭いスペースに製造システム20を構成することが可能になっている。
3.樹脂製パネル1の製造方法
製造システム20を用いて、以下の製造工程を実施することによって、樹脂製パネル1を製造することができる。本実施形態の樹脂製パネル1の製造方法は、部材補充工程と、コア材受け渡し工程と、表皮材受け渡し工程と、成形工程と、成形体取り出し工程と、保持工程と、分離工程と、バリ処理工程と、本体処理工程を備える。保持工程と、分離工程と、バリ処理工程は、搬送ライン13aに沿って同一直線上で行われる。以下、各工程について詳細に説明する。
2−1.部材補充工程
部材補充工程では、部材供給ライン7を用いて、コア材3及び表皮材4を補充する。図4〜図5に示すように、製造システム20には、等価な2つの部材供給ライン7が設けられており、各部材供給ライン7には、コア材搬送台22と、表皮材搬送台23が上下方向に離間されて設けられている。コア材搬送台22及び表皮材搬送台23は、それぞれ、X軸に沿って、例えばネジ送り機構によって、移動可能に構成されている。
コア材搬送台22上には、多数のコア材3が積み重ねられて載置される。コア材搬送台22上にコア材3が存在しているときは、図4に示す待機位置に配置される。後述するように、コア材搬送台22上のコア材3は、マニピュレータ5によって上から順に取り出される。コア材搬送台22は、コア材搬送台22上にコア材3が無くなったことが検知されると、図6に示す補充位置に移動する。補充位置において、オペレーター21がコア材3を補充すると、コア材搬送台22は、待機位置に戻る。
表皮材搬送台23上には、多数の表皮材4が重ねられて載置される。表皮材搬送台23上に表皮材4が存在しているときは、図4に示す待機位置に配置される。後述するように、表皮材搬送台23上の表皮材4は、マニピュレータ5によって上から順に取り出される。表皮材搬送台23は、表皮材搬送台23上に表皮材4が無くなったことが検知されると、図6に示す補充位置に移動する。補充位置において、オペレーター21が表皮材4を補充すると、表皮材搬送台23は、待機位置に戻る。
コア材搬送台22及び表皮材搬送台23には、柱などの係止部を設けて、この係止部にコア材3及び表皮材4を押し当てることによってコア材3及び表皮材4を位置決めしてもよい。この方法でコア材3及び表皮材4はある程度位置決めされるが、コア材3及び表皮材4は重ねられているので、位置ずれが生じやすく、コア材3及び表皮材4の位置決め精度が低く、後述する位置決め工程が必要である。
表皮材搬送台23は、コア材搬送台22の下側を通って移動する。図4及び図5Bに示すように、表皮材搬送台23の待機位置は、位置決め装置8の位置決め台8aの下側である。また、平面視において、表皮材搬送台23の待機位置とコア材搬送台22の待機位置の間にマニピュレータ5の搬送台5aが配置されている。このような構成によって、小さいスペースでコア材3及び表皮材4の補充及びマニピュレータ5への供給を行うことが可能になっている。また、部材供給ライン7が2つ設けられているので、一方のラインでの部材の補充中にもマニピュレータ5への部材の供給が停止することがない。
2−2.コア材受け渡し工程
コア材受け渡し工程では、コア材搬送台22上のコア材3を挿入装置9に受け渡す。コア材受け渡し工程は、コア材取り出し工程と、コア材位置決め工程と、コア材保持工程と、コア材受け渡し完了工程を備える。
<コア材取り出し工程>
コア材取り出し工程(「取り出し工程」の一例)では、複数のコア材3(「対象部材」の一例)が積み重ねられて構成されたコア材スタック(「対象部材スタック」の一例)の最上部に位置するコア材3を取り出して、位置決め装置8の位置決め台8a上に移動する。この工程は、マニピュレータ5を用いて行うことができる。
マニピュレータ5は、図7に示すヘッド24を先端に備える。ヘッド24は、ベース24aと、吸着パッド24bと、ニードルグリッパ24cと、オス型保持部24dと、補強部材位置決め機構24eを備える。各部材は、ベース24aによって保持される。各部材の詳細は、適宜、後述する。
吸着パッド24bは、コア材3を吸着保持するために用いられる。吸着パッド24bは、ベース24aからの突出量が調整可能に構成されている。吸着パッド24bは、コア材3の保持に必要な数を設ければよく、本実施形態では、8つ設けられている。
吸着パッド24bは、蛇腹状になっており、吸着パッド24bの吸着面24b1に垂直な方向に加えられる力が大きくなるにつれて短縮されるように構成されている。8つの吸着パッド24bは、コア材3の異なる領域に吸着され、これらの領域の間には高さの差がある場合がある。このような場合、従来の吸着パッドでは、低い位置にある領域が吸着されにくかったが、本実施形態では、吸着パッド24bに加えられる力に応じて吸着パッド24bが短縮されるように構成されているので、ヘッド24をコア材3に押し付けると、吸着パッド24bが吸着される領域の高さに応じて吸着パッド24bが適宜短縮されることによって、全ての吸着パッド24bでコア材3を確実に吸着することができる。
マニピュレータ5は、吸着パッド24b以外の部材がコア材3に干渉しないように、吸着パッド24bの突出量を他の部材よりも大きくした状態で、ヘッド24をコア材搬送台22に向けて移動させ、図8に示すように、吸着パッド24bでコア材3を吸着保持する。
ところで、コア材搬送台22上においてコア材3は、正確には位置決めされていない(つまり、コア材搬送台22上でのコア材3の位置にばらつきが存在する。)。マニピュレータ5は、コア材搬送台22の待機位置に配置されたコア材3を吸着することが予め教示されている。このため、吸着パッド24bは、コア材3の正確な位置を認識せずに、コア材3を吸着するので、吸着パッド24bがコア材3を吸着する位置は、吸着する度にわずかにばらつく。このため、コア材3をこのまま挿入装置9に渡すと、挿入装置9でのコア材3の位置もばらつき、製品の品質ばらつきにつながる。そこで、本実施形態では、以下に示すコア材位置決め工程を行う。
<コア材位置決め工程>
コア材位置決め工程では、マニピュレータ5及び位置決め装置8を用いて、コア材3の位置決めを行う。コア材位置決め工程は、傾斜工程と、基体位置修正工程と、補強部材位置修正工程を備える。なお、位置決め装置8には、図示しないセンサが設けられており、位置決め台8a上にコア材3又は表皮材4が存在しているかどうかが検出可能になっており、不存在が検出されると、コア材取り出し工程を再度行ったり、警告を発したりすることができるようになっている。
・傾斜工程
傾斜工程は、位置決め装置8を用いて行うことができる。図9Aに示すように、位置決め装置8は、位置決め台8aと、係止部8bと、回動機構8cを備える。図4に示すように、回動機構8cは、台座8d上に固定されている。回動機構8cは、ベース8c1と、第1回転部材8c2と、第2回転部材8c3を備える。回動機構8cは、第1及び第2回動機構を備える。第1回転部材8c2は、ベース8c1に対して、Y軸に平行な第1回転軸8c4を中心に回転する(第1回動機構)。第2回転部材8c3は、第1回転部材8c2に対して、第1回転軸8c4に直交する第2回転軸8c5を中心に回転する(第1回動機構)。回動機構8cは、例えば、二軸ロボットによって構成される。位置決め台8aは、第2回転部材8c3に連結されている。このため、回動機構8cに駆動されて位置決め台8aが傾斜する。係止部8bは、第1係止部8b1と、第2係止部8b2を備える。このような構成の位置決め装置8は、厚みや剛性などの特性がコア材3とは大きく異なる部材(例:表皮材4)の位置決めにも利用可能である。
傾斜工程では、図9Aに示すように、コア材3を位置決め台8a上に載置した状態で、図9Bに示すように、回動機構8cを作動させて位置決め台8aを傾斜させることによって、位置決め台8a上に載置されたコア材3を滑らせて係止部8bに当接させることによって、コア材3を位置決めする。この時点では、コア材3は、位置決め台8aに対して位置決めが不要であるので、位置決め台8aの数ミリ上方からコア材3を落とすようにしてコア材3を位置決め台8a上に載置してもよい。
より具体的には、第1回転軸回動工程では、第1回転軸8c4を中心に位置決め台8aを回動させることによってコア材3を滑らせて第1係止部8b1に当接させ、第2回転軸回動工程では、第2回転軸8c5を中心に位置決め台8aを回動させることによってコア材3を滑らせて第2係止部8b2に当接させる。第1及び第2回転軸回動工程は、同時に行ってもよく、何れかを先に行ってもよい。
・基体位置修正工程
ところで、コア材3は、基体3a,3bとこれを連結する補強部材3cで構成されており、基体3a,3bの寸法ばらつき等が原因で、図10Bに示すように、基体3a,3bと、補強部材3cの位置関係が、補強部材3cの長手方向に沿ってずれる場合がある。このようなズレは、位置決め台8aを傾斜させただけでは解消しない場合がある。
図10の状態では、補強部材3c及び基体3aがそれぞれ、第1係止部8b1から離れる方向に位置ずれしている。この状態では、基体3bは第1係止部8b1に当接していて正確に位置決めされているが、補強部材3c及び基体3aは、位置決めされていない。従って、補強部材3c及び基体3aの位置の修正が必要である。
そこで、基体位置修正工程では、図10に示すように、基体3aに対して矢印L方向に力を加えて基体3aを第1係止部8b1に押し付けることによって、補強部材3cの長手方向に沿った基体3aの位置ズレの修正を行っている。
この工程は、具体的には、図7A及び図7Bに示すオス型保持部24dの筒部24d2で基体3aを第1係止部8b1に押し付けることによって行うことができる。なお、筒部24d2は、本来は、図17に示すように、表皮材4をオス型突起24d1からメス型突起9c1に移動させる際に表皮材4を押すために用いられる部材であり、筒部24d2以外の部材を用いて基体3aを第1係止部8b1に押し付けるようにしてもよい。
なお、基体3aが第1係止部8b1に当接し、基体3bが第1係止部8b1から離れるように位置ずれする場合もあり、この場合、基体3bを第1係止部8b1に押し付けることによって、補強部材3cの長手方向に沿った基体3bの位置ズレの修正を行うことができる。
本工程では、以上の方法によって、補強部材3cの長手方向に沿った基体3a,3bの間の位置ズレを修正する。
・補強部材位置修正工程
補強部材修正工程では、基体3a,3bに対する補強部材3cの位置ズレを修正する。この工程は、図7A及び図7Cに示す補強部材位置決め機構24eを用いて行うことができる。
ヘッド24には、一対の補強部材位置決め機構24eが設けられている。補強部材位置決め機構24eは、それぞれ、第1ベース24e1と、第1ロッド24e2と、第2ベース24e3と、第2ロッド24e4を備える。第1ベース24e1は、ヘッド24のベース24aに固定されている。第1ロッド24e2は、ヘッド24のベース24aの部材装着面24a1の面内方向に沿って延び、第1ベース24e1から突出量が調整可能になっている。第2ベース24e3は、第1ロッド24e2に固定されている。第2ロッド24e4は、部材装着面24a1に垂直な方向に沿って延び、第2ベース24e3から突出量が調整可能になっている。
補強部材3cのズレを修正する際には、図11に示すように、一対の補強部材位置決め機構24eの第2ロッド24e4を補強部材3cの長手方向の延長線上に配置した状態で、一対の第2ロッド24e4を矢印L1,L2の方向に移動させて、一対の第2ロッド24e4間の距離を近づけることによって、一対の第2ロッド24e4で補強部材3cを挟む。これによって、補強部材3cが適切な位置に配置されるので、基体3a,3bに対する補強部材3cの位置ズレが修正される。
<コア材保持工程>
コア材保持工程(「保持工程」の一例)では、コア材3が位置決めされた状態でコア材3をマニピュレータ5で保持して移動させる。マニピュレータ5によるコア材3の保持及び移動は、コア材取り出し工程と同様の方法で行うことができる。
<コア材受け渡し完了工程>
コア材受け渡し完了工程では、マニピュレータ5がコア材3を挿入装置9に受け渡す。これによって、コア材の受け渡しが完了する。
挿入装置9は、図示しない駆動機構によって移動可能に構成されている。図12に示すように、挿入装置9は、ベース9aと、吸着パッド9bと、メス型保持部9cを備える。各部材は、ベース9aによって保持される。各部材の詳細は、適宜、後述する。
吸着パッド9bは、コア材3を吸着保持するために用いられる。吸着パッド9bは、ヘッド24の吸着パッド24bに対向する位置に設けられている。
マニピュレータ5がコア材3を吸着パッド9bに当接させた状態で、吸着パッド9bによる吸引を開始するとともに、吸着パッド24bによる吸引を停止させることによって、図13に示すように、コア材3を挿入装置9に受け渡すことができる。
2−3.表皮材受け渡し工程
表皮材受け渡し工程では、表皮材搬送台23上の表皮材4を挿入装置9に受け渡す。表皮材受け渡し工程は、表皮材取り出し工程と、表皮材位置決め工程と、表皮材保持工程と、表皮材受け渡し完了工程を備える。
<表皮材取り出し工程>
表皮材取り出し工程では、複数の表皮材4(「対象部材」の一例)が積み重ねられて構成された表皮材スタックの最上部に位置する表皮材4を取り出して、位置決め装置8の位置決め台8a上に移動する。この工程は、マニピュレータ5を用いて行うことができる。
図4に示すように、位置決め台8aが水平になっている状態では、平面視において、位置決め台8aが表皮材搬送台23に重なっており、この状態で表皮材4を取り出すと、表皮材4が位置決め台8aに干渉する虞がある。そこで、マニピュレータ5で表皮材4を保持する前に、位置決め台8aを回動させて平面視において、位置決め台8aが表皮材搬送台23に重ならないようにする。一例では、位置決め台8aが表皮材搬送台23に対して垂直になるように位置決め台8aを回動させることができる。
マニピュレータ5のヘッド24に設けられているニードルグリッパ24cは、不織布のような通気性を有する部材に対して複数の針を斜め方向に突き刺して保持するように構成されている。本実施形態では、ニードルグリッパ24cは、表皮材4を保持するために用いられる。ニードルグリッパ24cは、ベース24aからの突出量が調整可能に構成されている。ニードルグリッパ24cは、表皮材4の保持に必要な数を設ければよく、本実施形態では、4つ設けられている。
マニピュレータ5は、ニードルグリッパ24c以外の部材がコア材3に干渉しないように、ニードルグリッパ24cの突出量を他の部材よりも大きくした状態で、ヘッド24を表皮材搬送台23に向けて移動させ、ニードルグリッパ24cの針を表皮材4に突き刺して保持する。
ところで、コア材3と同様に、表皮材搬送台23上において表皮材4は、正確には位置決めされていない。このため、本実施形態では、以下に示す表皮材位置決め工程を行う。
<表皮材位置決め工程>
図14に示すように、表皮材位置決め工程では、コア材位置決め工程の傾斜工程と同様の操作を行うことによって、表皮材4の位置決めを行う。
<表皮材保持工程>
表皮材保持工程では、表皮材4が位置決めされた状態で表皮材4をマニピュレータ5で保持して移動させる。この工程は、マニピュレータ5を用いて行うことができる。
マニピュレータ5のヘッド24に設けられているオス型保持部24dは、図7Bに示すように、オス型突起24d1と、筒部24d2と、ベース24d3を備える。オス型突起24d1は、ベース24d3からの突出量が調整可能に構成されている。オス型突起24d1は、軸部24d11と、膨径部24d12を有し、膨径部24d12は、先端に向かって先細り形状になっている。図15に示すように、オス型突起24d1を表皮材4に挿通させ、膨径部24d12で表皮材4を係止することによって、表皮材4をオス型保持部24dに保持することが可能になる。筒部24d2は、ベース24d3からの突出量が調整可能に構成されている。オス型突起24d1は、筒部24d2内に配置され、筒部24d2に対して相対移動可能になっている。
オス型保持部24dは、コア材3と干渉しないように、コア材3の外周のわずかに外側に相当する位置に配置されている。オス型保持部24dは、表皮材4の保持に必要な数を設ければよく、本実施形態では、4つ設けられている。
表皮材4には、オス型突起24d1に対向する位置にスリット状の開口部が設けられており、オス型突起24d1を表皮材4に挿通させやすくなっている。
マニピュレータ5は、ヘッド24を位置決め台8aに向けて移動させ、ニードルグリッパ24cの針を表皮材4に突き刺すと共に、図15Bに示すように、オス型突起24d1を表皮材4に挿通させることによって表皮材4を保持する。位置決め台8aには、オス型突起24d1と位置決め台8aとの干渉を避けるために、オス型突起24d1に対向する位置に凹部が設けられている。
<表皮材受け渡し完了工程>
表皮材受け渡し完了工程では、マニピュレータ5が表皮材4を挿入装置9に受け渡す。これによって、表皮材4の受け渡しが完了する。
挿入装置9に設けられているメス型保持部9cは、図12Bに示すように、メス型突起9c1と、筒部9c2と、ベース9c3を備える。メス型突起9c1は、ベース9c3からの突出量が調整可能に構成されている。メス型突起9c1は、軸部9c11と、膨径部9c12を有し、膨径部9c12の先端には、オス型突起24d1の先端に係合可能な凹部9c13が設けられている。凹部9c13は、オス型突起24d1の先端と相補形状であることが好ましい。
図17Eに示すように、メス型突起9c1を表皮材4に挿通させ、膨径部9c12で表皮材4を係止することによって、表皮材4をメス型保持部9cに保持することが可能になる。筒部9c2は、ベース9c3からの突出量が調整可能に構成されている。メス型突起9c1は、筒部9c2内に配置され、筒部9c2に対して相対移動可能になっている。メス型保持部9cは、オス型保持部24dに対向する位置に設けられている。
表皮材4の受け渡しは、具体的には、以下の方法で行う。
まず、図16及び図17Aに示すように、表皮材4がオス型突起24d1に保持されている状態で、オス型突起24d1をメス型突起9c1に対向させる。
次に、図17Bに示すように、オス型突起24d1の先端をメス型突起9c1の凹部9c13に係合させる。これによって、オス型突起24d1とメス型突起9c1が高精度に位置決めされる。なお、図17Bでは、メス型突起9c1の突出量を大きくしているが、オス型突起24d1の突出量を大きくすることによって、上記係合を実行してもよい。
次に、図17Cに示すように、筒部24d2の端面で表皮材4を押すことによって表皮材4を軸部9c11に移動させる。図17Cでは、筒部24d2の突出量を大きくすることによって、筒部24d2の端面で表皮材4を押しているが、オス型突起24d1の突出量を小さくすると共にメス型突起9c1の突出量を大きくすることによって筒部24d2の端面で表皮材4を押すようにしてもよい。
次に、図17Dに示すように、筒部24d2を表皮材4から離間させる。
次に、図17Eに示すように、メス型突起9c1をオス型突起24d1から離間させる。これによって、表皮材4の受け渡しが完了する。
なお、表皮材4が受け渡されたことを確認するためのセンサ25が設けられている。センサ25は、矢印Sで示すように、メス型突起9c1が表皮材4に挿通される部位に光を照射し、その反射光に基づいて、メス型突起9c1が表皮材4に挿通されたかどうかを検出する。
2−4.成形工程
図18〜図22に示すように、成形工程では、成形機10及び挿入装置9を用いて、図21に示す成形体26を形成する。図18に示すように、成形機10は、一対のシート形成装置64と、第1及び第2金型71,72と、下バリ挟持装置78を備える。
<成形体26>
図21に示すように、成形体26は、成形体本体26aを取り囲むように設けられた切断ライン26cを介して成形体本体26aと大バリ26b(「バリ」の一例)が連結されて構成されている。従って、成形体本体26aの全周に渡って切断ライン26cに沿って成形体26を切断することによって、成形体26を成形体本体26aと大バリ26bに分離することができる。
切断ライン26cは、左ライン26clと、右ライン26crと、上ライン26cuと、下ライン26cbを備える。図21では、左ライン26cl及び右ライン26crを太線で表示している。左ライン26cl、右ライン26cr、上ライン26cu、及び下ライン26cbは、それぞれ、図20に示す金型72の型閉じ方向(矢印C2)から成形体26を見たときに成形体本体26aの左側、右側、上側、及び下側に配置される。
本実施形態では、金型71,72によって右ライン26cr及び左ライン26clに沿って成形体26を切断する第1切断工程を行い、金型71,72から成形体26を取り出した後に切断ライン26cの残り(つまり、上ライン26cu及び下ライン26cb)に沿って成形体26を切断する第2切断工程を行う。
第1切断工程は、第2切断工程よりも短い時間で行うことができるので、第1切断工程において金型71,72によって切断ライン26cの一部に沿って成形体26の切断を行うことによって、切断工程にかかる時間を短縮することができる。
成形体本体26aは、成形品26d(樹脂製パネル1に相当)と小バリ26eがパーティングライン26fを介して連結されて構成されている。従って、成形品26dの全周に渡ってパーティングライン26fに沿って成形体本体26aを切断することによって、成形品26dと小バリ26eを分断することができる。
パーティングライン26fは、左ライン26flと、右ライン26frと、上ライン26fuと、下ライン26fbを備える。左ライン26fl、右ライン26fr、上ライン26fu、及び下ライン26fbは、それぞれ、図20に示す金型72の型閉じ方向(矢印C2)から成形体26を見たときに成形体本体26aの左側、右側、上側、及び下側に配置される。
切断ライン26cの左ライン26cl及び右ライン26crは、それぞれ、パーティングライン26fの左ライン26fl及び右ライン26frを含んでいる。切断ライン26cの下ライン26cbは、パーティングライン26fの下ライン26fbと重なっている。
一方、切断ライン26cの上ライン26cuは、パーティングライン26fの上ライン26fu(「隣接ライン」の一例)の上側に隣接した位置に設けられている。このため、成形品26dと小バリ26eは、上ライン26fuを介して連結されている。
パーティングライン26fの上ライン26fuは、非直線状であるので、カッターを用いて、上ライン26fuに沿って成形体26を切断するには時間がかかる。そこで、本実施形態では、上ライン26fuの上側に隣接した位置に、直線状の上ライン26cuを設け、第2切断工程では、上ライン26cuに沿って成形体26を切断している。これによって第2切断工程にかかる時間を短縮している。
成形品26dを得るには、上ライン26fuに沿って成形体本体26aを切断する第3切断工程を行う必要がある。しかし、第3切断工程は、保持装置13から成形体本体26aを別の場所に移動させた後に行うことができる。従って、保持装置13上で行う第2切断工程でかかる時間は、サイクルタイムに直接関係する。いいかえると、保持装置13上での処理が製造サイクルのボトルネックであり、この処理にかかる時間を短縮することがサイクルタイムの短縮につながる。このため、第2切断工程でかかる時間を短縮し、保持装置13以外の場所で第3切断工程を行うことによって、サイクルタイムの短縮を可能にしている。
なお、切断ライン26cの下ライン26cbは、パーティングライン26fの下ライン26fbの下側に設けてもよい。パーティングライン26fに沿った成形体26の切断は、成形体本体26aを傷つけないようにゆっくりと慎重に行う必要があるが、下ライン26cbを下ライン26fbの下側に設けることによって、第2切断工程での下ライン26cbに沿った切断を高速化することができる。
<シート形成装置64の構成>
図18に示すように、シート形成装置64は、ホッパー62と、押出機63と、アキュームレータ67と、Tダイ68を備える。押出機63とアキュームレータ67は、連結管75を介して連結される。アキュームレータ67とTダイ68は、連結管77を介して連結される。以下、各構成について詳細に説明する。
・ホッパー62,押出機63
ホッパー62は、原料樹脂61を押出機63のシリンダ63a内に投入するために用いられる。原料樹脂61の形態は、特に限定されないが、通常は、ペレット状である。原料樹脂は、例えばポリオレフィンなどの熱可塑性樹脂であり、ポリオレフィンとしては、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体及びその混合物などが挙げられる。原料樹脂61は、粉砕機18で大バリ26bが粉砕されて製造された再生原料を含んでもよい。原料樹脂61は、ホッパー62からシリンダ63a内に投入された後、シリンダ63a内で加熱されることによって溶融されて溶融樹脂になる。また、シリンダ63a内に配置されたスクリューの回転によってシリンダ63aの先端に向けて搬送される。スクリューは、シリンダ63a内に配置され、その回転によって溶融樹脂を混練しながら搬送する。スクリューの基端にはギア装置が設けられており、ギア装置によってスクリューが回転駆動される。
・アキュームレータ67、Tダイ68
原料樹脂は、シリンダ63aの樹脂押出口から押し出され、連結管75を通じてアキュームレータ67内に注入される。アキュームレータ67は、シリンダ67aとその内部で摺動可能なピストン67bを備えており、シリンダ67a内に溶融樹脂61aが貯留可能になっている。そして、シリンダ67a内に溶融樹脂61aが所定量貯留された後にピストン67bを移動させることによって、連結管77を通じて溶融樹脂61aをTダイ68内に設けられたスリットから押し出して垂下させて溶融状態の第1及び第2樹脂シート73a,73bを形成する。
<金型71,72及び下バリ挟持装置78の構成>
樹脂シート73a,73bは、金型71,72間に導かれる。金型71,72は、型閉じの際に当接するパーティング面で分割可能になっており、金型71,72によって成形体26が形成される。つまり、成形工程では、分割可能な一対の金型71,72を用いて成形体26が形成される。
金型71には、多数の減圧吸引孔(不図示)が設けられており、樹脂シート73aを減圧吸引して金型71のキャビティの内面71bに沿った形状に賦形することが可能になっている。キャビティを取り囲むようにピンチオフ部71dが設けられている。
金型71には、オス型突起24d1と同一構成のオス型突起71eを有している。オス型突起71eは、メス型突起9c1に対向する位置に設けられている。オス型突起71eは、金型71に対してスライド移動して金型71内に収容可能になっている。
図19に示すように、金型71は、本体部71fと、本体部71fに対して相対移動可能な一対の可動部71gを有する。本体部71fには、切断ライン26c及びパーティングライン26fに対応する突起71f1が設けられている。可動部71gには、樹脂シート73a,73bに係合可能な突起71g1が設けられている。突起71f1は、切断ライン26cの左ライン26cl及び右ライン26crに沿った左ライン突起71f1l及び右ライン突起7f1rを有する。可動部71gは、左ライン突起71f1l及び右ライン突起7f1rの外縁に沿って本体部71fと分離されている。
金型72には、多数の減圧吸引孔(不図示)が設けられており、樹脂シート73bを減圧吸引して金型72のキャビティの内面72bに沿った形状に賦形することが可能になっている。キャビティを取り囲むようにピンチオフ部72dが設けられている。
図18に示すように、下バリ挟持装置78は、金型71,72の下側に配置されており、挟持部材78a,78bを備える。挟持部材78a,78bは、それぞれ、金型71,72の開閉方向と同じ方向に移動可能に構成されている。下バリ挟持装置78は、金型71,72から成形体26を取り出す際に、片方の金型に成形体26が嵌ったままだと、うまく取り出せないので、挟持部材78a,78bで下バリ26bb(図23を参照)を挟み込んで、型開きの際に金型71,72の中心位置に成形体26が位置するように強制させる。
<成形工程の詳細>
次に、図18〜図21を用いて、成形工程について説明する。成形工程は、表皮材装着工程、垂下工程、賦形工程、コア材溶着工程、型閉じ工程を備える。
・表皮材装着工程
表皮材装着工程では、挿入装置9のメス型突起9c1によって保持されている表皮材4を、金型71のオス型突起71eに移動させることによって、表皮材4を金型71に装着する。
この移動は、オス型突起24d1からメス型突起9c1への表皮材4の移動と同様の方法で行うことができる(図17を参照)。すなわち、メス型突起9c1とオス型突起71eを対向させた後に、両者を係合させ、その状態で、筒部9c2の端面で表皮材4を押すことによって表皮材4をオス型突起71eの軸部に移動させることができる。
・垂下工程
垂下工程では、図20に示すように、金型71,72間に、溶融樹脂61aをTダイ68のスリットから押し出して垂下させて形成した樹脂シート73a,73bを垂下する。樹脂シート73aは、コア材3と表皮材4の間に垂下される。樹脂シート73bは、挿入装置9と金型72の間に垂下される。本実施形態では、Tダイ68から押し出された樹脂シート73a,73bをそのまま使用するダイレクト真空成形が行われるので、樹脂シート73a,73bは、成形前に室温にまで冷却されて固化されることがなく、固化された樹脂シート73a,73bが成形前に加熱されることもない。
・賦形工程
賦形工程では、金型71,72によって樹脂シート73a、73bを減圧吸引して樹脂シート73a,73bを賦形する。金型71では、樹脂シート73aは、キャビティの内面71bの外形に沿った形状に賦形される。樹脂シート73bは、キャビティの内面72bに沿った形状に賦形される。樹脂シート73a,73bを賦形するタイミングは、ずれていてもよく、例えば、コア材溶着工程の後に樹脂シート73bを賦形したり、型締め工程において樹脂シート73bを賦形したりしてもよい。
賦形工程後、型閉じ工程前に、オス型突起71eをスライド移動させて金型71内に収容させることが好ましい。これによってオス型突起71eが金型72に干渉することが抑止される。オス型突起71eのスライド移動は、コア材溶着工程の前に行うことが好ましい。これによって、保持装置13とオス型突起71eの干渉を防ぐことができる。
・コア材溶着工程
コア材溶着工程では、コア材3を樹脂シート73aに溶着させる。コア材3は、挿入装置9を樹脂シート73aに向かって移動させることによって、樹脂シート73aに溶着させることができる。コア材3を樹脂シート73aに溶着させた後、挿入装置9を金型71,72の移動軌跡外の位置に移動させる
コア材3を樹脂シート73a,73bの間に配置するタイミングは限定されず、垂下工程又は賦形工程において樹脂シート73a,73bの間に配置してもよい。また、コア材3を樹脂シート73bに先に溶着させてもよい。
・型閉じ工程
型閉じ工程では、金型71,72を図20中の矢印C1,C2の方向に移動させることによって、金型71,72を閉じる。これにより、突起71f1及び71g1に対応する部位において樹脂シート73a,73bが圧縮及び溶着されて図21に示す成形体26が形成される。
<第1切断工程の詳細>
図19、図21及び図22を用いて、第1切断工程について説明する。
成形工程後に金型71,72を開く前の状態では、成形体本体26aが金型71の本体部71fに係合されており、大バリ26bが金型71の可動部71gに設けられた突起71g1に係合されている。この状態で、図22Aに示すように、可動部71gの下側が本体部71fから離れるように傾斜させると、切断ライン26cの左ライン26cl及び右ライン26crに沿って成形体26が下側から裂けるように切断され始める。次に、図22Bに示すように、可動部71gの上側が本体部71fから離れるように、可動部71gを移動させると、成形体26の裂けが上方に向かって進行し、第1切断工程が完了する。
2−5.成形体取り出し工程
成形体取り出し工程では、図23に示すように、下バリ挟持装置78の挟持部材78a,78bで下バリ26bbを挟持した状態で、挟持装置12を用いて、成形体26を金型71,72から取り出して、保持装置13にまで移送する。
挟持装置12は、図示しない駆動機構によって駆動可能に構成されている。図23に示すように、挟持装置12は、金型71,72が閉じた状態で、金型71,72の上方において成形体26を挟持する。言い換えると、挟持装置12は、成形体26の上バリ26buを挟持する。この状態で、図24に示すように、金型71,72を開く。この際、成形体26が金型71,72の何れかに嵌ってしまう虞があるが、本実施形態では、下バリ挟持装置78が下バリ26bbを挟持しているので、成形体26が金型71,72に嵌まることなく、スムーズに金型71,72から離脱する。その後、挟持装置12は、成形体26を保持装置13に向かって移動させる。図21及び図24Bに示すように、成形体26は、切断ライン26cの左ライン26cl及び右ライン26crに沿って切断されている。一方、成形体26は、切断ライン26cの上ライン26cu及び下ライン26cbに沿って切断されていない。上ライン26cu及び下ライン26cbの何れかに沿って成形体26が切断されていると、成形体本体26aが大バリ26bに対して揺れやすくなって、扱いにくくなるが、本実施形態では、この時点では、左ライン26cl及び右ライン26crのみに沿って成形体26が切断されているので、成形体26の扱いが容易である。
2−6.保持工程
保持工程では、成形体26を保持装置13に保持させる。
<保持装置13の構成>
図25に示すように、保持装置13は、保持台13bと、回動機構13cと、保持機構13eを備える。図3に示すように、回動機構13cは、搬送台13d上に固定されており、搬送台13dは、搬送ライン13aに沿って移動可能に構成されている。
回動機構13cは、ベース13c1と、第1回転部材13c2と、第2回転部材13c3を備える。回動機構13cは、第1及び第2回動機構を備える。第1回転部材13c2は、ベース13c1に対して、Y軸に平行な第1回転軸13c4を中心に回転する(第1回動機構)。第2回転部材13c3は、第1回転部材13c2に対して、第1回転軸13c4に直交する第2回転軸13c5を中心に回転する(第2回動機構)。回動機構13cは、例えば、二軸ロボットによって構成される。保持台13bは、第2回転部材13c3に連結されている。このため、回動機構13cを作動させて保持台13bを回動させることができる。
保持台13bは、基台13b1と、一対の連結部材13b2と、一対のアーム13b3を備える。基台13b1とアーム13b3は、連結部材13b2を介して連結される。基台13b1は、一対の連結部材13b2の間に配置される。各連結部材13b2にアーム13b3が連結される。連結部材13b2は、回転軸13b4を中心に、基台13b1に対して回動可能に構成されている。アーム13b3は、回転軸13b5を中心に、連結部材13b2に対して回動可能に構成されている。このため、アーム13b3は、基台13b1に対して回動可能に構成されている。
保持台13bは、保持面13fを備え、保持面13f上に成形体26を保持する。図34に示すように、基台13b1と、連結部材13b2と、アーム13b3の保持面をそれぞれ保持面13f1,13f2,13f3と称する。
保持台13bの状態は、平面状態、折り畳み状態、バリ排出状態の間を推移する。平面状態では、保持面13f1,13f2,13f3が面一になっている。折り畳み状態は、図33B及び図34Aに示すように、連結部材13b2が基台13b1に対して回動し、かつアーム13b3が連結部材13b2に対して回動した状態であり、大バリ26bの折り畳みを行う際に保持台13bを折り畳み状態にする。バリ排出状態は、図34Dに示すように、保持面13f1,13f2が面一であり、アーム13b3が連結部材13b2に対して回動した状態であり、大バリ26bを折り畳んだ後に、バリ投入装置17に向けて排出する際に保持台13bをバリ排出状態にする。
保持機構13eは、ベース13e1と、ロッド13e2と、押さえ部13e3を備える。押さえ部13e3と保持台13bで成形体26を挟持することによって成形体26を保持可能に構成される。ベース13e1は、保持台13bに固定されている。ロッド13e2は、保持面13fに垂直に延びるように配置され、かつベース13e1及び保持面13fからの突出量(つまり、ロッド13e2の伸縮)が調節可能に構成されている。押さえ部13e3は、ロッド13e2に固定されている。このため、押さえ部13e3と保持面13fの間の距離が調節可能になっている。また、ロッド13e2は、自身の中心軸を中心に、ベース13e1に対して回転可能になっている。このため、押さえ部13e3は、ロッド13e2を中心に回動可能に構成されている。
保持機構13eは、ロッド13e2の伸縮と押さえ部13e3の回動によって、待機状態と、準備状態と、重なり状態と、押さえ状態の切り替えを行うことができる。待機状態及び準備状態では、押さえ部13e3は、保持面13fに垂直な方向から保持面13fを見たときに(以下、「保持面視で」と表記)押さえ部13e3が保持面13fに重ならないように配置される。待機状態では、ロッド13e2が縮んだ縮み状態になっている。準備状態では、縮み状態よりもロッド13e2が伸びた伸び状態になっている。重なり状態及び押さえ状態では、保持面視で押さえ部13e3が保持面13fに重なるように配置される。重なり状態は、ロッド13e2が伸び状態になっていて、押さえ部13e3が成形体26を押さえていない状態であり、押さえ状態は、重なり状態からロッド13e2を縮めて、押さえ部13e3で成形体26を押さえた状態である。
図26に示すように、待機状態では、ロッド13e2及び押さえ部13e3の上面13e21,13e31の高さが保持面13fよりも低くなっている。より具体的には、基台13b1に設けられた保持機構13eのロッド13e2及び押さえ部13e3の上面13e21,13e31の高さは、保持面13f1よりも低くなっており、アーム13b3に設けられた保持機構13eのロッド13e2及び押さえ部13e3の上面13e21,13e31の高さは、保持面13f3よりも低くなっている。このような構成によれば、大バリ26bの折り畳みを行う際に保持機構13eと大バリ26bの干渉が抑止される。
成形体26を押さえるときは、保持機構13eの状態を準備状態、重なり状態、押さえ状態の順に推移させる。成形体26の押さえを解除するときは、保持機構13eの状態を押さえ状態、重なり状態、準備状態の順に推移させる。必要に応じて、準備状態から待機状態に、又はその逆に推移させてもよい。このような方法で成形体26の押さえ及び押さえ解除を行うことによって、成形体26を適切に保持することができる。
保持機構13eは、上保持機構13euと、中央保持機構13ecと、下保持機構13ebに分類される。上保持機構13eu及び下保持機構13ebは、それぞれ、図25に示すように保持面13fが立設した状態での中央保持機構13ecの上側及び下側に配置される。中央保持機構13ecは、基台13b1に設けられる。上保持機構13eu及び下保持機構13ebは、アーム13b3に設けられる。
図21に示すように、大バリ26bを上バリ26buと、中央バリ26bcと、下バリ26bbに区分すると、図28Aに示すように、上保持機構13eu、中央保持機構13ec、及び下保持機構13ebは、それぞれ、上バリ26bu、中央バリ26bc、及び下バリ26bbを保持する。中央保持機構13ecは、成形体本体26aの分離前には成形体本体26aを保持する。
中央バリ26bcは、全体又は大部分が金型71,72で挟まれて形成されるので、厚さが大きくなりにくい。下バリ26bbは、樹脂シート73a,73bが金型71,72の下方にまで延びた部分を含み、この部分は、不定形であり、かつ樹脂シート73a,73bの賦形時に樹脂シート73a,73bを金型71,72に向けて引っ張るので、厚さ(言い換えると、樹脂シート73a,73bの距離)が大きくなりやすい。このため、下保持機構13ebのアーム13b3が下バリ26bbに干渉することを避けるべく、図25Aに示すように、下保持機構13ebの押さえ部13e3を中央保持機構13ecの押さえ部13e3よりも短くしている。
また、上バリ26buも金型71,72で挟まれていない部分を含むので、厚さが大きくなりやすい。但し、上バリ26buは、挟持装置12に挟まれているので、下バリ26bbのように不定形にはなりにくい。このため、上保持機構13euの押さえ部13e3は、中央保持機構13ecの押さえ部13e3と同じ長さであってもよく、これよりも短くしてもよい。
<成形体26の保持方法>
まず、図27Aに示すように、保持台13bを平面状態にし、保持面13fが成形体26と略平行になるように保持面13fを立設させ、全ての保持機構13eを準備状態にする。この状態で成形体26を保持面13fに近づける。
成形体26が中央保持機構13ecの押さえ部13e3よりも保持面13fに近い位置にある状態で、押さえ部13e3を回動させることによって中央保持機構13ecを重なり状態にし、さらに、中央保持機構13ecのロッド13e2を縮めて押さえ状態にすることによって、押さえ部13e3で成形体26を押さえて、図27Bに示す状態にする。この時点では、上保持機構13eu及び下保持機構13ebは、準備状態のままである。
次に、上保持機構13eu及び下保持機構13ebを重なり状態、押さえ状態の順に推移させることによって、図28Aに示す状態にする。この時点では、全ての保持機構13eによって成形体26が保持されている。
ところで、重なり状態での、中央保持機構13ecのロッド13e2の長さは、上保持機構13eu及び下保持機構13ebのロッド13e2の長さよりも長い。このように構成することによって、成形体26が保持面13fからある程度離れている場合でも、成形体26を保持面13fに押し付けることができる。一方、上保持機構13eu及び下保持機構13ebは、中央保持機構13ecが成形体26を保持面13fに押し付けている状態で作動を開始するので、ロッド13e2を長くする必要がない。従って、上保持機構13eu及び下保持機構13ebについては、重なり状態でのロッド13e2を短くすることによって動作に必要な時間を短縮している。
次に、挟持装置12を成形体26から離脱させた後に、ベース13c1に対して第1回転部材13c2を回転させることによって、保持台13bを回転させて、図29に示すように、保持面13fが水平になった第1水平状態とする。このように、保持工程から、後述する分離工程への移行の際に、回動機構13c(より詳しくは第1回動機構)によって、保持台13bが回動される。また、この際に、回動機構13cを固定している搬送台13dを搬送ライン13aに沿ってバリ投入装置17に近づく方向(+X方向)に移動させて位置調整を行っている。
ところで、図28Aの状態で挟持装置12を離脱させると、上バリ26buが重力で曲がって成形体本体26aに重なってしまう場合がある。このような状態になると、後述する分離工程を行うのが困難であるという問題がある。
そこで、本実施形態では、図28Aの状態から図29の状態に推移する間に、図28Bに示すように、上バリ26buが低くなるように保持台13bを傾斜させて上バリ26buを成形体本体26aから払いのける払いのけ工程を行っている。
次に、図31Aに示すように、第1回転部材13c2に対して第2回転部材13c3を90度回転させることによって、保持台13bを水平面内で回転させて、第2水平状態とする。第2水平状態にする目的は、マニピュレータ6による第2切断工程を行う際にマニピュレータ6に設けられたヘッド27の移動方向を搬送ライン13aの搬送方向に一致させることによってヘッド27の移動のために確保するスペースを小さくすることと、後述するバリ排出工程をスムーズに行うことである。
2−6.分離工程
分離工程では、成形体26から成形体本体26aを分離して、保持台13b上に大バリ26bを残す。分離工程は、第2切断工程と、搬送工程を備える。この工程は、マニピュレータ6を用いて行うことができる。
<マニピュレータ6の構成>
マニピュレータ6は、図30に示すヘッド27を先端に備える。図30に示すように、ヘッド27は、ベース27aと、吸着パッド27bと、撮像部27cと、カッター27dを備える。各部材は、ベース27aによって保持される。
吸着パッド27bは、分離後の成形体本体26aを吸着保持するために用いられる。吸着パッド27bは、ベース27aからの突出量が調整可能に構成されている。吸着パッド27bは、成形体本体26aの保持に必要な数を設ければよく、本実施形態では、6つ設けられている。吸着パッド27bは、ヘッド24の吸着パッド24bと同様に蛇腹形状になっており、吸着パッド27bが吸着する領域に高低差があっても全ての吸着パッド24bで成形体本体26aを確実に吸着することができる。
撮像部27cは、成形体本体26aを撮像して成形体本体26aに設けられた識別形状26g(図31Bを参照)の位置を認識する機能を有する。カッター27dは、上ライン26cu及び下ライン26cbに沿って成形体26を切断するために用いられる。カッター27dは、ベース27aからの突出量が調整可能に構成されている。識別形状26gは、例えば、成形体本体26aに設けられた特徴的な凹凸構造である。
<第2切断工程>
第2切断工程は、図21に示す上ライン26cu及び下ライン26cbに沿って成形体26を切断して、成形体26を成形体本体26aと大バリ26bに分離することによって行う。
保持台13b上では成形体26は正確には位置決めされていないので、上ライン26cu及び下ライン26cbの正確な位置が決まっていない。そこで、撮像部27cが識別形状26gの位置を認識し、認識した位置に基づいて上ライン26cu及び下ライン26cbの位置を決定し、図31Bに示すように、決定した上ライン26cu及び下ライン26cbに沿ってカッター27dを移動させることによって第2切断工程を行っている。なお、上ライン26cu及び下ライン26cbの何れかが第1切断工程で切断されていると、大バリ26bが成形体本体26aに重なりやすくなり、この場合、識別形状26gの位置の認識が困難になる虞があるが、本実施形態では、上ライン26cu及び下ライン26cbのどちらも第1切断工程で切断されていないので、そのような問題が発生しない。
また、上ライン26cu及び下ライン26cbの一方に沿った切断を行った後に、保持台13bを水平面内で180度回転させて、上ライン26cu及び下ライン26cbの他方に沿った切断を行ってもよい。この場合、ヘッド27の移動量が少なくなるので、狭いスペースでの作業が可能になる。
<搬送工程>
搬送工程は、吸着パッド27bで成形体本体26aを吸着保持してコンベア28に搬送することによって行う。中央保持機構13ecが押さえ状態になっていると、成形体本体26aを搬送することができないので、図32に示すように、予め中央保持機構13ecを準備状態又は待機状態にした上で搬送工程を行う。成形体本体26aを搬送した後に、中央保持機構13ecを押さえ状態にして、押さえ部13e3で中央バリ26bcを押さえる。中央保持機構13ecは、搬送工程の前までは、押さえ部13e3で成形体本体26aを押さえており、搬送工程後は、押さえ部13e3で中央バリ26bcを押さえる。成形体本体26aと中央バリ26bcは厚さが異なっており、このような厚さが異なる2種類の部材を適切に押さえることを可能にするために、中央保持機構13ecを構成するクランプシリンダの下限リミットスイッチを作動させないようにしている。
2−7.バリ処理工程
バリ処理工程は、分離工程において保持台13b上に残された大バリ26bの処理を行う。バリ処理工程は、折り畳み工程と、排出工程と、上昇工程と、投入工程を備える。
<折り畳み工程>
折り畳み工程では、大バリ26bを扱いやすいように、保持台13b上に載置された大バリ26bを折り畳む。折り畳み工程は、予備畳み工程と、戻し工程と、本畳み工程を備える。折り畳み工程の開始時点において、大バリ26bは、基台13b1と、一対の連結部材13b2と、一対のアーム13b3をまたがるように載置されている。
予備畳み工程では、保持機構13e(図33〜図35では不図示)で大バリ26bを保持した状態で、連結部材13b2及びアーム13b3をそれぞれ回動させることによって保持台13bを折り畳み状態とする。これによって、図33Bに示すように、大バリ26bが折り畳まれて、大バリ26bに折り目26hが形成される。図34Aに示すように、折り畳み状態での基台13b1の保持面13f1とアーム13b3の保持面13f3の間の角度αは、例えば、3〜45度であり、8〜20度が好ましい。この角度αは、具体的には例えば、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、15、20、25、30、35、40、45度であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。基台13b1の保持面13f1と連結部材13b2の保持面13f2の間の角度βは、70〜110度が好ましく、80〜100度がさらに好ましい。この角度βは、具体的には例えば、70、75、80、85、90、95、100、105、110度であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。本実施形態では、角度αが13度であり、角度βが90度である。
アーム13b3のみを回動させて大バリ26bの折り畳みを行うことも可能であるが、連結部材13b2とアーム13b3の両方を回動させることによって角度αを小さくしやすい。
予備畳み工程では、大バリ26bに折り目26hが形成されていない状態で連結部材13b2及びアーム13b3を回動させる。このため、大バリ26bを保持台13bに固定しない状態で連結部材13b2及びアーム13b3を回動させると、大バリ26bが折り畳まれずにアーム13b3によって持ち上げられてしまって大バリ26bが適切に折り畳まれない虞がある。そこで、予備畳み工程では、保持機構13eで大バリ26bを保持した状態で、連結部材13b2及びアーム13b3をそれぞれ回動させている。
また、少なくとも1箇所の保持機構13eで大バリ26bを保持してもよいが、上保持機構13eu、中央保持機構13ec、及び下保持機構13ebによって、上バリ26bu、中央バリ26bc、及び下バリ26bbを保持することが好ましい。この場合、大バリ26bがアーム13b3によって持ち上げられてしまう虞がさらに低減される。
戻し工程では、予備畳み工程とは逆方向に連結部材13b2及びアーム13b3を回動させて、角度αを大きくする。好ましくは、戻し工程では、角度αが180度になるまで連結部材13b2及びアーム13b3を回動させる。この工程は、保持機構13eで大バリ26bを保持した状態で行われ、アーム13b3の回動に伴って、折り畳まれた大バリ26bが展開される。
本畳み工程では、保持機構13eによる大バリ26bの保持を解除した状態で、連結部材13b2及びアーム13b3をそれぞれ回動させることによって保持台13bを折り畳み状態とする。戻し工程を行っているので、保持機構13eによる大バリ26bの保持を解除しやすい。また、戻し工程で大バリ26bを展開した後に、予備畳み工程で形成した折り目26hの位置で大バリ26bを折り畳むので、大バリ26bの折り目26hがより顕著になって、大バリ26bが折り畳まれていない状態に復元されにくくなる。本畳み工程では、保持機構13eは待機状態にすることが好ましい。この場合、保持機構13eと大バリ26bの干渉が回避可能である。
本畳み工程での角度α及びβは、予備畳み工程と同じであってもよく、予備畳み工程よりも小さくしてもよい。本畳み工程では、保持機構13eによる大バリ26bの保持を解除した状態で折り畳みを行うので、角度αを小さくしやすい。
大バリ26bを折り畳む際には、上バリ26bu側の連結部材13b2及びアーム13b3と、下バリ26bb側の連結部材13b2及びアーム13b3は、同時に回動させてもよく、順に回動させてもよい。例えば、上バリ26bu側の連結部材13b2及びアーム13b3を図34Aに示すように回動させた後に戻し工程を行った後に、下バリ26bb側の連結部材13b2及びアーム13b3を図34Aに示すように回動させた後に戻し工程を行ってもよい。
上バリ26bu側の連結部材13b2及びアーム13b3と、下バリ26bb側の連結部材13b2及びアーム13b3は、対称に回動させてもよく、非対称に回動させてもよい。例えば、図34Bの例では、左側については、基台13b1に対して連結部材13b2を回動させずに、連結部材13b2に対してアーム13b3を回動させ、右側については、基台13b1に対して連結部材13b2を回動させ、連結部材13b2に対してアーム13b3を回動させていない。この場合、左右で大バリ26bに形成される折り目26hの位置が異なり、左側の折り目26hから大バリ26bの左端までの距離は、右側の折り目26hから大バリ26bの右端までの距離よりも短いので、左側の折り目26hで大バリ26bを先に折り畳み、その後、右側の折り目26hで大バリ26bを折り畳むことによって、折り畳まれた大バリ26bがきれいにまとまりやすい。
大バリ26bに折り目26hが形成されやすくするために、金型71,72に突起を設けて、折り目26hが形成される位置の樹脂シートを圧縮して肉厚を薄くしてもよい。
図34Cに示すように、下バリ26bb側のアーム13b3には、下バリ26bbに適合した下バリプレート13gを装着してもよく、上バリ26bu側のアーム13b3には、上バリ26buに適合した上バリプレート13hを装着してもよい。この場合、大バリ26bが保持台13bからはみ出す場合でも、大バリ26bを安定して保持及び折り畳みすることができる。
<排出工程>
排出工程では、保持装置13からバリ投入装置17に向けて大バリ26bが排出される。
図35に示すように、バリ投入装置17は、大バリ26bを受け止めるバリ受け17aと、これを囲む囲い17bを備える。バリ受け17aは、底壁17a1と、底壁17a1から立ち上がる一対の側壁17a2を備える。囲い17bは、奥壁17b1と、奥壁17b1に垂直な一対の側壁17b2を備える。側壁17a2は、側壁17b2に沿って設けられる。奥壁17b1は、保持台13bから見て、バリ受け17aの奥側に配置される。奥壁17b1によって、バリ受け17a上の大バリ26bがバリ受け17aの奥側に落下しないようになっている。
排出工程では、保持台13bを傾けることによって保持台13b上に載置された大バリ26bを滑らせてバリ受け17aに向かって排出する。このように、分離工程から排出工程への移行の際に、回動機構13c(より詳しくは第1回動機構)によって、保持台13bが回動される。
保持台13bが折り畳み状態になっていると大バリ26bと保持台13bの摩擦が大きいので、保持台13bを傾けても大バリ26bが滑りにくい。このため、排出工程に先立って、角度α,βが大きくなるように連結部材13b2とアーム13b3との少なくとも一方を回動させて保持台13bを図34D及び図35に示すバリ排出状態にすることが好ましい。これによって、大バリ26bを保持台13bから滑らせやすくなる。なお、本実施形態では、バリ排出状態では、角度αが103度であり、角度βが180度である。
ところで、保持台13b上にカッター27dで成形体26の切断する際の逃げのための凹部があると、大バリ26bが凹部に引っ掛かる虞があるが、本実施形態では、そのような凹部が保持台13bに設けられていないので、大バリ26bが引っ掛かることがない。
保持台13bとバリ受け17aの間には隙間があるので、大バリ26bをバリ受け17aに移動させる際に、上記隙間から大バリ26bが落下する虞がある。このような落下を防ぐために、図35に示すように、排出の際に、保持台13b側が高くなるようにバリ受け17aを傾斜させている。この場合、バリ受け17aに移動した大バリ26bが速やかにバリ受け17aの奥側に滑るので、バリ受け17aの手前側から大バリ26bが落下することを防ぐことができる。また、バリ受け17aの奥側には、奥壁17b1があるので、バリ受け17aの奥側から大バリ26bが落下することも防ぐことができる。大バリ26bがバリ受け17aに移動したかどうかは、保持台13bやバリ受け17aに設けたセンサで検知することができる。
<上昇工程>
図36に示すように、奥壁17b1には、排出工程でのバリ受け17aの位置よりも高い位置に、粉砕機18への投入口17b11が設けられている。上昇工程では、バリ受け17aを投入口17b11に向けて上昇させる。バリ受け17aは、リフターによって略垂直方向に上昇する。粉砕機18の投入口が高い位置にある場合、コンベアを用いてバリを投入口まで搬送するには広いスペースが必要であるが、本実施形態では、バリ受け17aを略垂直方向に上昇させることによって、狭いスペースで大バリ26bを粉砕機18に投入することを可能にしている。
この上昇工程はバリ受け17aを傾斜させたまま行うこともできるが、その場合、大バリ26bが常に奥壁17b1と擦れていることになり、奥壁17b1を摩耗させてしまう。このような摩耗を抑制すべく、図36に示すように、上昇工程は、バリ受け17aを水平にして行うことが好ましい。
また、この上昇工程の間に大バリ26bを冷却することができる。これによって、粉砕機18に投入される大バリ26bの温度が下がって、粉砕機18の劣化が抑制される。冷却は、大バリ26bに風を吹き付けることによって行うことができる。通気性を良くするために、バリ投入装置17は、大バリ26bの引っかかりが懸念されない部位をメッシュ構造としてもよい。
また、この上昇工程をゆっくりと行うことによって、分離工程後に、大バリ26bが粉砕機18に投入されるまでの時間を長くすることができる。これによって、後述する本体処理工程に含まれる検査工程において、成形体本体26aに表皮材4が存在していなかったり、カッター27dが折れたりしたことが検出されたときに、大バリ26bが粉砕機18に投入される前にバリ投入装置17を停止させることが可能になる。このような観点から、上昇工程は、検査工程よりも長い時間をかけて行うことが好ましい。また、次のサイクルで発生した大バリ26bがバリ受け17aに向かって排出される前にバリ受け17aを低い位置に戻す必要があるので、上昇工程の時間は、0.9サイクル時間以下が好ましく、0.8サイクル時間以下がさらに好ましい。
<投入工程>
投入工程では、バリ受け17aを投入口17b11にまで上昇させた後に、バリ受け17aを傾斜させて投入口17b11を通じて大バリ26bを粉砕機18に投入する。粉砕機18では、大バリ26bを粉砕して、再生原料を生成する。
2−8.本体処理工程
本体処理工程では、成形体本体26aに対して、検査工程と、プレス工程と、重ね置き工程と、後工程を行う。図37に示すように、検査工程と、プレス工程と、重ね置き工程は、それぞれ、検査装置14と、プレス装置15と、重ね置き装置16によって実施される。成形体本体26aは、コンベア28及び送り装置29を用いて、搬送される。図37A及び図37Cでは、検査装置14の上方において、成形体本体26aがコンベア28上に載置されており、かつ重ね置き装置16上には、前のサイクルで製造された成形体本体26aが載置されている。
コンベア28は、例えばローラコンベアである。送り装置29は、ベース29aと、ロッド29bと、先端部29cを備える。ロッド29bは、ベース29aからの突出量が調節可能に構成されている。先端部29cは、ロッド29bの先端に固定されている。成形体本体26aをコンベア28上に載置した状態で、ロッド29bを伸ばすことによって、先端部29cで成形体本体26aの側面を押すことによって成形体本体26aを移動させることができる。なお、送り装置29を用いる代わりに、コンベア28自体を駆動して成形体本体26aを移動させるように構成してもよい。また、プレス装置15内にはコンベア28が通っておらず、プレス装置15内では、成形体本体26aは、図39に示す下壁15a上を滑るように移動する。
<検査工程>
検査工程では、検査装置14を用いて、コンベア28上に搬送された成形体本体26aの検査を行う。ここでは、重量検査及び表皮材ズレ検査を行う。
図38A〜図38Bに示すように、検査装置14は、秤量台14aと、秤量装置14bと、センサ14cと、昇降装置14dを備える。昇降装置14dは、ベース14d1と、ロッド14d2を備える。ロッド14d2は、ベース14d1からの突出量が調節可能に構成されている。秤量装置14bは、ロッド14d2に固定されている。秤量台14aは、秤量装置14bに固定されている。秤量装置14bは、秤量台14a上に載置された物体の重量を測定することができる。センサ14cは、秤量台14aに固定されている。センサ14cは、成形体本体26aの右上及び左上近傍の反射率を測定可能に構成されている。
検査装置14は、待機時には、図38Bに示すように、秤量台14aの上面がコンベア28の上面(成形体本体26aがコンベア28に当接する面)よりも低くなっている。この状態では、秤量装置14bは、成形体本体26aの重量を測定できない。
検査装置14は、検査時には、図38Cに示すように、秤量台14aを上昇させて秤量台14aの上面で成形体本体26aを支持するようにする。この状態では、秤量装置14bは、成形体本体26aの重量を測定することができる。
また、成形体本体26aは、表皮材4が下側になるように載置されており、センサ14cは、反射率の測定を通じて、成形体本体26aの右上及び左上近傍に表皮材4が存在しているかどうかを検知することができる。右上と左上の何れか一方のみにおいて、表皮材4の不存在が検出された場合は、成形体本体26aが不良品であるとして、コンベア28から除去する。一方、右上と左上の両方において表皮材4が存在していない場合には、表皮材4が落下して大バリ26bに付着している虞がある。表皮材4が粉砕機18に投入されてしまうと再生原料の品質が低下するので、表皮材4が大バリ26bに付着していないことが確認されるまで、バリ投入装置17を停止させる。
検査工程においては、カッター27dが折れていないかどうかの検査を行ってもよい。この検査は、カッター27dの長さが基準値以上であるかどうかを確認することによって行うことができる。カッター27dの長さが基準値未満である場合には、カッター27dが折れているか、カッター27dが摩耗して短くなった虞がある。そこで、このような場合には、カッター27dの折れた部分が粉砕機18に投入されないように、バリ投入装置17を停止させることができる。
検査工程の後、図39Aに示すように、秤量台14aを下げて成形体本体26aをコンベア28上に載置し、その状態で先端部29cで成形体本体26aの側面を押すことによって、成形体本体26aをプレス装置15に向かって移動させる。
<プレス工程>
プレス工程では、プレス装置15を用いて、成形体本体26aをプレスして成形体本体26aの平面性を向上させる。図39に示すように、プレス装置15は、下壁15aと、上壁15bと、加圧装置15cを備える。加圧装置15cは、ベース15c1と、ロッド15c2を備える。ロッド15c2は、ベース15c1からの突出量が調節可能に構成されている。下壁15aと上壁15bの間に成形体本体26aを配置した状態でロッド15c2を伸ばして上壁15bを成形体本体26aに押し付けることによって、プレス工程を実施することができる。
プレス工程の後、上壁15bを上昇させ、その後、先端部29cで成形体本体26aの側面を押すことによって、成形体本体26aを重ね置き装置16に向かって移動させる。
<重ね置き工程>
重ね置き工程では、重ね置き装置16を用いて、複数の成形体本体26aの重ね置きを行う。図40に示すように、重ね置き装置16は、一対のシリンダユニット16aを備える。各シリンダユニット16aは、第1ベース16a1と、第1ロッド16a2と、第2ベース16a3と、第2ロッド16a4と、スタックガイド16a5を備える。第1ベース16a1は、図示しない部材に固定されている。第1ロッド16a2は、コンベア28の幅方向に延び、第1ベース16a1から突出量が調整可能になっている。第2ベース16a3は、第1ロッド16a2に固定されている。第2ロッド16a4は、高さ方向に延び、第2ベース16a3から突出量が調整可能になっている。スタックガイド16a5は、第2ロッド16a4に固定されている。このような構成によって、スタックガイド16a5は、上下方向及びコンベア28の幅方向に移動可能になっている。
図39Bの状態では、スタックガイド16a5が上昇位置にあり、以前のサイクルで製造された成形体本体26aがスタックガイド16a5上に載置されている。この状態では、スタックガイド16a5の下面とコンベア28の間には、成形体本体26aの厚さ以上の隙間が空いている。プレス工程の後の成形体本体26aは、先端部29cによって押されることによって、図40に示すように、スタックガイド16a5の下面とコンベア28の間の隙間に収容される。図40の2枚の成形体本体26aは、スタックガイド16a5によって離間されており、この時点では、重ね置きされていない。
図40の状態から一対のスタックガイド16a5の間の幅を成形体本体26aの幅以上に広げた状態を図41Aに示す。この状態では、スタックガイド16a5上に載置されていた成形体本体26aが下側の成形体本体26a上に落下して重ね置きされている。
図41Aの状態から一対のスタックガイド16a5を下降させると共に、その間の間隔を狭めた状態を図41Bに示す。この状態からスタックガイド16a5を上昇させると、2枚の成形体本体26aがスタックガイド16a5によって持ち上げられる。スタックガイド16a5の下面とコンベア28の間には、成形体本体26aの厚さ以上の隙間が設けられ、この隙間に次サイクルで形成される成形体本体26aが収容される。
以上の工程を繰り返し行うことによって、スタックガイド16a5上に複数の成形体本体26aを重ね置きすることができる。
<後工程>
後工程では、スタックガイド16a5上の成形体本体26aを一枚ずつ取り出し、小バリ26eを除去すると共に、パーティングラインPLに残留している細かなバリを除去することによって、樹脂製パネル1を得る。この工程は、オペレーター21が実施することができる。
1:樹脂製パネル、2:樹脂成形体、3:コア材、3a:基体、3a1:凹部、3b:基体、3b1:凹部、3c:補強部材、3c1:上壁、3c11:突起、3c2:下壁、3c21:突起、3c3:柱部、4:表皮材、5:第1マニピュレータ、5a:搬送台、6:第2マニピュレータ、6a:載置台、7:部材供給ライン、8:位置決め装置、8a:位置決め台、8b:係止部、8b1:第1係止部、8b2:第2係止部、8c:回動機構、8c1:ベース、8c2:第1回転部材、8c3:第2回転部材、8c4:第1回転軸、8c5:第2回転軸、8d:台座、9:挿入装置、9a:ベース、9b:吸着パッド、9c:メス型保持部、9c1:メス型突起、9c11:軸部、9c12:膨径部、9c13:凹部、9c2:筒部、9c3:ベース、10:成形機、
12:挟持装置、13:保持装置、13a:搬送ライン、13b:保持台、13b1:基台、13b2:連結部材、13b3:アーム、13b4:回転軸、13b5:回転軸、13c:回動機構、13c1:ベース、13c2:第1回転部材、13c3:第2回転部材、13c4:第1回転軸、13c5:第2回転軸、13d:搬送台、13e:保持機構、13e1:ベース、13e2:ロッド、13e3:押さえ部、13eb:下保持機構、13ec:中央保持機構、13eu:上保持機構、13f:保持面、13f1:保持面、13f2:保持面、13f3:保持面、13g:下バリプレート、13h:上バリプレート、14:検査装置、14a:秤量台、14b:秤量装置、14c:センサ、14d:昇降装置、14d1:ベース、14d2:ロッド、15:プレス装置、15a:下壁、15b:上壁、15c:加圧装置、15c1:ベース、15c2:ロッド、16:重ね置き装置、16a:シリンダユニット、16a1:第1ベース、16a2:第1ロッド、16a3:第2ベース、16a4:第2ロッド、16a5:スタックガイド、17:バリ投入装置、17a:バリ受け、17a1:底壁、17a2:側壁、17b:囲い、17b1:奥壁、17b11:投入口、17b2:側壁、18:粉砕機、
20:製造システム、21:オペレーター、22:コア材搬送台、23:表皮材搬送台、24:ヘッド、24a:ベース、24a1:部材装着面、24b:吸着パッド、24b1:吸着面、24c:ニードルグリッパ、24d:オス型保持部、24d1:オス型突起、24d11:軸部、24d12:膨径部、24d2:筒部、24d3:ベース、24e:補強部材位置決め機構、24e1:第1ベース、24e2:第1ロッド、24e3:第2ベース、24e4:第2ロッド、25:センサ、26:成形体、26a:成形体本体、26b:大バリ、26bb:下バリ、26bc:中央バリ、26bu:上バリ、26c:切断ライン、26cb:下ライン、26cl:左ライン、26cr:右ライン、26cu:上ライン、26d:成形品、26e:小バリ、26f:パーティングライン、26fb:下ライン、26fl:左ライン、26fr:右ライン、26fu:上ライン、26g:識別形状、26h:折り目、27:ヘッド、27a:ベース、27b:吸着パッド、27c:撮像部、27d:カッター、28:コンベア、29:送り装置、29a:ベース、29b:ロッド、29c:先端部、
61:原料樹脂、61a:溶融樹脂、62:ホッパー、63:押出機、63a:シリンダ、64:シート形成装置、67:アキュームレータ、67a:シリンダ、67b:ピストン、68:Tダイ、
71:第1金型、71b:内面、71d:ピンチオフ部、71e:オス型突起、71f:本体部、71f1:突起、71f1l:左ライン突起、71f1r:右ライン突起、71g:可動部、71g1:突起、72:第2金型、72b:内面、72d:ピンチオフ部、73a:第1樹脂シート、73b:第2樹脂シート、75:連結管、77:連結管、78:下バリ挟持装置
PL:パーティングライン

Claims (4)

  1. 構造体の製造方法であって、
    排出工程を備え、
    前記排出工程では、保持台を傾けることによって前記保持台上に載置されたバリを滑らせてバリ受けに向かって排出し、
    前記排出の際に、前記バリ受けは、前記保持台側が高くなるように傾斜している、方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、
    前記保持台から見て前記バリ受けの奥側には前記バリがバリ受けから落下することを防ぐ奥壁が設けられている、方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の方法であって、
    上昇工程を備え、
    前記上昇工程では、前記バリ受けを水平にした状態で前記バリ受けを上昇させる、方法。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか1つに記載の方法であって、
    前記上昇工程後に投入工程を備え、
    前記投入工程では、前記バリ受けを傾けることによって前記バリ受け上の前記バリを粉砕機に投入する、方法。
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