JP2020017471A - 多層基板を切断する方法及び切断装置 - Google Patents

多層基板を切断する方法及び切断装置 Download PDF

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勉 上野
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仁孝 西尾
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Ikuyoshi Takamatsu
生芳 高松
酒井 敏行
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Abstract

【課題】スクライブホイールを用いたOLED等の多層基板の切断において、スクライブホイールが切断ラインを形成したい所望のラインからずれることを抑制する。【解決手段】第1PET層L2、PI層L1、第2PET層L3からなるフレキシブルOLED(多層基板)を切断する方法は、第1レーザ切断ステップと、ホイール切断ステップと、を備える。第1レーザ切断ステップでは、第1PET層L2に、開口角度θが45〜100度の範囲にある第1溝G1を形成する。ホイール切断ステップでは、スクライブホイールSWを第1溝G1を通しながら、PI層L1に切断ラインSLを形成する。【選択図】図3

Description

本発明は、フレキシブルOLED(有機LED)等の多層基板の切断方法及び装置に関する。
OLED基板のような多層基板を切断する方法としては、従来、一方の面からレーザ光を照射して所望のラインに沿って切断ラインを形成する方法が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
上記の多層基板においては、層毎に異なる材料が用いられていることが多い。この場合、多層基板の層毎に異なる光源を用いて切断ラインを形成する必要があり、多層基板を切断する装置構成が複雑になる。
そこで、多層基板の切断において、一部の層についてはスクライブホイールを用いて切断ラインを形成する方法が考えられている。
例えば、発光層が形成されたポリイミド(PI)層と、ポリイミド層の表面にポリエチレンテレフタレート(PET)層が接着層により接着された構成を有するOLEDにおいて、PET層と接着層とをレーザ光の照射により除去して溝を形成し、当該溝にスクライブホイールを通してPI層に切断ラインを形成する。
特開2018−15784号公報
上記の切断方法において、従来は、スクライブホイールを通す溝の溝幅を比較的広く(例えば、200μmより大)し、開口角度も比較的大きく(例えば、150°)していた。ここで、溝の開口角度とは、溝の2つの側壁がなす角度である。
上記のような溝幅及び開口角度を有する溝にスクライブホイールを通すと、スクライブホイールが溝に十分に拘束されず、スクライブホイールの刃が斜めになった状態でPI層に食い込んでしまうことがある。スクライブホイールの刃がPI層に一旦食い込んでしまうと、機械的に加工点を移動させてもスクライブホイールが当該移動に追従しないので、スクライブホイールの刃がPI層に斜めに入り込んだ状態で切断ラインが形成されることがあった。そのため、形成された切断ラインが、切断ラインを形成したい本来のラインからは大きく外れることがあった。
本発明の目的は、スクライブホイールを用いた多層基板の切断において、スクライブホイールにより形成される切断ラインが本来のラインから大きく外れることを抑制することにある。
以下に、課題を解決するための手段として複数の態様を説明する。これら態様は、必要に応じて任意に組み合せることができる。
本発明の一見地に係るフレキシブルOLED等の多層基板を切断する方法は、第1PET層、PI層、第2PET層からなる多層基板を切断する方法である。当該方法は、以下のステップを備える。
◎第1PET層に、開口角度が45〜100度の範囲にある第1溝を形成する第1レーザ切断ステップ。
◎ホイール切断手段を第1溝を通しながら、PI層に切断部を形成するホイール切断ステップ。
上記の多層基板を切断する方法においては、PI層に切断部を形成するホイール切断手段が通る第1溝の開口角度が45〜100度とされている。これにより、ホイール切断手段を第1溝に挿入したときに、ホイール切断手段を第1溝に拘束できる。
そのため、ホイール切断手段が斜めになった状態で第1溝に挿入されても、第1溝が「ガイド」として機能して、ホイール切断手段が斜めになった状態が修正されるとともに、切断ラインの形成時にも、ホイール切断手段の挿入状態が適切な状態から大きく変動することを抑制できる。その結果、ホイール切断手段により形成される切断部が本来のラインから大きく外れることを抑制できる。
第1レーザ切断ステップにおいて形成される第1溝の幅は、40〜200μmの範囲であってもよい。これにより、ホイール切断手段の動きを抑制するのにより最適な第1溝を形成できる。
上記の多層基板を切断する方法は、ホイール切断ステップ後に、切断部に対応させて第2PET層に第2溝を形成する第2レーザ切断ステップをさらに備えてもよい。これにより、多層基板をより容易に切断できる。
本発明の他の見地に係る装置は、第1PET層、PI層、第2PET層からなる多層基板の切断装置である。
切断装置は、レーザ切断手段と、ホイール切断手段と、を備える。レーザ切断手段は、第1PET層に、開口角度が45〜100度の範囲にある第1溝を形成する。ホイール切断手段は、第1溝を通しながら、PI層に切断部を形成する。
上記の多層基板の切断装置では、レーザ切断手段が、PI層に切断部を形成するホイール切断手段が通る第1溝の開口角度を45〜100度としている。これにより、ホイール切断手段を第1溝に挿入したときに、ホイール切断手段を第1溝に拘束できる。
そのため、ホイール切断手段が斜めになった状態で第1溝に挿入されても、第1溝が「ガイド」として機能して、ホイール切断手段が斜めになった状態が修正されるとともに、切断ラインの形成時にも、ホイール切断手段の挿入状態が適切な状態から大きく変動することを抑制できる。その結果、ホイール切断手段により形成される切断部が本来のラインから大きく外れることを抑制できる。
上記の第1溝はホイール切断手段を適切に拘束できるので、ホイール切断手段により形成される切断部が本来のラインから大きく外れることを抑制できる。
OLED基板の断面構造を示す図。 切断装置の全体構成を示す図。 OLED基板の切断動作を模式的に示す図。 第1溝の開口角度と溝幅の定義を示す図。
1.第1実施形態
(1)フレキシブルOLEDの構造
以下、本発明の一実施形態による多層基板の切断方法について説明する。本実施形態では、切断する対象である多層基板の一例として、フレキシブルOLED(以下、OLED基板P1と呼ぶ)を採用する。
従って、最初に、図1を用いて、OLED基板P1の構成を説明する。図1は、OLED基板の断面構造を示す図である。
図1に示すように、OLED基板P1は、三層構造を有し、PI層L1と、第1PET層L2と、第2PET層L3と、を有している。
PI層L1は、ポリイミド(PI)製の基板であり、一方の表面にOLED(有機LED)が形成されている。具体的には、例えば、発光層と、発光層による発光を制御するための駆動用素子(例えば、TFT(薄膜トランジスタ))と、OLEDの配線と、が形成されている。
第1PET層L2及び第2PET層L3は、ポリエチレンテレフタレート(PET)製のフィルムであり、PI層L1の表面に形成されたOLEDを保護する。
第1PET層L2は、第1接着層L4により、PI層L1の一方の表面に接着されている。
一方、第2PET層L3は、第2接着層L5により、PI層L1の他方の表面に接着されている。
第1PET層L2又は第2PET層L3のうち、スクライブホイールSW(後述)を挿入する溝が形成される側のPET層(第1PET層L2)がOLED基板P1の裏側、それとは反対側のPET層(第2PET層L3)がOLED基板P1の発光面側となる。
(2)切断装置
次に、図2を用いて、本実施形態の切断装置1の構成を説明する。図2は、切断装置の全体構成を示す図である。切断装置1は、レーザ照射及びスクライブホイールを用いて、上記構成を有するOLED基板P1を切断するための装置である。
切断装置1は、レーザ装置3(レーザ切断手段の一例)と、スクライブホイール切断装置5と、機械駆動系7と、制御部9と、を備える。
レーザ装置3は、OLED基板P1にレーザ光Lを照射するための装置である。レーザ装置3は、レーザ光Lを出力するレーザ発振器と、当該レーザ光Lを後述する機械駆動系7に伝送する伝送光学系と、を有している(いずれも図示せず)。伝送光学系は、例えば、図示しないが、集光レンズ、複数のミラー、プリズム、ビームエキスパンダ等を有する。また、伝送光学系は、例えば、レーザ発振器及び他の光学系が組み込まれたレーザ照射ヘッド(図示せず)をX軸方向に移動させるためのX軸方向移動機構(図示せず)を有している。レーザ装置3のレーザ発振器は、例えば、COレーザである。
スクライブホイール切断装置5は、スクライブホイールSW(ホイール切断手段の一例)を転動させて基板を切断する装置である。本実施形態では、スクライブホイール切断装置5は、OLED基板P1のPI層L1に切断ライン(切断部の一例)を形成するために用いられる。
スクライブホイールSWは、外周部分がV字形に形成された円板状の部材である。スクライブホイールSWの上記外周部分が、PI層L1に切断ラインを形成する刃となる。スクライブホイールSWは、例えば、直径が5〜15mmであり、V字形の刃先の頂角が20〜50°とされている。
機械駆動系7は、ベッド11と、OLED基板P1が載置される加工テーブル13と、加工テーブル13をベッド11に対して水平方向に移動させる移動装置15とを有している。移動装置15は、ガイドレール、移動テーブル、モータ等を有する公知の機構である。
制御部9は、プロセッサ(例えば、CPU)と、記憶装置(例えば、ROM、RAM、HDD、SSDなど)と、各種インターフェース(例えば、A/Dコンバータ、D/Aコンバータ、通信インターフェースなど)を有するコンピュータシステムである。制御部9は、記憶部(記憶装置の記憶領域の一部又は全部に対応)に保存されたプログラムを実行することで、各種制御動作を行う。
制御部9は、単一のプロセッサで構成されていてもよいが、各制御のために独立した複数のプロセッサから構成されていてもよい。
制御部9には、図示しないが、OLED基板P1の大きさ、形状及び位置を検出するセンサ、各装置の状態を検出するためのセンサ及びスイッチ、並びに情報入力装置が接続されている。
この実施形態では、制御部9は、レーザ装置3を制御できる。また、制御部9は、スクライブホイール切断装置5を制御できる。さらに、制御部9は、移動装置15を制御できる。
(3)OLED基板の切断方法
図3を用いて、レーザ光L及びスクライブホイールSWによるOLED基板P1の切断動作を説明する。図3は、OLED基板の切断動作を模式的に示す図である。
まず、図3の(a)に示すように、OLED基板P1を第1PET層L2を上にして、加工テーブル13上に配置する。その後、レーザ装置3が、第1PET層L2に向けて、レーザ光Lを照射する。レーザ光Lを照射しながらレーザ装置3及び/又はOLED基板P1を移動させて、レーザ光Lを所望のラインに沿って照射する。これにより、レーザ光Lが照射された箇所のPET層及び接着層が除去され、当該所望のラインに沿って第1溝G1が形成される(第1レーザ切断ステップ)。
本実施形態では、第1レーザ切断ステップにおいて第1PET層L2にレーザ光Lを照射する際に、レーザ光Lの焦点をできうる限り小さくし、当該焦点の位置を第1PET層L2の表面上に設定する。これにより、図3の(a)に示すように、開口角度θ(後述)及び溝幅W(後述)が小さい第1溝G1を形成できる。
また、レーザ光Lの焦点の位置(OLED基板P1の高さ方向の位置)を調整することにより、第1溝G1の開口角度θ及び/又は溝幅Wを調整することもできる。
第1溝G1を形成後、図3の(b)に示すように、第1溝G1内にスクライブホイールSWを通し、所定の荷重をかけてスクライブホイールSWの刃先をPI層L1に押し込んだ状態で、スクライブホイール切断装置5及び/又はOLED基板P1を移動させて、スクライブホイールSWを転動させる(ホイール切断ステップ)。
スクライブホイールSWからPI層L1にかける荷重としては、例えば、0.15MPa〜0.20MPaの荷重を用いることができる。
スクライブホイール切断装置5及び/又はOLED基板P1を移動させて、スクライブホイールSWを転動させながら第1溝G1に沿って移動させることで、図3の(b)に示すように、PI層L1に、第1溝G1に沿って切断ラインSLを形成できる。
切断ラインSLを形成後、図3の(c)に示すように、OLED基板P1を反転させる。これにより、OLED基板P1の第2PET層L3が上に向く。
さらに、図3の(d)に示すように、第2PET層L3の表面に、切断ラインSLに対応するようにレーザ光Lを照射する。これにより、レーザ光Lが照射された箇所のPET層及び接着層が除去され、切断ラインSLに対応するように第2溝G2が形成される(第2レーザ切断ステップ)。
このとき、第1溝G1の形成痕が第2PET層L3側から視認できるので、この第1溝G1の形成痕に沿ってレーザ光Lを照射する。これにより、切断ラインSLと対応する(重複する)第2溝G2を形成できる。
上記第2溝G2が形成されると、OLED基板P1に、所定のライン上に第1溝G1、切断ラインSL、第2溝G2が重複して形成される。その結果、当該所定のラインに沿って、OLED基板P1が切断される。
なお、第2溝G2を形成する際のレーザ光Lの照射条件(焦点位置)は、第1溝G1の形成時の照射条件(焦点位置)と同一としてもよいし、異なっていてもよい。
第2溝G2を形成する際のレーザ光Lの照射条件を、第1溝G1の形成時の照射条件と同一とすることにより、第1溝G1とほぼ同一形状(開口角度θ及び溝幅Wが第1溝G1とほぼ等しい)の第2溝G2を形成できる。
また、レーザ光Lの照射条件を同一とすることにより、溝の形成毎に照射条件を変更する必要がなくなるので、OLED基板P1の切断効率を向上できる。
一方、第2溝G2を形成する際のレーザ光Lの照射条件を、第1溝G1の形成時の照射条件と異ならせる場合には、例えば、第2溝G2の形成時において、レーザ光Lの焦点の位置を第2PET層L3の表面からずれた位置とすることにより、開口角度θ及び溝幅Wの大きな第2溝G2を形成できる。
スクライブホイールSWによる切断ラインSLの形成時には第2溝G2を用いない(形成されていない)ので、第2溝G2は、第1溝G1及び切断ラインSLと十分に重複していれば、任意の開口角度θ及び溝幅Wを有していてもよい。
(4)実施例
以下、上記にて説明した切断方法による、OLED基板P1の具体的な実施例について説明する。本実施例では、PI層L1の厚みが20μm、第1PET層L2及び第2PET層L3の厚みが100μmであるOLED基板P1の切断を行った。
また、切断ラインSLの形成するスクライブホイールSWとして、直径が10mm、刃先角度が30°のものを用いた。
さらに、本実施例では、第1PET層L2に第1溝G1を形成する際に、レーザ光Lの焦点を最小にし、当該焦点の位置を第1PET層L2の表面上に設定し、走査速度を500mm/秒として、第1溝G1を形成した。その結果、開口角度θが45°程度、溝幅Wが40〜50μm程度の第1溝G1を形成できた。
上記の第1溝G1を形成後に、PI層L1への押し付け圧力を0.2MPaとし、走査速度を300mm/秒として、上記のスクライブホイールSWにてPI層L1に切断ラインSLを形成した。
上記の実施例において形成した切断ラインSLは、目的のライン(切断ラインSLを形成したかったライン)からのずれ量が±15μm以下であった。
その一方で、第1溝G1の開口角度を150°程度、溝幅を200μmよりも大とした従来の切断方法では、目的のラインと実際に形成された切断ラインSLとのずれ量が±50μm以上であった。
このように、上記にて説明したOLED基板P1の切断方法は、目的とするライン(第1溝G1)から大きく外れることなく切断ラインSLを形成できる点で、従来の方法と比較して改善が見られている。
切断ラインSLを形成後、OLED基板P1を反転させて、第1溝G1の形成時のレーザ光Lの照射条件と同一の条件にて、第1溝G1の形成痕に沿って第2PET層L3にレーザ光Lを照射した。これにより、第2PET層L3に、第1溝G1と類似した形状の第2溝G2が形成された。
(5)第1溝の形状の最適化
上記のように、第1溝G1の開口角度θ及び溝幅Wを小さくすることで、切断ラインSLと目的のライン(第1溝G1)とのずれ量が小さくなった。
これは、第1溝G1の開口角度θ及び溝幅Wを上記のように小さくすることで、スクライブホイールSWが第1溝G1に拘束され、スクライブホイールSWが第1溝G1に挿入されたときに、スクライブホイールSWの挿入方向が適切な方向に修正されるとともに、切断ラインSLの形成時にも、スクライブホイールSWの挿入状態が適切な状態から大きく変動しないためと考えられる。
すなわち、スクライブホイールSWを用いた切断ラインSLの形成においては、第1溝G1の形状(開口角度θ/溝幅W)が、目的のライン(第1溝G1)からずれない切断ラインSLを形成する上で、重要なファクターであると考えられる。
従って、以下、どのような形状(開口角度θ/溝幅W)の第1溝G1が、適切な切断ラインSLを形成する上で最適であるかを検討する。
まず、図4を用いて、第1溝G1の形状を決定する開口角度θと溝幅Wの定義を説明する。図4は、第1溝の開口角度と溝幅の定義を示す図である。
図4の(a)に示すように、開口角度θは、第1溝G1を形成する2つの側壁のなす角度と定義される。一方、図4(b)に示すように、溝幅Wは、第1溝G1のエッジ間の距離と定義される。
まず、開口角度θの最適値について検討した。
具体的には、開口角度θを45°、100°、130°とした第1溝G1に上記のスクライブホイールSWの刃先を挿入した際に、スクライブホイールSWがPI層L1に対して垂直な向きからどの程度傾くことができるか(傾きずれ幅と呼ぶ)、及び、スクライブホイールSWの刃先が第1溝G1の幅方向にどの程度移動できるか(平行ずれ幅と呼ぶ)を、シミュレーションにより算出した。
以下の表1に、上記シミュレーション結果を示す。
Figure 2020017471
上記のように、開口角度θが45°〜100°の範囲であれば、スクライブホイールSWが第1溝G1に挿入されたときに、スクライブホイールSWの動きが抑制されていることが分かる。すなわち、開口角度θを45°〜100°の範囲に設定すれば、スクライブホイールSWを第1溝G1に挿入したときに、スクライブホイールSWを第1溝G1に適切に拘束できる。
また、第1溝G1の溝幅Wの範囲についても検討した。
第1溝G1は、開口角度θが上記の角度範囲である場合に、溝幅Wが40〜200μmの範囲にあれば、スクライブホイールSWのずれを抑制できることが判明した。
2.他の実施形態
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組み合せ可能である。
上記のOLED基板P1の切断方法は、OLED基板P1以外の、複数の樹脂層にて形成された多層基板に対しても適用できる。また、樹脂層以外の層(例えば、金属層)を有する多層基板に対しても、上記の切断方向を適用できる。
上記において、OLED基板P1は3つの層(PI層L1、第1PET層L2、第2PET層L3)を有していたが、2層を有する基板、及び、4層以上の層を有する基板に対しても、上記の切断方法を適用できる。
レーザ装置3、スクライブホイール切断装置5、機械駆動系7の構成は、上記の実施形態にて説明した構成に限定されない。
OLED基板P1の形状は、特に限定されない。
本発明は、フレキシブルOLEDの切断に広く適用できる。
1 切断装置
3 レーザ装置
5 スクライブホイール切断装置
SW スクライブホイール
7 機械駆動系
11 ベッド
13 加工テーブル
15 移動装置
9 制御部
L レーザ光
P1 OLED基板
L1 PI層
L2 第1PET層
L3 第2PET層
L4 第1接着層
L5 第2接着層
G1 第1溝
G2 第2溝
SL 切断ライン
W 溝幅
θ 開口角度

Claims (4)

  1. 第1PET層、PI層、第2PET層からなる多層基板を切断する方法であって、
    前記第1PET層に、開口角度が45〜100度の範囲にある第1溝を形成する第1レーザ切断ステップと、
    ホイール切断手段を前記第1溝を通しながら、前記PI層に切断部を形成するホイール切断ステップと、
    を備えた多層基板を切断する方法。
  2. 前記第1レーザ切断ステップにおいて形成される前記第1溝の幅は、40〜200μmの範囲である、請求項1に記載の多層基板を切断する方法。
  3. 前記ホイール切断ステップ後に、前記切断部に対応させて前記第2PET層に第2溝を形成する第2レーザ切断ステップをさらに備えている、請求項1又は2に記載の多層基板を切断する方法。
  4. 第1PET層、PI層、第2PET層からなる多層基板を切断する装置であって、
    前記第1PET層に、開口角度が45〜100度の範囲にある第1溝を形成するレーザ切断手段と、
    前記第1溝を通しながら、前記PI層に切断部を形成するホイール切断手段と、
    を備えた多層基板の切断装置。
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