JP2020017376A - 蓄電装置及び蓄電装置の製造方法 - Google Patents

蓄電装置及び蓄電装置の製造方法 Download PDF

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和雄 片山
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Abstract

【課題】電池容量の低下及び絶縁性の低下を抑制できる蓄電装置及び蓄電装置の製造方法を提供する。【解決手段】二次電池は、電極組立体12と、電極組立体12を収容するケース本体14と、アール状に成型されたケース本体14のケース隅部19と、電極組立体12とケース本体14とを絶縁する絶縁フィルム13とを有する。絶縁フィルム13は、長側面絶縁部39、短側面絶縁部40及び底面絶縁部41を有する。絶縁フィルム13の長側面絶縁部39、短側面絶縁部40及び底面絶縁部41が交わる位置に貫通する孔部43を設け、孔部43を塞ぐカバー部材45を備える。カバー部材45はアール状の閉塞部46と、閉塞部46から延出し、孔部43を囲む部位に接合された接合部47と、を備える。カバー部材45は閉塞部46が孔部43の全体を覆う状態で接合部47によって絶縁フィルム13に接合されている。【選択図】図7

Description

本発明は、積層型の電極組立体を包んだ絶縁フィルムと、電極組立体を収納した金属製のケース本体とを有する蓄電装置及び蓄電装置の製造方法に関する。
従来から、EV(Electric Vehicle)やPHV(Plug in Hybrid Vehicle)などの車両には、走行用モータへの供給電力を蓄える蓄電装置としてリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池などが搭載されている。二次電池は、正極と負極の電極をセパレータを介して積層した積層型の電極組立体と、電極組立体を収容したケースとを備える。また、二次電池は、電極組立体を包むことでケースと電極組立体とを絶縁した有底角筒型の絶縁フィルムを備え、ケースは、絶縁フィルムに包まれた電極組立体を収納する有底角筒型の金属製のケース本体と、ケース本体の開口部を閉塞する蓋体とを有する。
例えば、ケース本体は、それぞれ対向した一対の矩形状のケース第1側面と、ケース第1側面と交差してそれぞれ対向する矩形状のケース第2側面と、ケース第1側面とケース第2側面の一端を繋いだ矩形状のケース底面と、ケース第1側面、ケース第2側面及びケース底面が交わるケース隅部とを有する。金属製のケース本体をこのような有底角筒型に成形する場合、一般にパンチで金属板を押圧することでダイスに流動させる絞り加工が用いられる。金属板をパンチで押圧する際の金属板の割れを抑制するために、パンチにおいて金属板を押圧する面の角はアール状に形成されている。このため、絞り加工で成型されたケース本体では、パンチの角によって押圧される部分、すなわち、ケース隅部がアール状に成型される。
また、有底角筒型のケース本体に対応して絶縁フィルムも有底角筒型である。有底角筒型の絶縁フィルムは、一対のケース第1側面と対向する一対の第1側面絶縁部と、一対のケース第2側面と対向する一対の第2側面絶縁部と、ケース底面と対向する底面絶縁部と、第1側面絶縁部、第2側面絶縁部及び底面絶縁部が交わる底側角部とを有する。有底角筒型の絶縁フィルムは、絶縁性樹脂製のシートを折ることで形成されている。折る前の絶縁性樹脂のシートには、一対の第1側面絶縁部と底面絶縁部の境界、及び一対の第2側面絶縁部と底面絶縁部の境界となる位置に折り目が形成されている。そして、絶縁性樹脂のシートを折り目に沿って折り曲げることで、有底角筒型に形成されるようになっている。絶縁性樹脂のシートを折り曲げる際には、絶縁フィルムが有底角筒型となるように略直角に山折り又は谷折りされるため、底側角部は略直角状に形成される。
よって、ケース隅部がアール状である一方、底側角部は略直角状であるため、ケース本体内でケース隅部と底側角部とが干渉してしまい、絶縁フィルムが破損するおそれがある。底側角部とケース隅部との干渉を回避するため、絶縁フィルム及び電極組立体のケース第1側面の長手の延びる方向における幅及びケース第2側面の短手の延びる方向における厚みを、ケース本体よりもケース隅部の幅及び厚み分だけ小さく形成する必要がある。しかしながら、絶縁フィルム及び電極組立体を小さくすると、電極が小さくなることで電池容量が低下してしまう。
そこで、ケース隅部と底側角部との干渉を回避した蓄電装置が提案されている。(例えば、特許文献1参照)。図11に示すように、特許文献1の蓄電装置において電極組立体とケースとを絶縁する有底角筒型の絶縁シート80は、互いに対向する一対の第2絶縁部81と、第2絶縁部81と交差して互いに対向する一対の第3絶縁部82と、両第3絶縁部82の一端を繋いだ底側絶縁部83とを有する。また、絶縁シート80は、第2絶縁部81、第3絶縁部82及び底側絶縁部83に囲まれる位置に第4絶縁部84を有する。第4絶縁部84の一部は、ケース用隅部と対向する。また、各第4絶縁部84は、隣接する各第2絶縁部81及び各底側絶縁部83に対して傾いている。各第4絶縁部84は、第3絶縁部82に直交する方向から絶縁シート80を見て、C面状に形成されている。
特許文献1の絶縁シート80は、図12に示すように、矩形帯状の絶縁シート80を組み立てることで形成される。展開された絶縁シート80では、絶縁シート80の長手方向の一端から他端にかけて、一方の第2絶縁部81と、一方の第3絶縁部82と、他方の第2絶縁部81と、他方の第3絶縁部82と、延出部86とが順に繋がっている。また、展開された絶縁シート80では、他方の第3絶縁部82の短手方向の一端に底側絶縁部83が繋がっている。さらに、展開された絶縁シート80では、底側絶縁部83の長手方向の両端に各第4絶縁部84が繋がっている。
絶縁シート80を組み立てる際には、他方の第2絶縁部81を挟む両第3絶縁部82が折り曲げられるとともに、一方の第2絶縁部81が折り曲げられ、さらに、その一方の第2絶縁部81上に延出部86が重なるように延出部86が折り曲げられる。そして、一方の第2絶縁部81と延出部86とが貼着テープ87で貼着されることにより、展開された絶縁シート80が角筒型に成形される。また、底側絶縁部83が折り曲げられるとともに、両第4絶縁部84が折り曲げられて、各第4絶縁部84から各第2絶縁部81に跨るように貼着テープ87が貼着されて、絶縁シート80の底が形成される。また、第4絶縁部84により、C面状の絶縁用隅部が形成される。
上記構成の絶縁シート80により、アール状に成型されたケース隅部から離れる方向に第4絶縁部84を逃がすことができ、絶縁シート80及び電極組立体を小さくすることなく、ケース隅部と底側角部との干渉を回避できる。
特開2015−32386号公報
ところで、特許文献1の絶縁シート80においては、各第2絶縁部81と各第4絶縁部84に跨るように貼着される貼着テープ87は屈曲している。貼着テープ87が屈曲すると、貼着テープ87にしわや浮きが発生し、各第2絶縁部81と各第4絶縁部84との間に隙間が生じるおそれがあり、電極組立体とケース隅部との絶縁性が低下する虞がある。さらに、しわや浮きが発生した分だけ厚みが増すため、電極組立体及び絶縁シート80をしわや浮きの分だけ考慮して小さくする必要があり、電池容量を低下させてしまう。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、電池容量の低下及び絶縁性の低下を抑制できる蓄電装置及び蓄電装置の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決する蓄電装置は、電極組立体と、前記電極組立体を収容する金属製の有底角筒型のケース本体と、前記ケース本体の底側に位置してアール状に成型されたケース隅部と、前記電極組立体と前記ケース本体とを絶縁する有底角筒型の絶縁フィルムとを有し、前記絶縁フィルムは、前記ケース本体の側面と前記電極組立体を絶縁する側面絶縁部と、前記ケース本体の底面と前記電極組立体を絶縁する底面絶縁部と、を有する蓄電装置において、前記絶縁フィルムは前記絶縁フィルムの前記側面絶縁部と前記底面絶縁部とが交わる位置であって前記ケース隅部に対向する位置を貫通する孔部と、前記孔部を塞ぐ絶縁性樹脂製のカバー部材と、を有し、前記カバー部材は前記ケース隅部に沿うアール状又はC面状の閉塞部と、前記閉塞部から延出し、前記絶縁フィルムにおける前記孔部を囲む部位に接合された接合部と、を備え、前記カバー部材は前記閉塞部が前記孔部の全体を覆う状態で前記接合部によって前記絶縁フィルムに接合されている。
これによれば、絶縁フィルムが孔部を備えることで、絶縁フィルムにおいてケース隅部と対向する部分が角張らない。しかも、孔部を塞ぐ閉塞部は、ケース隅部に沿うアール状又はC面状であるため、絶縁フィルムの底側の隅が角張らず、絶縁フィルムの隅とケース隅部との干渉を抑制できる。このため、絶縁フィルムの隅とケース隅部との干渉を避けるために電極組立体を小さくする必要がない。そして、カバー部材において、閉塞部で孔部を閉塞しつつ、接合部を絶縁フィルムに接合するため、隙間が生じることも回避できる。このため、電池容量の低下及び絶縁性の低下を抑制することができる。
蓄電装置について、前記接合部は前記絶縁フィルムの前記ケース本体側の面に接合され、前記閉塞部は前記孔部を前記絶縁フィルムの前記ケース本体側から閉塞してもよい。この場合、孔部にカバー部材を位置合わせして接合しやすく、絶縁フィルムひいては蓄電装置の生産性が向上する。
また、蓄電装置について、前記接合部は前記絶縁フィルムの前記電極組立体側の面に接合され、前記閉塞部は前記孔部を前記絶縁フィルムの前記電極組立体側から閉塞してもよい。この場合、ケース本体とカバー部材が接触することなく、接合部の接合が剥がれることを抑制できる。
上記課題を解決する蓄電装置の製造方法は、電極組立体と、前記電極組立体を収容する金属製の有底角筒型のケース本体と、前記ケース本体の底側に位置してアール状に成型されたケース隅部と、前記電極組立体と前記ケース本体とを絶縁する有底角筒型の絶縁フィルムとを有し、前記絶縁フィルムは、前記ケース本体の側面と前記電極組立体を絶縁する側面絶縁部と、前記ケース本体の底面と前記電極組立体を絶縁する底面絶縁部と、を有する蓄電装置の製造方法であって、前記絶縁フィルムは前記絶縁フィルムの前記側面絶縁部と前記底面絶縁部とが交わる位置であって前記ケース隅部に対向する位置を貫通する孔部と、前記孔部を塞ぐ絶縁性樹脂製のカバー部材と、を有し、前記カバー部材は前記ケース隅部に沿うアール状又はC面状の閉塞部と、前記閉塞部から延出し、前記絶縁フィルムにおける前記孔部を囲む部位に接合された接合部と、を備えており、前記ケース隅部に沿うアール状又はC面状の隅部を底側に有する角柱型の中子に対し展開された絶縁シートを被せ、前記中子に沿わせて前記絶縁シートが有底角筒型に組み立てられて前記絶縁フィルムとされ、かつ前記隅部に沿わせて被せた前記カバー部材の前記閉塞部によって前記孔部が閉塞された状態にする組立工程と、前記接合部を前記絶縁フィルムに接合する接合工程と、を含む。
これによれば、組立工程では、中子を用いて絶縁シートから絶縁フィルムを組み立てることができるとともに、中子の隅部によってカバー部材をケース隅部と対向する位置に配置しやすい。そして、接合工程によって、接合部を絶縁フィルムに接合し、閉塞部によって孔部を塞ぐことができる。製造される絶縁フィルムは、その底側の隅が角張らず、絶縁フィルムの底側の隅とケース隅部との干渉を抑制できる。このため、絶縁フィルムの隅とケース隅部との干渉を避けるために電極組立体を小さくする必要がない。そして、カバー部材において、閉塞部で孔部を閉塞しつつ、接合部を絶縁フィルムに接合するため、隙間が生じることも回避できる。このため、電池容量の低下及び絶縁性の低下を抑制することができる。
蓄電装置の製造方法について、前記孔部は、前記組立工程の前の展開された前記絶縁シートにおいて前記側面絶縁部となる部分と前記底面絶縁部となる部分とが交わる部位に孔を開ける孔開け工程により形成されてもよい。この場合、絶縁フィルムが展開された状態で効率よく孔を開けて孔部を形成することができる。
蓄電装置の製造方法について、前記カバー部材は熱成形によって形成されてもよい。この場合、薄くカバー部材を形成できるため、ケース隅部とカバー部材との干渉をより回避しやすくなる。その結果として、電池容量の低下をより効果的に抑制できる。
蓄電装置の製造方法について、前記組立工程において、展開された前記絶縁シートを前記中子に被せて有底角筒型に組み立てた後に前記閉塞部が前記中子の前記隅部と重なるように前記カバー部材を前記中子に被せてもよい。この場合、閉塞部を絶縁フィルムの孔部に対して位置合わせがしやすいため、絶縁フィルムひいては蓄電装置の生産性が向上する。
また、蓄電装置の製造方法について、前記組立工程において、前記絶縁シートを前記中子に被せる前に前記閉塞部が前記中子の前記隅部と重なるように前記カバー部材を前記中子に被せた後に、展開された前記絶縁シートを前記孔部に前記カバー部材を対応させた状態で前記中子に沿わせて有底角筒型に組み立ててもよい。この場合、カバー部材が絶縁フィルムの電極組立体側に位置し、カバー部材の接合部とケース本体とが接触しないため、カバー部材の接合が剥がれることを抑制できる。
また、蓄電装置の製造方法について、前記接合工程において、前記接合部と前記絶縁フィルムとの接合は超音波溶着によって行われてもよい。この場合、接合部を溶着させるためのホーンの形状を自由に設計できるため、カバー部材をケース隅部の形状に沿わせて絶縁フィルムに接合しやすい。
本発明によれば、電池容量の低下及び絶縁性の低下を抑制できる蓄電装置を提供できる。
実施形態の二次電池を示す分解斜視図。 二次電池のケース本体を示す斜視図。 電極組立体の構成要素を示す分解斜視図。 実施形態の絶縁フィルムを示す斜視図。 実施形態の絶縁シートを示す展開平面図。 絶縁フィルムの孔部とカバー部材を示す拡大斜視図。 (a)はケース隅部及びカバー部材を示す正面断面図、(b)はケース隅部及びカバー部材を示す側面断面図。 組立工程の中子に絶縁シートを被せた状態を示す斜視図。 (a)は組立工程の絶縁フィルムを組み立てた状態を示す斜視図、(b)は組立工程のカバー部材を被せた状態を示す斜視図。 (a)は別例の組立工程の中子にカバー部材を被せた状態を示す斜視図、(b)は別例の組立工程の絶縁フィルムを組み立てた状態を示す斜視図。 従来技術の絶縁シートを示す斜視図。 展開した従来技術の絶縁シートを示す平面図。
以下、蓄電装置及び蓄電装置の製造方法を二次電池及び二次電池の製造方法に具体化した一実施形態を図1〜図9にしたがって説明する。
図1に示すように、二次電池10は、その外郭を成すケース11と、ケース11に収容される電極組立体12と、電極組立体12を包む絶縁フィルム13と、を有する。二次電池10は、例えばリチウムイオン電池である。
図1及び図2に示すように、ケース11は、有底角筒型のケース本体14と、ケース本体14の開口14aを液密に閉塞する蓋部15と、を有する。ケース本体14は、例えばアルミニウムなどの金属製であり、導電性を有する。ケース本体14は、互いに対向する一対の矩形状の長側面16と、長側面16と交差し、かつ互いに対向する一対の矩形状の短側面17と、各長側面16及び各短側面17の一端側に位置する矩形状の底面18と、を有する。なお、一対の長側面16及び一対の短側面17は、ケース本体14の側面を構成する。ケース本体14は、絞り加工により形成されており、長側面16、短側面17及び底面18の三面が交わる部分に、アール状のケース隅部19を備える。ケース隅部19の曲率半径は、例えば、1〜2mm程度である。なお、ケース隅部19は、説明のため強調して描写されており、実際の大きさと異なる。
蓋部15は、後述する正極端子35が挿通する正極端子孔20と、後述する負極端子37が挿通する負極端子孔21と、ケース本体14に電解液(図示せず)を注液するための注液孔22と、を有する。注液孔22は、電解液をケース本体14に注液した後、注液栓(図示せず)によって塞がれる。電極組立体12は、絶縁フィルム13に包まれた状態でケース本体14の開口14aから挿入されて収容される。
図1及び図3に示すように、電極組立体12は、正極電極23と、負極電極24と、絶縁体であるセパレータ25と、を有する。電極組立体12は、正極電極23と、負極電極24と、をセパレータ25を間に介して交互に積層することで組み立てられている。電極組立体12はケース本体14に収まる直方体型である。なお、以下の説明において、正極電極23及び負極電極24が積層された方向を積層方向Lとする。
電極組立体12は、積層方向Lの両端に位置する一対の矩形状の電極組立体長側面26と、積層方向Lに沿って延びる面を有する一対の矩形状の電極組立体短側面27と、各電極組立体長側面26及び各電極組立体短側面27の一端側に位置する矩形状の電極組立体底面28を有する。各電極組立体長側面26はケース本体14の各長側面16と対向し、各電極組立体短側面27は各短側面17と対向し、電極組立体底面28は底面18と対向する。電極組立体12は、各電極組立体短側面27と電極組立体底面28が交わる部分に矩形状の電極組立体角部29を有する。また、電極組立体角部29は、電極組立体長側面26と交差する方向から電極組立体12を見て、それぞれ電極組立体短側面27及び電極組立体底面28に対して斜めに交差するC面状である。電極組立体角部29は、後述する絶縁フィルム13のカバー部材45と干渉しないように、ケース隅部19からケース本体14の内側に離れるC面状に形成されている。なお、図1における電極組立体角部29は、説明のため強調して描写されており、実際の大きさと異なる。
正極電極23は、矩形状の正極金属箔23aと、正極金属箔23aの両面に同一形状に形成された正極活物質層23bと、正極金属箔23aの一端側から突出する正極タブ30を有している。正極金属箔23a及び正極タブ30は、例えばアルミニウム箔製である。正極電極23のうち、各電極組立体短側面27に沿って延びる縁を一対の正極短縁23cとし、電極組立体底面28に沿って延びる縁を正極底縁23dとする。各正極短縁23cと正極底縁23dが交差する部分には正極角部23eが形成されている。正極角部23eは、正極短縁23c及び正極底縁23dに対して斜めに交差し、電極組立体角部29のC面に沿った縁である。
負極電極24は、矩形状の負極金属箔24aと、負極金属箔24aの両面に同一形状に形成された負極活物質層24bと、負極金属箔24aの一端側から突出する負極タブ32を有している。負極金属箔24aは、例えば銅箔製である。負極活物質層24bは、正極活物質層23bを完全に覆うように、正極活物質層23bよりも大きく形成されている。また、負極金属箔24aも同様に、正極金属箔23aよりも大きく形成されている。負極電極24のうち、各電極組立体短側面27に沿って延びる縁を一対の負極短縁24cとし、電極組立体底面28に沿って延びる縁を負極底縁24dとする。各負極短縁24cと負極底縁24dが交差する部分には負極角部24eが形成されている。負極角部24eは、それぞれ負極短縁24c及び負極底縁24dに対して斜めに交差し、電極組立体角部29のC面に沿った縁である。
セパレータ25は、正極電極23と負極電極24とを絶縁している。セパレータ25は、正極金属箔23a及び負極金属箔24aを覆う大きさの矩形状に形成されている。セパレータ25の電極組立体短側面27に沿って延びる縁を一対のセパレータ短縁25aとし、電極組立体底面28に沿って延びる縁をセパレータ底縁25bとする。各セパレータ短縁25aとセパレータ底縁25bが交差する部分にはセパレータ角部25cが形成されている。セパレータ角部25cは、それぞれセパレータ短縁25a及びセパレータ底縁25bに対して斜めに交差し、電極組立体角部29のC面状に沿った縁である。
電極組立体12は、各正極電極23から突出する正極タブ30を集箔した正極タブ群31と、各負極電極24から突出する負極タブ32を集箔した負極タブ群33と、を有する。正極タブ30及び負極タブ32は、積層方向Lの一方に寄せ集めてから折り曲げることで、集箔されている。電極組立体12はさらに、正極タブ群31に接続された正極導電部材34と、正極導電部材34に設けられた正極端子35と、負極タブ群33に接続された負極導電部材36と、負極導電部材36に設けられた負極端子37と、を有する。正極タブ群31が正極導電部材34と接続されることで、各正極電極23は正極端子35と電気的に接続されている。また、負極タブ群33が負極導電部材36と接続されることで、各負極電極24は負極端子37と電気的に接続されている。正極端子35は、ケース11に収容された状態で蓋部15の正極端子孔20からケース11の外へ突出している。負極端子37は、ケース11に収容された状態で蓋部15の負極端子孔21からケース11の外へ突出している。正極端子35及び負極端子37と蓋部15との間にはそれぞれ絶縁部材38が設けられ、正極端子35及び負極端子37と蓋部15とが絶縁される。
図1に示すように、絶縁フィルム13は、ケース本体14と同様の有底角筒型である。電極組立体12は、絶縁フィルム13の開口13aから挿入されることで、絶縁フィルム13に包まれる。絶縁フィルム13は、電極組立体12の両電極組立体長側面26と、両電極組立体短側面27と、電極組立体底面28と、電極組立体角部29と、を覆うことで、電極組立体12とケース本体14とを絶縁している。絶縁フィルム13は、各電極組立体長側面26及びケース本体14の各長側面16と対向する一対の矩形状の長側面絶縁部39と、各電極組立体短側面27及び各短側面17と対向する一対の矩形状の短側面絶縁部40と、を有する。そして、一対の長側面絶縁部39と、一対の短側面絶縁部40と、から絶縁フィルム13の側面絶縁部が構成されている。絶縁フィルム13は、当該絶縁フィルム13の底側に矩形状の底面絶縁部41を有する。底面絶縁部41は、電極組立体底面28及びケース本体14の底面18と対向する。
図4に示すように、絶縁フィルム13は、絶縁フィルム13を展開した形状の絶縁シート44(後述する)を折り曲げて組み立てることで形成される。
絶縁フィルム13において、各短側面絶縁部40は、一方の長側面絶縁部39の長手方向の各端側に繋がった一対の矩形状の第1短側面絶縁片40aに、他方の長側面絶縁部39の長手方向の各端側に繋がった一対の矩形状の第2短側面絶縁片40bがケース本体14側に重なることで形成されている。第1短側面絶縁片40a及び第2短側面絶縁片40bは、短側面絶縁部40と同じ高さである。第1短側面絶縁片40a及び第2短側面絶縁片40bは、積層方向Lに沿った短側面絶縁部40の幅より短く、かつ積層方向Lに沿った短側面絶縁部40の半分の幅よりも大きい幅を有する。このため、積層方向Lにおいて、短側面絶縁部40の両端側では、第1短側面絶縁片40a及び第2短側面絶縁片40bが重ならず、短側面絶縁部40の一端側では第1短側面絶縁片40aの一部が露出している。
各短側面絶縁部40において、ケース本体14の短側面17と対向する面の底側の一部には、底面絶縁部41と繋がった矩形状の短側面重畳片40cが重なっている。短側面重畳片40cの積層方向Lに沿った幅は、積層方向Lに沿った短側面絶縁部40の幅と同じである。短側面重畳片40cは、第1短側面絶縁片40a及び第2短側面絶縁片40bにおける底面絶縁部41側の一部を覆う。各短側面絶縁部40に位置する第1短側面絶縁片40aと、第2短側面絶縁片40bと、各短側面重畳片40cは、貼着テープ42によって互いに固定されている。
絶縁フィルム13は、長側面絶縁部39と、短側面絶縁部40と、底面絶縁部41とが交差する位置に孔部43を備えている。孔部43は、絶縁フィルム13のケース隅部19と対向する位置を貫通している。孔部43は、長側面絶縁部39と、短側面絶縁部40と、底面絶縁部41における、長側面絶縁部39と、短側面絶縁部40と、底面絶縁部41とが交差する角をそれぞれ切除することで形成されている。孔部43は円形の孔であり、ケース隅部19の曲率半径と同等、又はそれ以上である。
次に、展開した絶縁シート44について説明する。図5に示すように、絶縁シート44は矩形状のシートである。図5における上下方向を絶縁シート44の上下方向とし、左右方向を絶縁シート44の左右方向とする。絶縁シート44は、上下方向及び左右方向の中央部に矩形状の底面絶縁部41を備える。底面絶縁部41の上下各長縁部には、矩形状の長側面絶縁部39が繋がっており、底面絶縁部41の左右各短縁部には、矩形状の短側面重畳片40cが繋がっている。下側にある一方の長側面絶縁部39の左右各短縁部及び各短側面重畳片40cの下側縁部には、第1短側面絶縁片40aが繋がっている。また、上側にある他方の長側面絶縁部39の左右各短縁部及び各短側面重畳片40cの上側縁部には、第2短側面絶縁片40bが繋がっている。
絶縁シート44において、各長側面絶縁部39と底面絶縁部41との境界を第1境界44aとし、長側面絶縁部39と第1短側面絶縁片40a又は第2短側面絶縁片40bとの境界を第2境界44bとする。さらに、絶縁シート44において、各短側面重畳片40cと底面絶縁部41との境界を第3境界44cとし、各短側面重畳片40cと第1短側面絶縁片40a又は第2短側面絶縁片40bとの境界を第4境界44dとする。
絶縁シート44において、孔部43は第1境界44aと、第2境界44bと、第3境界44cと、第4境界44dと、が交わる位置に各境界を跨いで設けられている。孔部43は、長側面絶縁部39と、第1短側面絶縁片40a又は第2短側面絶縁片40bと、短側面重畳片40cと、底面絶縁部41と、の孔部43に対応する角が孔部43の半径分だけ扇状に切除されて形成される。長側面絶縁部39では、第1短側面絶縁片40a又は第2短側面絶縁片40bと、底面絶縁部41と、に交わる位置の角が扇状に切除されている。第1短側面絶縁片40a及び第2短側面絶縁片40bでは、長側面絶縁部39と、短側面重畳片40cと、に交わる位置の角が扇状に切除されている。短側面重畳片40cでは、第1短側面絶縁片40a又は第2短側面絶縁片40bと、底面絶縁部41と、に交わる位置の角が扇状に切除されている。底面絶縁部41では、四隅に位置する角が扇状に切除されている。
第1短側面絶縁片40aには、第1短側面絶縁片40aに斜めに延びる折り線44eが設けられている。また、第2短側面絶縁片40bにも、第2短側面絶縁片40bに斜めに延びる折り線44eが設けられている。折り線44eは、孔部43から第2境界44b及び第4境界44dに対して斜めの方向に延びている。折り線44eによって、第1短側面絶縁片40a及び第2短側面絶縁片40bの短側面重畳片40c側の一部が、折り曲げ部44fとして分割される。
上記絶縁シート44を折り曲げて絶縁フィルム13を組み立てるには、絶縁シート44上下の長側面絶縁部39をそれぞれ第1境界44aから底面絶縁部41側に略直角に折り曲げ、それぞれの長側面絶縁部39を互いに対向させる。次に、下側にある一方の長側面絶縁部39左右の第1短側面絶縁片40aにおいて、折り線44eを折り曲げて第1短側面絶縁片40aの折り曲げ部44fを除く部分が長側面絶縁部39側に折り曲げられるようにする。そして、第1短側面絶縁片40aの折り曲げ部44fを除く部分を第2境界44bから略直角に長側面絶縁部39側に折り曲げる。また、上側にある他方の長側面絶縁部39左右の第2短側面絶縁片40bにおいて、折り線44eを折り曲げて第2短側面絶縁片40bの折り曲げ部44fを除く部分が長側面絶縁部39側に折り曲げられるようにする。そして、第2短側面絶縁片40bの折り曲げ部44fを除く部分を既に折り曲げた第1短側面絶縁片40aと重なるように第2境界44bから長側面絶縁部39側に略直角に折り曲げる。さらに、各折り曲げ部44fが短側面重畳片40c側へ折り込まれるように第4境界44dに折り目をつけ、かつ各折り曲げ部44fを折り込みつつ短側面重畳片40cを第2短側面絶縁片40bに重なるように折り曲げる。そして、第1短側面絶縁片40aと、第2短側面絶縁片40bと、短側面重畳片40cと、を貼着テープ42によって貼り合わせて固定すると、絶縁フィルム13が組み立てられる。
図1及び図6に示すように、絶縁フィルム13は各孔部43を絶縁フィルム13のケース本体14側から塞ぐカバー部材45を備える。カバー部材45は、ケース隅部19に沿うようにアール状に形成された閉塞部46と、閉塞部46から延出した接合部47と、を備えている。カバー部材45は、熱成形の一種である、真空成形によって形成される。真空成形では、カバー部材45の形状をした型にカバー部材45の素材となる熱可塑性の絶縁性樹脂を真空吸着させ、絶縁性樹脂をカバー部材45の形状に成形する。カバー部材45は、閉塞部46が孔部43の全体を覆い、かつケース隅部19と対向する状態で、接合部47によって絶縁フィルム13のケース本体14側の面に接合されている。
図6及び図7(a)及び図7(b)に示すように、接合部47は、孔部43を囲む、長側面絶縁部39における孔部43側の一部と、短側面重畳片40cにおける孔部43側の一部と、底面絶縁部41における孔部43側の一部と、に接合されている。接合部47は、長側面絶縁部39に沿って延出した長側面接合部47aと、短側面絶縁部40に沿って延出した短側面接合部47bと、底面絶縁部41に沿って延出した底面接合部47cと、を有する。長側面接合部47aは長側面絶縁部39に接合され、短側面接合部47bは短側面重畳片40cに接合され、底面接合部47cは底面絶縁部41に接合されている。
カバー部材45は、ケース本体14の内面と当接する。カバー部材45の閉塞部46はケース隅部19に当接し、絶縁フィルム13の孔部43から露出する電極組立体12の電極組立体角部29と、ケース隅部19と、を絶縁している。また、カバー部材45の長側面接合部47aは、ケース本体14の長側面16と当接し、短側面接合部47bは、ケース本体14の短側面17と当接し、底面接合部47cは、ケース本体14の底面18と当接している。なお、図7(a)及び図7(b)における絶縁フィルム13、ケース本体14、カバー部材45は、説明のため強調して描写されており、実際の大きさと異なる。
次に、二次電池10の製造方法を説明する。
二次電池10の製造方法は、組立工程と、接合工程とを含み、好ましくは、組立工程の前に孔開け工程を含む。
図8に示すように、組立工程では中子48を用いる。中子48は、絶縁シート44を組み立て、カバー部材45を被せるために使用される。中子48は、絶縁フィルム13の長側面絶縁部39に対向する一対の中子長側面49と、短側面絶縁部40に対向する一対の中子短側面50と、底面絶縁部41に対向する中子底面51と、中子底面51の反対側に形成された中子天面52と、を有する。中子長側面49は、長手方向に長側面絶縁部39よりわずかに小さく、中子天面52側の一部を除く全面が長側面絶縁部39に覆われる大きさである。また、中子短側面50は、短手方向に短側面絶縁部40よりわずかに小さく、中子天面52側の一部を除く全面が短側面絶縁部40に覆われる大きさである。さらに、中子底面51は、底面絶縁部41よりわずかに小さく、その全面が底面絶縁部41に覆われる大きさである。
また、中子48は、中子長側面49と、中子短側面50と、中子底面51と、が交差する位置に中子隅部53を有する。中子隅部53は、ケース隅部19に沿うアール状に形成されている。
接合工程では、絶縁フィルム13とカバー部材45とを溶着させて接合する超音波溶着装置(図示せず)を用いる。超音波溶着装置は、超音波振動をカバー部材45の接合部47に伝達するためのホーン(図示せず)を有する。ホーンを接合部47に当接させて、接合部47を超音波振動させることで、絶縁フィルム13及び接合部47同士が摩擦し、摩擦熱によって溶融し、溶着する。
次に、二次電池10の製造方法の各工程を順に説明する。
絶縁フィルム13を組み立てる前、すなわち、組立工程の前に、孔開け工程を行うことが好ましい。孔開け工程では、絶縁シート44において、第1境界44aと、第2境界44bと、第3境界44cと、第4境界44dと、が交わる位置に孔開けを行い、孔部43を形成する。孔開けは、例えば、孔開け用ポンチを絶縁シート44に貫通させて行う。
図8に示すように、孔開け工程の後に行われる組立工程では、中子48の中子底面51に絶縁シート44を被せる。この時、中子48の中子底面51に、絶縁シート44の底面絶縁部41を重ねる。また、中子48の各中子隅部53に、絶縁シート44の各孔部43を対応させる。
図9(a)に示すように、絶縁シート44を中子48に沿って折り曲げて絶縁フィルム13に組み立てる。この時、中子48の各中子隅部53に各孔部43を合わせながら絶縁シート44を組み立て、各中子隅部53が各孔部43から露出した状態にする。
図9(b)に示すように、絶縁シート44を組み立てて絶縁フィルム13とした後、各カバー部材45を中子48の各中子隅部53に被せる。この時、各カバー部材45の閉塞部46を各中子隅部53に沿って被せ、閉塞部46によって孔部43の全体が覆われた状態にする。さらに、各カバー部材45の長側面接合部47aが絶縁フィルム13の長側面絶縁部39に重なり、短側面接合部47bが短側面絶縁部40に重なり、底面接合部47cが底面絶縁部41に重なる状態にする。
絶縁シート44を有底角筒型の絶縁フィルム13に組み立て、かつカバー部材45を被せた後、すなわち、組立工程の後には、接合工程が行われる。接合工程では、超音波溶着装置によってカバー部材45の接合部47を絶縁フィルム13に接合する。超音波溶着装置のホーンを、絶縁フィルム13の長側面絶縁部39に重なった各カバー部材45の長側面接合部47aに押し当て、互いに溶着する。また、ホーンを短側面絶縁部40に重なった短側面接合部47bに押し当てて溶着し、底面絶縁部41に重なった底面接合部47cに押し当てて溶着する。ホーンを押し当てる時、中子48が超音波溶着の受け冶具として機能し、絶縁フィルム13及び接合部47の溶着を補助する。
接合工程によって絶縁フィルム13とカバー部材45を接合した後、絶縁フィルム13を中子48から外し、絶縁フィルム13の開口13aから電極組立体12を挿入して包む。ケース本体14の開口14aから絶縁フィルム13に包まれた電極組立体12を挿入し、ケース本体14に電極組立体12を収納する。そして、蓋部15をケース本体14の開口14aに溶接し、ケース11に注液孔22から電解液を注入して、注液孔22を注液栓によって塞ぐことで、二次電池10が製造される。
上記実施形態によれば、以下のような効果を奏する。
(1)絶縁フィルム13の底側隅部となる位置を貫通させて孔部43とし、孔部43をケース隅部19に沿うアール状のカバー部材45の閉塞部46によって塞いだ。また、カバー部材45の接合部47によって、カバー部材45と絶縁フィルム13とを接合した。このため、絶縁フィルム13の底側隅部の角をアール状にしても、隙間が生じることが無く、絶縁性の低下を抑制できる。さらに、絶縁フィルム13の底側隅部がケース本体14のケース隅部19と干渉することがなくなるため、電池容量の低下を抑制できる。
(2)カバー部材45の接合部47は絶縁フィルム13のケース本体14側の面に接合され、閉塞部46は孔部43を絶縁フィルム13のケース本体14側から閉塞するようにした。このため、組立工程において、孔部43及び中子隅部53にカバー部材45を位置合わせして被せやすく、絶縁フィルム13ひいては二次電池10の生産性が向上する。
(3)カバー部材45は真空成形によって形成した。このため、カバー部材45の全体が薄くなり、かつ閉塞部46をケース隅部19のアール状に沿わせて形成できる。したがって、カバー部材45を設けることで絶縁フィルム13の嵩が増すことを抑制し、電池容量の低下を抑制できる。
(4)絶縁フィルム13の孔部43は、組立工程の前の展開された状態の絶縁シート44に対し、孔開け工程で孔を開けることで形成されている。このため、各孔部43の同時形成や、複数の絶縁フィルム13の孔開けが可能となり、絶縁フィルム13ひいては二次電池10の生産性が向上する。
(5)絶縁フィルム13と、カバー部材45と、を超音波溶着によって接合した。カバー部材45の接合部47に当接させるホーンの形状は自由に設計できるため、絶縁フィルム13の底側隅部付近の形状に合わせて接合部47を溶着しやすくなり、絶縁フィルム13ひいては二次電池10の生産性が向上する。
(6)中子48を用いた絶縁フィルム13の組み立て、及び絶縁フィルム13とカバー部材45との接合を行った。このため、絶縁フィルム13を中子48に沿って組み立てた後、接合工程でも中子48を接合の受け冶具として用いることができ、生産性を高めることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 図10(a)に示すように、組立工程において、絶縁シート44を中子48に被せる前に、各カバー部材45を中子48の各中子隅部53に被せてもよい。この場合、各カバー部材45を中子48に被せる際、各カバー部材45の閉塞部46を各中子隅部53に沿わせて被せる。また、各カバー部材45の長側面接合部47aが中子48の中子長側面49に重なり、短側面接合部47bが中子短側面50に重なり、底面接合部47cが中子底面51に重なる状態にする。
図10(b)に示すように、絶縁シート44をカバー部材45に重ねて中子48の中子底面51に被せ、中子48に沿って折り曲げて絶縁フィルム13を有底角筒型に組み立てる。この時、絶縁フィルム13の各孔部43を各カバー部材45の閉塞部46に合わせながら絶縁フィルム13を組み立て、各孔部43の全体が閉塞部46によって覆われた状態にする。
その後、接合工程では、超音波溶着装置のホーンを、絶縁フィルム13の長側面絶縁部39における各カバー部材45の長側面接合部47aと重なる部分に押し当て、互いに溶着する。また、ホーンを短側面絶縁部40における短側面接合部47bと重なる部分に押し当てて溶着し、底面絶縁部41における底面接合部47cと重なる部分に押し当てて溶着する。
この場合、カバー部材45の接合部47は、絶縁フィルム13の電極組立体12側の面に接合され、閉塞部46は絶縁フィルム13の孔部43を電極組立体12側から閉塞する。したがって、ケース本体14とカバー部材45が接触することなく、接合部47の接合が剥がれることを抑制できる。
○ 孔部43は円形でなくてもよい。例えば、角孔や絶縁フィルム13の角から一部が切除された切欠きであってもよい。
○ 孔部43の形成は孔開け工程によって行わなくてもよい。例えば、予め孔部43が設けられるように成形された絶縁シート44を用いてもよい。あるいは、組立工程において、絶縁フィルム13を組み立てた後、カバー部材45を被せる前に絶縁フィルム13の長側面絶縁部39、短側面絶縁部40及び底面絶縁部41が交わる位置を切除し、孔部43を形成してもよい。
○ カバー部材45は真空成形で形成されていなくてもよい。例えば、同じく熱成形の一種である圧縮成形やブロー成形を用いてもよい。
○ 二次電池10において、カバー部材45の閉塞部46がケース本体14のケース隅部19と当接せず、孔部43を覆って塞いでいるだけでもよい。
○ カバー部材45の接合部47は、長側面接合部47a、短側面接合部47b及び底面接合部47cの少なくとも一つを備えていればよい。例えば、接合部47は底面接合部47cのみを備え、底面接合部47cと底面絶縁部41とを接合して、カバー部材45と絶縁フィルム13の接合を行う。
○ カバー部材45の閉塞部46はC面状であってもよい。この場合、閉塞部46を絶縁フィルム13の長側面絶縁部39、短側面絶縁部40及び底面絶縁部41のいずれの面から見ても面取りがなされ、かつケース隅部19からケース本体14の内側へ離れるC面状であることが好ましい。
○ 接合工程において、超音波溶着以外の方法でカバー部材45と絶縁フィルム13との接合を行ってもよい。例えば、一般に用いられる他の樹脂溶着方法を用いてもよい。あるいは、接着剤を用いて接合部47と絶縁フィルム13とを接着してもよい。
○ 絶縁フィルム13及び絶縁シート44の形状は適宜変更してもよい。
○ 二次電池10はリチウムイオン電池に限らず、ニッケル水素電池等の他の二次電池でもよい。
○ 蓄電装置は二次電池10に限らず、例えば、電気二重層キャパシタやリチウムイオンキャパシタ等のキャパシタであってもよい。
10…蓄電装置としての二次電池、12…電極組立体、13…絶縁フィルム、14…ケース本体、16…側面を構成する長側面、17…側面を構成する短側面、18…底面、19…ケース隅部、23…正極電極、24…負極電極、25…絶縁体としてのセパレータ、39…側面絶縁部を構成する長側面絶縁部、40…側面絶縁部を構成する短側面絶縁部、41…底面絶縁部、43…孔部、45…カバー部材、46…閉塞部、47…接合部、48…中子

Claims (9)

  1. 電極組立体と、
    前記電極組立体を収容する金属製の有底角筒型のケース本体と、
    前記ケース本体の底側に位置してアール状に成型されたケース隅部と、
    前記電極組立体と前記ケース本体とを絶縁する有底角筒型の絶縁フィルムとを有し、
    前記絶縁フィルムは、前記ケース本体の側面と前記電極組立体を絶縁する側面絶縁部と、
    前記ケース本体の底面と前記電極組立体を絶縁する底面絶縁部と、を有する蓄電装置において、
    前記絶縁フィルムは前記絶縁フィルムの前記側面絶縁部と前記底面絶縁部とが交わる位置であって前記ケース隅部に対向する位置を貫通する孔部と、
    前記孔部を塞ぐ絶縁性樹脂製のカバー部材と、を有し、
    前記カバー部材は前記ケース隅部に沿うアール状又はC面状の閉塞部と、
    前記閉塞部から延出し、前記絶縁フィルムにおける前記孔部を囲む部位に接合された接合部と、を備え、
    前記カバー部材は前記閉塞部が前記孔部の全体を覆う状態で前記接合部によって前記絶縁フィルムに接合されていることを特徴とする蓄電装置。
  2. 前記接合部は前記絶縁フィルムの前記ケース本体側の面に接合され、前記閉塞部は前記孔部を前記絶縁フィルムの前記ケース本体側から閉塞していることを特徴とする請求項1に記載の蓄電装置。
  3. 前記接合部は前記絶縁フィルムの前記電極組立体側の面に接合され、前記閉塞部は前記孔部を前記絶縁フィルムの前記電極組立体側から閉塞していることを特徴とする請求項1に記載の蓄電装置。
  4. 電極組立体と、
    前記電極組立体を収容する金属製の有底角筒型のケース本体と、
    前記ケース本体の底側に位置してアール状に成型されたケース隅部と、
    前記電極組立体と前記ケース本体とを絶縁する有底角筒型の絶縁フィルムとを有し、
    前記絶縁フィルムは、前記ケース本体の側面と前記電極組立体を絶縁する側面絶縁部と、
    前記ケース本体の底面と前記電極組立体を絶縁する底面絶縁部と、を有する蓄電装置の製造方法であって、
    前記絶縁フィルムは前記絶縁フィルムの前記側面絶縁部と前記底面絶縁部とが交わる位置であって前記ケース隅部に対向する位置を貫通する孔部と、
    前記孔部を塞ぐ絶縁性樹脂製のカバー部材と、を有し、
    前記カバー部材は前記ケース隅部に沿うアール状又はC面状の閉塞部と、
    前記閉塞部から延出し、前記絶縁フィルムにおける前記孔部を囲む部位に接合された接合部と、を備えており、
    前記ケース隅部に沿うアール状又はC面状の隅部を底側に有する角柱型の中子に対し展開された絶縁シートを被せ、前記中子に沿わせて前記絶縁シートが有底角筒型に組み立てられて前記絶縁フィルムとされ、かつ前記隅部に沿わせて被せた前記カバー部材の前記閉塞部によって前記孔部が閉塞された状態にする組立工程と、
    前記接合部を前記絶縁フィルムに接合する接合工程と、を含むことを特徴とする蓄電装置の製造方法。
  5. 前記孔部は、前記組立工程の前の展開された前記絶縁シートにおいて前記側面絶縁部となる部分と前記底面絶縁部となる部分とが交わる部位に孔を開ける孔開け工程により形成されることを特徴とする請求項4に記載の蓄電装置の製造方法。
  6. 前記カバー部材は熱成形によって形成されたことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の蓄電装置の製造方法。
  7. 前記組立工程において、展開された前記絶縁シートを前記中子に被せて有底角筒型に組み立てた後に前記閉塞部が前記中子の前記隅部と重なるように前記カバー部材を前記中子に被せることを特徴とする請求項4〜請求項6のうちいずれか一項に記載の蓄電装置の製造方法。
  8. 前記組立工程において、前記絶縁シートを前記中子に被せる前に前記閉塞部が前記中子の前記隅部と重なるように前記カバー部材を前記中子に被せた後に、展開された前記絶縁シートを前記孔部に前記カバー部材を対応させた状態で前記中子に沿わせて有底角筒型に組み立てることを特徴とする請求項4〜請求項6のうちいずれか一項に記載の蓄電装置の製造方法。
  9. 前記接合工程において、前記接合部と前記絶縁フィルムとの接合は超音波溶着によって行われることを特徴とする請求項4〜請求項8のうちいずれか一項に記載の蓄電装置の製造方法。
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