JP2020018570A - 椅子 - Google Patents

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Abstract

【課題】シンプルで美観に優れつつ機能的にも優れた椅子を提供する。【解決手段】背もたれ2は背インナーシェル10を備えており、背インナーシェル10のうち下部の左右側面に、横向きに開口した凹所16が形成されている。凹所16に、背用傾動ユニット12を内蔵している。背用傾動ユニット12は、背インナーシェル10に固定されたアウターブラケット13と、背支柱7に横向きボルト26で固定されたインナーブラケット14とを備えており、両者は枢支ピン17で連結されている。枢支ピン17は、背支柱7に形成した軸受け溝25に抜け不能に嵌まっている。アウターブラケット13の後傾動は、ばねによって弾性的に支持される。背用傾動ユニット12は背もたれ2の肉厚部に内蔵されているため、シンプルな外観とロッキング機能とを両立させている。【選択図】図4

Description

本願発明は、左右の背支柱に背もたれが後傾可能に連結された椅子に関するものである。
椅子において、背もたれがばね手段に抗して後傾するものは広く使用されている。この場合、後傾自在な背支柱に背もたれが取付けられている場合と、固定式の背支柱に背もたれが後傾可能に連結されている場合とがある。会議室用椅子のような簡素な椅子では、後者のように背支柱に背もたれを後傾可能に連結している。
背もたれはばね手段に抗して後傾するようになっており、背支柱に背もたれを後傾可能に連結する場合でも、連結部にばね手段を配置する必要がある。そこで、特許文献1には、背もたれの背面に補強板を固定して、補強板の左右両端に、背もたれの左右側面の外側にはみ出た軸受け部を設け、軸受け部の内部にばね手段を配置することが開示されている。
他方、特許文献2には、背支柱の上端部を水平状の支軸に形成して、背もたれの背面にブラケットで連結し、ブラケット及びばねを背面板で覆うことが開示されている。支軸とブラケットは背もたれの後ろに突出するため、背面板の左右両側部には、ブラケットを覆う膨出部が形成されている。
特開2006−204732号公報 実開平4−133756号のCD−ROM
特許文献1では、軸受け部は背もたれの左右外側に大きくはみ出ているため、コンパクトさに欠けるという問題がある。また、補強板は背もたれの背面から凸形に突出しているため、補強板が目立って美観が必ずしもよくないという問題もある。
他方、特許文献2では、背支柱は背もたれの側面に近接させることができるため、特許文献1に比べるとコンパクトになって見た目も良くなるが、背面板には後ろ向き膨出部が形成されるため、背もたれの背面をスッキリさせたいという要望には十分に応え難いといえる。
本願発明はこのような現状を改善すべく成されたものであり、コンパクトでスッキリとした外観を確保しつつ、背もたれを背支柱に後傾可能に連結できるようにすることを課題とするものである。
本願発明は様々な構成を含んでおり、その典型を各請求項で特定している。このうち請求項1の発明は、
「座と背もたれとを備えており、前記背もたれは、着座者がもたれ掛かるとばね手段に抗して後傾動するように当該背もたれの左右両側に配置した背支柱に連結されている構成であって、
前記背支柱は、前記背もたれの側面に密接するように配置されており、
前記背もたれに、前記背支柱に向けて横向きに開口した凹所が形成されており、前記凹所に前記ばね手段を配置している」
という構成になっている。
請求項2の発明は、請求項1において、
「前記背もたれの凹所には、当該凹所に固定された可動ブラケットと、前記背支柱に固定された固定ブラケットとが配置されており、前記可動ブラケットと固定ブラケットとの間に前記ばね手段を配置している」
という構成になっている。
請求項3の発明は請求項2を具体化したものであり、
「前記固定ブラケットには、前記背支柱に進入する露出部を有する枢支ピンが固定されている一方、
前記背支柱には、前記枢支ピンの露出部を手前から落とし込みできる軸受け溝が形成されており、
かつ、前記固定ブラケットは、前記枢支ピンの下方に配置されたボルトによって前記背支柱に固定されており、前記ボルトは、前記背支柱の外側面から挿通されている」
という構成になっている。
請求項4の発明は、請求項3において、
「前記可動ブラケットは、前面板と後面板と内外側板とを有して筒状の略形態を成しており、前記左右側板に前記枢支ピンが貫通固定されている一方、
前記固定ブラケットは、後面板と左右側板とを有していて前記可動ブラケットの内部に配置されており、前記可動ブラケットの外側板に、前記ボルトが貫通する逃がし穴が形成されており、前記逃がし穴は、前記可動ブラケットの回動を許容するように長穴になっている」
という構成になっている。
請求項5の発明は、請求項2〜4のうちのいずれかにおいて、
「前記可動ブラケットと固定ブラケットとは金属製であり、前記可動ブラケットに、前記背支柱の側面に密接する合成樹脂製のサイドブラケットを設けている」
という構成になっている。
請求項6の発明は、請求項2〜4のうちのいずれかにおいて、
「前記背もたれは、合成樹脂製の背インナーシェルに背クッションを張った構造であり、前記背インナーシェルの背面に、その左右両端まで一連に延びる金属製の補強板が配置されていて、前記補強板は、前記背インナーシェルに形成された凹溝に嵌まり込んでおり、
かつ、前記補強板と前記背インナーシェルと前記可動ブラケットとがビスで共締めされて、前記補強板は表皮材で覆われている」
という構成になっている。
本願発明では、ばね手段は背もたれの肉厚部内に内蔵されているため、背支柱を背もたれの側面に寄せて配置したコンパクトな構造でありながら、背もたれに出っ張りができることを防止又は抑制して、背もたれを後傾動可能に構成できる。従って、背もたれが後傾しないかのようなスッキリした外観でありながら、背もたれにロッキング機能を保持させて、椅子に高い商品価値を持たせることができる。
背もたれの構造は様々であるが、クッションタイプでは、合成樹脂製の背インナーシェル(背板)に背クッションを張った構造が多い。そして、合成樹脂は金属に比べると強度が低いため、例えば、合成樹脂製の背インナーシェルを背支柱に枢支ピンで直接に連結すると、背インナーシェルの狭い部位に大きな負荷が掛かって強度面の不安が生じるおそれがある。
これに対して請求項2のように可動ブラケットと固定ブラケットとを設けると、両者を金属製のような強度が高い部材で構成することにより、背インナーシェルの破損や変形を招来することなく、背もたれのロッキング機能を確保できる。従って、背もたれの材料や構造の選択の自由性を広げて、現実性に優れている。
背支柱と背もたれとの連結手段としては、背支柱に枢支ピンを固定する場合と、背もたれに枢支ピンを固定する場合とが有り得る。後者のように背もたれに枢支ピンを固定すると、枢支ピンを予め背もたれに強固に固定できるため、背もたれの支持安定性に優れている利点があるが、枢支ピンは背もたれの外側に突出した露出部を有するため、椅子の組み立てに際しては、背支柱を枢支ピンに嵌め入れるという工程が必要になり、従って、椅子の組み立てにおいて作業性が悪いという問題がある。
これに対して請求項3の構成を採用すると、枢支ピンの露出部は軸受け溝に落とし込まれるため、背支柱を所定の状態に組み付けてから背もたれの取付けを行うことができる。従って、椅子の組み立ての作業性がよい。しかも、固定ブラケットがボルトで背支柱に固定されていることにより、枢支ピンが上向きに移動することはないため、落とし込み方式でありながら、背もたれが背支柱から上向きに外れるという問題は皆無である。従って、背もたれのロッキング機能を確保しつつ、椅子を能率よく組み立てることができる。
可動ブラケット及び固定ブラケットは様々な形態を採用できるが、請求項4の構成を採用すると、可動ブラケットは筒状で固定ブラケットは溝状になっているため、高い強度を確保して、椅子に必要にして十分な強度を担保できる。
既述のとおり、可動ブラケットと固定ブラケットとを金属製とすることによって高い強度を確保できるが、金属製の可動ブラケットと背支柱とが擦れ合うと、異音が発生して使用者が不快感を持つことが懸念される。
これに対して請求項5のように樹脂製のサイドブラケットを採用すると、擦れ音の発生を防止して、快適なロッキング状態を実現できる。
請求項6の構成では、背インナーシェルの狭い部位に大きな荷重が掛かることを補強板によって防止できるため、背インナーシェルをできるだけ薄くして見栄えを良くしつつ、必要な強度を確保することができる。従って、椅子の商品価値を向上できる。また、補強板は、背インナーシェルに形成された凹溝に嵌まり込んでいるため、補強板の上下側縁は背インナーシェルとの間に段差が生じることも防止して、美観向上できる。
実施形態の外観図で、(A)は肘掛けを設けた状態での斜視図、(B)は肘掛けを設けていない状態での斜視図、(C)は背面斜視図、(D)は座を分離した状態の斜視図である。 (A)は平面図、(B)は側面図、(C)は正面図、(D)は背面図である。 (A)は背もたれの一部破断斜視図、(B)は表皮材を取り外して背もたれを後ろから見た一部破断斜視図、(C)は背もたれの部分的な分離側面図である。 背もたれの回動支持手段を示す図で、(A)は前から見た分離斜視図、(B)はばねユニットの分離斜視図である。 (A)は背もたれの回動支持手段を示す分離斜視図、(B)(C)は、背支柱とカバーとの関係を示す分離斜視図である。 (A)は図7(B)のVI-VI 視方向から見た縦断側面図、(B)(C)は背用傾動ユニットの斜視図である。 (A)は背クッションを表示した状態での部分正面図、(B)は背クッションを省略した状態での部分正面図である。
(1).概要
次に、本願発明の実施形態を説明する。本願発明は、オフィス等で使用されている回転椅子に適用している。まず、図1,2を参照して、椅子の概要を説明する。椅子は、座1と背もたれ2と脚装置3とを備えている。脚装置3は、5本の枝杆とガスシリンダよりなる脚支柱4とを備えており、各枝杆の先端にキャスタを設けている一方、脚支柱4の上端にベース(図示せず)を嵌着している。脚支柱4は、座1の前後中間点よりも少し後ろに配置されている。
図示していないが、ベースは平面視四角形(横長長方形) のブロック状の形態であり、ベースに、左右のフロントフレーム(座支柱)6と左右の背支柱(リアフレーム)7とを固定して、フロントフレーム6に座1を前後傾動可能に取付けて、背支柱7の上端部に背もたれ2を後傾動可能に取り付けている。
図1(D)に示すように、フロントフレーム6の上端には前後長手の受け部8が形成されており、座1は、この受け部8に後傾動可能に連結されている。図1(A)、図2(C)に示すように、背支柱7の上端部には、オプション品として肘掛け9を取り付けることができる。
図2(B)(C)に明示するように、左右の背支柱7は、側面視では上に行くに従って前にずれるように傾斜しており、正面視では、上に行くに従って互いの間隔が広がるように傾斜している。
背支柱7は、図2(B)に明示するように、側面視では、ベース5から後傾姿勢で立ち上がって、概ね座1の高さ位置で前傾姿勢に変わるように屈曲したく字形になっており、正面視では、図2(D)に明示するように、概ね座1の高さまでは上に向けて外広がりに傾斜して、概ね座1よりも上の範囲ではほぼ直立している。
背支柱7の上部は背もたれ2の下部の左右外側に位置しており、背もたれ2は、その下部を支点にして後傾動するように背支柱7の上端部に取付けられている。従って、図2(B)に示すように、背もたれ2の回動支点O1(回動中心)は背もたれ2の肉厚部内に位置している。図2(B)に示すように、座1の回動支点O2も、座1の肉厚部内に位置している。
フロントフレーム6及び背支柱7の下半部は、図1(D)に示すように、いわば対角方向に向けて広がるように、正面視及び側面視で傾斜している。換言すると、フロントフレーム6と背支柱7とは、平面視四角形のベース5のコーナー部から略対角方向に傾斜姿勢で立ち上がっている。更に換言すると、4本のフレーム6,7が、座1の下方においてベース5に向けて収束するような外観を呈している。
左右のフロントフレーム6はアルミダイキャスト品又は樹脂成型品であり、平面視略角形(横長長方形)のフロント基体6aが一体に形成されている。他方、左右の背支柱7は互いに分離しており、それぞれ平面視略四角形のリア基体7aが一体に形成されている。そして、左右のリア基体7aは左右に連続するように重なって、左右のリア基体7aとフロント基体6aとは前後に重なっている。
従って、フロント基体6aと左右のリア基体7aとの三者は全体として1つの部材を成すかのように重なっており、この三者によってベースがすっぽりと覆われている。従って、2本のフロントフレーム6と2本の背支柱7とは、平面視略四角形の基部から対角方向に傾斜姿勢で立ち上がったような外観を呈しており、ベースは、椅子をひっくり返さないと視認できない状態になっている。
(2).背もたれの取付け構造
次に、背支柱7に対する背もたれ2の取付け構造を、図3以下の図面も参照して説明する。図3(A)に示すように、背もたれ2は、樹脂製の背インナーシェル10の前面に背クッション11を重ね配置した構造であり、背インナーシェル10の左右側部が、背用傾動ユニット12を介して背支柱7の上端部に後傾動可能に取付けられている。背クッション11は、クロス等の表皮材で覆われている。また、背インナーシェル10の背面も表皮材で覆われている。従って、表皮材は袋状に形成されている。
例えば図4に示すように、背用傾動ユニット12は、背インナーシェル10と一体に動くアウターブラケット13と、アウターブラケット13の内部に配置されていて背支柱7に固定されたインナーブラケット14と、アウターブラケット13の外側面に重ね配置されたサイドブラケット15とを備えており、これらは、背インナーシェル10の曲がりに合わせて、側面視で略く字形になっている。アウターブラケット13は請求項に記載した可動ブラケットの例であり、背インナーブラケット14は、請求項に記載した固定ブラケットの例である。
背インナーシェル10の屈曲部には、アウターブラケット13が嵌まり込む凹所16を形成している。背インナーシェル10のうち凹所16を形成した部位は、僅かに手前に膨れているが、基本的には、背インナーシェル10の厚さは殆ど変えずに凹所16を形成している。また、凹所16を形成した部位が手前に向けて僅かに膨れても、膨らみは背クッション11によって隠れるため、膨らみの存在は外部からは視認できない。従って、凹所16を形成したことに起因して背もたれ2の一部が厚ぼったくなるような外観上の問題は皆無である。
サイドブラケット15の下半部には外向き凸部15aが形成されており、図3(C)に示すように、サイドブラケット15は、外向き凸部15aのみが背インナーシェル10の外側にはみ出ており、外向き凸部15aが、背支柱7の内側面に当接又は密接している。すなわち、サイドブラケット15の外向き凸部15aと背支柱7の内側面との間には、実質的には隙間が存在しないか、存在しても僅かである。
アウターブラケット13とインナーブラケット14とは、左右横長の枢支ピン17によって連結されており、かつ、図6(A)に示すように、アウターブラケット13とインナーブラケット14との間には、枢支ピン17よりも上の位置においてばね18が配置されている。アウターブラケット13とインナーブラケット14とには、ばね18を位置決めするバーリング部19が形成されている。
アウターブラケット13とインナーブラケット14とは、それぞれ側板13a,14aとを備えている。また、アウターブラケット13は、前面板13bと後面板13cも有していて全体として筒状に形成されており、インナーブラケット14は樋状に形成されている。
図3(A)や図6(A)に示すように、背インナーシェル10の背面のうち屈曲部の箇所には、左右横長の補強板20が重ね配置されており、図6に示すように、補強板20の端部と、背インナーシェル10と、アウターブラケット13の後面板13cの上部及び下部とが、ビス21で共締めされている。
図6(A)のとおり、ビス21は、インナーブラケット14の上下両側に配置されている。背インナーシェル10の背面には、補強板20をずれ不能に保持する凹溝22が形成されており、補強板20は、凹溝22に設けた位置決め突起23(図3(A)参照)によっても位置決めされている。
補強板20の左右両端には、アウターブラケット13の下端まで延びる下向き張り出し部20aが形成されており、下向き張り出し部20aが、下部のビス21によって背インナーシェルとアウターブラケット13とに共締めされている。着座した人が背もたれ2にもたれ掛かると、背もたれ2の下端部には大きなモーメントが掛かるが、補強板20が存在するため、モーメントに抵抗する強度を確保できる。
例えば図4(B)に示すように、アウターブラケット13の後面板13cには、後ろ向きに開口した透かし穴24が形成されており、ビス21による締結は、透かし穴24を挟んだ上と下との上下2か所において行われている。枢支ピン17は、アウターブラケット13とインナーブラケット14とにきっちり挿通している。なお、枢支ピン17は、アウターブラケット13とインナーブラケット14とのうちいずれか一方に、溶接やかしめ付けなどで固定しておいてもよい。
また、枢支ピン17は、サイドブラケット15における外向き凸部15aの外側にはみ出た露出部を備えており、この露出部が、背支柱7に形成した軸受け溝25に落とし込みによって嵌め込まれている。図5(B)に示すように、軸受け溝25は、手前と左右両側とに開口しつつ、下方に入り込んで背もたれ2に向けて内向きに開口した深溝部25aを有しており、枢支ピン17の露出部は深溝部25aによって安定的に支持されている。
敢えて述べるまでもないが、背用傾動ユニット12を先に背インナーシェル10の凹所16にセットしておく一方、背支柱7は予め所定の状態に取り付けておいて、枢支ピン17の露出部を手前から軸受け溝25に嵌め入れて深溝部25aに落とし込むことにより、背もたれ2は、背支柱7の上端部に回動可能に取付けられる。
既述のとおり,枢支ピン17は、インナーブラケット14にも貫通している。そして、図4に明示するように、背支柱7のうち軸受け溝25よりも下方の部位に外側から横向きボルト26が挿通されていて、横向きボルト26が、インナーブラケット14の内側板14aにねじ込まれている。
横向きボルト26は段付きボルトであり、インナーブラケット14にねじ込みきると、インナーブラケット14は、アウターブラケット13の外側板13aとの間に僅かのクリアランスを保持した状態で、背支柱7に連結されている。従って、インナーブラケット14は、アウターブラケット13の内部に配置されているものの、横向きボルト26によって前後動不能及び上下動不能に保持されて背支柱7と一体化しており、結果として、枢支ピン17も軸受け溝25から抜け不能に保持されている。また、図6(A)から理解できるように、(アウターブラケット13は、ばね18を圧縮させて後傾可能になっている。)
図6(B)(C)から理解できるように、サイドブラケット15の上端部と下端部とには、アウターブラケット13に向けて突出した上下の係合爪27が形成されている一方、アウターブラケット13の外側の側板13aには、係合爪27が係合する係合穴28を形成している。
従って、サイドブラケット15は、アウターブラケット13と一体に回動する。そして、横向きボルト26はサイドブラケット15とアウターブラケット13とに貫通しているので、サイドブラケット15及びアウターブラケット13が背もたれ2と一体に回動することを許容するため、サイドブラケット15とアウターブラケット13とには、請求項4に記載した逃がし穴として、枢支ピン17を曲率半径の中心とした円弧穴29が空いている。
(3).上カバー・まとめ
図1(A)のとおり、背支柱7の上端部に肘掛け9を取り付けることができるが、肘掛け9を取付けていない状態では、例えば図5に示すように、背支柱7の上部は上カバー30で覆われている。上カバー30の外面はその下方の部位と同一面になっている。従って、上カバー30で覆われている部分は、その下方の部位から段落ちして少し細くなっている。例えば図3(A)(C)に示すように、段部に符号7bを付している。
上カバー30は、背支柱7を左右外側からすっぽり覆うように溝形になっている(正確には、下方と内側とに開口した溝形になっている。)。そして、上部の内側面に、前後の横向き係合爪31が固定されている一方、背支柱7の前後両面に、横向き係合爪31が嵌まり係合する切り開き溝32を形成している。前後の横向き係合爪31は基端板31aを介して一体に繋がっており、基端板31aが、ビス33(図5(B)参照)によって上カバー30の内面に固定されている。
他方、切り開き溝32のうち背もたれ2に近い端部には、横向き係合爪31の鉤部が嵌合する段部32aが形成されている。従って、上カバー30は、横方向から背支柱7に嵌め込んで強く押さえるだけで、背支柱7に脱落しないように取付けられる。
背用傾動ユニット12は背もたれ2の内部に格納されているため、外部から背用傾動ユニット12を視認することはできない。従って、背もたれ2が後傾するロッキング機能を有する椅子でありながら、シンプルな外観を実現できている。
また、背もたれ2は、最も前に出た部分(ランバーサポート部)において背支柱7に連結されているため、ロッキングしても着座者と背もたれ2との間に滑りが発生することは殆どない。このため、違和感を無くして快適なロッキング状態を実現できる。実施形態のように、ボルト26を利用してインナーブラケット14を回動不能に保持すると、構造を簡単化できる利点がある。線材製のコイルばね18に代えて、ゴム質樹脂のような弾性体を使用することも可能である。
アウターブラケット13の回動範囲は、インナーブラケット14によって規制されている。従って、背もたれ2の前後後傾範囲は、インナーブラケット14とアウターブラケット13とによって規定されている。
既述のとおり、背インナーシェル10の前面には背クッション11が張られているが、図7(B)に示すように、背クッション11は、背インナーシェル10の外周も覆っており、また、図示は省略しているが、背インナーシェル10の後面(背面)も覆っている(補強板20は背クッション11で覆われているため、透けて見えることはない。)。背クッション11のうち背インナーシェル10の外周面及び後面を覆っている部分は、厚さ数mmの厚さで薄くなっている。
図7(B)に明示するように、背クッション11は、背インナーシェル10と背支柱7との間の空間にも入り込んでおり、サイドブラケット15の外向き凸部15aは、背クッション11に形成された逃がし穴11aを貫通している。そして、背クッション11は弾性があり、かつ、表皮材も実際には数mmの厚さがあるため、背インナーシェル10と背支柱7との間の空間は、背クッション11及び表皮材で満たされた状態になっている。従って、背もたれ2と背支柱7との間に隙間が現れることを防止して美観を向上できる。
また、背もたれ2と背支柱7との間の隙間は僅かであることに加えて、隙間には背クッション11と表皮材とで満たされているため、人が指先を挿入することは不可能であり、従って、安全性について問題は皆無である。
また、枢支ピン17は背支柱7の軸受け溝25に落とし込むものであるため、取付け作業も迅速に行える。この点、本実施形態の大きな利点の一つである。
(4).その他
以上、本願発明の実施形態を説明したが、本願発明は他にも様々に具体化できる。例えば、ばね手段としては、トーションバーやねじりばね、或いは板ばねなども採用可能である。また、アウターブラケットとインナーブラケットとは必ずしも必要はない。強度面での条件が許せば、枢支ピンを背もたれに直接に固定したり、背支柱に固定した枢支ピンを背もたれに直接挿通したりすることも可能である。
背もたれの枢支手段(連結手段)としては、必ずしも実施形態のような枢支ピンを使用する必要はない。例えば、背もたれの側面に筒体を固定して、背支柱に設けたピンを筒体に挿通するといったことも可能である。
また、本願発明の適用対象は回転椅子には限らず、公演宴会場などに多用されている固定脚式椅子(座の高さが一定の椅子)にも適用できる。背もたれ(及び座)の構造も、任意に設定できる。例えば、フレームにメッシュを張った構造も採用できる。背支柱をベースを一体に設けることも可能であるし、フロントフレームと背支柱とベースとを一体品として製造することも可能である。なお、本願発明からは外れるが、背支柱に設けた凹所にばね手段を内蔵することも可能である(但し、本願発明のように背もたれにばね手段を内蔵すると、背支柱をスリム化して美観を向上できる。)。
本願発明は、椅子に具体化できる。従って、産業上利用できる。
2 背もたれ
5 ベース
7 背支柱
10 背インナーシェル
11 背クッション
12 背用傾動ユニット
13 アウターブラケット
14 インナーブラケット
15 サイドブラケット
15a 外向き凸部
16 凹所
17 枢支ピン
18 ばね手段の一例としてコイルばね
20 補強板
25 軸受け溝
26 横向きボルト
29 円弧穴(逃がし穴)
30 上カバー

Claims (6)

  1. 座と背もたれとを備えており、前記背もたれは、着座者がもたれ掛かるとばね手段に抗して後傾動するように当該背もたれの左右両側に配置した背支柱に連結されている構成であって、
    前記背支柱は、前記背もたれの側面に密接又は近接するように配置されており、
    前記背もたれに、前記背支柱に向けて横向きに開口した凹所が形成されており、前記凹所に前記ばね手段を配置している、
    椅子。
  2. 前記背もたれの凹所には、当該凹所に固定された可動ブラケットと、前記背支柱に固定された固定ブラケットとが配置されており、前記可動ブラケットと固定ブラケットとの間に前記ばね手段を配置している、
    請求項1に記載した椅子。
  3. 前記固定ブラケットには、前記背支柱に進入する露出部を有する枢支ピンが固定されている一方、
    前記背支柱には、前記枢支ピンの露出部を手前から落とし込みできる軸受け溝が形成されており、
    かつ、前記固定ブラケットは、前記枢支ピンの下方に配置されたボルトによって前記背支柱に固定されており、前記ボルトは、前記背支柱の外側面から挿通されている、
    請求項2に記載した椅子。
  4. 前記可動ブラケットは、前面板と後面板と内外側板とを有して筒状の略形態を成しており、前記左右側板に前記枢支ピンが貫通固定されている一方、
    前記固定ブラケットは、後面板と左右側板とを有していて前記可動ブラケットの内部に配置されており、前記可動ブラケットの外側板に、前記ボルトが貫通する逃がし穴が形成されており、前記逃がし穴は、前記可動ブラケットの回動を許容するように長穴になっている、
    請求項3に記載した椅子。
  5. 前記可動ブラケットと固定ブラケットとは金属製であり、前記可動ブラケットに、前記背支柱の側面に密接する合成樹脂製のサイドブラケットを設けている、
    請求項2〜4のうちのいずれかに記載した椅子。
  6. 前記背もたれは、合成樹脂製の背インナーシェルに背クッションを張った構造であり、前記背インナーシェルの背面に、その左右両端まで一連に延びる金属製の補強板が配置されていて、前記補強板は、前記背インナーシェルに形成された凹溝に嵌まり込んでおり、
    かつ、前記補強板と前記背インナーシェルと前記可動ブラケットとがビスで共締めされて、前記補強板は表皮材で覆われている、
    請求項2〜5のうちのいずれかに記載した椅子。
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